特開2017-188662(P2017-188662A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2017-188662コイルユニット、ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置及びワイヤレス電力伝送装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-188662(P2017-188662A)
(43)【公開日】2017年10月12日
(54)【発明の名称】コイルユニット、ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置及びワイヤレス電力伝送装置
(51)【国際特許分類】
   H01F 38/14 20060101AFI20170919BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20170919BHJP
   H02J 50/60 20160101ALI20170919BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170919BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20170919BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20170919BHJP
   B60L 5/00 20060101ALI20170919BHJP
【FI】
   H01F38/14
   H02J50/10
   H02J50/60
   H02J7/00 301D
   B60M7/00 X
   B60L11/18 C
   B60L5/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-25161(P2017-25161)
(22)【出願日】2017年2月14日
(31)【優先権主張番号】特願2016-67815(P2016-67815)
(32)【優先日】2016年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(72)【発明者】
【氏名】村重 拓也
(72)【発明者】
【氏名】大西 正秀
(72)【発明者】
【氏名】菅澤 昌之
(72)【発明者】
【氏名】小林 正幸
【テーマコード(参考)】
5G503
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5G503GB08
5H105BA09
5H105BB05
5H105CC07
5H105CC19
5H105DD10
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC25
5H125FF15
(57)【要約】
【課題】コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制すること。
【解決手段】地上側に設けられるコイルユニットであって、コイルと、コイルユニットの上方又は周囲に存在する物体を検知する少なくとも1つのセンサと、コイル及びセンサを収容する筐体と、を備え、筐体は、コイルを収容するコイル用スペースとコイル用スペースよりも鉛直上方に位置しセンサを収容するセンサ用スペースとに仕切る仕切り板と、センサ用スペースの内部空間を保持する少なくとも1つの支柱と、を有し、センサは、センサ用スペースにおいて、仕切り板上に筐体の上方内面部とは非接触で配置されているコイルユニット。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上側に設けられるコイルユニットであって、
コイルと、
前記コイルユニットの上方又は周囲に存在する物体を検知する少なくとも1つのセンサと、
前記コイル及び前記センサを収容する筐体と、を備え、
前記筐体は、前記コイルを収容するコイル用スペースと前記コイル用スペースよりも鉛直上方に位置し前記センサを収容するセンサ用スペースとに仕切る仕切り板と、前記センサ用スペースの内部空間を保持する少なくとも1つの支柱と、を有し、
前記センサは、前記センサ用スペースにおいて、前記仕切り板上に前記筐体の上方内面部とは非接触で配置されているコイルユニット。
【請求項2】
前記センサは、金属検知コイルである請求項1に記載のコイルユニット。
【請求項3】
前記センサは、鉛直方向に貫通する孔を有し、
前記支柱は、前記センサの前記孔を貫通して鉛直方向に延びている請求項1または2に記載のコイルユニット。
【請求項4】
前記コイルユニットは、前記センサを複数有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイルユニット。
【請求項5】
前記筐体は、前記支柱を複数有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のコイルユニット。
【請求項6】
前記筐体は、前記コイル用スペースにおいて、前記仕切り板から鉛直下方に延びる突部を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のコイルユニット。
【請求項7】
前記突部は、中空の筒状を呈している請求項6に記載のコイルユニット。
【請求項8】
前記コイルは、内周縁が前記突部に接触して巻回されている請求項6または7に記載のコイルユニット。
【請求項9】
前記コイルは、磁界を介して交流電力の授受を行うコイルである請求項1〜8のいずれか一項に記載のコイルユニット。
【請求項10】
地上側に設けられるワイヤレス給電装置であって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載のコイルユニットを有するワイヤレス給電装置。
【請求項11】
地上側に設けられるワイヤレス受電装置であって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載のコイルユニットを有するワイヤレス受電装置。
【請求項12】
地上側に設けられるワイヤレス給電装置と、
車両に搭載されるワイヤレス受電装置と、を備え、
前記ワイヤレス給電装置は、請求項10に記載のワイヤレス給電装置であるワイヤレス電力伝送装置。
【請求項13】
車両に搭載されるワイヤレス給電装置と、
地上側に設けられるワイヤレス受電装置と、を備え、
前記ワイヤレス受電装置は、請求項11に記載のワイヤレス受電装置であるワイヤレス電力伝送装置。
【請求項14】
車両に搭載される車両側の電源装置と、
前記車両側の電源装置との間でワイヤレスにて電力の授受が行われる地上側の電源装置と、を備え、
前記地上側の電源装置は、請求項9に記載のコイルユニットを有するワイヤレス電力伝送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルユニット、ワイヤレス給電装置、ワイヤレス受電装置及びワイヤレス電力伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両が駐車可能な駐車スペース上に設置された給電コイルユニットから、車両側に設けられた受電コイルユニットに磁界を介して電力を供給することにより、車両が駐車スペースに駐車された際に車両に搭載されたバッテリーへの充電を行うワイヤレス型の電力供給システムが提案されている。
【0003】
このワイヤレス型の電力供給システムにおいては、磁界の影響を受ける可能性のある金属異物が給電コイルユニットと受電コイルユニットとの間に混入したことを検知するため、センサを搭載した給電コイルユニットの開発検討がなされている。
【0004】
ところで、給電コイルユニットは、駐車スペースの路面上に設置されるため、車両が給電コイルユニットに乗り上げてしまった際に内蔵の部品に外部応力が加わりやすいといった問題があり、給電コイルユニットの耐荷重性能を向上させる検討が活発化してきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−75899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、非接触給電装置において、給電部の保護筐体の蓋体を複数の樹脂板からなる積層構造とし、汎用の合成樹脂を用いて対環境要件、対電気特性要件、耐荷重性要件を充足することができる非接触型給電装置が提案されている。この非接触給電装置では、金属検知コイルが軟質合成樹脂材からなるフィルム状接着材を介して給電用のコイル本体を格納する蓋体の上層の樹脂版と下層の樹脂版との間に介装されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、車両が乗り上げた際に加わる衝撃や荷重などの外部応力が樹脂製の積層構造の蓋体によって分散されるが、分散された外部応力が依然として筐体内部の部品に伝わるといった問題があった。特に給電部の外表面側に設置される金属検知コイルに対しては、この問題が顕著に現れてしまうといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るコイルユニットは、地上側に設けられるコイルユニットであって、コイルと、コイルユニットの上方又は周囲に存在する物体を検知する少なくとも1つのセンサと、コイル及びセンサを収容する筐体と、を備え、筐体は、コイルを収容するコイル用スペースとコイル用スペースよりも鉛直上方に位置しセンサを収容するセンサ用スペースとに仕切る仕切り板と、センサ用スペースの内部空間を保持する少なくとも1つの支柱と、を有し、センサは、センサ用スペースにおいて、仕切り板上に筐体の上方内面部とは非接触で配置されている。
【0010】
