【解決手段】検知装置は、各照射角に対してレーザ光照射部から照射されたレーザ光の反射光に基づいて、照射角毎の検知物体までの距離を測定する。検知装置は、各照射角について、測定した距離が一定時間変化しないか否かを判定し、変化しないと判定した距離を静止体距離として照射角と関係付けて記憶部に蓄積させる。検知装置は、各照射角について、測定した今回の距離と記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、記憶部に蓄積されている静止体距離に今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する。検知装置は、各照射角について、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最短の静止体距離を今回の距離と最初に比較し、今回の距離と一致する静止体距離があると判定した時点で、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち今回の距離と比較されていない静止体距離と今回の距離との比較を中止する。
前記比較判定部は、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記今回の距離を、前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離から順に比較することを特徴とする請求項1に記載の物体検知装置。
前記静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離よりも、該距離に対応する前記照射角と関係付けられて前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を前記記憶部から削除する削除処理部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の物体検知装置。
前記測距部により測定された今回の距離よりも、該今回の距離に対応する前記照射角と関係付けられて前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を前記記憶部から削除する削除処理部を備える請求項1又は2に記載の物体検知装置。
前記比較判定部により一致する距離がないと判定された前記今回の距離に対応する前記照射角で検知された検知物体を移動体と判定する動体判定部を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の物体検知装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物体検知装置は、まず、
図16(a)に示すように、10個の照射角のそれぞれに対してレーザ光照射部DUからレーザ光を照射させ、照射されたレーザ光の反射光に基づいて、角度番号毎の検知物体までの距離を測定する。そして物体検知装置は、角度番号1〜10のそれぞれについて、測定距離が一定時間変化しないか否かを判定し、
図16(b)に示すように、変化しないと判定した測定距離を静止体距離として、角度番号と関係付けて物体検知装置の記憶部に記憶させる。
図16では、検知エリアに壁WLが存在するため、角度番号1〜10のそれぞれに対応した測定距離は、壁WLまでの距離を示す。
【0005】
その後
図17(a)に示すように、検知エリアに車両Cが進入し、検知エリアの状況が変化する。物体検知装置は、
図17(b)に示すように、角度番号1〜10のそれぞれについて、今回の測定距離と記憶部に記憶されている静止体距離とを比較し、記憶部に記憶されている静止体距離に今回の測定距離と一致する距離があるか否かを判定する。物体検知装置は、静止体距離と一致する今回の測定距離に対応する角度番号1,5〜10で検知した物体を静止体と判定し、静止体距離と一致しない今回の測定距離に対応する角度番号2〜4で検知した物体を移動体と判定する。
【0006】
その後、車両Cが検知エリアに駐車されると、物体検知装置により車両Cも静止体と判定される。ここで、検知エリアに移動体が進入し、進入した移動体が停止して検知エリアの静止体が増加する場合、増加した静止体を検知した角度番号について、記憶部に記憶されている静止体距離を新たに増加した静止体の静止体距離で更新するのではなく、新たに増加した静止体の静止体距離を記憶部に蓄積する必要がある。そして、全ての角度番号について、今回の測定距離と、記憶部に蓄積されている全ての静止体距離とを比較する必要がある。これは、検知エリアにおける移動体の誤検知を防止するためである。以下、誤検知の発生態様について説明する。
【0007】
図18に、検知エリアに存在する静止体として車両Cが増加した場合において、記憶部に記憶されている角度番号2〜4の静止体距離が、車両Cに対応する角度番号2〜4の静止体距離で更新される例を示す。静止体距離が更新される構成では、
図19に示すように、その後車両Cが移動して検知エリア外に出て行く場合において、角度番号3,4について、記憶部に記憶されている静止体距離と今回の測定距離とが一致しないと判定される。その結果、車両Cの後方に存在する角度番号3,4に対応する壁WLが、静止体であるにもかかわらず、移動体と誤検知されてしまう。このような誤検知を防止するために、今までの静止体距離を残したまま新たに増加した静止体の静止体距離を記憶部に蓄積させる必要がある。そして、角度番号1〜10のそれぞれについて、今回の測定距離と、記憶部に蓄積されている全ての静止体距離とを比較する必要がある。
【0008】
