【課題】カード挿入口が形成されるベゼルを備えるカードリーダにおいて、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分を、カードの幅方向で小型化することが可能なカードリーダを提供する。
【解決手段】カードリーダ1は、カード通過路が内部に形成される本体フレーム4と、カード通過路に通じるカード挿入口6aが形成されるとともに本体フレーム4の前端側部分を覆うように本体フレーム4の前端側部分に取り付けられるベゼル6とを備えている。本体フレーム4の、ベゼル6で覆われる部分をフレーム前端部4bとすると、ベゼル6は、フレーム前端部4bのY方向の両側のそれぞれを覆う幅方向覆部6c、6dを備えている。このカードリーダ1では、フレーム前端部4bのY方向の両端は開口しており、フレーム前端部4bでは、幅方向覆部6c、6dによってカード通過路のY方向の側面が構成されている。
少なくともカードの一端が通過するカード通過路が内部に形成される本体フレームと、前記カード通過路に通じるカード挿入口が形成されるとともに前記本体フレームの前端側部分を覆うように前記本体フレームの前端側部分に取り付けられるベゼルとを備え、
前記カード挿入口への前記カードの挿入方向と前記カード挿入口に挿入される前記カードの厚さ方向とに直交する前記カードの幅方向を第1方向とし、前記本体フレームの、前記ベゼルで覆われる部分をフレーム前端部とすると、
前記ベゼルは、前記フレーム前端部の前記第1方向の両側のそれぞれを覆う幅方向覆部を備え、
前記フレーム前端部の前記第1方向の両端は、開口しており、
前記フレーム前端部では、前記幅方向覆部によって前記カード通過路の前記第1方向の側面が構成されていることを特徴とするカードリーダ。
前記フレーム前端部は、前記カードの厚さ方向の一方側に配置される第1フレーム前端部と、前記カードの厚さ方向の他方側に配置される第2フレーム前端部とから構成され、
前記カードの厚さ方向における前記第1フレーム前端部と前記第2フレーム前端部との間は、前記カード通過路の一部分となっており、
前記ベゼルは、前記フレーム前端部の、前記カードの厚さ方向の両側のそれぞれを覆うとともに、前記フレーム前端部の、前記カードの厚さ方向の両端のそれぞれに接触する厚さ方向覆部を備えることを特徴とする請求項1記載のカードリーダ。
前記幅方向覆部には、前記第1方向の内側に向かって突出するとともに前記カードの厚さ方向における前記第1フレーム前端部と前記第2フレーム前端部との間に配置され前記第1フレーム前端部および前記第2フレーム前端部に接触する突出部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のカードリーダ。
前記ベゼルは、前記第3フレーム前端部の、前記カードの厚さ方向の両側のそれぞれを覆うとともに、前記第3フレーム前端部の、前記カードの厚さ方向の両端のそれぞれに接触する第1厚さ方向覆部と、前記第4フレーム前端部の、前記カードの厚さ方向の両側のそれぞれを覆うとともに、前記第4フレーム前端部の、前記カードの厚さ方向の両端のそれぞれに接触する第2厚さ方向覆部とを備え、
前記第3フレーム前端部は、前記カードの厚さ方向の一方側に配置される第5フレーム前端部と、前記カードの厚さ方向の他方側に配置される第6フレーム前端部とから構成され、
前記第4フレーム前端部は、前記カードの厚さ方向の一方側に配置される第7フレーム前端部と、前記カードの厚さ方向の他方側に配置される第8フレーム前端部とから構成され、
前記カードの厚さ方向における前記第5フレーム前端部と前記第6フレーム前端部との間、および、前記カードの厚さ方向における前記第7フレーム前端部と前記第8フレーム前端部との間は、前記カード通過路の一部分となっており、
前記第1幅方向覆部には、前記第3方向側に向かって突出するとともに前記カードの厚さ方向における前記第5フレーム前端部と前記第6フレーム前端部との間に配置され前記第5フレーム前端部および前記第6フレーム前端部に接触する第1突出部が形成され、
前記第2幅方向覆部には、前記第2方向側に向かって突出するとともに前記カードの厚さ方向における前記第7フレーム前端部と前記第8フレーム前端部との間に配置され前記第7フレーム前端部および前記第8フレーム前端部に接触する第2突出部が形成されていることを特徴とする請求項4記載のカードリーダ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のカードリーダが搭載される上位装置によっては、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分の寸法が、カード挿入口に挿入されるカードの幅方向において制約されることがある。すなわち、特許文献1に記載のカードリーダが搭載される上位装置によっては、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分の、カードの幅方向における小型化が要求されることがある。
【0006】