本発明によれば、筐体は、コイルを収容するコイル用スペースとコイル用スペースよりも鉛直上方に位置しセンサを収容するセンサ用スペースとに仕切る仕切り板と、センサ用スペースの内部空間を保持する少なくとも1つの支柱と、を有し、センサは、センサ用スペースにおいて、仕切り板上に筐体の上方内面部とは非接触で配置されている。そのため、センサ用スペースが支柱により支えられる構造となることから、コイルユニットの耐荷重性を確保することができる。また、センサ用スペースにおいて、車両が乗り上げる側の筐体の内面部とセンサとの間に隙間が確保されていることから、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力が直接センサに伝わることが抑制される。したがって、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制することができる。
【0011】
また、本発明に係るコイルユニットにおいては、センサは、金属検知コイルであってもよい。これにより、コイルユニット内部のセンサの破損を防止しつつ、コイルユニットの上方又は周囲の金属異物を検知することができる。
【0012】
好ましくは、センサは、鉛直方向に貫通する孔を有し、支柱は、センサの孔を貫通して鉛直方向に延びているとよい。この場合、支柱によりセンサ周辺の筐体に加わる荷重が支えられ、センサ用スペースのセンサ周辺の内部空間が保持できる。
【0013】
好ましくは、コイルユニットは、センサを複数有するとよい。この場合、センサによって物体を検知できるエリアを広くすることできる。
【0014】
好ましくは、筐体は、支柱を複数有するとよい。この場合、筐体に加わる荷重を支える箇所が複数箇所となるため、外部応力を分散することができる。
【0015】
好ましくは、筐体は、コイル用スペースにおいて、仕切り板から鉛直下方に延びる突部を有するとよい。この場合、筐体に加わる外部応力に対して、耐荷重性を向上することができる。
【0016】
より好ましくは、突部は、中空の筒状を呈しているとよい。この場合、中空間に電子部品などの小型部品を設置することができ、スペースを有効活用することができる。
【0017】
好ましくは、コイルは、内周縁が突部に接触して巻回されているとよい。この場合、突部とコイルが接しているため、放熱面積が増え、コイルから発生する熱が筐体を介して効率よく外部へと放熱されることとなる。したがって、コイルユニットの放熱性を向上することができる。
【0018】
また、本発明に係るコイルユニットにおいては、コイルは、磁界を介して交流電力の授受を行うコイルであってもよい。これにより、コイルユニット内部のセンサの破損を防止しつつ、電力の給受電が可能となる。
【0019】
本発明に係るワイヤレス給電装置は、地上側に設けられるワイヤレス給電装置であって、上記コイルユニットを有する。本発明によれば、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制したワイヤレス給電装置を得ることができる。
【0020】
本発明に係るワイヤレス受電装置は、地上側に設けられるワイヤレス受電装置であって、上記コイルユニットを有する。本発明によれば、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制したワイヤレス受電装置を得ることができる。
【0021】
本発明に係るワイヤレス電力伝送装置は、地上側に設けられるワイヤレス給電装置と、車両に搭載されるワイヤレス受電装置と、を備え、ワイヤレス給電装置は、上記ワイヤレス給電装置である。本発明によれば、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制したワイヤレス電力伝送装置を得ることができる。
【0022】
本発明に係るワイヤレス電力伝送装置は、車両に搭載されるワイヤレス給電装置と、地上側に設けられるワイヤレス受電装置と、を備え、ワイヤレス受電装置は、上記ワイヤレス受電装置である。本発明によれば、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制したワイヤレス電力伝送装置を得ることができる。
【0023】
本発明に係るワイヤレス電力伝送装置は、車両に搭載される車両側の電源装置と、車両側の電源装置との間でワイヤレスにて電力の授受が行われる地上側の電源装置と、を備え、地上側の電源装置は、上記コイルユニットを有する。本発明によれば、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制した双方向型のワイヤレス電力伝送装置を得ることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、コイルユニットの耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際にコイルユニット内部に設置されるセンサへ応力が伝わることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置を蓄電器とともに示す概略図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットを示す模式斜視図である。
図3図2におけるI−Iに沿う給電コイルユニットの模式断面斜視図である。
図4図2における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
図5図2における給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
図6図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第2実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
図7図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第3実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
図8図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第4実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
図9図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第5実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
図10】本発明の第6実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直下方から拡大して示す模式斜視図である。
図11】本発明の第6実施形態に係る給電コイルユニットの模式断面図である。
図12】本発明の第7実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直下方から拡大して示す模式斜視図である。
図13】本発明の第8実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直下方から拡大して示す模式斜視図である。
図14】本発明の第9実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置を蓄電器とともに示す概略図である。
図15図3に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットの模式断面斜視図に相当する、本発明の第9実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における受電コイルユニットの模式断面斜視図である。
図16】本発明の第10実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置を蓄電器とともに示す概略図である。
図17図3に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットの模式断面斜視図に相当する、本発明の第10実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における地上側コイルユニットの模式断面斜視図である。
図18】給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースの他の一例を鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、相対的なものであり特に限定されず、上下左右が逆でも良いが、以下の説明では、図面の上下左右に基づき説明する。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0027】
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置を蓄電器とともに示す概略図である。
【0028】
ワイヤレス電力伝送装置S1は、図1に示されるように、ワイヤレス給電装置100と、ワイヤレス受電装置200と、を備える。本実施形態では、ワイヤレス電力伝送装置S1を車両への給電設備に適用した例を用いて説明する。つまり、ワイヤレス給電装置100は地上に設置される給電設備となり、ワイヤレス受電装置200は車両に搭載される受電設備となる。ワイヤレス受電装置200が適用される車両としては、二次電池の電力を利用する電気自動車やハイブリッド自動車などさまざまな車両が挙げられる。
【0029】
ワイヤレス給電装置100は、電源VGと、インバータINVと、給電コイルユニットL1と、を有する。電源VGは、直流電力を後述するインバータINVに供給する。電源VGとしては、直流電力を出力するものであれば特に制限されず、商用交流電源を整流・平滑した直流電源、二次電池、太陽光発電した直流電源、あるいはスイッチングコンバータなどのスイッチング電源装置などが挙げられる。
