【実施例1】
【0013】
本発明の包装袋印刷装置を
図1ないし
図21に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の包装袋印刷装置1は、
図1または
図2に示すように、包装袋Aを搬送する吸引コンベア2と、吸引コンベア2に包装袋Aを供給する包装袋供給装置9と、一枚ずつ吸引コンベア2に搬送される包装袋Aの向きを整えて吸引コンベア2に落下させる袋位置補正装置12と、吸引コンベア2上に載置された包装袋Aの袋姿勢を検出する袋姿勢検出センサ16と、吸引コンベア2により搬送される包装袋Aを皺伸ばしする皺伸ばし装置3と、吸引コンベア2上に載置された包装袋Aの浮き上がりを検出する袋浮き上がり検出センサ17と、吸引コンベア2により搬送される包装袋Aをコロナ表面処理するコロナ表面処理装置4と、コロナ表面処理により発生した有害物質を除去する有害物質除去装置18と、コロナ表面処理された包装袋Aに発生した静電気を除去する静電除去装置5と、吸引コンベア2により搬送される包装袋Aの印刷面を印刷前に加温するヒーター6と、ヒーター6により加温された包装袋Aの印刷面にパッケージデザインを印刷する印刷装置7と、パッケージデザインを印刷した包装袋Aの印刷面のインクを硬化させる紫外線照射装置8とを有している。以下、各構成について順次詳述する。
【0014】
吸引コンベア2は、パッケージデザインを印刷するために包装袋Aを順次搬送するためのものである。吸引コンベア2は、
図16に示した搬送ベルト19に多数の穴(図示しない)が設けられており、バキューム装置(図示しない)により多数の穴に負圧を生じさせて搬送ベルト19により搬送される包装袋Aを吸引した状態で搬送するように構成されている。
【0015】
吸引コンベア2の搬送ベルト19の表面側には、
図6に示すような袋載置用敷板20が複数設けられている。袋載置用敷板20は、
図5(A)に示すような両側に折り込みaがあるガゼット袋や袋口にチャックbを備えたチャック袋などを搬送ベルト19上に載置すると、折り込みaやチャックbの嵩(厚み)のために、包装袋Aの中央付近の印刷面cが窪んで印刷面として安定しないことから、
図5(B)または
図5(C)に示すように、包装袋Aの下面側に配されるものである。
【0016】
袋載置用敷板20は、
図5(B)または
図5(C)に示すように、折り込みaやチャックbなどが存在しない中央付近の下方に位置するように配され、折り込みaやチャックbの嵩(厚み)より包装袋Aの印刷面cが高くなる厚みに構成されている。
【0017】
具体的には、この実施例の袋載置用敷板20は、
図6に示すように、上面になだらかな弧状の凸状部20aを有すると共に、中央付近には多数の吸引穴20bを備えた平面視矩形のフッ素ゴム製板状体にて構成されている。そして、包装袋印刷装置1は、このような袋載置用敷板20が搬送ベルト19の表面側に多数設けられることにより、折り込みaやチャックbの嵩(厚み)より包装袋Aの印刷面cが高くなり、包装袋Aに安定した印刷面cを確保できるように構成されている。
【0018】
なお、この実施例の袋載置用敷板20は、搬送ベルト19の表面側に取り付けられているが、袋載置用敷板20のような形態の凸板部が搬送ベルトに一体に成形されていてもよい。また、この実施例の袋載置用敷板20は、包装袋Aを載置すると、折り込みaやチャックbの嵩(厚み)より包装袋Aの印刷面cが高くなる厚みを備えたなだらかな弧状(山状)の凸状部20aを上面に有しており、なだらかな弧状(山状)の凸状部であることが、皺伸ばし装置などにより包装袋Aが上面から押圧されても筋が形成されることがなく好ましいが、平面状の凸状部を有するものも本発明の範疇に包含される。
【0019】
包装袋供給装置9は、吸引コンベア2に包装袋Aを供給するためのものであり、
図1に示すように、包装袋Aを搬送する給袋コンベア10と、給袋コンベア10から包装袋Aを一枚ずつ吸引コンベア2に搬送する包装袋搬送装置11を有している。
【0020】
包装袋供給装置9の作用としては、
図4(A)に示すように、給袋コンベア10により順次搬送されてくる包装袋Aが先端探知センサ21に接触して検出されると、給袋コンベア10が停止する。袋検出後、電動アクチュエーターに取り付けられたシリンダー22により吸盤23を降下させて包装袋Aに押し当てる(
