(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-187178(P2017-187178A)
(43)【公開日】2017年10月12日
(54)【発明の名称】電気ストーブ
(51)【国際特許分類】
F24C 7/06 20060101AFI20170919BHJP
F24C 7/04 20060101ALI20170919BHJP
【FI】
F24C7/06 C
F24C7/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-73900(P2016-73900)
(22)【出願日】2016年4月1日
(71)【出願人】
【識別番号】515336445
【氏名又は名称】安藤 英人
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】安藤 英人
【テーマコード(参考)】
3L087
【Fターム(参考)】
3L087AA11
3L087AB05
3L087AC13
3L087CB07
3L087CC13
3L087DA06
(57)【要約】
【課題】暖房効果の向上を図ることができる電気ストーブを提供すること。
【解決手段】本発明の電気ストーブは、ヒータを収容するヒータユニット10,20を2つ装備すると共に、当該2つのヒータユニットを背面側で支持する支持部材2を備える。そして、電気ストーブは、2つのヒータユニット10,20を、長手方向の側面が隣り合うよう並列に配置された第一配置状態で固定する第一固定機構31,41と、第一配置状態から2つのヒータユニット10,20を支持部材2に対してそれぞれ回転させる回転機構30,40と、少なくとも1つのヒータユニットを第一配置状態から回転させて配置した第二配置状態で固定する第二固定機構32,42と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の長さを有するヒータと、当該ヒータを収容する所定の長さを有するヒータ収容部と、を備えたヒータユニットを装備した電気ストーブであって、
前記ヒータユニットを2つ装備すると共に、当該2つのヒータユニットの加熱面が位置する前面が同一方向を向いた状態で、当該2つのヒータユニットを背面側で支持する支持部材を備え、
2つの前記ヒータユニットを、長手方向の側面が隣り合うよう並列に配置された第一配置状態で固定する第一固定機構と、
2つの前記ヒータユニットの加熱面が同一方向を向いた状態で、前記第一配置状態から当該2つのヒータユニットを前記支持部材に対してそれぞれ回転させる回転機構と、
少なくとも1つの前記ヒータユニットを、前記第一配置状態から回転させて配置した前記第二配置状態で固定する第二固定機構と、
を備えた電気ストーブ。
【請求項2】
請求項1に記載の電気ストーブであって、
前記回転機構は、2つの前記ヒータユニットの長手方向の端部側をそれぞれ回転中心として回転させる、
電気ストーブ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気ストーブであって、
前記第一固定機構は、2つの前記ヒータユニットを、長手方向が垂直方向に沿って並列に配置された前記第一配置状態で固定し、
前記回転機構は、2つの前記ヒータユニットの上端側をそれぞれ回転中心として回転させる、
電気ストーブ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の電気ストーブであって、
前記第二固定機構は、前記回転機構にて2つの前記ヒータユニットをそれぞれ回転させることによって、当該2つの前記ヒータユニットを、長手方向に沿って一直線状に配置された前記第二配置状態で固定する、
電気ストーブ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の電気ストーブであって、
前記回転機構は、2つの前記ヒータユニットのうち一方の前記ヒータユニットの回転に連動して他方の前記ヒータユニットを回転させるよう構成されている、
電気ストーブ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の電気ストーブであって、
前記第一固定機構及び/又は前記第二固定機構は、前記ヒータユニットの背面と前記支持部材のヒータユニット支持面とにそれぞれ設けられた相互に嵌合する凹凸形状部によって構成されている、
電気ストーブ。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の電気ストーブであって、
前記第一固定機構及び/又は前記第二固定機構は、2つの前記ヒータユニットの周囲にそれぞれ設けられており、相互に引き合う磁石で構成されている、
電気ストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気ストーブにかかり、特に、輻射式の電気ストーブに関する。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを用いた暖房器具として、発熱体にハロゲンやカーボンを用いた輻射式の電気ストーブがある。このような電気ストーブでは、所定の長さを有するハロゲンやカーボンを備えており、その長手方向に沿って一様に赤外線を放射させることで、輻射熱による暖房効果を発揮している。
【0003】