しかしながら、今までの静止体距離を残したまま新たに増加した静止体の静止体距離を記憶部に蓄積させる構成では、検知エリアに存在する静止体が増加するに連れて、今回の測定距離と比較すべき静止体距離が増加する。その結果、物体検知装置の演算負荷が増大するおそれがある。
【0009】
なお、レーザ光に限らず、電磁波の反射波に基づいて検知エリアにおける物体を検知する物体検知装置であれば、上述した問題が同様に生じ得る。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、演算負荷を低減できる物体検知装置を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明は、照射部から照射された電磁波の反射波に基づいて、検知エリアにおける物体を検知する物体検知装置において、複数の照射角のそれぞれに対して前記照射部から照射された電磁波の反射波に基づいて、前記照射角毎の検知物体までの距離を測定する測距部と、前記測距部により測定された距離を前記照射角と関係付けて蓄積可能な記憶部と、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記測距部により測定された距離が一定時間変化しないか否かを判定する静止判定部と、前記静止判定部により変化しないと判定された距離を静止体距離として前記照射角と関係付けて前記記憶部に蓄積させる蓄積処理部と、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記測距部により測定された今回の距離と前記記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、前記記憶部に蓄積されている静止体距離に前記今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する比較判定部と、を備える。この構成において、前記比較判定部は、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最短の静止体距離を前記今回の距離と最初に比較し、前記今回の距離と一致する静止体距離があると判定した時点で、前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち前記今回の距離と未だ比較されていない静止体距離と前記今回の距離との比較を中止することを特徴とする。
【0012】
上記発明において、蓄積処理部は、静止判定部により変化しないと判定された距離を静止体距離として照射角と関係付けて記憶部に蓄積させる。そして比較判定部は、複数の照射角のそれぞれについて、測距部により測定された今回の距離と記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、記憶部に蓄積されている静止体距離に今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する。
【0013】
ここで、照射部から照射された電磁波は、物体を通過しない性質を有する。このため、各照射角について、測距部により測定された距離は、検知エリアにおいて照射部の最も近くに存在する物体までの距離となる。したがって、各照射角について、照射部の最も近くに存在する物体の位置が変化しない限り、測距部により測定された距離は、照射部の最も近くに存在する物体までの距離となる。
【0014】
この点に鑑み、上記発明の比較判定部は、複数の照射角のそれぞれについて、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最短の静止体距離を今回の距離と最初に比較する。そして比較判定部は、今回の距離と一致する静止体距離があると判定した時点で、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち今回の距離と未だ比較されていない静止体距離と今回の距離との比較を中止する。このため、各照射角について今回の測定距離を全ての静止体距離と比較する構成と比べて、検知エリアの静止体が増加する場合であっても、今回の測定距離と静止体距離との比較回数を減らすことができる。これにより、物体検知装置の演算負荷を低減することができる。
【0015】
第2の発明は、前記比較判定部は、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記今回の距離を、前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離から順に比較することを特徴とする。
【0016】
上記発明によれば、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち、今回の距離と一致すると判定された静止体距離に対応する物体よりも後方に存在する物体について、比較判定部による今回の距離との比較を省略できる。このため、照射部から照射角方向に離れる方向に並ぶように存在する静止体の数が多くなる場合において、比較判定部による比較回数の増加を抑制できる。これにより、物体検知装置の演算負荷の増加を抑制できる。
【0017】
第3の発明は、前記静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離よりも、該距離に対応する前記照射角と関係付けられて前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を前記記憶部から削除する削除処理部を備えることを特徴とする。
【0018】
