【解決手段】液晶表示画面保護シート1は、基体3と、基体3の液晶表示画面2と反対側の表面に形成された保護被覆層4と、基体3の液晶表示画面2側の表面に形成された反射被覆層5とを備える。反射被覆層5は、50〜70nmのTi
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の液晶表示画面保護シートでは、鏡面としての性能が十分に得られないという不都合がある。
【0007】
本発明は、かかる不都合を解消して、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる液晶表示画面保護シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明は、液晶表示画面の表面に貼付される液晶表示画面保護シートであって、化学強化ガラスからなる基体と、該基体の該液晶表示画面と反対側の表面に形成されたダイアモンドライクドカーボンからなる保護被覆層と、該基体の該液晶表示画面側の表面に形成され入射光を反射する反射被覆層とを備える。
【0009】
ここで、本発明の第1の態様の液晶表示画面保護シートは、前記反射被覆層が、前記基体上に形成され50〜70nmの範囲の厚さを備えるTi
3O
5膜と、該Ti
3O
5膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備えるSiO
2膜と、該SiO
2膜上に形成され130〜150nmの範囲の厚さを備えるZrO
2膜とからなることを特徴とする。
【0010】
本発明の第1の態様の液晶表示画面保護シートによれば、前記構成を備えることにより前記反射被覆層の反射率を15〜25%の範囲とすることができ、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0011】
また、本発明の第2の態様の液晶表示画面保護シートは、前記反射被覆層が、前記基体上に形成され130〜150nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜と、該第1のZrO
2膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜と、該第1のSiO
2膜上に形成され50〜70nmの範囲の厚さを備えるTi
3O
5膜と、該Ti
3O
5膜上に形成され105〜125nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜と、該第2のSiO
2膜上に形成され1〜15nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とからなることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の態様の液晶表示画面保護シートによれば、前記構成を備えることにより前記反射被覆層の反射率を25〜35%の範囲とすることができ、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0013】
また、本発明の第3の態様の液晶表示画面保護シートは、前記反射被覆層が、前記基体上に形成され60〜80nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜と、該第1のZrO
2膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜と、該第1のSiO
2膜上に形成され50〜70nmの範囲の厚さを備えるTi
3O
5膜と、該Ti
3O
5膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜と、該第2のSiO
2膜上に形成され130〜150nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とからなることを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の態様の液晶表示画面保護シートによれば、前記構成を備えることにより前記反射被覆層の反射率を35〜45%の範囲とすることができ、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0015】
また、本発明の第4の態様の液晶表示画面保護シートは、前記反射被覆層が、前記基体上に形成され60〜80nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜と、該第1のZrO
2膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備えるSiO
2膜と、該SiO
2膜上に形成され130〜150nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とからなることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4の態様の液晶表示画面保護シートによれば、前記構成を備えることにより前記反射被覆層の反射率を15〜25%の範囲とすることができ、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0017】
また、本発明の第5の態様の液晶表示画面保護シートは、前記反射被覆層が、前記基体上に形成され120〜140nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜と、該第1のZrO
2膜上に形成され75〜95nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜と、該第1のSiO
2膜上に形成され55〜75nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜と、該第2のZrO
2膜上に形成され75〜95nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜と、該第2のSiO
2膜上に形成され55〜75nmの範囲の厚さを備える第3のZrO
2膜とからなることを特徴とする。
【0018】
本発明の第5の態様の液晶表示画面保護シートによれば、前記構成を備えることにより前記反射被覆層の反射率を25〜35%の範囲とすることができ、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0019】
また、本発明の第6の態様の液晶表示画面保護シートは、前記反射被覆層が、前記基体上に形成され60〜80nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜と、該第1のZrO
2膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜と、該第1のSiO
2膜上に形成され60〜80nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜と、該第2のZrO
2膜上に形成され85〜105nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜と、該第2のSiO
2膜上に形成され130〜150nmの範囲の厚さを備える第3のZrO
2膜とからなることを特徴とする。
【0020】
本発明の第6の態様の液晶表示画面保護シートによれば、前記構成を備えることにより前記反射被覆層の反射率を35〜45%の範囲とすることができ、液晶表示画面に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の第1の形態の液晶表示画面保護シート1は、液晶表示装置としてのスマートフォンの液晶表示画面2に貼付して用いられ、化学強化ガラスからなる基体3の液晶表示画面2と反対側の表面にDLCからなる保護被覆層4を備え、液晶表示画面2側の表面に反射被覆層5を備えている。
【0024】
基体3は、例えば、厚さ0.2〜0.4mmの範囲の市販の化学強化ガラスを用いることができる。また、保護被覆層4は、アセチレン等の炭化水素ガスを原料とするプラズマCVD法等の公知の方法により、基体3の表面に厚さ10〜30nmの範囲のDLC膜を形成することにより得ることができる。
