(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-183286(P2017-183286A)
(43)【公開日】2017年10月5日
(54)【発明の名称】電気光学読取器のための充電式バッテリパック、及びバッテリパックを充電し、かつ充電バッテリパックを用いて読取器に電力供給する方法
(51)【国際特許分類】
H01M 2/10 20060101AFI20170908BHJP
H01R 31/02 20060101ALI20170908BHJP
【FI】
H01M2/10 M
H01M2/10 U
H01M2/10 E
H01R31/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-62478(P2017-62478)
(22)【出願日】2017年3月28日
(31)【優先権主張番号】15/084,538
(32)【優先日】2016年3月30日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】516124292
【氏名又は名称】シンボル テクノロジーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】マーク ドゥジマワ
(72)【発明者】
【氏名】エドワード バーカン
(72)【発明者】
【氏名】ダラン マイケル ハンドショウ
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AS14
5H040AT01
5H040AY05
5H040CC01
5H040CC13
5H040CC20
5H040DD02
5H040DD08
5H040DD10
5H040DD13
(57)【要約】
【課題】電気光学読取器のための充電式バッテリパック、及びバッテリパックを充電し、かつ充電されたバッテリパックを用いて読取器に電力供給する方法を提供する。
【解決手段】電気光学読取器のためのバッテリパックは、両方がバッテリハウジング内に装着された充電式バッテリ及びプリント回路基板(PCB)を含む。第1及び第2の電気コネクタは、同じPCB及び/又はバッテリハウジングによって支持される。第1の電気コネクタは、バッテリパックが読取器内に装着された時に読取器内の読取器接点に接続される。第2の電気コネクタは、読取器がドッキングされた時にドッキング架台内の架台接点に接続されるか又は再充電ケーブルに接続されるかのいずれかである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリパックが装着位置で読取器内に装着された時に電気光学読取器に電力供給するための充電式バッテリパックであって、
バッテリハウジングと、
前記バッテリハウジングによって支持された充電式バッテリと、
前記バッテリハウジングによって支持されたプリント回路基板(PCB)と、
前記PCB及び前記バッテリハウジングのうちの少なくとも一方によって支持され、かつ前記バッテリと作動的に接続され、前記装着位置で前記読取器に接続される第1の複数の電気接点を有する第1の電気コネクタと、
同じ前記PCB及び前記ハウジングのうちの少なくとも一方によって支持され、かつ前記バッテリと作動的に接続され、バッテリパックを充電するための電源に接続される第2の複数の電気接点を有する第2の電気コネクタと、
を含むことを特徴とするバッテリパック。
【請求項2】
前記第1及び第2の電気コネクタは、前記同じPCBの共通面上に装着されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記第1の複数の電気接点は、前記バッテリハウジングの外部に露出され、かつ前記装着位置にある時に前記読取器内の対応する複数の読取器接点と電気機械的に接触し、
前記第2の複数の電気接点は、前記バッテリハウジングの外部に露出され、かつ前記読取器がドッキング位置に装着された時にドッキング架台内の対応する複数の架台接点と電気機械的に接触する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記読取器接点は、前記読取器内の読取器接点ブロック上に装着され、
前記架台接点は、前記ドッキング架台内の架台接点ブロック上に装着される、
ことを特徴とする請求項3に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方が、前記PCB上に装着された接点ブロックであり、
前記接点ブロックは、前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方のそれぞれの前記複数の電気接点を支持する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記第1及び前記第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方が、前記PCB上の1組の導電性面パッドであり、