ここで、特許文献1に開示の電気ストーブは、ヒータを備えた本体部が回転可能なよう構成されている。かかる構成により、本体部の長手方向の向きを変更することができ、使用する場所や用途に応じて、よりよい暖房効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−230116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の電気ストーブでは、ヒータを備えた本体部が長手方向の中央で回転するだけの構造であるため、暖房範囲が限られてしまう。その結果、さらなる暖房効果の向上を図ることができない。
【0006】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、さらなる暖房効果の向上を図ることができる電気ストーブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態である電気ストーブは、
所定の長さを有するヒータと、当該ヒータを収容する所定の長さを有するヒータ収容部と、を備えたヒータユニットを装備した電気ストーブであって、
前記ヒータユニットを2つ装備すると共に、当該2つのヒータユニットの加熱面が位置する前面が同一方向を向いた状態で、当該2つのヒータユニットを背面側で支持する支持部材を備え、
2つの前記ヒータユニットを、長手方向の側面が隣り合うよう並列に配置された第一配置状態で固定する第一固定機構と、
2つの前記ヒータユニットの加熱面が同一方向を向いた状態で、前記第一配置状態から当該2つのヒータユニットを前記支持部材に対してそれぞれ回転させる回転機構と、
少なくとも1つの前記ヒータユニットを、前記第一配置状態から回転させて配置した前記第二配置状態で固定する第二固定機構と、
を備えた、
という構成を取る。
【0008】
また、上記電気ストーブでは、
前記回転機構は、2つの前記ヒータユニットの長手方向の端部側をそれぞれ回転中心として回転させる、
という構成を取る。
【0009】
また、上記電気ストーブでは、
前記第一固定機構は、2つの前記ヒータユニットを、長手方向が垂直方向に沿って並列に配置された前記第一配置状態で固定し、
前記回転機構は、2つの前記ヒータユニットの上端側をそれぞれ回転中心として回転させる、
という構成を取る。
【0010】
また、上記電気ストーブでは、
前記第二固定機構は、前記回転機構にて2つの前記ヒータユニットをそれぞれ回転させることによって、当該2つの前記ヒータユニットを、長手方向に沿って一直線状に配置された前記第二配置状態で固定する、
という構成を取る。
【0011】
また、上記電気ストーブでは、
前記回転機構は、2つの前記ヒータユニットのうち一方の前記ヒータユニットの回転に連動して他方の前記ヒータユニットを回転させるよう構成されている、
という構成を取る。
【0012】
また、上記電気ストーブでは、
前記第一固定機構及び/又は前記第二固定機構は、前記ヒータユニットの背面と前記支持部材のヒータユニット支持面とにそれぞれ設けられた相互に嵌合する凹凸形状部によって構成されている、
という構成を取る。
【0013】
また、上記電気ストーブでは、
前記第一固定機構及び/又は前記第二固定機構は、2つの前記ヒータユニットの周囲にそれぞれ設けられており、相互に引き合う磁石で構成されている、
という構成を取る。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されることにより、2つのヒータユニットを回転させることによって任意の配置とし、暖房範囲を可変可能であり、暖房効果の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1の実施形態における電気ストーブの構成の概略を示す図である。
【
図2】
図1に開示した電気ストーブの形状の変化を示す図である。
【
図3】
図1に開示した電気ストーブの形状の変化を示す図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態における電気ストーブの構成の概略を示す図である。
【
図5】
図4に開示した電気ストーブの形状の変化を示す図である。
【
図6】
図4に開示した電気ストーブの形状の変化を示す図である。
【
図7】本発明の第3の実施形態における電気ストーブの構成の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、
図1乃至
図3を参照して説明する。
図1は、電気ストーブの構成を示す図であり、
図2乃至
図3は、電気ストーブの形状の変化を示す図である。
【0017】
本実施形態における電気ストーブは、
図1(A)に示すように、ヒータユニット10,20を2つ備えている。ヒータユニット10,20は、外形が略直方体形状のヒータ収容部を備えており、前面が所定の長さを有する略長方形状となっている。そして、ヒータユニット10,20は、ヒータ収容部内に、ハロゲンやカーボンを用いた発熱体となる所定の長さのヒータ11,21を収容している。
【0018】
また、ヒータユニット10,20は、それぞれ、前面側が開口しており、加熱面となっている。但し、加熱面には、金網などのガード(図示せず)が設けられている。なお、ヒータユニット10,20の内部の背面側には、反射板が設けられている。
【0019】
上記ヒータユニット10,20は、それぞれ加熱面が同一方向を向いた状態で、背面側が、支持台1に固定されて垂直方向に沿って立設された支持構造部2(支持部材)に支持されている。具体的に、ヒータユニット10,20は、
