特開2017-19290(P2017-19290A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-19290(P2017-19290A)
(43)【公開日】2017年1月26日
(54)【発明の名称】スクライブ方法及びスクライブ装置
(51)【国際特許分類】
   B28D 5/00 20060101AFI20170105BHJP
   C03B 33/037 20060101ALI20170105BHJP
   H01L 21/301 20060101ALI20170105BHJP
   B28D 5/04 20060101ALN20170105BHJP
【FI】
   B28D5/00 Z
   C03B33/037
   H01L21/78 G
   H01L21/78 C
   B28D5/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-203947(P2016-203947)
(22)【出願日】2016年10月17日
(62)【分割の表示】特願2013-141069(P2013-141069)の分割
【原出願日】2012年7月12日
(71)【出願人】
【識別番号】000174220
【氏名又は名称】坂東機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098095
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 武志
(72)【発明者】
【氏名】船城 明
【テーマコード(参考)】
3C069
4G015
5F063
【Fターム(参考)】
3C069AA03
3C069BA01
3C069BC07
3C069CA05
3C069CA06
3C069CA11
3C069CB01
3C069CB05
3C069EA02
4G015FA03
4G015FB01
4G015FC02
4G015FC11
4G015FC14
5F063AA02
5F063BA48
5F063DD34
5F063DE06
5F063DE33
(57)【要約】
【課題】ガラス基板の位置決めにおける位置ズレ、角度ズレ等に関係がなく、更に、スクライブヘッドの移動機構部の熱膨張機械誤差に影響されることなく、アライメントマークの実際の位置に基準し、予定位置へ精確にスクライブラインが形成できるスクライブ方法及びスクライブ装置を提供すること。
【解決手段】スクライブ方法及びスクライブ装置1は、スクライブヘッドと一体として座標系を移動するCCDカメラ10を備え、3点のアライメントマークについて、CCDカメラ10のカメラセンサーを合せ、3点のアライメントマークのマークセンターの座標を計測し、このマークセンター座標とカメラセンターとの誤差を検出し、この誤差に基いて、かつ、座標回転、直角度補正、移動量補正等の演算処理を行い、アライメントマークのマークセンターの実際の座標をワーク座標系Z’に変換し、この変換ワーク座標系Z’においてスクライブを動作させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブル上面に、ガラス基板を位置決めするところの直交X、Y基準線が設けられ、この基準線に基づいてX、Y座標系をスクライブヘッドが移動して、位置決めしたガラス基板にスクライブラインを形成するスクライブ方法において、スクライブヘッドと一体として座標系を移動するCCDカメラを備え、ガラス基板を位置決めした状態で、CCDカメラを移動し、ガラス基板上に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークの設定座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1,Y=Y3)に、CCDカメラを合わせ、それぞれの少なくとも3点のアライメントマークのマークセンターの座標を計測し、前期アライメントマークの設定座標との誤差を検出し、この誤差に基づいて、また、座標回転、直角度補正、移動量補正等の演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンター実際の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンター実際の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンター実際の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系Z’に変換し、この変換ワーク座標系Z’においてスクライブを動作させるスクライブ方法。
【請求項2】
