特開2017-167891(P2017-167891A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-167891(P2017-167891A)
(43)【公開日】2017年9月21日
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20170825BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20170825BHJP
【FI】
   G06Q10/10 342
   H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-53628(P2016-53628)
(22)【出願日】2016年3月17日
(71)【出願人】
【識別番号】301053992
【氏名又は名称】株式会社日本ブレインウェア
(71)【出願人】
【識別番号】516081272
【氏名又は名称】株式会社日本ユニバーサル
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】伊東 久雄
【テーマコード(参考)】
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K201BA01
5K201BA02
5K201CA01
5K201CA04
5K201CB17
5K201DB01
5K201DC01
5K201DC02
5K201ED05
5K201ED07
5K201EF04
5K201EF07
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】建築現場の労働者等遠隔にいる人の出退勤の管理等を適切にすること。
【解決手段】応答情報取得部71は、受信された応答情報を取得する。カメラ画像取得部72は、カメラ23により撮像され、レコーダー21に記録されている撮像画像のデータを取得する。人員管理部73は、応答情報取得部71により取得された応答情報とカメラ画像取得部72により取得された撮像画像とのデータとを時間を同期させて対応付けた情報を、人員管理情報として管理する。人員管理情報通知部74は、管理された人員管理情報を遠隔監視装置1に通知する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する第1情報処理装置と、前記第1情報処理装置から送信される非可聴域高周波音声の到達範囲内の所定範囲を撮像する1台以上のカメラと、
前記1台以上のカメラとは離間して配置される、前記第1情報処理装置と前記1台以上のカメラを遠隔制御する第2情報処理装置とを含む情報処理システムのうち、
前記第1情報処理装置として機能する情報処理装置であって、
非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する情報送信手段と、
前記到達範囲内に、管理対象者の携帯端末が立ち入ると、当該携帯端末により、前記非可聴域高周波音声に重畳された前記情報が受信され、それに対する応答情報が送信されてきた場合、当該応答情報を取得する応答情報取得手段と、
前記1台以上のカメラにより撮像された各撮像画像のデータを取得するカメラ画像取得手段と、
前記応答情報と前記撮像画像とのデータとを時間を同期させて対応付けた情報を、人員管理情報として管理する人員管理手段と、
前記人員管理情報を前記第2情報処理装置に通知する通知手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記情報送信手段は、
前記情報として、前記情報処理装置を一意に特定可能な識別子を非可聴域高周波音声に重畳して繰り返し送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
複数の前記情報処理装置は、
カスケード接続されている、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークを介して、カメラの撮像画像を遠隔にある機器で確認することができる技術が存在する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−069492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カメラの撮像画像だけでは、建築現場の労働者等遠隔にいる人の出退勤の管理等をすることは非常に困難である。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、建築現場の労働者等遠隔にいる人の出退勤の管理等を適切にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する第1情報処理装置と、前記第1情報処理装置から送信される非可聴域高周波音声の到達範囲内の所定範囲を撮像する1台以上のカメラと、