照射部から照射された電磁波は、物体を通過しない性質を有する。このため、静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離が、該距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも長くなることは、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離で検知されていた物体が存在しなくなっていることを意味する。
【0019】
この点に鑑み、上記発明の削除処理部は、静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離よりも、該距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を記憶部から削除する。このため、検知エリアに存在する静止体が、増加した後、減少した場合には、比較判定部により今回の測定距離と比較すべき静止体距離を静止体の減少数に応じて減らすことができる。これにより、物体検知装置の演算負荷を低減することができる。
【0020】
第4の発明は、前記測距部により測定された今回の距離よりも、該今回の距離に対応する前記照射角と関係付けられて前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を前記記憶部から削除する削除処理部を備えることを特徴とする。
【0021】
照射部から照射された電磁波は、物体を通過しない性質を有する。このため、測距部により測定された今回の距離が、該今回の距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも長くなることは、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち、今回の距離よりも短い距離で検知されていた物体が存在しなくなっていることを意味する。
【0022】
この点に鑑み、上記発明の削除処理部は、測距部により測定された今回の距離よりも、該今回の距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を記憶部から削除する。このため、記憶部から静止体距離を削除した後、測距部により測定された距離と比較すべき静止体距離を静止体の減少数に応じて減らすことができる。これにより、物体検知装置の演算負荷を低減することができる。
【0023】
第5の発明は、照射部から照射された電磁波の反射波に基づいて、検知エリアにおける物体を検知する物体検知装置において、複数の照射角のそれぞれに対して前記照射部から照射された電磁波の反射波に基づいて、前記照射角毎の検知物体までの距離を測定する測距部と、前記測距部により測定された距離を前記照射角と関係付けて蓄積可能な記憶部と、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記測距部により測定された距離が一定時間変化しないか否かを判定する静止判定部と、前記静止判定部により変化しないと判定された距離を静止体距離として前記照射角と関係付けて前記記憶部に蓄積させる蓄積処理部と、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記測距部により測定された今回の距離と前記記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、前記記憶部に蓄積されている静止体距離に前記今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する比較判定部と、前記静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離よりも、該距離に対応する前記照射角と関係付けられて前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を前記記憶部から削除する削除処理部と、を備えることを特徴とする。
【0024】
上記発明において、蓄積処理部は、静止判定部により変化しないと判定された距離を静止体距離として照射角と関係付けて記憶部に蓄積させる。そして比較判定部は、複数の照射角のそれぞれについて、測距部により測定された今回の距離と記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、記憶部に蓄積されている静止体距離に今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する。
【0025】
ここで、照射部から照射された電磁波は、物体を通過しない性質を有する。このため、静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離が、該距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも長くなることは、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離で検知されていた物体が存在しなくなっていることを意味する。
【0026】
この点に鑑み、上記発明の削除処理部は、静止判定部により一定時間変化しないと判定された距離よりも、該距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を記憶部から削除する。このため、検知エリアに存在する静止体が、増加した後、減少した場合には、比較判定部により今回の測定距離と比較すべき静止体距離を静止体の減少数に応じて減らすことができる。これにより、物体検知装置の演算負荷を低減することができる。