【0025】
反射被覆層5は、例えば、基体3の表面に、より屈折率の大きな大屈折率金属酸化物と、該大屈折率金属酸化物より屈折率の小さな小屈折率金属酸化物とを交互に積層することにより形成される。前記大屈折率金属酸化物としてはTi
3O
5、ZrO
2を挙げることができ、前記小屈折率金属酸化物としてはSiO
2を挙げることができる。
【0026】
図1に示す液晶表示画面保護シート1では、反射被覆層5は、例えば、基体3の表面に形成された大屈折率金属酸化物層6aと、大屈折率金属酸化物層6a上に形成された小屈折率金属酸化物層7と、小屈折率金属酸化物層7上に形成された大屈折率金属酸化物層6bとの3層からなるものとすることができる。
【0027】
ここで、液晶表示画面保護シート1は、反射被覆層5の大屈折率金属酸化物層6aをTi
3O
5膜又はZrO
2膜とし、小屈折率金属酸化物層7をSiO
2膜とし、大屈折率金属酸化物層6bをZrO
2膜とし、各層の膜厚を調整することにより、液晶表示画面2に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0028】
また、反射被覆層5は、例えば、
図2に液晶表示画面保護シート11として示すように、大屈折率金属酸化物層6a、小屈折率金属酸化物層7a、大屈折率金属酸化物層6b、小屈折率金属酸化物層7b、大屈折率金属酸化物層6cからなる5層構造としてもよい(以下、大屈折率金属酸化物層6a,6b,6cを「大屈折率金属酸化物層6」に代表させて示すことがあり、小屈折率金属酸化物層7a,7bを「小屈折率金属酸化物層7」に代表させて示すことがある)。尚、
図2では
図1と同一の構成には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0029】
ここで、液晶表示画面保護シート11は、反射被覆層5の大屈折率金属酸化物層6aをZrO
2膜とし、小屈折率金属酸化物層7aをSiO
2膜とし、大屈折率金属酸化物層6bをTi
3O
5膜又はZrO
2膜とし、小屈折率金属酸化物層7bをSiO
2膜とし、大屈折率金属酸化物層6cをZrO
2膜とし、各層の膜厚を調整することにより、液晶表示画面2に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0030】
さらに、液晶表示画面保護シート1,11は、液晶表示画面2側の最外層に光学透明(OCA)両面シート8を備えており、OCA両面シート8を介して液晶表示画面2に、貼付される。OCA両面シート8としては、市販のものを用いることができる。
【0031】
大屈折率金属酸化物層6と小屈折率金属酸化物層7とは、それぞれ
図3に示す真空蒸着装置21を用いて形成することができる。
【0032】
真空蒸着装置21は、イオンアシスト真空蒸着を行う装置であり、内部を排気可能とした真空チャンバ22の底部に、電子銃23a,23b、イオン銃24を備えている。電子銃23a,23b、イオン銃24は、その上方にシャッタ25a,25b,25cを備えており、シャッタ25a,25b,25cは水平方向にスライドすることにより電子銃23a,23b、イオン銃24の上方を選択的に遮蔽することができる。
【0033】
真空チャンバ22の上部には、基板ドーム26と、上下に90°の角度で揺動自在とされた補正板27とが備えられており、基板ドーム26は真空チャンバ22の外部に設けられたモータ28により回転駆動される。さらに、真空チャンバ22はその天面に図示しないヒータを備えている。
【0034】
真空蒸着装置21によれば、例えば、真空チャンバ22内部を3.0×10
−3Pa程度の真空とし、図示しないヒータにより例えば300℃程度の高温に加熱した状態で電子銃23a,23bから金属酸化物分子を放射する。また、真空蒸着装置21によれば、真空チャンバ22内部を前記真空とし、前記ヒータにより例えば70℃程度に加熱した状態で電子銃23a,23bから金属酸化物分子を放射することもできる。
【0035】
このとき、例えば、電子銃23aからはSiO
2、電子銃23bからはTi
3O
5又は、ZrO
2を放射する。一方、イオン銃24からは、酸素又はアルゴンのイオンが放射される。
【0036】
前記金属酸化物分子は、イオン銃24から放射されるイオンに補助されて、上方に向かい、補正板27に案内されて、基板ドーム26の内面に配設された基体3(図示せず)の表面に堆積され、大屈折率金属酸化物層6又は小屈折率金属酸化物層7を形成する。このとき、電子銃23a,23bに配設されたシャッタ25a,25bにより、電子銃23a又は電子銃23bの上方を選択的に遮蔽することにより、基体3の表面に大屈折率金属酸化物層6又は小屈折率金属酸化物層7のいずれか一方を堆積させることができる。また、堆積させる時間を調整することにより、大屈折率金属酸化物層6又は小屈折率金属酸化物層7を所望の膜厚とすることができる。
【0037】
そこで、反射被覆層5は、大屈折率金属酸化物層6と小屈折率金属酸化物層7との材料、膜厚を変えることにより、その反射率を15〜45%の範囲で調整することができ、液晶表示画面保護シート1,11が液晶表示画面2に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を付与することができる。
【0038】
次に、本実施形態の液晶表示画面保護シート1,11における反射被覆層5の具体的な構成について説明する。
【0039】
まず、
図1に示す液晶表示画面保護シート1において、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを、50〜70nmの範囲、好ましくは55〜65nmの範囲の厚さを備えるTi
3O
5膜とし、該Ti
3O
5膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7を、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備えるSiO
2膜とし、該SiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを、130〜150nmの範囲、好ましくは135〜145nmの範囲の厚さを備えるZrO
2膜とすることができる。
【0040】
このとき、さらに具体的には、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを60nmの厚さを備えるTi
3O
5膜とし、該Ti
3O
5膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7を94nmの厚さを備えるSiO
2膜とし、該SiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを141nmの厚さを備えるZrO
2膜とする。
【0041】
また、
図1に示す液晶表示画面保護シート1において、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを、60〜80nmの範囲、好ましくは65〜75nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7を、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備えるSiO
2膜とし、該SiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを、130〜150nmの範囲、好ましくは135〜145nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とすることができる。
【0042】
このとき、さらに具体的には、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを71nmの厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7を95nmの厚さを備えるSiO
