【解決手段】読み取り対象書類が載置される載置部61と、載置部61に載置された読み取り対象書類を読み取る読取部と、透過状態と不透過状態とに切り替え可能な調光シート104と、調光シート104の一方に配置され、画像及び映像の少なくともいずれか一方を表示する透過型の液晶パネルと、読取部によって読み取り対象書類を読み取り後に、液晶パネル及び調光シート104を透過状態にして、載置部61に載置された読み取り対象書類を液晶パネルの一方から視認可能な状態にする制御部とを備える。
前記制御部は、前記読取部によって前記読み取り対象書類を読み取る前に、前記液晶パネル及び前記調光シートを透過状態にして、前記載置部を前記透過型の液晶パネルの一方から視認可能な状態にする
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の読取装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、読み取り対象書類である本人確認書類を読取部に読み取らせるために蓋体を開けて載置部にセットすると、本人確認書類が蓋体などによって覆われて隠されてしまうので、本人確認書類を取り忘れてしまうことがある。
【0005】
したがって、本発明は、読み取り対象書類の取り忘れを防止可能な読取装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の態様は、読み取り対象書類が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記読み取り対象書類を読み取る読取部と、透過状態と不透過状態とに切り替え可能な調光シートと、前記調光シートの一方に配置され、画像及び映像の少なくともいずれか一方を表示する透過型の液晶パネルと、前記読取部によって前記読み取り対象書類を読み取り後に、前記液晶パネル及び前記調光シートを透過状態にして、前記載置部に載置された前記読み取り対象書類を前記液晶パネルの一方から視認可能な状態にする制御部とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記第1の態様によれば、制御部が、液晶パネル及び調光シートを透過状態にして、載置部に載置された読み取り対象書類を透過型の液晶パネルの一方から視認可能な状態にすることで、載置部にセットされた読み取り対象書類を使用者に視認可能にすることができる。よって、読み取り対象書類の取り忘れを防止することができる。また、液晶パネルに画像及び映像の少なくともいずれか一方を表示しつつ、載置部にセットされた読み取り対象書類を使用者に視認可能にすることができるため、表示機構と取り忘れ防止機構とを兼用することができる。よって、液晶パネルとは別に別途取り忘れ防止機構を搭載する場合よりも、費用を削減することができ、装置のスペース効率を上げることができる。
【0008】
本発明に係る第2の態様は、第1の態様において、前記制御部は、前記液晶パネルの画像及び映像の少なくともいずれか一方の一部を透過状態にすることを特徴とする。
【0009】
上記第2の態様によれば、制御部が、液晶パネルの画像及び映像の少なくともいずれか一方の一部を透過状態にするため、液晶パネルの残りの部分で表示を行うことができる。
【0010】
本発明に係る第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記制御部は、前記読取部によって前記読み取り対象書類を読み取る前に、前記液晶パネル及び前記調光シートを透過状態にして、前記載置部を前記透過型の液晶パネルの一方から視認可能な状態にすることを特徴とする。
【0011】
上記第3の態様によれば、制御部が、読取部によって読み取り対象書類を読み取る前に、載置部を透過型の液晶パネルの一方から視認可能な状態にするため、読み取り前に載置部への読み取り対象書類の載置を促すことができる。
【0012】
本発明に係る第4の態様は、第1乃至第3の何れか一の態様において、前記読み取り対象書類がセットされる空間部が設けられている本体と、前記本体に支持され、前記空間部の開口部を開閉する蓋体とを備え、前記本体は、前記載置部と、前記読取部と、前記制御部とを有し、前記蓋体は、前記調光シートと、前記透過型の液晶パネルとを有することを特徴とする。
【0013】
上記第4の態様によれば、読み取り対象書類がセットされる空間部が設けられた本体に載置部と読取部と制御部とを設け、この本体の空間部の開口部を、調光シートと透過型の液晶パネルとを有する蓋体によって開閉することになるため、構成を簡素化することが可能となる。
【0014】
本発明に係る第5の態様は、第4の態様において、前記蓋体は、前記液晶パネルの一方に配置されるタッチパネルを更に有することを特徴とする。
【0015】
上記第5の態様によれば、蓋体の液晶パネルの前方にタッチパネルが配置されているため、操作性が良くなる。
【0016】
本発明に係る第6の態様は、第4又は第5の態様において、前記本体は、前記空間部を形成する後面及び側面に本体光源を更に有することを特徴とする。
【0017】
上記第6の態様によれば、本体の空間部を形成する後面及び側面に本体光源を更に有するため、蓋体全体に均一に光を照射することができる。
【0018】
本発明に係る第7の態様は、第6の態様において、前記本体は、前記蓋体の開閉を検知する開閉検知部を更に有し、前記制御部は、前記開閉検知部によって前記蓋体が開けられたことを検知すると、前記本体光源の明るさを前記蓋体が閉じられていたときよりも抑えることを特徴とする。
【0019】
上記第7の態様によれば、制御部が、開閉検知部によって蓋体が開けられたことを検知すると、本体光源の明るさを蓋体が閉じられていたときよりも抑えるため、使用者が眩しく感じることを防止できる。
【0020】
本発明に係る第8の態様は、第6又は第7の態様において、前記蓋体は、前記本体の前記空間部を形成する後面に対して傾斜して配置されていることを特徴とする。
【0021】
上記第8の態様によれば、蓋体が、本体の空間部を形成する後面に対して傾斜して配置されているため、使用者の液晶パネルへの目線の先に後面の光源が位置することがなく、透過状態の液晶パネルを見る際や蓋体を開けて載置部を見る際に、使用者が、本体の空間部を形成する後面からの光を眩しく感じることを防止できる。
【0022】
本発明に係る第9の態様は、第4乃至第8のいずれか一の態様において、前記蓋体は、裏面に蓋体光源を更に有することを特徴とする。
【0023】
上記第9の態様によれば、蓋体が、裏面に蓋体光源を更に有するため、蓋体全体に均一に光を照射することができる。
【0024】
本発明に係る第10の態様は、第4乃至第9のいずれか一の態様において、前記蓋体は、前記本体に回動可能に設けられ、前記本体は、前記載置部に載置された前記読み取り対象書類を押える透明な押さえ板と、前記押さえ板と前記蓋体とを連結させ、前記蓋体の開閉に応じて連動して前記押さえ板を開閉させる連動部材とを更に有することを特徴とする。
【0025】
上記第10の態様によれば、連動部材が蓋体の開閉に応じて連動して押さえ板を開閉させるため、蓋体を閉じることで、載置部に載置された読み取り対象書類を自動的に押さえ板で押えることができ、蓋体を開くことで載置部に載置された読み取り対象書類から自動的に押さえ板を離すことができる。
【0026】
本発明に係る第11の態様は、第4乃至第10のいずれか一の態様において、前記本体は、前記蓋体をロックするロック部を更に有し、前記制御部は、待機時、前記読取部による前記読み取り対象書類の読み取り時、及び、前記読取部によって前記読み取り対象書類が読み取られた後に所定時間以上経過したときに、前記ロック部によって前記蓋体をロックすることを特徴とする。
【0027】
上記第11の態様によれば、待機時、読取部による読み取り対象書類の読み取り時、及び、読取部によって読み取り対象書類が読み取られた後に所定時間以上経過したときに、制御部が、ロック部によって蓋体をロックするため、不必要に蓋体が開かれてしまうことを防止できる。
【0028】
本発明に係る第12の態様は、第4乃至第11のいずれか一の態様において、前記本体は、前記蓋体を開閉駆動する開閉部を更に有することを特徴とする。
