【解決手段】 広告媒体に配信される広告を管理する広告管理装置がクライアント端末に配信される特定の広告を決定するために使用する1以上のパラメータを含む電子メールを、クライアント端末に送信する電子メール送信部を備え、特定の広告は、電子メールが開封された後、特定の広告を配信する広告配信装置から、通信回線を介してクライアント端末に送信され、電子メールの本文の一部を構成する。
前記1以上のパラメータを含む前記電子メールは、前記電子メールが開封された場合に、前記1以上のパラメータを前記広告管理装置に自動的に送信させるための命令を含む、
請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の電子メール配信装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0012】
図1は、広告メール配信システム100の一例を概略的に示す。本実施形態において、広告メール配信システム100は、メール配信サーバ110と、SSPサーバ120と、属性情報管理サーバ130とを備える。また、属性情報管理サーバ130は、属性情報収集部132と、属性情報格納部134とを有する。広告メール配信システム100の各部は、通信ネットワーク10を介して、互いに情報を送受してよい。広告メール配信システム100は、電子メール配信装置、広告管理装置及び広告配信システムの一例であってよい。メール配信サーバ110は、電子メール配信装置の一例であってよい。SSPサーバ120は、広告管理装置の一例であってよい。
【0013】
図1において、通信ネットワーク10は、複数の装置の間で情報を伝送する伝送路を示す。通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、インターネット、専用回線、無線通信網又はそれらの組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、アドホックネットワークなどのP2Pネットワークを含んでもよい。
【0014】
無線通信網における通信方式は、移動体通信方式であってもよく、無線データ通信方式であってもよい。移動体通信方式としては、3G方式、LTE方式、4G方式などを例示することができる。無線データ通信方式としては、ZigBee(登録商標)又はBluetooth(登録商標)のような無線PAN方式、WiFi(登録商標)のような無線LAN方式、WiMAX(登録商標)のような無線MAN方式、無線WAN方式などを例示することができる。
【0015】
図1において、クライアント端末12は、広告のターゲットユーザ(単に、ユーザと称する場合がある。)が所有又は使用する通信端末を示す。通信端末は、無線方式の通信端末であってもよく、有線方式の通信端末であってもよい。通信端末は、複数の通信方式に対応してもよい。例えば、通信端末は、3G方式、LTE方式、4G方式などの移動体通信方式と、無線LAN方式、無線MAN方式などの無線通信方式との両方の通信方式に対応する。
【0016】
本実施形態において、クライアント端末12は、通信ネットワーク10を介して、メール配信サーバ110から電子メールを受信する。クライアント端末12には、例えば、電子メールを閲覧するためのプログラムがインストールされている。これにより、クライアント端末12のユーザは、当該プログラムを利用して、受信した電子メールを閲覧したり、当該電子メールを広告媒体として配信される広告を閲覧したりすることができる。
【0017】
本実施形態において、クライアント端末12は、電子メールの開封処理を実行するときに、インプレッションの発生の有無を決定する。例えば、電子メールの本文又はヘッダに、インプレッションを発生させるための命令又はインプレッションの発生を示す記号が含まれている場合、クライアント端末12は、インプレッションを発生させることを決定する。上記の命令又は記号としては、URLパラメータを例示することができる。クライアント端末12は、インプレッションを発生させることを決定した場合、通信ネットワーク10を介して、インプレッションが発生したことを示す情報をSSPサーバ120に送信して、広告を要求する。
【0018】
クライアント端末12は、通信ネットワーク10を介して、SSPサーバ120から、クライアント端末12に配信することが決定された広告の所在を示す情報(所在情報と称する場合がある。)を受信する。所在情報としては、(i)1又は複数の広告配信サーバ16のうち、上記の広告を提供する広告配信サーバ16を示す情報、(ii)1又は複数のDSPサーバ14のうち、RTBの勝者となったDSPサーバ14を示す情報などを例示することができる。
【0019】