前記1台以上のカメラとは離間して配置される、前記第1情報処理装置と前記1台以上のカメラを遠隔制御する第2情報処理装置とを含み、
前記第1情報処理装置として機能する情報処理装置であって、
非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する情報送信手段と、
前記到達範囲内に、管理対象者の携帯端末が立ち入ると、当該携帯端末により、前記非可聴域高周波音声に重畳された前記情報が受信され、それに対する応答情報が送信されてきた場合、当該応答情報を取得する応答情報取得手段と、
前記1台以上のカメラにより撮像された各撮像画像のデータを取得するカメラ画像取得手段と、
前記応答情報と前記撮像画像とのデータとを時間を同期させて対応付けた情報を、人員管理情報として管理する人員管理手段と、
前記人員管理情報を前記第2情報処理装置に通知する通知手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、建築現場の労働者等遠隔にいる人の出退勤の管理等を適切にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施態様に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図2図1の情報処理システムのうちパーソナルコンピューターのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図1の情報処理システムのうち、パーソナルコンピューターと管理対象者端末の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4図1の情報処理システムの適用例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図1に示す情報処理システムは、遠隔監視装置1と、人員管理装置2と、人員管理をされる者(以下、管理対象者)が保有する管理対象者携帯端末3と、監視カメラ23−1乃至23−mとを含むシステムである。遠隔監視装置1と人員管理装置2とは、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
なお、以下、監視カメラ23−1乃至23−mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「カメラ23」と呼ぶ。
また、図1の例では、管理対象者携帯端末3は1台しか図示されていないが、これは例示に過ぎない。即ち、実際には、N人(Nは1以上の任意の整数値)の管理対象者が存在する場合には、N台の管理対象者端末3が存在する。
【0010】
遠隔監視装置1は、カメラ23とは離隔して配置され、人員管理装置2とカメラ23を遠隔制御し、人員管理装置2による人員管理の結果を示す情報(カメラ23の撮像画像も含む)を取得する。
【0011】
人員管理装置2は、管理対象者が所定範囲内に存在するか否かを監視することで、当該管理対象者を管理する。
本実施形態では、管理対象者が所定範囲内に存在するか否かの監視手法としては、つぎの2つの手法の組合せが採用されている。
第1の手法は、カメラ23の撮像画像に管理対象者が映っているか否かを確認する手法である。
第2の手法は、上記所定範囲内に到達する非可聴域高周波音声に所定情報を重畳して送信し、当該所定範囲内に進入した管理対象者携帯端末3により前記所定情報が取得されて、その応答情報が送信されたことをもって、管理対象者が所定範囲内に存在すると判断する手法である。
人員管理装置2は、第1の手法のためレコーダー21を有し、遠隔監視装置と通信をすると共に第2の手法を実現するためパーソナルコンピューター22を有している。
即ち、レコーダー21は、カメラ23の撮像画像のデータを記録する。ここで、撮像画像とは、動画像であってもよいし、静止画像であってもよい。
パーソナルコンピューター22は、第1の手法及び第2の手法の夫々に従った各処理を実行して、その実行結果を遠隔監視装置1に通信する等、各種処理を実行する。換言すると、管理対象者が存在するか否かが監視される上記所定範囲とは、非可聴域高周波音声の到達範囲内のとある範囲である。
カメラ23は、少なくとも所定範囲内の空間を被写体に含むように、時間的に連続して撮像する動作を繰り返し、その結果得られる撮像画像(動画でも静止画でもよい)のデータを出力する。
【0012】
管理対象者携帯端末3は、管理対象者が保有するスマートフォン等で構成され、人員管理装置2から送信された非可聴域高周波音声に重畳された情報を受信し、それに対応する応答情報を人員管理装置2に送信する。
【0013】