【0029】
上記第12の態様によれば、蓋体を本体に対し開閉部で自動的に開閉することができる。
【0030】
本発明に係る第13の態様は、第4乃至第12のいずれか一の態様において、前記本体は、下部に向けて照射するように設置される多色発光可能な外部光源を更に有し、前記制御部は、前記外部光源を当該読取装置の状態に応じて異なる色で発光させることを特徴とする。
【0031】
上記第13の態様によれば、制御部が、外部光源を当該読取装置の状態に応じて異なる色で発光させるため、外部光源の色で当該読取装置の状態を容易に確認することができる。
【0032】
本発明に係る第14の態様は、第4乃至第13のいずれか一の態様において、前記本体は、前面又は側面に設けられ、仕切板光源が搭載された仕切板を更に有し、前記制御部は、前記仕切板光源を当該読取装置の状態に応じて異なる色で発光させることを特徴とする。
【0033】
上記第14の態様によれば、制御部が、仕切板光源を当該読取装置の状態に応じて異なる色で発光させるため、仕切板光源の色で当該読取装置の状態を容易に確認することができる。
【0034】
本発明に係る第15の態様は、第4乃至第14のいずれか一の態様において、前記本体は、書類を印刷する印刷部を更に有することを特徴とする。
【0035】
上記第15の態様によれば、本体が、書類を印刷する印刷部を更に有するため、印刷部で書類を印刷することができる。
【0036】
本発明に係る第16の態様は、第4乃至第15のいずれか一の態様において、前記本体は、カードを発行するカード発行部を更に有することを特徴とする。
【0037】
上記第16の態様によれば、カード発行部でカードを発行することができる。
【0038】
本発明に係る第17の態様は、第4乃至第16のいずれか一の態様において、前記本体に隣接して設置される補助部を更に備えることを特徴とする。
【0039】
上記第17の態様によれば、本体に隣接して設置された補助部で補助的な作業を行うことができる。
【0040】
本発明に係る第18の態様は、第17の態様において、前記補助部は、上面に平坦な作業部を有する作業台であることを特徴とする。
【0041】
上記第18の態様によれば、作業台の平坦な作業部で補助的な作業を行うことができる。
【0042】
本発明に係る第19の態様は、第17の態様において、前記補助部は、上面に平坦な作業部を有する貨幣処理機であることを特徴とする。
【0043】
上記第19の態様によれば、貨幣処理機の平坦な作業部で補助的な作業を行うことができる。また、貨幣処理機で貨幣処理を行うことができる。
【0044】
本発明に係る第20の態様は、第17乃至第19のいずれか一の態様において、前記補助部は、書類を印刷する印刷部を更に有することを特徴とする。
【0045】
上記第20の態様によれば、印刷部で書類を印刷することができる。
【0046】
本発明に係る第21の態様は、第17乃至第20のいずれか一の態様において、前記補助部は、カードを発行するカード発行部を更に有することを特徴とする。
【0047】
上記第21の態様によれば、カード発行部でカードを発行することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば、読み取り対象書類の取り忘れを防止可能な読取装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明に係る読取装置の一実施形態としての自動契約装置を図面を参照して以下に説明する。
【0051】
図1に示す本実施形態の自動契約装置11は、銀行、消費者金融、クレジットカード会社、小売店(コンビニエンスストア、スーパーマーケット)などの店舗に設置され、口座開設、ローンや口座振替の申込みなどの契約の一部を顧客自らが行えるように支援するものである。例えば、口座開設の主な流れは、本人確認、申込書の記入、審査、契約書への署名、通帳・カードの発行の順となるが、自動契約装置11では、そのうちの本人確認及び申込書の記入を行う。その後の、審査、契約書への署名、及び、通帳・カードの発行は、店舗の店舗カウンタなどで行われる。以下の説明において、使用者側を「前」、使用者とは反対側を「後」、使用者から見た左右を「左右」として説明する。
【0052】
自動契約装置11は、店舗のフロアに設置される本体12と、本体12の上部に
図1,
図2に示すように回動可能に設けられた蓋体13とを有している。
【0053】
本体12は、その筐体20が角柱状、具体的には四角柱状に、板金を主体として形成されている。本体12は、その底部に設けられてフロア上に水平に広がるように設置される平板状の転倒防止板21と、転倒防止板21の前後方向の中間部のやや後側から上方に延出する脚部22と、脚部22の上側であって本体12の上部に脚部22よりも前方に突出するように設けられた頭部23とを有している。
【0054】
本体12は、その下部の脚部22よりも更に下側の下端の転倒防止板21と、脚部22よりも上側の頭部23とが脚部22よりも前方に突出している。これにより、転倒防止板21の上面と、脚部22の前面と、頭部23の下面とが、本体12の前面下部に後方に凹む足入れ凹部24を形成している。足入れ凹部24には、自動契約装置11の前に立った使用者が足を入れることになり、これにより、使用者は、より頭部23に近づいた楽な姿勢での操作が可能となる。本体12は、脚部22の前面と頭部23の下面との境界位置に、下部つまり使用者の足元に向けて光を照射するように設置される白色LEDからなる外部LED25(外部光源)を有している。
【0055】
本体12の上面を構成する頭部23の主上面23aは、平坦面となっており、前から後ろに向けて後ろ上がりに傾斜している。
図2に示すように、頭部23の前後方向の中間部から後部には、主上面23aよりも下方に凹む矩形枠状の環状段差部30と、環状段差部30の内側で環状段差部30よりも更に下方に凹む凹状部31とが形成されている。凹状部31の内側は、空間部32となっている。
【0056】
本体12に形成された凹状部31は、水平な底面31aと、底面31aの後端で左右に延びる後端縁部から鉛直上方に延出する後面31bと、底面31aの左端で前後に延びる左端縁部から鉛直上方に延出する側面31cと、
図3に示すように底面31aの右端の前後に延びる右端縁部から鉛直上方に延出する側面31dとを有している。凹状部31のこれら底面31a、後面31b及び側面31c,31dが空間部32を形成している。空間部32は、上方かつ前方に斜めに開口する開口部33を有している。
【0057】
蓋体13は、矩形薄板状をなしており、長辺側の一端縁部が、頭部23の上端に設けられた左右方向に沿う図示略の支持軸で本体12に支持されている。支持軸は、凹状部31よりも後側に配置されており、蓋体13は、この支持軸を中心に回動する。蓋体13は、凹状部31の開口部33よりも一回り大きく環状段差部30とほぼ同等の大きさとなっている。蓋体13は、支持軸から
図1に示すように前下がりに延出する状態になって
図2,
図3に示す環状段差部30に当接すると空間部32の開口部33を閉塞することになる。この閉塞時に、蓋体13は、
図1に示すように頭部23の主上面23aと面一になる。また、蓋体13は、支持軸から
図2,
図3に示すように上方に延出する状態になって環状段差部30から離れると、空間部32の開口部33を開放することになる。つまり、本体12の上部に支持された蓋体13は、回動可能であって回動することにより空間部32の開口部33を開閉する。
【0058】
本体12は、蓋体13を
図1に示す閉状態でロックする
図4に示すロック部35を有している。ロック部35は、
図1に示す本体12の環状段差部30の前端部に設けられており(
図1では図示せず)、蓋体13の支持軸とは反対側の先端部に設けられた被吸着部を電磁的に吸着する。ロック部35は、蓋体13を閉状態で開放不可にロックするものであり、蓋体13は、ロック部35によるロックが解除されると開放可能となる。本体12は、蓋体13の開閉を検知する
図4に示す開閉検知部36を有している。開閉検知部36は、蓋体13が閉状態にあるか否かを検知する。
【0059】
図1〜