そこで、本発明の課題は、カード挿入口が形成されるベゼルを備えるカードリーダにおいて、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分を、カードの幅方向で小型化することが可能なカードリーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明のカードリーダは、少なくともカードの一端が通過するカード通過路が内部に形成される本体フレームと、カード通過路に通じるカード挿入口が形成されるとともに本体フレームの前端側部分を覆うように本体フレームの前端側部分に取り付けられるベゼルとを備え、カード挿入口へのカードの挿入方向とカード挿入口に挿入されるカードの厚さ方向とに直交するカードの幅方向を第1方向とし、本体フレームの、ベゼルで覆われる部分をフレーム前端部とすると、ベゼルは、フレーム前端部の第1方向の両側のそれぞれを覆う幅方向覆部を備え、フレーム前端部の第1方向の両端は、開口しており、フレーム前端部では、幅方向覆部によってカード通過路の第1方向の側面が構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のカードリーダでは、本体フレームの前端側部分を構成するフレーム前端部の第1方向の両端は、開口しており、フレーム前端部では、ベゼルに幅方向覆部によってカード通過路の第1方向の側面が構成されている。そのため、本発明では、フレーム前端部においてカード通過路の第1方向の側面が本体フレームによって構成されるようにフレーム前端部の第1方向の両端が塞がっており、かつ、第1方向の両端が塞がっているフレーム前端部の第1方向の両側のそれぞれをベゼルの一部分が覆っている場合と比較して、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分を、カードの幅方向である第1方向で小型化することが可能になる。
【0009】
本発明において、フレーム前端部は、カードの厚さ方向の一方側に配置される第1フレーム前端部と、カードの厚さ方向の他方側に配置される第2フレーム前端部とから構成され、カードの厚さ方向における第1フレーム前端部と第2フレーム前端部との間は、カード通過路の一部分となっており、ベゼルは、フレーム前端部の、カードの厚さ方向の両側のそれぞれを覆うとともに、フレーム前端部の、カードの厚さ方向の両端のそれぞれに接触する厚さ方向覆部を備えていることが好ましい。このように構成すると、第1フレーム前端部と第2フレーム前端部とが互いに固定されていなくても、カードの厚さ方向において第1フレーム前端部と第2フレーム前端部とが互いに離れるように変形するのをベゼルによって抑制することが可能になる。したがって、第1フレーム前端部と第2フレーム前端部とを互いに固定するための構成が不要となり、その結果、カードリーダの構成を簡素化してカードリードを小型化することが可能になる。
【0010】
本発明において、幅方向覆部には、第1方向の内側に向かって突出するとともにカードの厚さ方向における第1フレーム前端部と第2フレーム前端部との間に配置され第1フレーム前端部および第2フレーム前端部に接触する突出部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、第1フレーム前端部と第2フレーム前端部とが互いに固定されていなくても、カードの厚さ方向において第1フレーム前端部と第2フレーム前端部とが互いに近づくように変形するのをベゼルによって抑制することが可能になる。
【0011】
本発明において、第1方向の一方側を第2方向側とし、第1方向の他方側を第3方向側とすると、たとえば、本体フレームの前端側部分は、第2方向側に配置される第3フレーム前端部と、第3方向側に配置される第4フレーム前端部とによって構成され、第1方向における第3フレーム前端部と第4フレーム前端部との間は、カードリーダの前端から奥側に向かって切り欠かれた切欠き部となっており、ベゼルは、幅方向覆部として、第3フレーム前端部の第2方向端の開口部を覆う第1幅方向覆部と、第4フレーム前端部の第3方向端の開口部を覆う第2幅方向覆部とを備えている。
【0012】
本発明において、ベゼルは、第3フレーム前端部の、カードの厚さ方向の両側のそれぞれを覆うとともに、第3フレーム前端部の、カードの厚さ方向の両端のそれぞれに接触する第1厚さ方向覆部と、第4フレーム前端部の、カードの厚さ方向の両側のそれぞれを覆うとともに、第4フレーム前端部の、カードの厚さ方向の両端のそれぞれに接触する第2厚さ方向覆部とを備え、第3フレーム前端部は、カードの厚さ方向の一方側に配置される第5フレーム前端部と、カードの厚さ方向の他方側に配置される第6フレーム前端部とから構成され、第4フレーム前端部は、カードの厚さ方向の一方側に配置される第7フレーム前端部と、カードの厚さ方向の他方側に配置される第8フレーム前端部とから構成され、カードの厚さ方向における第5フレーム前端部と第6フレーム前端部との間、および、カードの厚さ方向における第7フレーム前端部と第8フレーム前端部との間は、カード通過路の一部分となっており、第1幅方向覆部には、第3方向側に向かって突出するとともにカードの厚さ方向における第5フレーム前端部と第6フレーム前端部との間に配置され第5フレーム前端部および第6フレーム前端部に接触する第1突出部が形成され、第2幅方向覆部には、第2方向側に向かって突出するとともにカードの厚さ方向における第7フレーム前端部と第8フレーム前端部との間に配置され第7フレーム前端部および第8フレーム前端部に接触する第2突出部が形成されていることが好ましい。
【0013】