前記パッドは、前記第1及び前記第2の電気コネクタのうちの前記少なくとも一方のそれぞれの前記複数の電気接点を構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方が、前記バッテリハウジング上に装着された1組の導電性端子であり、
前記端子は、前記第1及び第2の電気コネクタのうちの前記少なくとも一方のそれぞれの前記複数の電気接点を構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方が、バッテリパックを充電するための前記電源にUSBケーブルによって接続されたユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタであることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記読取器は、ハンドルを有し、
前記バッテリハウジングは、前記ハンドル内に装着され、かつ長手軸に沿って対向する端部領域の間で延び、
前記第1の電気コネクタは、前記バッテリハウジングの前記対向する端部領域のうちの第1のものに位置付けられ、前記第2の電気コネクタは、該対向する端部領域のうちの第2のものに位置付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記バッテリハウジングを前記ハンドルに締結するためのファスナを更に含むことを特徴とする請求項9に記載のバッテリパック。
【請求項11】
バッテリパックを充電し、かつ該充電されたバッテリパックを用いて電気光学読取器に電力供給する方法であって、
充電式バッテリ及びプリント回路基板(PCB)を前記バッテリパックのバッテリハウジング内に装着する段階と、
装着位置で前記読取器内に前記バッテリパックを装着する段階と、
第1の電気コネクタ及び第2の電気コネクタを、同じ前記PCB及び前記バッテリハウジングのうちの少なくとも一方によって支持する段階と、
前記第1及び第2の電気コネクタを前記バッテリに接続する段階と、
を含み、
前記装着位置で前記読取器内に前記バッテリパックを装着する段階は、該装着位置で該読取器に前記第1の電気コネクタの第1の複数の電気接点を接続する段階を含み、
前記第2の電気コネクタを支持する段階は、前記バッテリパックを充電するための電源に接続されるように該第2の電気コネクタの第2の複数の電気接点を構成する段階を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記第1及び第2の電気コネクタを前記同じPCBの共通面上に装着する段階を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の複数の電気接点を前記バッテリハウジングの外部に露出して、前記装着位置で前記読取器内の対応する複数の読取器接点と電気機械的接触させる段階と、前記第2の複数の電気接点を該バッテリハウジングの外部に露出して、該読取器がドッキング位置に装着された時にドッキング架台内の対応する複数の架台接点と電気機械的接触させる段階とを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記読取器内の読取器接点ブロック上に前記読取器接点を装着する段階と、前記ドッキング架台内の架台接点ブロック上に前記架台接点を装着する段階とを更に含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方を前記PCB上に装着された接点ブロックとして構成する段階と、該第1及び第2の電気コネクタのうちの該少なくとも一方のそれぞれの前記複数の電気接点を該接点ブロック上に支持する段階とを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方を前記PCB上の1組の導電性面パッドとして構成する段階と、該パッドを該第1及び第2の電気コネクタのうちの該少なくとも一方のそれぞれの前記複数の電気接点として規定する段階とを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方を前記バッテリハウジング上に装着された1組の導電性端子として構成する段階と、該端子を該第1及び第2の電気コネクタのうちの該少なくとも一方のそれぞれの前記複数の電気接点として規定する段階とを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記第1及び第2の電気コネクタのうちの少なくとも一方をユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタとして構成する段階と、前記バッテリパックを充電するための前記電源に該USBコネクタをUSBケーブルによって接続する段階とを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項19】
