【実施例1】
【0022】
図1〜
図20は本発明の実施例1を示す。同図は車両の装備品であるシフトノブに本発明を適用した例であり、同図に示すように、車両用変速機のシフトノブ1はシフトレバー2の上部に設けられ、このシフトノブ1にはプッシュボタン3が設けられ、このプッシュボタン3は車両の左右方向一側である右側に配置されている。また、前記シフトレバー2の平断面形状は、前後方向の寸法が左右方向の寸法より大きく形成されている。
【0023】
前記シフトノブ1は、合成樹脂製からなる左右のアウターカバー5とノブカバー6を組み立てると共に、前記プッシュボタン3を組み込んでなる。そして、前記アウターカバー5は、ケーシングあって、且つ第1のケーシングであり、前記ノブカバー6は第2のケーシングである。
【0024】
また、前記ノブカバー6の上部一側には、前記プッシュボタン3を装着する装着孔7が形成されている。そして、シフトノブ1を握り、プッシュボタン3を押すことにより、シフトレバー2を操作してシフトポジションを選択することができる。
【0025】
図1などに示すように、前記アウターカバー5の上面部5Jは略半球状の曲面をなし、上面部5Jよりシフトノブ1の下部は、略円筒状で下方に向かって徐々に細くなる形状をなす。また、アウターカバー5とノブカバー6の分割箇所8は、車両前方側で略直線状の前分割線8Mと、車両後方側で略直線状の後分割線8Uと、上面部5Jに位置する曲線状の上分割線8Jとを備え、前,後分割線8M,8Uの上部を上分割線8Jが連結しており、これら分割線8M,8U,8Jは同一平面上に位置する。
【0026】
そして、アウターカバー5はノブカバー6に比べて車両前後方向の最大幅寸法が大きい。即ち、ノブカバー6の車両前後方向の幅寸法が最大となる部分は分割箇所8であり、この分割箇所8の車両前後方向の幅よりアウターカバー5の前後幅が大きい。尚、車両前後方向とシフトノブ1の前後方向は同一である。
【0027】
前記アウターカバー5の上面部5Jには滑り止め用部材11が取り付けられる。この滑り止め用部材は、エラストマーなどの滑り止め効果の高い部材からなり、前記上カバー部21と材質が異なり、略一定厚さのシート本体12と、このシート本体12の外面に複数設けられた滑り止め用凸部13,14とを一体に有する。
【0028】
図11などに示すように、前記滑り止め用凸部13,14は犬や猫の肉球を模した形状をなし、前側に4つ並んだ滑り止め用凸部13,13,13,13は指球を表し、後側中央の滑り止め用凸部14は掌球を表す。
【0029】
また、滑り止め用部材11のシート本体12の外周は、前記上分割線8J側となる右側(左右一側)の滑り止め用凸部13に対応する部分に、直線外縁部15Aとこの直線外縁部15Aの両側で交差方向の交差外縁部15B,15Bにより略台形形状をなす基準外縁部15が設けられている。そして、この基準外縁部15が滑り止め用部材11を上カバー部21に取り付ける際の基準部となる。また、シート本体12の外周は、残りの各滑り止め用凸部13,13,13に対応して、湾曲外縁部16,16,16が設けられると共に、滑り止め用凸部14に対応して2つの湾曲外縁部17,17が設けられている。尚、
図7に示すように、前記滑り止め用部材11は、直線外縁部15Aを取付基準たる上分割線8Uから所定間隔Hだけ離して上面部5Jに取付けられる。
【0030】
前記掌球を模した前記滑り止め用凸部14は、目印として、その外形を表す左右斜め縁の交差先端部14Aを有すると共に、目印として、その外形を表す下縁側の凹み部の後中心部14Bとを有し、これら交差先端部14Aと後中心部14Bを結んだ仮想線がシフトノブ1の前後方向に向く。
【0031】
前記シフトノブ1の外面には、カバー部材が設けられる。この例では前記アウターカバー5に、カバー部材たる上カバー部21と下カバー部22が取り付けられ、この下カバー部22は下前カバー部23と下後カバー部24とからなり、これら上,下カバー部21,22はいずれも合成樹脂製のものが用いられる。また、上カバー部21は上面部5Jに対応した大きさ・形状を有し、下カバー部22は下部5Kに対応した大きさ・形状を有する。