図1(A)に示すように、長手方向の側面が垂直方向に沿って位置して隣り合い、並列に配置された第一配置状態で、その上端付近で支持構造部2に支持されている。
【0020】
ここで、
図1(B)は、ヒータユニット10,20を取り外したときの構造を示している。この図に示すように、支持構造部2には、各ヒータユニット10,20の上端付近の位置に回転機構30,40をそれぞれ備えている。これら回転機構30,40により、各ヒータユニット10,20は、上端付近で、支持構造部2に対して回転可能なよう軸支されている。
【0021】
このように、ヒータユニット10,20は、
図1(A)に示すように加熱面を前面側に向けた状態で、上端側を支点とし、下端付近を回転端として回転するよう構成されている。これにより、例えば、
図2に示すように、各ヒータユニット10,20の下端側を相互に離間するよう回転させて、長手方向の側面がほぼ水平方向に沿った状態、つまり、2つのヒータユニット10,20がほぼ一直線状となる第二配置状態に、変形することができる。
【0022】
なお、各ヒータユニット10,20には、支持構造部2内の回路と接続されたケーブル(図示せず)が接続されており、ヒータ11,21への電力供給などが行われる。このとき、ケーブルは、上述したようにヒータユニット10,20が回転した場合であっても、当該ヒータユニット10,20との接続状態を維持しつつ、かかる回転動作の妨げとはならないよう構成されている。
【0023】
また、電気ストーブは、
図1(A)に示すように、各ヒータユニット10,20を並列に配置した第一配置状態で固定する第一固定機構を備えている。第一固定機構は、ヒータユニット10,20の背面と、当該ヒータユニット10,20の背面と対向する支持構造部2のヒータユニット支持面と、にそれぞれ設けられた凹凸形状部によって構成される。具体的には、第一固定機構は、まず、
図1(B)に示すように、ヒータユニット10,20の背面と対向する平面である支持構造部2のヒータユニット支持面から突出するよう設けられた凸部31,41を備えている。これに加え、第一固定機構は、平面であるヒータユニット10,20の背面に形成された、支持構造部2の凸部31,41が嵌合する凹部(図示せず)を備えている。
【0024】
そして、支持構造部2に形成された凸部31がヒータユニット10の凹部に嵌合し、支持構造部2に形成された凸部41が、ヒータユニット20の凹部に嵌合することで、当該ヒータユニット10,20は
図1に示す第一配置状態で固定されることとなる。このとき、凸部31,41は、例えば、突出端が球状に形成されており、ヒータユニット10,20を回転させる力が付勢された際に、凹部との嵌合状態が解除されるよう構成されていてもうよい。なお、凸部31,41は、支持構造部2側に引っ込むよう構成されていてもよい。
【0025】
また、電気ストーブは、
図2に示すように、2つのヒータユニット10,20をほぼ直線状に配置した第二配置状態で固定する第二固定機構を備えている。第二固定機構は、上述した第一固定機構と同様に、ヒータユニット10,20の背面と支持構造部2のヒータユニット支持面とに設けられた凹凸形状部によって構成される。具体的には、第二固定機構は、まず、
図1(B)に示すように、上述した第一固定機構として機能する凸部31,41とは異なる位置に設けられた他の凸部32,42を備えている。そして、ヒータユニット10,20の背面に形成された上述した凹部が、第二固定機構としても機能する。
【0026】
そして、ヒータユニット10を回転した時に、支持構造部2に形成された他の凸部32が当該ヒータユニット10の凹部に嵌合し、また、ヒータユニット20を回転した時に、支持構造部2に形成された他の凸部42が当該ヒータユニット20の凹部に嵌合する。これにより、ヒータユニット10,20は、
図2に示す第二配置状態で固定されることとなる。
【0027】
このように、本実施形態における電気ストーブは、まず、
図1(A)に示すように、2つのヒータユニット10,20が隣り合って並列に配置された第一配置状態とすることができ、暖房箇所を集中させることができる。また、
図2に示すように、2つのヒータユニット10,20が直線状となるよう配置された第二配置状態にもすることができ、広い範囲を暖房することができる。つまり、本実施形態における電気ストーブは、暖房範囲を可変可能であり、暖房効果の向上を図ることができる。
【0028】
ここで、上述したヒータユニット10,20に、
図1(A)に示す並列配置状態から相互に離間する方向に回転力を付勢するバネなどの回転力付勢手段を設けてもよい。このようにすることで、ヒータユニット10,20の回転操作が容易となる。
【0029】
なお、本実施形態における電気ストーブは、ヒータユニット10,20を
図1(A)や
図2の配置状態にすることに限定されない。例えば、一方のヒータユニット10は
図1(A)の状態のままとし、他方のヒータユニット20を
図2の状態とすることで、逆さL字状にすることもできる。また、一方のヒータユニット10は
図1(A)の状態のままとし、他方のヒータユニット20を180°回転させることで、2つのヒータユニット10,20を長手方向に沿って垂直方向にほぼ一直線状に配置することもできる。また、支持構造部2に上述した凸部をさらに別の箇所に設けることで、ヒータユニット10,20を様々な回転角度で固定することができる。
【0030】
