(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-18596(P2017-18596A)
(43)【公開日】2017年1月26日
(54)【発明の名称】非常用脱出装置
(51)【国際特許分類】
A62B 1/20 20060101AFI20170105BHJP
B61K 13/04 20060101ALI20170105BHJP
【FI】
A62B1/20 C
B61K13/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-135655(P2016-135655)
(22)【出願日】2016年7月8日
(31)【優先権主張番号】特願2015-152822(P2015-152822)
(32)【優先日】2015年7月14日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】300055258
【氏名又は名称】竹内 健詞
(71)【出願人】
【識別番号】000196587
【氏名又は名称】西日本旅客鉄道株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391054464
【氏名又は名称】株式会社てつでん
(74)【代理人】
【識別番号】100065260
【弁理士】
【氏名又は名称】谷山 守
(72)【発明者】
【氏名】竹内 健詞
(72)【発明者】
【氏名】中田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】山本 正弘
(72)【発明者】
【氏名】松本 卓也
【テーマコード(参考)】
2E184
【Fターム(参考)】
2E184AA12
2E184CC32
(57)【要約】
【課題】弱者や体力のない人達でも、即座に安全に脱出する装置を提供する。
【解決手段】車両等の高所の出入口に設置して避難者を安全に搬送する脱出装置であって、
出入口より地上へ到達する程度の長さと避難者を搬送できる程度の幅を有した柔軟性を有する滑走シートと、非膨張時には扁平な帯状となる一対の筒状側壁と、夫々の筒状側壁の非膨張時における長さ方向の両端縁及び滑走シートの乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁を連続して固定する一対の支持フレームと、保護板から非常用脱出装置を構成し、収納状態からシュータ形状に展開されるようにとした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両等の高所の出入口に設置して避難者を安全に搬送する脱出装置であって、前記出入口より地上へ到達する程度の長さと避難者を搬送できる程度の幅を有した柔軟性を有する滑走シートと、該滑走シートの両側縁に取付けられると共にインフレータの作動により拡張するエアチューブを長さ方向に沿って内装するか又はエアチューブそのものとして形成され且つ非膨張時には扁平な帯状となる一対の筒状側壁と、該夫々の筒状側壁の非膨張時における長さ方向の両端縁及び滑走シートの乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁を連続して固定する一対の支持フレームと、前記滑走シートの長さ方向の両端縁から一定の距離をおいた内側に該滑走シートの上面に対して略平滑な滑走面を形成するように取付けられると共に前記支持フレームの上面を覆う保護板から成ることを特徴とする非常用脱出装置。
【請求項2】
前記筒状側壁の上面には長さ方向に沿って該筒状側壁と略同構造の上部筒状側壁が固着されると共に、少なくとも筒状側壁と上部筒状壁は、前記滑走シートの乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁から内側の若干部分に非固着部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の非常用脱出装置。
【請求項3】
上部筒状側壁の膨張時の断面の内径は、前記滑走シート上で滑走する避難者の荷重が最大に加わる位置においては他の位置の内径よりも大きくさせたことを特徴とする請求項2に記載の非常用脱出装置。
【請求項4】
前記滑走シートと筒状側壁は未使用状態の際にはロール状に折り畳まれ、前記筒状側壁を拡張させることで、収納状態からシュータ形状に展開されることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の非常用脱出装置。
【請求項5】
前記支持フレームには、高所の出入口に近傍の所定の部位に取付固定させる係止具が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の非常用脱出装置
【請求項6】
前記滑走シート及び筒状側壁をロール状に折り畳むことで鞄へ収納したことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の非常用脱出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両等の高所に位置する出入口に取付け、緊急時にエアの注入により瞬時に展開することで、避難者を安全に地上まで搬送する脱出シュータとなる非常用脱出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、飛行機等の極めて高所に出入口がある乗り物には、緊急時に脱出するシュートが設けられていることが知られている。これらは、ゴム材料などから成る滑走台であの両側に膨張可能なエアチューブを取付け、非常時に展開して用いる基本構成となっていると共に、強度を確保するために、滑走台の底部を複数のエアチューブで支持したり(特許文献1参照)、滑走台の全体を複数本のエアチューブで構成する(特許文献2参照)等の強靭な構成となっている。