本実施形態では、人員管理装置2は、非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する。管理対象者が所持する管理対象者携帯端末3が、人員管理装置2から送信される非可聴域高周波音声の到達範囲内に立ち入ると、当該非可聴域高周波音声に重畳された情報を取得し、その応答情報を送信する。人員管理装置2は、当該応答情報を受信することで、非可聴域高周波音声の到達範囲内に管理対象者が進入したことを検出する。そして、人員管理装置2は、この検出結果と、カメラ23の撮像画像とを対応付けて、管理対象者を管理する。
さらに、人員管理装置2は、この管理結果を示す情報を、遠隔監視装置1に送信する。これにより、遠隔監視装置1の管理者は、人員管理装置2の設置場所(非可聴域高周波音声が到達可能な所定範囲)に管理対象者がいつからいつまで存在したのか等の人員管理を、現場から離れた遠隔の地で行うことが容易にできる。
【0014】
図2は、図1の情報処理システムの人員管理装置2のうちパーソナルコンピューター22のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0015】
パーソナルコンピューター22は、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、バス34と、入出力インターフェース35と、出力部36と、入力部37と、記憶部38と、通信部39と、ドライブ40と、を備えている。
【0016】
CPU31は、ROM32に記録されているプログラム、又は、記憶部38からRAM33にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM33には、CPU31が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0017】
CPU31、ROM32及びRAM33は、バス34を介して相互に接続されている。このバス34にはまた、入出力インターフェース35も接続されている。入出力インターフェース35には、出力部36、入力部37、記憶部38、通信部39及びドライブ40が接続されている。
【0018】
出力部36は、スピーカや表示部等から構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部37は、キーボードやマウス等から構成され、各種情報を入力する。
記憶部38は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部39は、他の装置(図1の例では管理対象者携帯端末3や遠隔監視装置1等)との間で行う通信を制御する。
【0019】
ドライブ40は、必要に応じて設けられる。ドライブ40には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア41が適宜装着される。ドライブ40によってリムーバブルメディア41から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部39にインストールされる。また、リムーバブルメディア41は、記憶部39に記憶されている各種データも、記憶部39と同様に記憶することができる。
【0020】
次に、図3を参照して、図1の情報処理システムのうち、主にパーソナルコンピューター22と管理対象者携帯端末3の機能的構成の一例について説明する。
【0021】
図3は、図1の情報処理システムのうち、主にパーソナルコンピューター22と管理対象者携帯端末3の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、パーソナルコンピューター22のCPU31においては、情報送信部50と、応答情報取得部71と、監視画像取得部72と、人員管理部73と、人員管理情報通知部74とが機能する。
情報送信部50においては、送信情報生成部51と、非可聴域高周波音声情報変換部52と、非可聴域高周波音声再生部53と、遠隔指示音声取得部54と、遠隔指示音声再生部55と、ミキシング部56とが機能する。
また、図3に示すように、パーソナルコンピューター22の記憶部38の一領域には、人員管理DB81が設けられる。
さらに、図3に示すように、管理対象者携帯端末3においては、マイクロフォン61と、非可聴域高周波音声成分抽出部62と、非可聴域高周波音声情報復元部63と、送信情報復元部64と、応答情報生成部65と、通信部66とが機能する。
【0022】
情報送信部50は、非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する。
以下、情報送信部50のさらなる機能の詳細について、説明する。
【0023】
送信情報生成部51は、管理対象者携帯端末3に送信する情報(以下、「送信情報」呼ぶ)を生成する。
送信情報は、デジタル形式であれば特に限定されず、内容等は任意でよい。即ち、送信情報は、従来のような短い電話番号等の小容量のデータである必要は特になく、複数文章等の大容量のデータも採用することができる。さらに、送信情報生成部51は、この大容量の送信情報を時間的に途切れることなく連続して生成することも可能である。
