(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-181817(P2017-181817A)
(43)【公開日】2017年10月5日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20170908BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20170908BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20170908BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20170908BHJP
【FI】
G09F9/30 308A
G02F1/1333
H05B33/14 A
H05B33/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-69542(P2016-69542)
(22)【出願日】2016年3月30日
(71)【出願人】
【識別番号】506087819
【氏名又は名称】パナソニック液晶ディスプレイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻 裕喜
(72)【発明者】
【氏名】坪倉 正樹
【テーマコード(参考)】
2H189
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H189AA53
2H189AA54
2H189AA55
2H189AA57
2H189AA67
2H189AA70
2H189AA75
2H189CA13
2H189HA06
2H189LA22
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC31
3K107DD11
3K107EE21
3K107EE63
3K107FF15
5C094AA36
5C094BA27
5C094BA43
5C094DA05
5C094ED20
(57)【要約】
【課題】曲面形状を有する表示装置において、導光板の熱膨張による変形に起因する表示品位の低下を抑える。
【解決手段】表示装置は、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、表示パネルを保持する、中央側が両端側より表示面側に突出するように第1曲率半径で湾曲した形状を有する保持フレームと、保持フレームの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように第2曲率半径で湾曲した形状を有する導光板と、導光板の背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように第3曲率半径で湾曲した形状を有する下フレームと、を備え、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とは、この順に小さくなっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、
前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、
前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、
を備え、
前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、
前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に小さくなっている、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、
前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、
前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、
を備え、
前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、
前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に大きくなっている、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を挟み込むクッション部材をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、
前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、
前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、
前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持する保持部材と、
を備え、
前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、
前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に大きくなっている、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、
前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、
前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、
前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持する保持部材と、
を備え、
前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、
前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に小さくなっている、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項6】
