【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼平成27年11月2日 ウェブサイトのアドレス 「http://item.rakuten.co.jp/fangfang/0501/」 「http://item.rakuten.co.jp/fangfang/0502/」 を通じて発表 ▲2▼平成27年11月27日 株式会社インタートレードに販売
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態に従う洗浄剤は、洗浄剤素地と、前記洗浄剤素地中に分散しているハナビラタケ由来材料とを含む。洗浄剤は、固体または流動体の洗浄剤であり得る。
【0009】
実施形態に従う固体の洗浄剤の一例を
図1(A)に示す。
図1(A)のB−Bに沿って切断した断面図を
図1(B)に示す。
図1(A)および(B)に示す洗浄剤1は、石けんである。洗浄剤1は、洗浄剤素地2を含む。洗浄剤素地2は、洗浄剤1の洗浄成分であり、この例においては石けん素地2’である。
【0010】
石けん素地2’は、公知の何れかの石けん素地であり得る。石けん素地2’は、例えば、脂肪酸をアルカリで中和して得られる脂肪酸塩である。脂肪酸は、例えば、高級脂肪酸であり得る。高級脂肪酸は、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸またはそれらの何れかの組み合わせなどであり得る。アルカリは、例えば、塩基性の塩であり得る。アルカリは、1種類であってもよいし、複数種類の組み合わせであってもよい。アルカリは、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどあるいはそれらの組み合わせなどであり得る。
【0011】
石けん素地2’は、例えば、油脂をアルカリで鹸化して得られる脂肪酸塩であってもよい。油脂は、例えば、馬油、牛脂、豚脂、パーム油、ヤシ油、オリーブ油、パーム核油または大豆油など、あるいは、これらの何れかの組み合わせなどであり得る。アルカリは、上述のものと同じアルカリであり得る。
【0012】
また、あるいは、石けん素地2’は、脂肪酸と油脂との混合物をアルカリで中和して得られる脂肪酸塩であり得る。
【0013】
石けん素地2’は、透明でない石けん素地であってもよいし、透明石けん素地であってもよい。
【0014】
洗浄剤1は、さらに、石けん素地2’中に分散しているハナビラタケ由来材料3を含む。この実施形態においては、
図1(A)および(B)に示されるように、ハナビラタケ由来材料3は、石けん素地2’の表面および内部を含む全体にほぼ均一な濃度で存在している。
【0015】
ハナビラタケ由来材料3は、ハナビラタケに由来する材料である。ハナビラタケは、一般的に「ハナビラタケ」と称されるキノコであればよい。それは、例えば、担子菌門ハラタケ綱タマチョイレタケ目ハナビラタケ科ハナビラタケ属に分類され、学名がSparassis crispa若しくはSparassis latifoliaであるキノコまたはその近縁のキノコである。
【0016】
実施形態に用いられ得るハナビラタケの部位は、例えば、子実体の基部である。子実体の基部は、密度、即ち、体積に対する重量がより大きいことから、使用に好ましい。子実体の基部は、例えば、石づきであってもよい。あるいは、用いられ得るハナビラタケの部位は、ハナビラタケの子実体の全体、菌傘および/または菌柄などであってもよい。
【0017】
ハナビラタケ由来材料3は、2mm以下、1.5mm以下または1mm以下の粒径を有する断片化または微粒化されたハナビラタケであり得る。粒径は、例えば、約1nm〜約2mm、約1nm〜約100nm、約1nm〜約10μm、約1nm〜約100μmまたは約1nm〜約1mmなどの範囲であり得るが、この範囲に限定されるものではない。
【0018】
ハナビラタケ由来材料の粒径は、例えば、約100nm〜約2mmであってもよい。このようなハナビラタケ由来材料は、ハナビラタケ子実体断片であり得る。そのようなハナビラタケ由来材料を含む洗浄剤は、より高い汚れ除去効果を奏し得る。そのような洗浄剤1は、当該洗浄剤1の使用者の毛穴汚れの除去、肌のくすみの改善、美白および/または体臭の低減により一層効果を奏し得る。そのような洗浄剤1は、スクラブ用洗浄剤および/またはマッサージ用洗浄剤として用いられてもよい。
【0019】