【0032】
前記上カバー部21は、前記アウターカバー5の上面部5Jに取付けられて該上面部5Jを覆うものであり、前記凸部13,13,13,13,14と略同形でこれらを挿通する孔部25,25,25,25,26が貫通して穿設されている。また、シート本体12が厚い場合は、前記上カバー部21の内面に、前記シート本体12を収納する凹所(図示せず)を形成することができ、この凹所は前記シート本体12の厚さに対応して形成される。
【0033】
そして、上カバー部21の左右一側の右縁部21Rは、前記上分割線8Jに対応して、平面略直線状に形成され、前記上分割線8Jに略平行で近接又は重ね合わせて配置される。この例では、
図7及び
図8に示すように、上分割線8Uと基準縁たる直線外縁部15Aとの間に所定間隔Hを設けている。
【0034】
前記下前カバー部23の後縁部23Uと、前記下後カバー部24の前縁部24Mとは略突き合わされてアウターカバー5の下部5Kに取付けられ、また、前記後縁部23Uと前縁部24Mは、シフトレバー2の長さ方向に沿うと共にアウターカバー5の前後方向略中央に位置する。さらに、前記下前カバー部23の前縁部23Mは前記前分割線8Mに位置合わせされ、前記下後カバー部24の後縁部24Uは前記後分割線8Uに位置合わせされる。また、前記上カバー部21の下縁部に、下カバー部22の上縁部が位置合わせされる。
【0035】
次に、前記滑り止め用部材11とカバー部材の取付方法について説明する。まず、
図2に示すように、第1のステップである滑り止め用部材取付工程として、アウターカバー5の上面部5Jに滑り止め用部材11を接着などにより取り付ける。この場合、予めシート本体12の内面に接着層(図示せず)を設けると共に、この接着層に剥離紙(図示せず)を設け、この剥離紙を剥いで滑り止め用部材11を貼り付けることができる。尚、前記接着層を設けた面が接着面となる。
【0036】
また、上面部5Jに対する位置決め手段として、
図8に示すように、型紙36を用いる。この型紙36は前記分割箇所8に対応した開口部36Aを有し、この開口部36Aを分割箇所に当てることにより、型紙36の一側面36Mが前記分割箇所8に沿って配置される。そして、前記一側面36Mから直線外縁部15Aが所定間隔Hだけ離れ、且つ前記一側面36Mと直線外縁部15Aとが平行になるようにして上面部5Jに滑り止め用部材11を接着する。これにより、上分割線8Uと直線外縁部15Aとの間に前記所定間隔Hに対応したスペースを確保することができる。
【0037】
また、
図8に示すように、上カバー部21の横縁部たる右縁部21Rには、該右縁部21Rを内面側に折り曲げた曲げ部37を右縁部21Rの全長に設けている。このように曲げ部37を設けることにより、右縁部21Rの端部に指が当たることを防止できる。
【0038】
尚、他の位置決め手段としては、図示しない型紙を用い、この型紙には該型紙をシフトノブ1に位置決めするための装着孔7の対応部分や前,後分割線8M,8Uの対応部分などが設けられると共に、前記基準外縁部15と略同形の対応部分が設けられ、前記型紙をシフトノブ1に位置決めし、この位置決め状態で、型紙の基準外縁部15の対応部分に、滑り止め用部材11の基準外縁部15を合わせることにより、上面部5Jの所定位置に滑り止め用部材11を正しく取り付けることができる。尚、この場合、交差先端部14Aと後中心部14Bを目印として用いることにより、滑り止め用部材11の前後の向きを確認調整することができる。
【0039】
前記滑り止め用部材取付工程の後に、
図3に示すように、第2のステップである上カバー部取付工程が行われる。この上カバー部取付工程では、上カバー部21を上面部5Jに接着などにより取付け、凸部13,14は孔部25,26を貫通し、凸部13,13の上面が上カバー部21の上面から上部に突出される。
【0040】