クライアント端末12は、上記の所在情報に基づいて、通信ネットワーク10を介して、DSPサーバ14及び広告配信サーバ16の少なくとも一方に対して、上記の広告を要求する。クライアント端末12は、上記の広告を取得して、当該広告を、電子メールの一部として出力する。
【0020】
クライアント端末12は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。クライアント端末12としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などを例示することができる。携帯端末としては、携帯電話、スマートホン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどを例示することができる。
【0021】
クライアント端末12は、一般的な構成の情報処理装置において、クライアント端末12の各部の動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。クライアント端末12として用いられる情報処理装置は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、タッチパネル、マイクなどの入力装置と、表示装置、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。データ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。
【0022】
図1において、DSPサーバ14は、複数のアドエクスチェンジ又はアドネットワークを一元管理する広告配信側のプラットフォーム(Demand−Side Platform;DSP)を提供する。DSPサーバ14は、例えば、1又は複数の広告配信サーバ16が提供する広告を管理する。本実施形態において、DSPサーバ14は、SSPサーバ120と連携して、RTB(Real−Time Bidding)取引を実現する。本実施形態において、DSPサーバ14は、SSPサーバ120からのビッドリクエストに応じて、当該DSPサーバ14が管理する複数の広告を対象としてオークションを実行する。その後、上記のオークションの勝者広告に関する情報を、ビッドレスポンスとして、SSPサーバ120に送信する。
【0023】
DSPサーバ14及び広告配信サーバ16のそれぞれは、通信ネットワーク10を介して、外部の機器と情報を送受することができる装置であればよく、特に限定されない。DSPサーバ14及び広告配信サーバ16のそれぞれは、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。DSPサーバ14及び広告配信サーバ16のぞれぞれは、仮想サーバ又はクラウドシステムであってもよい。DSPサーバ14及び広告配信サーバ16のそれぞれは、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。DSPサーバ14及び広告配信サーバ16は、同一の物理サーバ又は仮想サーバ上で実現されてもよく、異なる物理サーバ又は仮想サーバ上で実現されてもよい。
【0024】
DSPサーバ14及び広告配信サーバ16のそれぞれは、一般的な構成の情報処理装置において、DSPサーバ14及び広告配信サーバ16のそれぞれの各部の動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。DSPサーバ14又は広告配信サーバ16として用いられる情報処理装置は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、タッチパネル、マイクなどの入力装置と、表示装置、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。データ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。
【0025】
[広告メール配信システム100の概要]
本実施形態によれば、広告メール配信システム100は、電子メールを広告媒体として利用して、広告配信サーバ16により提供される広告を配信する。一実施形態によれば、広告は、電子メールが開封された後、広告配信サーバ16からクライアント端末12に送信され、電子メールの本文の一部を構成する。広告は、クライアント端末12の属性に基づいて決定されてもよい。
【0026】
広告は、当該広告の受領者に対して告知される情報であれば、その形式及び内容は特に限定されない。広告の形式は、テキスト、イラスト、写真、アニメーション、動画、及び、これらの組み合わせであってもよい。広告の内容は、広告提供者の商品又はサービスに関する情報であってもよい。広告の内容は、災害、事件又は事故に関する情報であってもよい。広告の内容は、特定の地域に関する情報であってもよい。
