特開2017-192600(P2017-192600A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-192600(P2017-192600A)
(43)【公開日】2017年10月26日
(54)【発明の名称】吸収防汚製品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/47 20060101AFI20170929BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20170929BHJP
   A61F 13/472 20060101ALI20170929BHJP
   A61F 13/476 20060101ALI20170929BHJP
   A61F 13/56 20060101ALI20170929BHJP
   A61F 13/64 20060101ALI20170929BHJP
【FI】
   A61F13/47 100
   A61F13/15 130
   A61F13/472
   A61F13/476
   A61F13/56 100
   A61F13/64
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-85539(P2016-85539)
(22)【出願日】2016年4月21日
(11)【特許番号】特許第6067163号(P6067163)
(45)【特許公報発行日】2017年1月25日
(71)【出願人】
【識別番号】316003416
【氏名又は名称】羽入 崇子
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(72)【発明者】
【氏名】羽入 崇子
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200AA15
3B200AA17
3B200BA01
3B200BB06
3B200CA13
3B200DE03
3B200DE15
(57)【要約】
【課題】ずれを抑制しつつ、不快感を軽減することができる吸収防汚製品を提供する。
【解決手段】吸収防汚製品10は、おりものシート又は布ナプキンとして用いられるものであり、幅方向よりも長さ方向が長く形成された縦型のライナー11を備えている。ライナー11は、布製であり、肌側の内布部材11Aと、ショーツ20の側の外布部材11Bとを有している。内布部材11Aの表面には、メッシュ生地よりなるメッシュ部材11Cが設けられていることが好ましい。布ナプキン10は、また、ライナー11に対して一方の側部から幅方向に伸長するように設けられたバンド12と、ライナー11の他方の側部側に開口13Aを有し、この開口13Aから一方の側部側に向かい袋状部が設けられたポケット13とを備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向よりも長さ方向が長く形成された布製のライナーと、
このライナーに対して一方の側部から幅方向に伸長するように設けられたバンドと、
前記ライナーの他方の側部側に開口を有し、この開口から一方の側部側に向かい袋状部が設けられたポケットと
を備えたことを特徴とする吸収防汚製品。
【請求項2】
前記ライナーをショーツのクロッチ部の内側に配置し、前記バンドをショーツのクロッチ部の外側に回して先端部を前記ポケットに挿入することにより、前記ライナーをショーツのクロッチ部に固定可能としたことを特徴とする請求項1記載の吸収防汚製品。
【請求項3】
前記バンドは、
前記ライナーに配設されたバンド基端部と、
このバンド基端部の先端に設けられ、前記バンド基端部とは別部材よりなり、前記ポケットに挿入されるアタッチ部と
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の吸収防汚製品。
【請求項4】
前記ライナーは、肌が当接される側の表面に、メッシュ生地よりなるメッシュ部材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の吸収防汚製品。
【請求項5】
おりものシート又は布ナプキンであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1に記載の吸収防汚製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、女性のショーツのクロッチ部に着用し、ショーツ等を汚れから守るための吸収防汚製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、おりものシート又は生理用ナプキンなどの吸収防汚製品としては、例えば、表面をポリオレフィンやポリエステルなどの不織布で構成したいわゆる使い捨てタイプのものが多く使用されている。これらのおりものシート又は紙ナプキンは、一般に、ショーツのクロッチ部にテープで固定して使用するようになっている。しかし、このようなおりものシート又は紙ナプキンは、使用者によってはその素材により身体との接触部にかぶれやかゆみが生じる場合があり、また、使用済みのおりものシート又は紙ナプキンが環境に負荷を与えてしまうなどの問題点がある。
【0003】
