【解決手段】 本発明のキャンペーンラベルAは、裏面に粘着剤層が積層された第1基材1と、前記第1基材1の表面に剥離可能に積層された第2基材2と、を有し、前記第2基材2が、前記第1基材1の横方向第1側の縁部X1、及び、第1基材1の横方向反対側である第2側の縁部X2にまで延在されており、前記第1基材1の横方向に対する45度方向第1側の縁部Z1、第1基材1の前記45度方向反対側である第2側の縁部Z2、第1基材1の横方向に対する135度方向第1側の縁部W1、及び、第1基材1の前記135度方向反対側である第2側の縁部W2において、第2基材2が積層されていない。
前記第2基材が、さらに、前記第1基材の縦方向第1側の縁部、及び、第1基材の縦方向反対側である第2側の縁部の少なくとも何れか一方の縁部にまで延在されている、請求項1に記載のキャンペーンラベル。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、横方向は、ラベルの面内の1つの方向を指し、縦方向は、前記面内において前記横方向と直交する方向を指し、横方向に対する45度方向は、前記面内において前記横方向と45度に交わる方向を指し、横方向に対する135度方向は、前記面内において前記横方向と135度に交わる方向(換言すると、前記45度方向と直交する方向)を指す。また、平面視は、表面に対して鉛直方向から対象物を見ることをいう。「PPP〜QQQ]という記載は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。
各図における構成要素の寸法などは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
【0012】
[第1実施形態]
<キャンペーンラベル>
図1乃至
図6において、本発明のキャンペーンラベルAは、第1基材1と、第1基材1の表面に剥離可能に積層された第2基材2と、を有する。
第2基材2は、第1基材1の表面全体に積層されておらず、第1基材1の周囲の縁部において、第2基材2が積層された部分と第2基材2が積層されていない部分とが存在する。
キャンペーンラベルAは、第2基材2が第1基材1に積層された部分において、2枚の基材からなる2層構造を有し、第2基材2が積層されていない縁部において、1枚の基材(第1基材1)からなる1層構造を有する。
以下、第1基材1の表面に第2基材2が積層され且つ2枚の基材からなる部分を「2層部分」といい、第1基材1の表面に第2基材2が積層されておらず且つ1枚の基材からなる部分を「1層部分」という場合がある。
【0013】
第1基材1及び第2基材2は、それぞれ柔軟なシート材(シート材は、一般にフィルムと呼ばれるものも含む)から形成されている。
第1基材1及び第2基材2の材質は特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、普通紙、コート紙などの紙;ポリエステル系合成紙、ポリオレフィン系合成紙などの合成紙;ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルム、ポリスチレン系フィルムなどの合成樹脂フィルム;ポリエステル系発泡フィルムなどの発泡樹脂フィルム;などのシート材を用いることができる。また、第1基材1及び第2基材2は、それぞれ独立して、異種若しくは同種のシート材(例えば前記のような紙など)を積層接着して一体化した積層体を用いてもよい。第1基材1及び第2基材2は、互いに同種のシート材から形成されていてもよく、或いは、それぞれ異なるシート材から形成されていてもよい。例えば、第1基材1及び第2基材2のそれぞれが、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの合成樹脂フィルムから形成される。或いは、第1基材1が、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの合成樹脂フィルムから形成され、第2基材2が、ポリエチレンテレフタレート発泡樹脂などの発泡樹脂フィルム又はポリプロピレンなどの合成紙から形成される。
【0014】