【0030】
インバータINVは、電源VGから供給される入力直流電力を交流電力に変換する機能を有している。インバータINVとしては、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路から構成される。このスイッチング回路を構成するスイッチング素子としては、たとえばMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor−Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの素子が挙げられる。
【0031】
給電コイルユニットL1は、給電コイルL11を含んで構成され、筐体600によってパッケージングされている。この給電コイルL11がインバータINVから供給される交流電力を後述する受電コイルL12にワイヤレスにて送電する給電部として機能することとなる。また、ワイヤレス電力伝送装置S1を電気自動車などの車両への給電設備に適用した場合、給電コイルユニットL1は地中又は地面近傍に配設されることとなる。なお、給電コイルユニットL1の具体的な構成については後述する。
【0032】
ワイヤレス受電装置200は、受電コイルユニットL2と、整流器230と、充電器240と、を有する。
【0033】
受電コイルユニットL2は、受電コイルL12と、磁気シールド材220と、を有し、これらが筐体210によってパッケージングされている。ここで、受電コイルL12は、ワイヤレス給電装置100の給電コイルL11からワイヤレスにて送電された交流電力を受電する受電部として機能することとなる。また、ワイヤレス電力伝送装置S1を電気自動車などの車両への給電設備に適用した場合、受電コイルユニットL2は電気自動車の車両下部に搭載されることとなる。受電コイルL12としては、導線が連続して巻回されたもの、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成されたもの、細板状の材料を曲げてコイル状に形成されものなどが挙げられる。受電コイルL12が導線を巻回して構成される場合の導線の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む金属ワイヤが挙げられる。軽量化の観点では、アルミニウム線、銅クラッドアルミ線等を用いるとよい。軽量化と電気伝導率とを両立する観点では、アルミニウム線の周囲に銅を一様に被覆した、銅クラッドアルミ線が好ましい。銅クラッドアルミ線は、多数本を束ね撚り合わせたリッツ線として用いるのがよい。また、受電コイルL12が板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される場合あるいは細板状の材料を曲げてコイル状に形成される場合の板材及び細板状の材料の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む合金などが挙げられる。
【0034】
磁気シールド材220は、給受電の際に発生する磁界が周囲や車両に漏れることを排除もしくは低減する役割を有している。具体的には、給電コイルL11と受電コイルL12が給受電の際に発生する磁界によって、磁気シールド材220の表面に渦電流が生じる。この渦電流によって給受電の際に発生する磁界が打ち消される方向に磁気シールド材220上に磁界が発生し、給電コイルL11と受電コイルL12が給受電の際に発生する磁界が周囲や車両に漏れることを排除もしくは低減する。磁気シールド材220は、受電コイルユニットL2において、受電コイルL12の背面側、すなわち車両側に配置される。磁気シールド材220の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む金属などが挙げられる。特にコストを重視する観点では、比較的安価で金属抵抗の小さいアルミニウムを用いるとよい。なお、受電コイルユニットL2は、受電コイルL12と磁気シールド材220との間に給受電コイル間の結合を高める磁性体を備えていてもよい。
【0035】
整流器230は、受電コイルL12が受電した交流電力を直流電力に整流する機能を有している。整流器230としては、半波整流回路や全波整流回路などの複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたブリッジ型回路と、このブリッジ型回路に並列に接続され、整流された電圧を平滑して直流電圧を生成する平滑コンデンサから構成される。
【0036】
充電器240は、整流器230により整流された直流電力を蓄電器250に充電している。具体的には、充電器240は蓄電器250の充電を制御する充電制御回路から構成され、整流器230により整流された直流電力の電流及び電圧を変換し、蓄電器250に供給して電気的エネルギーを蓄えさせる動作を行う。蓄電器250は、電力を蓄える機能を有していれば特に制限されず、例えば二次電池(リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池など)や容量素子(電気二重層キャパシタなど)が挙げられ、エネルギー密度が高いという観点から、リチウムイオン電池であると好ましい。なお、充電器240は必須の構成ではなく、整流器230から出力される直流電力を直接蓄電器250に供給する構成としても構わない。
【0037】
このような構成を備えることにより、ワイヤレス給電装置100の給電コイルL11からワイヤレス受電装置200の受電コイルL12にワイヤレスにて電力が伝送されるワイヤレス電力伝送装置S1が実現される。
【0038】
次に、図2〜5を参照して、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1における給電コイルユニットL1の構成について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットを示す模式斜視図である。図3は、図2におけるI−Iに沿う給電コイルユニットの模式断面斜視図である。図4は、図2における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。図5は、図2における給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。
【0039】
給電コイルユニットL1は、図2及び図3に示されるように、筐体600と、磁性体720と、給電コイルL11と、センサ810と、を有している。この給電コイルユニットL1は、受電側へワイヤレスで電力を伝送する。
【0040】
筐体600は、図2に示されるように、直方体の外形を呈している。筐体600の材質としては、絶縁性の樹脂が挙げられ、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、強化繊維プラスチック(FRP)などが挙げられる。また筐体600は、複数の部材及び材質で構成されてもよい。特に給受電の際に発生する磁界が周囲や車両に漏れることを排除もしくは低減するために、筐体600の一部(例えば筐体600の底部630)の材質を、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む金属などとしてもよい。コストを重視する観点では、比較的安価で金属抵抗の小さいアルミニウムを用いるとよい。なお、筐体600は地上に設置されるが、筐体600と地面の間には、絶縁シートや樹脂などの絶縁物、シリコン熱伝導シートや熱伝導性エポキシ接着剤や熱伝導性両面テープなど放熱性を向上する熱伝導材、絶縁物や熱伝導材料を重ねた2層構造の部材が介在してあってもよい。なお、本実施形態では、筐体600の外形形状は直方体形状を呈しているがこれに限られることなく、円錐台形状、角錐台形状、多角柱形状、反角柱形状、ドーム形状など様々な形状を呈していてもよい。
【0041】
本実施形態では、筐体600は、磁性体720、給電コイルL11及びセンサ810を収容する。具体的には、筐体600は、図3に示されるように、磁性体720及び給電コイルL11を収容する給電コイル用スペース700とセンサ810を収容するセンサ用スペース800とに仕切る仕切り板620を有している。センサ用スペース800は、給電コイル用スペース700よりも鉛直上方に位置している。すなわち、センサ用スペース800は、給電コイル用スペース700よりも給電コイルユニットL1の電力伝送を行う側に位置することとなる。また、筐体600は、センサ用スペース800に支柱650を有している。
【0042】
給電コイル用スペース700は、図3及び図4に示されるように、直方体形状の空間である。具体的には、給電コイル用スペース700は、筐体600の底部630、側面部640、仕切り板620によって画定される空間である。この給電コイル用スペース700内の空間には、給電コイルL11と磁性体720が配置されている。なお、本実施形態では、給電コイル用スペース700の空間形状は直方体形状を呈しているがこれに限られることなく、円錐台形状、角錐台形状、多角柱形状、反角柱形状、ドーム形状など様々な形状を呈していてもよい。
【0043】
センサ用スペース800は、図3及び図5に示されるように、直方体形状の空間である。具体的には、センサ用スペース800は、筐体600の頂部610、側面部640、仕切り板620によって画定される空間である。このセンサ用スペース800内の空間には、支柱650が設けられており、センサ810が配置されている。なお、本実施形態では、センサ用スペース800の空間形状は直方体形状を呈しているがこれに限られることなく、円錐台形状、角錐台形状、多角柱形状、反角柱形状、ドーム形状など様々な形状を呈していてもよい。
【0044】