【0027】
第6の発明は、照射部から照射された電磁波の反射波に基づいて、検知エリアにおける物体を検知する物体検知装置において、複数の照射角のそれぞれに対して前記照射部から照射された電磁波の反射波に基づいて、前記照射角毎の検知物体までの距離を測定する測距部と、前記測距部により測定された距離を前記照射角と関係付けて蓄積可能な記憶部と、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記測距部により測定された距離が一定時間変化しないか否かを判定する静止判定部と、前記静止判定部により変化しないと判定された距離を静止体距離として前記照射角と関係付けて前記記憶部に蓄積させる蓄積処理部と、複数の前記照射角のそれぞれについて、前記測距部により測定された今回の距離と前記記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、前記記憶部に蓄積されている静止体距離に前記今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する比較判定部と、前記測距部により測定された今回の距離よりも、該今回の距離に対応する前記照射角と関係付けられて前記記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を前記記憶部から削除する削除処理部と、を備えることを特徴とする。
【0028】
上記発明において、蓄積処理部は、静止判定部により変化しないと判定された距離を静止体距離として照射角と関係付けて記憶部に蓄積させる。そして比較判定部は、複数の照射角のそれぞれについて、測距部により測定された今回の距離と記憶部に蓄積されている静止体距離とを比較し、記憶部に蓄積されている静止体距離に今回の距離と一致する距離があるか否かを判定する。
【0029】
ここで、照射部から照射された電磁波は、物体を通過しない性質を有する。このため、測距部により測定された今回の距離が、該今回の距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも長くなることは、記憶部に蓄積されている静止体距離のうち、今回の距離よりも短い距離で検知されていた物体が存在しなくなっていることを意味する。
【0030】
この点に鑑み、上記発明の削除処理部は、測距部により測定された今回の距離よりも、該今回の距離に対応する照射角と関係付けられて記憶部に蓄積されている静止体距離のうち短い距離を記憶部から削除する。このため、記憶部から静止体距離を削除した後、測距部により測定された距離と比較すべき静止体距離を静止体の減少数に応じて減らすことができる。これにより、物体検知装置の演算負荷を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る物体検知装置をレーザセンサ装置に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。このレーザセンサ装置は、例えば、検知エリアに侵入する不審者や不審車両などを監視する防犯目的のために用いられる。
【0033】
図1に示すように、レーザセンサ装置10は、制御部20、記憶部30、走査部40及び出力部50を備えている。レーザセンサ装置10は、例えば、建物の外壁等に設けられる。制御部20は、CPUを有するマイクロコンピュータにより構成されており、RAM等の記憶部30に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、走査部40の制御処理を含む移動体検知処理を実行する。本実施形態において、移動体検知処理は、制御部20により実行されるコンピュータプログラムによりソフトウェア的に実現されている。コンピュータプログラムは、通信ネットワークや、コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を通じて、記憶部30にインストールすることができる。
【0034】
走査部40は、レーザ光を照射するレーザ光照射部40aと、レーザ光照射部40aから照射されたレーザ光を検知エリアに向かって反射させるミラー40bと、ミラー40bを回転駆動させるモータ40cとを備えている。モータ40cによりミラー40bが所定角度回転するたびに、レーザ光照射部40aから照射されたレーザ光が、検知エリアに向かって照射される。これにより、レーザ光は、所定の照射角範囲(例えば、数十度〜360度)における複数の照射角のそれぞれに対して照射される。具体的には、レーザ光は、地面から所定高さ位置の水平面において、複数の照射角のそれぞれに対して照射される。なお、各照射角の角度間隔は、例えば0.1〜1度の範囲内の任意の値に設定され、互いに等しい値に設定されてもよいし異なる値に設定されてもよい。
【0035】
ミラー40bは、検知エリアに存在する物体で反射した光を受光し、受光した反射光は、走査部40のレーザ受光部40dに入力される。なお、走査部40の構成としては、ミラー40bを用いることなくレーザ光照射部40a自体を駆動する構成等、他の構成であってもよい。
【0036】
出力部50は、検知エリアにおける移動体の検知結果情報を、監視者に報知可能な態様にて出力する。
【0037】
続いて、
図2を用いて、制御部20により実行される移動体検知処理について説明する。この処理は、例えば所定の処理周期毎に繰り返し実行される。
【0038】