第1基材1及び第2基材2は、それぞれ独立して、透明なシート材又は不透明なシート材のいずれを用いてもよい。前記透明なシート材の全光線透過率は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。前記全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。第2基材2として透明なシート材を用いた場合には、後述するキャンペーン表示を第2基材2の表面側から視認できないように、そのキャンペーン表示を隠蔽する隠蔽層が第2基材2に設けられる。隠蔽層としては、代表的には、白色インキや銀色インキなどの隠蔽効果を有する印刷層が挙げられる。
なお、紙、発泡樹脂フィルム及び合成紙は、一般的に、不透明なシート材であるので、このようなシート材を第2基材2として用いる場合には、前記隠蔽層は必ずしも必要ではない。
【0015】
第1基材1及び第2基材2の厚みは、特に限定されない。第1基材1と第2基材2は、その厚みが同じでもよく、いずれか一方が大きくてもよい。
1層部分の柔軟性が比較的大きく且つ2層部分の剛性が比較的大きくなることから、第1基材1の厚みは、第2基材2の厚みよりも小さいことが好ましい。この好ましい場合において、第1基材1の厚みと第2基材2の厚みの差の絶対値は、例えば、零を越え70μm以下であり、好ましくは10μm〜50μmであり、より好ましくは15μm〜40μmである。また、第1基材1の厚みは、例えば、10μm〜50μmであり、好ましくは10μm〜30μmであり、より好ましくは10μm〜25μmである。また、第2基材2の厚みは、例えば、20μm〜100μmであり、好ましくは30μm〜70μmであり、より好ましくは35μm〜60μmである。
【0016】
第1基材1及び第2基材2には、各種の表示が施されている。前記表示は、通常、印刷によって形成される。
前記表示としては、籤、景品応募券のような懸賞応募資格情報、特定のキャラクター表示などのキャンペーン表示が少なくとも含まれる。キャンペーン表示以外の表示としては、一般的にラベルに施されている慣用デザイン表示が挙げられる。慣用デザイン表示としては、商品に関する絵柄、商標、商品提供者情報などが挙げられる。なお、キャンペーン表示や慣用デザイン表示などの各種の表示及びこの表示を表した印刷層は、図示しない。また、必要に応じて、前記印刷層には、ニスなどを用いて保護層が形成されるが、この保護層も図示しない。
【0017】
キャンペーン表示は、第1基材1及び第2基材2の少なくとも何れか一方に施される。第1基材1にキャンペーン表示が施される場合には、その表示は第1基材1の表面側から視認できるように、2層部分に対応する第1基材1に施される。例えば、第1基材1として透明なシート材を用いた場合には、その第1基材1の裏面又は表面にキャンペーン表示が印刷され、第1基材1として不透明なシート材を用いた場合には、その第1基材1の表面にキャンペーン表示が印刷される。第2基材2にキャンペーン表示が施される場合には、その表示は第2基材2の裏面側から視認できるように施される。例えば、第2基材2として不透明なシート材を用いた場合には、その第2基材2の裏面にキャンペーン表示が印刷され、第2基材2として透明なシート材を用いた場合には、その第2基材2の表面又は裏面にキャンペーン表示が印刷され且つその表示を隠蔽するように第2基材2に隠蔽層が設けられる。
【0018】
前記第1基材1及び第2基材2の少なくとも何れか一方に施されたキャンペーン表示は、第2基材2(或いは、第2基材2が透明である場合には、隠蔽層)によって隠蔽され、第2基材2の表面側から視認できない。そして、第2基材2を第1基材1から剥離したときには、第1基材1の表面及び第2基材2の裏面からキャンペーン表示を視認できるようになる。
なお、前記慣用デザイン表示は、第1基材1及び第2基材2の何れか一方に施されていてもよく、双方に施されていてもよい。第1基材1に慣用デザイン表示が施される場合には、その表示は第1基材1の少なくとも表面側から視認できるように第1基材1に施される。第2基材2に慣用デザイン表示が施される場合には、その表示は第2基材2の表面側及び裏面側の少なくとも一方側から視認できるように第2基材2に施される。
【0019】
