特開2017-194255(P2017-194255A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-194255(P2017-194255A)
(43)【公開日】2017年10月26日
(54)【発明の名称】固形燃料火力調整器
(51)【国際特許分類】
   F23L 1/00 20060101AFI20170929BHJP
   F23B 20/00 20060101ALI20170929BHJP
   F24B 1/187 20060101ALI20170929BHJP
【FI】
   F23L1/00 A
   F23B20/00
   F24B1/187 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-95650(P2016-95650)
(22)【出願日】2016年4月19日
(71)【出願人】
【識別番号】591200346
【氏名又は名称】株式会社システム電子設計
(71)【出願人】
【識別番号】516138875
【氏名又は名称】仁摩電器株式会社
(72)【発明者】
【氏名】住谷 輔則
(72)【発明者】
【氏名】大畑 拓治
(72)【発明者】
【氏名】井上 等
(72)【発明者】
【氏名】塩津 敏治
【テーマコード(参考)】
3K023
3K046
【Fターム(参考)】
3K023AA04
3K023GA00
3K046AA11
3K046AB08
3K046BA02
(57)【要約】
【課題】 卓上など飲食の場で、安全・簡便に使用するもので、ベンチュリ効果がなく、火力調整ができるものではない。また、燃料を終了した直後であっても、手で掴んで移動させるものであり、これもまたベンチュリ効果がなく、火力を調整できるものではない。
【解決手段】 内面を略円錐台形状に形成し、上面及び下面を開口した調整器本体に、空気を内部に流入させるための通孔あるいは切欠孔を設けると共に、空気流入量を調整するための調整具を設け、ベンチュリ効果により、固形燃料の火力を調整することを特徴とする固形燃料火力調整器。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面を略円錐台形状に形成し、上面及び下面を開口した調整器本体に、空気を内部に流入させるための通孔あるいは切欠孔を設けると共に、空気流入量を調整するための調整具を設け、ベンチュリ効果により、固形燃料の火力を調整することを特徴とする固形燃料火力調整器。
【請求項2】
調整具が、リング状のベルトに調整用の孔あるいは切欠部を設けてあり、左右移動可能に形成してなることを特徴とする請求項1記載の固形燃料火力調整器。
【請求項3】
調整具が、孔に着脱自在に取り付けるピンであることを特徴とする請求項1又は2記載の固形燃料火力調整器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形燃料である特にアルコール系固形燃料の火力調整を行うことのできる固形燃料火力調整器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、略筒状もしくは略函状の外形を有する基体1の上部を開放し底部を閉止してその内部に熱源3を収容・設置すべき中空1を形成すると共に、中空部1を囲む周壁部1aに適宜形状の空気孔2を穿設してなり、当該中空部1の底部上面に熱源3を設置し上部開口に保温対象4、5を載置して用いるように構成した、ことを特徴とする飲食物保温器がある。(特許文献1参照)
【0003】
また、別の従来技術として、開口部を有する蓋部と、上部が開口し、内部にアルコール系固形燃料を収容する容器部と、前記容器部を支持する支持台部とを備えたアルコール系固形燃料の燃焼容器であって、前記容器部は、前記支持台部の上面の中心点を中心とする前記支持台部の上面と相似形の領域の内側に存在する一又は複数の支持部により支持、固定されており、前記支持台部の上面と相似形の領域の面積は、前記支持台部の上面の面積の36%以下であることを特徴とするアルコール系固形燃料の燃焼容器がある。(特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 登録実用新案第3054717号
【特許文献2】 特開2013−217530号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記前者の技術においては、卓上など飲食の場で、安全・簡便に使用するもので、本発明のようなベンチュリ効果がなく、火力調整ができるものではない。
【0006】
また、前記後者においても、燃料を終了した直後であっても、手で掴んで移動させるものであり、これもまた本発明のようなベンチュリ効果がなく、火力を調整できるものではない。
【0007】
本発明は、このような従来の構成が有する問題を解決しようとするもので、ベンチュリ効果を有すると共に、調整具により火力を必要に応じて変更することができる固形燃料火力調整器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記問題点を達成するために、内面を略円錐台形状に形成し、上面及び下面を開口した調整器本体に、空気を内部に流入させるための通孔あるいは切欠孔を設けると共に、空気流入量を調整するための調整具を設け、ベンチュリ効果により、固形燃料の火力を調整すること。調整具が、リング状のベルトに調整用の孔あるいは切欠部を設けてあり、左右移動可能に形成してなること。調整具が、孔に着脱自在に取り付けるピンであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