そこで、近年では、布製のものが見直され、その使用が徐々に広まりつつある。布製の吸収防汚製品は、洗濯することにより再利用が可能であり、また、布特有の暖かみがあり、局部が蒸れたりかぶれたりすることが少なく、更に、環境に与える負荷を軽減することができるなどの利点がある。このような布製の吸収防汚製品としては、例えば、布を複数枚重ねてショーツのクロッチ部に置いて使用するもの(例えば、特許文献1参照)や、本体から両側に伸長された羽根部を設け、本体をショーツのクロッチ部の内側に置き、羽根部をクロッチ部の外側に曲げて、羽根部の先端同士をホックで留めて使用するもの(例えば、特許文献2参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−353182号公報
【特許文献2】特開2006−288681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1は、単にショーツのクロッチ部に置くだけであるので、使用中にずれたり、ショーツから落ちてしまう場合があるという問題があった。また、特許文献2は、ホックで留めるので、ホックが肌に当たって痛みや異物感を感じ、不快に思う場合があるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、ずれを抑制しつつ、不快感を軽減することができる吸収防汚製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の吸収防汚製品は、幅方向よりも長さ方向が長く形成された布製のライナーと、このライナーに対して一方の側部から幅方向に伸長するように設けられたバンドと、ライナーの他方の側部側に開口を有し、この開口から一方の側部側に向かい袋状部が設けられたポケットとを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ライナーに対して一方の側部から幅方向に伸長するようにバンドを設けると共に、ライナーの他方の側部側に開口を有し、この開口から一方の側部側に向かい袋状部を形成したポケットを設けるようにしたので、例えば、ライナーをショーツのクロッチ部の内側に配置し、バンドをショーツのクロッチ部の外側に回して先端部をポケットに挿入することにより、ライナーをショーツに固定することができる。よって、ホックなどの部品を用いずにライナーを固定することができる。従って、ライナーのずれを抑制しつつ、ホックなどの部品が当たることによる不快感を軽減することができる。
【0009】
特に、バンドが、バンド基端部と、このバンド基端部の先端に設けられ、バンド基端部とは別部材よりなるアタッチ部とを備えるようにすれば、バンドの先端部をポケットに入れやすくすることができ、かつ、入れた後は外れにくくすることができる。
【0010】
また、ライナーの肌が当接される側の表面に、メッシュ生地よりなるメッシュ部材を備えるようにすれば、ライナーが濡れても肌に密着することを抑制することができ、密着による不快感を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施の形態に係る吸収防汚製品の構成を表す図である。
図2図1に示したII−II線に沿った部分断面図である。
図3図1に示した吸収防汚製品をショーツに取り付けた状態を表す図である。
図4図1に示した吸収防汚製品をショーツに取り付けた状態を表す他の図である。
図5図1に示した吸収防汚製品をショーツに取り付ける方法を説明するための前から見た図である。
図6図1に示した吸収防汚製品をショーツに取り付ける方法を説明するための上から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態に係る吸収防汚製品10の構成を表すものであり、図2は、図1に示したII−II線に沿った部分断面構成を表すものである。図3及び図4は、吸収防汚製品10をショーツ20に取り付けた状態を表すものである。この吸収防汚製品10は、例えば、おりものシート又は布ナプキンとして用いられるものであり、幅方向よりも長さ方向が長く形成された縦型のライナー11を備えている。
【0014】
ライナー11は、布製であり、例えば、肌側の内布部材11Aと、ショーツ20の側の外布部材11Bとを有している。なお、内布部材11A及び外布部材11Bは、それぞれ1枚で構成するようにしてもよいが、複数枚を重ねて構成するようにしてもよい。これら内布部材11Aと外布部材11Bとは、周縁部で縫い合わされている。ライナー11の肌が当接される側の表面、すなわち内布部材11Aの表面には、例えば、メッシュ生地よりなるメッシュ部材11Cが設けられていることが好ましい。ライナー11が濡れても肌に密着することを抑制し、密着による不快感を低減することができるからである。メッシュ部材11Cは、例えば、内布部材11A及び外布部材11Bと共に縫い合わされている。
【0015】
この吸収防汚製品10は、また、ライナー11に対して一方の側部から幅方向に伸長するように設けられたバンド12と、ライナー11の他方の側部側に開口13Aを有し、この開口13Aから一方の側部側に向かい袋状部が設けられたポケット13とを備えている。
【0016】
バンド12は、例えば、布製であり、ライナー11に配設されたバンド基端部12Aと、このバンド基端部12Aの先端に設けられ、バンド基端部11Aとは別部材よりなるアタッチ部12Bとを有していることが好ましい。アタッチ部12Bは、ポケット13に挿入されるものであり、バンド基端部11Aと異なる部材よりなるアタッチ部12Bを設けることにより、バンド12の先端部をポケット13に入れやすくすることができ、かつ、入れた後は外れにくくすることができるからである。なお、バンド12は、例えば、ライナー11の側の端部を内布部材11Aと外布部材11Bとの間に挿入し、内布部材11A及び外布部材11Bと共に縫い合わされることにより、ライナー11に配設されている。