ハンドルと共に前記読取器を構成する段階と、
前記ハンドル内に前記バッテリハウジングを装着する段階と、
前記バッテリハウジングを長手軸に沿って対向する端部領域の間で延びるように構成する段階と、
前記第1の電気コネクタを前記バッテリハウジングの前記対向する端部領域のうちの第1のものに位置付ける段階と、
前記第2の電気コネクタを前記バッテリハウジングの前記対向する端部領域のうちの第2のものに位置付ける段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記バッテリハウジングを前記ハンドルに締結する段階を更に含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、一般的に、電気光学読取器のための充電式バッテリパック、及びバッテリパックを充電し、かつ充電されたバッテリパックを用いて読取器に電力供給する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナとしても公知のレーザベース及びソリッドステート・イメージャー・ベースの読取器は、いずれも、解読される1次元及び/又は2次元バーコード符号のような符号ターゲット、並びに撮像される伝票、ラベル、レシート、処方箋、運転免許証、識別バッジ、及び支払/ポイントカードなどのような文書ターゲットを電気光学的に読み取るために、手持ち式及び/又はハンズフリーの両方の作動モードで使用されている。ハンズフリーモードでは、読取器は、静止しており、かつ典型的にはカウンター又は同様の支持面上に装着されたスタンド又はクレードルのようなドッキング架台に装着かつドッキングされる。ユーザは、典型的には、提示モードにある静止読取器の窓にターゲットを提示する。手持ち式モードでは、読取器は移動可能であり、ユーザは、典型的には、ドッキング架台から読取器を持ち上げ、ユーザの手に読取器を保持し、読取器をターゲットに向け、トリガを手動で起動して、読取を開始する。
【0003】
多くのそのような読取器は、コードレスであり、読取器がそのドッキング架台から取り出された時に、作動のための電力を与えるためにかつ定期的に再充電するために、搭載型充電式バッテリパックが要求される。ドッキング架台は、典型的には、読取器がドッキングされた時にバッテリパックを再充電するための電気架台接点が、典型的にその上に設けられた架台接点ブロック、並びに読取器がドッキングされた時にバッテリパックを通じてバッテリに、かつバッテリから電気信号、例えば、データ信号及び制御信号を送るのに典型的に使用される追加の電気架台接点を有する。同様に、読取器は、典型的には、バッテリパックから読取器に電力を供給するために、典型的には1対の電気読取器接点がその上に設けられる読取器接点ブロック、並びにバッテリパックを通じて読取器に、かつ読取器から電気信号、例えば、データ信号及び制御信号を送るのに典型的に使用される追加の電気読取器接点を有する。読取器接点及び架台接点は、例えば、プラスチックで構成されたそれらのそれぞれの接点ブロックに埋め込まれ、読取器接点及び架台接点は、それぞれの接点ブロックの一部分上で露出される。
【0004】
公知のバッテリパックは、読取器内の読取器接点ブロックとの、及びドッキング架台内の架台接点ブロックとの電気機械的接続を行うその意図する目的のために、ほぼ静止状態にされているが、公知のバッテリパックは、設計及び組立てが比較的複雑であることが明らかである。例えば、公知のバッテリパックには、典型的には、読取器接点ブロックと架台接点ブロックとにそれぞれ嵌合する1対のパック接点ブロックが設けられる。パック接点ブロックの対は、各々がバッテリパック内で別々に設置されて適正に位置合わせされる必要がある1対のプリント回路基板(PCB)上に装着される。各パック接点ブロックそれ自体は、製作して設置するのに比較的高価な構成要素を表し、それによって全体バッテリパックの複雑性及び費用を増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、バッテリパック性能をその耐用年数にわたって犠牲にすることなく、複雑性及び費用がより少ない電気光学読取器のためのバッテリパックを作る必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、バッテリパックが装着位置で読取器内に装着された時に電気光学読取器に電力供給するための充電式バッテリパックを提供する。該バッテリパックは、バッテリハウジングと、該バッテリハウジングによって支持された充電式バッテリと、該バッテリハウジングによって支持されたプリント回路基板(PCB)と、該PCB及びバッテリハウジングのうちの少なくとも一方によって支持され、かつ該バッテリと作動的に接続され、装着位置で読取器に接続される第1の複数の電気接点を有する第1の電気コネクタと、同じPCB及びハウジングのうちの少なくとも一方によって支持され、かつ該バッテリと作動的に接続され、バッテリパックを充電するための電源に接続される第2の複数の電気接点を有する第2の電気コネクタと、を含む。