この場合、上カバー部21の内面に接着剤を塗布して接着してもよいし、上面部5J及び凸部13,14以外のシート本体12の上面に接着剤を塗布して上カバー部21を取付けてもよい。また、凸部13,14以外のシート本体12の上面に接着層とこの接着層に重ねて剥離紙を設けてもよく、さらに、その凸部13,14以外のシート本体12の上面の接着層のみにより上カバー部21を上面部5Jに取り付けてもよい。さらに、上カバー部21の内面に接着剤を塗布する代わりに、上面部5Jに接着剤を塗布してもよい。
【0041】
そして、第1のステップにおいて、上面部5Jに滑り止め用部材11が位置決め状態で取り付けられているため、凸部13,14に孔部25,26を合わせることにより、上面部5Jに上カバー部21を正しく位置合わせして取り付けることができる。尚、上カバー部21の右縁部21Rを前記上分割線8Jに合わせるようにして取り付ける。
【0042】
前記滑り止め用部材取付工程の後に、
図4に示すように、第3のステップとして、モールたるシール部材31を取付けるシール部材取付工程が行われる。前記シール部材31は、可撓性を有するシート材などからなり、内面に接着剤を設けた接着面31Sを有し、その接着面には剥離紙が設けられている。尚、シール部材31の外面は非接着面である。前記シール部材31は、横シート部32と縦シート部33とを一体に有する略T字形状をなし、縦シート部33の幅は、横シート部32の幅より広く、略2倍以上とすることが好ましい。尚、シール部材31は予め接着剤により接着面を設けたものに限らず、取付けの際に、裏面に接着剤を塗布してアウターカバー5に取付けてもよい。
【0043】
また、弾性材料からなるシール部材31は、前記横シート部32の上縁に幅狭な突条部32Tを形成し、前記縦シート部33の幅方向中央に幅狭な突条部33Tを形成し、突条部33Tの上端は前記突条部32Tに連結されている。また、それら突条部32T,33Tの高さは、下カバー部22の厚さ以下である。
【0044】
前記シール部材取付工程において、前記横シート部32の上縁である突条部32Tを、前記上カバー部21の下縁に沿って、横シート部32をアウターカバー5の下部5Kの上部に貼付け、前記縦シート部33の突条部33Tを下部5Kの前後方向中央に合わせて縦シート部33を貼付ける。尚、前記前後方向中央は前記下前カバー部23と下後カバー部24の合わせ目に位置する。また、
図4及び
図5に示すように、アウターカバー5の外面の前後に、複数の接着部35,35,35,35を設けた後、下カバー部22を取り付ける。この場合、下前カバー部23に対応して、縦シート部33の前方に複数の接着部35,35が設けられ、下後カバー部24に対応して、縦シート部33の後方に複数の接着部35,35が設けられている。そして、接着部35は両面粘着テープや下カバー部22に接着剤を塗布してなる。
【0045】
前記シール部材取付工程の後に、
図5に示すように、第4のステップとして、下前カバー部23と下後カバー部24を下部5Kに取付ける下カバー部取付工程が行われる。この下前後カバー部取付工程において、下前カバー部23と下後カバー部24のいずれか一方を取付けた後、他方を取付けることが好ましい。尚、前記接着部35はシール部材取付工程の後でも前でも行うことができ、少なく下カバー部取付工程の前に行われる。
【0046】
例えば、下前カバー部23の前縁部23Mを前分割線8Mに合わせると共に、下前カバー部23の上縁を上カバー部21の下縁に合わせ、下前カバー部23の内面をシール部材31に重ねて、前記接着部35により下部5Kに下前カバー部23を貼付ける。こうすると、上カバー部21の下縁と下前カバー部23の上縁との間に前記突条部32Tが挟まれる。この後、下後カバー部24の前縁部24Mと後縁部24Uを、後縁部23Uと後分割線8Uに合わせると共に、下後カバー部24の上縁を上カバー部21の下縁に合わせ、下後カバー部24の内面をシール部材31に重ねて、前記接着部35により下部5Kに下後カバー部24を貼付ける。こうすると、上カバー部21の下縁と下後カバー部24の上縁との間に前記突条部32Tが挟まれると共に、前縁部24Mと後縁部23Uとの間に前記突条部33Tが挟まれる。