図3に示すように、本体12は、頭部23の凹状部31よりも前側の主上面23a上に、内線電話40の受話器41を有している。受話器41は、頭部23の左端部に設けられている。本体12は、受話器41の右隣りに非接触型カードリーダ42及びLED43を有している。これらは主上面23aの一部を構成するように配置されており、非接触型カードリーダ42よりも前にLED43が設けられている。非接触型カードリーダ42は、ICカードが近づけられるとICカードのICから非接触でデータを読み出すICカードリーダである。LED43は、非接触型カードリーダ42へのICカードの読み取りを促す際に例えば点滅する。
【0060】
本体12の筐体20には、非接触型カードリーダ42及びLED43の右隣りに、頭部23の主上面23aよりも下方に凹む中間凹状部44が形成されている。中間凹状部44は前方に抜けている。本体12は、この中間凹状部44の水平な底面にテンキー45を有している。テンキー45は、本体12の幅方向つまり左右方向の略中央位置に設けられている。本体12の筐体20には、受話器41、LED43及び中間凹状部44の前方に、印刷部55の排紙口56が形成されている。排紙口56は頭部23の前端位置で左右方向に延びている。本体12は、排紙口56及びその後方に、書類を印刷して発行する排紙口56を含む印刷部55を有している。印刷部55が発行する書類は、申込書や契約書や受領書などである。
【0061】
本体12の筐体20には、中間凹状部44の右隣りであって頭部23の最も右前側位置に、頭部23の主上面23aよりも下方に凹む右側凹状部51が形成されている。右側凹状部51は前方に抜けている。本体12は、この右側凹状部51の前方に向く後面に、接触型カードリーダ52のカード入出口53を有している。本体12は、頭部23の最も右側位置に、主上面23aの右側凹状部51よりも後側の部分を形成するようにLED57を有している。
【0062】
接触型カードリーダ52は、カード入出口53に磁気カードが挿入されると、これを引き込むように移動させ、この移動を利用して磁気カードを走査することにより磁気カードから磁気データを読み出す。LED57は、カード入出口53への磁気カードの挿入を促す際や、カード入出口53からの磁気カードの取り出しを促す際に、例えば点滅する。
【0063】
本体12の筐体20には、頭部23の右側位置のLED57よりも後側に、頭部23の主上面23aよりも下方に凹む操作用凹部60が形成されている。操作用凹部60は、
図2,
図3に示す環状段差部30の右端位置の前方に、環状段差部30と連続するように配置されている。環状段差部30に当接し空間部32の開口部33を閉塞した状態の蓋体13は、
図1に示すようにその右側前端部が操作用凹部60内に入り込んで前方に突出する。これにより、使用者は、操作用凹部60内に手を差し込めば蓋体13の右側前端部を取っ手として下方から引き上げることができ、蓋体13を容易に開くことができる。
【0064】
本体12は、
図2,
図3に示すように、その凹状部31の底面31aの中間所定範囲に、読み取り対象書類が載置される載置部61を有している。凹状部31の内側の空間部32は、読み取り対象書類を収容可能であり、言い換えれば、凹状部31を含む本体12には、読み取り対象書類がセットされる空間部32が設けられている。
【0065】
読み取り対象書類は、この自動契約装置11で本人確認を行う際に読み取るものであり、例えば、運転免許証や健康保険証などの本人確認書類、申込書、契約書などである。読み取り対象書類は、読み取られる面を下向きにして載置部61上に載置される。載置部61はガラス板などの透明な板材からなっており、載置部61の下方には、載置部61に載置された読み取り対象書類に向け光を照射してその反射光を取り込むことにより読み取り対象書類を読み取るスキャナである
図4に示す読取部62が設けられている。
【0066】
図2に示すように、本体12は、凹状部31の後面31bの中間所定範囲に内部LED65(本体光源)を有しており、側面31cの中間所定範囲に内部LED66(本体光源)を有している。また、本体12は、
図3に示すように、側面31dの中間所定範囲に内部LED67(本体光源)を有している。本体12の空間部32を形成する後面31b及び側面31c,31dに設けられたこれらの内部LED65〜67は、白色LEDであり、白色に発光して空間部32内を白色光で照らす。凹状部31の後面31bの内部LED65を除く部分、側面31cの内部LED66を除く部分、側面31dの内部LED67を除く部分は、いずれも白色となっており、底面31aも載置部61を除いて白色となっている。
【0067】
本体12は、頭部23の主上面23aの凹状部31よりも左側の後端部に、本体12の前に立つ使用者の顔を撮影可能なカメラ71を有している。カメラ71は、
図2,
図3に示すように、頭部23の主上面23aに外付けされていても良く、頭部23に内蔵されていても良い。また、本体12は、その前面側に、本体12の前に使用者が存在するか否かを検出する
図4に示す人感センサ72を有している。また、本体12は、その筐体20の何れかの外面(上面、前面、後面、側面何れでも可)に、音声を出力する
図4に示すスピーカ73を有している。
【0068】
図5に示すように、頭部23の上部の後面は、前上がりに傾斜する傾斜面23bとなっており、傾斜面23bの左右方向に沿う下端縁部には、後方に突出する端末載置部75が設けられている。傾斜面23bと端末載置部75の上面とがL字状をなしており、端末載置部75に、自動契約装置11とは別体の携帯可能なタブレット型の携帯端末80が載置可能となっている。端末載置部75に載置された携帯端末80は、傾斜面23bに立てかけられた状態で安定する。
【0069】
図2,
図3に示すように、本体12は、凹状部31内に、載置部61に載置された読み取り対象書類を載置部61に押さえ付ける押さえ板81を有している。押さえ板81は、矩形薄板状をなしており、アクリル板等の透明の板材からなっている。本体12は、底面31aの載置部61よりも後側にヒンジ82を有しており、押さえ板81は、長辺側の端縁部がヒンジ82で底面31aに連結されている。押さえ板81は、ヒンジ82によって左右方向に沿う軸を中心に回動可能に支持されている。
【0070】
本体12は、押さえ板81の左右両側と蓋体13の左右両側とを連結させる一対の棒状の連動部材83を有している。これらの連動部材83で連結されることにより、蓋体13が開くと連動して押さえ板81も載置部61から離れて開き、蓋体13が閉まると連動して押さえ板81も載置部61に近づいて閉まる。つまり、蓋体13が回動可能に連結された本体12は、載置部61に載置された読み取り対象書類を押える透明な押さえ板81と、押さえ板81と蓋体13とを連結させ、蓋体13の開閉に応じて連動して押さえ板81を開閉させる連動部材83とを有している。
【0071】
本体12は、その内部に、自動契約装置11の全体を制御する
図4に示す制御部85を有している。制御部85は、本体12に含まれる、外部LED25、ロック部35、開閉検知部36、内線電話40、非接触型カードリーダ42、LED43、テンキー45、接触型カードリーダ52、印刷部55、LED57、読取部62、内部LED65〜67、カメラ71、人感センサ72及びスピーカ73と接続されており、これらを制御する。一例として、自動契約装置11の状態に応じて内部LED65〜67の明るさを変えて発光させたり消灯させたりする。
【0072】
蓋体13は、
図6に示すように、中央に開口部100を有する矩形枠状のフレーム101と、蓋体13の厚さ方向に積層されてフレーム101に取り付けられるタッチパネル102、液晶パネル103及び調光シート104とを有している。タッチパネル102、液晶パネル103及び調光シート104は、フレーム101の開口部100の位置に、これらで開口部100を埋めるように設けられている。タッチパネル102、液晶パネル103及び調光シート104は、開口部100の内側範囲が、使用者による操作を受け付けると共に使用者に向けて表示を行う操作表示部105となっている。
【0073】
