【実施例】
【0024】
図1及び
図2は、スクライブ装置1を示す。
【0025】
2は、スクライブヘッドである。
【0026】
3は、このスクライブヘッド2をX軸方向に移動させるX軸移動手段である。
【0027】
4は、上記スクライブヘッド2をY軸方向に移動させるY軸移動手段である。
【0028】
なお、上記X軸移動手段3とY軸移動手段4とは後で詳述する。
【0029】
5は、アライメントマークを記したガラス基板である。
【0030】
6は、上面に上記ガラス基板5を位置決めセットし、吸着固定するテーブルである。このテーブル6は本実施例では固定である。また、このテーブル6の上面には、ガラス基板5を位置決めするためのX方向ストッパー7、7及びY方向ストッパー8が配設されている。
【0031】
そして、X方向ストッパー7、7の先端辺7A、7AがX軸7B、Y方向ストッパー8の先端辺8AがY軸8Bとなっている。
【0032】
スクライブヘッド2は、X軸7B、Y軸8Bで形成される座標系を移動する。
【0033】
なお、後述するが、スクライブヘッド2にはCCDカメラ10が並設され、CCDカメラ10と一体となって移動する。
【0034】
また、このスクライブヘッド2は、下部にスクライブホイールを保持し、このスクライブホイールをガラス基板5に押付け、移動させてスクライブライン11を形成する。
【0035】
10は、CCDカメラである。
【0036】
このCCDカメラ10とスクライブヘッド2とは、後述するように共通の9に平行して取付けされている。
【0037】
そこで、本スクライブ装置1において、CCDカメラ10とスクライブヘッド2を座標系移動させるところのX軸移動手段3とY軸移動手段4を詳述する。
【0038】
X軸移動手段3は、テーブル6を挟んで両側それぞれにおいてX軸方向に沿って設けたX1軸移動手段3の1とX2軸移動手段3の2とからなる。
【0039】
X1軸移動手段3の1とX2軸移動手段3の2のそれぞれは、X軸方向に沿って基台11に取付けたガイドレール12、このガイドレール12に保持され移動自在のスライドブロックに取付けられた移動体13と、ガイドレール12に沿って装置され、元部にサーボモータ14が連結されたボールネジ15と備え、ボールネジ15は移動体13に連結されている。サーボモータ14の駆動によってボールネジ15を介して移動体13がX軸方向に移動する。X1軸移動手段3の1とX2軸移動手段3の2のそれぞれのサーボモータ14、14は同期制御して、それぞれの移動体13と13は同期してX軸方向に移動する。
【0040】
X1軸移動手段3の1の移動体13とX2軸移動手段3の2の移動体13にY軸移動手段4がX軸方向に直交して架設されている。Y軸移動手段4は、テーブル6上をまたいで架設されてX軸方向に移動する。
【0041】
このY軸移動手段4は、X1軸移動手段3の1の移動体13、X2軸移動手段3の2の移動体13とに架設したブリッチ体16と、このブリッチ体16にY軸方向に沿って設けられたガイドレール17と、このガイドレール17に保持され直動自在のスライドブロックに取付けられたL形のY軸ギヤリッジ18と、元部にY軸サーボモータ19が連結され、ガイドレール17に沿って設けられたボールネジ20とを備え、このボールネジ20がY軸ギヤリッジ18のナット部に螺入されている。Y軸ギヤリッジ18は、Y軸サーボモータ19の駆動によってボールネジ20を介してY軸方向に移動する。
【0042】
このY軸ギヤリッジ18の前面には、リニアモータ装置22を介して、ヘッドプレート9が取付けられている。
【0043】
リニアモータ装置22によりヘッドプレート9は上下動される。このヘッドプレート9の前面には、スクライブヘッド2とCCDカメラ10とが平行して並設されている。
【0044】
ヘッドプレート9はリニアモータ装置22により、スクライブヘッド2とCCDカメラ10は一体となって、テーブル6上面延いてはセットされたガラス基板5に向かって数値指令されて、垂直に上下動する。また、必要位置に停止する。
【0045】
CCDカメラ10の焦点調整のため、なお、リニアモータ装置22に変えて、モータと逆ルネジとガイドレールとを備え、モータ駆動により上下動するスライド装置でもよい。
【0046】
スクライブ装置1によるスクライブ方法を
図3、
図4に基づいて説明する。
【0047】
ガラス基板5を取り換する度に、
(I)テーブル6の上面のX方向ストッパー7、7の先端辺7A、7A及びY方向ストッパー8の先端辺8Aにガラス基板5を添当て、X軸7A及びY軸8B上に吸着固定する。
(II)NC装置を動作して、スクライブヘッド2と一体としてCCDカメラ10をワーク座標系移動し、位置決めされたガラス基板5上に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3についての、X軸7A及びY軸8Bからの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に、CCDカメラ10のカメラセンター31を合せ、3点のアライメントマークM1、M2、M3それぞれのマークセンターM1C、M2C、M3Cの実際の座標を計測する。
【0048】
それぞれのマークM1、M2、M3について、ぞれぞれの
(III)マークセンタM1C、M2C、M3Cの実際の位置の座標とカメラセンタ31の座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)との誤差を計測する。
【0049】
(IV)上記の各誤差に基づいて、座標回転、直角度補正、移動量補正等演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンタM1Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=0)に、アライメントマークM2のマークセンタM2Cの実際の位置の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンタM3Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系に変換する。
【0050】
(V)この変換ワーク座標系において、スクライブを動作する。
【0051】
スクライブ装置1によるスクライブ方法を
図3、
図4に基づいて説明する。
【0052】
ガラス基板5を取り換する度に、
(I)テーブル6の上面のX方向ストッパー7、7の先端辺7A,7A及びY方向ストッパー8の先端辺8Aにガラス基板5を添当て、X軸7B及びY軸8B上に吸着固定する。
(II)NC装置を動作して、スクライブヘッド2と一体としてCCDカメラ10をワーク座標系移動し、位置決めされたガラス基板5上に記され、直交配置関係にある少なくとも3点のアライメントマークM1、M2、M3についての、上記X軸7B及びY軸8Bからの座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)に、上記CCDカメラ10のカメラセンター31を合せ、上記3点のアライメントマークM1、M2、M3それぞれのマークセンタM1C、M2C、M3Cの実際位置の座標を検出する。
【0053】
(III)それぞれのマークM1、M2、M3について、それぞれのマークセンターM1C、M2C、M3Cの実際の位置の座標とカメラセンター31の座標M1(X=X1、Y=Y1)、M2(X=X2、Y=Y1)、M3(X=X1、Y=Y3)との誤差を計測する。
【0054】
(IV)上記の各誤差に基づいて、座標回転、直角度補正、移動量補正等演算処理を行い、アライメントマークM1のマークセンターM1Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=O)に、アライメントマークM2のマークセンターM2Cの実際の位置の座標を(X=X2−X1、Y=0)に、アライメントマークM3のマークセンターM3Cの実際の位置の座標を(X=0、Y=Y3−Y1)としたワーク座標系に変換する。
【0055】
(V)この変換ワーク座標系においてスクライブを動作する。