この一連の処理では、まずステップS10において、複数の照射角のそれぞれに対してレーザ光照射部40aから照射されたレーザ光の反射光データを取得し、取得した反射光データに基づいて、照射角毎の検知物体までの距離を測定する距離測定処理を行う。本実施形態では、複数の照射角として、
図3(a)に示すように、10個の照射角が用いられる。
図3には、10個の照射角のそれぞれに対応した角度番号が記載されている。
【0039】
距離測定処理について詳しく説明すると、角度番号1に対応する照射角から角度番号10に対応する照射角まで、ミラー40bを所定角度毎に回転駆動させながらレーザ光照射部40aからレーザ光が照射され、レーザ受光部40dにおいて反射光が受光される。そして、レーザ光の照射からレーザ光の受光までに要した時間に基づいて、角度番号1〜10のそれぞれについて、検知物体までの距離を測定する。測定された距離は、ステップS11の処理のために、照射角と関係付けられて記憶部30に一時的に記憶される。なお本実施形態において、ステップS10の処理が測距部及び測距処理に相当する。
【0040】
続くステップS11では、角度番号1〜10のそれぞれについて、距離測定処理により測定された距離が一定時間変化しないか否かを判定する。具体的には例えば、測定された距離が複数の処理周期に渡って変化しないか否かを判定する。ここで一定時間とは、例えば、歩行者を移動体として認識可能な時間(例えば2秒)に設定される。なお本実施形態において、ステップS11の処理が静止判定部及び静止判定処理に相当する。
【0041】
ステップS11において一定時間変化しない測定距離があると判定した場合には、ステップS12に進む。ステップS12では、ステップS11で一定時間変化しないと判定した距離が、該距離に対応する角度番号と関係付けられて記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも短いか否かを判定する。
【0042】
ステップS12において短いと判定した場合には、ステップS13に進み、ステップS11で変化しないと判定した距離であって、記憶部30に未だ記憶されていない距離を静止体距離として、角度番号と関係付けて記憶部30に蓄積させる。
図3(b)には、検知エリアに壁WLのみが存在し、角度番号1〜10のそれぞれについてレーザセンサ装置10から壁WLまでの距離が静止体距離として記憶部30に蓄積される例を示す。なお本実施形態において、ステップS13の処理が蓄積処理部及び蓄積処理に相当する。
【0043】
続くステップS14では、一定時間変化しないと判定した距離に対応する角度番号について、記憶部30に蓄積されている静止体距離を短い順に並べかえるソート処理を行う。以下、
図4〜
図7を用いて、検知エリアの静止体が徐々に増えていく状況を例にして、ソート処理について説明する。
【0044】
図4(a)に示すように、検知エリアに第1の車両C1が進入し、検知エリアに第1の車両C1が駐車される。この場合、ステップS11において、角度番号6〜9のそれぞれに対応する測定距離が一定時間変化しないと判定される。そしてステップS12において、角度番号6〜9のそれぞれについて、ステップS11で変化しないと判定された測定距離が、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも短いと判定される。このためステップS13において、
図4(b)に示すように、角度番号6〜9のそれぞれに対応する測定距離が静止体距離として角度番号と関係付けられて蓄積される。
【0045】
そして
図4(c)に示すように、角度番号6〜9のそれぞれについて、静止体距離が短い順に並べ替えられるソート処理が行われる。
図4に示す例では、4つの角度番号に対応する静止体距離が記憶部30に蓄積されるため、4回のソート処理が行われる。
【0046】
その後、
図5(a)に示すように、検知エリアに第2の車両C2が進入し、検知エリアに第2の車両C2が駐車される。この場合、ステップS11において、角度番号2〜4のそれぞれに対応する測定距離が一定時間変化しないと判定される。そしてステップS12において、角度番号2〜4のそれぞれについて、ステップS11で変化しないと判定された測定距離が、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも短いと判定される。このためステップS13において、
図5(b)に示すように、角度番号2〜4のそれぞれに対応する測定距離が静止体距離として角度番号と関係付けられて蓄積される。
【0047】
そして
図5(c)に示すように、角度番号2〜4のそれぞれについて、静止体距離が短い順に並べ替えられるソート処理が行われる。
図5に示す例では、3つの角度番号に対応する静止体距離が記憶部30に蓄積されるため、3回のソート処理が行われる。
【0048】
その後、
図6(a)に示すように、検知エリアに第3の車両C3が進入し、検知エリアに第3の車両C3が駐車される。この場合、ステップS11において、角度番号6〜10のそれぞれに対応する測定距離が一定時間変化しないと判定される。そしてステップS12において、角度番号6〜10のそれぞれについて、ステップS11で変化しないと判定された測定距離が、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも短いと判定される。このためステップS13において、
図6(b)に示すように、角度番号6〜10のそれぞれに対応する測定距離が静止体距離として角度番号と関係付けられて蓄積される。
【0049】
そして
図6(c)に示すように、角度番号6〜10のそれぞれについて、静止体距離が短い順に並べ替えられるソート処理が行われる。