支柱650は、センサ用スペース800の内部空間を保持する役割を担う。具体的には、支柱650は、図5に示されるように、センサ用スペース800において、仕切り板620から鉛直方向に延びる円柱状の柱である。これにより、筐体600に加わる荷重によって、センサ用スペース800の内部空間が変形することが抑制される。つまり、センサ用スペース800が支柱650により支えられる構造となる。ここで、支柱650によりセンサ用スペース800が支えられる構造であることから、筐体600の頂部610(筐体600の車両が乗り上げる側の外壁部分)の厚さを薄くすることができる。これにより、センサ810と検知対象物である物体との間隔が近づくことから、センサ810の感度を向上することができる。一方、筐体600の頂部610の厚みを薄くすることにより、給電コイルユニットL1の耐荷重性が不足してしまう場合、給電コイル用スペース700とセンサ用スペース800との間の仕切り板620の厚さを厚くすることにより、センサ810と検知対象物である物体との間隔を維持したまま、給電コイルユニットL1の耐荷重性を維持又は向上することができる。つまり、センサ810の感度を向上させつつ、給電コイルユニットL1の耐荷重性を確保するには、筐体600の頂部610の厚みを所望のセンサ810の感度が確保できる厚みとし、この筐体600の頂部610の厚みよりも筐体600の仕切り板620の厚みを厚くすることで可能となる。なお、本実施形態では、支柱650は円柱状の外形形状を呈しているがこれに限られることなく、円錐台形状、角錐台形状、多角柱形状、反角柱形状など様々な形状を呈していてもよい。また、本実施形態では、支柱650は、センサ用スペース800における略中心に位置するよう設けられているがこれに限られることなく、任意の場所に設けても構わない。但し、耐荷重性を向上させるためには、支柱650と筐体600の側面部640との距離が最大となる配置、すなわち中心に配置することが好ましい。さらに、本実施形態では、支柱650の鉛直上方の端部は、センサ用スペース800において、筐体600の頂部610と接しているが、センサ用スペース800の内部空間を保持できるのであれば、筐体600の頂部610との間に隙間が設けられていても構わない。
【0045】
磁性体720は、図4に示されるように、鉛直方向から見て略正方形の平板状の外形を呈しており、給電コイル用スペース700において、筐体600の底部630上に載置されている。つまり、磁性体720は、給電コイル用スペース700において、筐体600の給電コイルユニットL1の電力伝送を行う側とは反対側の内面部上に載置されている。この磁性体720は、磁路の磁気抵抗を減らし、コイル間の磁気的な結合を高める作用を有する。磁性体720の材料としては、センダスト、MnZnフェライト、パーマロイなどが挙げられる。磁性体720の透磁率及び電気抵抗は高ければ高いほど好ましく、これらの中では、特にMnZnフェライトが好ましい。なお、本実施形態では、磁性体720の鉛直方向から見た外形形状は略正方形を呈しているがこれに限られることなく、長方形、多角形、円形、楕円形など様々な形状を呈していてもよい。また、本実施形態では、磁性体720はひとつの部材として構成されているが、これに限られることなく、複数の磁性部材の個片から構成されていてもよい。この磁性部材の個片形状は、様々な形状の組み合わせであってもよい。さらに、磁性体720と給電コイル用スペース700における筐体600の底部630との間には、絶縁シートや樹脂などの絶縁物が介在してあってもよい。
【0046】
給電コイルL11は、インバータINVから供給される交流電力を受電コイルL12に電力伝送する。具体的には、インバータINVから給電コイルL11に交流電圧が印加されることにより、給電コイルL11に交流電流が流れて交流磁界が発生し、この交流磁界を介して受電コイルL12に電力伝送される。この給電コイルL11は、図4に示されるように、給電コイル用スペース700において、筐体600の底部630上に、磁性体720を間に介して設置されている。つまり、給電コイルL11は、給電コイル用スペース700において、筐体600の給電コイルユニットL1の電力伝送を行う側とは反対側の内面部上に磁性体720を間に介して設置されている。なお、本実施形態では、給電コイルL11は、導線が連続して巻回されて構成されているが、これに限られることなく、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される板状のもの、細板状の材料を曲げてコイル状に形成されるものなどでもよい。また、導線が連続して巻回されているもののコイルタイプとしては、スパイラルコイル、ソレノイドコイル、又はこれら組み合わせたコイルなどが挙げられる。さらに、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される板状のものと細板状の材料を曲げてコイル状に形成されるもののコイルタイプとしてはスパイラルコイル、又はこれら組み合わせたコイルなどが挙げられる。本実施形態では、給電コイルL11は、導線が平面状に連続して巻回されて構成されており、巻回軸方向が鉛直方向と略平行となるように給電コイル用スペース700に配置されている。また、本実施形態では、給電コイルL11は、鉛直方向から見て円形形状の外形を呈しているがこれに限られることなく、長方形、多角形、楕円形など、様々な外形形状を呈していてもよい。またさらには、給電コイルL11が導線を巻回して構成される場合の導線の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む金属ワイヤが挙げられる。軽量化の観点では、アルミニウム線、銅クラッドアルミ線等を用いるとよい。軽量化と電気伝導率とを両立する観点では、アルミニウム線の周囲に銅を一様に被覆した、銅クラッドアルミ線が好ましい。銅クラッドアルミ線は、多数本を束ね撚り合わせたリッツ線として用いるのがよい。一方、給電コイルL11が板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される場合、あるいは細板状の材料を曲げてコイル状に形成される場合の板材及び細板状の材料の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む合金などがあげられる。ここで、給電コイルL11と磁性体720との間には、給電コイルL11をコイル芯に巻きつけ固定する役割、又は/及び、給電コイルL11と磁性体720を絶縁する役割を担うボビン(図示しない)を設けていてもよい。このボビンの材質としては、絶縁性の樹脂が好ましく、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、強化繊維プラスチック(FRP)などが挙げられる。
【0047】
センサ810は、給電コイルユニットL1の上方又は周囲に存在する物体を検知する。具体的には、センサ810は、給電コイルユニットL1の周囲の生体を検知する生体検知センサ、ワイヤレス受電装置200を搭載した車両を検知して給受電の位置ずれを防止する位置検知センサ、給電コイルユニットL1と受電コイルユニットL2の間に金属異物が混入したことを検知する金属検知コイルなどが挙げられる。そして、センサ810により検知した情報は、車両、電源VG、インバータINVなど様々な装置に送られ、給電コイルユニットL1の周辺状況に応じた電力伝送を可能としている。本実施形態では、センサ810は、金属検知コイルであり、リング状のコイルから構成されている。すなわち、センサ810としての金属検知コイルは、鉛直方向に貫通する孔を有する空芯コイルである。ここで、センサ810としての金属検知コイルの機能について詳述する。金属検知コイルは、給電コイルユニットL1と受電コイルユニットL2の間に金属異物が混入したことを検出する。具体的には、給電コイルユニットL1と受電コイルユニットL2の間に混入した金属異物によって生じる磁束の増減の変化を金属検知コイルにより検出する。そして、給電コイルユニットL1が発生させた磁界の影響を受ける範囲に金属異物が混入した際は、金属検知コイルの検出した電気信号により、直ちに警告あるいは給電停止を促す。なお、本実施形態では、金属検知コイルがリング状のコイルから構成されているが、金属異物を検知できるものであれば特に材質・形状の限定はなく、プリントコイルから構成されているもの、導線を連続してスパイラル構造に巻回されたもの、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成されたものであってもよい。但し、コストの観点では、同一基板内に多数のコイルを製造可能であって、生産スピードが早いプリントコイルが好ましい。なお、センサ810がプリントコイルで構成されている場合、プリントコイルの導体パターンを印刷形成する基板を仕切り板620として用いてもよい。
【0048】
本実施形態では、センサ810は、センサ用スペース800において、筐体600の仕切り板620上に配置されている。このセンサ810の配置場所は、センサ用スペース800において、筐体600の仕切り板620上であれば任意の位置に配置することが可能である。また、センサ810は、センサ用スペース800において、仕切り板620上に筐体600の上方内面部(筐体600の頂部610の内面部)とは非接触で配置されている。つまり、センサ用スペース800において、センサ810と筐体600の頂部610との間には隙間が確保されていることとなる。言い換えれば、センサ用スペース800において、センサ810と車両が乗り上げる側の筐体600の内面部分との間に隙間が確保されている。この隙間があることにより、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力が直接伝わらなくなり、センサ810へ応力が伝わることを抑制することができる。ここで、支柱650の鉛直上方の端部と筐体600の頂部610との間に隙間を設ける場合、支柱650の鉛直上方の端部と筐体600の頂部610との間の隙間は、センサ810と筐体600の頂部610との間の隙間よりも小さく設定されると好ましい。さらに、センサ810は、センサ用スペース800において、筐体600の側面部640と非接触で配置されていると好ましい。この場合、センサ810へ応力が伝わることをより一層抑制することができる。なお、本実施形態では、センサ810の外形形状はリング状のコイルを呈しているがこれに限られることなく、様々な形状を呈していてもよい。