ハナビラタケ由来材料の粒径は、例えば、約1nm〜約100nmであってもよい。このようなハナビラタケ由来材料3は、ハナビラタケの抽出物であり得る。ハナビラタケの抽出物は、生物に対して望まれない影響を与えない極性溶媒によってハナビラタケから抽出された、ハナビラタケに含まれる物質を少なくとも2種類以上含む混合物である。当該抽出物に含まれ得るハナビラタケに含まれる物質は、例えば、β−グルカン、トレハロース、エルゴステロール、キトサン、その他のアミノ酸およびミネラルなどを含む群からの少なくとも2種類であり得る。ハナビラタケ抽出物は、ハナビラタケに含まれるその他の特定できていない機能性物質を含んでいてもよい。分子レベルでこのような物質を観察すると、微粒状であるとも理解されることから、ここでは、抽出物は、微粒状のハナビラタケと定義される。したがって、前記洗浄剤素地中に分散しているハナビラタケ由来材料は、ハナビラタケ抽出物を含む。このようなハナビラタケ抽出物としてのハナビラタケ由来材料を含む洗浄剤1は、ハナビラタケ由来材料が肌または髪に浸透しやすいという効果を奏し得る。
【0020】
洗浄剤1に含まれるハナビラタケ由来材料3は、全てが同じ粒径を有していてもよいし、互いに異なる粒径を有していてもよい。例えば、洗浄剤1には、ハナビラタケ子実体断片とハナビラタケ抽出物とが両方含まれていてもよい。好ましくは、洗浄剤1には少なくとも、上述の何れかの粒径を有するハナビラタケ子実体断片が含まれる。このような洗浄剤1は、洗浄剤素地2と、前記洗浄剤素地2中に分散しているハナビラタケ子実体断片としてのハナビラタケ由来材料3とを含む。
【0021】
図1(A)および(B)には、便宜上、ハナビラタケ由来材料を肉眼で見える大きさで示した。しかしながら、ハナビラタケ由来材料の大きさはこの大きさに限定されるものではなく、肉眼では見えない大きさであってもよい。
【0022】
ハナビラタケ由来材料3の洗浄剤1における含量は、例えば、洗浄剤1全体に対して重量で0.1%〜10%、0.5%〜5%、1%〜3%または2%などであり得る。
【0023】
洗浄剤1は、上述のようなハナビラタケ由来材料3を含むことによって、従来の洗浄剤と比べて美容効果を奏する。美容効果とは、例えば、肌および/または毛髪への保湿効果、汚れ除去効果あるいはそれに伴う肌質および/または髪質改善効果、防臭効果、清浄効果などであり得る。肌質改善とは、例えば、皮膚の乾燥によるシワの減少、たるみの低減、肌荒れの低減および/または美白、即ち、肌の色が明るくなることなどであり得る。髪質改善とは、髪の乾燥の低減、傷みの低減、白髪の減少、髪にハリが出ること、髪のまとまりの改善、抜け毛の減少、増毛および/または髪に艶が出ることなどであり得る。
【0024】
当該ハナビラタケ由来材料は、ヒアルロン酸の1.2倍の高い保湿効果を奏する。また、当該ハナビラタケ由来材料にはメラノーマ細胞を白色化させる効果があり、美白に効果を奏することが見出されている。また、当該洗浄剤は、汚れ除去効果が高く、加齢臭などの体臭を防除でき、毛穴の汚れの除去効果も高い。当該洗浄剤は、髪質改善にも効果がある。さらに、敏感肌、即ち、皮膚に接触するものによって肌荒れを起こしやすい人も肌荒れを起こしにくいことが見出されている。
【0025】
このような効果のうち、保湿効果に関しては、ハナビラタケ由来材料に含まれることが見出されているβ−グルカンが部分的に関与している可能性がある。しかしながら、β−グルカンによる効果のみでは説明がつかないような効果もあり、これらの効果は、ハナビラタケに含まれる種々の成分によって得られる総合的な効果であるとともに、それを含む実施形態の洗浄剤としての総合的な効果であることが示唆される。さらに、ハナビラタケ由来材料は生分解性物質であることから、排水として流しても環境に悪影響を与えない。
【0026】
さらに、ハナビラタケ由来成分には、アジュバントとしての効果があることが見出されている。アジュバントとしての効果は、後述するような添加物などの洗浄剤に含まれるハナビラタケ由来材料以外の成分による美容効果をより高めることである。例えば、添加物としてヒアルロン酸を含む当該洗浄剤のヒアルロン酸による保湿効果は、ハナビラタケ由来成分を含まない洗浄剤の保湿効果と比べて高くなり得る。または、アジュバント効果は、免疫関連細胞に取り込ませることが望まれる成分を免疫関連細胞に取り込ませることである。この働きにより、実施形態の洗浄剤は、免疫関連細胞に取り込ませることが望まれる成分、例えば、添加物として合成核酸などを含む場合は、抗糖尿病効果、抗アレルギー効果および/または抗がん効果などを奏し得る。抗アレルギー効果が期待される実施形態の場合、アトピー性皮膚炎および/または花粉症によるかゆみなどを防止する効果が期待される。抗がん効果が期待される実施形態の場合、そのような洗浄剤は、皮膚がんなどの予防に効果が期待できる。または、このような洗浄剤を経時的に使用することにより、全身へのヘルスケア効果も期待できる。
【0027】