上面に、ガラス基板を位置決めするX方向ストッパー、Y方向ストッパーを設けたテーブル上方において、スクライブヘッドが上記X方向ストッパーの端辺であるX軸及びY方向ストッパーの端辺であるY軸からなる座標系Zを移動してガラス基板にスクライブラインを形成するスクライブ方法において、スクライブヘッドと一体として上記座標系を移動するCCDカメラを備え、ガラス基板をテーブル上面の上記X軸、Y軸に位置決めした状態において、上記スクライブヘッドとCCDカメラを一体として移動し、上記ガラス基板に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3のそれぞれについて、上記X軸、Y軸からの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に上記CCDカメラのカメラセンターを合わせ、上記3点のアライメントマークM1、M2、M3のマークセンターの座標を計測し、それぞれのアライメントマークM1、M2、M3について、このマークセンターとカメラセンターとの誤差を検出し、この誤差に基づいて、かつ、座標回転、直角度補正、移動量補正等の演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンター実際の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンター実際の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンター実際の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系Z’に変換し、この変換ワーク座標系Z’においてスクライブを動作させる手段とを備えたスクライブ方法。
【請求項3】
上面に、ガラス基板を位置決めするX方向ストッパー、Y方向ストッパーを設けたテーブル上方において、スクライブヘッドが上記X方向ストッパーの端辺であるX軸及びY方向ストッパーの端辺であるY軸からなる座標系Zを移動してガラス基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置において、スクライブヘッドと一体として上記座標系を移動するCCDカメラを備え、ガラス基板をテーブル上面の上記X軸、Y軸に位置決めした状態において、上記スクライブヘッドとCCDカメラを一体として移動し、上記ガラス基板に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3のそれぞれについて、上記X軸、Y軸からの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に上記CCDカメラのカメラセンターを合わせ、上記3点のアライメントマークM1、M2,M3のマークセンター座標を計測する手段と、この誤差に基づいて、座標回転、直角度補正、移動量補正等の演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンター実際の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンター実際の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンター実際の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系Z’に変換し、この変換ワーク座標系Z’においてスクライブを動作させる手段とを備えたスクライブ装置。
【請求項4】
スクライブヘッドがX軸移動し、ガラス基板を位置決め載置するテーブルがY軸移動する請求項1又は2に記載のスクライブ方法。
【請求項5】
スクライブヘッドがX軸移動し、ガラス基板を位置決め載置するテーブルがY軸移動する請求項3に記載のスクライブ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板、半導体基板、太陽電池用の基板等脆性材料基板上にスクライブラインを形成するに適するスクライブ方法及びスクライブ装置に関する。
【0002】
また、本発明は、アライメントマークを記したガラス基板、半導体基板、太陽電池用基板に、スクライブラインを形成するスクライブ方法及びスクライブ装置に係る。
【0003】
なお、上記ガラス基板、半導体基板、太陽電池用基板を一括して以下ガラス基板と称する。
【0004】
また、本発明は、ガラス基板を取り換える度に位置決めしたガラス基板のアライメントマークをCCDカメラにより撮像、画像処理し、アライメントマークの位置又は座標等を計測し、必要な処理を行った後に、スクライブ動作を行うスクライブ方法及びスクライブ装置の改良に係る。
【背景技術】
【0005】
特許文献1には、アライメントマークが記されたガラス基板のスクライブ方法が記載されている。
【0006】
特許文献1によれば、まず、位置決め用アライメントマークを記した例えばガラス基板をテーブル上に、位置決めし、吸着固定する。次に、スクライブ装置の上方に設置された2台のCCDカメラを用いて、基板上の左右2ケ所の上記アライメントマークを夫々撮像し、画像処理を行う。次に、画像処理により、テーブルの基準線から基板が、どれだけの角度傾いて載置しているか、また基板がテーブルの基準となる原点位置からどれだけずれているかを検出する。次に、検出結果に基き、基板の傾きは、テーブルの回転によって補正し、テーブルの原点位置からのずれは、テーブルをY軸方向に移動し、また、スクライブヘッドをX軸方向に移動させて補正する。
【0007】
この補正作業は、基板を取替える度に行い。この補正作業が終了次第、スクライブ動作を開始するものである。
【0008】
即ち、特許文献1の技術は、ガラス基板にスクライブラインを形成せずに、先ず、ガラス基板の位置決め状況を確認し、位置決めの補正作業を経た後ちに、スクライブ動作を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011−251900
