特開2017-189973(P2017-189973A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-189973(P2017-189973A)
(43)【公開日】2017年10月19日
(54)【発明の名称】自立スタンド内蔵色紙
(51)【国際特許分類】
   B42D 15/02 20060101AFI20170922BHJP
   G09F 1/08 20060101ALI20170922BHJP
   A47G 1/14 20060101ALI20170922BHJP
【FI】
   B42D15/02 511F
   G09F1/08 G
   A47G1/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2016-91750(P2016-91750)
(22)【出願日】2016年4月12日
(71)【出願人】
【識別番号】712013992
【氏名又は名称】メリープラン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591097665
【氏名又は名称】株式会社谷口松雄堂
(72)【発明者】
【氏名】大竹 健治
【テーマコード(参考)】
2C005
3B111
【Fターム(参考)】
2C005XA07
3B111BC04
3B111BD03
3B111BE02
3B111CA02
3B111CC02
(57)【要約】
【課題】従来の色紙は、寄書きやサイン等を観賞させるために額やスタンドにて飾り、また壁に画鋲等で押さえて観賞していたが、色紙自身を自立させて観賞させることができるスタンドを内蔵させた色紙を提供する。同時にサインを書く時や今迄同様に壁や額に入れて飾れるために必要な平面性を保たせる。
【解決手段】自立スタンド内蔵色紙は、写真、絵、イラスト等が描かれた又は寄書きやサインを記載できる表面シートと、裏面シートとを接着剤層にて貼り合わせた色紙であって、裏面シートに折り曲げ線と切り込み線とを有しスタンドとして使用する際は折り曲げ線に沿って引き起こして色紙を自立させることが可能な型抜きスタンド部が備えられ、型抜きスタンド部の位置となる表面シートと裏面シートの間に両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着部が形成され、型抜きスタンド部が引き起こされない状態では色紙自体が凹凸のない平面状に形成されてなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
写真、絵、干支イラストやコミックイラスト等が描かれた又は寄書きやサインを記載することができる表面シートと、裏面シートとを接着剤層にて貼り合わせた色紙であって、
前記裏面シートに、折り曲げ線と切り込み線とを有しスタンドとして使用する際は前記折り曲げ線に沿って引き起こして色紙を自立させることが可能な型抜きスタンド部が備えられ、前記型抜きスタンド部の位置となる前記表面シートと前記裏面シートとの間に両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着部が形成されると共に前記型抜きスタンド部が引き起こされない状態では色紙自体が凹凸のない平面状に形成されてなることを特徴とする自立スタンド内蔵色紙。
【請求項2】
前記型抜きスタンド部の外周縁から所定幅にて前記表面シートと前記裏面シートとの間に両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着域部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の自立スタンド内蔵色紙。
【請求項3】
前記型抜きスタンド部の前記折り曲げ線及び前記切り込み線は前記自立スタンド内蔵色紙の外周縁端には伸びない線であり、前記自立スタンド内蔵色紙の外周縁部の全周に亘って巻紙が巻かれて形成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の自立スタンド内蔵色紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンド部を引き起こして色紙自体を自立させることができる自立スタンド内蔵色紙に関する。
【背景技術】
【0002】
室町時代から続く日本の伝統ある従来の色紙等を飾る際には長年の課題があった。すなわち、色紙等を飾るためには、
1)額に入れる、2)別の立たせるスタンドを利用して立たせる、3)画鋲やシール、糊等で壁等に固定させる、4)壁や物にもたれさせる
などであり、色紙等の使用シーンを考慮しておおむね平面性を保つように使用しなければならないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 実開平3−98073号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来には、例えば、特許文献1に記載されているように、裏面側にスタンドが形成されている色紙である台紙がある。この台紙は裏面には台紙を立たせるスタンドが形成されているために、寄書きやサインをする際にスタンドが邪魔になり、書きづらいものであった。又、台紙を保管する際は台紙を積層されて保管されるものであり、その際スタンド自体が紙でできている台紙に影響を与えやすく、台紙自体が変形しやすくなり、台紙が変形すれば色紙と使用できなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、色紙自体の平面性・平坦性を保ち、寄書きやサインをする際に書きやすい自立スタンド内蔵色紙の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自立スタンド内蔵色紙は、写真、絵、干支イラストやコミックイラスト等が描かれた又は寄書きやサインを記載することができる表面シートと、裏面シートとを接着剤層にて貼り合わせた色紙であって、前記裏面シートに、折り曲げ線と切り込み線とを有しスタンドとして使用する際は前記折り曲げ線に沿って引き起こして色紙を自立させることが可能な型抜きスタンド部が備えられ、前記型抜きスタンド部の位置となる前記表面シートと前記裏面シートとの間に両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着部が形成されると共に前記型抜きスタンド部が引き起こされない状態では色紙自体が凹凸のない平面状に形成されてなることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の自立スタンド内蔵色紙は、前記型抜きスタンド部の外周縁から所定幅にて前記表面シートと前記裏面シートとの間に両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着部が形成されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の自立スタンド内蔵色紙は、前記型抜きスタンド部の前記折り曲げ線及び前記切り込み線は前記自立スタンド内蔵色紙の外周縁端には伸びない線であり、前記自立スタンド内蔵色紙の外周縁部の全周に亘って巻紙が巻かれて形成されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の自立スタンド内蔵色紙によれば、色紙の表面にサイン、文字や絵を描く際には通常の色紙と同様にフラットな状態で使用でき、色紙自体を飾る際には裏面の型抜きスタンド部を引き起こして、色紙自体を自立させることができる。