このような洗浄剤1は、上述のハナビラタケ由来材料3による効果に影響を与えない限りにおいて、上述の成分の他にさらに、保湿剤、キレート剤、酸化防止剤、防腐剤、発泡剤、助剤としてのアルカリ剤、石けん以外の界面活性剤、水軟化剤、油分、薬用成分、殺菌成分、殺虫成分、水、グリセリン、溶剤、植物エキス、スクラブ剤、免疫関連細胞に取り込ませることが望まれる成分、着色料および/または香料などの公知の何れかの添加物を含んでいてもよい。殺虫成分は、洗浄剤1がヒトに用いられる場合、人体に悪影響を与えない成分、例えば、植物エキスなどであり得る。洗浄剤1が透明石けんである場合、さらに、グリセリンまたは砂糖などの透明化剤が添加されていてもよい。
【0028】
上述のような洗浄剤1を製造する方法は、ハナビラタケ由来材料3を用意する工程と、石けん素地2’を用意する工程と、石けん素地2’中にハナビラタケ由来材料3を分散さ洗浄剤1としての石けんを作製する工程とを含む。以下にそれらの工程について説明する。
【0029】
ハナビラタケ由来材料3を用意する工程は、例えば、ハナビラタケを乾燥する工程と、乾燥したハナビラタケを細粒化する工程を含み得る。
【0030】
乾燥する工程は、例えば、自然乾燥、熱風乾燥、低温乾燥、真空凍結乾燥、加圧乾燥、噴霧乾燥、流動層乾燥および/またはドラム式乾燥などの公知の何れかの方法を用いて行われ得る。乾燥は、ハナビラタケの水分含量が重量で0%〜約30%となるまで行われ得る。
【0031】
細粒化する工程は、例えば、湿式粉砕、乾式粉砕または凍結粉砕などによって行われ得る。これらの粉砕は、例えば、粗粉砕機、中粉砕機、微粉砕機または超微粉砕機などの公知の装置を用いて行われ得る。それらの装置は、例えば、公知のミキサー、チョッパー、フードプロセッサー、ミルまたはクラッシャーなどであり得る。
【0032】
乾燥する工程は、細粒化する工程の前に行われてもよいし、同時に行われてもよいし、後に行われてもよい。更なる実施形態において、ハナビラタケ由来材料3を用意する工程は、乾燥する工程を含まなくともよい。得られたハナビラタケ由来材料3は、例えば、粉状、粒状またはペースト状などであり得る。それらの形態のハナビラタケ由来材料3の粒径は上述の何れかの粒径であり得る。
【0033】
以上のようにして、ハナビラタケ由来材料3が得られ得る。次に石けん素地2’を用意する工程について説明する。
【0034】
石けん素地2’は、所望により選択された脂肪酸と所望により選択されたアルカリとを混合し、当該混合物を加熱および撹拌し、中和反応を起こすことによって得られ得る。中和反応を行う前に、脂肪酸をエタノールに溶解させてもよい。その場合、当該溶液をアルカリと混合し、加熱および撹拌することにより、石けん素地が得られる。当該石けん素地は、透明石けんの原料である透明石けん素地であり得る。
【0035】
または、石けん素地2’は、所望により選択された油脂と所望により選択されたアルカリとを混合し、当該混合物を加熱および撹拌し、鹸化反応を起こすことによって得られ得る。鹸化反応の後、一緒に生成したグリセリンの除去を行ってもよい。また、鹸化中にアルコールの添加および除去を行ってもよい。その場合、透明石けん素地が得られ得る。
【0036】
ハナビラタケ由来材料3を用意する工程と、石けん素地2’を用意する工程とは、どちらかを先に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
【0037】
次に、石けん素地2’中にハナビラタケ由来材料3を分散させ洗浄剤1としての石けんを作製する工程について説明する。洗浄剤1としての石けんは、例えば、枠練り石けんまたは機械練石けんなどであり得る。
【0038】
洗浄剤1が枠練り石けんである場合、洗浄剤1は、例えば、凝固していない石けん素地にハナビラタケ由来材料を混合し分散させ、得られた混合物を所望の大きさの型に流し込み、冷却凝固させ、型打ちすることによって製造され得る。
【0039】
洗浄剤1が機械練り石けんである場合、洗浄剤1は、例えば、前記混合物を冷却し、粉末状または薄片状にした後、ローラーなどで練り、プロッターなどで棒状に押し出したものを型打ちすることによって得られ得る。
【0040】
または、洗浄剤1は、ハナビラタケ由来材料を分散させた脂肪酸、油脂またはアルカリを用いて、石けん素地を作製する工程を行い、それを用いて上述のように枠練り石けんまたは機械練石けんを作製する工程を行うことによって製造されてもよい。
【0041】
洗浄剤1の製造工程は、さらに、上述の添加物を石けん素地に含ませる工程を含んでもよい。添加物は、脂肪酸、油脂またはアルカリなどの石けんの原料に予め添加されてもよいし、石けん素地に添加されてもよいし、ハナビラタケ由来材料に予め添加されていてもよいし、凝固する前のハナビラタケ由来材料および石けん素地の混合物に添加されてもよい。洗浄剤1が機械練石けんである場合、粉末状または薄片状にした混合物にこれらの添加物が添加されてもよい。