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、スクライブラインの形成は主に、スクライブヘッドが移動して行われる。このとき、スクライブヘッドの移動機構部に熱膨張、機械誤差が影響して、スクライブヘッドの移動値に誤差が生じ、予定位置に精確にスクライブラインを形成することは困難となる。
【0011】
設定数値と実際の移動量が一致しないことになる。さらに、ガラス基板とスクライブヘッド移動機構部、またテーブル移動機構部とはその熱膨張が相異するため、ガラス基板のアライメントマーク位置に精確に合わせての、また準拠してのスクライブラインの形成は困難である。何回もの補正作業が必要となる。
【0012】
そこで、本発明は、ガラス基板の位置決めにおける位置ズレ、角度ズレ等に関係がなく、更に、スクライブヘッドの移動機構部の熱膨張機械誤差に影響されることなく、アライメントマークの実際の位置に基準し、予定位置へ精確にスクライブラインが形成できるスクライブ方法及びスクライブ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上面に、ガラス基板を位置決めするX方向ストッパー、Y方向ストッパーを設けたテーブル上方において、スクライブヘッドが上記X方向ストッパーの端辺であるX軸及びY方向ストッパーの端辺であるY軸からなる座標系Zを移動してガラス基板にスクライブラインを形成するスクライブ方法において、スクライブヘッドと一体として上記座標系を移動するCCDカメラを備え、ガラス基板をテーブル上面の上記X軸、Y軸に位置決めした状態において、上記スクライブヘッドとCCDカメラを一体として移動し、上記ガラス基板に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2,M3のそれぞれについて、上記X軸、Y軸からの座標M1(X=X1,Y=Y1)、M2(X=X2,Y=Y1)、M3(X=X1,Y=Y3)に上記CCDカメラのカメラセンサーを合せ、上記3点のアライメントマークM1、M2、M3のマークセンターの座標を計測し、それぞれアライメントマークM1、M2、M3について、このマークセンター座標とカメラセンターとの誤差を検出し、この誤差に基いて、かつ、座標回転、直角度補正、移動量補正等の演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンターの実際の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンターの実際の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンターの実際の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系Z’に変換し、この変換ワーク座標系Z’においてスクライブを動作させるスクライブ方法である。
【0014】
また、本発明は、上面に、ガラス基板を位置決めするX方向ストッパー、Y方向ストッパーを設けたテーブル上方において、スクライブヘッドが上記X方向ストッパーの端辺であるX軸及びY方向トッパーの端辺であるY軸からなる座標系Zを移動してガラス基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置において、スクライブヘッドと一体として上記座標系を移動するCCDカメラを備え、ガラス基板をテーブル上面の上記X軸、Y軸に位置決めした状態において、上記スクライブヘッドとCCDカメラを一体として移動し、上記ガラス基板に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3のそれぞれについて、上記X軸、Y軸からの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に上記CCDカメラのカメラセンターを合せ、上記3点のアライメントマークM1、M2、M3のマークセンターの座標を計測する手段と、この誤差に基いて、座標回転、直角度補正、移動量補正等の演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンターの実際の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンターの実際の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンターの実際の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系Z’に変換し、この変換ワーク座標系Z’においてスクライブを動作させる手段とを備えたスクライブ装置である。
【0015】
なお、上述において、ガラス基板のアラインメントマークM1、M2、M3のテーブル上に設定のX軸、Y軸からの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)は設定座標のことでもある。
【発明の効果】
【0016】