第1基材1の平面視形状は、特に限定されず、例えば、平面視略円形状、略楕円形状などの全周に亘って曲線を有する形状;略矩形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状;これらを組み合わせた形状;などが挙げられる。矩形状は、長方形状や正方形状を含む。ここで、本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、略円形状及び略楕円形状の「略」は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が僅かに直線又は斜線とされた形状などが含まれる。また、略矩形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状の「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。
【0020】
第1基材1は、その横方向に対する45度方向第1側の縁部Z1、45度方向反対側である第2側の縁部Z2、その横方向に対する135度方向第1側の縁部W1、及び、135度方向反対側である第2側の縁部W2において面取りされており、好ましくはそれらの縁部Z1,Z2,W1,W2において曲線を有する形状に形成されており、より好ましくは平面視略円形状や略楕円形状などの全周に亘って曲線を有する形状に形成される。図示例では、第1基材1は、平面視略円形状に形成されている。
第1基材1の大きさは、特に限定されず、被着体に合わせて適宜設定できる。例えば、第1基材1は、60mm
2〜1300mm
2(平面視略円形状において、直径10mm〜40mm程度、好ましくは直径15mm〜30mm程度)の大きさに形成される。
【0021】
第1基材1の裏面には、被着体に貼り付けるための粘着剤層31が積層されている。以下、被着体に貼り付けるために第1基材1の裏面に設けられる粘着剤層を「第1粘着剤層31」という。第1粘着剤層31は、第1基材1の裏面に、感圧型粘着剤、感熱性粘着剤などの粘着剤を設けることによって形成される。前記感圧型粘着剤は、室温で粘着力を有し且つその粘着力が長期間持続している粘着剤であり、従来公知のタックラベルで広く使用されているものである。感熱型粘着剤は、室温で粘着性を示さず、加熱することにより粘着力を発揮し且つその粘着力が長期間持続する粘着剤である。粘着剤は、透明、半透明又は非透明の何れでもよい。
第1粘着剤層31は、第1基材1の裏面全体に亘って設けられていればよく、例えば、図示のように粘着剤が面方向に連続して層を成している構成の他、第1基材1の裏面の粘着剤が無数の小さなドット状を成して密に点在されている構成でもよい。
第1基材1の裏面に上記各種の表示を表した印刷層が設けられる場合には、第1粘着剤層31は、その印刷層の裏面に設けられる。換言すると、第1粘着剤層31は、第1基材1の最裏面に設けられる。
第1粘着剤層31の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm〜30μmである。
【0022】
一方、第1基材1の表面には、剥離層33が積層されている。剥離層33は、第1基材1の表面に、シリコーンなどの剥離剤を塗布することによって形成される。剥離層33は、図示例のように、剥離剤が面方向に連続して層を成している構成が好ましい。なお、第1基材1の表面に、上記各種の表示を表した印刷層が設けられる場合には、剥離層33は、印刷層の表面に設けられる。換言すると、剥離層33は、第1基材1の最表面に設けられる。
剥離層33の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm〜10μmである。
【0023】
第2基材2は、第1基材1の表面に積層されている。第2基材2の平面視における大きさは、第1基材1の平面視における大きさよりも小さい。前記第2基材2は、第1基材1の表面全体に積層されているわけではなく、第1基材1の縁部において、1層部分と2層部分が第1基材1の平面視周方向において交互に存在する。
具体的には、第2基材2は、前記第1基材1の横方向第1側の縁部X1、及び、第1基材1の横方向反対側である第2側の縁部X2にまで延在されており、さらに、第1基材1の縦方向第1側の縁部Y1、及び、第1基材1の縦方向反対側である第2側の縁部Y2にまで延在されている。
【0024】
他方、第2基材2は、前記第1基材1の横方向に対する45度方向第1側の縁部Z1、第1基材1の前記45度方向反対側である第2側の縁部Z2、第1基材1の横方向に対する135度方向第1側の縁部W1、及び、第1基材1の前記135度方向反対側である第2側の縁部W2において積層されていない。以下、横方向に対する45度方向及び横方向に対する135度方向を、単に「45度方向」及び「135度方向」という。