別々の図を通して同様の参照番号が同一又は機能的に同様の要素を指す添付図面は、以下の詳細説明と共に、本明細書に組み込まれてその一部を形成し、特許請求する本発明を含む概念の実施形態を更に例示するのに寄与し、これらの実施形態の様々な原理及び利点を説明するものである。
【0007】
当業者は、図中の要素が簡潔性及び明瞭性を得るために示され、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを認めるであろう。例えば、図中の要素の一部の寸法及び位置は、本発明の実施形態の理解を深めるのを助けるために他の要素に対して誇張される場合がある。
【0008】
本方法及び装置構成要素は、適切な場合に慣例的な記号によって図面に表されており、本明細書の説明の利益を得る当業者には容易に明らかであろう詳細によって本発明の開示を不明瞭にしないように、本発明の実施形態の理解に関連する特定の詳細のみを示している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の開示により充電式バッテリパックがドッキング架台内に装着されてそこで再充電されるコードレス電気光学読取器の分解斜視図である。
【
図2】読取器のハンドル内に装着されてドッキング架台内で又は再充電ケーブルへの接続によって再充電されるバッテリパックの一実施形態を示す
図1の読取器の断面図である。
【
図3】下から見た時の分離された
図2のバッテリパックの拡大斜視図である。
【
図4】上から見た時の
図1のドッキング架台の斜視図である。
【
図5】
図3の線5−5上で取った拡大断面図である。
【
図6】分離されたバッテリパックの別の実施形態の分解斜視図である。
【
図7】上から見た時の
図6のバッテリパックの上側部分の切り離された斜視図である。
【
図8】下から見た時の
図6のバッテリパックの下側部分を切り離された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の開示の一態様は、バッテリパックが装着位置で読取器内に装着された時に、レーザベース又は撮像器ベースのいずれかの電気光学読取器に電力供給するための充電式バッテリパックに関する。バッテリパックは、バッテリハウジングと、バッテリハウジングによって支持された充電式バッテリと、バッテリハウジングによって支持されたプリント回路基板(PCB)と、両方とも同じPCB及び/又はバッテリハウジングによって支持され、両方ともバッテリと作動的に接続された第1及び第2の電気コネクタとを含む。第1の電気コネクタは、装着位置で読取器に接続された第1の複数の電気接点を有する。第2の電気コネクタは、バッテリパックを充電するための電源に接続された第2の複数の電気接点を有する。
【0011】
有利なことに、第1の複数の電気接点は、バッテリハウジングの外部に露出され、かつ好ましくは装着位置で読取器内の読取器接点ブロック上に支持された対応する複数の読取器接点と電気機械的に接触している。第2の複数の電気接点は、同様に、バッテリハウジングの外部に露出され、かつ好ましくは読取器がドッキング位置に装着されたドッキング架台内の架台接点ブロック上に支持された対応する複数の架台接点と電気機械的に接触するか、又は再充電ケーブルを用いて電源と直接に接続されるかのいずれかである。電気コネクタの少なくとも一方又は両方は、PCB上に装着された接点ブロックである場合がある。電気コネクタの少なくとも一方又は両方は、PCB上の1組の導電性面パッドである場合がある。電気コネクタの少なくとも一方又は両方は、バッテリハウジング上に装着された1組の導電性端子である場合がある。好ましくは、端子は、バッテリハウジング内に成形される。電気コネクタの少なくとも一方又は両方、又は追加のコネクタは、再充電ケーブルに接続するための好ましくはマイクロUSBタイプのユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタとすることができる。接点ブロック、面パッド、成形端子、及びUSBコネクタのあらゆる組合せは、バッテリパックと共に用いることができる。