【0003】
一方、電車などの身の丈程度の高さの出入口には、その様な脱出装置が設けられていないのが現状であるが、最近では、車両火災や地震等の災害対策が注目されるようになり、弱者や体力のない人達でも、即座に安全に脱出するでき、且つ、収納面からも簡易な構成の非常用脱出装置が望まれている。
【0004】
上記に近い形態の非常用脱出装置として、ベランダ用の避難シュートが知られている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開昭56−1357397号公報
【特許文献2】特開2001−171598号公報
【特許文献3】実開平3−60964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記の避難シュートでは、展開のスムーズさを想定してエアチューブをコ字状に形成しているために、脱出口に壁面ができてしまい、そのため脱出時に足が引っ掛かる等の危険性があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本装置は、前記に鑑みて発明されたものであり、鉄道車両等の高所の出入口に設置して、インフレータを使用して瞬時に展開できる非常用脱出装置である。
【0007】
本発明の非常用脱出装置は、鉄道車両等の高所の出入口に設置して避難者を安全に搬送する脱出装置であって、上記の課題を解決するために、出入口より地上へ到達する程度の長さと避難者を搬送できる程度の幅を有した柔軟性を有する滑走シートと、該滑走シートの両側縁に取付けられると共にインフレータの作動により拡張するエアチューブを長さ方向に沿って内装するか又はエアチューブそのものとして形成され且つ非膨張時には扁平な帯状となる一対の筒状側壁と、該夫々の筒状側壁の非膨張時における長さ方向の両端縁及び滑走シートの乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁を連続して固定する一対の支持フレームと、前記滑走シートの長さ方向の両端縁から一定の距離をおいた内側に該滑走シートの上面に対して略平滑な滑走面を形成するように取付けられると共に前記支持フレームの上面を覆う保護板から成ることを特徴としている。
【0008】
上記の構成により、緊急時には、インフレータを作動させて筒状側壁を膨張させ、高所の出入口から地上へと展開させて使用する。そして、円滑な避難者の滑走経路を形成する。
【0009】
前記筒状側壁の上面には長さ方向に沿って該筒状側壁と略同構造の上部筒状側壁が固着されると共に、少なくとも筒状側壁と上部筒状壁は、前記滑走シートの乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁から内側の若干部分に非固着部を形成している。
【0010】
上記の構成により、上部筒状壁は下部となる筒状側壁の膨張形状に左右されないので、脱出口付近において十分な高さを確保できる。
【0011】
また、上部筒状側壁の膨張時の断面の内径は、前記滑走シート上で滑走する避難者の荷重が最大に加わる位置においては他の位置の内径よりも大きくさせている。
【0012】
上記の構成により、高所の出入口から地上へは、直線状の傾斜で滑走経路を形成する。
【0013】
前記滑走シートと筒状側壁は未使用状態の際にはロール状に折り畳まれ、前記筒状側壁を拡張させることで、収納状態からシュータ形状に展開され、また、前記支持フレームには、高所の出入口近傍の所定の部位に取付固定させる係止具が設けられる。また、前記滑走シート及び筒状側壁をロール状に折り畳むことで鞄へ収納することができる。
【0014】
上記の構成により、本発明の脱出装置が意図する、鉄道車両などの出入口の空間においても、余分な空間を占有することなく、配置が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上記の如く構成したので、鉄道車両などの出入口において、余分な空間を占有することなく、設備の配置が可能であり、緊急時には、鞄等から取り出して、適宜な場所へと取付け、次いで、インフレータを作動させて膨張させるだけで良く、極めて簡単な操作で、高所の出入口から地上へと脱出ルートを形成できる。
【0016】
また、その際、円滑な避難者の滑走経路を形成するだけでなく、十分な高さの側壁を形成することから、脱出する人に安心感を与えると共に、とりわけ、脱出口付近においては、十分な高さの側壁で安心感を与えるだけでなく、障害となる構造を排除して、極めて安全に避難者を脱出させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の外観図である。
【
図2】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の保護板を取り外した状態での外観図である。
【
図3】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の左側面図である。
【
図4】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の右側面図である。
【
図5】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の筒状側壁と上部筒状側壁の接合方法の一例を説明するための概要図である。
【
図6】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の外観を示す裏面図である。
【