【0027】
広告提供者の商品又はサービスに関する情報としては、商品又はサービスの割引情報(クーポン情報と称される場合がある。)、イベントの告知情報などを例示することができる。他の実施形態において、広告提供者が公共交通機関である場合、広告提供者の商品又はサービスに関する情報は、運休情報、遅延情報、渋滞情報などであってよい。広告提供者が天気予報サービスを提供する事業者又は行政庁である場合、広告は、各種の気象情報であってよい。気象情報としては、天候、気圧、気温、湿度、日照時間、風、波浪、潮位、河川の水位、地面現象などに関する情報、並びに、気象現象、季節現象又は大気汚染の種類及び程度に関する情報を例示することができる。気象情報は、各種の警報又は注意報であってもよい。
【0028】
本実施形態において、広告メール配信システム100は、クライアント端末12に電子メールを送信する。広告メール配信システム100及びクライアント端末12は、HTMLをサポートしていることが好ましい。広告メール配信システム100及びクライアント端末12は、HTMLメールをサポートしていることが好ましい。これにより、電子メールなどの静的なサイトの一部に、Webサイトなどの動的なサイトで用いられる技術を適用することができる。その結果、電子メールの本文の一部を、Webページの広告枠と同様に取り扱うことができる。
【0029】
例えば、電子メールの本文中にインラインフレームを配置して、当該電子メールの本文中に他のHTMLを組み込めるようにしておくことで、広告配信サーバ16から提供された広告を電子メールの本文中に組み込むことができる。一実施形態において、広告メール配信システム100は、2以上のサーバの間に配され、当該2以上のサーバ間の情報を中継する中間サーバ(図示されていない。)を有し、中間サーバにおいて、データフォーマットを変換してよい。これにより、フォーマットの異なるサーバ間における情報のやり取りが可能になる。例えば、iframe要素に対応しているサーバと、iframe要素に対応していないサーバとが、中間サーバを介して情報を送受することで、両者の間で情報をやり取りすることができる。
【0030】
クライアント端末12において電子メールが開封されると、当該電子メールの広告枠のインプレッションが発生する。インプレッションが発生すると、SSPサーバ120と、SSPサーバ120と連携する1又は複数のDSPサーバ14との間でRTB取引が実行される。その結果、1又は複数の広告配信サーバ16により提供される複数の広告のうち、最も収益率が高い広告が、クライアント端末12に配信されるべき広告として、自動的に決定される。
【0031】
クライアント端末12に配信されるべき広告が決定されると、広告メール配信システム100は、当該広告の所在に関する情報をクライアント端末12に送信する。その後、クライアント端末12は、DSPサーバ14又は広告配信サーバ16に対して、広告の配信を要求する。クライアント端末12は、広告を取得すると、例えば、電子メールの本文の一部に広告が配置された表示画面を生成して、クライアント端末12の表示部に、当該表示画面を表示させる。
【0032】
本実施形態によれば、電子メールが開封された直後に、クライアント端末12に配信される広告が決定される。これにより、例えば、クライアント端末12の属性及び電子メールが開封されたタイミングの少なくとも一方に応じた広告を配信することができる。Webページを広告媒体として用いる場合、ユーザにWebページの情報を送信するタイミングと、ユーザが当該Webページを閲覧するタイミングとが、概ね一致する。これに対して、電子メールを広告媒体として用いる場合、通常、ユーザに電子メールを送信するタイミングと、ユーザが当該電子メールを閲覧するタイミングとは一致しない。しかしながら、本実施形態によれば、電子メールが開封されたときに、クライアント端末12に配信される広告が決定されるので、広告を効率的に配信することができる。
【0033】
[広告メール配信システム100の各部の説明]
本実施形態において、メール配信サーバ110は、クライアント端末12に電子メールを配信する。電子メールは、SSPサーバ120がクライアント端末に配信される特定の広告を決定するために使用する1以上のパラメータを含んでよい。上述のとおり、クライアント端末12において電子メールの開封処理が実行されると、インプレッションが発生する。このとき、上記のパラメータは、インプレッションの発生を示す情報と対応づけて、クライアント端末12からSSPサーバ120に送信される。
【0034】