さらには、長手方向を水平方向に向けてヒータユニット10,20を並列配置し、この状態から各ヒータユニット10,20を回転可能なよう構成してもよい。また、ヒータユニット10,20の回転中心は、必ずしも長手方向の端部付近に位置することに限定されない。これにより、電気ストーブの暖房範囲を多様に変更でき、さらなる暖房効果の向上を図ることができる。
【0031】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、
図4乃至
図6を参照して説明する。
図4は、電気ストーブの構成を示す図であり、
図5乃至
図6は、電気ストーブの形状の変化を示す図である。
【0032】
本実施形態における電気ストーブは、実施形態1と同様に、2つのヒータユニット10,20と、これらを支持する支持構造部2と、を備えている。そして、本実施形態では、ヒータユニット10,20を回転させる構造と、固定する構造が異なる。
【0033】
ここで、
図4(B)は、ヒータユニット10,20を取り外したときの構造を示している。この図に示すように、本実施形態では、回転機構としてリンク50,60を備えている。リンク50は、一端が支持構造部2の上端付近つまりヒータユニット10の上端側に設けられた回転軸51に軸支されており、他端がヒータユニット10の上端付近に設けられた回転軸52に軸支されている。同様に、リンク60は、一端が支持構造部2の上端付近つまりヒータユニット20の上端側に設けられた回転軸51に軸支されており、他端がヒータユニット20の上端付近に設けられた回転軸62に軸支されている。
【0034】
これにより、ヒータユニット10,20は、
図4(A)に示すヒータユニット10,20が垂直方向に沿って並列配置された第一配置状態から、上記リンク50,60を介して回転軸51を中心に回転し、
図5に示す水平方向に一直線状に配置された第二配置状態に変形可能となる。あるいは、一方のヒータユニット10はそのままで、他方のヒータユニット20のみを回転軸51を中心に180°回転させることで、
図6に示すように、2つのヒータユニット10,20を長手方向に沿って垂直方向に一直線状とした第二配置状態にも変形することができる。
【0035】
また、ヒータユニット10,20は、第一配置状態や第二配置状態で固定する第一固定機構や第二固定機構として、周囲に磁石を備えている。例えば、
図4(A)に示すように、各ヒータユニット10,20の相互に隣り合って対向する側面の下端付近に、相互に引き合う磁石71,72を、第一固定機構として備えている。かかる磁石71,72同士がくっつくことで、
図4(A)に示すように、ヒータユニット10,20を第一配置状態で固定することができる。また、
図4(A)に示すように、各ヒータユニット10,20の上端面に、相互に引き合う磁石73,74を、第二固定機構として備えている。かかる磁石73,74は、
図5に示すように、ヒータユニット10,20が回転して一直線状に配置された第二配置状態となったときに相互にくっつくことで、かかる第二配置状態で固定することができる。
【0036】
なお、固定機構としての磁石は、必ずしも上述した位置に装備されることに限定されない。また、固定機構としての磁石は、ヒータユニット10,20と支持構造部2とに装備されていてもよい。このとき、ヒータユニット10,20に装備された磁石と、支持構造部2とに装備された磁石とが、相互に引き合うことで、ヒータユニット10,20を様々な角度で固定することができる。
【0037】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を、
図7を参照して説明する。
図7は、電気ストーブの構成を示す図である。
【0038】
本実施形態における電気ストーブは、実施形態1と同様に、2つのヒータユニット10,20と、これらを支持する支持構造部2と、を備えている。そして、本実施形態では、ヒータユニット10,20を回転させる構造と、固定する構造が異なる。
【0039】
ここで、
図7(B)は、ヒータユニット10,20を取り外したときの構造を示している。この図に示すように、本実施形態では、回転機構として、歯車81,82を備えている。各歯車81,82は、それぞれ各ヒータユニット10,20に上端付近で固定連結されており、かつ、支持構造部2に回転可能なよう軸支されている。そして、各歯車81,82は相互に噛み合って配置されている。
【0040】
これにより、ヒータユニット10,20は、例えば、一方のヒータユニット10が回転すると、固定連結している歯車81も回転し、その回転力が他の歯車82に伝達する。そして、他の歯車82の回転に伴い、他方のヒータユニット20も回転することとなる。つまり、本実施形態では、一方のヒータユニット10の回転に連動して、他方のヒータユニット20も回転することとなり、回転操作が容易となる。
【0041】
なお、本実施形態では、実施形態2で示した磁石71,72,73,74をヒータユニット10,20に装備して、当該ヒータユニット10,20を各配置状態で固定するようにしている。但し、必ずしも磁石を固定機構として利用することに限定されない。例えば、歯車81,82の回転に抵抗を設け、かかる抵抗力で所定の回転角度でヒータユニット10,20が固定されるよう構成してもよい。
【0042】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0043】
1 支持台
2 支持構造部
10,20 ヒータユニット
11,21 ヒータ
30,40 回転機構
31,32,41,42 凸部
50,60 リンク
51,52,62 回転軸
71,72,73,74 磁石
81,82 歯車