中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、
前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持する支持枠をもつ保持フレームと、
前記導光板の背面側に配置された背面板をもつ下フレームと、
前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持するクッション部材と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、
前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持する支持枠をもつ保持フレームと、
前記導光板の背面側に配置された背面板をもつ下フレームと、
前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持するクッション部材と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
前記クッション部材が前記導光板の両端部を挟み込むようにして前記導光板を前記支持枠と前記背面板との間で保持している、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記クッション部材には、前記導光板の端部を受け入れる溝が形成され、
前記溝は、前記導光板の曲率に沿って曲がっている、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特には曲面形状を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の表示面が湾曲した形状を有する曲面形状を有する表示装置が開発されている。特許文献1には、同一の曲率半径で形成されている上フレームと、導光板と、下フレームとが組み込まれた曲面形状を有する表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−197680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示面がフラットな形状を有する表示装置では、導光板の熱膨張により平面方向に導光板が変形するが、曲面形状を有する表示装置では、表示装置の厚み方向に導光板が変形し易くなる。導光板が厚み方向に変形すると、表示パネルに圧力が加わり、表示品位の低下につながる可能性がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、曲面形状を有する表示装置において、導光板の熱膨張による変形に起因する表示品位の低下を抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、を備え、前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に小さくなっている、ことを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、を備え、前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に大きくなっている、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の表示装置では、前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を挟み込むクッション部材をさらに備えていてもよい。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持する保持部材と、を備え、前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に大きくなっている、ことを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持すると共に中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する支持枠、をもつ保持フレームと、前記導光板の背面側に配置され中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する背面板、をもつ下フレームと、前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持する保持部材と、を備え、前記支持枠は第1曲率半径で湾曲しており、前記導光板は第2曲率半径で湾曲しており、前記背面板は第3曲率半径で湾曲しており、前記第1曲率半径と、前記第2曲率半径と、前記第3曲率半径とは、この順に小さくなっている、ことを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持する支持枠をもつ保持フレームと、前記導光板の背面側に配置された背面板をもつ下フレームと、前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持するクッション部材と、を備えることを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている曲面状の表示パネルと、前記表示パネルの背面側に配置され、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲した形状を有する導光板と、前記表示パネルと前記導光板との間に配置されて前記表示パネルを背面側から支持する支持枠をもつ保持フレームと、前記導光板の背面側に配置された背面板をもつ下フレームと、前記支持枠と前記背面板との間に配置され、前記導光板の両端部を保持するクッション部材と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の表示装置では、前記クッション部材が前記導光板の両端部を挟み込むようにして前記導光板を前記支持枠と前記背面板との間で保持していてもよい。
【0014】