本実施形態において、SSPサーバ120は、広告媒体に配信される広告を管理する。SSPサーバ120は、複数のアドエクスチェンジ又はアドネットワークを一元管理する広告媒体側のプラットフォーム(Supply−Side Platform;SSP)を提供してよい。SSPサーバ120は、例えば、インプレッションが発生するたびに、最も収益率が高い広告を自動的に決定して、広告媒体に配信する。一実施形態において、SSPサーバ120は、電子メールの広告枠に配信する広告を決定する。他の実施形態において、SSPサーバ120は、Webページの広告枠に配信する広告を決定する。
【0035】
本実施形態において、属性情報管理サーバ130は、属性情報を管理する。属性情報は、クライアント端末12の属性に関する情報を含んでよい。クライアント端末12の属性は、クライアント端末12のユーザの属性を含んでもよい。属性情報収集部132は、属性情報を収集する。属性情報格納部134は、属性情報収集部132が収集した属性情報を格納する。属性情報格納部134は、クライアント端末12又はクライアント端末12のユーザを識別する端末識別情報と、クライアント端末12の属性を示す情報とを対応付けて格納してよい。
【0036】
クライアント端末12の属性は、(i)クライアント端末12の移動履歴(クライアント端末12の現在位置を含む。)、クライアント端末12の通信履歴、クライアント端末12がアクセスしたWebサイトのアクセス履歴、並びに、クライアント端末12のユーザの検索履歴、文字入力履歴、操作履歴、決済履歴、及び、商品又はサービスの購入履歴などの履歴情報、及び、(ii)クライアント端末12のユーザの性別、年齢又は年代、住所、家族構成、趣味、嗜好などの個人情報の少なくとも1つであってもよい。クライアント端末12の属性は、上記の履歴情報及び個人情報の少なくとも1つに基づいて決定されてもよい。クライアント端末12の属性は、属性情報収集部132が収集した情報に基づいて決定されてもよい。例えば、複数の属性のそれぞれについて予め定められた条件と、属性情報収集部132が収集したクライアント端末12に関する情報とを比較して、クライアント端末12に合致する属性を決定する。これにより、単一のクライアント端末12に対して、1又は複数の属性を対応付けることができる。
【0037】
操作履歴としては、電子メール受信後になされた操作の種類(開封、削除、保存などである。)、広告配信後になされた操作の種類(電子メールの削除又は保存、広告に関連するWebページの閲覧などである。)、電子メールが受信されてから開封されるまでの時間に関する情報、電子メールが開封されるタイミング(平均間隔、時間帯などである。)に関する情報などを例示することができる。クライアント端末12の属性は、電子メールの属性ごとの操作履歴を含んでもよい。電子メールの属性は、電子メールの件名、電子メールの本文、電子メールが配信される時間帯などに基づいて決定されてよい。
【0038】
広告メール配信システム100の各部は、通信ネットワーク10を介して、外部の機器と情報を送受することができる装置であればよく、特に限定されない。広告メール配信システム100の各部は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。広告メール配信システム100の各部は、仮想サーバ又はクラウドシステムであってもよい。広告メール配信システム100の各部は、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。広告メール配信システム100を構成する2以上のサーバは、同一の物理サーバ又は仮想サーバ上で実現されてもよく、異なる物理サーバ又は仮想サーバ上で実現されてもよい。
【0039】
広告メール配信システム100の各部は、一般的な構成の情報処理装置において、広告メール配信システム100の各部の動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。広告メール配信システム100の各部として用いられる情報処理装置は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、タッチパネル、マイクなどの入力装置と、表示装置、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。データ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。
【0040】
図2は、メール配信サーバ110の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、メール配信サーバ110は、ターゲットユーザ決定部210と、パラメータ生成部220と、広告メール作成部230と、広告メール送信部240と、開封確認部250とを備える。メール配信サーバ110の各部は、互いの情報を送受してよい。広告メール送信部240は、電子メール送信部の一例であってよい。
【0041】