【0042】
このようにして得られた洗浄剤1は、ハナビラタケ由来材料として、ハナビラタケ子実体断片のみを含んでいてもよいし、ハナビラタケ抽出物のみを含んでいてもよいし、ハナビラタケ子実体断片のおよびハナビラタケ抽出物両方を含んでいてもよい。少なくともハナビラタケ子実体断片を含むことが好ましい。
【0043】
ハナビラタケ由来材料3としてハナビラタケ抽出物を含む洗浄剤1は、以下のように製造され得る。石けん素地2’およびハナビラタケ由来材料3に分散させた後、この混合物を凝固させる前に、混合物に添加物としての水を混合し、高温条件、例えば、約50℃〜約80℃で所定の時間撹拌し、濾過する。水は、予めハナビラタケ由来材料と混合されていてもよい。このような工程を含むことにより、ハナビラタケ抽出物としてのハナビラタケ由来材料3が石けん素地2’中に溶出し得る。それによって、ハナビラタケ抽出物としてのハナビラタケ由来材料3を含む洗浄剤が得られ得る。濾過は、例えば、メッシュ、濾紙、濾過布、金網、ふるいまたはフィルターなどを用いて行われ得る。メッシュは、例えば、30メッシュ網、40メッシュ網、50メッシュ網または60メッシュ網などであり得る。濾過する工程は、省略されてもよい。
【0044】
このようにして得られた洗浄剤1は、ハナビラタケ断片のおよびハナビラタケ抽出物両方を含み得る。このような洗浄剤1には、ハナビラタケ抽出物が溶出した後のハナビラタケ断片の他に、ハナビラタケ抽出物が溶出している際中のハナビラタケ断片および/またはハナビラタケ抽出物が溶出する前のハナビラタケ断片が含まれ得る。
【0045】
あるいは、ハナビラタケ抽出物を含む洗浄剤1は、ハナビラタケ抽出物を個別に用意し、石けん素地に分散させることによって製造されてもよい。ハナビラタケ抽出物を用意する工程は、例えば、ハナビラタケと抽出用の溶媒とを混合し、当該混合物から抽出物を得ることによって行われ得る。抽出用の溶媒は、生物に対して望まれない影響を与えない極性溶媒であり得る。それは、例えば、水、水系緩衝液、水系非緩衝液、エタノールなどあるいはそれらの混合物などであり得る。当該抽出用の溶媒とハナビラタケとを混合した後、当該混合物は、加圧または遠心されてもよい。当該混合物から抽出物を得る工程は、例えば、得られた混合物を濾過することまたは混合物から抽出液の存在する層を取り出すことなどによって行われ得る。その後、得られた抽出物から不要な成分の除去が行われてもよい。それは、例えば、濾過、沈殿または夾雑物の選択的排除などによって行われ得る。上述のように得られた抽出物は、濃縮されてもよい。濃縮は、蒸発濃縮、膜濃縮または凍結濃縮などの公知の何れかの方法によって行われ得る。このように作成されたハナビラタケ抽出物としてのハナビラタケ由来材料を含む洗浄剤は、ハナビラタケ子実体断片を含む洗浄剤と同じ効果を奏し得る。
【0046】
以上では、ハナビラタケ由来材料3を石けん素地2’中にほぼ均一な濃度に分散する例を示した。しかしながら、洗浄剤1中には、ハナビラタケ由来材料3の濃度が他の部分より高い部分が存在していてもよい。そのような洗浄剤1は、例えば、ハナビラタケ由来材料3の濃度が異なる複数種類の石けん素地がマーブル状に混ぜ合わされた石けんまたはハナビラタケ由来材料3の濃度が異なる複数種類の石けん素地が層状に形成され互いに貼りあわされている石けんなどであり得る。
【0047】
更なる実施形態において、洗浄剤1中には、異なる複数種類の粒径のハナビラタケ由来材料3が存在していてもよい。そのような洗浄剤1は、例えば、異なる複数種類の粒径のハナビラタケ由来材料3が石鹸素地中に均一な濃度で混合されている石けん、ハナビラタケ由来材料3の粒径が互いに異なる複数種類の石けん素地がマーブル状に混ぜ合わされた石けんまたはハナビラタケ由来材料3の粒径が互いに異なる複数種類の石けん素地が層状に形成され互いに貼りあわされている石けんなどであり得る。
【0048】
このような石けんとしての洗浄剤1の製造方法のそれぞれは、これらの工程の後にさらに、得られた石けんを粉状に加工する工程を含んでもよい。その場合、粉状の機械練り石けんまたは粉状の機械練石けんとしての洗浄剤1が提供される。
【0049】