本発明の表示装置では、前記クッション部材には、前記導光板の端部を受け入れる溝が形成され、前記溝は、前記導光板の曲率に沿って曲がっていてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、曲面形状を有する表示装置において導光板の熱膨張による変形に起因する表示品位の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図3】第1実施形態に係る導光板の熱膨張について説明する図である。
【
図4】第2実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図5】第2実施形態に係る導光板の熱膨張について説明する図である。
【
図6】第3実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図7】第3実施形態に係る導光板の熱膨張について説明する図である。
【
図8】第4実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図9】第4実施形態に係る導光板の熱膨張について説明する図である。
【
図10】第5実施形態に係る表示装置の断面図である。
【
図11】第6実施形態に係る表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。本発明の実施形態では、液晶表示装置を例に挙げるが、本発明に係る表示装置は液晶表示装置に限定されるものではなく、例えば有機EL表示装置等であってもよい。
【0018】
図1は、第1実施形態に係る曲面形状を有する表示装置1の断面図である。
図1は、
図2に示す表示装置1の平面構成において、切断線A−A´で切断した場合の断面構成を示している。なお、以降の各実施形態において示す断面図も
図1におけるA−A´断面を示すものとする。
図1に示すように、第1実施形態に係る表示装置1は、表示パネル2と、導光板3と、保持フレーム4と、下フレーム5と、上フレーム6とを含んで構成されている。
【0019】
表示パネル2は、TFT基板(図示せず)と、対向基板(図示せず)と、両基板間に挟持される液晶層(図示せず)とを含んで構成されている。TFT基板及び対向基板は、周知の構成を適用することができる。
【0020】
導光板3は、光源(図示せず)から照射される光を表示面側から表示パネル2へ向けて出射する。なお、導光板3の背面側には反射シートが配置されており、導光板3の表示面側には光学シートが配置されていてもよい。
【0021】
保持フレーム4は、表示面側から見て矩形の枠状であり、L字状またはT字状の断面を有している。保持フレーム4は、表示パネル2と導光板3との間に配置され、表示パネル2の周縁を背面側から支持する支持枠4aを含んでいる。
【0022】
下フレーム5は、導光板3の背面側を覆うように配置されており、導光板3を支持する背面板5aを含んでいる。
【0023】
上フレーム6は、表示面側から見て矩形の枠状であり、表示パネル2の周縁を表示面側から覆うように配置されている。
【0024】
第1実施形態に係る表示装置1は、表示パネル2が、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている曲面形状を有する表示装置である。また、導光板3は、下フレーム5に固定されずに下フレーム5の背面板5aの表示面側に載置されている。
【0025】
図3は、第1実施形態に係る導光板3の熱膨張について説明する図である。導光板3が、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されており、導光板3が下フレーム5に固定されていない場合には、導光板3の熱膨張により導光板3の両端部が表示装置1の厚み方向に伸縮し易くなる。例えば、
図3に示すように、導光板3の両端部が表示面側方向(
図3における上矢印方向)と、背面側方向(
図3における下矢印方向)とに伸縮し易くなる。
図3に示すように、導光板3の両端部が表示面側方向及び背面側方向に伸縮すると、導光板3の両端部が保持フレーム4または下フレーム5に干渉し易くなり、その結果表示パネル2に圧力が加わり表示品位の低下につながる可能性がある。そこで、第1実施形態では導光板3の両端部の伸縮を吸収するために、導光板3の両端部と下フレーム5の背面板5aとの間、導光板3の両端部と保持フレーム4の支持枠4aとの間にクリアランスを設けている。
【0026】
具体的には、
図1に示すように、保持フレーム4の支持枠4aは、中央側が両端側より表示面側に突出するように、第1曲率半径で湾曲して形成されている。また、導光板3は、中央側が両端側より表示面側に突出するように、第2曲率半径で湾曲して形成されている。また、下フレーム5の背面板5aは、中央側が両端側より表示面側に突出するように、第3曲率半径で湾曲して形成されている。そして、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とは、この順に小さくなっている(第1曲率半径>第2曲率半径>第3曲率半径)。
【0027】
このように、保持フレーム4の支持枠4aと、導光板3と、下フレーム5の背面板5aとを、それぞれの曲率半径を異ならせて湾曲して形成することで、導光板3の両端部と保持フレーム4の支持枠4aとの間、及び導光板3の両端部と下フレーム5の背面板5aとの間に、導光板3の変形(伸縮)を吸収し得るクリアランスを設けている。
【0028】
なお、表示パネル2及び上フレーム6それぞれの曲率半径は、保持フレーム4の支持枠4aの第1曲率半径と同一であってもよい。
【0029】
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係る表示装置1の断面図である。第2実施形態に係る表示装置1は、第1実施形態に係る表示装置1とは、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている点に差異があることを除けば、同一のものである。従って、第1実施形態と同等の構成には同符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0030】
第2実施形態に係る表示装置1では、表示パネル2が、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている。また、導光板3は、下フレーム5に固定されずに下フレーム4の背面板5aの表示面側に載置されている。