本実施形態では、図4に示す様に人員管理装置2は複数台存在する場合がある。従って、遠隔監視装置1側で、管理対象者の存在位置が、複数の人員管理装置2の設置場所(非可聴域高周波音声が到達する所定範囲内)のうちどこにいるかを特定する必要がある。そこで、人員管理装置2(或いはパーソナルコンピュータ22)を一意に特定可能な識別子(ID)が、本実施形態の送信情報として採用されている。
【0024】
非可聴域高周波音声情報変換部52は、記憶部38等に格納されたサウンドマップを用いて、送信情報を、所定の周波数帯域の非可聴域高周波音声情報に変換する。
サウンドマップとは、送信情報の各値を高周波音の各周波数に夫々マッピングするための規則を定義した情報であり、送信情報の各値をマッピングできる高周波帯や、信号のシーケンスパターン等を含む情報である。
非可聴域高周波音声情報とは、送信情報の各値を高周波帯の各周波数で示した情報、換言すると、当該送信情報を高周波音の形態でスピーカから出力させるために必要となる情報をいう。
非可聴域高周波音声再生部53は、送信情報を示す高周波情報に基づいて、非可聴域高周波音声の信号を再生する。即ち、送信情報が、非可聴域高周波音声の信号の形態で再生される。
【0025】
遠隔指示音声取得部54は、遠隔監視装置1から遠隔指示音声(データ)を取得する。ここで、遠隔指示音声とは、遠隔監視装置1のオペレータ等がそこから遠隔にいる管理対象者に対して、何らかの指示を行う音声をいう。
遠隔指示音声再生部55は、遠隔指示音声を再生する。
ミキシング部56は、遠隔指示音声の信号に対して、非可聴域高周波音声の信号をミキシングし、その結果得られる音声信号を出力する。これにより、当該音声信号に対応する音が出力部36から出力される。
【0026】
この場合、管理対象者携帯端末3のマイクロフォン61は、パーソナルコンピューター22の出力部36から出力された音を入力し、音声信号に変換して出力する。
非可聴域高周波音声成分抽出部62は、マイクロフォン61から出力された音声信号のうち、非可聴域高周波音声成分を抽出する。
高周波情報復元部63は、抽出された非可聴域高周波音声成分の信号から、非可聴域高周波音声情報を復元する。
送信情報復元部64は、非可聴域高周波音声情報から送信情報を復元する。
応答情報生成部65は、管理対象者携帯端末3が送信情報を受信したことに対する応答情報を生成する。
通信部66は、生成された応答情報をパーソナルコンピューター22に対して送信する。
【0027】
パーソナルコンピューター22の応答情報取得部71は、通信部39を介して、管理対象者携帯端末3の通信部66から送信された応答情報を取得する。
カメラ画像取得部72は、カメラ23により撮像され、レコーダー21に記録されている撮像画像のデータを取得する。
人員管理部73は、応答情報取得部71により取得された応答情報とカメラ画像取得部72により取得された撮像画像とのデータとを時間を同期させて対応付けた情報を、人員管理情報として管理する。また、人員管理部73は、人員管理情報を人員管理DB81に蓄積する。即ち、人員管理情報とは、具体的には管理対象者の位置情報(所定の範囲に存在したか否かを示す情報)、所定の範囲が映っている撮像画像データ、及び時間に関するデータを含むデータ群をいう。
人員管理情報通知部74は、人員管理情報を遠隔監視装置1に通知する。これにより、遠隔監視装置1のオペレータ等は、管理対象者がどの場所に何時間存在したのかというような情報を遠隔地で把握することが容易にできる。
【0028】
次に図4を参照して、図1の情報処理システムの適用例について説明する。
図4は、図1の情報処理システムの適用例を示す概略図である。
図4の例では、3階建ての建築物の建築中の現場において、そこで労働する労働者を管理対象者として、その出退勤等の人員管理を行う用途に、図1の情報処理システムが適用されている。
つまり、建築現場においては、各種各様な業者に属する多種多様な人が労働者として訪れる。中には日雇い労働者等も存在する。一方で、建築中であるがゆえ、オフィスのドア入手退出管理等を用いることは非常に困難である。
このため、図4のように本情報処理システムが適用されている。
先ず前提として、労働者が保有するスマートフォン等は、管理対象者携帯端末3として、労働者の特定が可能なように予め登録されているものとする。例えばスマートフォンのIDと、労働者の写真や運転免許証番号等とが対応付けて管理される。
ここでは、建物に存在したか否かだけではなく、建物のどの階に存在したか否かまでのレベルでの人員管理が必要とされている。
このため、建物の1階、2階及び3階の夫々の階に人員管理装置2とカメラ23が夫々設置されている。図4の例では、1階に人員管理装置2−1が、2階に人員管理装置2−2が、3階に人員管理装置2−3が、夫々設置されている。
ただし、遠隔監視装置1側にとっては、建物全体での人員管理を行いたいという要求が挙げられているものとする。この場合、建物全体でまとめた人員管理情報の取得が必要になる。