操作表示部105において、タッチパネル102、液晶パネル103及び調光シート104は、この順に積層されており、蓋体13が閉状態にあるとき、最も使用者側となる上面側にタッチパネル102が、最も使用者とは反対側となる下面側に調光シート104が、それぞれ配置され、これらの間に液晶パネル103が配置される。言い換えれば、調光シート104の厚さ方向の一方に液晶パネル103が配置され、液晶パネル103の調光シート104とは反対側にタッチパネル102が配置されている。更に言い換えれば、蓋体13は、閉状態にあるとき、液晶パネル103の使用者側となる上部にタッチパネル102が配置され、液晶パネル103の使用者とは反対側となる下部に調光シート104が配置される。
【0074】
タッチパネル102は無色透明であり、使用者が触れた位置を検出する。
【0075】
液晶パネル103は、画像(静止画像)及び映像(動画)の少なくともいずれか一方をカラーで表示するものである。液晶パネル103は、厚さ方向の一側にいる使用者が厚さ方向の他側にあるものをこの液晶パネル103を通して視認可能な透過型となっている。液晶パネル103は画像や映像の白色エリアが無色透明な透明エリアを形成可能であり、この透明エリアが最も透過する。つまり、液晶パネル103の透明エリアは、その厚さ方向の一側にいる使用者に厚さ方向の他側にあるものを視認させることが可能となる。
【0076】
調光シート104は、透過状態と不透過状態とに切り替え可能であり、給電のON/OFFが切り替わることで、透過/不透過状態が切り替わる。具体的に、調光シート104は、給電状態で、ほぼ無色透明な透過状態となり、この透過状態では、厚さ方向の一側にいる使用者が厚さ方向の他側にあるものをこの調光シート104を通して視認可能となる。また、調光シート104は、給電停止状態で、白色(または乳白色)の不透過状態となり、この不透過状態では、厚さ方向の一側にいる使用者が厚さ方向の他側にあるものをこの調光シート104を介しては視認不可となる。調光シート104は、液晶層を二枚のプラスチックフィルムの間にコーティングしたものである。なお、調光シート104は、液晶パネル103の全面に配置する構成に限らず、液晶パネル103の反射板の一部を調光シート104で形成するようにしても良い。この場合、給電のON/OFFが切り替わることで、調光シート104の配置された部分のみが透過/不透過状態に切り替え可能になる。
【0077】
蓋体13は、これが閉状態にあるときの使用者とは反対側となる裏面に蓋体LED111(蓋体光源)を有している。蓋体LED111は、フレーム101の開口部100の縁部に全周に亘って設けられている。蓋体LED111は、白色LEDであり、白色に発光して開口部100の中央の方向を白色光で照らす。
【0078】
蓋体13は、
図1に示すように閉状態にあるときに、本体12の頭部23の主上面23aと面一になり、よって、後ろ上がりに傾斜する。これに対し、本体12の
図2,
図3に示す凹状部31の後面31bは鉛直に広がっている。よって、閉状態にある蓋体13は、本体12の空間部32を形成する後面31bに対して平行ではなく傾斜して配置されている。
【0079】
本体12に設けられた
図4に示す制御部85は、蓋体13に含まれるタッチパネル102、液晶パネル103、調光シート104及び蓋体LED111に接続されており、これらを制御する。制御部85は、
図6に示す液晶パネル103及び調光シート104を共に透過状態にすることで、タッチパネル102、液晶パネル103及び調光シート104からなる操作表示部105を透過状態にする。
図2,
図3に示す押さえ板81が透明であることから、操作表示部105がこの透過状態にあれば、蓋体13及び押さえ板81が閉状態にあっても、載置部61に載置された読み取り対象書類を、タッチパネル102、液晶パネル103及び調光シート104からなる操作表示部105の、載置部61とは反対側の一方から視認可能な状態となる。制御部85は、蓋体13の状態に応じて蓋体LED111の明るさを変えて発光させることも行う。
【0080】
自動契約装置11は、店舗内の
図4に示す店舗サーバ120と通信可能に接続されている。店舗サーバ120は、店舗カウンタ内の店員のパーソナルコンピュータからなる店舗端末121やフロアに配置された店員が持っているタブレット型の携帯端末80からアクセス可能となっている。自動契約装置11の操作表示部105に表示されている画面を、店舗端末121や携帯端末80でも見ることができ、店舗端末121や携帯端末80によって自動契約装置11を遠隔操作することも可能となっている。
【0081】
次に、自動契約装置11を用いて、本人確認及び申込書の記入を行う場合の具体例について説明する。
【0082】
[ステップS1(待機モード)]
制御部85は、所定時間以上、人感センサ72によって人が検知されず、タッチパネル102がタッチ操作されない場合、自動契約装置11を待機モードにする。この待機モードでは、制御部85は、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、初期画面として、
図7に示すように、使用者への各種案内を行う文字表示X11を表示させ、「お申し込みを開始する。」の文字を含むボタン表示X12を表示させると共に、調光シート104を白色の不透過状態にし、内部LED65〜67及び蓋体LED111を10%程度の明るさにする。また、待機モードでは、蓋体13が開けられて空間部32内に物が入れられる等のいたずらを防止するために、蓋体13を閉状態でロック部35によって本体12にロックする。なお、内部LED65〜67及び蓋体LED111をOFF(0%の明るさ)にして真っ暗な画面で待機するようにしても良い。つまり、内部LED65〜67及び蓋体LED111は、待機時に明るさを抑え、制御部85は、待機時にロック部35によって蓋体13を閉状態にロックする。
【0083】
[ステップS2(操作モード)]
待機モードから、人感センサ72が人を検知したり、タッチパネル102がタッチ操作されたりすると、制御部85は、自動契約装置11を操作モードにする。この操作モードでは、制御部85は、調光シート104を白色の不透過状態としたまま、内部LED65〜67及び蓋体LED111を100%の明るさに切り替える。つまり、人感センサ72が人を検知したり、タッチパネル102がタッチ操作されたりすると、内部LED65〜67及び蓋体LED111の明るさを待機モードよりも明るくする。このとき、内部LED65〜67は、液晶パネル103及びその裏側の白色の不透過状態にある調光シート104を裏側から明るく照らし、液晶パネル103に表示する文字を含む画像や映像等を見やすくするバックライトとなる。これにより、初期画面の文字表示X11やボタン表示X12が視認しやすくなる。それと共に、制御部85は、受け付け可能になった旨の「いらっしゃいませ。」なる音声をスピーカ73から出力し、更に、防犯上又は証明書との顔照合のために、カメラ71によって使用者の撮影を開始して店舗サーバ120に映像を送信し、今回の処理の識別情報に関連付けて記憶させる。
【0084】
そして、制御部85は、上記した初期画面の「お申し込みを開始する。」の文字を含むボタン表示X12がタッチ操作されると、調光シート104を白色の不透過状態としたまま、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図8に示す契約条件画面を表示させる。契約条件画面は、契約条件の詳細を説明する文字表示X21と、「次に進む。」の文字を含むボタン表示X22とを有している。
【0085】
[ステップS3(証明書の選択モード)]
制御部85は、契約条件画面の「次に進む。」の文字を含むボタン表示X22がタッチ操作されると、自動契約装置11を証明書の選択モードにする。この証明書の選択モードでは、制御部85は、調光シート104を白色の不透過状態としたまま、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図9に示す証明書選択画面を表示させる。証明書選択画面は、本人確認書類を選択させるための複数のボタン表示X31〜X43を含んでおり、最も左の最も上には、