図6に示す例では、5つの角度番号に対応する静止体距離が記憶部30に蓄積されるため、5回のソート処理が行われる。
【0050】
その後、
図7(a)に示すように、検知エリアに第4の車両C4が進入し、検知エリアに第4の車両C4が駐車される。この場合、ステップS11において、角度番号1〜4のそれぞれに対応する測定距離が一定時間変化しないと判定される。そしてステップS12において、角度番号1〜4のそれぞれについて、ステップS11で変化しないと判定された測定距離が、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも短いと判定される。このためステップS13において、
図7(b)に示すように、角度番号1〜4のそれぞれに対応する測定距離が静止体距離として角度番号と関係付けられて蓄積される。
【0051】
そして
図7(c)に示すように、角度番号1〜4のそれぞれについて、静止体距離が短い順に並べ替えられるソート処理が行われる。
図7に示す例では、4つの角度番号に対応する静止体距離が記憶部30に蓄積されるため、4回のソート処理が行われる。
【0052】
先の
図2の説明に戻り、ステップS12において、ステップS11で一定時間変化しないと判定した距離が、該距離に対応する角度番号と関係付けられて記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも長いと判定した場合には、ステップS15,S16の処理を行う。ステップS15では、記憶部30に蓄積されている静止体距離の削除処理を行い、ステップS16では、記憶部30に蓄積されている静止体距離のシフト処理を行う。以下、
図8及び
図9を用いて、検知エリアの静止体が減少する状況を例にして、削除処理及びシフト処理について説明する。
【0053】
まず
図8を用いて、検知エリアに駐車している4台の車両C1〜C4のうち第4の車両C4のみが検知エリア外に出て行った場合を例にして説明する。
【0054】
図8(a)に示す静止体距離の情報は、先の
図7(c)に示す静止体距離の情報と同じである。ここで、第4の車両C4が検知エリア外に出て行ったため、
図8(a)に示すように、角度番号1,2,3,4について、ステップS11で一定時間変化しないと判定された測定距離「16,12,11,10」が、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離「9,8,7,6」よりも長いと判定される。このため
図8(b)に示すように、角度番号1,2,3,4について、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離が記憶部30から削除される削除処理が実行される。
【0055】
削除処理により記憶部30から角度番号1〜4に対応する静止体距離が削除されると、角度番号1〜4に対応する配列番号1に記憶されている静止体距離がなくなる。このため
図8(c)に示すように、角度番号1〜4について、配列番号2以降の静止体距離を配列番号1側にシフトさせるシフト処理が実行される。
【0056】
続いて
図9を用いて、検知エリアに駐車している4台の車両C1〜C4のうち第1,第3の車両C1,C3のみが検知エリア外に出て行った場合を例にして説明する。
【0057】
図9(a)に示す静止体距離の情報は、先の
図7(c)に示す静止体距離の情報と同じである。ここで、第1の車両C1及び第3の車両C3が検知エリア外に出て行ったため、
図9(a)に示すように、角度番号6,7,8,9,10について、ステップS11で一定時間変化しないと判定された測定距離「13,14,15,16,17」が、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離「6,7,8,9,10」よりも長いと判定される。このため
図9(b)に示すように、角度番号6,7,8,9,10について、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離が記憶部30から削除される。
【0058】
削除処理により記憶部30から角度番号6〜9に対応する静止体距離が削除されると、角度番号6〜9に対応する配列番号1,2に記憶されている静止体距離がなくなる。このため
図9(c)に示すように、角度番号6〜9について、配列番号3以降の静止体距離を配列番号1側にシフトさせるシフト処理が実行される。また、削除処理により記憶部30から角度番号10に対応する静止体距離が削除されると、角度番号10に対応する配列番号1に記憶されている静止体距離がなくなる。このため
図9(c)に示すように、角度番号10について、配列番号2以降の静止体距離を配列番号1側にシフトさせるシフト処理が実行される。
【0059】
なおステップS15の処理によれば、各角度番号について、記憶部30に記憶されている静止体距離のうち最長の距離は、削除されずに記憶部30に残されたままとなる。
【0060】
先の
図2の説明に戻り、ステップS14,S16の処理が完了した場合や、ステップS11において否定判定した場合には、ステップS17〜S24において比較判定処理を行う。詳しくは、ステップS17では、角度番号M及び配列番号Nのそれぞれを1に初期化する。
【0061】
続くステップS18では、角度番号Mが、照射角の数に1を加算した値である「11」以上となったか否かを判定する。この処理は、全ての角度番号のそれぞれについて、ステップS10の距離測定処理により測定された今回の距離と、記憶部30に蓄積されている静止体距離との比較が完了したか否かを判定するための処理である。
【0062】
