【解決手段】サッシ枠の外側の位置に外部装置を取り付ける、外部装置の取付構造であって、前記外部装置と、前記外部装置に取り付けられるブラケットと、壁付部材と、を備え、前記壁付部材は、前記サッシ枠の辺の近傍の壁面に前記サッシ枠に沿うように設置され、前記ブラケットと前記壁付部材とが固定されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る外部装置の取付構造の実施形態について、
図1〜
図4を参照して説明する。なお、各図において共通の部材、部位には、同一の符号を付している。
【0014】
まず、本実施形態の取付構造が採用される建物全体について説明する。本実施形態の取付構造により外部装置が取り付けられる建物は、例えば、鉄骨造の軸組みを有する2層構造の工業化住宅であり、地盤に固定された鉄筋コンクリート造の基礎と、柱や梁などの構造部材で構成された架構を有し、基礎に固定された鉄骨造の上部構造体と、で構成されている。なお、上部構造体の架構を構成する構造部材は、予め規格化(標準化)されたものであり、工場にて製造され建築現場にて組み立てられる。
【0015】
上部構造体の柱は、例えば、シームレス(水平断面内で継目を持たない)角形鋼管で構成される。柱の側面の所定位置にはボルト孔が穿設され、大梁が接合される梁接合部が形成される。隣接する柱同士を連結する大梁は例えばH形鋼からなり、H形鋼の両端には、柱の梁接合部に形成されたボルト孔に対応する位置にボルト孔が穿設された接合プレートが溶接される。そして、梁接合部と接合プレートとが高力ボルトにより剛接合されることにより、柱と大梁とが接合される。
【0016】
架構の周囲には後述する外壁5が取り付けられる。外壁5は、例えば、ALC(軽量気泡コンクリート)パネルからなる外壁パネルを配設することにより構成される。外壁5の内側(屋内側)には、例えばフェノールフォーム製のパネル状断熱材や、石膏ボードなどの内装材が配設される。
【0017】
図1、
図2に示すように、建物の外壁5には窓等の開口部が形成され、例えば、開口部内にはサッシ枠100が固定され、サッシ枠100内にガラス板を含む開閉可能な引き違い窓50が設けられる。
【0018】
以下、本実施形態の外部装置の取付構造について説明する。本実施形態の取付構造は、
図1、
図2に示すように、上述した建物の外壁5に形成された開口部に設置されたサッシ枠100の外側(屋外側)の位置に、外部装置としての採光装置1を取り付ける取付構造である。なお、サッシ枠100は、外壁5に形成された開口部の開口内面に沿って設置されている。また、
図1では、説明の便宜上、サッシ枠100の上枠部101と下枠部102のみを示している。更に、
図1では、説明の便宜上、外壁5のうち、上枠部101の上方に位置する部分及び下枠部102の下方に位置する部分のみを示している。
【0019】
ここで、サッシ枠100の上辺100aとは、上枠部101の上端を構成する水平線を意味し、サッシ枠100の下辺100bとは、下枠部102の下端を構成する水平線を意味している。また、サッシ枠100を外壁5の外方から見た正面視において、左側に位置する左枠部(不図示)の左端を構成する鉛直線を左辺と称し、右側に位置する右枠部(不図示)の右端を構成する鉛直線を右辺と称する。そして、サッシ枠100は、外壁5の外方から見た正面視において、上辺100a、下辺100b、左辺及び右辺により、長方形状又は正方形状の外縁を形成している。
【0020】
図1、
図2に示すように、本実施形態の取付構造は、採光装置1と、ブラケット2と、吊り具3と、壁付部材4と、により構成されている。
【0021】
採光装置1は、屋外の光を、建物の外壁5に形成された開口部を通じて屋内に取り込むためのものである。採光装置1は、外壁5の開口部よりも外側(屋外側)の位置に配置され、屋外の光を開口部に向けて反射する板状のミラー部材10を備えている。ミラー部材10は、建物の外壁5に沿って鉛直下方に向かう天空光を反射する。これにより、開口部を通じて反射光を屋内に取り込むことができる。なお、
図1、
図2では、外壁5の開口部に引き違い窓50が設けられているが、引き違い窓50はガラス板を備えているため、引き違い窓50が開放状態の場合には開口部から直接、閉鎖状態の場合にはガラス板を通じて、反射光を屋内に取り込むことができる。