図10に示すように、読み取り対象書類である本人確認書類として最も一般的に使用される運転免許証を選択するための「運転免許証」の文字を含むボタン表示X31が表示されている。ここでは、一例として、この「運転免許証」の文字を含むボタン表示X31がタッチ操作される場合について説明する。
【0086】
制御部85は、証明書選択画面において、「運転免許証」の文字を含むボタン表示X31が選択されてタッチ操作されると、調光シート104を白色の不透過状態としたまま、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図11に示す証明書誘導画面を表示させる。証明書誘導画面は、運転免許証を載置部61に載置することを促す文字表示X51及びイラスト表示X52と、「読み取りを開始する。」の文字を含むボタン表示X53とを有している。
【0087】
[ステップS4(証明書のセット指示モード)]
制御部85は、証明書誘導画面の「読み取りを開始する。」の文字を含むボタン表示X53がタッチ操作されると、自動契約装置11を証明書のセット指示モードにする。この証明書のセット指示モードでは、制御部85は、スピーカ73から本人確認書類のセットを確認する旨の「運転免許証をリーダにセットしましたか?」なる音声を出力すると共に、調光シート104を透過状態に切り替え、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図12に示す証明書セット画面を表示させる。
【0088】
証明書セット画面は、青色などの有色の有色領域X61(
図12でハッチングを施した領域)と、有色領域X61の内側の透明な透明領域X62(
図12でハッチングを施していない領域)とを含んでおり、有色領域X61には、本人確認書類のセットを確認する旨の文字表示X63と、「読み取りを開始する。」の文字を含むボタン表示X64とが表示されている。透明領域X62は、本人確認書類である運転免許証が載置される載置部61が外部から視認可能なように、証明書セット画面の一部である中央部に横長の矩形状に設けられている。透明領域X62を横長の楕円状としても良い。制御部85は、上記に加えて、ロック部35による蓋体13のロックを解除する。このように、液晶パネル103に、
図12に示す証明書セット画面を表示させた状態では、使用者が、透明なタッチパネル102、液晶パネル103の透明領域X62及び透過状態の調光シート104を介して空間部32内を視認可能となっている。なお、文字表示X63及び/又はボタン表示X64は、視認性の点から、有色領域X61に表示されることが好ましいが、透明領域X62に表示されるようにしても良い。また、証明書セット画面は、全面が透明領域X62で構成され、透明領域X62に文字表示X63とボタン表示X64とが表示されるようにしても良い。
【0089】
[ステップS5(証明書のセット)]
証明書のセット指示モードにあるとき、使用者等によって蓋体13が開かれて開閉検知部36によって蓋体13が開かれたことを検知すると、制御部85は、使用者がまぶしくならないように、内部LED65〜67及び蓋体LED111の光を10%程度の明るさに弱める。つまり、運転免許証が載置部61にセットされる際には、内部LED65〜67及び蓋体LED111の光を弱める。そして、制御部85は、蓋体13が開かれ、運転免許証が載置部61にセットされて、蓋体13が閉められたことを、開閉検知部36による蓋体13の閉からの開、この開からの閉で検知すると、内部LED65〜67及び蓋体LED111の明るさを100%つまり元に戻す。すなわち、内部LED65〜67及び蓋体LED111は、蓋体13の開操作に連動して暗くなり、蓋体13が開操作後に閉じられると明るくなる。制御部85は、開閉検知部36によって蓋体13が開けられたことを検知すると、内部LED65〜67及び蓋体LED111を、蓋体13が閉じられていたときよりも明るさを抑えて発光させる。
【0090】
[ステップS6(証明書の読み取りの開始モード)]
制御部85は、証明書のセット指示モードにあるときに、開閉検知部36による蓋体13の閉からの開、この開からの閉の検知後も、液晶パネル103に
図12に示す証明書セット画面を表示させた状態となっている。これにより、空間部32内に設けられて載置部61に載置された運転免許証は、透明領域X62により、空間部32の蓋体13とは反対側の装置外側から視認可能となっている。この状態から、証明書のセット指示モードの証明書セット画面の「読み取りを開始する。」の文字を含むボタン表示X64がタッチ操作されると、制御部85は、自動契約装置11を証明書の読み取りの開始モードにする。
【0091】
証明書の読み取りの開始モードでは、制御部85は、調光シート104を不透過状態に切り替えると共に、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図13に示す読み取り画面を表示させる。読み取り画面は、読み取り対象書類である本人確認書類を読み取り中である旨の文字表示X71を含んでいる。それと共に、制御部85は、読み取り時に蓋体13が開けられて読み取りエラーを起こすことを防止するように蓋体13をロック部35によって本体12にロックし、読取部62によって、読み取り対象書類である運転免許証を読み取らせる。ここで、読取部62による運転免許証の読み取りは、先ず1往復して読み取り対象書類の大きさを認識した後に、読み取り対象書類の大きさに応じて読み取りを行う。
【0092】
[ステップS7(読み取り画像の確認モード)]
制御部85は、読取部62による運転免許証の読み取り後、自動契約装置11を読み取り画像の確認モードにする。この読み取り画像の確認モードでは、制御部85は、調光シート104を不透過状態としたまま、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図14に示す確認画面を表示させる。確認画面は、読取部62が読み取った運転免許証の画像の画像表示X81と、「OK」の文字を含むボタン表示X82と、「再読込」の文字を含むボタン表示X83とを表示する。そして、制御部85は、「OK」の文字を含むボタン表示X82が押されると読み取った運転免許証の画像データを店舗サーバ120に送信し、今回の処理の識別情報に関連付けて記憶させる。その一方で、制御部85は、「再読込」の文字を含むボタン表示X83がタッチ操作されると、読取部62によって運転免許証を再度読み取らせる。「OK」の文字を含むボタン表示X82がタッチ操作されるまで、読み取りを繰り返す。なお、確認画面には、運転免許証の位置を直したい場合や運転免許証に付着したゴミなどを取り除きたい場合に、上記[ステップS4(証明書のセット指示モード)]に戻り、ロック部35による蓋体13のロックを解除する「セットし直す」の文字を含むボタン表示を更に有するようにしても良い。
【0093】
[ステップS8(証明書の取り出し指示モード)]
制御部85は、確認画面で「OK」の文字を含むボタン表示X82がタッチ操作されると、自動契約装置11を証明書の取り出し指示モードにする。この証明書の取り出し指示モードでは、制御部85は、スピーカ73から本人確認書類の取り出しを促す旨の「運転免許証をリーダから抜き取って下さい。」なる音声を出力すると共に、調光シート104を透過状態に切り替え、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図15に示す証明書取り出し画面を表示させる。証明書取り出し画面は、青色などの有色の有色領域X91(
図15でハッチングを施した領域)と、有色領域X91の内側の透明な透明領域X92(
図15でハッチングを施していない領域)とを含んでおり、有色領域X91には、本人確認書類の取り出しを促す旨の文字表示X93と、「次に進む。」の文字を含むボタン表示X94とが表示されている。透明領域X92は、運転免許証Zを載置させている載置部61が外部から視認可能なように、証明書セット画面の一部である中央部に横長の矩形状に設けられている。透明領域X92を横長の楕円状としても良い。制御部85は、上記に加えて、ロック部35による蓋体13のロックを解除する。
【0094】
このように、液晶パネル103に、