このように構成すると、第5フレーム前端部と第6フレーム前端部とが互いに固定されていなくても、カードの厚さ方向において第5フレーム前端部と第6フレーム前端部とが互いに離れるように変形したり、互いに近づくように変形したりするのをベゼルによって抑制することが可能になる。また、このように構成すると、第7フレーム前端部と第8フレーム前端部とが互いに固定されていなくても、カードの厚さ方向において第7フレーム前端部と第8フレーム前端部とが互いに離れるように変形したり、互いに近づくように変形したりするのをベゼルによって抑制することが可能になる。したがって、第5フレーム前端部と第6フレーム前端部とを互いに固定するための構成や、第7フレーム前端部と第8フレーム前端部とを互いに固定するための構成が不要となり、その結果、カードリーダの構成を簡素化してカードリーダを小型化することが可能になる。
【0014】
本発明において、第1方向における第3フレーム前端部の幅は、第1方向における第4フレーム前端部の幅よりも狭くなっており、第1突出部の第3方向側への突出量は、第2突出部の第2方向側への突出量よりも大きくなっており、第1突出部は、カードの厚さ方向に間隔をあけた状態で配置される2個の第3突出部によって構成され、2個の第3突出部の間は、カード通過路の一部となっていることが好ましい。このように構成すると、第1方向における第3フレーム前端部の幅が狭くなっていて、第5フレーム前端部および第6フレーム前端部の強度が低くなっていても、カード通過路の一部となるまで第3方向側に突出している第1突出部によって、第5フレーム前端部と第6フレーム前端部とが互いに近づくように変形するのを効果的に抑制することが可能になる。
【0015】
本発明において、フレーム前端部の第1方向の幅は、カードリーダの前側に向かうにしたがって狭くなっており、フレーム前端部の前端の第1方向の幅は、カード挿入口に挿入されるカードの幅と等しくなっていることが好ましい。このように構成すると、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分を第1方向でより小型化することが可能になる。
【0016】
本発明において、本体フレームは、カードの厚さ方向に分割される第1フレームと第2フレームとから構成され、第1フレームと第2フレームとは、スナップフィットによって互いに固定されていることが好ましい。このように構成すると、第1フレームと第2フレームとがネジで固定されている場合と比較して、カードリーダを小型化することが可能になる。
【0017】
本発明において、ベゼルは、スナップフィットによって本体フレームに固定されていることが好ましい。このように構成すると、ベゼルがネジによって本体フレームに固定されている場合と比較して、カードリーダを小型化することが可能になる。
【0018】
本発明において、カードリーダは、カードの厚さ方向における本体フレームの側面に固定される回路基板を備え、回路基板は、スナップフィットによって本体フレームに固定されていることが好ましい。このように構成すると、回路基板がネジによって本体フレームに固定されている場合と比較して、カードの厚さ方向でカードリーダを小型化することが可能になる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明では、カード挿入口が形成されるベゼルを備えるカードリーダにおいて、ベゼルが配置されるカードリーダの前端側部分を、カードの幅方向で小型化することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
(カードリーダの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の斜視図である。
図2は、
図1に示すカードリーダ1からベゼル6を取り外した状態の斜視図である。
図3は、
図1に示すカードリーダ1からベゼル6、固定フレーム13および回路基板11を取り外した状態の斜視図である。
図4は、
図3に示す本体フレーム4および回路基板12等を反対側から示す斜視図である。
図5は、
図3に示す本体フレーム4の前端側の平面図である。
【0023】
本形態のカードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を操作して、カード2に記録されたデータの読取およびカード2へのデータの記録の少なくともいずれか一方を行うための装置であり、いわゆるディップ式のカードリーダである。このカードリーダ1は、所定の上位装置(図示省略)に搭載されて使用される。カードリーダ1は、扁平な略直方体状に形成されている。カードリーダ1の内部には、カード2の一端が通過するカード通過路3が形成されている。カードリーダ1は、カード通過路3が内部に形成される本体フレーム4と、カード通過路3に通じるカード挿入口6a(
図1参照)が形成されるとともに本体フレーム4に取り付けられるベゼル(前面フレーム)6とを備えている。
【0024】
また、カードリーダ1は、複数のIC接点バネを有するIC接点ブロック8(
図3参照)と、磁気ヘッド9(
図4参照)とを備えている。また、カードリーダ1は、内部に挿入されたカード2の引抜きを阻止するレバー部材10と、各種の電子部品等が実装される2枚の回路基板11、12と、カードリーダ1が搭載される上位装置にカードリーダ1を固定するための固定フレーム13とを備えている。
【0025】
本形態では、カード挿入口6aに対して
図1等に示すX1方向にカード2が挿入され、