本実施形態において、ターゲットユーザ決定部210は、電子メールの配信先となるユーザ又は端末を決定する。ターゲットユーザ決定部210は、決定されたユーザを示す情報を、例えば、パラメータ生成部220及び広告メール作成部230に送信する。決定されたユーザを示す情報は、決定されたユーザを示す端末識別情報であってよい。
【0042】
ターゲットユーザ決定部210は、広告メールの作成者若しくは配信者、又は、当該広告メールの作成若しくは配信の依頼者の指示又は入力に基づいて、電子メールの配信先となるユーザを決定してよい。ターゲットユーザ決定部210は、属性情報格納部134を参照して、特定の属性を有するクライアント端末12のユーザを、電子メールの配信先となるユーザとして抽出してもよい。
【0043】
本実施形態において、パラメータ生成部220は、SSPサーバ120が、クライアント端末12に配信される広告を決定するために使用する1以上のパラメータを生成する。パラメータ生成部220は、生成されたパラメータを、例えば、広告メール作成部230に送信する。1以上のパラメータは、SSPサーバ120が、広告媒体に送信される広告を決定するときに使用される情報であってよい。一実施形態によれば、SSPサーバ120は、アドネットワーク、アドエクスチェンジ、DSPなどと連携して、広告を決定する。1以上のパラメータは、SSPサーバ120が、アドネットワーク、アドエクスチェンジ又はDSPに広告を要求するために必要な情報であってよい。パラメータの種類及びフォーマットは、SSPサーバ120と、アドネットワーク、アドエクスチェンジ又はDSPとの間で情報を受け渡すことできるものであればよく、特に限定されるものではない。1以上のパラメータは、SSPサーバ120が、ビッドリクエストを作成するときに使用される情報であってもよい。パラメータ生成部220は、1以上のパラメータのそれぞれを識別するパラメータ識別情報と、1以上のパラメータのそれぞれの値とが対応付けられた情報を生成してもよい。
【0044】
1以上のパラメータは、電子メールが開封される度に広告の配信を要求することを示すパラメータ、一度電子メールが開封された後は、新たな広告の配信を要求しないことを示すパラメータ、一度電子メールが開封された後、予め定められた期間が経過するまで、新たな広告の配信を要求しないことを示すパラメータ、一度電子メールが開封された後は、過去又は指定された期間内に取得された広告を配信又は表示することを示すパラメータなどを含んでもよい。パラメータ生成部220は、広告メールの作成者若しくは配信者、又は、当該広告メールの作成若しくは配信の依頼者の指示又は入力に基づいて、パラメータの種類及び個数の少なくとも一方を決定してよい。パラメータの種類及び個数は、例えば、広告の目的に応じて決定される。
【0045】
一実施形態において、例えば、幅広いユーザに広告メールを送信する場合、又は、広告単価を抑制したい場合には、パラメータ生成部220は、ユーザの性別及び年代をパラメータとして利用することを決定する。他の実施形態において、例えば、期間限定の広告メールを送信する場合、又は、広告費用の総額を抑制したい場合には、パラメータ生成部220は、ユーザの性別及び年代に加えて、ユーザの趣味又は嗜好、及び、クライアント端末12の現在位置をパラメータとして利用することを決定する。
【0046】
パラメータ生成部220は、属性情報格納部134を参照して、1以上のパラメータを生成してよい。一実施形態において、パラメータ生成部220は、パラメータの種類を決定した後、決定されたパラメータに対応する属性情報を決定する。例えば、パラメータ生成部220は、属性情報格納部134を参照して、端末識別情報及びパラメータの種類をキーとして、決定されたパラメータに対応する属性情報を抽出する。他の実施形態において、パラメータ生成部220は、パラメータの個数を決定した後、属性情報を決定する。例えば、パラメータ生成部220は、属性情報格納部134を参照して、端末識別情報をキーとして、決定された個数の任意の属性情報を抽出する。
【0047】
本実施形態において、広告メール作成部230は、電子メールを生成する。広告メール作成部230は、電子メールの宛先アドレスに、ターゲットユーザ決定部210が決定したユーザの電子メールアドレスが設定された電子メールを作成する。広告メール作成部230は、電子メールの件名に、例えば、当該電子メールが広告であることを示す文字列が設定された電子メールを作成する。広告メール作成部230は、ユーザの操作履歴を解析して、電子メールが開封されるまでの時間を短縮する、又は、電子メールが開封される確率を向上させることが期待される文字列を、電子メールの件名に含めてもよい。
【0048】