1)、略円錐台形状に形成した調整器本体内に、例えばアルコール系固形燃料(円柱形) を入れることによりベンチュリ効果にて火力を強くすることができる。
2)、調整具により空気量を調整することにより、火力を強くしたり弱くすることができ 、料理の出来上がり時間等を調整できる。
3)、特に、アルコール系固形燃料を使用すれば、家庭内でもカセットガス器具(一酸化 炭素等の危険)を使用しなくても強火や弱火を調整できるため、色々な料理が楽しく 安全にできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】 本発明の第1実施例を示す固形燃料火力調整器の調整器本体縦断正面図。
図2】 本発明の第1実施例を示す固形燃料火力調整器の調整器本体平面図。
図3】 本発明の第1実施例を示す固形燃料火力調整器の調整具の正面図。
図4】 本発明の第1実施例を示す固形燃料火力調整器の調整具の平面図。
図5】 本発明の第1実施例を示す固形燃料火力調整器の使用状態図。
図6】 本発明の第2実施例を示す固形燃料火力調整器の調整器本体縦断正面図。
図7】 本発明の第2実施例を示す固形燃料火力調整器の調整器本体の平面図。
図8】 本発明の第2実施例を示す固形燃料火力調整器の調整具の正面図。
図9】 本発明の第2実施例を示す固形燃料火力調整器の調整具の平面図。
図10】 本発明の第2実施例を示す固形燃料火力調整器の正面図。
図11】 本発明の第3実施例を示す固形燃料火力調整器の一部縦断正面図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0011】
固形燃料火力調整器1は、調整器本体2と調整具3とから構成される。
調整器本体2は、鉄・ステンレス・陶器等による上面及び下面を開口し、内面を略円錐台形状に形成したもので、下部周囲に空気を内部に流入させるための通孔2a(この実施例の場合、4箇所)を設けてある。
【0012】
調整具3は、帯板を折曲したリング状のベルト体3aに通孔2aに対応する調整用の孔3b(この実施例の場合、4箇所)を設けると共に、掴み部3cを突設してある。
【0013】
つぎに、固形燃料火力調整器1の使用例について説明します。
例えば、テーブルT上の所要位置に、アルコール固形燃料AK(主にブルー色で旅館等で、小さな鍋料理に使用されており、透明なフィルムで包まれ、アルミ箔のカップが付いている形態)を置き、その上方より調整器本体2を置き、調整器本体2の通孔2aの位置に調整具3を取り付ける。
この状態で、アルコール固形燃料AKの頂面を着火させることにより、孔3b・通孔2aより空気Kを流入させ、上昇させるものである。
この時、通孔2c付近の容積YSを大きく、上部の容積YS1(隙間)は小さくすることによりベンチュリ効果(流体の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべ低い圧力を発生させる)を有し、調整具3の掴み部3cを左右に移動させ空気の流入量を調整できるものである。
特に、スタート時に強火にし、必要に応じて火力を調整し、保温(弱火)も可能となる。
【実施例2】
【0014】
固形燃料火力調整器21は調整器本体22と調整具23とから構成される。
調整器本体22は、前記と同様な材質による上面及び下面を開口し、内面を少し湾曲し、底面に略円錐台形状に形成し、下部周囲に空気を内部に流入させるための底面を開放した切欠孔22a(この実施例の場合、4箇所)を設けてある。
【0015】
調整具23は、前記調整器本体22の下部と同形を少し大径にした受片23bを周設したベルト体23aに、切欠孔22aに対応する上面を開放した切欠部23c(この実施例の場合、4箇所)を設けると共に、掴み部23dを突設してある。
【0016】
この固形燃料火力調整器21の使用時において、調整器本体22と調整具23とを一体的に受片22b・23bで重合させることができセッティングし易いものである。
【実施例3】
【0017】
固形燃料火力調整器31は、陶器等による上面及び下面を開口し、内面を少し湾曲した略円錐台形状に形成し、下部周囲に空気を内部に流入させるための通孔32a(この実施例の場合、4箇所)を設けてある調整器本体32と通孔32a−−に着脱自在に取り付ける同じく陶器等による砲弾形の調整具33(この実施例の場合、4箇所)とから構成される。
【0018】
この固形燃料火力調整器31は、4つの調整具33を取り外したり、少し入れたりして空気量を調整でき、特に屋外で風の方向で空気量が変化する場合の微調整に有効である。
【0019】
上記各実施例において、大きさ等は使用する固形燃料に対応すればよく使用も室内・室外等特に限定するものではない。
【産業上の利用の可能性】
【0020】
固形燃料(特にアルコール固形燃料)の火力を自在にコントロールできることにより、様々な料理に対応できると共に、今まで使用されなかった家庭内やアウトドアに新しい市場が見えてくる。
【符号の説明】
【0021】
1 −−−−−固形燃料火力調整器
2 −−−−−調整器本体
2a−−−−−通孔
3 −−−−−調整具
3a−−−−−ベルト体
3b−−−−−孔
AK−−−−−固形燃料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11