換言すると、第2基材2は、第1基材1の表面のうち、45度方向第1側の縁部Z1、45度方向第2側の縁部Z2、135度方向第1側の縁部W1及び135度方向第2側の縁部W2を除いて、積層されている。
【0025】
ここで、前記横方向第1側の縁部X1は、
図1に示すように、第1基材1の重心Oを通る1つの仮想直線(横方向の仮想直線)が交差する第1基材1の2つの縁a1,a2のうち、一方側の縁a1を含む部分であり、横方向第2側の縁部X2は、反対側の縁a2を含む部分である。
前記縦方向第1側の縁部Y1は、第1基材1の重心Oを通り且つ前記横方向の仮想直線と直交するもう1つの仮想直線(縦方向の仮想直線)が交差する第1基材1の2つの縁b1,b2のうち、一方側の縁b1を含む部分であり、縦方向第2側の縁部Y2は、反対側の縁b2を含む部分である。
【0026】
前記45度方向第1側の縁部Z1は、第1基材1の重心Oを通り且つ前記横方向の仮想直線と45度を成す他の1つの仮想直線(45度方向の仮想直線)が交差する第1基材1の2つの縁c1,c2のうち、一方側の縁c1を含む部分であり、45度方向第2側の縁部Z2は、反対側の縁c2を含む部分である。
前記135度方向第1側の縁部W1は、第1基材1の重心Oを通り且つ前記横方向の仮想直線と135度を成す他の1つの仮想直線(135度方向の仮想直線)が交差する第1基材1の2つの縁d1,d2のうち、一方側の縁d1を含む部分であり、135度方向第2側の縁部W2は、反対側の縁d2を含む部分である。
前記それぞれの仮想直線が交差する、第1基材1の縁a1乃至d2は、概念上、それぞれ点であり、それぞれの縁を含む部分は、概念上、その縁(点)を必ず含み、その縁を含んで第1基材1の表面に拡がる部分的な領域である。
前記横方向第1側の縁部X1、横方向第2側の縁部X2、縦方向第1側の縁部Y1、縦方向第2側の縁部Y2、45度方向第1側の縁部Z1、45度方向第2側の縁部Z2、135度方向第1側の縁部W1、及び、135度方向第2側の縁部W2は、互いに交わることがなく、概念上それぞれ独立している。
【0027】
図示例では、第2基材2には、第1基材1の45度方向第1側の縁部Z1、45度方向第2側の縁部Z2、135度方向第1側の縁部W1、及び、135度方向第2側の縁部W2において、第1基材1の縁よりも内側に凹んだ4つの縁e1,e2,e3,e4が形成されている。この第2基材2の4つの縁e1,e2,e3,e4は、平面視略L字状に形成されている。従って、図示例では、第1基材1の45度方向第1側の縁部Z1、45度方向第2側の縁部Z2、135度方向第1側の縁部W1、及び、135度方向第2側の縁部W2が、いずれも1層部分であり、これらの縁部Z1,Z2,W1,W2は、平面視略三角形状とされている。
ここで、キャンペーンラベルAの2層部分の横方向長さは、第1基材1の重心Oを通る1つの仮想直線が交差する2つの縁a1,a2の間において最大とされている。また、キャンペーンラベルAの2層部分の横方向長さは、横方向の仮想直線と直交するもう1つの仮想直線が交差する縁b1又は縁b2に向かうに従って徐々に小さくなっている。
【0028】
第2基材2の裏面には、第1基材1に貼り付けるための粘着剤層32が積層されている。以下、第2基材2を第1基材1に貼り付けるための粘着剤層を「第2粘着剤層32」という。第2粘着剤層32は、第2基材2の裏面に、感圧型粘着剤、感熱性粘着剤などの粘着剤を設けることによって形成される。第2粘着剤層32を形成する粘着剤は、透明、半透明又は非透明の何れでもよいが、第2基材2にキャンペーン表示が施される場合には、その表示を第2基材2の裏面側から視認できるようにするため、第2粘着剤層32は、透明又は半透明なものが用いられる。
第2粘着剤層32は、第2基材2の裏面全体に亘って設けられていればよく、例えば、図示のように粘着剤が面方向に連続して層を成している構成の他、第2基材2の裏面の粘着剤が無数の小さなドット状を成して密に点在されている構成でもよい。
第2基材2の裏面に上記各種の表示を表した印刷層が設けられる場合には、第2粘着剤層32は、その印刷層の裏面に設けられる。換言すると、第2粘着剤層32は、第2基材2の最裏面に設けられる。
第2粘着剤層32の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm〜30μmである。