【0047】
尚、
図9〜
図20では、シール部材31が無い場合のものを示し、これらの場合は、下前カバー部23及び下後カバー部24の上縁が上カバー部21の下縁に直接突き合わされまた、下前カバー部23の後縁部23Uと下後カバー部24の前縁部24Mとが直接突き合わされる。尚、この場合は、シール部材取付工程が不要となる。
【0048】
上記のように構成したシフトノブ1にあっては、滑り止め用部材11とカバー部材により、シフトノブを交換することなく、加飾を施すことができ、しかも、従来にない肉球を呈する凸部13,14により新しい加飾が可能となり、さらに、肉球を呈する凸部13,14がシフトノブ1の上部に位置するため、操作時に握った手の滑り止め効果が得られる。
【0049】
また、カバー部材を凸部13,14と異なる色にすれば、色の組み合わせによる加飾効果が得られ、さらに、カバー部材に犬の模様、例えばダルメシアンを模した水玉模様などを印刷などにより設ければ、肉球を呈する凸部13,14と組み合わせにより新しい加飾が得られ、意匠性を高めることができる。
【0050】
このように本実施例では、請求項1に対応して、被取付部たる上面部5Jに、滑り止め用部材11とカバー部材たる上カバー部21とを取付けたカバー部材の取付構造であって、上カバー部21には少なくとも1つの孔部25,26が形成され、滑り止め用部材11が上面部5Jに取付けられており、上面部5Jに上カバー部21が取付けられていると共に、孔部25,26を、上面部5Jに取り付けられた滑り止め用部材11の凸部13,14が貫通しているから、滑り止め用部材11を上面部5Jに安定して取付けることができる。
【0051】
このように本実施例では、請求項2に対応して、車両用シフトレバー2に取り付けられたケーシングたるアウターカバー5を有するシフトノブ1にカバー部材を取り付けたカバー部材の取付構造であって、カバー部材は、アウターカバー5の上部を覆う上カバー部21を備え、上カバー部21には少なくとも1つの孔部25,26が形成され、孔部25,26を、シフトノブ1の上部に取付けられた滑り止め用部材11の凸部13,14が貫通しているから、滑り止め用部材11をシフトノブ1のケーシングに安定して取付けることができる。
【0052】
このように本実施例では、請求項3に対応して、車両用シフトレバー2に取り付けられた第1ケーシングたるアウターカバー5と第2ケーシングたるノブカバー6とを有し、アウターカバー5とノブカバー6とを車両用シフトレバー2の長さ方向の分割箇所8で組み立ててなるシフトノブ1に、カバー部材を取り付けたカバー部材の取付構造であって、カバー部材は、シフトノブ1の上部を覆う上カバー部21と、シフトノブ1の下部5Kを覆う下カバー部22とを備え、下カバー部22は、車両前後方向の前側に位置する下前カバー部23と、車両前後方向の前側に位置する下後カバー部24とを備え、上カバー部21には少なくとも1つの孔部25,26が形成され、孔部25,26を、シフトノブ1の上面に取付けられた滑り止め用部材11の凸部13,14が貫通しているから、滑り止め用部材11をシフトノブ1のケーシングに安定して取付けることができる。
【0053】
このように本実施例では、請求項4に対応して、下前カバー部23と下後カバー部24とは、可撓性のシール部材31を介して付き合わされるように取り付けられ、シール部材31には、第1ケーシングたるアウターカバー5と少なくとも下前カバー部23と下後カバー部24のいずれかとの間に挟まれるシート部32,33を有し、前記シート部32,33の内面が接着面31Sであるから、シート部32,33を接着面31Sによりアウターカバー5に取付け、各カバー部23,24の位置決めを行うことができる。
【0054】