図7】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の筒状側壁と上部筒状側壁の乗入口側の膨張状態を示す説明図である。
【
図8】本発明の非常用脱出装置の第1実施例の筒状側壁と上部筒状側壁の脱出口側の膨張状態を示す説明図である。
【
図9】本発明の非常用脱出装置の折り畳時の外観図である。
【
図10】本発明の非常用脱出装置の収納時の外観図である。
【
図11】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の外観図である。
【
図12】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の保護板を取り外した状態での外観図である。
【
図13】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の左側面図である。
【
図14】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の右側面図である。
【
図15】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の筒状側壁と上部筒状側壁の接合方法の一例を説明するための概要図である。
【
図16】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の外観を示す裏面図である。
【
図17】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の筒状側壁と上部筒状側壁の乗入口側の膨張状態を示す説明図である。
【
図18】本発明の非常用脱出装置の第2実施例の実施例の筒状側壁と上部筒状側壁の脱出口側の膨張状態を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の非常用脱出装置の実施の形態を添付する図面により説明する。
【実施例1】
【0019】
本発明は、各図に図示の如く、鉄道車両等の高所の出入口に設置して避難者を安全に搬送する非常用脱出装置1を開示するものであり、本発明の第1実施例は、
図1乃至
図8に図示の通り、エアチューブが略全体的に同径の構造であり、第2実施例は、
図11乃至
図18に図示の通り、部分的に拡径した構造となっている。
図9乃至
図10は、各実施例の共通の構成となっている。
【0020】
本発明の非常用脱出装置1は、
図1に図示の通り、高所の出入口より地上へ到達する程度の長さと避難者を搬送できる程度の幅を有した柔軟性を有する滑走シート2の両側縁に筒状側壁3(5)等を取付けた構成となっている。
【0021】
前記筒状側壁3は、エアが注入されていない非膨張時には扁平な帯状を呈する。この構造は、周知の構造であるが、主に二つの構造を採用することが可能である。即ち、非膨張時には扁平な帯状で且つ筒状である外被内にインフレータの作動により拡張する合成樹脂製のエアチューブを長さ方向に沿って内装したものか、または、外被そのものに気密性のある素材を利用して、非膨張時には扁平な帯状で且つ内部を中空になる様に筒状に溶着させてエアチューブそのものとして形成する。
【0022】
本発明の各実施例の図面では、主に外被自体をエアチューブとして形成した構成を採用しており、エアチューブそのものとして形成された筒状側壁3の端部付近にエアの吸排口を形成してインフレータを接続している。
【0023】
前記筒状側壁3は、
図1及び
図2に図示の通り、左右一対を使用し、非膨張時における長さ方向の両端縁3a、より詳細には、エアチューブとして機能しない溶着端部分を適宜の幅で設け、この部分を、
図6に図示の如く、L字型の支持フレーム4の左右の端部に溶接やボルトナットで確りと取付ける。
【0024】
前記滑走シート2は、強靭な一枚の基布やまたはそれ等を縫製したものから成り、前記滑走シート2の端縁2aと筒状側壁3の端縁3aとを略一直線上に連ねて且つ連続して隙間が生じない様に、前記筒状側壁3の端縁3aと同様に支持フレーム4に固定する。
【0025】
尚、前記支持フレーム4は、アルミニウム等の金属製のL字フレーム等から成り、乗込口側と脱出口側の二か所に設けられる。
【0026】
前記滑走シート2の長さ方向の両端縁2aから所定の距離をおいた内側には、該滑走シート2の上面に対して平滑な滑走面を形成するように保護板6が取付けられる。この保護板6は、柔軟でやや厚みのある緩衝構造のシート材であり、前記支持フレーム4の上面を覆いつつ、
図1に図示の通り、乗込口と脱出口の外側に向けてやや突出させて取付けられる。即ち、これ等の保護板6は、筒状側壁3を膨張させて展開した状態で、乗込口側の支持フレーム4に、直接、避難者を接触させずに滑走シート2へ乗り込める構造を実現したものであり、一方、脱出口側では、滑走する避難者に過度の抵抗を与えることなく、且つ、支持フレーム4に、直接、避難者を接触させずに脱出させる構造を実現したものであり、円滑な避難者の滑走経路を形成している。
【0027】
本発明は、図示の如く、更に前記筒状側壁3の上面に長さ方向に沿って該筒状側壁3と略同構造の上部筒状側壁5を固着さている。
図5は、それぞれの固着の例を示しており、図中の左側は上部筒状側壁5の底面を示し、右側は下部と成る筒状側壁3の上面を示している。下部と成る筒状側壁3には長さ方向に沿って且つ所定の間隔を空けた二本の線上に所定幅の面ファスナを溶着し、これと対向する上部筒状側壁5にも同様の面ファスナを溶着し、筒状側壁3と上部筒状側壁5とを重ね併せて固着する。
【0028】
本発明の特徴として、前記筒状側壁3と上部筒状壁5は、前記滑走シート2の乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁から内側の若干部分に非固着部Fを形成している。