【0022】
図3に示すように、ミラー部材10は、ポリエチレン、ナイロン等の硬質の樹脂材料で形成された芯材31、並びに、アルミニウム、チタン、ステンレス等の金属材料で形成され、芯材31の両面に積層された第1表面材32及び第2表面材33、を備える基板部材11と、この基板部材11の一方の面、具体的には第1表面材32に接着層34を介して貼着され、鏡面反射率が80%以上、好ましくは90%以上である反射面12aを有する反射板部材12と、で構成されている。反射板部材12の材料としては、アルミニウム等を用いることができる。基板部材11の芯材31、第1表面材32及び第2表面材33は、積層されて熱融着させることにより一体化されている。基板部材11に対しての反射板部材12の貼着は、例えば、上述した接着剤を用いた接着層34を介在させることにより行うことができる。ただし、基板部材11に対して反射板部材12を貼着できるものであればよく、両面テープ等を利用して両者を貼着することも可能である。また、基板部材11と反射板部材12との貼着界面の端部から基板部材11と反射板部材12との間に水等が侵入し剥離の原因となることを防ぐため、基板部材11と反射板部材12との貼着界面の端部、すなわちミラー部材10の周端面にブチルシール等を貼る処理を施すことが好ましい。なお、「鏡面反射率」とは正反射率を意味し、照射した照射光のうち反射した反射光(透過及び散乱せずに反射した光)の割合を意味している。
【0023】
反射面12aは、反射板部材12の外面、換言すれば、第1表面材32と対向しない面により構成されており、この反射面12aは、
図1、
図2に示すように、凹型曲面に形成されている。より具体的に、本実施形態のミラー部材10は、基板部材11及び反射板部材12自体が、反射面12aが凹型曲面となるように曲げ加工されたものであり、基板部材11及び反射板部材12自体が、反射面12aの凹型曲面に沿う湾曲形状で形成されている。つまり、
図2に示すように、ミラー部材10全体の側面視が、中央部が屋外側に向けて後退するような凹型湾曲形状を有している。
【0024】
なお、本実施形態のミラー部材10の基板部材11は、厚みが7〜15mmの樹脂製の芯材31と、この芯材31を挟む厚みが1mm以下の金属製の第1表面材32及び第2表面材33と、により構成されている、また、本実施形態のミラー部材10の反射板部材12は、厚みが1mm以下の金属製である。このような厚みで構成することにより、基板部材11単体で、又は基板部材11に反射板部材12を貼着した状態で曲げ加工することが容易であると共に、基板部材11を樹脂製の芯材31と金属製の第1及び第2表面材32及び33とから構成しているため、軽量かつ強度が高いミラー部材10を実現することができる。
【0025】
更に、本実施形態の採光装置1は、基板部材11及び反射板部材12を、厚み方向の両側から挟持する挟持部材を備えている。具体的に、本実施形態の挟持部材は、基板部材11及び反射板部材12を厚み方向に貫通するボルト13と、このボルト13に螺合されるナット14と、を備えており、基板部材11及び反射板部材12は、ボルト13とナット14を用いて挟持されている。より具体的に、本実施形態の挟持部材は、ボルト13として棒状の寸切りボルトを用い、ボルト13に螺合される複数のナット14を備えており、基板部材11及び反射板部材12は、ボルト軸方向において、2つのナット14の間で挟持されている。これにより、芯材31、第1表面材32及び第2表面材33同士の密着や、基板部材11に対する反射板部材12の貼着を維持・補強することができ、接着剤の劣化等による剥離を抑制することができる。
【0026】
なお、基板部材11及び反射板部材12の挟持は、複数のナット14同士で直接挟み込む構成としても、複数のナット14間にワッシャー等の別部材を介在させて挟み込む構成としてもよい。また、挟持部材として頭部付きボルト及びナットを用いて、ボルトの頭部と、ナットとにより、基板部材11及び反射板部材12を挟持するようにしてもよい。
【0027】