上述の何れかの洗浄剤1は、動物を洗浄するために用いられ得る。動物は、例えば、ヒト、伴侶動物、家畜動物および/または野生の動物などであり得る。動物の、洗浄剤1によって洗浄され得る部分は、全身であってもよいし、身体の一部であってもよい。一部とは、例えば、顔面、手、足および/または毛髪などであり得るが、これらに限定されるものではない。洗浄とは、例えば、皮膚、毛穴および/または体毛などに付着した汚れを落とすことであり得る。汚れとは、例えば、皮脂、汗、角栓、古い角質、垢、ダニ若しくは菌などの微生物、飲食物、環境物質および/または化学物質などであり得る。汚れを落とすことは、洗浄したい部分から汚れを浮かすことである。それは、洗浄剤を洗浄したい部分に塗布し、洗浄剤を泡立て、洗浄したい部分擦ること、あるいは洗浄剤1を洗浄したい部分になじませることにより達成され得る。その後、洗浄剤1を液体で洗い流す、ふき取るまたは更なる他の洗浄剤によって取り除くことにより、洗浄剤1および汚れが洗浄したい部分から取り除かれ得る。
【0050】
このような洗浄剤1は、例えば、全身洗浄用石けん、ハンドソープ、洗顔用石けん、クレンジング用石けん、洗髪用石けん、マッサージ用石けんまたはスクラブ用石けんなどであり得るが、これらに限定されるものではない。また、洗浄剤1は、殺虫成分および/または殺菌成分を含む場合、ダニおよび/または菌などの微生物を殺虫および/または殺菌する効果を奏する。抗糖尿病効果、抗アレルギー効果および/または抗がん効果が期待される実施形態の場合、洗浄剤1は、体外的治療用の石けんであり得る。それは、例えば、ヘルスケア用石けん、または薬用石けんなどであることが好ましい。
【0051】
上述の洗浄剤1は、例えば、以下のようにして使用され得る。まず、洗浄剤1の表面に水をつけ、当該表面を手、布またはプラスチック製の網などによって擦り、泡を生じさせる。当該泡を洗浄したい部分に塗布し、所望の時間に亘り擦る。所望の時間に亘り擦ることで、ハナビラタケ由来材料が肌および/または髪に触れるおよび/またはハナビラタケ由来材料の一部が、肌および/または髪に浸透し得る。したがって、前記所望の時間に亘り、ハナビラタケ由来材料が肌および/または髪に上述の効果を与え得る。その後、水またはお湯などの液体で当該泡を洗い流す。または、洗浄剤1は、泡立てずに使用されてもよい。その場合、前記水をつけた洗浄剤1の表面で洗浄したい部分を擦り、その後、擦った部分を前記液体で洗い流す。
【0052】
当該洗浄剤は、使用後に洗い流す洗浄剤であることによって、ハナビラタケ由来材料が洗浄したい部分に長時間残留することを防ぐ。それによって、洗浄したい部分に、ハナビラタケ由来材料からの影響が過剰に与えられることを防ぐ。それによって、肌および/または髪への刺激などの望まれない効果の発現、並びに/あるいは肌質および/または髪質の劣化を防止することができる。実施形態の洗浄剤は、洗浄剤であることで、これらのような利点も効果として奏する。
【0053】
更なる実施形態において、洗浄剤は、流動体であってもよい。流動体とは、例えば、液体またはゲル状の形態などであり得る。そのような洗浄剤11の一例を
図2(A)および(B)に示す。
図2(A)は、容器5に収容された液体の洗浄剤11を示している。
図2(A)のB−Bに沿って切断した断面図を
図2(B)に示す。洗浄剤11は、液体石けんである。その場合、洗浄剤素地22は、液体石けん素地22’である。液体石けん素地22’の原料のアルカリは水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたはトリエタノールアミンなどであり得る。
【0054】
液体石けん素地22’のアルカリ以外の原料は、上述のものと同じであり得る。また、ハナビラタケ由来材料33は、上述のものと同じであり得る。
図2(A)および(B)に示すように、ハナビラタケ由来材料33は、液体石けん素地22’の全体に分散されている。
【0055】
図2(A)および(B)においては、容器5を収容物を吐出させるポンプ式のディスペンサとして示した。しかしながら容器5は、流動体が収容され得る公知の何れかの容器であればよい。そのような容器は、例えば、自動型のディスペンサ、収容物から泡を生じさせるディスペンサ、チューブまたはボトルなどであり得る。
図2(A)および(B)においては、容器5としてポンプ部分の内部構造を略した略図を示す。
【0056】
液体石けん素地22’は、石けん素地2’と同じの方法で製造され得る。
【0057】
洗浄剤11は、例えば、液体石けん素地22’とハナビラタケ由来材料33と混合するか、または液体石けん素地22’の原料である油脂またはアルカリとハナビラタケ由来材料33とを混合し、液体石けん素地22’を製造する工程を行うことによって製造され得る。
【0058】
流動体の洗浄剤11も、固体の洗浄剤と同様に動物の全身を洗浄することに用いられ得る。また、固体の洗浄剤と同様の効果を奏し得る。このような洗浄剤は、例えば、ボディーシャンプー、スクラブ用ボディーシャンプー、マッサージ用ボディーシャンプー、ハンドシャンプー、薬用シャンプー、洗顔フォームまたは洗髪用シャンプーなどであり得るが、これらに限定されるものではない。
【0059】