図4(B))。つぎに、包装袋Aを吸盤23にて吸着させた状態でシリンダー22により上昇させる(
図4(C))。この状態で、電動アクチュエーターにより包装袋Aを水平移動させて吸引コンベア2の上方に移送する(
図4(D))。その後、吸引を解除して、吸盤23から包装袋Aを離して吸引コンベア2の上方に配された袋位置補正装置12上に落下させる(E)。包装袋供給装置9はこれらの動作を繰り返して吸引コンベア2に包装袋Aを一枚ずつ供給するように構成されている。
【0021】
袋位置補正装置12は、一枚ずつ吸引コンベア2に搬送される包装袋Aを位置補正(位置決め)して吸引コンベア2に落下させるためのものである。この実施例の袋位置補正装置12は、
図7または
図8に示すように、先端ガイド24と、包装袋Aを保持した後、吸引コンベア2に落下させるシャッター13と、吸引コンベア2の搬送方向に沿って往復動する第1補正ガイド14と、吸引コンベア2の幅方向に沿って往復動する第2補正ガイド15とを有している。
【0022】
先端ガイド24は、包装袋Aの底部を係止する係止板24aを有すると共に、上下動して包装袋Aを上方より押える押圧部24bを有しており、吸引コンベア2の搬送方向に直交する方向に延在するように、かつシャッター13の下流側に設けられている。
【0023】
シャッター13は、吸引コンベア2の幅方向の両側にそれぞれ搬送方向に沿って設けられている。シャッター13は、搬送方向に直交する方向(幅方向)に延在する複数の突出片を有しており、ボールねじに沿って両側のシャッター13が吸引コンベア2の搬送方向に直交する方向(幅方向)に往復動可能に構成されている。そして、両側のシャッター13が吸引コンベア2の搬送方向に直交する方向(幅方向)において接近することで、複数の突出片の上面にて包装袋Aを保持でき、両側のシャッター13が吸引コンベア2の搬送方向に直交する方向(幅方向)において離間することで、包装袋Aが吸引コンベア2の搬送ベルト19に取り付けられた袋載置用敷板20に落下するように構成されている。
【0024】
第1補正ガイド14は、吸引コンベア2の搬送方向においてシャッター13の上流側に設けられており、吸引コンベア2の搬送方向に沿って往復動可能に構成されている。そして、この第1補正ガイド14が搬送方向に沿って下流側に移動することにより、包装袋Aを押圧して包装袋Aの位置決めを行うように構成されている。
【0025】
第2補正ガイド15は、シャッター13の上方において、幅方向の両側にそれぞれ設けられており、吸引コンベア2の幅方向に沿ってそれぞれ往復動可能に構成されている。また、第2補正ガイド15は、下方に向かって延在した複数の突出片を有しており、これらが、シャッター13の複数の突出片の間隙に侵入した状態で幅方向に沿ってそれぞれ往復動可能に構成されていることで、シャッター13の上方に載置された包装袋Aを押圧して包装袋Aの幅方向の位置決めを行うことができるように構成されている。
【0026】
具体的には、両側の第2補正ガイド15が吸引コンベア2の搬送方向に直交する方向(幅方向)において接近することで、シャッター13の上方に載置された包装袋Aを幅方向の両側から押圧して、包装袋Aの幅方向の位置決めを行うことができ、両側の第2補正ガイド15が吸引コンベア2の搬送方向に直交する方向(幅方向)において離間することで、吸盤23から包装袋Aを離してシャッター13の上面に載置可能となるよう構成されている。
【0027】
袋位置補正装置12の作用としては、まず、
図7(A)に示すように、シャッター13を幅方向の内側に向かって移動させ接近させた状態で、第1補正ガイド14を上流側へ後退させ、第2補正ガイド15を幅方向に離間させて、吸盤23の吸引を解除し包装袋Aをシャッター13の上面に落下させて載置させる。
【0028】
つぎに、
図7(B)に示すように、第1補正ガイド14を下流側(搬送方向)へ移動させて包装袋Aの底部を押圧して包装袋Aの上端辺部を係止板24aに当接させて包装袋Aの長さ方向の位置決めを行うと共に、第2補正ガイド15を幅方向に接近させて包装袋Aの幅方向の位置決めを行う。
【0029】
さらに、
図7(C)に示すように、袋位置補正装置12全体を下げて吸引コンベア2に近づける。その後、