図1等に示すX2方向にカード2が引き抜かれる。すなわち、X1方向は、カード挿入口6aへのカード2の挿入方向であり、X2方向は、カード挿入口6aからのカード2の引抜き方向である。また、X1方向に直交する
図1等のZ方向は、カード挿入口6aに挿入されるカード2の厚さ方向であり、X方向とZ方向とに直交する
図1等のY方向は、カード挿入口6aに挿入されるカード2の幅方向である。
【0026】
以下の説明では、X1方向側を「後ろ(奥)」側とし、X2方向側を「前(手前)」側とする。また、Y方向のうちのY1方向側を「右」側とし、その反対側であるY2方向側を「左」側とするとともに、Z方向のうちのZ1方向側を「上」側とし、その反対側であるZ2方向側を「下」側とする。本形態のY方向は、第1方向となっており、Y2方向側は、第1方向の一方側である第2方向側となっており、Y1方向側は、第1方向の他方側である第3方向側となっている。
【0027】
カード2は、厚さが0.7〜0.8mm程度の略長方形状の塩化ビニール製のカードである。カード2の裏面には、磁気データが記録される磁気ストライプが形成されている。また、カード2には、ICチップが内蔵されており、カード2のおもて面には、ICチップの外部接続端子が形成されている。カード2は、カード2のおもて面が上側を向くとともに、カード2の長手方向が前後方向と一致した状態で、カード挿入口6aに挿入される。
【0028】
本体フレーム4は、全体として、上下方向の厚さが薄い扁平な略直方体状に形成されている。この本体フレーム4は、上下方向に分割される第1フレーム17と第2フレーム18とから構成されており、第1フレーム17と第2フレーム18との間にカード通過路3が形成されている。本形態では、第1フレーム17が上側に配置され、第2フレーム18が下側に配置されている。
【0029】
本体フレーム4の前端側の一部分は、カードリーダ1の前端から奥側に向かって切り欠かれた切欠き部4aとなっている。切欠き部4aは、本体フレーム4の前端側の、左右方向の中間位置に形成されており、左右方向における切欠き部4aの両側には、左側突出部20と右側突出部21とが形成されている。左側突出部20は、第1フレーム17の左端側から前側へ突出する突出部17aと、第2フレーム18の左端側から前側へ突出する突出部18aとによって構成されている。右側突出部21は、第1フレーム17の右端側から前側へ突出する突出部17bと、第2フレーム18の右端側から前側へ突出する突出部18bとによって構成されている。
【0030】
本形態では、左側突出部20の前端側部分および右側突出部21の前端側部分がベゼル6によって覆われている。すなわち、本体フレーム4の、ベゼル6で覆われた部分をフレーム前端部4bとし、左側突出部20の前端側部分を第3フレーム前端部20aとし、右側突出部21の前端側部分を第4フレーム前端部21aとすると、フレーム前端部4bは、左側に配置される第3フレーム前端部20aと、右側に配置される第4フレーム前端部21aとによって構成されている。左右方向における第3フレーム前端部20aと第4フレーム前端部21aとの間は、上述のように、切欠き部4aとなっている。
【0031】
また、第3フレーム前端部20aは、上側に配置される第1フレーム17の突出部17aの前端側部分と、下側に配置される第2フレーム18の突出部18aの前端側部分とによって構成されている。第3フレーム前端部20aを構成する突出部17aの前端側部分を第5フレーム前端部17cとし、第3フレーム前端部20aを構成する突出部18aの前端側部分を第6フレーム前端部18cとすると、上下方向における第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとの間は、カード通過路3の一部分となっている。
【0032】
また、第4フレーム前端部21aは、上側に配置される第1フレーム17の突出部17bの前端側部分と、下側に配置される第2フレーム18の突出部18bの前端側部分とによって構成されている。第4フレーム前端部21aを構成する突出部17bの前端側部分を第7フレーム前端部17dとし、第4フレーム前端部21aを構成する突出部18bの前端側部分を第8フレーム前端部18dとすると、上下方向における第7フレーム前端部17dと第8フレーム前端部18dとの間は、カード通過路3の一部分となっている。
【0033】
なお、本形態では、第5フレーム前端部17cと第7フレーム前端部17dとによって、上側に配置される第1フレーム前端部17eが構成され、第6フレーム前端部18cと第8フレーム前端部18dとによって、下側に配置される第2フレーム前端部18eが構成されている。すなわち、フレーム前端部4bは、上側に配置される第1フレーム前端部17eと下側に配置される第2フレーム前端部18eとから構成されており、上下方向における第1フレーム前端部17eと第2フレーム前端部18eとの間は、カード通過路3の一部分となっている。
【0034】
上下方向において第5フレーム前端部17cの左端と第6フレーム前端部18cの左端との間には隙間が形成されており、第3フレーム前端部20aの左端は、開口している。同様に、上下方向において第7フレーム前端部17dの右端と第8フレーム前端部18dの右端との間には隙間が形成されており、第4フレーム前端部21aの右端は、開口している。すなわち、フレーム前端部4bの左右方向の両端は、開口している。
【0035】