テーブル上に設定されたX軸上、Y軸上に合せて位置決めしたガラス基板上を、スクライブヘッドと共に一体としてCCDカメラが座標系移動し、ガラス基板上に直行配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークのそれぞれのマークセンターの実際の位置座標を、それぞれのアライメントマークの設定座標に基づいて計測し、この計測されたマークセンターの実際の座標値を上記設定座標に置き換えたうえで、かつ、上記3点のアライメントマークをそのマークセンターの実際の座標をもって座標軸上及び原点上に分けて配置したところのワーク座標系変換し、この変換されたワーク座標系において、スクライブを行う。すると、スクライブの指定数値はマークセンターの実際位置に基づいて換算されて実行される。
【0017】
よって製作図面数値を用いて、スクライブすると、アライメントマーク同士のマークセンターの実際の位置、距離、角度に合わされ、また準拠したスクライブラインが形成される。
【0018】
なお、以下、アライメントマークM1、M2、M3のそれぞれのマークセンターを、M1C、M2C、M3Cと称す。
【0019】
また、直交3点のアライメントM1、M2、M3のマークセンターM1C、M2C、M3Cを座標軸上に位置させた変換ワーク座標において、スクライブを行うので、位置決めされたガラス基板が位置ズレ、角度ズレの状態にあっても、アライメントマークの実際の位置に基準してスクライブラインが形成される。
【0020】
また、上記マークセンターM1C、M2C、M3C計測はスクライブヘッドとCCDカメラとを一体として移動して行うため、その計測値は、スクライブヘッド移動機構部の熱膨張機械誤差を含んでの計測値である。このため、計測に基くスクライブヘッドへの指令数値と移動量とは一致し、予定位置に精確にスクライブを形成される。
【0021】
例えば、本発明のスクライブ方法によると、図面寸法でマークM1とマークM2とのセンター間寸法が300mmであるにもかかわらず、実際の中心間距離が300.5mmであった場合、M1と通るX=0の直線と、M2を通るX=300の直線のスクライブラインを形成した場合、2つのスクライブラインの間隔は300.5mmとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の一実施例を示すスクライブ装置の平面図。
図2図2は、図1に示すスクライブ装置の側面図。
図3図3は、ガラス基板の直交3点のアライメントマークのセンタ座標を基準として、ワーク座標系を補正変換した説明図。
図4図4は、本発明のスクライブ方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0024】
図1及び図2は、スクライブ装置1を示す。
【0025】
2は、スクライブヘッドである。
【0026】
3は、このスクライブヘッド2をX軸方向に移動させるX軸移動手段である。
【0027】
4は、上記スクライブヘッド2をY軸方向に移動させるY軸移動手段である。
【0028】
なお、上記X軸移動手段3とY軸移動手段4とは後で詳述する。
【0029】
5は、アライメントマークを記したガラス基板である。
【0030】
6は、上面に上記ガラス基板5を位置決めセットし、吸着固定するテーブルである。このテーブル6は本実施例では固定である。また、このテーブル6の上面には、ガラス基板5を位置決めするためのX方向ストッパー7、7及びY方向ストッパー8が配設されている。
【0031】
そして、X方向ストッパー7、7の先端辺7A、7AがX軸7B、Y方向ストッパー8の先端辺8AがY軸8Bとなっている。
【0032】
スクライブヘッド2は、X軸7B、Y軸8Bで形成される座標系を移動する。
【0033】
なお、後述するが、スクライブヘッド2にはCCDカメラ10が並設され、CCDカメラ10と一体となって移動する。
【0034】
また、このスクライブヘッド2は、下部にスクライブホイールを保持し、このスクライブホイールをガラス基板5に押付け、移動させてスクライブライン11を形成する。
【0035】
10は、CCDカメラである。
【0036】
このCCDカメラ10とスクライブヘッド2とは、後述するように共通の9に平行して取付けされている。
【0037】
そこで、本スクライブ装置1において、CCDカメラ10とスクライブヘッド2を座標系移動させるところのX軸移動手段3とY軸移動手段4を詳述する。
【0038】
X軸移動手段3は、テーブル6を挟んで両側それぞれにおいてX軸方向に沿って設けたX1軸移動手段3の1とX2軸移動手段3の2とからなる。
【0039】
X1軸移動手段3の1とX2軸移動手段3の2のそれぞれは、X軸方向に沿って基台11に取付けたガイドレール12、このガイドレール12に保持され移動自在のスライドブロックに取付けられた移動体13と、ガイドレール12に沿って装置され、元部にサーボモータ14が連結されたボールネジ15と備え、ボールネジ15は移動体13に連結されている。サーボモータ14の駆動によってボールネジ15を介して移動体13がX軸方向に移動する。X1軸移動手段3の1とX2軸移動手段3の2のそれぞれのサーボモータ14、14は同期制御して、それぞれの移動体13と13は同期してX軸方向に移動する。
【0040】
X1軸移動手段3の1の移動体13とX2軸移動手段3の2の移動体13にY軸移動手段4がX軸方向に直交して架設されている。Y軸移動手段4は、テーブル6上をまたいで架設されてX軸方向に移動する。
【0041】