図8(D)に示すように、シャッター13を幅方向の外側に向かってそれぞれ移動させ離間させ、包装袋Aを吸引コンベア2に落下させ、同時に先端ガイド24の押圧部24bを降下させて包装袋Aを上方より押える。
【0030】
つぎに、
図8(E)に示すように、袋位置補正装置12全体を上げて吸引コンベア2から離間させる。その後、
図8(F)に示すように、シャッター13を幅方向の内側に向かって移動させ接近させた状態で、第1補正ガイド14を上流側へ後退させ、第2補正ガイド15を幅方向に離間させ、さらに、先端ガイド24の押圧部24bを上昇させて、
図7(A)に示した初期状態に戻す。
【0031】
袋位置補正装置12は上記動作を繰り返すことにより、包装袋Aを位置決めした状態で吸引コンベア2に一枚ずつ落下させることができるよう構成されている。
【0032】
なお、袋位置補正装置12全体を上下動させるのは、
図9(A)に示すように、包装袋Aが反っている場合、
図9(B)に示すように、袋位置補正装置12が吸引コンベア2に対して下方のままであると、シャッター13に挟まれることがあり、
図9(C)に示すように、袋位置補正装置12全体を上昇させることによりシャッター13に挟まれることを解除できるからである。
【0033】
袋姿勢検出センサ16は、吸引コンベア2上に載置された包装袋Aの袋姿勢を検出するためのものである。この実施例の袋姿勢検出センサ16は、
図10に示すように、吸引コンベア2の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。
【0034】
そして、
図11(A)に示すように、包装袋Aの位置や姿勢が正しい場合、2台の袋姿勢検出センサ16が、包装袋Aが通過するまでの間、吸引コンベア2によって搬送される包装袋Aの両端を検出し続けることができるため、この場合のみ制御部は良品と判定し、そのまま包装袋Aを下流側に流すように制御する。なお、
図10および
図11中、Gは袋姿勢検出センサ16の光軸である。
【0035】
他方、
図11(B)に示すように、包装袋Aの位置が中央ラインよりずれている場合や、
図11(C)に示すように、搬送方向に対して包装袋Aが斜めを向いている場合は、2台の袋姿勢検出センサ16は、包装袋Aが通過するまでの間、吸引コンベア2によって搬送される包装袋Aの両端を検出し続けることができないため、制御部は不良品と判定して、外部シュート(図示しない)を介して外部に排出するように制御する。
【0036】
皺伸ばし装置3は、吸引コンベア2により搬送される包装袋Aを皺伸ばしするためのものである。この実施例の皺伸ばし装置3は、吸引コンベア2を幅方向に横断するように設けられたシゴキローラー3aと、シゴキローラー3aの両端をそれぞれ保持した回動部材3bと、回動部材3bを下方に引き下げて吸引コンベア2(具体的には搬送ベルト19)にシゴキローラー3aを押し当てるための弾性部材3cと、回動部材3bを上下動可能に軸支する回軸3dを有している。そして、包装袋Aが吸引コンベア2により搬送されてシゴキローラー3aの下方にくると、下方に付勢されたシゴキローラー3aにより押圧されて皺伸ばしされるように構成されている。
【0037】
袋浮き上がり検出センサ17は、吸引コンベア2上に載置された包装袋Aの浮き上がりを検出するためのものである。この実施例の袋浮き上がり検出センサ17は、
図1に示すように、皺伸ばし装置3の下流側に設けられている。そして、皺伸ばし装置3により皺伸ばしをされてもなお浮き上がり、袋浮き上がり検出センサ17によって検出された包装袋Aは、制御部が印刷不能と判定して外部シュート(図示しない)を介して外部に排出されるように構成されている。
【0038】
コロナ表面処理装置4は、吸引コンベア2により搬送される包装袋Aの印刷面をコロナ表面処理してインクの接着性を向上させるためのものである。
図13に示したこの実施例のコロナ表面処理装置4は、極性基の少ない包装袋Aの表面に大気中にてコロナ放電を発生させ、そのコロナ放電電子を包装袋Aの表面に照射することにより、コロナ放電発生とともに生じるラジカル酸素等と共に包装袋Aの表面にOH基・カルボニル基等の極性基を生成させてインクの接着性を向上させるように作用するものである。