第1基材1の表面には、剥離層33が設けられているので、第2粘着剤層32を介して剥離層33上に積層された第2基材2は、第1基材1に対して剥離可能に接着されている。なお、剥離可能とは、人力で引き剥がすことができることをいう。
【0029】
<ラベル連続体>
上記キャンペーンラベルAは、1枚ずつの形態で提供されてもよいが、通常、その複数枚をセパレーター5上に貼付したラベル連続体Bの形態で提供される。
図7及び
図8は、ラベル連続体Bを示す。
ラベル連続体Bは、上記キャンペーンラベルAと、離型面を有するセパレーター5と、を有する。
セパレーター5は、平面視帯状(細長い長方形状)である。セパレーター5の表面は、離型面とされている。離型面は、セパレーター5を構成する基材の表面に積層された剥離層の表面から構成される。剥離層(図示せず)は、上記キャンペーンラベルAで例示したような剥離剤をセパレーター基材の表面に塗布することによって形成される。セパレーター基材は、柔軟なシート材から形成され、例えば、上述のような紙、合成紙、合成樹脂フィルムなどを用いることができる。
【0030】
キャンペーンラベルAは、第1粘着剤層31(
図7及び
図8において不図示)の裏面を剥離面に剥離可能に貼付されている。キャンペーンラベルAは、その複数がセパレーター5の長手方向に間隔を開けて並んで貼付されている。なお、間隔を開けて貼付される場合に限られず、隣り合うキャンペーンラベルAの縁同士が接するようにして、複数のキャンペーンラベルAが貼付されていてもよい(図示せず)。
また、図示例では、複数のキャンペーンラベルAは、セパレーター5の短手方向において1列で長手方向に並んで貼付されているが、セパレーター5の短手方向において2例以上で且つそれぞれの列で長手方向に並んで貼付されていてもよい(図示せず)。
キャンペーンラベルAの向きは、特に限定されないが、横方向又は縦方向をセパレーター5の長手方向と略平行にして貼付することが好ましい。図示例では、第1基材1の横方向をセパレーター5の長手方向と略平行にして、セパレーター5の離型面に複数のキャンペーンラベルAが並んで貼付されている。
なお、
図7に示すように、ラベル連続体Bは、通常、ロール状に巻き取った状態で保管・運搬に供され、使用時に、その長手方向に引き出される。
【0031】
<キャンペーンラベル及びラベル連続体の製法>
上記キャンペーンラベルA及びラベル連続体Bは、例えば、次のようにして製造できる。
図9(a)に示すように、セパレーター5の離型面上に、第1基材原反11と第2基材原反21を積層した、帯状積層体6を準備する。なお、印刷層、粘着剤層、剥離層等は、図示しない。
第1基材原反11及び第2基材原反21は、セパレーター5と略同じ平面視帯状に形成されている。第1基材原反11の裏面には、上述の第1粘着剤層31が設けられ、第1基材原反11の表面には、剥離層33が設けられている。第2基材原反21の裏面には、上述の第2粘着剤層32が設けられている。従って、第1基材原反11は、セパレーター5上に剥離可能に貼付されており、第2基材原反21は、第1基材原反11上に剥離可能に貼付されている。
また、第1基材原反11及び第2基材原反21は、キャンペーンラベルAの第1基材1及び第2基材2の形成材料である。第1基材原反11及び第2基材原反21には、1つのキャンペーンラベルAに対応した各種の表示が、その長手方向に所定間隔を開けて繰り返し印刷されている。
【0032】
次に、同図(b)に示すように、前記帯状積層体6のうち、第2基材原反21のみに第1切込み線71を形成する。この第1切込み線71は、第2基材原反21の表裏面に貫通する切り目であり、その第1切込み線71において第2基材原反21は分断される。第1切込み線71は、長手方向に所定間隔を開けて複数形成される。
各第1切込み線71は、上記第2基材2の4つの縁e1,e2,e3,e4と同じ形状(例えば、略L字状)の4つの縁取り切り目711と、その縁取り切り目711の外端部から外側に延びる延長切り目712と、を有する。第1切込み線71は、隣り合う延長切り目712の外端部同士が連結されて形成されることによって、閉鎖環状を成している。
【0033】
同図(c)に示すように、前記第1切込み線71で囲われた領域28(以下、第2基材原反21のうち、切込み線で囲われた領域を「内側領域28」という)を除いて、第2基材原反21を第1基材原反11から剥離し、除去する。なお、同図(b)において、第2基材原反21のうち除去する領域に、網掛けを付している。