【0012】
本発明の開示の別の態様は、バッテリパックを充電し、かつ充電されたバッテリパックを用いて電気光学読取器に電力供給する方法に関する。本方法は、充電式バッテリ及びプリント回路基板(PCB)をバッテリパックのバッテリハウジングに装着することにより、バッテリパックを装着位置で読取器に装着することにより、同じPCB及びバッテリハウジングのうちの少なくとも一方によって第1の電気コネクタ及び第2の電気コネクタを支持することにより、第1及び第2の電気コネクタをバッテリに接続することにより、第1の電気コネクタの第1の複数の電気接点を装着位置で読取器に接続することにより、かつバッテリパックを充電するための電源に第2の電気コネクタの第2の複数の電気接点を接続することによって実施される。
【0013】
従って、バッテリパック内に2つのPCB又は2つの接点ブロックを提供し、かつ設置することはもはや必要ではない。バッテリパックは、従って、これまでより複雑でも高価でもなく、バッテリパック性能は、その耐用年数にわたって犠牲にされない。
【0014】
ここで図面の
図1に移ると、参照番号30は、上側バレル又は本体32と本体32から離れて後方に延びる下側ハンドル38とを有する銃形状ハウジングとして人間工学的に有利に構成されたレーザベース又は撮像器ベースのいずれかのコードレス電気光学読取器を一般的に特定している。窓36は、本体32の前面又は突出部に隣接して位置付けられる。読取器30は、オペレータの手にハンドル38によって保持されてトリガ34が手動で押し込まれて窓36に対して作動距離の範囲にある符号/文書ターゲットの読取を開始する上述の手持ち式モードに用いられ、及び/又は提示クレードル又はドッキング架台10内に装着されて符号/文書ターゲットが読取のための窓36に対して作動距離の範囲に提示されるハンズフリーモードに用いられるかのいずれかである。ケーブル12は、架台10に接続されて電源からの電力を架台10に送出し、次に、読取器30に送出し、並びにドッキングされた読取器30とリモートホスト(図示せず)の間の架台10を通じた双方向通信をサポートする。
【0015】
図2に最も良く見ることができるように、バッテリパック20は、有利なことに、ハンドル38の開口下端内に矢印Aの方向に挿入され、かつ装着位置でそこに装着される。バッテリパック20は、ハンドル38の延長部を通って延びてハンドル38内のネジ切りボアと螺合係合するネジ切りファスナ54によって装着位置に固定される。バッテリパック20は、ファスナ54を脱螺合することにより、かつ矢印Aと反対方向にバッテリパックを移動することによってハンドル38から取り出し可能である。バッテリパック20は、異なる方法でハウジングに装着することができると考えられる。例えば、ハンドル38の後側は、開くことができると考えられ、バッテリパックは、ハンドルの開いた後側を通して挿入されるか、又はハンドルに引っ掛けて、開いた後側を通して前方にピボット回転することができるであろう。別の例として、バッテリパックは、ハンドルの内側に装着される必要はなく、ハンドル自体を構成することができ、かつ上側バレル32に接続されて銃形状ハウジングを形成することができる。
図5に最も良く見ることができるように、バッテリパック20は、充電式バッテリ22及びプリント回路基板(PCB)24を含み、両方とも、バッテリ22が装着された内部を境界付けるハウジングシェル部分26及び28を有するバッテリハウジングによって支持される。バッテリハウジング26及び28は、細長く、かつ長手軸(矢印A)に沿って対向する先端領域と後端領域間で長手方向に延びている。
【0016】
バッテリパック20はまた、バッテリハウジング26及び28の対向する端部領域に位置付けられた第1の電気コネクタ40及び第2の電気コネクタ42を含む。以下に説明するように、第1の電気コネクタ40は、PCB24及び/又はバッテリハウジング26及び28のいずれかによって支持され、かつバッテリ22と作動的に接続され、第2の電気コネクタ42は、同様に、同じPCB24及び/又はバッテリハウジング26及び28のいずれかによって支持され、かつバッテリ22と作動的に接続される。第1の電気コネクタ40は、第1の複数の電気接点を有し、第2の電気コネクタ42は、同様に、第2の複数の電気接点を有し、これらの接点の全ては、バッテリハウジング26及び28の外部に露出されている。
【0017】
バッテリパック20が装着位置で読取器30内に挿入されるか又はそれと一体化された時に、バッテリパック20は、読取器が手持ち式作動モードにある時に読取器30内の電気構成要素に電力を供給することができる。第1のコネクタ40と読取器30の間の電気機械的接触は、読取器30内のPCB上に装着された読取器接点ブロック44(