図15に示す証明書取り出し画面を表示させた状態では、使用者が、透明なタッチパネル102、液晶パネル103の透明領域X92及び透過状態の調光シート104を介して、載置部61に載置された運転免許証Zを視認可能となっている。制御部85は、読取部62によって読み取り対象書類を読み取った後の証明書の取り出し指示モードにおいて、液晶パネル103及び調光シート104を透過状態にして、載置部61を液晶パネル103の一方から視認可能な状態にする。しかも、この状態で、制御部85は、液晶パネル103の画像及び映像の少なくともいずれか一方の一部を透過状態にする。なお、文字表示X93及び/又はボタン表示X94は、視認性の点から、有色領域X91に表示されることが好ましいが、透明領域X92に表示されるようにしても良い。また、証明書取り出し画面は、全面が透明領域X92で構成され、透明領域X92に文字表示X93とボタン表示X94とが表示されるようにしても良い。
【0095】
[ステップS9(証明書の取り出し)]
証明書の取り出し指示モードにあるとき、使用者等によって蓋体13が開かれて開閉検知部36によって蓋体13が開かれたことを検知すると、制御部85は、使用者がまぶしくならないように、内部LED65〜67及び蓋体LED111の光を10%程度の明るさに弱める。つまり、運転免許証Zが空間部32から取り出される際には、内部LED65〜67及び蓋体LED111の光を弱める。そして、制御部85は、蓋体13が開かれ、運転免許証Zが載置部61から取り出されて、蓋体13が閉められたことを、開閉検知部36による蓋体13の閉からの開、この開からの閉で検知すると、内部LED65〜67及び蓋体LED111の明るさを100%つまり元に戻す。すなわち、内部LED65〜67及び蓋体LED111は、蓋体13の開操作に連動して暗くなり、蓋体13が開操作後に閉じられると明るくなる。制御部85は、開閉検知部36によって蓋体13が開けられたことを検知すると、内部LED65〜67及び蓋体LED111を、蓋体13が閉じられていたときよりも明るさを抑えて発光させる。
【0096】
[ステップS10(申込書の記入モード)]
制御部85は、証明書の取り出し指示モードにあるときに、開閉検知部36による蓋体13の閉からの開、この開からの閉の検知後も、液晶パネル103に
図15に示す証明書取り出し画面を表示させた状態となっており、透明領域X92により、載置部61から運転免許証Zが取り出されていることを外から視認可能となっている。この状態から、証明書の取り出し指示モードの証明書取り出し画面の「次に進む。」の文字を含むボタン表示X94がタッチ操作されると、制御部85は、自動契約装置11を申込書の記入モードにする。
【0097】
申込書の記入モードでは、制御部85は、調光シート104を不透過状態に切り替えると共に、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図16に示す情報入力画面を表示させる。情報入力画面は、使用者情報を入力させるもので、その一部は、運転免許証から読み取って自動的に入力されている(OCR機能)。使用者は、自動入力された結果を確認・修正すると共に、その他の使用者情報を入力する。
【0098】
制御部85は、情報入力画面の「次に進む。」の表示を含むボタン表示X101がタッチ操作されると、図示略の次ページの情報入力画面を表示し、この次ページの情報入力画面の「前に戻る。」の表示を含むボタン表示X103が押されると、
図16に示す前ページの情報入力画面を表示する。図示は略すが、使用者情報を修正・入力する場合に使用者情報の枠に使用者が触れると、制御部85は、液晶パネル103にソフトウェアキーボードを表示させることになり、ソフトウェアキーボードの表示に基づいてタッチパネル102がタッチ操作されると、タッチ操作に基づいて制御部85は、入力された文字を判断する。
【0099】
制御部85は、情報入力画面の「申し込みを実行する。」の文字を含むボタン表示X102がタッチ操作されると、使用者情報を店舗サーバ120に送信して、今回の処理の識別情報に関連付けて記憶させると共に、使用者情報に基づいて作成された申込書を印刷部55によって印刷して、調光シート104を不透過状態としたまま、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図17に示す印刷中画面を表示させる。印刷中画面では印刷中である旨の文字表示X111を表示させる。そして、制御部85は、申込書を排紙口56から繰り出させることで申込書の印刷が終了すると、液晶パネル103の操作表示部105を構成する部分に、
図18に示す手続き完了画面を表示させる。手続き完了画面では、調光シート104を不透過状態としたまま、申し込み手続が終了した旨の文字表示X121を表示させる。印刷された申込書には、処理識別情報が含まれている。
【0100】
その後、有人店舗の場合、使用者は、上記印刷された申込書を確認し、必要に応じてサインや押印した後に、店舗カウンタ等の店員に申込書を渡す。すると、店員は、店舗端末121を利用して店舗サーバ120に、この申込書に記載された処理識別情報に関連付けて記憶されている使用者情報、運転免許証の画像データ、使用者を撮影した画像・映像、申込書等に基づいて審査を行い、合格の場合、通帳を発行して使用者に渡し、後日、カード(キャッシュカード、ローンカード)を使用者に郵送する。
【0101】
無人店舗の場合、使用者は、申込書を確認し、必要に応じてサインや押印した後に、店舗に設置されたポストに申込書を投函する。すると、店員は、後日、店舗端末121を利用して店舗サーバ120に記憶されている使用者情報、運転免許証の画像データ、使用者を撮影した画像・映像、申込書等に基づいて審査を行い、合格の場合、通帳及びカード(キャッシュカード、ローンカード)を使用者に郵送する。
【0102】
以上のようにして自動契約装置11を利用した口座の開設が終了する。
【0103】
以上に述べた実施形態によれば、制御部85が、液晶パネル103及び調光シート104を透過状態にして、載置部61に載置された読み取り対象書類を透過型の液晶パネル103の一方から視認可能な状態にすることで、載置部61にセットされた読み取り対象書類を使用者に視認可能にすることができる。よって、読み取り対象書類の取り忘れを防止することができる。また、液晶パネル103に画像及び映像の少なくともいずれか一方を表示しつつ、載置部61にセットされた読み取り対象書類を使用者に視認可能にすることができるため、表示機構と取り忘れ防止機構とを兼用することができる。よって、液晶パネル103とは別に別途取り忘れ防止機構を搭載する場合よりも、費用を削減することができ、装置のスペース効率を上げることができる。
【0104】
また、制御部85が、液晶パネル103の画像及び映像の少なくともいずれか一方の一部を透過状態にするため、液晶パネル103の残りの部分で表示を行うことができる。
【0105】
また、制御部85が、読取部62によって読み取り対象書類を読み取る前に、載置部61を透過型の液晶パネル103の一方から視認可能な状態にするため、読み取り前に、載置部61への読み取り対象書類の載置を促すことができる。
【0106】
また、読み取り対象書類がセットされる空間部32が設けられた本体12に載置部61と読取部62と制御部85とを設け、この本体12の空間部32の開口部33を、透過型の液晶パネル103と調光シート104とを有する蓋体13によって開閉することになるため、構成を簡素化することが可能となる。
【0107】
また、蓋体13の液晶パネル103の前方にタッチパネル102が配置されているため、操作性が良くなる。
【0108】
また、本体12の空間部32を形成する後面31b及び側面31c,31dに内部LED65〜67を更に有するため、蓋体13全体に均一に光を照射することができる。
【0109】
また、制御部85が、開閉検知部36によって蓋体13が開けられたことを検知すると、内部LED65〜67を蓋体13が閉じられていたときよりも明るさを抑えて発光させるため、使用者が眩しく感じることを防止できる。
【0110】