このY軸移動手段4は、X1軸移動手段3の1の移動体13、X2軸移動手段3の2の移動体13とに架設したブリッチ体16と、このブリッチ体16にY軸方向に沿って設けられたガイドレール17と、このガイドレール17に保持され直動自在のスライドブロックに取付けられたL形のY軸ギヤリッジ18と、元部にY軸サーボモータ19が連結され、ガイドレール17に沿って設けられたボールネジ20とを備え、このボールネジ20がY軸ギヤリッジ18のナット部に螺入されている。Y軸ギヤリッジ18は、Y軸サーボモータ19の駆動によってボールネジ20を介してY軸方向に移動する。
【0042】
このY軸ギヤリッジ18の前面には、リニアモータ装置22を介して、ヘッドプレート9が取付けられている。
【0043】
リニアモータ装置22によりヘッドプレート9は上下動される。このヘッドプレート9の前面には、スクライブヘッド2とCCDカメラ10とが平行して並設されている。
【0044】
ヘッドプレート9はリニアモータ装置22により、スクライブヘッド2とCCDカメラ10は一体となって、テーブル6上面延いてはセットされたガラス基板5に向かって数値指令されて、垂直に上下動する。また、必要位置に停止する。
【0045】
CCDカメラ10の焦点調整のため、なお、リニアモータ装置22に変えて、モータと逆ルネジとガイドレールとを備え、モータ駆動により上下動するスライド装置でもよい。
【0046】
スクライブ装置1によるスクライブ方法を図3図4に基づいて説明する。
【0047】
ガラス基板5を取り換する度に、
(I)テーブル6の上面のX方向ストッパー7、7の先端辺7A、7A及びY方向ストッパー8の先端辺8Aにガラス基板5を添当て、X軸7A及びY軸8B上に吸着固定する。
(II)NC装置を動作して、スクライブヘッド2と一体としてCCDカメラ10をワーク座標系移動し、位置決めされたガラス基板5上に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3についての、X軸7A及びY軸8Bからの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に、CCDカメラ10のカメラセンター31を合せ、3点のアライメントマークM1、M2、M3それぞれのマークセンターM1C、M2C、M3Cの実際の座標を計測する。
【0048】
それぞれのマークM1、M2、M3について、ぞれぞれの
(III)マークセンタM1C、M2C、M3Cの実際の位置の座標とカメラセンタ31の座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)との誤差を計測する。
【0049】
(IV)上記の各誤差に基づいて、座標回転、直角度補正、移動量補正等演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンタM1Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンタM2Cの実際の位置の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンタM3Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系に変換する。
【0050】
(V)この変換ワーク座標系において、スクライブを動作する。
【0051】
スクライブ装置1によるスクライブ方法を図3図4に基づいて説明する。
【0052】
ガラス基板5を取り換する度に、
(I)テーブル6の上面のX方向ストッパー7、7の先端辺7A,7A及びY方向ストッパー8の先端辺8Aにガラス基板5を添当て、X軸7B及びY軸8B上に吸着固定する。
(II)NC装置を動作して、スクライブヘッド2と一体としてCCDカメラ10をワーク座標系移動し、位置決めされたガラス基板5上に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3についての、上記X軸7B及びY軸8Bからの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に、上記CCDカメラ10のカメラセンター31を合せ、上記3点のアライメントマークM1、M2、M3それぞれのマークセンタM1C、M2C、M3Cの実際位置の座標を検出する。
【0053】
(III)それぞれのマークM1、M2、M3について、それぞれのマークセンターM1C、M2C、M3Cの実際の位置の座標とカメラセンター31の座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)との誤差を計測する。
【0054】
(IV)上記の各誤差に基づいて、座標回転、直角度補正、移動量補正等演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンターM1Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=O)に、アライメントマークM2のマークセンターM2Cの実際の位置の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンターM3Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系に変換する。
【0055】
(V)この変換ワーク座標系においてスクライブを動作する。
【符号の説明】
【0056】
1 スクライブ装置
2 スクライブヘッド
5 ガラス基板
7 X方向ストッパー
8 Y方向ストッパー
10 CCDカメラ
31 カメラセンター
図1
図2
図3
図4