図2を参照)によって行われる。読取器接点ブロック44は、装着位置で第1のコネクタ40の第1の複数の電気接点と嵌合する複数の読取器接点を支持する。
【0018】
バッテリパック20を再充電する必要がある時に、設置されたバッテリパック20を有する読取器30は、ドッキング位置でドッキング架台10に有利に装着することができる。第2のコネクタ42と架台10の間の電気機械的接触は、架台10内のPCB上に装着された架台接点ブロック14(
図4を参照)によって行われる。架台接点ブロック14は、ドッキング位置で第2のコネクタ42の第2の複数の電気接点と嵌合する複数の架台接点を支持する。以下に説明するように、再充電は、架台10において実施する必要がない。
【0019】
電気コネクタ40及び42は、様々な形態を取ることができる。例えば、電気コネクタ40及び42の一方又は両方は、
図2、3、及び5において数字42で識別される接点ブロックのような接点ブロックとすることができ、かつPCB24の底部上に装着することができる。接点ブロック42は、電気コネクタ40及び42のうちの少なくとも一方のそれぞれの複数の電気接点を支持する。別の例として、電気コネクタ40及び42の一方又は両方は、PCB24の上部で
図3に示すように、PCB24上の1組の導電性トレース又は面パッド46A−Eとすることができる。パッド46A−Eは、PCB24の上に積層された銅シートがエッチングされた後に残されたトレースである。パッド46A−Eは、電気コネクタ40及び42のうちの少なくとも一方のそれぞれの複数の電気接点を構成する。更に別の例として、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタ52、好ましくは、マイクロUSBコネクタをPCB24の同じ側か又は図示のように反対側に装着することができる。USBコネクタ52は、バッテリパック20を充電するための電源58にUSBケーブル56によって接続される。USBコネクタ52は、電気コネクタ40及び42のうちの一方に取って代ることができ、又は追加のコネクタとして与えることができる。すなわち、ここまでに説明したように、コネクタ40及び42は、
図2、3、及び5に示すように、両方とも接点ブロックとすることができ、又は両方とも面パッドとすることができ、又は各々のうちの一方とすることができ、又はUSBコネクタ52で補完するか又はそれによって置換することができる。
【0020】
追加の例として、電気コネクタ40及び42の一方又は両方は、バッテリハウジング26及び28上に装着された1組の導電性端子48A−E(
図6及び8を参照)とすることができる。
図6−8に示すように、変形構成において、バッテリパック20は、ここでもまた、バッテリ22が装着された内部を境界付けるハウジングシェル部分26及び28を有するバッテリハウジングによって両方とも支持された充電式バッテリ22及びPCB24を含む。上述の端子48A−Eは、電気機械的接続の強度を上げるためにPCB24上に装着されるのではなくバッテリハウジング26及び28内に成形された導電性金属ストリップである。端子48A−Eは、電気コネクタ40及び42のうちの少なくとも一方のそれぞれの複数の電気接点を構成する。
図6−8に同じく示すように、第1のコネクタ40は、PCB24上に装着された接点ブロックとすることができる。ハウジング部26内の切り欠き50が、接点ブロック40を受け入れる。
【0021】
以上の明細書では、特定の実施形態を説明した。しかし、当業者が認めるように、以下の特許請求の範囲に示す本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができる。従って、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示と見なすものとし、そのような全ての修正は、本発明の教示の範囲内に含まれるように意図している。
【0022】
いずれかの利益、利点、又はソリューションを生じさせるか又はより顕著にすることができる利益、利点、問題に対するソリューション、及びあらゆる要素は、いずれか又は全ての特許請求の範囲の重要、必要、又は必須の特徴又は要素であると解釈されないものとする。本発明は、本出願の係属中に行われるあらゆる補正及び付与された特許請求の範囲の全ての均等物を含む添付の特許請求の範囲によってのみ定められる。
【0023】