【0031】
図5は、第2実施形態に係る導光板3の熱膨張について説明する図である。導光板3が、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されており、導光板3の両端部が固定されていない場合には、導光板3の熱膨張により導光板3の両端部が表示装置1の厚み方向に伸縮し易くなる。例えば、
図5に示すように、導光板3の両端部が表示面側方向(
図5における上矢印方向)と、背面側方向(
図5における下矢印方向)とに伸縮し易くなる。
図5に示すように、導光板3の両端部が表示面側方向及び背面側方向に伸縮すると、導光板3の両端部が保持フレーム4または下フレーム5に干渉し易くなり、その結果表示パネル2に圧力が加わり表示品位の低下につながる可能性がある。そこで、第2実施形態では導光板3の両端部の伸縮を吸収するために、導光板3の両端部と下フレーム5の背面板5aとの間、導光板3の両端部と保持フレーム4の支持枠4aとの間にクリアランスを設けている。
【0032】
具体的には、
図4に示すように、保持フレーム4の支持枠4aは、中央側が両端側より背面側に突出するように、第1曲率半径で湾曲して形成されている。また、導光板3は、中央側が両端側より背面側に突出するように、第2曲率半径で湾曲して形成されている。また、下フレーム5の背面板5aは、中央側が両端側より背面側に突出するように、第3曲率半径で湾曲して形成されている。そして、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とは、この順に大きくなっている(第1曲率半径<第2曲率半径<第3曲率半径)。
【0033】
このように、保持フレーム4の支持枠4aと、導光板3と、下フレーム5の背面板5aとを、それぞれの曲率半径を異ならせて湾曲して形成することで、導光板3の両端部と保持フレーム4の支持枠4aとの間、及び導光板3の両端部と下フレーム5の背面板5aとの間に、導光板3の変形(伸縮)を吸収し得るクリアランスを設けている。
【0034】
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態に係る表示装置1の断面図である。第3実施形態に係る表示装置1は、第1実施形態に係る表示装置1とは、導光板13の端部が保持されている点に差異があることを除けば、同一のものである。従って、第1実施形態と同等の構成には同符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0035】
第3実施形態に係る表示装置1では、表示パネル2が、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている。また、導光板3の両端部は、保持部材7により保持されている。保持部材7は、導光板3の端部を受け入れる溝7aを有している。保持部材7は、例えばクッション部材等であって、導光板3の両端部を挟み込むようにして導光板3を保持フレーム4と下フレーム5との間で保持している。なお、保持部材7は、ねじや嵌合部材等であってもよく、導光板3の両端部と下フレーム5とを固定してもよい。保持部材7は、導光板3の周囲を囲うように4辺に配置されてもよく、この場合、導光板3における湾曲した端部を受け入れる溝7aは、導光板3と同一の曲率半径で湾曲している。
【0036】
図7は、第3実施形態に係る導光板3の熱膨張について説明する図である。導光板3が、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されており、導光板3の両端部が保持部材7により保持されている場合には、導光板3の熱膨張により導光板3の中央部が表示装置1の厚み方向に伸縮し易くなる。例えば、
図7に示すように、導光板3の中央部が表示面側方向(
図7における上矢印方向)と、背面側方向(
図7における下矢印方向)とに伸縮し易くなる。
図7に示すように、導光板3の中央部が表示面側方向及び背面側方向に伸縮すると、導光板3の中央部が保持フレーム4または下フレーム5に干渉し易くなり、その結果表示パネル2に圧力が加わり表示品位の低下につながる可能性がある。そこで、第3実施形態では導光板3の中央部の伸縮を吸収するために、導光板3の中央部と下フレーム5の背面板5aとの間、導光板3の中央部と保持フレーム4の支持枠4aとの間にクリアランスを設けている。
【0037】
具体的には、
図6に示すように、保持フレーム4の支持枠4aは、中央側が両端側より表示面側に突出するように、第1曲率半径で湾曲して形成されている。また、導光板3は、中央側が両端側より表示面側に突出するように、第2曲率半径で湾曲して形成されている。また、下フレーム5の背面板5aは、中央側が両端側より表示面側に突出するように、第3曲率半径で湾曲して形成されている。そして、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とは、この順に大きくなっている(第1曲率半径<第2曲率半径<第3曲率半径)。
【0038】
このように、保持フレーム4の支持枠4aと、導光板3と、下フレーム5の背面板5aとを、それぞれの曲率半径を異ならせて湾曲して形成することで、導光板3の中央部と保持フレーム4の支持枠4aとの間、及び導光板3の中央部と下フレーム5の背面板5aとの間に、導光板3の変形(伸縮)を吸収し得るクリアランスを設けている。
【0039】
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態に係る表示装置1の断面図である。第4実施形態に係る表示装置1は、第3実施形態に係る表示装置1とは、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている点に差異があることを除けば、同一のものである。従って、第3実施形態と同等の構成には同符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0040】
第4実施形態に係る表示装置1では、表示パネル2が、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている。また、導光板3の両端部は、保持部材7により保持されている。