また、蓋体13が、本体12の空間部32を形成する後面31bに対して傾斜して配置されているため、使用者の液晶パネル103への目線の先に後面31bの内部LED65がなくなり、透過状態の液晶パネル103を見る際や蓋体13を開けて載置部61を見る際に、使用者が、後面31bの内部LED65からの光を眩しく感じることを防止できる。
【0111】
また、蓋体13が、裏面に蓋体LED111を更に有するため、蓋体13全体に均一に光を照射することができる。
【0112】
また、連動部材83が蓋体13の開閉に応じて連動して押さえ板81を開閉させるため、蓋体13を閉じることで、載置部61に載置された読み取り対象書類を自動的に押さえ板81で押えることができ、蓋体13を開くことで載置部61に載置された読み取り対象書類から自動的に押さえ板81を離すことができる。
【0113】
また、待機時、及び、読取部による読み取り対象書類の読み取り時に、制御部85が、ロック部35によって蓋体13をロックするため、不必要に蓋体13が開かれてしまうことを防止できる。
【0114】
また、本体12が、書類を印刷する印刷部55を更に有するため、印刷部55で書類を印刷することができる。
【0115】
以上の実施形態を以下の変形例のように変更することができる。
【0116】
制御部85が、読み取り終了後に所定時間(例えば10分)以上経過しても運転免許証が取り出されない場合、例えば、上記したステップS9において、所定時間以上経過しても開閉検知部36によって蓋体13が開かれたことを検知していない場合や、上記したステップS10において、所定時間以上経過しても、
図15に示す証明書取り出し画面の「次に進む。」の文字を含むボタン表示X94がタッチ操作されていない場合、ロック部35によって蓋体13をロックするようにしても良い。その際に、制御部85は、店員の店舗端末121及び携帯端末80の少なくともいずれか一方に、当該制御部85が設けられた自動契約装置11に取り忘れがある旨の報告をし、店員によって読み取り対象書類が自動契約装置11から取り出されるまで処理を一時停止し、調光シート104を不透過状態に切り替え、透過型の液晶パネル103に処理が停止している旨のメッセージを有色で表示した一時停止画面を表示する。これにより、使用者の個人情報を保護することができる。つまり、待機時、及び、読取部62による読み取り対象書類の読み取り時に加えて、読取部62によって読み取り対象書類が読み取られた後に所定時間以上経過したときに、制御部85が、ロック部35によって蓋体13をロックするため、不必要に蓋体13が開かれてしまうことを防止できる。
【0117】
本体12の上面の、内線電話40、非接触型カードリーダ42、テンキー45、接触型カードリーダ52の配置位置は適宜変更可能である。非接触型カードリーダ42と接触型カードリーダ52とを別々に設ける代わりに、兼用の自走式のカードリーダを1つ設けるようにしても良い。生体認証部等、その他の機能を設けるようにしても良い。
【0118】
本体12は、四角柱状が好ましいが、円柱状でも、三角柱状でも、五角以上の多角柱状でも良い。
【0119】
内部LED65〜67は、多色発光可能なLEDでも良い。この場合、内部LED65〜67は、通常時は白色で発光するが、上記したステップS8などにおいて、取り忘れを防止するために、白色以外の、赤色、ピンク色、黄色、青色等で発光したり、白色以外の色で点滅させたり、所定時間毎に色を切り替えて発光したり、切り替えと点滅とを組み合わせて行ったりする。
【0120】
印刷部55は、本体12に内蔵していることが好ましいが、外付けであっても良い。
【0121】
本体12が、蓋体13を開閉駆動する開閉部を更に有するようにしても良い。開閉部は、例えば、蓋体13を支持する支持軸に設けられたカムと、このカムを一方又は他方に回転駆動させて蓋体13を開閉するモータとで構成されることになる。この場合、上記したステップS4において、
図12に示す証明書誘導画面の「読み取りを開始する。」の文字を含むボタン表示X64がタッチ操作されると、制御部85は、開閉部によって蓋体を1cm〜2cm程度、自動的に開ける。これにより、蓋体13を開けて読み取り対象書類を載置部61にセットする動作をより明確に誘導する。
【0122】
また、この場合、上記したステップS5及びステップS9において、制御部85が、所定時間(例えば10分)以上、蓋体13の開放状態が続いたことを開閉検知部36の検知結果に基づいて検知した場合、開閉部によって蓋体13を自動的に閉める。更に、ステップS9において、制御部85が、読み取り対象書類を取り忘れたまま所定時間以上、蓋体13の開放状態が続いたことを開閉検知部36の検知結果に基づいて検知した場合、開閉部によって蓋体13を自動的に閉め、ロック部35によって蓋体13をロックし、店員の店舗端末121及び携帯端末80の少なくともいずれか一方に、当該制御部85が設けられた自動契約装置11に取り忘れがある旨の報告をし、店員によって読み取り対象書類が自動契約装置11から取り出されるまで処理を一時停止する。これにより、使用者の個人情報を保護することができる。なお、自動契約装置11は、蓋体13を自動的に開閉する開閉部を有することに伴って、指挟みを検知して開閉部を停止させる指挟み防止センサをも有することになる。
【0123】
読取部62によって本人確認書類を読み取ること以外に、あるいはこれに加えて、必要に応じてサインや押印した申込書を載置部61に載置させて読取部62によって読み取らせるようにしても良い。更に、申込書を読取部62によって読み取らせて店員によって審査された後に、印刷部55によって契約書を印刷し、必要に応じてサインや押印した契約書を載置部61に載置させて読取部62によって読み取らせるようにしても良い。これらの場合も本人確認書類の読み取り時と同様に、読み取り後に、透過型の液晶パネル103の一部を透過状態に切り替えると共に調光シート104を透過状態に切り替え、透明領域により、載置部61にセットされた書類を外部から視認可能にすることで、取り忘れを防止することができる。
【0124】
本体12は、キャッシュカードやローンカード等のカード発行部を更に有するようにしても良い。これにより、自動契約装置11のカード発行部でカードを発行することができるため、本人確認からカード発行までの一連の処理をこの一台の自動契約装置11で行うことができる。この場合、カード入出口53の後方に、接触型カードリーダ52に加えてカード発行部を設けても良い。カード発行部は、本体12内に設けられたブランクの磁気カードに所定の情報を記憶させてカード入出口53から発行する。
【0125】
図19に示すように、自動契約装置11が、本体12に隣接して設置される補助部としての作業台12Aを備えるようにしても良い。作業台12Aは、上面に平坦な作業部151Aが設けられており、それ以外は本体12とほぼ同じ形状となっている。作業台12Aは、フロア上に設置されてフロアから上方に延出する脚部22Aと、脚部22Aの上側であって作業台12Aの上部に脚部22Aよりも前方に突出するように設けられた頭部23Aとを有している。脚部22Aよりも上側の頭部23Aが脚部22Aよりも前方に突出しており、よって、作業台12Aは、前面下部に、後方に凹む足入れ凹部24Aをフロアとで形成している。
【0126】
このように、自動契約装置11が補助部として作業台12Aを更に備えることにより、この作業台12Aで補助的な作業を行うことができる。つまり、作業台12Aは、上面に平坦な作業部151Aを有するため、この作業部151Aで補助的な作業を行うことができる。作業部151Aは、例えば各種書類に必要事項を記載する際に使用する作業スペースとなる。ここで、本体12に印刷部55を設ける代わりに、作業台12Aに印刷部を設けるようにしても良い。この場合、紙を排出する排紙口56を作業台12Aの頭部23Aの前面又は上面に設けるようにする。また、印刷部は、作業台12Aに内蔵であっても、作業部151A上に一体又は別体に配置するようにしても良い。本体12にカード発行部を設ける代わりに、作業台12Aにカード発行部を設けるようにしても良い。
【0127】