【0049】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1は、給電コイルユニットL1において、筐体600は、給電コイルL11を収容する給電コイル用スペース700と給電コイル用スペース700よりも鉛直上方に位置しセンサ810を収容するセンサ用スペース800とに仕切る仕切り板620と、センサ用スペース800の内部空間を保持する少なくとも1つの支柱650と、を有し、センサ810は、センサ用スペース800において、仕切り板620上に筐体600の上方内面部とは非接触で配置されている。そのため、センサ用スペース800が支柱650により支えられる構造となることから、給電コイルユニットL1の耐荷重性を確保することができる。また、センサ用スペース800において、車両が乗り上げる側の筐体600の内面部とセンサ810との間に隙間が確保されていることから、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力が直接センサ810に伝わることが抑制される。したがって、給電コイルユニットL1の耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際に給電コイルユニットL1内部に設置されるセンサ810へ応力が伝わることを抑制することができる。
【0050】
(第2実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図6は、図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第2実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1のセンサ用スペース800におけるセンサ810の形状ならびに配置の点において、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0051】
図6に示すように、本実施形態では、センサ810は、鉛直方向に貫通する孔を有している。また、センサ810は、支柱650がセンサ810の孔を貫通して延びるように配置されている。つまり、支柱650は、センサ用スペース800において、仕切り板620からセンサ810の孔を貫通して鉛直方向に延びることとなる。したがって、センサ810とセンサ用スペース800の内部空間を保持する役割を担う支柱650が近接することから、センサ用スペース800のセンサ810周辺の内部空間が保持される。この内部空間の保持により、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力がより直接伝わらなくなり、センサ810へ応力が伝わることをさらに抑制することができる。さらに、センサ810は、支柱650と非接触で配置されていると好ましい。この場合、センサ810へ応力が伝わることをより一層抑制することができる。なお、本実施形態では、センサ810は、リング状のコイルを呈しているがこれに限られることなく、様々な形状を呈していてもよい。センサ810がリング状のコイルの場合、センサ810の孔は、もとより存在しているため、センサ用スペース800におけるスペースを有効活用することもできる。
【0052】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、センサ810は、鉛直方向に貫通する孔を有し、支柱650は、センサ810の孔を貫通して鉛直方向に延びている。そのため、センサ用スペース800のセンサ810周辺の内部空間が保持される。この内部空間の保持により、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力がより直接伝わらなくなり、センサ810へ応力が伝わることをさらに抑制することができる。
【0053】
(第3実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図7は、図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第3実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、センサ810を複数有する点において、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0054】
図7に示すように、本実施形態では、給電コイルユニットL1は、センサ810を複数有する。この複数のセンサ810の位置は、センサ用スペース800において、筐体600の仕切り板620上であれば任意の位置に配置することが可能である。センサ810を1つ有する場合に比べて、センサ810を複数有する場合は、筐体600に対するセンサ810が存在するエリアの割合が広くなる。したがって、センサ810によって物体を検知できるエリアを広くすることができる。なお、第2実施形態で前述したとおり、図7で示すように、複数のセンサ810のうちの任意のセンサ810の孔を支柱650が貫通するように配置してもよい。本実施形態では、複数のセンサ810は、それぞれ鉛直方向に貫通する孔を有する、リング状のコイルを呈しており、支柱650が孔を貫通するように配置された1つのセンサと、支柱650の周囲に配置された4つのセンサの合計5つのセンサから構成されている。これら複数のセンサ810は、仕切り板620上において、互いに離間して配置されている。ここで、センサ810が金属検知コイルである場合、給電コイルL11が発生する磁束が鎖交する領域を覆うように敷き詰められたセンサ810から構成されていると好ましい。これにより、金属異物の検知不能領域を減少させることができ、給電コイルユニットL1と受電コイルユニットL2の間に混入した金属異物を確実に検知すること可能となる。
【0055】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、センサ810を複数有する。そのため、センサ810を1つ有する場合に比べて、センサ810を複数有する場合は、筐体600に対するセンサ810が存在するエリアの割合が広くなる。つまり、センサ810によって物体を検知できるエリアを広くすることができる。
【0056】
(第4実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第4実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図8は、図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第4実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。第4実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、筐体600が支柱650を複数有する点において、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0057】
図8に示すように、本実施形態では、給電コイルユニットL1において、筐体600は支柱650を複数有する。筐体600が支柱650を複数有することにより、筐体600に加わる荷重を支える箇所が複数箇所となるため、外部応力を分散することができる。したがって、給電コイルユニットL1の耐荷重性をより確保することができる。なお、複数の支柱650の位置は、センサ用スペース800において、任意の位置に配置することが可能である。特に、耐荷重性を向上させるためには、複数の支柱650と筐体600の側面部640との距離が等しくかつ最大となる配置にすることが好ましい。また、複数の支柱650は、互いに異なる大きさとしてもよく、互いに同一の大きさとしてもよい。本実施形態では、複数の支柱650のうち、センサ用スペース800における略中心に位置する支柱650の大きさが最も大きくなっている。この場合、荷重による変形の影響を最も受けやすい筐体600の中央部における耐荷重性を確実に確保することができる。
【0058】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、筐体600は支柱650を複数有する。そのため、筐体600に加わる荷重を支える箇所が複数箇所となるため、外部応力を分散することができる。
【0059】
(第5実施形態)
次に、図9を参照して、本発明の第5実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図9は、図5に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図に相当する、本発明の第5実施形態に係る給電コイルユニットのセンサ及びセンサ用スペースを鉛直上方から拡大して示す模式斜視図である。第5実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、センサ810を複数有する点、筐体600が支柱650を複数有する点において、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0060】
図9に示すように、本実施形態では、給電コイルユニットL1は、センサ810を複数有し、筐体600は、支柱650を複数有する。これにより、センサ810によって物体を検知できるエリアを広くすることができるとともに、給電コイルユニットL1の耐荷重性をより確保することができる。この複数のセンサ810の位置及び複数の支柱650の位置は、センサ用スペース800において、任意の位置に配置することが可能である。