なお、基板部材11及び反射板部材12に形成された、ボルト13が貫通する貫通孔15は、基板部材11及び反射板部材12を凹型湾曲形状に曲げ加工した後に穿設される。曲面加工した後で貫通孔15を穿設することにより、貫通孔15の位置ずれが生じ難く、その結果、ミラー部材10の設置位置のずれが生じ難く、ミラー部材10に不要な応力が作用し難くなるため、凹型湾曲形状が保持され易い。更に、基板部材11と反射板部材12とは、別々に曲げ加工し、曲げ加工後に貼着することが好ましい。このようにすれば、曲げ加工時に基板部材11と反射板部材12との間で位置ずれが生じて剥離することを防ぐことができる。
【0028】
また、本実施形態のボルト13は、上述したように寸切りボルトであり、本実施形態のボルト13及びナット14は、後述する吊り具3の一部としても機能する。具体的に、ボルト13の延在方向(ミラー部材10の厚み方向と略同一な方向)において複数のナット14よりも外側に位置するボルト13の一端部には、建物に連結可能な連結部21が設けられている。このように、ボルト13及びナット14を、挟持部材としてのみならず、吊り具3としても機能させることにより、部品点数を削減し、製造コストを抑制することができる。吊り具3の詳細は後述する。
【0029】
ブラケット2は、薄板をクランク状に折り曲げた形状をなすものであり、水平方向の異なる位置で、採光装置1のミラー部材10における下端部に3つ取り付けられている。具体的に、本実施形態のブラケット2は、サッシ枠100の外方からの正面視にて、ミラー部材10の下端部のうち左側端部、右側端部及び中央部にそれぞれ取り付けられている。本実施形態のブラケット2はいずれも、その一端側に貫通孔が形成されている。ブラケット2は、ボルト16をミラー部材10の貫通孔及びブラケット2の貫通孔に挿通させた上で、ボルト16の頭部とナット17とによりミラー部材10及びブラケット2を挟み込むことにより、ミラー部材10に対して固定されている。つまり、本実施形態のボルト16及びナット17は、上述した基板部材11及び反射板部材12の挟持部材を兼ねている。
【0030】
なお、ボルト16としては、頭部付きボルトに限らず、棒状の寸切りボルトを用いることも可能であり、棒状の寸切りボルトに螺合させた複数のナット間で、ミラー部材10及びブラケット2を挟み込むようにしてもよい。
【0031】
また、本実施形態のブラケット2の他端部は、ボルト18及びナット19により、サッシ枠100の下辺100bの近傍の壁面に、下辺100bに沿うように設置された下側の壁付部材42に固定されている。
【0032】
吊り具3は、採光装置1のミラー部材10の上端部を上方側から吊って支持するものであり、サッシ枠100の外方からの正面視にて、ミラー部材10の左側端部、右側端部及び中央部に3つ設けられている。具体的に、本実施形態の吊り具3は、棒状部材としてのボルト13と、このボルト13の下端側をミラー部材10の上端部に連結する下端側の連結部20と、ボルト13の上端側を建物に連結する上端側の連結部21と、で構成されている。
【0033】
本実施形態の連結部20は、上述したように、ボルト13及びこのボルト13に螺合されたナット14により構成されている。また、本実施形態の連結部21は、ボルト13の上端部に対してナット22により固定されたブラケット23により構成されている。このブラケット23の一端部には貫通孔が形成されており、ブラケット23は、ボルト13の上端側の一端部をブラケット23の貫通孔に挿通した状態で、2つのナット22により挟持されることにより、ボルト13に対して固定されている。そして、
図2に示すように、ブラケット23の他端部は、ボルト24及びナット25により、サッシ枠100の上辺100aの近傍の壁面に、上辺100aに沿うように設置された上側の壁付部材41に固定されている。説明の便宜上、上述した「ブラケット2」と「ブラケット23」とを区別するため、以下、「ブラケット2」を「下側ブラケット2」と記載し、「ブラケット23」を「上側ブラケット23」と記載する。
【0034】