【0010】
また、型抜きスタンド部の外周縁から所定幅にて表面シートと裏面シートとの間に両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着部が形成されているので、仮に、表面シートと裏面シートとを貼り合わせる接着剤層がスタンド部側にはみ出ても、スタンド部の折り曲げ線と切り込み線には達しないので、スタンド部を支障なく引き起こせることができる。
【0011】
そして、色紙の外周縁部の全周に亘って金又は銀など巻紙が巻かれる際にも、型抜きスタンド部の折り曲げ線及び切り込み線が色紙の外周縁端には伸びていないので、問題なくスタンド部を引き起こすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る自立スタンド内蔵色紙の自立した状態の斜視図である。
図2図1の自立スタンド内蔵色紙のスタンド部を引き起こししていない状態の平面状態の表側を示す斜視図である。
図3図2の自立スタンド内蔵色紙の側面図である。
図4図2の自立スタンド内蔵色紙の裏側を示す平面図である。
図5図5に示す自立スタンド内蔵色紙のスタンド部の片方を引き起す途中状態の裏側の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る自立スタンド内蔵色紙について説明する。図1の自立スタンド内蔵色紙Aは、表面シート1に裏面シート2を接着剤層にて貼り合わしているものである。自立スタンド内蔵色紙Aの表面シート1の表面は、図2のように、写真、絵、干支イラストやコミックイラスト等が描くことができ、又、寄書きやサインを記載することができるものである。そして、図4、5に示されるように、裏面シート2には、折り曲げ線4と切り込み線5とを有する型抜きスタンド部6、6が形成されており、同様に折り曲げ線71と切り込み線7aとを有する補助保持部7が形成されている。即ち、型抜きスタンド部6、補助保持部7は自立スタンド内蔵色紙Aに内蔵されたように形となっている。図3に示されるように、自立スタンド内蔵色紙Aは型抜きスタンド部6、補助保持部7が厚み方向の外方には突出せず平面状態となっている。そのため、色紙の表面にサイン、文字や絵を描く際には通常の色紙と同様に平坦(フラット)な状態で使用できるものである。
【0014】
図5のように、型抜きスタンド部6、6は、折り曲げ線4に沿って引き起こされ、次に補助保持部7も折り曲げ線71に沿って引き起こされ、補助保持部7の端部を型抜きスタンド部6、6の凹部60、60に係止して、型抜きスタンド部6、6が引き起こされた状態が保持され、図1のように、自立スタンド内蔵色紙Aを自立させることができる。
【0015】
型抜きスタンド部6、6及び補助保持部7が位置する表面シート1と裏面シート2との間には、表裏の両シートを貼り合わせる接着剤層がない非接着部1a、6a、70が形成されており、そのため、折り曲げ線4と折り曲げ線71に沿って型抜きスタンド部6と補助保持部7が引き起こすことが可能となるものである。そして図4に示されるように、型抜きスタンド部6と補助保持部7との外周縁から所定幅(必要に応じて数mm〜2cm程度)に、外周縁に沿って周囲に接着剤層がない非接着域部30が設けられており、接着剤層と非接着域部30との境界線30a(点線)で示されるように、接着剤が折り曲げ線4と切り込み線5に達しないように構成されている。
【0016】
型抜きスタンド部6の折り曲げ線4及び補助保持部7の折り曲げ線71は、金型を用いたプレス加工(トムソン加工)により裏面シート2の表面に凹状の溝加工をすることで形成されるものであり、他の製造方法にて用いて形成されてもよく、また、折り曲げ線4は凹状の溝が連続して形成されていなくてもよいものである。型抜きスタンド部6の切り込み線5(5a)及び補助保持部7の切り込み線7aは、図4、5に示すように、連結部5b又は連結部7bを残して金型を用いたプレス加工にて切断されて形成されることになる。
【0017】
そして、自立スタンド内蔵色紙Aの表裏のシートを貼り合わせる接着剤層3の形成は、ロールコーターによる塗布であっても、シルクスクリーンによる部分塗布であっても良いものである。部分的に塗布する場合は、その接着剤層が点状(ドット状)や線状に構成される場合は、全面的に接着剤層を形成する場合より接着剤量を少なくすることができて製造コストを下げることができる。また、その接着剤層の接着部分の位置や量を簡単に変化させることができるために、例えば、色紙の中央部分の接着剤層の量を外周辺より少なくすることで、色紙全体の反りを少なくできて、色紙自体の平面性(平坦性)を保つことができることになる。
【0018】
次に、図1に示されるように、本発明の自立スタンド内蔵色紙Aは、色紙の外周縁部の全周に亘って金又は銀の巻紙8が巻かれて施されている実施形態である。型抜きスタンド部6の折り曲げ線4及び切り込み線5が色紙の外周縁端には伸びていない構成であるので、巻紙8が施されていても支障なく型抜きスタンド部6を引き起こすことが可能なものである。なお、巻紙8が巻かれていない実施形態も本発明の範囲内である。
【0019】
以上、本発明の実施形態に係る自立スタンド内蔵色紙について添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形・修正が可能である。例えば、表面シートや裏面シートの表面に意匠用の薄紙シートを貼り合わせてもよく、デザイン性や意匠性を高めることができるものである。また、本発明の自立スタンド内蔵色紙は、型抜きスタンド部が色紙厚み内に収まっているために、凹凸がなくスタンド部が邪魔にならず額に入れることが容易にできるものである。
【符号の説明】
【0020】
A 自立スタンド内蔵色紙
1 表面シート
2 裏面シート
3 接着剤層
4 折り曲げ線
5 切り込み線
6 型抜きスタンド部
7 補助保持部
8 巻紙
1a、6a、70 非接着部
5a、7b 連結部
30 非接着域部
図1
図2
図3
図4
図5