なお、左側突出部20の前端および右端は、カードリーダ1へのカード2の挿入が可能となるように開口している。同様に、右側突出部21の前端および左端は、カードリーダ1へのカード2の挿入が可能となるように開口している。また、フレーム前端部4bよりも奥側の部分では、上下方向において第1フレーム17の左端側部分と第2フレーム18の左端側部分とが当接し、上下方向において第1フレーム17の右端側部分と第2フレーム18の右端側部分とが当接している。すなわち、フレーム前端部4bよりも奥側の部分では、本体フレーム4の左右方向の両端が塞がっている。そのため、フレーム前端部4bよりも奥側の部分では、本体フレーム4によって、カード通過路3の左右方向の側面が形成されている。
【0036】
左側突出部20の左右方向の幅は、右側突出部21の左右方向の幅よりも狭くなっている。すなわち、第3フレーム前端部20aの左右方向の幅は、第4フレーム前端部21aの左右方向の幅よりも狭くなっている。また、
図5に示すように、フレーム前端部4bの左右方向の幅は、前側に向かうにしたがって次第に狭くなっている。また、フレーム前端部4bの前端の幅H(
図5参照)は、カード挿入口6aに挿入されるカード2の幅(略長方形状に形成されるカード2の短手方向の幅)と等しくなっている。
【0037】
第2フレーム18の上面には、上側に向かって伸びる複数の係合爪18gが形成されている。具体的には、
図3に示すように、第2フレーム18の上面の左端側部分の2箇所と第2フレーム18の上面の右端側部分の1箇所とに左右方向に弾性変形可能な係合爪18gが形成されるとともに、第2フレーム18の上面の後端側部分の1箇所に前後方向に弾性変形可能な係合爪18gが形成されている。4個の係合爪18gは、左側突出部20および右側突出部21よりも後ろ側に配置されている。すなわち、4個の係合爪18gは、フレーム前端部4bよりも後ろ側に配置されている。第1フレーム17には、係合爪18gが挿通されて係合する係合孔が形成されている。第1フレーム17と第2フレーム18とは、係合爪18gの弾性を利用した固定方法であるスナップフィットによって互いに固定されている。
【0038】
第2フレーム18の下面には、下側に向かって伸びる複数の係合爪18hが形成されている。具体的には、
図4に示すように、第2フレーム18の下面の右端側部分の2箇所に左右方向に弾性変形可能な係合爪18hが形成されている。また、第1フレーム17の上面には、上側に向かって伸びる複数の係合爪17gが形成されている。具体的には、
図3に示すように、第1フレーム17の上面の左端側部分の2箇所と第1フレーム17の上面の右端側部分の2箇所とに左右方向に弾性変形可能な係合爪17gが形成されている。また、
図5に示すように、左側突出部20の左側面には、左側に向かって突出する凸部20bが形成され、右側突出部21の右側面には、右側に向かって突出する凸部21bが形成されている。凸部20b、21bは、フレーム前端部4bよりも後ろ側に配置されている。
【0039】
磁気ヘッド9は、第4フレーム前端部21aに取り付けられている。この磁気ヘッド9は、磁気ヘッド9の磁気ギャップが下側からカード通過路3に臨むように配置されている。また、磁気ヘッド9は、板バネ24(
図4参照)に固定されており、板バネ24の付勢力によって上側に付勢されている。
【0040】
IC接点ブロック8は、カードリーダ1の奥端側部分に配置されている。このIC接点ブロック8は、IC接点バネが上側からカード通過路3に臨むように、カード通過路3の上側に配置されている。また、IC接点ブロック8は、平行リンク機構25を介して第1フレーム17に連結されており、前後方向にスライドしながら上下動する。また、IC接点ブロック8は、引張りコイルバネ26(
図3参照)によって手前側に付勢されている。
【0041】
本形態では、カードリーダ1の奥側へ挿入されたカード2の先端(奥端)がIC接点ブロック8の奥端に形成されるカード係合部に係合すると、IC接点ブロック8が奥側にスライドしながら下降して、カード2の外部接続端子に複数のIC接点バネが接触する。また、奥側に挿入されたカード2が手前側に引き抜かれると、カード2のおもて面からIC接点バネが離れるように、引張りコイルバネ26の付勢力によって、IC接点ブロック8が手前側にスライドしながら上昇する。
【0042】
レバー部材10は、カード通過路3を閉鎖する閉位置とカード通過路3を開放する開位置との間で回動可能となっている。また、レバー部材10の前端は、第4フレーム前端部21aに配置されており、レバー部材10は、挿入されたカード2の引抜きを閉位置で阻止する。また、カードリーダ1は、
図3に示すように、閉位置へレバー部材10を付勢するネジリコイルバネ27と、閉位置でレバー部材10の回動を規制する規制ピン28と、レバー部材10の回動を規制する回動規制位置とレバー部材10の回動を可能にする回動可能位置との間で規制ピン28を移動させるソレノイド29とを備えている。
【0043】
本形態では、カード挿入口6aにカード2が挿入されていないときに、レバー部材10は、カード通過路3を閉鎖している。この状態で、カード2が挿入されると、カード通過路3を閉鎖するレバー部材10の前端側部分の傾斜面にカード2の端面が接触して、レバー部材10が、ネジリコイルバネ27の付勢力に抗して回動し、カード通過路3を開放する。また、その後さらにカード2が奥側へ挿入されると、レバー部材10はネジリコイルバネ27の付勢力で回動して、カード通過路3の手前端側を閉鎖する。
【0044】