ステップS18において肯定判定した場合には、ステップS10に移行し、次の処理周期における距離測定処理を行う。一方、ステップS18において否定判定した場合には、ステップS19に進み、角度番号Mに対応する今回の測定距離と、角度番号M及び配列番号Nに対応する静止体距離とが一致するか否かを判定する。
【0063】
ステップS19において一致すると判定した場合には、ステップS20に進み、角度番号Mについて、レーザセンサ装置10から今回の測定距離だけ離れた位置で検知された物体が静止体であると判定する。そして角度番号Mに対応する今回の測定距離を削除する。
【0064】
一方、ステップS19において一致しないと判定した場合には、ステップS21に進み、配列番号Nを1インクリメントする。そしてステップS22において、角度番号Mについて、記憶部30に蓄積されている全ての静止体情報と今回の測定距離との比較が完了したか否かを判定する。ステップS22において否定判定した場合には、ステップS19に移行し、ステップS22において肯定判定した場合には、ステップS23に移行する。ステップS23では、角度番号Mについて、レーザセンサ装置10から今回の測定距離だけ離れた位置で検知された物体が移動体であると判定する。なお、移動体が検知された照射角と、移動体が検知された照射角での測定距離とに基づいて、検知エリアにおける移動体の位置情報を含む検知結果情報が、出力部50から出力される。
【0065】
ステップS20,S23の処理が完了した場合には、ステップS24に進み、角度番号Mを1インクリメントする。その後、ステップS18に移行する。
【0066】
以上説明した移動体検知処理によれば、例えば、先の
図7(a)に示したように検知エリアに4台の車両が駐車されている場合において、
図10に示すように、角度番号1〜10のそれぞれについて、今回の測定距離が配列番号1の静止体距離のみと比較されることとなる。
【0067】
続いて、
図11及び
図12を用いて、本実施形態に係る移動体検知処理の効果について説明する。ここで
図11及び
図12では、先の
図4〜
図7に示したように、検知エリアの駐車車両が徐々に増えていく状況を想定している。
【0068】
図11に示すように、所定の処理周期毎に距離測定処理が行われている。そして、検知エリアの駐車車両が増加する場合に限ってソート処理の実行により演算回数が増加している(
図12参照)。詳しくは、検知エリアに第1の車両C1が駐車された場合に4回のソート処理が実行され、さらに第2の車両C2が駐車された場合に3回のソート処理が実行される。その後、検知エリアに第3の車両C3が駐車された場合に5回のソート処理が実行され、さらに第4の車両C4が駐車された場合に4回のソート処理が実行される。なお
図11には、その後第Nの車両(Nは5以上の整数)が駐車された場合に4回のソート処理が実行されることを示した。
【0069】
図11に示すように、本実施形態では、検知エリアの静止体が増加した場合であっても、各角度番号についてソート処理が実行されるとともに、今回の測定距離と配列番号1の静止体距離が最初に比較される。その結果、ソート処理後において、今回の測定距離と静止体距離との比較回数が10回とされ、処理周期内に演算すべき処理を完了させることができる。
【0070】
続いて、
図13〜
図15を用いて、比較技術に係る移動体検知処理について説明する。ここで比較技術に係る移動体検知処理とは、本実施形態に係る移動体検知処理から、ソート処理を除去したものである。
【0071】
図13に示すように、ソート処理を行わないため、検知エリアに4台の車両が駐車される状況において、角度番号1〜10のそれぞれについて、記憶部30に蓄積されている全ての静止体距離と今回の測定距離を比較する必要がある。この場合、
図14及び
図15に示すように、検知エリア内の駐車車両が増えるに連れて、比較回数が増加する。その結果、処理周期内に比較演算を完了できなくなり、制御部20の実際の演算負荷が制御部20の処理能力を超えることとなり、移動体検知処理における演算が破綻することとなる。
【0072】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得られるようになる。
【0073】
角度番号1〜10のそれぞれについて、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最短の静止体距離を今回の測定距離と最初に比較した。そして、今回の測定距離と一致する静止体距離があると判定した時点で、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち今回の距離と未だ比較されていない静止体距離と今回の測定距離との比較を中止した。このため、検知エリア内の静止体が増加する場合であっても、各角度番号について今回の測定距離を全ての静止体距離と比較する構成と比べて、今回の測定距離と静止体距離との比較回数を減らすことができる。これにより、制御部20の演算負荷を低減することができる。その結果、静止体の数にかかわらず、移動体の抽出を高速に実施できる。
【0074】
角度番号1〜10のそれぞれについて、今回の測定距離を、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち短い距離から順に比較した。このため、レーザ光照射部40aから照射角方向に離れる方向に並ぶように存在する静止体の数が多くなる場合において、今回の測定距離と比較すべき静止体距離の数の増加を抑制できる。これにより、制御部20の演算負荷の増加を抑制できる。
【0075】