【0034】
次に、
図10(a)に示すように、第1基材原反11上に残存した内側領域28と、第1基材原反11とに、上記第1基材1の周縁形状と同じ形状(例えば、略円形状)の第2切込み線72を形成する。この第2切込み線72は、第1切込み線71の全ての縁取り切り目711の外端部に交差するように形成される。従って、内側領域28は、延長切り目712と第2切込み線72で囲われた領域29と、それ以外の領域と、に分割される。
同図(a)において、内側領域28のうち、延長切り目712と第2切込み線72で囲われた領域29に網掛けを付している。
【0035】
最後に、同図(b)に示すように、前記第2切込み線72で囲われた領域を除いて、第1基材原反11をセパレーター5から剥離し、除去する。
第1基材原反11のうち除去する領域上には、内側領域28のうち延長切り目712と第2切込み線72で囲われた領域29が貼付されているので、その領域29も第1基材原反11の除去と共に除去される。
このようにして
図8に示すような、セパレーター5上に複数のキャンペーンラベルAが貼付されたラベル連続体Bが得られる。
【0036】
<キャンペーンラベルの使用>
上記キャンペーンラベルAは、被着体の被着面に貼り付けて使用される。
被着体は、キャンペーンラベルAを貼り付ける対象となる物をいい、被着面は、キャンペーンラベルAが貼り付けられる面をいう。
被着体は、特に限定されず、カップ型容器、飲料などが収納されたボトル型容器、化粧品などが収納された容器、調味料や食品などが収納された容器などの各種容器が代表的に例示される。もっとも、被着体は、内容物が収納される容器に限られず、機械部品などの商品そのものであってもよい。
被着体の被着面は、平面状でもよく、角面状でもよく、或いは、曲面状でもよい。また、被着面には、視覚及び触覚で確認できないほどの微細な凹凸を有していてもよく、視覚で確認できないが触覚で確認できるほどの小さな凹凸を有していてもよく、或いは、視覚及び触覚で確認できる大きな凹凸を有していてもよい。
【0037】
キャンペーンラベルAの被着体への貼付は、人力で行ってもよいが、連続的に効率よく貼り付けることができることから、機械的に行うことが好ましい。
機械的に行う場合、ラベリング装置(ラベルを被着体に貼付する装置)が用いられる。
例えば、本発明のラベル連続体Bをラベリング装置に装填し、前記ラベル連続体Bを長手方向に送り、その途中でラベリング装置のピール部にて、前記ラベル連続体Bのセパレーター5をその裏面に対して傾斜するように曲げることにより、セパレーター5の表面からキャンペーンラベルAを剥離し、そのキャンペーンラベルAを順次送られてくる被着体に貼付する。
具体的には、
図11に示すように、ラベル連続体Bの長手方向の第1側(キャンペーンラベルAの横方向第1側)を先頭にして、ラベル連続体Bを長手方向に搬送する。上記のようにロールに巻かれたラベル連続体Bを引き出し、長手方向の第1側を先頭にしてラベリング装置のラインの下流側にラベル連続体Bを搬送する。
【0038】
ラベル連続体Bは、ラベリング装置のピール部8に送られる。ピール部8は、ラベル連続体Bの搬送途中に配置されている。
ピール部8は、例えば、側面視三角形状に形成された板状体である。ピール部8の表面は、平坦状であり、ピール部8の先端部8aは、尖っていてもよいが、図示のように弧状に形成されていることが好ましい。
ラベル連続体Bは、そのセパレーター5の裏面をピール部8の表面に対面させて、ピール部8の表面上に沿って搬送され、ピール部8の先端部8aにおいて、セパレーター5のみがピール部8の裏面側へと引き取られる。セパレーター5は、ピール部8の先端部8aの角度に従い、セパレーター5の裏面に対して傾斜するように曲げられる。
セパレーター5がピール部8の先端部8aにおいて曲げられると、セパレーター5上に貼付されていたキャンペーンラベルAの縁部がセパレーター5から剥離し、さらに、キャンペーンラベルAの全体がセパレーター5から剥離する。
特に、キャンペーンラベルAは横方向第1側の縁部X1が2層部分とされているので、その部分において剛性が大きく、セパレーター5がピール部8で曲げられた際に、キャンペーンラベルAがセパレーター5の曲がりに追従し難く、キャンペーンラベルAが確実にセパレーター5から剥離するようになる。