図20に示すように、自動契約装置11が、本体12に隣接して設置される補助部として、紙幣を入出金可能な貨幣処理機である紙幣処理部12Bを備えるようにしても良い。紙幣処理部12Bは、上面に平坦な作業部151Bが設けられており、本体12とほぼ同じ形状となっている。紙幣処理部12Bは、その底部に設けられてフロア上に水平に広がるように設置される平板状の転倒防止板21Bと、転倒防止板21Bの前後方向の中間部のやや後側から上方に延出する脚部22Bと、脚部22Bの上側であって紙幣処理部12Bの上部に脚部22Bよりも前方に突出するように設けられた頭部23Bとを有している。脚部22Bよりも下側の下端の転倒防止板21Bと、脚部22Bよりも上側の頭部23Bとが脚部22Bよりも前方に突出しており、よって、紙幣処理部12Bは、前面下部に後方に凹む足入れ凹部24Bを有している。頭部23Bの前部の上面に、紙幣が機外から投入され、紙幣が機内から繰り出される紙幣入出金口152Bが設けられている。自動契約装置11の制御部85は、紙幣処理部12Bと接続され、紙幣処理部12Bを制御する。また、制御部85は、操作表示部15に、各種取引メニューを示す取引画面(図示略)を表示する機能を有する。使用者が取引画面から取引メニューを選択して必要な情報を入力すると、制御部85は、紙幣処理部12Bに対して当該取引メニューにかかる入出金コマンドを送信し、紙幣処理部12Bでの紙幣の入出金を可能にする。
【0128】
このように、自動契約装置11が補助部として紙幣処理部12Bを更に備えることにより、この紙幣処理部12Bで補助的な作業を行うことができる。つまり、紙幣処理部12Bは、上面に平坦な作業部151Bを有するため、この作業部151Bで補助的な作業を行うことができる。作業部151Bも、例えば各種書類に必要事項を記載する際に使用する作業スペースとなる。また、紙幣処理部12Bで貨幣処理として紙幣の入出金を行うことができる。例えば、使用者は、自動契約装置11の紙幣処理部12Bによって、キャッシングカードを利用した引き出し又は預け入れ処理を行うことができ、ローンカードを利用した借り入れ又は返済処理を行うことができる。なお、入金及び出金兼用の一つの紙幣入出金口152Bではなく、紙幣入金口と紙幣出金口とを別々に設けるようにしても良い。
【0129】
ここで、本体12に印刷部55を設ける代わりに、紙幣処理部12Bに印刷部を設けるようにしても良い。この場合、紙を排出する排紙口を紙幣処理部12Bの頭部23Bの前面又は上面の紙幣入出金口152Bとは異なる位置に設けるようにする。印刷部は、紙幣処理部12Bに内蔵であっても、作業部151B上に一体又は別体に配置するようにしても良い。本体12にカード発行部を設ける代わりに、紙幣処理部12Bにカード発行部を設けるようにしても良い。作業台12Aと紙幣処理部12Bとを併用するようにしても良い。
【0130】
図21に示すように、自動契約装置11が、本体12に隣接して設置される補助部として、紙幣及び硬貨を入出金可能な貨幣処理機である紙幣硬貨処理部12Cを備えるようにしても良い。紙幣硬貨処理部12Cは、上面に平坦な作業部151Cが設けられており、上面の作業部151Cよりも前方に、硬貨が機外から投入される硬貨入金口152Cが設けられている。また、前面の硬貨入金口152Cよりも下側に硬貨を機内から繰り出す硬貨出金口153Cが設けられている。また、紙幣硬貨処理部12Cは、硬貨出金口153Cよりも下側が前方に突出する突出部154Cとなっており、この突出部154Cの上面に紙幣が機外から投入される紙幣入金口155Cが設けられ、この突出部154Cの前面に、紙幣を機内から繰り出す紙幣出金口156Cが設けられている。自動契約装置11の制御部85は、紙幣硬貨処理部12Cと接続され、紙幣硬貨処理部12Cを制御する。また、制御部85は、操作表示部15に、各種取引メニューを示す取引画面(図示略)を表示する機能を有する。使用者が取引画面から取引メニューを選択して必要な情報を入力すると、制御部85は、紙幣硬貨処理部12Cに対して当該取引メニューにかかる入出金コマンドを送信し、紙幣硬貨処理部12Cでの紙幣及び硬貨の入出金を可能にする。
【0131】
このように、自動契約装置11が補助部として紙幣硬貨処理部12Cを更に備えることにより、この紙幣硬貨処理部12Cで補助的な作業を行うことができる。つまり、紙幣硬貨処理部12Cは、上面に平坦な作業部151Cを有するため、この作業部151Cで補助的な作業を行うことができる。作業部151Cも、例えば各種書類に必要事項を記載する際に使用する作業スペースとなる。また、紙幣硬貨処理部12Cで貨幣処理として紙幣の入出金及び硬貨の入出金を行うことができる。例えば、使用者は、自動契約装置11の紙幣硬貨処理部12Cによって、キャッシングカードを利用した引き出し又は預け入れ処理を行うことができ、ローンカードを利用した借り入れ又は返済処理を行うことができる。なお、紙幣入金口155C及び紙幣出金口156Cの代わりに、これらを兼用する紙幣入出金口を設けるようにしても良い。
【0132】
ここで、本体12に印刷部55を設ける代わりに、紙幣硬貨処理部12Cに印刷部を設けるようにしても良い。この場合、印刷部は、紙幣硬貨処理部12Cに内蔵であっても、作業部151C上に一体又は別体に配置するようにしても良い。本体12にカード発行部を設ける代わりに、紙幣硬貨処理部12Cにカード発行部を設けるようにしても良い。作業台12Aと紙幣硬貨処理部12Cとを併用するようにしても良い。
【0133】
本体12の足入れ凹部24に設けられて足元を照らす外部LED25を、多色に発光する外部LED25としても良い。この場合、制御部85が、外部LED25を自動契約装置11の状態に応じて異なる色で発光させる。これにより、周囲の店員は、外部LED25の色で、これが設けられた自動契約装置11の状態を容易に確認することができる。例えば、外部LED25を、待機時はOFF、通常処理時は白色、装置エラー時は赤色、使用者が操作に戸惑い操作開始から一定時間以上経過した場合や使用者が「呼出し(ヘルプ)」ボタンを押した場合はピンク色などに発光させる。また、例えば、非接触型カードリーダ42あるいは接触型カードリーダ52で読み取ったキャッシュカードやローンカードから、使用者が所謂VIPの顧客である場合には黄色に発光する。これにより、周囲の店員に自動契約装置11の状況・状態を知らせることができる。その一方で、足元を照らすので使用者には気づかれ難い。外部LED25を色の変化に加えて点滅させるようにしても良い。
【0134】
図22に示すように、本体12の両側面にそれぞれ覗き見を防止するための仕切板161を設けることも可能である。仕切板161は、有色半透明、無色半透明、有色透明、無色透明、不透明の何れかの板部材で構成されている。更に、各仕切板161に多色発光の仕切板LED(仕切板光源)を搭載することができる。制御部85は、仕切板LEDを、多色発光の外部LED25と同様に、装置の状況・状態に応じて異なる色で発光させる。これにより、周囲の店員は、仕切板LEDの色で、これが設けられた自動契約装置11の状態を容易に確認することができる。例えば、仕切板LEDを、待機時はOFF、通常処理時は白色、装置エラー時は赤色、使用者が操作に戸惑い操作開始から一定時間以上経過した場合や使用者が「呼出し(ヘルプ)」ボタンを押した場合はピンク色、使用者が所謂VIPの顧客である場合は黄色などに発光させる。これにより、周囲の店員により確実に自動契約装置11の状況・状態を知らせることができる。仕切板LEDを色の変化に加えて点滅させるようにしても良い。
【0135】
この場合、仕切板LEDを仕切板161の基端面(下面)に設けて仕切板の全体を発光させるようにしても良く、先端面だけを発光させるようにしても良く、先端面のエッジ部だけ発光させるようにしても良い。また、仕切板LEDを仕切板161の先端面に設けて仕切板161の先端面だけを発光させるようにしても良く、仕切板LEDを仕切板161の先端面のエッジ部に設けて仕切板161の先端面のエッジ部だけ発光させるようにしても良い。多色発光の仕切板LEDを搭載した仕切板を、本体12の前面だけに設けても良く、両側面と前面とに設けても良い。多色発光の仕切板LEDを搭載した仕切板を本体12の片側側面だけに設けても良い。
【0136】
また、制御部85は、申込書を印刷部55によって印刷する際に、申込書と共に、店舗のフロア等に設置された発券機と連動した受付番号を印字した番号券を発行するようにしても良い。