2膜とし、該SiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを142nmの厚さを備える第2のZrO
2膜とする。
【0043】
図1に示す液晶表示画面保護シート1は、前記いずれかの構成により、反射被覆層5の反射率を15〜25%の範囲とすることができ、液晶表示画面2に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0044】
次に、
図2に示す液晶表示画面保護シート11において、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを、130〜150nmの範囲、好ましくは135〜145nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを、50〜70nmの範囲、好ましくは55〜65nmの範囲の厚さを備えるTi
3O
5膜とし、該Ti
3O
5膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを、105〜125nmの範囲、好ましくは110〜120nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを、1〜15nmの範囲、好ましくは5〜10nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とすることができる。
【0045】
このとき、さらに具体的には、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを141nmの厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを95nmの厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを60nmの厚さを備えるTi
3O
5膜とし、該Ti
3O
5膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを114nmの厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを7nmの厚さを備える第2のZrO
2膜とする。
【0046】
また、
図2に示す液晶表示画面保護シート11において、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを、120〜140nmの範囲、好ましくは125〜135nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを、75〜95nmの範囲、好ましくは80〜90nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを、55〜75nmの範囲、好ましくは60〜70nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とし、該第2のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを、75〜95nmの範囲、好ましくは80〜90nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを、55〜75nmの範囲、好ましくは60〜70nmの範囲の厚さを備える第3のZrO
2膜とすることができる。
【0047】
このとき、さらに具体的には、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを128nmの厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを86nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを64nmの厚さを備える第2のZrO
2膜とし、該第2のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを86nmの厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを64nmの厚さを備える第3のZrO
2膜とする。
【0048】
図2に示す液晶表示画面保護シート11は、前記いずれかの構成により、反射被覆層5の反射率を25〜35%の範囲とすることができ、液晶表示画面2に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。
【0049】
次に、
図2に示す液晶表示画面保護シート11において、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを、60〜80nmの範囲、好ましくは65〜75nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを、50〜70nmの範囲、好ましくは55〜65nmの範囲の厚さを備えるTi
3O
5膜とし、該Ti
3O
5膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを、130〜150nmの範囲、好ましくは135〜145nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とすることができる。
【0050】
このとき、さらに具体的には、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを70nmの厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを94nmの厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを60nmの厚さを備えるTi
3O
5膜とし、該Ti
3O
5膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを94nmの厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを141nmの厚さを備える第2のZrO
2膜とする。
【0051】
また、
図2に示す液晶表示画面保護シート11において、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを、60〜80nmの範囲、好ましくは65〜75nmの範囲の厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを、60〜80nmの範囲、好ましくは65〜75nmの範囲の厚さを備える第2のZrO
2膜とし、該第2のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを、85〜105nmの範囲、好ましくは90〜100nmの範囲の厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを、130〜150nmの範囲、好ましくは135〜145nmの範囲の厚さを備える第3のZrO
2膜とすることができる。
【0052】
このとき、さらに具体的には、反射被覆層5は、基体3上に形成される大屈折率金属酸化物層6aを70nmの厚さを備える第1のZrO
2膜とし、該第1のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7aを94nmの範囲の厚さを備える第1のSiO
2膜とし、該第1のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6bを70nmの厚さを備える第2のZrO
2膜とし、該第2のZrO
2膜上に形成される小屈折率金属酸化物層7bを94nmの厚さを備える第2のSiO
2膜とし、該第2のSiO
2膜上に形成される大屈折率金属酸化物層6cを140nmの厚さを備える第3のZrO
2膜とする。
【0053】
図2に示す液晶表示画面保護シート11は、前記いずれかの構成により、反射被覆層5の反射率を35〜45%の範囲とすることができ、液晶表示画面2に貼付されたときに、鏡面として優れた性能を得ることができる。