本実施形態において、広告メール作成部230は、電子メールの本文に、パラメータ生成部220が生成したパラメータを含む電子メールを作成する。例えば、電子メールの本文には、1以上のパラメータのそれぞれを識別するパラメータ識別情報と、1以上のパラメータのそれぞれの値とが対応付けられた情報が記載される。電子メールの本文には、クライアント端末12又はクライアント端末12のユーザを識別するための端末識別情報が記載されてもよい。電子メールの本文には、当該電子メール又は当該電子メールに含まれる広告枠を識別するためのメール識別情報が記載されてもよい。上記のパラメータに関する情報、端末識別情報及びメール識別情報の少なくとも1つは暗号化されていてもよい。
【0049】
広告メール作成部230は、電子メールが開封された場合に、1以上のパラメータをSSPサーバ120に自動的に送信させるための命令を含む電子メールを作成してもよい。例えば、電子メールは、URLパラメータを含み、当該URLパラメータは、SSPサーバ120のURLと、1以上のパラメータのそれぞれを識別するパラメータ識別情報と、1以上のパラメータのそれぞれの値とを含む。URLパラメータは、端末識別情報及びメール識別情報の少なくとも1つをさらに含んでもよい。URLパラメータに含まれる情報は暗号化されていてもよい。
【0050】
電子メールは、HTMLメールであってよい。電子メールは、クライアント端末12のコンピュータに広告を表示させるためのプログラムを含んでもよい。上記のプログラムは、クライアント端末12のコンピュータに、パラメータ生成部220が生成したパラメータをSSPサーバ120に送信させる処理を実行させるためのプログラムであってもよい。これにより、例えば、電子メールが開封された場合に、1以上のパラメータをSSPサーバ120に自動的に送信させることができる。また、SSPサーバ120により決定された広告を、電子メール上に配置することができる。
【0051】
本実施形態において、広告メール送信部240は、広告メール作成部230が作成した電子メールを、クライアント端末12に送信する。本実施形態において、開封確認部250は、広告メール送信部240が送信したメールの開封状況に関する情報を取得する。例えば、広告メール送信部240が、クライアント端末12に電子メールを送信するときに、開封確認要求を送信する場合、開封確認部250は、クライアント端末12から開封確認メッセージの受領の有無を管理する。開封確認部250は、開封状況に関する情報を、属性情報収集部132に送信してよい。属性情報収集部132は、開封状況に関する情報を解析して、属性情報格納部134に格納する。
【0052】
開封状況に関する情報としては、開封の有無を示す情報、電子メールが開封されるまでの時間に関する情報などを例示することができる。電子メールが開封されるまでの時間に関する情報は、電子メールが送信されてから当該電子メールが開封されるまでの時間に関する情報であってもよく、予め定められた期間内に電子メールが開封されたか否かに関する情報であってもよい。
【0053】
図3は、SSPサーバ120の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、SSPサーバ120は、パラメータ取得部310と、オークション実行部320と、オークション結果送信部330とを備える。オークション実行部320は、広告決定部の一例であってよい。オークション結果送信部330は、所在情報送信部の一例であってよい。
【0054】
本実施形態において、パラメータ取得部310は、クライアント端末12から、クライアント端末12に配信される広告を決定するための1以上のパラメータを取得する。パラメータ取得部310は、クライアント端末12から、上記の1以上のパラメータが含まれる電子メール又は当該電子メールに含まれる広告枠を識別するメール識別情報を取得してもよい。パラメータ取得部310は、クライアント端末12から取得した情報が暗号化されている場合、当該情報を復号化してよい。一実施形態において、パラメータ取得部310は、クライアント端末12から、上記の1以上のパラメータのそれぞれを識別するパラメータ識別情報と、1以上のパラメータのそれぞれの値と、端末識別情報と、メール識別情報とを含むURLパラメータを受信する。パラメータ取得部310は、URLパラメータを解析して、それぞれの情報を取得する。
【0055】
本実施形態において、オークション実行部320は、パラメータ取得部310が取得したパラメータを用いて、クライアント端末12に配信する広告を決定する。本実施形態において、オークション実行部320は、クライアント端末12が受信した電子メールの広告枠に配信する広告のオークションを実行する。
【0056】