壁付部材4は、長方形状となるプレート4aの中央部に全長に亘って延在する突起4bを設けたものであり、横断面形状が凸状になるものである。壁付部材4の全長は、サッシ枠100の上辺100a、下辺100bと略同じ長さとしている。また壁付部材4には、建物の外壁5に固定するためにビスs1等が挿通する孔4cが、左右にそれぞれ2つずつ設けられている。ここで孔4cは、壁付部材4を外壁5に取り付けた際に、外壁4の開口部の縁部から所定寸法以上あく位置に設けられている。ところで、外壁5の内部に鉄筋が配されている場合は、鉄筋が妨げとなってビスの打ち損じが生じることがあるものの、鉄筋の線径や上下、左右のピッチは規格化されていることが大半である。このため本実施形態では、2つの孔4cの上下、左右におけるピッチを、規格化された鉄筋のものとはずらして設定している。これにより、2つの孔4cの一方でビスの打ち損じが生じても、もう一方の孔4cを利用してビス止めすることができる。
【0035】
また、下側ブラケット2は、壁付部材4のうち、下側の壁付部材42の突起4bの下面において、ボルト18及びナット19によって固定されている。具体的には、
図2の左下の一点鎖線の円内に拡大して示すように、突起部4bの下面には、プレート4aの長手方向に延在する長溝26が形成されており、長溝26の底部側(
図2の上側)は、ボルト18の頭部よりも広い幅で形成されている。また、長溝26の入口部側(
図2の下側)は、ボルト18の頭部よりも狭い幅で、かつ、ボルト18のネジ部よりも広い幅で形成されている。長溝26をこのような構成とすることにより、ボルト18の頭部を、ボルト18のネジ部を下方に突出した状態で、長溝26内に抜け止め保持することができる。そして、下側ブラケット2は、下側ブラケット2の貫通孔に突起部4bの下面から突出するボルト18の先端側を挿通した状態で、ボルト18の先端側からナット19を締め付けることにより、壁付部材42に対して固定されている。
【0036】
下側ブラケット2を壁付部材42に固定する向きは、外壁5の法線に沿う方向になるようにしてもよいが、本実施形態のように突起4bの下面に対して垂直方向(外壁5の法線に対して直交する方向)である場合は、ボルト等の締結部材が外壁5に対して干渉しないため、壁付部材42の厚みを薄くすることができる。なお、下側ブラケット2と壁付部材42との固定は、上述したボルト18及びナット19に限定されるものではなく、ビス等の別の締結部材を用いることができる。
【0037】
更に、上側ブラケット23は、壁付部材4のうち、上側の壁付部材41の突起4bの下面において、ボルト24及びナット25によって固定される。上側の壁付部材41は、上述した下側の壁付部材42と同形状であり、上側ブラケット23の壁付部材41に対する固定手法は、上述した下側ブラケット2の壁付部材42に対する固定手法と同じである。
【0038】
このような構造となる採光装置1、下側ブラケット2、吊り具3及び壁付部材4で構成された取付構造では、まず1つの壁付部材4(本実施形態では上側の壁付部材41)を、サッシ枠100の上辺100aの近傍における外壁5に対して、上辺100aに沿うようにしてビス止めするとともに、もう1つの壁付部材4(本実施形態では下側の壁付部材42)を、下辺100bの近傍における外壁5に対して、下辺100bに沿うようにしてビス止めする。なお、外壁5の内部に配された鉄筋によってビスの打ち損じが生じた場合には、近くに設けた他の孔4cを利用してビス止めを行うことができる。そして、採光装置1のミラー部材10に対して下側ブラケット2及び吊り具3を固定する。更に、下側ブラケット2を、下側の壁付部材42の突起4bの下面にボルト18及びナット19により固定すると共に、吊り具3を、上側ブラケット23を利用して、上側の壁付部材41の突起4bの下面にボルト24及びナット25により固定する。なお、取り付け順序は一例であり、作業性を考慮して適宜変更することができる。
【0039】
このようにして取り付けられた採光装置1は、上側ブラケット2、吊り具3及び壁付部材4を介して外壁5に取り付けることができるため、サッシ枠100には採光装置1の重量が加わることがない。
【0040】