更に、本明細書において、第1及び第2及び上部及び底部などのような関係用語は、1つのエンティティ又はアクションを別のエンティティ又はアクションとそのようなエンティティ又はアクション間のあらゆる実際のそのような関係又は順序を必ずしも必要とせず又は意味することなく区別するためだけに用いることができる。用語「備える」、「備えている」、「有する」、「有している」、「含む」、「含んでいる」、「含有する」、「含有している」、又はそのあらゆる他の変形は、要素のリストを備える、有する、含む、含有する処理、方法、物品、又は装置が、これらの要素のみを含まず、明示的に列記されていないか又はそのような処理、方法、物品、又は装置に固有の他の要素を含むことができるように、非排他的な包含を網羅するように意図している。「を備える」、「を有する」、「を含む」、又は「を含有する」によって始まる要素は、それ以上の制約なしに、その要素を備える、有する、含む、又は含有する処理、方法、物品、又は装置における追加の同一要素の存在を除外しない。用語「a」及び「an」は、本明細書において別途明示的に言及しない限り、1又は2以上として定義される。用語「実質的に」、「本質的に」、「近似的に」、「約」、又はそのあらゆる他のバージョンは、当業者によって理解されるものに近いとして定義され、一非限定的実施形態において、この用語は、10%以内として定義され、別の実施形態では5%以内、別の実施形態では1%以内、別の実施形態では0.5%以内として定義される。本明細書に使用する時の用語「結合される」は、接続されるとして定義されるが、必ずしも直接的ではなく、かつ必ずしも機械的ではない。ある一定の方法で「構成された」デバイス又は構造は、少なくともその方法で構成されるが、列記されていない方法で構成される場合もある。
【0024】
一部の実施形態は、ある一定の非プロセッサ回路と共に、本明細書に記載の方法及び/又は装置の機能の一部、大部分、又は全てを実施するように1又は2以上のプロセッサを制御するマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、カスタマイズされたプロセッサ、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び独特に格納されたプログラム命令(ソフトウエア及びファームウエアの両方を含む)のような1又は2以上の汎用又は専用プロセッサ(又は「処理デバイス」)から構成することができることは認められるであろう。これに代えて、一部又は全ての機能は、格納プログラム命令を持たない状態機械によって実施され、又は各機能又は機能のうちのある一定のものの一部の組合せがカスタム論理部として実施される1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)に実施することができると考えられる。勿論、2つの手法の組合せを使用することができるであろう。
【0025】
更に、実施形態は、本明細書に説明して特許請求する方法を実施するようにコンピュータ(例えば、プロセッサを含む)をプログラムするためのコンピュータ可読コードが格納されたコンピュータ可読ストレージ媒体として実施することができる。そのようなコンピュータ可読ストレージ媒体の例は、以下に限定されるものではないが、ハードディスク、CD−ROM、光ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、ROM(読取専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ)、及びフラッシュメモリを含む。更に、当業者は、例えば、利用可能な時間、現在の技術、及び経済的な配慮によって動機付けられる可能で有意な努力及び多くの設計上の選択肢にもかかわらず、本明細書に開示する概念及び原理によって案内された時に、最小限の試みでそのようなソフトウエア命令及びプログラム及びICを容易に生成することが可能であることになることが期待される。
【0026】
本発明の開示の要約書は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認することを可能にするために与えられている。それは、それが特許請求の範囲又は意味を解釈又は限定するのに使用されないことになるという理解の下に提出されたものである。これに加えて、上述の詳細説明では、本発明の開示を分かり易くするために様々な実施形態において様々な特徴が互いにグループ分けされていることを見ることができる。この開示方法は、特許請求する実施形態が各特許請求の範囲に明示的に示すものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものであると解釈されないものとする。そうではなく、以下の特許請求の範囲が反映するように、革新的な主題は、開示する実施形態の全ての特徴よりも少ないものに存在する。すなわち、以下の特許請求の範囲は、これにより詳細説明に組み込まれ、各特許請求の範囲は、別々に特許請求する主題としてそれ自体で主張するものである。
【符号の説明】
【0027】
10 ドッキング架台
30 読取器
34 トリガ
36 窓
38 ハンドル