【0017】
ポケット13は、例えば、ライナー11の他方の側部において、内布部材11Aと外布部材11Bとを一部において縫い合わせずに開口13Aを設け、内布部材11Aと外布部材11Bとの間に袋状部が形成されている。なお、内布部材11Aと外布部材11Bとの間には、必要に応じて、吸収性を高めるための吸収布部材や、防水シート等を挿入するようにしてもよい。
【0018】
この吸収防汚製品10は、例えば、次のようにして用いられる。図5及び図6は、吸収防汚製品10をショーツ20に取り付ける方法を表すものである。この吸収防汚製品10では、例えば、図5及び図6に示したように、ライナー11をショーツ20のクロッチ部21の内側に配置し、バンド12をショーツ20のクロッチ部21の外側に回して先端のアタッチ部12Bをポケット13に挿入する。これにより、ライナー11をショーツ20のクロッチ部21に固定することができる。また、取り外す時には、バンド12のアタッチ部12Bをポケット13から抜き出してバンド12を外し、ライナー11を外す。
【0019】
このように、本実施の形態によれば、ライナー11に対して一方の側部から幅方向に伸長するようにバンド12を設けると共に、ライナー11の他方の側部側に開口13Aを有し、この開口13Aから一方の側部側に向かい袋状部を形成したポケット13を設けるようにしたので、例えば、ライナー11をショーツ20のクロッチ部21の内側に配置し、バンド12をショーツ20のクロッチ部21の外側に回して先端部をポケット13に挿入することにより、ライナー11をショーツ20に固定することができる。よって、ホックなどの部品を用いずにライナー11を固定することができる。従って、ライナー11のずれを抑制しつつ、ホックなどの部品が当たることによる不快感を軽減することができる。
【0020】
特に、バンド12が、バンド基端部12Aと、このバンド基端部12Aの先端に設けられ、バンド基端部12Aとは別部材よりなるアタッチ部12Bとを備えるようにすれば、バンド12の先端部をポケットに入れやすくすることができ、かつ、入れた後は外れにくくすることができる。
【0021】
また、ライナー11の肌が当接される側の表面に、メッシュ生地よりなるメッシュ部材11Cを備えるようにすれば、ライナー11が濡れても肌に密着することを抑制することができ、密着による不快感を軽減することができる。
【0022】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
【0023】
例えば、上記実施の形態では、ポケット13の開口13Aをライナー11の他方の側部に設ける場合について説明したが、例えば、ライナー11のショーツ20側の面における他方の側部側に設けるようにしてもよい。この場合、ライナー11の内布部材11Aの一部をショーツ20側の面まで回り込ませ、内布部材11Aと外布部材11Bとを一部において縫い合わせずに開口13Aを形成するようにしてもよく、また、外布部材11Bの一部に開口13Aを設けるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0024】
おりものシート又は布ナプキンなどの吸収防汚製品に用いることができる。
【符号の説明】
【0025】
10…吸収防汚製品、11…ライナー、11A…内布部材、11B…外布部材、11C…メッシュ部材、12…バンド、12A…バンド基端部、12B…アタッチ部、13…ポケット、13A…開口、20…ショーツ、21…クロッチ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2016年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌側の内布部材と、ショーツの側の外布部材とが周縁部で縫い合わされており、幅方向よりも長さ方向が長く形成された布製のライナーと、
このライナーに対して一方の側部から幅方向に伸長するように設けられた布製のバンドと、
前記ライナーの他方の側部において、前記内布部材と前記外布部材とを一部において縫い合わせずに開口が設けられ、前記内布部材と前記外布部材とを周縁部で縫い合わすことにより間に形成された袋状部を有するポケットとを備え、
前記ライナーをショーツのクロッチ部の内側に配置し、前記バンドをショーツのクロッチ部の外側に回して先端部を前記ポケットに挿入することにより、前記ライナーをショーツのクロッチ部に固定可能とし、
前記バンドは、前記ライナーに配設されたバンド基端部と、このバンド基端部の先端に設けられ、前記ポケットに挿入されるアタッチ部とを有し、
前記ポケットは、吸収性を高めるための吸収布部材あるいは防水シートを挿入可能とした
ことを特徴とする吸収防汚製品。
【請求項2】
前記ライナーは、肌が当接される側の表面に、メッシュ生地よりなるメッシュ部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の吸収防汚製品。
【請求項3】
おりものシート又は布ナプキンであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1に記載の吸収防汚製品。