回路基板11、12は、リジッド基板であり、略長方形の平板状に形成されている。回路基板11は、本体フレーム4の上面にスナップフィットによって固定されている。具体的には、回路基板11に形成された係合孔または回路基板11の端面に係合する第1フレーム17の係合爪17gの弾性を利用したスナップフィットによって、回路基板11が本体フレーム4の上面に固定されている。
【0045】
回路基板12は、本体フレーム4の下面にスナップフィットによって固定されている。具体的には、回路基板12の右端面に係合する第2フレーム18の係合爪18hの弾性を利用したスナップフィットによって、回路基板12が本体フレーム4の下面に固定されている。なお、回路基板12の左端面は、第2フレーム18の下面側に形成される当接面18jに当接している(
図4参照)。
【0046】
固定フレーム13は、金属製の薄板を所定形状に折り曲げることで形成されており、本体フレーム4に固定されている。この固定フレーム13は、回路基板11の手前側部分の上面を覆う上面部13aと、本体フレーム4の左右の側面を覆う2個の側面部13bとから構成されている。側面部13bには、上位装置にカードリーダ1を固定するためのネジ孔13cが形成されている。
【0047】
(ベゼルの構成)
図6(A)は、
図1のE−E断面の構成を説明するための概略断面図であり、
図6(B)は、
図1のF−F断面の構成を説明するための概略断面図である。
【0048】
ベゼル6は、本体フレーム4の前端側部分(具体的には、フレーム前端部4b)を覆うように、本体フレーム4の前端側部分に取り付けられている。ベゼル6には、本体フレーム4の切欠き部4aの形状に応じた切欠き部6bが形成されており、上下方向から見たときのベゼル6の形状は、略U形状となっている。切欠き部6bは、ユーザによるカード2の挿入およびカード2の引抜きが可能となるように形成されており、カード挿入口6aから挿入されたカード2の先端(奥端)がカード通過路3の奥端側まで到達した状態では、カード2の前端は、切欠き部6bに配置されている。また、ベゼル6の後面は、開口しており、ベゼル6は、本体フレーム4の前端側部分に前側から取り付けられる。
【0049】
ベゼル6は、フレーム前端部4bの左側の開口部を覆う(すなわち、第3フレーム前端部20aの左端側の開口部を覆う)第1幅方向覆部としての幅方向覆部6cと、フレーム前端部4bの右側の開口部を覆う(すなわち、第4フレーム前端部21aの右端側の開口部を覆う)第2幅方向覆部としての幅方向覆部6dとを備えている。すなわち、ベゼル6は、フレーム前端部4bの左右方向の両側のそれぞれを覆う幅方向覆部6c、6dを備えている。
【0050】
また、ベゼル6は、第3フレーム前端部20aの上下方向の両側のそれぞれを覆う第1厚さ方向覆部としての2個の厚さ方向覆部6eと、第4フレーム前端部21aの上下方向の両側のそれぞれを覆う第2厚さ方向覆部としての2個の厚さ方向覆部6fとを備えている。すなわち、ベゼル6は、フレーム前端部4bの上下方向の両側のそれぞれを覆う厚さ方向覆部6e、6fを備えている。さらに、ベゼル6は、第3フレーム前端部20aの前側を覆う前側覆部6gと、第4フレーム前端部21aの前側を覆う前側覆部6hと、第3フレーム前端部20aの右側を覆う内側覆部6jと、第4フレーム前端部21aの左側を覆う内側覆部と、切欠き部4aの奥側部分(すなわち、本体フレーム4の、左側突出部20の奥端と右側突出部21の奥端との間の部分)を覆う奥側覆部6kとを備えている。
【0051】
幅方向覆部6cは、2個の厚さ方向覆部6eに繋がっており、前側覆部6gは、幅方向覆部6cと2個の厚さ方向覆部6eとに繋がっており、内側覆部6jは、2個の厚さ方向覆部6eと前側覆部6gとに繋がっている。幅方向覆部6dは、2個の厚さ方向覆部6fに繋がっており、前側覆部6hは、幅方向覆部6dと2個の厚さ方向覆部6fとに繋がっており、第4フレーム前端部21aの左側を覆う内側覆部は、2個の厚さ方向覆部6fと前側覆部6hとに繋がっている。奥側覆部6kは、内側覆部6jと第4フレーム前端部21aの左側を覆う内側覆部とに繋がっている。カード挿入口6aは、前側覆部6g、6h、内側覆部6j、第4フレーム前端部21aの左側を覆う内側覆部および奥側覆部6kに形成されている。また、カード挿入口6aは、スリット状に形成されている。
【0052】
幅方向覆部6cは、第3フレーム前端部20aの左側面に接触しており、第3フレーム前端部20aにおいて、カード通過路3の左側面を構成している(
図6(A)参照)。幅方向覆部6dは、第4フレーム前端部21aの右側面に接触しており、第4フレーム前端部21aにおいて、カード通過路3の右側面を構成している(
図6(B)参照)。すなわち、フレーム前端部4bでは、幅方向覆部6c、6dによってカード通過路3の左右方向の側面が構成されている。
【0053】
図6(A)に示すように、幅方向覆部6cには、右側に向かって突出する第1突出部としての突出部6pが形成されている。突出部6pは、上下方向における第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとの間に配置されており、第5フレーム前端部17cの下面および第6フレーム前端部18cの上面に接触している。また、
図6(B)に示すように、幅方向覆部6dには、左側に向かって突出する第2突出部としての突出部6qが形成されている。突出部6qは、上下方向における第7フレーム前端部17dと第8フレーム前端部18dとの間に配置されており、第7フレーム前端部17dの下面および第8フレーム前端部18dの上面に接触している。