流動体の洗浄剤の更なる実施形態において、洗浄剤素地は、水に溶解された石けん以外の界面活性剤であり得る(図示せず)。当該界面活性剤は、例えば、アミノ酸系界面活性剤、石油系界面活性剤または天然油脂系界面活性剤などの公知の界面活性剤あるいはそれら何れかの組み合わせであり得る。これらの界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤または両性界面活性剤であってもよいし、非イオン性界面活性剤であってもよい。
【0060】
アミノ酸系界面活性剤は、親油基と親水基の間にアミノ基が存在する構造を有した界面活性剤である。アミノ酸系界面活性剤は、例えば、アシルサルコシネート、アシルアラニネート、アシルグルタメートまたはアルキルアミノジブロビオン酸塩などであり得る。石油系界面活性剤は、石油を原料とした界面活性剤であり、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、α−オレインスルホン酸塩(AOS)などであり得る。天然油脂系界面活性剤は、天然油脂を原料とした界面活性剤であり、例えば、α−スルホ脂肪酸エステル塩(MES)などであり得る。しかしながら、界面活性剤の例は、これらに限定されるものではない。
【0061】
または、界面活性剤は、公知の何れかの天然界面活性剤であってもよい。そのような天然界面活性剤は、例えば、ガゼイン、レシチン、サポニンまたは植物エキスなどであり得る。そのような植物エキスは、例えば、ソープナッツ(ムクロジ)エキスなどであり得る。
【0062】
この様な洗浄剤素地は、総重量に対して40%〜95%の水を含み得る。
【0063】
このような洗浄剤に含まれるハナビラタケ由来材料は、上述のものと同じであり得る。
【0064】
このような洗浄剤は、ハナビラタケ由来材料と洗浄剤素地とを混合するか、または洗浄剤素地の原料とハナビラタケ由来材料とを混合した後に、洗浄剤素地を製造する工程を行うことにより製造され得る。
【0065】
このような洗浄剤におけるハナビラタケ由来材料の含量は、当該洗浄剤全体に対して重量で0.1%〜20%などであり得る。
【0066】
このような洗浄剤は、ハナビラタケ由来材料による効果に影響を与えない限りにおいて、上述の成分の他にさらに、保湿剤、キレート剤、酸化防止剤、防腐剤、発泡剤、増粘剤、油分、薬用成分、殺菌成分、殺虫成分、植物エキス、スクラブ剤、免疫関連細胞に取り込ませることが望まれる成分、着色料および/または香料などの公知の何れかの添加物を含んでいてもよい。これらの添加物を添加する方法は上述の方法と同じであり得る。
【0067】
上述の流動性の洗浄剤中には、ハナビラタケ由来材料の濃度が他の部分より高い部分が存在していてもよい。また、当該洗浄剤中には、異なる複数種類の粒径のハナビラタケ由来材料が存在していてもよい。
【0068】
このような洗浄剤は、液体状、クリーム状、乳液状などであり得る。当該流動体の洗浄剤も、固体の洗浄剤と同様に動物の全身を洗浄することに用いられ得る。また、固体の洗浄剤と同様の効果を奏し得る。このような洗浄剤は、例えば、泡立てて用いられる洗浄剤であってもよいし、洗浄したい部分になじませて用いられる洗浄剤であってもよい。泡立てて用いられる洗浄剤は、例えば、ボディーシャンプー、スクラブ用ボディーシャンプー、マッサージ用ボディーシャンプー、ハンドシャンプー、洗顔フォーム、薬用シャンプー、洗髪用シャンプーまたはリンスインシャンプーなどであり得るが、これらに限定されるものではない。
【0069】
泡立てて用いられる洗浄剤は、上述の何れかの容器に収容されて保存および/または使用され得る。このような洗浄剤は、例えば、以下のように使用され得る。まず洗浄剤を、手、布またはプラスチック製の網などに塗布し、擦ることで泡を生じさせる。その際に洗浄剤水を含ませてもよい。または、当該洗浄剤が収容された泡を生じさせるディスペンサから泡を得てもよい。その後、前記泡を洗浄したい部分に塗布し、その部分を所望の時間に亘り擦る。所望の時間に亘り擦ることで、ハナビラタケ由来材料が肌および/または髪に上述の効果を与え得る。その後、水またはお湯などの液体で泡を洗い流す。または、水をつけた洗浄したい部分に洗浄剤を塗布し、その部分を擦ってもよい。
【0070】
洗浄したい部分になじませて用いられる洗浄剤は、例えば、クレンジング用乳液、クレンジング用クリーム、ピーリング用乳液、ピーリング用クリーム、などであり得るが、これらに限定されるものではない。このような洗浄剤は、例えば、以下のように使用され得る。洗浄剤を洗浄したい部分に塗布し、その部分になじませる。なじませる工程は、所望の時間に亘り行われ得る。その間に、洗浄したい部分をマッサージしてもよい。所望の時間に亘りなじませることで、ハナビラタケ由来材料が肌および/または髪に上述の効果を与え得る。その後水またはお湯などの液体で洗浄剤を洗い流すか、ふき取るか、あるいは更なる他の洗浄剤を用いることにより取り除かれ得る。更なる他の洗浄剤は、実施形態の泡を立てて用いる洗浄剤であってもよいし、公知の何れかの泡を立てて用いる洗浄剤であってもよい。