具体的には、オークション実行部320は、オークション実行部320は、パラメータ取得部310が取得したパラメータを用いて、ビッドリクエストを作成する。オークション実行部320は、ビッドリクエストを、連携する1又は複数のDSPサーバ14に送信して、RTBによるオークションを実行する。オークション実行部320は、1又は複数のDSPサーバ14のそれぞれから、ビッドレスポンスを受信する。オークション実行部320は、ビッドレスポンスを解析して、1又は複数のDSPサーバ14の中から、勝者DSPを決定する。
【0057】
本実施形態において、オークション結果送信部330は、オークション実行部320により決定された勝者DSPを示す情報を、クライアント端末12に送信する。勝者DSPを示す情報は、広告の所在に関する所在情報の一例であってよい。オークション結果送信部330は、勝者DSPを示す情報を、オークションの対象となった広告枠を含む電子メールのメール識別情報と対応付けて、クライアント端末12に送信してもよい。
【0058】
図4は、クライアント端末12の一例を概略的に示す。本実施形態において、クライアント端末12は、入力部410と、出力部420と、通信制御部430と、情報処理部440とを備える。
【0059】
本実施形態において、入力部410は、各種の情報を入力する。入力部410としては、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、タッチパネルディスプレイ、音声入力装置、ジェスチャー入力装置などを例示することができる。例えば、入力部410は、ユーザの入力又は指示を受け付ける。
【0060】
本実施形態において、出力部420は、各種の情報を出力する。出力部420としては、ディスプレイなどの表示装置、プリンタなどの印刷装置、スピーカなどの音声出力装置などを例示することができる。例えば、出力部420は、情報処理部440の指示に基づいて、表示装置に各種の画面を出力する。
【0061】
本実施形態において、通信制御部430は、通信ネットワーク10を介して、外部の機器との間で情報を送受する。通信制御部430は、外部の機器との間の通信を制御する。通信制御部430は、通信インターフェースを含んでもよい。
【0062】
本実施形態において、情報処理部440は、クライアント端末12における各種の情報処理を実行する。一実施形態において、情報処理部440は、電子メールの開封処理を実行する。通信制御部430がメール配信サーバ110からの電子メールを受信すると、情報処理部440は、当該電子メールを解析して、インプレッションの発生の有無を決定する。例えば、電子メールの本文に、SSPサーバ120のURLを含むURLパラメータが記載されている場合、情報処理部440は、インプレッションを発生させることを決定する。情報処理部440は、URLパラメータの指定に従って、SSPサーバ120にアクセスし、広告の配信を要求する。
【0063】
これにより、SSPサーバ120は、クライアント端末12においてインプレッションが発生したことを検知する。また、SSPサーバ120は、URLパラメータを解析して、ビッドリクエストの作成に必要なパラメータを取得し、RTBによるオークションを実施する。通信制御部430がSSPサーバ120から勝者DSPに関する情報を受信すると、情報処理部440は、勝者DSPに関する情報に基づいて、広告を取得する。より具体的には、情報処理部440は、勝者DSPにアクセスして、広告の配信を要求する。勝者DSPは、クライアント端末12からの要求に応じて、広告配信サーバ16にアクセスし、クライアント端末12に広告を配信させる。他の実施形態において、情報処理部440は、勝者DSPに関する情報を記憶装置(図示していない。)に格納してもよい。情報処理部440は、電子メールに、過去又は指定された期間内に取得した広告を表示することを示す命令が含まれている場合には、記憶装置に格納された情報に基づいて、広告の配信を要求してもよい。
【0064】
通信制御部430が広告配信サーバ16から広告を受信すると、情報処理部440は、電子メールの本文の一部に広告が表示された表示画面を生成する。また、情報処理部440は、出力部420の表示装置に表示画面を表示させる。表示画面において、広告には、ユーザが当該広告をクリックした場合に、広告配信サーバ16にアクセスするための命令が埋め込まれていてもよい。また、広告には、ユーザが当該広告をクリックした場合に、ユーザが広告をクリックしたことを示す情報を属性情報収集部132に送信するための命令が埋め込まれていてもよい。
【0065】
図5は、広告メール500の一例を概略的に示す。広告メール500は、広告配信用の電子メールであってよい。本実施形態において、広告メール500は、差出人アドレス510と、宛先アドレス520と、件名530と、本文540とを有する。本文540は、メッセージ542と、命令544とを含む。