【0041】
図9は、第4実施形態に係る導光板3の熱膨張について説明する図である。導光板3が、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されており、導光板3の両端部が保持部材7により保持されている場合には、導光板3の熱膨張により導光板3の中央部が表示装置1の厚み方向に伸縮し易くなる。例えば、
図9に示すように、導光板3の中央部が表示面側方向(
図9における上矢印方向)と、背面側方向(
図9における下矢印方向)とに伸縮し易くなる。
図9に示すように、導光板3の中央部が表示面側方向及び背面側方向に伸縮すると、導光板3の中央部が保持フレーム4または下フレーム5に干渉し易くなり、その結果表示パネル2に圧力が加わり表示品位の低下につながる可能性がある。そこで、第3実施形態では導光板3の中央部の伸縮を吸収するために、導光板3の中央部と下フレーム5の背面板5aとの間、導光板3の中央部と保持フレーム4の支持枠4aとの間にクリアランスを設けている。
【0042】
具体的には、
図8に示すように、保持フレーム4の支持枠4aは、中央側が両端側より背面側に突出するように、第1曲率半径で湾曲して形成されている。また、導光板3は、中央側が両端側より背面側に突出するように、第2曲率半径で湾曲して形成されている。また、下フレーム5の背面板5aは、中央側が両端側より背面側に突出するように、第3曲率半径で湾曲して形成されている。そして、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とは、この順に小さくなっている(第1曲率半径>第2曲率半径>第3曲率半径)。
【0043】
このように、保持フレーム4の支持枠4aと、導光板3と、下フレーム5の背面板5aとを、それぞれの曲率半径を異ならせて湾曲して形成することで、導光板3の中央部と保持フレーム4の支持枠4aとの間、及び導光板3の中央部と下フレーム5の背面板5aとの間に、導光板3の変形(伸縮)を吸収し得るクリアランスを設けている。
【0044】
上記実施形態1及び2に係る表示装置1では、導光板3の両端部は保持されていないが、これに限定されず、上記実施形態3及び4に示した、溝7aを有する保持部材7により保持されていてもよい。保持部材7は、導光板3の両端部を挟み込むようにして導光板3を保持フレーム4の支持枠4aと下フレーム5の背面板5aとの間で保持する。尚、実施形態1及び2に係る表示装置1では、保持部材7はクッション部材であることが好ましい。これにより、導光板3の変形(伸縮)をクッション部材により吸収することもできる。
【0045】
[第5実施形態]
図10は、第5実施形態に係る表示装置1の断面図である。第5実施形態に係る表示装置1は、第3実施形態に係る表示装置1と同一の構成には同符号を付し、重複する説明は省略するものとする。第5実施形態に係る表示装置1は、保持フレーム4の支持枠4aの第1曲率半径と、導光板3の第2曲率半径と、下フレーム5の背面板5aの第3曲率半径とが、例えば互いに同一で、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている。また、表示パネル2が、中央側が両端側より表示面側に突出するように湾曲して形成されている。
【0046】
導光板3の両端部は、クッション部材から成る保持部材7により保持されている。保持部材7は、導光板3の端部を受け入れる溝7aを有している。保持部材7は、導光板3の両端部を挟み込むようにして導光板3を保持フレーム4と下フレーム5との間で保持している。また保持部材7は、導光板3の周囲を囲うように4辺に配置されてもよく、この場合、導光板3における湾曲した端部を受け入れる溝7aは、導光板3と同一の曲率半径で湾曲している。
【0047】
このように、導光板3をクッション部材で保持することにより、導光板3の中央部と保持フレーム4の支持枠4aとの間、及び導光板3の中央部と下フレーム5の背面板5aとの間に、導光板3の変形(伸縮)を吸収し得るクリアランスを設けている。
【0048】
なお、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とが、互いに異なっていてもよい。
【0049】
[第6実施形態]
図11は、第6実施形態に係る表示装置1の断面図である。第6実施形態に係る表示装置1は、第4実施形態に係る表示装置1と同一の構成には同符号を付し、重複する説明は省略するものとする。第6実施形態に係る表示装置1は、保持フレーム4の支持枠4aの第1曲率半径と、導光板3の第2曲率半径と、下フレーム5の背面板5aの第3曲率半径とが、例えば互いに同一で、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている。また、表示パネル2が、中央側が両端側より背面側に突出するように湾曲して形成されている。
【0050】
導光板3の両端部は、クッション部材から成る保持部材7により保持されている。保持部材7は、導光板3の端部を受け入れる溝7aを有している。保持部材7は、導光板3の両端部を挟み込むようにして導光板3を保持フレーム4と下フレーム5との間で保持している。また保持部材7は、導光板3の周囲を囲うように4辺に配置されてもよく、この場合、導光板3における湾曲した端部を受け入れる溝7aは、導光板3と同一の曲率半径で湾曲している。
【0051】
このように、導光板3をクッション部材で保持することにより、導光板3の中央部と保持フレーム4の支持枠4aとの間、及び導光板3の中央部と下フレーム5の背面板5aとの間に、導光板3の変形(伸縮)を吸収し得るクリアランスを設けている。
【0052】
なお、第1曲率半径と、第2曲率半径と、第3曲率半径とが、互いに異なっていてもよい。
【0053】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記実施の形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0054】
1 表示装置、2 表示パネル、3 導光板、4 保持フレーム、4a 支持枠、5 下フレーム、5a 背面板、6 上フレーム、7 保持部材、7a 溝。