【0061】
本実施形態では、複数のセンサ810は、それぞれ鉛直方向に貫通する孔を有する、リング状のコイルを呈しており、複数の支柱650は、それぞれ複数のセンサ810の孔を貫通して鉛直方向に延びている。なお、図示省略したが、複数のセンサ810は、各センサ810の孔を支柱650が必ずしも貫通するように配置する必要はなく、孔を支柱650が貫通するように配置されたセンサ810と、孔を支柱650が貫通しないように配置されたセンサ810の双方を含んでいても構わない。なお、複数のセンサ810と複数の支柱650の数は、同数である必要はなく、物体の検知エリア及び耐荷重性に基づいて、適宜設定される。
【0062】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、センサ810を複数有する。そのため、センサ810を1つ有する場合に比べて、センサ810を複数有する場合は、筐体600に対するセンサ810が存在するエリアの割合が広くなる。つまり、センサ810によって物体を検知できるエリアを広くすることができる。
【0063】
また、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、筐体600は、支柱650を複数有する。そのため、筐体600に加わる荷重を支える箇所が複数箇所となるため、外部応力を分散することができる。
【0064】
(第6実施形態)
次に、図10及び図11を参照して、本発明の第6実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図10は、本発明の第6実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直下方から拡大して示す模式斜視図である。図11は、本発明の第6実施形態に係る給電コイルユニットの模式断面図である。第6実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、筐体600が突部660を有する点において、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S1と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0065】
図10及び図11に示すように、本実施形態では、筐体600は、給電コイル用スペース700において、仕切り板620から鉛直下方に延びる突部660を有する。これにより、突部660と仕切り板620が接続する部分において、仕切り板620の厚さを、突部660の高さ分、嵩増しすることができる。つまり、筐体600に加わる外部応力に対して、支柱650からの荷重を支える仕切り板620の厚さを突部660の高さ分、嵩増しすることができる。したがって、給電コイルユニットL1の耐荷重性を向上することができる。本実施形態では、突部660は、給電コイルL11の空芯部を貫通するように延びている。言い換えれば、給電コイルL11は、突部660を中心軸として導線が巻回されている。また、本実施形態では、突部660は、円柱状の外形形状を呈しているがこれに限られることなく、円錐台形状、角錐台形状、多角柱形状、反角柱形状など様々な形状を呈していてもよい。さらに、本実施形態では、突部660は、給電コイル用スペース700における略中心に位置するよう設けられているがこれに限られることなく、任意の場所に設けても構わない。但し、耐荷重性を向上させるためには、突部660と筐体600の側面部640との距離が最大となる配置、すなわち中心に配置することが好ましい。またさらには、本実施形態では、突部660の鉛直下方の端部は、給電コイル用スペース700において、磁性体720との間に隙間が設けられている。耐荷重の観点からすると、突部660の突出高さは高ければ高いほど好ましく、磁性体720に突部660が貫通可能な開口を設け、突部660が磁性体720の開口を貫通して延びるように構成しても構わない。このとき、突部660の鉛直下方の端部を筐体600の底部630と接するように構成すると、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力が、直接磁性体720に伝わることが抑制される。したがって、給電コイルユニットL1の耐荷重性をより確保することができる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、筐体600は、給電コイル用スペース700において、仕切り板620から鉛直下方に延びると突部660を有する。そのため、筐体600に加わる外部応力に対して、支柱650からの荷重を支える仕切り板620の厚さを突部660の高さ分、嵩増しすることができ、給電コイルユニットL1の耐荷重性を向上することができる。
【0067】
(第7実施形態)
次に、図12を参照して、本発明の第7実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図12は、本発明の第7実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直下方から拡大して示す模式斜視図である。第7実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットにおいて、筐体600の突部660の形状の点において、第6実施形態と相違し、その他の構成は第6実施形態と同様である。以下、第6実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0068】
図12に示すように、本実施形態では、突部660は、中空の筒状を呈している。これにより、突部660の中空間に電子部品などの小型部品(図示しない)を設置することができ、給電コイル用スペース700において、スペースを有効活用することができる。例えば、電子部品などの小型部品は、突部660の中空間において、仕切り板620に取り付けられることとなる。本実施形態においても、第6実施形態と同様、磁性体720に突部660が貫通可能な開口を設け、突部660が磁性体720の開口を貫通して延びるように構成しても構わない。このとき、電子部品などの小型部品は、突部660の中空間において、仕切り板620に取り付けられていてもよく、電子部品などの小型部品の一部が突部660の中空間に位置するように筐体600の底部630に取り付けられていても構わない。また。突部660の鉛直下方の端部を筐体600の底部630と接するように構成してもよく、突部660の鉛直下方の端部と筐体600の底部630との間に隙間を有するように構成しても構わない。突部660の鉛直下方の端部と筐体600の底部630との間に隙間がある場合、突部660の中空間に設置される電子部品などの小型部品の配線の取り回しが容易となる。
【0069】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、突部660は、中空の筒状を呈している。そのため、中空間に電子部品などの小型部品を設置することができ、スペースを有効活用することができる。
【0070】
(第8実施形態)
次に、図13を参照して、本発明の第8実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置について説明する。図13は、本発明の第8実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における給電コイルユニットの給電コイル及び給電コイル用スペースを鉛直下方から拡大して示す模式斜視図である。第8実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットにおいて、給電コイルL11の構造の点において、第6実施形態と相違し、その他の構成は第6実施形態と同様である。以下、第6実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0071】
図13に示すように、本実施形態では、給電コイルL11は、突部660を中心軸として導線が巻回されており、給電コイルL11の内周縁が突部660に接触して巻回されている。すなわち、給電コイルL11の最も内側に位置する導線が突部660に接触している。これにより、放熱面積が増え、電力伝送時、給電コイルL11から発生する熱が筐体600を介して効率よく外部へと放熱することが可能となる。したがって、給電コイルユニットL1の放熱性を向上することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置は、給電コイルユニットL1において、給電コイルL11は、内周縁が突部660に接触して巻回されている。これにより、突部660と給電コイルL11が接しているため、放熱面積が増え、給電コイルL11から発生する熱が筐体600を介して効率よく外部へと放熱されることとなる。したがって、給電コイルユニットL1の放熱性を向上することができる。
【0073】
(第9実施形態)
次に、図14及び図15を参照して、本発明の第9実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S2について説明する。図14は、本発明の第9実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置を蓄電器とともに示す概略図である。図15は、図3に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットの模式断面斜視図に相当する、本発明の第9実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における受電コイルユニットの模式断面斜視図である。
【0074】