一定時間変化しないと判定された距離が、該距離に対応する角度番号と関係付けられて記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最も短い距離よりも長いと判定した場合、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離を記憶部30から削除した。このため、検知エリア内に存在する静止体が減少した場合において、今回の測定距離と比較すべき静止体距離を減らすことができる。これにより、制御部20の演算負荷を低減しつつ、記憶部30の記憶容量を節約することができる。
【0076】
なお、記憶部30から削除する構成に代えて、例えば、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離を、記憶部30から削除することなく、比較判定処理における比較対象から除外する構成も考えられる。ただしこの場合、存在しなくなった静止体の静止体距離が記憶部30に残ることとなり、記憶部30の記憶容量を節約できなくなる。
【0077】
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
【0078】
・上記実施形態では、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち短い距離から順に今回の測定距離と比較したがこれに限らない。例えば、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最短の距離と今回の測定距離とが一致しないと判定された後、今回の測定距離との比較対象を、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち3番目に短い距離としてもよい。
【0079】
・上記実施形態の
図2のステップS12の処理を、記憶部30に蓄積されている静止体距離の中に、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離が存在するか否かを判定する処理に変更してもよい。この場合、ステップS12において短い距離が存在すると判定されたとき、ステップS15に移行すればよい。
【0080】
・
図2のステップS12の処理が、処理周期毎に実行され得る構成に限らず、例えば複数の処理周期中に1回実行され得る構成を採用してもよい。
【0081】
・
図2のステップS15,S16の処理を無くしてもよい。この場合、ステップS12において否定判定されたとき、ステップS17に移行すればよい。
【0082】
・
図2のステップS14の処理を無くしてもよい。
【0083】
・上記実施形態では、
図2のステップS15の削除処理を、各角度番号について、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、ステップS11で一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離を記憶部30から削除する処理としたがこれに限らない。例えば、削除処理を、各角度番号について、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、ステップS10で測定された今回の距離よりも短い距離を記憶部30から削除する処理としてもよい。この場合、例えば、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち今回の距離よりも短い距離を全て削除してもよいし、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最短の距離のみを削除してもよい。
【0084】
ここで、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち最短の距離のみを削除する構成の具体例について説明する。ある角度番号について、記憶部30に静止体距離として「5,10,15」が記憶されているとする。この場合において、距離測定処理により測定された今回の距離が「7」であるとき、記憶部30から「7」よりも短い「5」の静止体距離が削除される。この際、今回の距離「7」は、移動体が存在する距離として判定される。その後、距離測定処理により測定された今回の距離が「8」であるとき、この距離との比較対象は記憶部30に記憶されている最短の静止体距離である「10」となる。その後、距離測定処理により測定された距離が一定時間「8」になると判定されることにより、「8」が静止体距離として新たに記憶部30に記憶される。
【0085】
・上記実施形態では、地面から所定高さ位置の1つの水平面(走査面)において、複数の照射角のそれぞれに対してレーザ光を照射させたがこれに限らない。例えば、地面から所定高さ位置の複数の走査面のそれぞれにおいて、複数の照射角のそれぞれに対してレーザ光を照射させてもよい。この場合、走査面の高さ設定によっては、例えば、上記実施形態で説明した移動体の検知に加えて、車両の下面と地面との間の空間に隠れている不審者や動物等を移動体として検知できる。
【0086】
・上記実施形態の構成に代えて、記憶部30に蓄積されている静止体距離のうち、一定時間変化しないと判定された距離よりも短い距離を、記憶部30から削除することなく、比較判定処理における比較対象から除外する構成を採用してもよい。
【0087】
・上記実施形態では、10個の照射角を用いたがこれに限らず、10個以外の複数の照射角を用いてもよい。
【0088】
・物体検知に用いられる電磁波としては、レーザ光に限らず、例えば、ミリ波等の電波であってもよい。