このように本実施例では、請求項5に対応して、滑り止め用部材11を取付ける滑り止め部材取付工程と、上カバー部21を取り付ける上カバー部取付工程と、シール部材31を取付けるシール部材取付工程と、下前カバー部23と下後カバー部24とを取付ける下カバー部材取付工程とを有するから、第1ケーシングたるアウターカバー5に対する簡単な作業で順次カバー部21,23,24の取付が可能となる。
【0055】
また、実施例上の効果として、滑り止め用部材11のシート本体12の外周は、上分割線8J側となる右側の滑り止め用凸部13に対応する部分に、直線外縁部15Aとこの直線外縁部15Aの両側で交差方向の交差外縁部15B,15Bにより略台形形状をなす基準外縁部15を設けたから、型紙36などを用いて、基準外縁部15を基準として、滑り止め用部材11を位置決め状態で上面部5Jに取り付けることができる。また、滑り止め用凸部14は、交差先端部14Aと後中心部14Bを結んだ線がシフトノブ1の前後方向に向くから、滑り止め用部材11の前後方向の位置合わせが容易となる。さらに、上カバー部21の右縁部21Rは、前記上分割線8Jに対応して、平面略直線状に形成されているから、右縁部21Rを基準としてアウターカバー5に上カバー部21を位置合わせすることができる。また、前記シール部材31は、横シート部32と縦シート部33とを一体に有するから、使用に便利である。
【実施例2】
【0056】
図21は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、車両のドアの開閉動作などを無線で行うスマートキー(電子キー)41を収納するケーシング42に本発明を適用しており、このケーシング42はキーカバーとも称される。
【0057】
前記ケーシング42は、縦長箱形状をなし、底板部43と、左右の側板部44,44と、これら側板部44,44より幅広な前,後板部45,46とを備え、上部の開口部47からスマートキー41を挿脱可能なものである。あるいは、ケーシング42を前後に分割して組み立てるものや、ケーシング42を前後に分割した分割ケーシング同士を枢着して開閉自在に設けたものでもよい。
【0058】
前記ケーシング42の外面には、合成樹脂からなる前カバー部51と後カバー部52とが取り付けられ、これら前,後カバー部51,52はケーシング42を側板部44,44において略前後で二分割した形状をなす。そして、前記ケーシング42の前板部45が被取付部であり、前記前板部45に前記滑り止め用部材11が取り付けられている。
【0059】
前カバー部51の前面部51Aには、前記孔部25,25,25,25,26が穿設されている。
【0060】
従って、前板部45の前面に滑り止め用部材11を位置決め状態で取付け、例えば接着などにより取り付けた後、前面に前カバー部51を取付けると共に、孔部25,25,25,25,26に凸部13,13,13,13,14を挿通して前カバー部51の前面に突出させる。また、ケーシング42の後部には後カバー部52を取り付ける。
【0061】
このように本実施例では、ケーシング42の前板部45が被取付部であり、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
【0062】
また、この例では、車両の装備品であって、車両用携帯品であるスマートキー41のカバー部材に、滑り止め効果と加飾効果を付与することができる。
【0063】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、被取付部は、滑り止め構造を要するものであれば、各種のものを用いることができる。また、被取付部が車両シフトレバーの場合、プッシュボタン及びプッシュボタンの装着孔のないものにも適用可能である。さらに、請求項1及び2においては、下カバー部は、下前カバー部と下後カバー部が一体のものでもよい。また、滑り止め用凸部は孔部を貫通するが、滑り止め用凸部の外面は上カバー部の外面と略面一でもよい。さらに、シール部材は、突条部32T,33Tを設けない外面が平坦なものでもよい。