【0054】
すなわち、幅方向覆部6c、6dには、左右方向の内側に向かって突出するとともに上下方向における第1フレーム前端部17eと第2フレーム前端部18eとの間に配置され、第1フレーム前端部17eおよび第2フレーム前端部18eに接触する突出部6p、6qが形成されている。
【0055】
突出部6pの右側への突出量は、突出部6qの左側への突出量よりも大きくなっている。また、本形態の突出部6pは、上下方向に間隔をあけた状態で配置される第3突出部としての2個の突出部6rによって構成されており、上側に配置される突出部6rは、第5フレーム前端部17cの下面に接触し、下側に配置される突出部6rは、第6フレーム前端部18cの上面に接触している。2個の突出部6rの間は、カード通過路3の一部となっている。
【0056】
2個の厚さ方向覆部6eのうちの上側に配置される厚さ方向覆部6eは、第3フレーム前端部20aの上端に接触し、下側に配置される厚さ方向覆部6eは、第3フレーム前端部20aの下端に接触している。本形態では、第5フレーム前端部17cの前端側から右端側に亘って上側に伸びる壁部17pが第5フレーム前端部17cに形成されており、上側に配置される厚さ方向覆部6eは、壁部17pの上端面に接触している。また、第6フレーム前端部18cの前端側から右端側に亘って下側に伸びる壁部18pが第6フレーム前端部18cに形成されており、下側に配置される厚さ方向覆部6eは、壁部18pの下端面に接触している。
【0057】
同様に、2個の厚さ方向覆部6fのうちの上側に配置される厚さ方向覆部6fは、第4フレーム前端部21aの上端に接触し、下側に配置される厚さ方向覆部6fは、第4フレーム前端部21aの下端に接触している。本形態では、第7フレーム前端部17dの前端側から左端側に亘って上側に伸びる壁部17qが第7フレーム前端部17dに形成されており、上側に配置される厚さ方向覆部6fは、壁部17qの上端面に接触している。また、第8フレーム前端部18dの前端側から左端側に亘って下側に伸びる壁部18qが第8フレーム前端部18dに形成されており、下側に配置される厚さ方向覆部6fは、壁部18qの下端面に接触している。
【0058】
すなわち、厚さ方向覆部6e、6fは、第3フレーム前端部20aおよび第4フレーム前端部21aの上下方向の両端のそれぞれ(すなわち、フレーム前端部4bの上下方向の両端のそれぞれ)に接触している。
【0059】
ベゼル6の左右両端のそれぞれには、後ろ側に向かって伸びる係合爪6tが形成されている(
図1参照)。係合爪6tは、左右方向に弾性変形可能となっている。また、係合爪6tには、本体フレーム4の凸部20b、21bに係合する係合孔が形成されている。ベゼル6は、凸部20b、21bに係合する係合爪6tの弾性を利用したスナップフィットによって本体フレーム4に固定されている
【0060】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、フレーム前端部4bの左右方向の両端は、開口している。また、本形態では、ベゼル6の幅方向覆部6cが第3フレーム前端部20aの左側面に接触するとともに、ベゼル6の幅方向覆部6dが第4フレーム前端部21aの右側面に接触しており、フレーム前端部4bでは、幅方向覆部6c、6dによってカード通過路3の左右方向の側面が構成されている。そのため、本形態では、フレーム前端部4bにおいてカード通過路3の左右方向の側面が本体フレーム4によって構成されるようにフレーム前端部4bの左右方向の両端が塞がっており、かつ、左右方向の両端が塞がっているフレーム前端部4bの左右方向の両側のそれぞれをベゼル6の一部分が覆っている場合と比較して、ベゼル6が配置されるカードリーダ1の前端側部分を左右方向で小型化することが可能になる。
【0061】
本形態では、ベゼル6の2個の厚さ方向覆部6eのそれぞれは、第3フレーム前端部20aの上下方向の両端のそれぞれに接触している。また、本形態では、幅方向覆部6cに形成される突出部6pは、上下方向における第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとの間に配置されており、第5フレーム前端部17cの下面および第6フレーム前端部18cの上面に接触している。そのため、本形態では、第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとが互いに固定されていなくても、上下方向において第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとが互いに離れるように変形したり、互いに近づくように変形したりするのをベゼル6によって抑制することが可能になる。したがって、本形態では、第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとを互いに固定するための構成が不要となり、その結果、カードリーダ1の構成を簡素化してカードリーダ1を小型化することが可能になる。
【0062】
