特開2017-18336(P2017-18336A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-18336幼児または手の不自由な人が使用するスプーンおよびフォークの落下防止用ストラップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-18336(P2017-18336A)
(43)【公開日】2017年1月26日
(54)【発明の名称】幼児または手の不自由な人が使用するスプーンおよびフォークの落下防止用ストラップ
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/00 20060101AFI20170105BHJP
   A47G 21/10 20060101ALI20170105BHJP
【FI】
   A47G21/00 V
   A47G21/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-138656(P2015-138656)
(22)【出願日】2015年7月10日
(71)【出願人】
【識別番号】506204047
【氏名又は名称】プラスワン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068308
【弁理士】
【氏名又は名称】後田 春紀
(72)【発明者】
【氏名】青木 尊利
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA17
3B115AA18
3B115AA22
3B115BA04
3B115BC06
(57)【要約】
【課題】幼児や手の不自由な人が、スプーンやフォークを使用して食事をするに際し、手首部に巻き付けたストラップにスプーンやフォークを掛止しておくことにより、誤ってスプーンやフォークから手を離しても、床面等に落下することなく、直ちにスプーンやフォークを握り直して食事を再開することができるようにする。
【解決手段】幼児または手の不自由な人の手首Wに巻き付ける帯片1の一端縁に、スプーン2またはフォーク3の基端部に開口された掛止孔4に貫挿して掛止できる掛止具5を連結固定する一方、前記帯片1の他端縁に手首Wに巻き付けた帯片1の長さを調節すると共に、手首Wに巻き付け固定する長さ調節具6を取付ける。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幼児または手の不自由な人の手首に巻き付ける帯片の一端縁に、スプーンまたはフォークの基端部に開口された掛止孔に貫挿して掛止できる掛止具を連結固定する一方、前記帯片の他端縁に手首に巻き付けた帯片の長さを調節すると共に、手首に巻き付け固定する長さ調節具を取付けて形成したことを特徴とする幼児または手の不自由な人が使用するスプーンおよびフォークの落下防止用ストラップ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幼児や手の不自由な人が、スプーンやフォークを使用して食事をするに際し、手首部に巻き付けたストラップにスプーンやフォークを掛止しておくことにより、誤ってスプーンやフォークから手を離しても、ストラップに掛止されているので、床面等に落すことなく、衛生的で、幼児や手の不自由な人は直ちにスプーンやフォークを握り直して、食事を再開することができるスプーンおよびフォークの落下防止用ストラップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、幼児や手の不自由な人がスプーンやフォークを使用して食事する場合、幼児や手の不自由な人のために握り易く作成されたスプーンやフォークを使用していた。しかしながら、手首に巻き付けたストラップにスプーンやフォークを掛止して、該スプーンやフォークを誤って落しても床面等に落下せず、直ちにスプーンやフォークを握りなおして食事を再開することができるようにするという発想はなく、過去の先行技術思想につき特許文献を遡及検索しても、単に下記特許文献に示すような「幼児用スプーン」が開示されているに過ぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5690022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1記載の「幼児用スプーン」は、単に幼児がスプーンですくった食事をこぼさずに口に運べるようにすることを目的とするものであり、幼児が食事中に誤ってスプーンを落した場合、母親等により拾ってもらわない限り、食事を再開することができないという課題があった。なお、手の不自由な人の場合も、前記幼児と同様の課題があった。
【0005】
本発明は、前記課題を解決すべくなされたものであって、幼児や手の不自由な人の手首に巻き付けたストラップにスプーンやフォークを掛止することにより、幼児や手の不自由な人が誤って手を離してスプーンやフォークを床面等に落すことがなく、衛生的で、直ちにスプーンやフォークを握りなおして食事を再開することができるスプーンおよびフォークの落下防止用ストラップを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、幼児または手の不自由な人の手首に巻き付ける帯片の一端縁に、スプーンまたはフォークの基端部に開口された掛止孔に貫挿して掛止できる掛止具を連結固定する一方、前記帯片の他端縁に手首に巻き付けた帯片の長さを調節すると共に、手首に巻き付け固定する長さ調節具を取付けるという手段を採用することにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0007】
前記構成より成る本発明によれば、幼児や手の不自由な人の手首に巻き付けた本発明ストラップにスプーンやフォークを掛止することにより、幼児や手の不自由な人が誤って手を離してスプーンやフォークを床面等に落すことがなく、衛生的で、直ちにスプーンやフォークを握りなおして食事を再開することができるという優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明幼児または手の不自由な人が使用スプーンおよびフォークの落下防止用ストラップの第1の実施例を示す斜視図である。