図5に示されるとおり、命令544は、SSPサーバ120のURLを含み、SSPサーバ120にアクセスして、広告を要求するための命令と、SSPサーバ120に広告を決定させるための命令とを含む。なお、
図5において示された命令544は単なる例示に過ぎず、命令544は本実施形態に限定されない。
【0066】
図6は、表示画面600の一例を概略的に示す。本実施形態において、表示画面600は、差出人アドレス510と、宛先アドレス520と、件名530と、本文540とを有する。本文540は、メッセージ542と、広告644とを含む。
図6に示されるとおり、クライアント端末12において広告メール500に記載されていた命令544が実行され、広告644が表示された表示画面600が出力される。
【0067】
図7は、広告メール配信システム100における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、まず、ステップ702において(ステップをSと省略する場合がある。)、メール配信サーバ110が広告メール500を作成する。具体的には、ターゲットユーザ決定部210が、ターゲットユーザを決定する。パラメータ生成部220が、SSPサーバ120におけるビッドリクエストの作成処理に必要なパラメータを生成する。また、広告メール作成部230が、本文に、ユーザに対するメッセージ542と、命令544とが記載された広告メール500を作成する。ここで、命令544は、SSPサーバ120のURLと、ターゲットユーザ決定部210が決定したユーザの端末識別情報と、これから作成する電子メールのメール識別情報と、パラメータ生成部220が生成したパラメータとを含むURLパラメータを含んでよい。その後、広告メール送信部240が、広告メール500を、ターゲットユーザのクライアント端末12に送信する。
【0068】
次に、S712において、クライアント端末12が、メール配信サーバ110が送信した広告メール500を受信する。また、クライアント端末12が、ユーザの開封指示に基づいて、広告メール500の開封処理を実行する。開封処理が実行されると、S714において、クライアント端末12の情報処理部440が、広告メール500を解析し、命令544に基づいて、各種の処理を実行する。具体的には、広告メール500の本文に記載されたURLパラメータに基づいてSSPサーバ120にアクセスし、SSPサーバ120に広告を要求する。また、URLパラメータを介して、ビッドリクエストの作成に必要な情報を、SSPサーバ120に受け渡す。
【0069】
次に、S722において、SSPサーバ120が、クライアント端末12からの要求を受け付ける。その後、SSPサーバ120は、クライアント端末12から受け取ったパラメータを利用して、ビッドリクエストを作成する。SSPサーバ120は、ビッドリクエストを連携する複数のDSPサーバ14に送信して、RTBによるオークションを実施する。S724において、複数のDSPサーバ14のそれぞれにおいてオークションが実施され、各DSPサーバは、各DSPサーバにおける勝者広告に関する情報を含むビッドレスポンスを作成する。各DSPサーバは、ビッドレスポンスをSSPサーバ120に送信する。S726において、SSPサーバ120が、各DSPサーバからのビッドレスポンスを解析して、勝者DSPを決定する。SSPサーバ120は、勝者DSPに関する情報をクライアント端末12に送信する。
【0070】
次に、S732において、クライアント端末12が、SSPサーバ120から受信した情報に基づいて、勝者DSPにアクセスし、広告を要求する。S734において、勝者DSPは、勝者広告を提供する広告配信サーバ16にアクセスし、クライアント端末12に広告を配信することを要求する。S736において、勝者広告を提供する広告配信サーバ16が、クライアント端末12の電子メールに広告を配信する。具体的には、広告を呼び出すためのHTMLコードを、クライアント端末12に送信する。その後、S738において、クライアント端末12の情報処理部440が、広告644が表示された表示画面600を生成して、出力部420の表示装置に表示させる。
【0071】
これにより、電子メールを開封した時点において、当該電子メールの受領者にとって有益な広告を配信することができる。また、電子メールを開封するたびに異なる広告を配信することもできる。本実施形態によれば、電子メールが配信された時点では、当該電子メールに配信される広告が決定されていない。そのため、例えば、広告の有効期限が過ぎてしまった場合であっても、電子メールを再送することなく、新たな有効期限が設定された広告を配信することができる。
【0072】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0073】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。