同様に、本形態では、ベゼル6の2個の厚さ方向覆部6fのそれぞれは、第4フレーム前端部21aの上下方向の両端のそれぞれに接触している。また、幅方向覆部6dに形成される突出部6qは、上下方向における第7フレーム前端部17dと第8フレーム前端部18dとの間に配置されており、第7フレーム前端部17dの下面および第8フレーム前端部18dの上面に接触している。そのため、本形態では、第7フレーム前端部17dと第8フレーム前端部18dとが互いに固定されていなくても、上下方向において第7フレーム前端部17dと第8フレーム前端部18dとが互いに離れるように変形したり、互いに近づくように変形したりするのをベゼル6によって抑制することが可能になる。したがって、本形態では、第7フレーム前端部17dと第8フレーム前端部18dとを互いに固定するための構成が不要となり、その結果、カードリーダ1の構成を簡素化してカードリーダ1を小型化することが可能になる。
【0063】
また、本形態では、第3フレーム前端部20aの左右方向の幅は、第4フレーム前端部21aの左右方向の幅よりも狭くなっており、第5フレーム前端部17cおよび第6フレーム前端部18cの強度は比較的低くなっているが、カード通過路3の一部となるまで突出部6rが突出しているため(すなわち、突出部6pが突出しているため)、突出部6pによって、第5フレーム前端部17cと第6フレーム前端部18cとが互いに近づくように変形するのを効果的に抑制することが可能になる。
【0064】
本形態では、フレーム前端部4bの左右方向の幅は、前側に向かうにしたがって次第に狭くなっており、フレーム前端部4bの前端の幅Hは、カード挿入口6aに挿入されるカード2の幅と等しくなっている。そのため、本形態では、ベゼル6が配置されるカードリーダ1の前端側部分を左右方向でより小型化することが可能になる。
【0065】
本形態では、第1フレーム17と第2フレーム18とがスナップフィットによって互いに固定されている。そのため、本形態では、第1フレーム17と第2フレーム18とがネジで固定されている場合と比較して、カードリーダ1を小型化することが可能になる。また、本形態では、ベゼル6は、スナップフィットによって本体フレーム4に固定されているため、ベゼル6がネジによって本体フレーム4に固定されている場合と比較して、カードリーダ1を小型化することが可能になる。また、本形態では、回路基板11は、本体フレーム4の上面にスナップフィットによって固定され、回路基板12は、本体フレーム4の下面にスナップフィットによって固定されているため、回路基板11、12がネジによって本体フレーム4に固定されている場合と比較して、上下方向でカードリーダ1を小型化することが可能になる。
【0066】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0067】
上述した形態では、ベゼル6の2個の厚さ方向覆部6eのそれぞれは、第3フレーム前端部20aの上下方向の両端のそれぞれに接触しているが、上側に配置される厚さ方向覆部6eと第3フレーム前端部20aの上端との間に隙間が形成されていても良いし、下側に配置される厚さ方向覆部6eと第3フレーム前端部20aの下端との間に隙間が形成されていても良い。同様に、上述した形態では、ベゼル6の2個の厚さ方向覆部6fのそれぞれは、第4フレーム前端部21aの上下方向の両端のそれぞれに接触しているが、上側に配置される厚さ方向覆部6fと第4フレーム前端部21aの上端との間に隙間が形成されていても良いし、下側に配置される厚さ方向覆部6fと第4フレーム前端部21aの下端との間に隙間が形成されていても良い。
【0068】
上述した形態において、突出部6qは、突出部6pと同様に、上下方向に間隔をあけた状態で配置される2個の突出部によって構成されていても良い。また、上述した形態において、突出部6pは、突出部6qと同様に形成されていても良い。また、幅方向覆部6cに突出部6pが形成されていなくても良いし、幅方向覆部6dに突出部6qが形成されていなくても良い。また、上述した形態では、本体フレーム4に切欠き部4aが形成され、ベゼル6に切欠き部6bが形成されているが、切欠き部4a、6bが形成されていなくても良い。さらに、上述した形態では、フレーム前端部4bの前端の幅Hは、カード2の幅と等しくなっているが、幅Hは、カード2の幅より広くても良い。また、上述した形態では、フレーム前端部4bの左右方向の幅は、前側に向かうにしたがって次第に狭くなっているが、フレーム前端部4bの左右方向の幅は、一定であっても良い。
【0069】
上述した形態では、第1フレーム17と第2フレーム18とがスナップフィットによって互いに固定されているが、第1フレーム17と第2フレーム18とがネジによって固定されても良い。また、上述した形態では、ベゼル6は、スナップフィットによって本体フレーム4に固定されているが、ベゼル6は、ネジによって本体フレーム4に固定されても良い。さらに、上述した形態では、回路基板11、12は、スナップフィットによって本体フレーム4に固定されているが、回路基板11、12は、ネジによって本体フレーム4に固定されても良い。
【0070】
上述した形態では、カード2は、厚さが0.7〜0.8mm程度の塩化ビニール製のカードであるが、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。また、上述した形態では、カードリーダ1は、手動式のカードリーダであるが、本発明が適用されるカードリーダは、カード2の搬送機構を有するカード搬送式のカードリーダであっても良い。この場合には、たとえば、カード2の全体がカード通過路を通過するように、カード通過路が形成されても良い。