なお、キャンペーンラベルAを剥離した後のセパレーター5は、回収ロール(図示せず)に巻き取られる。
【0039】
剥離されたキャンペーンラベルAを、第1粘着剤層31を介して被着体の被着面に貼り付けることにより、
図12及び
図13に示すような包装体Cが得られる。なお、キャンペーンラベルAは、横方向第1側の縁部X1などの2層部分が、最初に被着体に接触するようにして貼付することが好ましい。
この包装体Cは、胴部91及びキャップ部92を有する容器9(被着体)と、その容器9の胴部91に第1粘着剤層31を介して貼付されたキャンペーンラベルAと、を有する。その胴部91は、曲面を有し、キャンペーンラベルAは、その曲面に貼付されている。
キャンペーンラベルAの曲面に対する貼付向きは、特に限定されない。例えば、図示例のように、キャンペーンラベルAの横方向が曲面の周方向となるように貼付してもよく、特に図示しないが、キャンペーンラベルAの縦方向、45度方向又は135度方向が曲面の周方向となるように貼付してもよい。
【0040】
本発明のキャンペーンラベルAは、第1基材1の45度方向第1側の縁部Z1、45度方向第2側の縁部Z2、135度方向第1側の縁部W1、及び、135度方向第2側の縁部W2が、1層部分とされ、それらの縁部において剛性が小さく柔らかいので、被着体に貼り付けた後、経時的にラベルの縁から剥がれることを効果的に防止できる。
また、キャンペーンラベルAは、横方向第1側の縁部X1及び横方向第2側の縁部X2が2層部分とされ、その縁部において剛性が大きいので、上述のように、セパレーター5から確実に剥離でき、また、被着体にキャンペーンラベルAを貼付する際に皺などが発生することを防止でき、被着体に綺麗に貼り付けることができる。
【0041】
本発明は、上記第1実施形態に限られず、適宜設計変更することができる。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、上記第1実施形態と同様の構成については、説明を省略し、用語及び符号を援用する場合がある。
【0042】
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、第2基材2の全体が第1基材1に対して剥離可能に接着されているが、第2基材2の一部分において第1基材1に対して強く接着されていてもよい。
例えば、
図14及び
図15に示すように、第2基材2が、横方向第1側の縁部X1の一部分27及び横方向第2側の縁部X2の一部分27において、第1基材1に対して強く接着されていてもよい。
図14において、強く接着された部分27を判り易く図示するため、その部分に密な縦線を付加している。
【0043】
このように部分的に強く接着する方法としては、
図15に示すように、剥離層33の一部分に無処理部を設けることが挙げられる。無処理部は、剥離層を形成しない部分であり、かかる無処理部において、第2粘着剤層32が第1基材1の表面に直接接着するので、その部分27において強く接着するようになる。
このように比較的小さな部分27において第2基材2を第1基材1に対して強く接着することにより、キャンペーンラベルAの保管・運搬中などに、第2基材2が不用意に捲れることを防止できる。なお、前記強く接着された部分27は、比較的小さいので、消費者が、キャンペーン表示を目視するために第2基材2を捲ることに支障を来すことはない。
また、例えば、第1基材1の縦方向第1側の縁部Y1に無処理部を設け、縦方向第2側の縁部Y2側から第2基材2を見開き可能としてもよい。
【0044】
[第3実施形態]
上記第1実施形態において、第1基材1の45度方向第1側の縁部Z1、45度方向第2側の縁部Z2、135度方向第1側の縁部W1、及び、135度方向第2側の縁部W2が、1層部分とされているが、これ以外に、縦方向第1側の縁部Y1も1層部分とされていてもよく、或いは、縦方向第1側の縁部Y1及び縦方向第2側の縁部Y2も1層部分とされていてもよい。
【0045】
[第4実施形態]
上記第1実施形態では、第1基材1の最表面に剥離層を設け且つ第2基材2の最裏面に第2粘着剤層32を設けることによって、第2基材2が第1基材1に対して剥離可能に積層されているが、例えば、第1基材1の最表面に第2粘着剤層32を設け且つ第2基材2の最裏面に剥離層を設けてもよく、この場合も同様に第2基材2を剥離可能に積層できる。