【0039】
有害物質除去装置18は、コロナ表面処理により発生した有害物質(O
3・NO
x)を除去するためのものである。この実施例の有害物質除去装置18は、
図15に示すように、コロナ表面処理装置4を覆うカバー18aと、カバー18a内のエアーを吸引するブローワー18bと、カバー18aとブローワー18bとの間の配管18cの途中に設けられたフィルター18dとを有し、ブローワー18bで吸引したエアーの中に存在する有害物質(O
3・NO
x)をフィルター18dで吸着除去するように構成されている。
【0040】
静電除去装置(イオナイザー)5は、コロナ表面処理された包装袋Aの印刷面に発生した静電気を除去するためのものである。この実施例の静電除去装置5は、
図1または
図14に示すように、コロナ表面処理装置4の下流側に設けられており、プラスイオンとマイナスイオンを発生させ、帯電した包装袋Aの印刷面を逆極性のイオンで中和して静電気を除去するよう構成されている。
【0041】
ヒーター6は、吸引コンベア2により搬送される包装袋Aの印刷面を印刷前に加温して印刷面の濡れ性を向上させるためのものである。この実施例のヒーター6は、
図16または
図17に示すように、印刷装置7の上流側に配置されている。
【0042】
印刷装置7は、ヒーター6により加温された包装袋Aの印刷面にパッケージデザインを印刷するためのものである。本願におけるパッケージデザインとは、印刷で包装袋に施すことができるデザインを広く包含する概念であり、例えばグラフィック、キャッチコピー、色彩、写真、イラスト、キャラクター、ネーミング、シンボルマーク、文字、ロゴタイプ、品質表示などを含む概念である。
【0043】
この実施例の印刷装置7は、フルカラーインクジェットプリンター(IJP)にて構成されている。ただし、本発明の包装袋印刷装置における印刷装置はIJPに限定されるものでなく、包装袋にパッケージデザインを印刷することができるものであればどのような印刷装置であってもよい。
【0044】
また、この実施例の印刷装置7は、プリンターヘッド7aと包装袋Aの印刷面との距離を直近にする必要があり、包装袋Aの印刷面が高くなり過ぎているとプリンターヘッド7aと包装袋Aの印刷面とが接触するおそれがあることから、
図18に示すように、包装袋印刷装置1は、高さ検出センサ25を有すると共に、印刷装置7は、プリンターヘッド7aを昇降させるための昇降装置26を備えている。そして、制御部は、高さ検出センサ25の検出値に基づいて昇降装置26を動作させてプリンターヘッド7aの高さを調整するよう構成されている。
【0045】
さらに、包装袋印刷装置1の吸引コンベア2は、
図19に示すように、印刷装置7による印刷工程において、電磁弁27を制御することにより、包装袋Aが通過する部位のみ吸引するように構成されている。すなわち、印刷装置7から噴出されたインクは吸引コンベア2の吸引力に影響され正しい位置に印刷ができないため、通過する包装袋Aの下のみ吸引することにより正確な印刷が可能となるように構成されている。具体的には、制御部は、吸引コンベア2の駆動サーボモーターのエンコーダとシャッタータイミング、登録された袋サイズより、常に包装袋Aの位置を把握しており、
図20または
図21に示すように、包装袋Aの下方のみONとして、包装袋Aが存在しないところはOFFとして吸引しないように電磁弁27を制御するよう構成されている。
【0046】
紫外線照射装置8は、パッケージデザインを印刷した包装袋Aの印刷面のインクを硬化させるためのものである。この実施例の紫外線照射装置8は、
図17または
図18に示すように、印刷装置7の下流側に設けられたUVランプにて構成されている。
【0047】
そして、上記構成を有した包装袋印刷装置1では、各部に配置された上記各装置により、