図2】本発明幼児または手の不自由な人が使用スプーンおよびフォークの落下防止用ストラップの第1の実施例の使用状態を示す斜視図である。
図3】本発明幼児または手の不自由な人が使用スプーンおよびフォークの落下防止用ストラップの第2の実施例を示す斜視図である。
図4】本発明幼児または手の不自由な人が使用スプーンおよびフォークの落下防止用ストラップの第2の実施例の使用状態を示す斜視図である。
【実施例】
【0009】
本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明スプーンおよびフォークの落下防止用ストラップの第1の実施例を示す斜視図、図2は同使用状態を示す斜視図であり、幼児または手の不自由な人の手首Wに巻き付ける、布や合成繊維で形成された帯片1の一端縁に、スプーン2またはフォーク3(図1図2には、スプーンが図示されている)の基端部に開口された掛止孔4に貫挿して掛止できる掛止具5を連結固定する一方、前記帯片1の他端縁に手首Wに巻き付けた該帯片1の長さを調節すると共に、手首Wに巻き付け固定する機能を備えた長さ調節具6を取付けて形成されている。
【0010】
前記掛止具5は、スプーン2またはフォーク3の掛止孔4に貫挿して掛止することのできる構造であればよく、その構造は特に限定する必要はないが、好ましくは、図1に示すような構造とすることが推奨される。すなわち、図1に示すように、針金または硬質プラスチックにより楕円形枠状に形成された枠環7の一辺に切断部8を設けて、一方を内方へ押圧移動可能な押圧片9とすると共に、前記切断部8の他方を前記押圧片9に圧接する圧接片10を設けて形成されている。
【0011】
前記好ましい例として示す掛止具5の押圧片9を内方へ押圧して、該押圧片9と圧接片10間に隙間11(想像線で示している)を開けて、該隙間11にスプーン2またはフォーク3の掛止孔4を位置せしめて、押圧片9の押圧状態を解除すると、該押圧片9は復帰して、前記圧接片10に圧接して隙間11がなくなり、前記掛止具5にスプーン2またはフォーク3の掛止孔4が掛止され、該スプーン2またはフォーク3は掛止具5から離脱することはない。
【0012】
また、前記長さ調節具6は、手首Wに巻き付けた帯片1の長さを調節して、手首Wに合う径のループ部12を形成できるよう、該帯片1の任意個所に止着できる構造であればよく、その構造は特に限定する必要はないが、好ましくは図1に示すような構造とすることが推奨される。すなわち、図1に示すように、長さ調節具6は金属または硬質合成樹脂により形成されており、細巾状の固定片13の基端部に前記帯片1に連結固定する固定用リング部14が形成されると共に、該固定片13の基部側にヒンジ部15を立設し、更に該ヒンジ部15に挟持片16の基部を回動自在に軸支すると共に、前記ヒンジ部15に前記挟持片16を上方より押圧して圧接固定するレバー17が回動自在に、且つ挟持片16上に圧接固定できるよう軸支して形成されている。なお、図中18・19は固定片13および挟持片16に対向して固着されたクッション材であり、該固定片13と挟持片16で前記帯片1を挟持したとき、該帯片1を傷付けることなく、また強固に固定できるのである。
【0013】
なお、前記帯片1を手首Wに巻き付けて、ループ部12の径を調節して、長さ調節具6を該帯片1に止着して、適宜の径のループ部12を形成する場合、図2に示すように、固定片13と挟持片16のクッション材18・19間に前記帯片1の所定部分を位置せしめ、然る後レバー17をヒンジ部15を支点として挟持片16側へ回動して、該レバー17を挟持片16上に圧接固定することにより、前記長さ調節具6は帯片1に止着され、所望の径のループ部12が形成される。そして、前記長さ調節具6を帯片1から取外す場合、レバー17をヒンジ部15を支点として引き上げ、固定片13と挟持片16のクッション材18・19の帯片1への圧着状態を解除すればよい。
【0014】
前記のような操作により、本発明ストラップを幼児または手の不自由な人の手首Wに巻き付けて、図2に示すようにして、スプーン2またはフォーク3を握って食事をすることができる。そして、幼児または手の不自由な人が誤ってスプーン2またはフォーク3を手から離しても、該スプーン2またはフォーク3は床面等に落下することなく、衛生的で、直ちに握りなおして食事を再開することができる。
【0015】
更に、図3は、本発明のスプーンおよびフォークの落下防止用ストラップの第2の実施例を示す斜視図、図4は同使用状態を示す斜視図(図3図4には、フォークが図示されている)であり、第1の実施例とはループ部12を形成する長さ調節具6の構成が異なるだけで、掛止具5は全く同一であるので、共通する部分の説明は省略し、構成が異なる部分についてのみ説明する。第2の実施例におけるループ部12の形成する長さ調節具6として、面ファスナー雄片と雌片を使用している。すなわち、図3に示すように、人の手首Wに巻き付ける布や合成繊維で形成された帯片1の他端縁に面ファスナー雄片21を連結固定すると共に、前記帯片1の他端部側に前記面ファスナー雄片21に接着する面ファスナー雌片22を固着して形成されている。この場合、面ファスナー雌片22は長目のものを使用し、ループ部12の形成のときに、面ファスナー雄片21を任意の場所に接着固定できるようにする。なお、前記帯片1の他端縁に連結固定した面ファスナー雄片21の代りに面ファスナー雌片を使用すると共に、前記帯片1の他端部側に固着された面ファスナー雌片22の代りに面ファスナー雄片を使用することもできる。
【0016】
そして、前記第2実施例において、前記帯片1を手首Wに巻き付けて、ループ部12の径を調節して、長さ調節具6を該帯片1に止着して、適宜の径のループ部12を形成する場合、図4に示すように、帯片1の他端縁部に固着された面ファスナー雄片21を前記帯片1に固着された面ファスナー雌片22の適位置に圧接固定することにより、前記長さ調節具6は帯片1に止着され、所望のループ部12が形成される。なお、前記長さ調節具6を帯片1から取外す場合、面ファスナー雄片21を面ファスナー雌片22から引き剥がせばよい。
【符号の説明】
【0017】
W 手首
1 帯片
2 スプーン
3 フォーク
4 掛止孔
5 掛止具
6 長さ調節具
図1
図2
図3
図4