ワイヤレス電力伝送装置S2は、図14に示されるように、ワイヤレス給電装置101と、ワイヤレス受電装置201と、を備える。本実施形態では、ワイヤレス電力伝送装置S2を車両からの給電設備に適用した例を用いて説明する。つまり、ワイヤレス給電装置101は車両に搭載される給電設備となり、ワイヤレス受電装置201は地上に設置される受電設備となる。第9実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S2は、第1実施形態における地上側に設置される給電コイルユニットL1の給電コイルL11と、第1実施形態における車両側に搭載される受電コイルユニットL2の受電コイルL12を逆の構成としたものである。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0075】
ワイヤレス給電装置101は、インバータINV2と、給電コイルユニットL3と、を有する。インバータINV2は、車両に搭載される蓄電器251に接続されており、蓄電器251から供給される入力直流電力を交流電力に変換する。このインバータINV2は、第1実施形態のインバータINVと同様、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路から構成され、このスイッチング回路を構成するスイッチング素子としては、たとえばMOS−FETやIGBTなどの素子が挙げられる。蓄電器251は、電力を蓄える機能を有していれば特に制限されず、例えば二次電池(リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池など)や容量素子(電気二重層キャパシタなど)が挙げられ、エネルギー密度が高いという観点から、リチウムイオン電池であると好ましい。
【0076】
給電コイルユニットL3は、給電コイルL11と、磁気シールド材220と、を有し、これらが筐体210によってパッケージングされている。この給電コイルユニットL3は、受電コイルL12に代えて、給電コイルL11を有している以外は第1実施形態の受電コイルユニットL2と同様の構成である。つまり、本実施形態では、給電コイルユニットL3は、電気自動車の車両下部に搭載され、給電コイルL11がインバータINV2から供給される交流電力を受電コイルL12に電力伝送することとなる。
【0077】
ワイヤレス受電装置201は、受電コイルユニットL4と、整流器230と、充電器240と、を有する。整流器230、充電器240は、地上に設けられている以外は第1実施形態と同様の構成であるため、説明は省略する。
【0078】
受電コイルユニットL4は、図15に示されるように、筐体600と、磁性体720と、受電コイルL12と、センサ810と、を有している。この受電コイルユニットL4は、給電コイルL11に代えて、受電コイルL12を有し、筐体600が給電コイル用スペース700に代えて、磁性体720と受電コイルL12を収容する受電コイル用スペース900を有する以外は第1実施形態の給電コイルユニットL1と同様の構成である。つまり、本実施形態では、受電コイルユニットL4は地上側に設けられ、受電コイル用スペース900は筐体600の底部630、側面部640、仕切り板620によって画定される空間であって、受電コイルL12は筐体600の底部630上に磁性体720を間に介して設置され、受電コイルL12が給電コイルL11からワイヤレスにて送電された交流電力を受電することとなる。
【0079】
このような構成を備えることにより、ワイヤレス給電装置101の給電コイルL11からワイヤレス受電装置201の受電コイルL12にワイヤレスにて電力が伝送されるワイヤレス電力伝送装置S2が実現され、受電コイルL12が受電した交流電力が整流器230で直流電力に整流され、この直流電力が充電器240により地上側に設置された蓄電器260に充電される。つまり、本実施形態では、車両側から地上側に向けて電力伝送が行われることとなる。蓄電器260は、電力を蓄える機能を有していれば特に制限されず、例えば二次電池(リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池など)や容量素子(電気二重層キャパシタなど)が挙げられる。
【0080】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S2は、受電コイルユニットL4において、筐体600は、受電コイルL12を収容する受電コイル用スペース900と受電コイル用スペース900よりも鉛直上方に位置しセンサ810を収容するセンサ用スペース800とに仕切る仕切り板620と、センサ用スペース800の内部空間を保持する少なくとも1つの支柱650と、を有し、センサ810は、センサ用スペース800において、仕切り板620上に筐体600の上方内面部とは非接触で配置されている。そのため、センサ用スペース800が支柱650により支えられる構造となることから、受電コイルユニットL4の耐荷重性を確保することができる。また、センサ用スペース800において、車両が乗り上げる側の筐体600の内面部とセンサ810との間に隙間が確保されていることから、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力が直接センサ810に伝わることが抑制される。したがって、受電コイルユニットL4の耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際に受電コイルユニットL4内部に設置されるセンサ810へ応力が伝わることを抑制することができる。
【0081】
(第10実施形態)
次に、図16及び図17を参照して、本発明の第10実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S3について説明する。図16は、本発明の第10実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置を蓄電器とともに示す概略図である。図17は、図3に示した本発明の第1実施形態に係る給電コイルユニットの模式断面斜視図に相当する、本発明の第10実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置における地上側コイルユニットの模式断面斜視図である。
【0082】
ワイヤレス電力伝送装置S3は、図16に示されるように、地上側の電源装置300と、車両側の電源装置400と、を備える。本実施形態では、地上側の電源装置300は地上に設置され、車両側の電源装置400は車両に搭載され、地上側の電源装置300と車両側の電源装置400との間でワイヤレスにて電力の授受が行われる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0083】
地上側の電源装置300は、第1の電力変換器310と、地上側コイルユニットL5と、を有する。第1の電力変換器310は、双方向型のスイッチング回路である。第1の電力変換器310は、商用電源に接続されて商用電源から供給される交流電力を送電用交流電力に変換して地上側コイルユニットL5に出力する第1の動作モードと、地上側に設けられる蓄電器261に接続されて地上側コイルユニットL5から供給される交流電力を充電用直流電力に変換して蓄電器261に出力する第2の動作モードと、を有する。なお、第1の動作モードにおいては、商用電源に代えて地上側に設けられた蓄電器261に接続されて蓄電器261から供給される直流電力を送電用交流電力に変換する動作であっても構わない。
【0084】
地上側コイルユニットL5は、図17に示されるように、筐体600と、磁性体720と、地上側コイルL51と、センサ810と、を有している。この地上側コイルユニットL5は、給電コイルL11に代えて、地上側コイルL51を有し、筐体600が給電コイル用スペース700に代えて、磁性体720と地上側コイルL51を収容する地上側コイル用スペース500を有する以外は第1実施形態の給電コイルユニットL1と同様の構成である。つまり、本実施形態では、地上側コイルユニットL5は地上側に設けられ、地上側コイル用スペース500は筐体600の底部630、側面部640、仕切り板620によって画定される空間となる。
【0085】
地上側コイルL51は、第1の電力変換器310から供給された交流電力を車両側コイルL61にワイヤレスにて送電する給電部としての機能と、車両側コイルL61からワイヤレスにて送電された交流電力を受電する受電部としての機能を有する。具体的には、交流電力をワイヤレスにて送電する際は、第1の電力変換器310から地上側コイルL51に交流電圧が印加されることにより、地上側コイルL51に交流電流が流れて交流磁界が発生し、この交流磁界を介して車両側コイルL61に電力伝送される。一方、交流電力をワイヤレスにて受電する際は、車両側コイルL61が発生する交流磁界を受けることにより、地上側コイルL51に交流起電力が発生し、この交流起電力に基づく交流電流が地上側コイルL51に流れる。つまり、地上側コイルL51は、磁界を介して交流電力の授受を行うコイルである。この地上側コイルL51は、給電コイルL11と同様、地上側コイル用スペース500において、筐体600の底部630上に、磁性体720を間に介して設置されている。つまり、地上側コイルL51は、地上側コイル用スペース500において、筐体600の地上側コイルユニットL5の電力伝送を行う側とは反対側の内面部上に磁性体720を間に介して設置されている。
【0086】