なお、上辺100aから軒天までの間隔が壁付部材4の幅より狭く、壁付部材4を設置することができない場合は、下側ブラケット2を、壁付部材4を介して外壁5に固定しつつ、上側ブラケット23を外壁5に直接固定してもよい。また地窓のように、下辺100bから地面までの間隔が壁付部材4の幅より狭く、壁付部材4を設置することができない場合は、上側ブラケット23を、壁付部材4を介して外壁5に固定しつつ、下側ブラケット2を外壁5に直接固定してもよい。
【0041】
また、壁付部材4の長さを、サッシ枠100の対応する辺の長さ(本実施形態では上辺100a、下辺100bの長さ)よりも長くする場合は、外壁5に対する壁付部材4の座面面積が増して、採光装置1の重量に対する負担を分散することができるため、外壁5の強度がそれ程強くない部位にも壁付部材4を設置することができる。
【0042】
一方、壁付部材4の長さが過大になると、壁付部材4が採光装置1から大きくはみ出すことになるため、外観意匠性を損なわずに採光装置1の重量に対する負担を分散させるには、壁付部材4の長さは、サッシ枠100の対応する辺の長さ(本実施形態では上辺100a、下辺100bの長さ)と略同一にすることが好ましい。
【0043】
なお、本実施形態では、サッシ枠100の上辺100aの近傍の壁面にサッシ枠100に沿うように設置された上側の壁付部材41と、サッシ枠100の下辺100bの近傍の壁面にサッシ枠100に沿うように設置された下側の壁付部材42と、を示したが、例えば、採光装置1を、吊り具3及び上側の壁付部材41を用いずに、下側ブラケット2を介して下側の壁付部材42に対してのみ固定するようにしてもよい。但し、本実施形態のように吊り具3を併用する構成とすれば、積雪等によってミラー部材10上に鉛直荷重が加わっても、ミラー部材10を所望の方向に撓み変形させて荷重を受けることができるため、ミラー部材10を破損し難くすることができる。
【0044】
また、本実施形態では、壁付部材4に対してブラケット(本実施形態では下側ブラケット2及び上側ブラケット23)を介して取り付けられる外部装置として、採光装置1を示したが、外部装置は採光装置1に限られるものではない。例えば、採光装置1の代わりに、
図4に示す鉢を載置可能な花台等などの載置台27を取り付けてもよい。載置台27の取付構造としては、本実施形態と同様、下側ブラケット2や、上側ブラケット23を含む吊り具3を用いることができる。なお、
図4では、外壁5の外面を二点鎖線で示し、外面から屋外側のみを示している。また、
図4に示す上側ブラケット23は、
図1、
図2に示すものと形状が異なるL字形のものを使用している。
【0045】
更に、サッシ枠100の上辺100aの近傍の壁面にサッシ枠100に沿うように設置された上側の壁付部材41のみを用いて、日除け等の庇部材を取り付けてもよい。具体的には、壁付部材41に対して骨材を屋外側に突出するように取り付け、この骨材に庇部材を架設することができる。また更に、壁付部材4を、サッシ枠100の左辺又は右辺の近傍の壁面にサッシ枠100に沿うように設置し、この壁付部材4に対して風向を制御可能な板状の風向装置や、所定方向からの外部の視線を遮る目隠し装置などを取り付けることも可能である。このように、壁付部材4は、建物に取り付ける外部装置に応じて、サッシ枠100の辺の近傍の適切な位置に、サッシ枠100に沿うように設置され、外部装置は、例えば上述した下側ブラケット2や上側ブラケット23のようなブラケットを介して、壁付部材4に対して固定される。そのため、外部装置の重量がサッシ枠100に加わらないようにすることができる。
【0046】
本発明に従う外部装置の取付構造は、本実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、本実施形態では、サッシ枠100の外方からの正面視において、下側ブラケット2をミラー部材10の左右方向の両端部及び中央部に取り付けているが、採光装置の重量や寸法等に応じて、左右方向の両端部のみに取り付ける構成としてもよい。また、本実施形態の吊り具3についても同様、採光装置の重量や寸法等に応じて、左右方向の両端部のみに取り付ける構成としてもよい。更に、本実施形態では、挟持部材としてボルト13及びナット14、並びにボルト16及びナット17を用いているが、基板部材及び反射板部材を挟持可能なものであればよく、他の挟持部材とすることも可能である。