【0071】
更なる実施形態において、洗浄剤素地は、水に溶解されていない石けん以外の界面活性剤であってもよい。その場合、洗浄剤素地は、粉末状であり得る。このような洗浄剤は、粉末状の上述の何れかの界面活性剤にハナビラタケ由来材料を分散させて製造され得る。当該洗浄剤は、上述の成分の他にさらに公知の添加物が含まれていてもよい。このような洗浄剤1は、前記泡立てて用いられる洗浄剤または前記洗浄したい部分になじませて用いられる洗浄剤と同様の方法で使用され、また同様の効果を奏し得る。
【0072】
更なる実施形態において、洗浄したい部分になじませて用いられる洗浄剤は、洗浄剤素地が界面活性剤でなくともよい。そのような洗浄剤に含まれる洗浄剤素地は、公知のオイル、ローション、ジェルまたは泥(クレイ)あるいは公知の何れかの吸着剤などであり得る。そのような場合、これらの洗浄剤素地にハナビラタケ由来材料を分散することまたは当該洗浄剤素地の原料にハナビラタケ由来材料を分散し、当該洗浄剤素地を作製する工程を行うことによって、実施形態の洗浄剤が得られ得る。当該洗浄剤は、上述の成分の他にさらに公知の添加物が含まれていてもよい。そのような洗浄剤は、例えば、クレンジングオイル、クレンジングウォーター、クレンジングジェル、ピーリングジェルまたは泥パックなどであり得るが、これに限定されるものではない。
【0073】
このような洗浄剤は、上述のなじませることにより用いられる洗浄剤と同様の方法で使用され得る。
【0074】
実施形態に従うと、美容効果のある洗浄剤とその製造方法が提供される。
【0075】
<例>
例1.石けん
実施形態に従う洗浄剤を作製した。まず、ハナビラタケの石づきを家庭用ジュースミキサーで細粒化し、ハナビラタケ由来材料を得た。次に、脂肪酸をエタノールに溶解したものを水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムと混合し、50℃〜78℃の温度条件下で撹拌し、石けん素地を得た。その後、フェノールフタレイン溶液またはpHメーターによって、石けん素地がアルカリ性であることを確認した。当該石けん素地に、ハナビラタケ由来材料、水およびグリセリンの混合物、糖類、水、キレート剤、着色剤、保湿剤並びに油分を順不同で添加し50℃〜78℃で20分以上撹拌した。その後、53℃〜65℃に維持した混合物をステンレスの40メッシュ網で濾過した後、ポリ塩化ビニル製の丸型パイプに流し込んだ。その後、ハナビラタケ由来材料が石けん素地中に均一に分散するように、パイプ中の混合物を撹拌棒で約1時間撹拌した。その後、固化した石けんを切断した後、表面を磨き、型打ちし、乾燥し、実施形態の洗浄剤である石けんを得た。これを実施例1とする。
【0076】
例2.官能試験
実施例1の洗浄剤の効果を評価するための官能試験を行った。実施例1を用いて身体、顔面および髪を1日1回〜2回、10日間洗浄し、その後、保湿性、低刺激性、防臭効果、汚れの除去効果、毛穴の汚れの除去効果、肌のハリ(しわの減少)または美髪効果について特に効果があると感じた項目を挙げることによって評価を行った。この試験は、10代〜70代の男女13人に対して行った。
【0078】
特に、保湿性、肌質の改善、汚れの除去効果、毛穴汚れの除去効果および髪質改善に効果があると評価した被験者が多かった。肌質改善に効果のあった被験者により、他の化粧品の肌へのなじみの良さまたはニキビの減少が評価された。また、複数の被験者が、保湿性、防臭効果、毛穴の汚れ除去効果、低刺激性に効果があったと評価した。防臭効果については、加齢臭が低減したと評価した被験者もいた。美髪効果や美白効果があると評価した被験者もいた。
【0079】
以上の結果より、実施形態の洗浄剤は、美容効果、即ち、肌および/または毛髪への保湿効果、汚れ除去効果あるいはそれに伴う肌質および/または髪質改善効果、防臭効果、清浄効果を奏することが示唆された。
【0080】
例3.シャンプー
シャンプーとしての実施形態の洗浄剤を評価する試験を行った。当該洗浄剤は、洗浄剤素地であるラウルス硫酸Naに、ハナビラタケの石づきを家庭用ジュースミキサーで細粒化したハナビラタケ由来材料と、添加物としての水、コカミドプロピルベタイン、EDTA−2Na、馬油、シリカ、ビス(C13−15アルコキシ)PGアモジメチコン、ヤシ油脂脂肪酸PEG−7グリセリル、ポリオタニウム−7、ポリオタニウム−10、安息香酸Na、クエン酸、塩化Na、フェノキシエタノールおよび香料を加え、撹拌し、濾過することにより製造した。当該洗浄剤は、ハナビラタケ由来成分を重量で1%含有する。