地上側コイルL51は、導線が連続して巻回されて構成されていてもよく、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される板状のものであってもよく、細板状の材料を曲げてコイル状に形成されるものなどでもよい。また、導線が連続して巻回されているもののコイルタイプとしては、スパイラルコイル、ソレノイドコイル、又はこれら組み合わせたコイルなどが挙げられる。さらに、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される板状のものと細板状の材料を曲げてコイル状に形成されるもののコイルタイプとしてはスパイラルコイル、又はこれら組み合わせたコイルなどが挙げられる。またさらには、地上側コイルL51は、導線が平面状に連続して巻回されて構成される場合、巻回軸方向が鉛直方向と略平行となるように地上側コイル用スペース500に配置されているとよく、鉛直方向から見て円形、長方形、多角形、楕円形など、様々な外形形状を呈していてもよい。なお、地上側コイルL51が導線を巻回して構成される場合の導線の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む金属ワイヤが挙げられる。軽量化の観点では、アルミニウム線、銅クラッドアルミ線等を用いるとよい。軽量化と電気伝導率とを両立する観点では、アルミニウム線の周囲に銅を一様に被覆した、銅クラッドアルミ線が好ましい。銅クラッドアルミ線は、多数本を束ね撚り合わせたリッツ線として用いるのがよい。一方、地上側コイルL51が板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される場合、あるいは細板状の材料を曲げてコイル状に形成される場合の板材及び細板状の材料の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む合金などが挙げられる。ここで、地上側コイルL51と磁性体720との間には、地上側コイルL51をコイル芯に巻きつけ固定する役割、又は/及び、地上側コイルL51と磁性体720を絶縁する役割を担うボビン(図示しない)を設けていてもよい。このボビンの材質としては、絶縁性の樹脂が好ましく、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、強化繊維プラスチック(FRP)などが挙げられる。
【0087】
車両側の電源装置400は、車両側コイルユニットL6と、第2の電力変換器410と、を有する。
【0088】
車両側コイルユニットL6は、車両側コイルL61と、磁気シールド材220と、を有し、これらが筐体210によってパッケージングされている。この車両側コイルユニットL6は、受電コイルL12に代えて、車両側コイルL61を有している以外は第1実施形態の受電コイルユニットL2と同様の構成である。つまり、本実施形態では、車両側コイルユニットL6は、車両下部に搭載されている。
【0089】
車両側コイルL61は、第2の電力変換器410から供給された交流電力を地上側コイルL51にワイヤレスにて送電する機能と、地上側コイルL51からワイヤレスにて送電された交流電力を受電する機能を有する。具体的には、交流電力をワイヤレスにて送電する際は、第2の電力変換器410から車両側コイルL61に交流電圧が印加されることにより、車両側コイルL61に交流電流が流れて交流磁界が発生し、この交流磁界を介して地上側コイルL51に電力伝送される。一方、交流電力をワイヤレスにて受電する際は、地上側コイルL51が発生する交流磁界を受けることにより、車両側コイルL61に交流起電力が発生し、この交流起電力に基づく交流電流が車両側コイルL61に流れる。つまり、車両側コイルL61は、磁界を介して交流電力の授受を行うコイルである。車両側コイルL61としては、導線が連続して巻回されたもの、板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成されたもの、細板状の材料を曲げてコイル状に形成されたものなどが挙げられる。車両側コイルL61が導線を巻回して構成される場合の導線の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む金属ワイヤが挙げられる。軽量化の観点では、アルミニウム線、銅クラッドアルミ線等を用いるとよい。軽量化と電気伝導率とを両立する観点では、アルミニウム線の周囲に銅を一様に被覆した、銅クラッドアルミ線が好ましい。銅クラッドアルミ線は、多数本を束ね撚り合わせたリッツ線として用いるのがよい。また、車両側コイルL61が板材をプレスにより打ち抜いてコイル状に形成される場合あるいは細板状の材料を曲げてコイル状に形成される場合の板材及び細板状の材料の材質としては、銅、銀、金、アルミニウム、又は、これらを構成成分として含む合金などが挙げられる。
【0090】
第2の電力変換器410は、双方向型のスイッチング回路である。第2の電力変換器410は、車両側コイルL61から供給される交流電力を充電用直流電力に変換して車両に搭載される蓄電器252に出力する第1の動作モードと、車両に搭載される蓄電器252から供給される直流電力を送電用交流電力に変換して車両側コイルL61に出力する第2の動作モードと、を有する。車両に搭載される蓄電器252としては、二次電池(リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池など)や容量素子(電気二重層キャパシタなど)が挙げられる。
【0091】
このような構成を備えることにより、地上側の電源装置300と車両側の電源装置400との間でワイヤレスにて電力の授受が行われるワイヤレス電力伝送装置S3が実現される。
【0092】
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S3は、地上側コイルユニットL5において、筐体600は、地上側コイルL51を収容する地上側コイル用スペース500と地上側コイル用スペース500よりも鉛直上方に位置しセンサ810を収容するセンサ用スペース800とに仕切る仕切り板620と、センサ用スペース800の内部空間を保持する少なくとも1つの支柱650と、を有し、センサ810は、センサ用スペース800において、仕切り板620上に筐体600の上方内面部とは非接触で配置されている。そのため、センサ用スペース800が支柱650により支えられる構造となることから、地上側コイルユニットL5の耐荷重性を確保することができる。また、センサ用スペース800において、車両が乗り上げる側の筐体600の内面部とセンサ810との間に隙間が確保されていることから、車両が乗り上げた際の衝撃や荷重などの外部応力が直接センサ810に伝わることが抑制される。したがって、地上側コイルユニットL5の耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際に地上側コイルユニットL5内部に設置されるセンサ810へ応力が伝わることを抑制することができる。
【0093】
本実施形態に係るワイヤレス電力伝送装置S3においては、車両に搭載される車両側の電源装置400と、車両側の電源装置400との間でワイヤレスにて電力の授受が行われる地上側の電源装置300と、を備え、地上側の電源装置300は、磁界を介して交流電力の授受を行うコイルである地上側コイルL51を備える地上側コイルユニットL5を有する。そのため、地上側コイルユニットL5の耐荷重性を確保しつつ、外部応力が加わった際に地上側コイルユニットL5内部に設置されるセンサ810へ応力が伝わることを抑制した双方向型のワイヤレス電力伝送装置S3を得ることができる。
【0094】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明したが、本発明は上述の実施形態に限られることなく、様々な変形や変更が可能である。
【0095】
例えば、第9実施形態及び第10実施形態では、センサ810及び筐体600の構成は、第1実施形態と同様であると説明したがこれに限られることなく、第2〜第7実施形態のセンサ810及び筐体600の構成を適用しても構わない。また、第9実施形態の受電コイルL12及び第10実施形態の地上側コイルL51のそれぞれは、第8実施形態の給電コイルL11の特徴的構成を適用しても構わない。
【0096】
さらに、第5実施形態では、複数のセンサ810をリング状のコイルで構成した例を用いて説明したがこれに限られることなく、プリントコイルで構成しても構わない。ここで、図18を参照して、複数のセンサ810をプリントコイルで構成した場合について説明する。図18に示すように、複数のセンサ810は、基板にプリントコイルの導体パターンを印刷形成して構成されている。複数のセンサ810を構成するプリントコイルは、基板に行列状に形成されており、本例においては、5行5列の合計25個のプリントコイルが形成されている。この基板には各プリントコイルの中心に鉛直方向に貫通する孔が形成されており、複数の支柱650が、それぞれ各孔を貫通して鉛直方向に延びている。本例においても、第5実施形態と同様、センサ810によって物体を検知できるエリアを広くすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明に係る給電コイルユニットは、電気自動車のほか無人搬送車等の移動体への応用が可能である。
【符号の説明】
【0098】
S1,S2,S3…ワイヤレス電力伝送装置、100,101…ワイヤレス給電装置、200,201…ワイヤレス受電装置、210…筐体、220…磁気シールド材、230…整流器、240…充電器、250,251,252,260,261…蓄電器、270…商用電源、300…地上側の電源装置、310…第1の電力変換器、400…車両側の電源装置、410…第2の電力変換器、INV,INV2…インバータ、L1,L3…給電コイルユニット、L11…給電コイル、L2,L4…受電コイルユニット、L12…受電コイル、L5…地上側コイルニット、L51…地上側コイル、L6…車両側コイルユニット、L61…車両側コイル、500…地上側コイル用スペース、VG…電源、600…筐体、610…頂部、620…仕切り板、630…底部、640…側面部、650…支柱、660…突部、700…給電コイル用スペース、720…磁性体、800…センサ用スペース、810…センサ、900…受電コイル用スペース。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18