図3に示した各工程が順次行われる。具体的には、給袋コンベア10により包装袋Aを順次搬送する袋供給工程(A)、包装袋搬送装置11により給袋コンベア10から包装袋Aを一枚ずつ分離して吸引コンベア2に搬送する袋分離工程(B)、袋位置補正装置12により一枚ずつ吸引コンベア2に搬送された包装袋Aを位置補正する袋整列工程(C)、袋姿勢検出センサ16により吸引コンベア2上に載置された包装袋Aの袋姿勢を検出する袋姿勢検出工程(D)、皺伸ばし装置3により吸引コンベア2により搬送される包装袋Aを皺伸ばしする皺伸ばし工程(E)、袋浮き上がり検出センサ17により吸引コンベア2上に載置された包装袋Aの浮き上がりを検出する袋浮き上がり検出工程(F)、コロナ表面処理装置4により吸引コンベア2により搬送される包装袋Aをコロナ表面処理するコロナ表面処理工程(G)、静電除去装置5によりコロナ表面処理された包装袋Aに発生した静電気を除去する静電除去工程(H)、ヒーター6により吸引コンベア2により搬送される包装袋Aの印刷面を印刷前に加温するプレヒーター工程(I)、印刷装置7によりヒーター6により加温された包装袋Aの印刷面にパッケージデザインを印刷する印刷工程(J)、紫外線照射装置8によりパッケージデザインを印刷した包装袋Aの印刷面のインクを硬化させる紫外線硬化工程(K)、パッケージデザインを印刷した包装袋Aを排出する袋排出工程(H)が順次行われる。
【0048】
つぎに、本発明の包装袋印刷装置を備えた包装機を、
図22および
図23に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の包装機Pは、包装袋Aにパッケージデザインを印刷するためのパッケージデザイン印刷部80と、パッケージデザイン印刷部80の下流側に設けられパッケージデザインを印刷された包装袋A内に被包装物を収納し施封するための被包装物包装部90を有し、パッケージデザイン印刷部80には、前述した包装袋印刷装置1が配置されている。以下、各構成について説明するが、包装袋印刷装置1については前述した通りであり説明を省略する。
【0049】
パッケージデザイン印刷部80に配された包装袋印刷装置1によりパッケージデザインが印刷された包装袋Aは、パッケージデザイン印刷部80の下流側に設けられた被包装物包装部90により、被包装物が充填され施封されて製品として機外排出される。
【0050】
具体的には、被包装物包装部90は、
図22または
図23に示すように、縦向きの間欠回転軸(図示しない)を回転自由に支持するスタンド(図示しない)が機台92上に設けられ、間欠回転軸の上端部に取り付けられた移動体(円盤状回転体)93に、包装袋Aを掴着又は釈放するためのグリップ対(図示しない)が間欠回転軸を中心として等角度間隔で放射方向に突出するように設けられている。そして、グリップ対により垂直状につり下げ状態に保持された包装袋Aが、
図22中時計回りに間欠回転することにより、包装袋A内に被包装物が充填され施封されて系外へ排出されるように構成されている。
【0051】
なお、この実施例の包装機Pは、ロータリー方式の被包装物包装部90を有しているがこれに限定されるものではなく、公知の直線移動方式やトラック方式の被包装物包装部であってもよい。
【0052】
この実施例の被包装物包装部90では、(1)給袋工程(包装袋Aをグリップ対に供給する工程)、(2)チャック開口工程(包装袋Aのチャックを開く工程)、(3)開口・膨らまし工程(包装袋Aの袋口を開口して膨らます工程)、(4)充填工程(被包装物充填手段により包装袋A内に被包装物を充填する工程)、(5)および(6)振動・窒素充填・整形工程(被包装物を充填した包装袋Aに振動を与えると共に窒素を充填しながら整形する工程)、(7)脱気・仮付けシール工程(包装袋A内を脱気すると共に袋口付近に仮付けシールを施す工程)、(8)トップシールシール工程(包装袋Aの袋口にトップシールを施す工程)、(9)冷却工程(シール部位を冷却する工程)、(10)系外排出工程(製品を機外に排出する工程)が順次行われるよう構成されている。
【0053】
以上のように、本発明の包装機Pでは、包装袋Aにパッケージデザインを印刷するためのパッケージデザイン印刷部80と、パッケージデザイン印刷部80の下流側に設けられパッケージデザインを印刷された包装袋A内に被包装物を収納し施封するための被包装物包装部90を有し、パッケージデザイン印刷部80には、包装袋印刷装置1が配置されているため、パッケージデザインが異なる多種多様な包装袋やラベルの作製、ラベル貼付およびそれらの在庫管理を不要とし、包装袋を共通化して多品種少ロット生産にも対応できると共に、インラインにて包装袋に自由にパッケージデザインを印刷することができる。