【0081】
例4.官能試験
この洗浄剤を用いて、1日1回〜2回、5日間洗髪を行った。比較例として、当該洗浄剤を使用する前に、「BOTANISTボタニカル・シャンプー」、「エラバシェヘアシャンプー」、および「ジョヴァンニGVエコシック・スムーズアズシルクモイスチャー・ヘアシャンプー」を用いて同じ条件で洗髪を行った。実施形態の洗浄剤を使用した後に、髪質および頭皮の変化を比較および評価した。この試験は、10代〜70代の男女12人に対して行った。試験の結果、以下のような種々の報告が得られた。「髪に艶が出た」「髪がきしまず、リンスの必要がない」「髪のおさまりが良い」「指通りが良い」「地肌の血行が良くなる」「髪の根元が立ち上がる」「髪のまとまりが良いので、スタイリングがしやすい」「抜け毛が減少した」「毛が増えた」「毛穴がすっきりする(洗浄効果が高い)」「白髪が減少した(白髪染めする間隔が長くなった)」「白髪がなくなった」「洗髪後に爽快感がある」。
【0082】
以上の結果により、実施形態の洗浄剤は、他の洗髪剤と比較して、髪および頭皮への美容効果、即ち、地肌および/または毛髪への保湿効果、汚れ除去効果あるいはそれに伴う地肌質および/または髪質改善効果、防臭効果、清浄効果があることが示唆された。
【0083】
例5.経口による評価試験
粉砕したハナビラタケを750mg、ECM・Eを930mg、デキストリンを120mg含む顆粒を168±7日間、1日3回食前に摂取し、肌の状態の変化または健康状態の変化などを評価した。この試験は、10代〜60代の男女に対して行った。
【0084】
試験の結果、以下のような種々の報告が得られた。「加齢臭の軽減」「メラニン抑制による美白効果」「コラーゲン等の体内生成能力の活性化」「肌質改善(小じわ減少、張りの復活等)」「睡眠状態の改善(熟睡、目覚め、寝言)」「髪質の改善(多くのヒトで太くなる現象を確認)」「糖尿病の改善」「体の疲れ/倦怠感、目の疲れ/かすみ/視力、味覚、顔色の改善」「肩こり、しびれ/神経痛の改善」「便秘(腸改善)、食欲、頻尿/残尿感の改善」「風邪/インフル抵抗、傷の治り、水虫、虫刺されによる腫れの改善」「口内炎/口臭の改善」「代謝の改善(汗をかく)」「低体温の改善」「白血球増加」「癌(腫瘍抑制)や肝炎・ウイルス・黴菌による症状(抵抗力)、II型III型糖尿病改善、うつ・アルツハイマー病などの改善」「特に前立腺がんの改善に効果がある」「血管新生阻害作用がある」「花粉症の改善」「生理不順の改善」「足等の角質の状態の改善」「偏頭痛、関節痛、めまい、耳鳴り/聴力の改善」「微熱、過呼吸、動悸、立ち眩みの改善」「手足のむくみ/かゆみの改善」「性格の改善(イライラ気味が温厚に等)」「運動能力(持久力)の向上」。
【0085】
以上の結果により、ハナビラタケ由来材料に美容効果、抗アレルギー効果、抗糖尿病効果、及び抗ガン効果があることが見出された。上にはハナビラタケ由来成分の経口投与による結果を示したが、このような効果は、経口以外の投与、例えば経皮投与によっても得られることが期待される。そのような効果は、実施形態の洗浄剤によっても達成され得ることが期待される。
【0086】
実施形態に従うと以下のような洗浄剤および洗浄剤の製造方法が提供され得る。
【0087】
[1]洗浄剤素地と、前記洗浄剤素地中に分散しているハナビラタケ由来材料とを含む洗浄剤。
【0088】
[2]前記洗浄剤素地が石けん素地である前記[1]に記載の洗浄剤。
【0089】
[3]前記洗浄剤素地が石けん以外の界面活性剤である前記[1]に記載の洗浄剤。
【0090】
[4]前記ハナビラタケ由来材料が約1nm〜約2mmの粒径を有するハナビラタケ断片である前記[1]〜[3]の何れか1つに記載の洗浄剤。
【0091】
[5]前記ハナビラタケ由来材料がハナビラタケ抽出物である前記[1]〜[3]の何れか1つに記載の洗浄剤。
【0092】
[6]前記ハナビラタケ由来材料を重量で0.1%〜10%含む前記[1]〜[5]の何れか1つに記載の洗浄剤。
【0093】
[7]ハナビラタケ由来材料を用意する工程と、洗浄剤素地を用意する工程と、洗浄剤素地中にハナビラタケ由来材料を分散させ、洗浄剤を作製する工程とを含む洗浄剤の製造方法。
【0094】
[8]ハナビラタケ由来材料を用意する工程と、ハナビラタケ由来材料を分散させた洗浄剤素地の原料を得る工程と、前記原料から前記洗浄剤素地を製造する工程とを含む洗浄剤の製造方法。
【0095】
[9]前記洗浄剤素地が石けん素地である前記[7]または[8]に記載の方法。
【0096】
[10]前記洗浄剤素地が石けん以外の界面活性剤である前記[7]または[8]に記載の方法。