図6では、脱出口側の非固着部Fを表示している。前述の通り、筒状側壁3の端縁3aは、支持フレーム4に対して確りと固着されているので、
図8に図示の通り、膨張時には先端部分は、支持フレーム4に対して上方向に半円上に膨張するため、滑走シート2の上面から起算した筒状側壁3の高さは、筒状側壁3の長さ方向の中央辺の高さと比較すると低くなる。このため、前記筒状側壁3と上部筒状壁5を端部まで確りと固定した場合には、上部筒状壁5が膨張しても十分な高さを確保できないが、本発明の構成により、上部筒状壁5は下部となる筒状側壁5の膨張形状に左右されないので、脱出口付近において十分な高さを確保できる。
【0029】
図11乃至
図18は、本発明の第2実施例を示している。この実施例では、上部筒状側壁5の膨張時の断面の内径を、前記滑走シート上で滑走する避難者の荷重が最大に加わる位置において他の位置の内径よりも大きくさせている。
【0030】
これは、設置する高さと筒状側壁3の強度との関係に依存するが、ある程度の低所で且つ一般的な素材を筒状側壁3に用いた場合でも、滑走シート2に避難者の荷重が加わると、ほぼ避難者の落下程度の部位に対して、通常は、滑走シート2上の脱出口側にやや偏った位置に避難者の荷重が最大に加わるためであり、単に同心円状に筒状側壁3を形成した場合には、その位置で屈曲が生じてしまう。
【0031】
本発明は、上記の構成により、屈曲が生じると予測される位置のエア量を多くして、屈曲を防止し、高所の出入口から地上に対して、避難者の滑走時に略直線状の傾斜で滑走経路を形成する。
【0032】
上記の如く構成された本発明の非常用脱出装置1は、
図9及び
図10に図示の通り、前記滑走シート2と筒状側壁3を未使用状態の際にはロール状に折り畳み鞄8へ収納して保管する。この構成により、本発明の脱出装置1が意図する、鉄道車両などの出入口の空間においても、余分な空間を占有することなく、配置が可能となる。
【0033】
本発明の非常用脱出装置1を使用するには、
図10の収納状態から、
図9の状態で取り出し、一方の支持フレーム4側に設けた係止具7を鉄道車両の出入口の適宜な個所に係止する。次いで、出入口の底部に保護板6を載置させつつ、他方の支持フレーム4を地上に向けて投下する方向に向ける。
【0034】
次に、各インフレータを作動させると、筒状側壁4と上部筒状側壁5内のエアチューブ(一体化されている場合は筒状側壁自体)は、略同時的に膨張するので、筒状側壁4の膨張により滑走シート2が下方向に展開しながら、上部側壁5も膨張して立ち上がり、
図11及び
図12の様なシュータ形状に瞬時に展開される。
【0035】
尚、本発明の非常用脱出装置1は、未使用時にはエアが抜かれ、前記滑走シート2及び筒状側壁3及び上部筒状側壁5をロール状に折り畳むことで鞄8へ再び収納する。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の非常用脱出装置1は、鉄道車両等の出入口に設置して、インフレータを使用して瞬時に展開できる脱出装置であり、操作も単純であることから、例えば、戸建ての2階等の他の類似の高所にも使用できる等の応用範囲が広く、また、大きな収納空間を必要としないので、設備投資も不要である。
【符号の説明】
【0037】
1 脱出装置
2 滑走シート
2a 端縁
3 筒状側壁
3a 端縁
4 支持フレーム
5 上部筒状側壁
6 保護板
7 係止具
F 非固着部
【手続補正書】
【提出日】2016年7月19日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
一方、電車などの身の丈程度の高さの出入口には、その様な脱出装置が設けられていないのが現状であるが、最近では、車両火災や地震等の災害対策が注目されるようになり、弱者や体力のない人達でも、即座に安全に
脱出でき、且つ、収納面からも簡易な構成の非常用脱出装置が望まれている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
上記に近い形態の非常用脱出装置として、ベランダ用の避難シュートが知られている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開昭56−135397号公報
【特許文献2】特開2001−171598号公報
【特許文献3】実開平3−60964号公報
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
本発明の特徴として、前記筒状側壁3と上部筒状壁5は、前記滑走シート2の乗込口及び脱出口となる長さ方向の両端縁から内側の若干部分に非固着部Fを形成している。
図7では、脱出口側の非固着部Fを表示している。前述の通り、筒状側壁3の端縁3aは、支持フレーム4に対して確りと固着されているので、
図8に図示の通り、膨張時には先端部分は、支持フレーム4に対して上方向に半円上に膨張するため、滑走シート2の上面から起算した筒状側壁3の高さは、筒状側壁3の長さ方向の中央辺の高さと比較すると低くなる。このため、前記筒状側壁3と上部筒状壁5を端部まで確りと固定した場合には、上部筒状壁5が膨張しても十分な高さを確保できないが、本発明の構成により、上部筒状壁5は下部となる筒状側壁5の膨張形状に左右されないので、脱出口付近において十分な高さを確保できる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
次に、各インフレータを作動させると、
筒状側壁3と上部筒状側壁5内のエアチューブ(一体化されている場合は筒状側壁自体)は、略同時的に膨張するので、
筒状側壁3の膨張により滑走シート2が下方向に展開しながら、上部側壁5も膨張して立ち上がり、
図11及び
図12の様なシュータ形状に瞬時に展開される。