そこで、1階の人員管理装置2−1、2階の人員管理装置2−2、3階の人員管理装置2−3の夫々とカスケード接続される人員管理装置2−0がさらに設けられ、この人員管理装置2−0と遠隔監視装置1の間で通信が行われる。つまり、人員管理装置2−0が親機となり、人員管理装置2−1、人員管理装置2−2、及び人員管理装置2−3の夫々が子機となり、親機を中心として複数の子機をカスケード接続することで、建築現場のような広範囲での人員管理が容易に実現可能になる。
【0029】
以上、本発明の一実施態様について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0030】
例えば、図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図3の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図3に特に限定されず、任意でよい。
【0031】
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0032】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピューターであってもよい。
【0033】
このようなプログラムを含む記録媒体は、プログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でプレイヤーに提供される記録媒体等で構成される。
【0034】
なお、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0035】
換言すると、本発明が適用される情報処理システムは、上述の図1の実施形態としての情報処理システムを含め、次のような構成を有する各種各様の実施態様を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理システムは、
非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する第1情報処理装置(例えば図1の人員管理装置2)と、前記第1情報処理装置から送信される非可聴域高周波音声の到達範囲内の所定範囲を撮像する1台以上のカメラ(例えば図1のカメラ23)と、
前記1台以上のカメラとは離間して配置される、前記第1情報処理装置と前記1台以上のカメラを遠隔制御する第2情報処理装置(例えば図1の遠隔監視装置1)とを含み、
前記第1情報処理装置として機能する情報処理装置(例えば図1のパーソナルコンピューター22)であって、
非可聴域高周波音声に情報を重畳して送信する情報送信手段(例えば図3の情報送信部50)と、
前記到達範囲内に、管理対象者の携帯端末(例えば図3の管理対象者携帯端末3)が立ち入ると、当該携帯端末により、前記非可聴域高周波音声に重畳された前記情報が受信され、それに対する応答情報が送信されてきた場合、当該応答情報を取得する応答情報取得手段(例えば図3の応答情報取得部71)と、
前記1台以上のカメラにより撮像された各撮像画像のデータを取得するカメラ画像取得手段(例えば図3のカメラ画像取得部72)と、
前記応答情報と前記撮像画像とのデータとを時間を同期させて対応付けた情報を、人員管理情報として管理する人員管理手段(例えば図3の人員管理部73)と、
前記人員管理情報を前記第2情報処理装置に通知する通知手段(例えば図3の人員管理情報通知部74)と、
を備える
これにより、管理対象者が何処に何時間いたかを遠隔でモニタリングすることができる。
【0036】
また、前記情報送信手段は、
前記情報として、前記情報処理装置を一意に特定可能な識別子を非可聴域高周波音声に重畳して繰り返し送信する、
ようにしてもよい。
これにより、管理対象者が複数いた場合に、管理対象者毎に何処に何時間いたかを遠隔でモニタリングすることができる。
【0037】
さらに、複数の前記情報処理装置は、
カスケード接続されている、
ようにしてもよい。
これにより、多数の管理者がいなくとも一括して管理対象者を管理することができる。
【符号の説明】
【0038】
1・・・モニター、2・・・人員管理装置、3・・・管理対象者携帯端末、21・・・レコーダー、22・・・パーソナルコンピューター、23・・・カメラ、31・・・CPU、36・・・出力部、38・・・記憶部、39・・・通信部、51・・・送信情報生成部、52・・・非可聴域高周波音声情報変換部、53・・・非可聴域高周波音声再生部、54・・・遠隔指示音声取得部、55・・・遠隔指示音声再生部、56・・・ミキシング部、61・・・マイクロフォン、62・・・非可聴域高周波音声成分抽出部、63・・・非可聴域高周波音声情報復元部、64・・・送信情報復元部、65・・・応答情報生成部、66・・・通信部、71・・・応答情報取得部、72・・・カメラ画像取得部、73・・・人員管理部、74・・・人員管理情報通知部、81・・・人員管理DB
図1
図2
図3
図4