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特開2017-200169連絡先情報アクセスのためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-200169(P2017-200169A)
(43)【公開日】2017年11月2日
(54)【発明の名称】連絡先情報アクセスのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20171006BHJP
   H04M 1/274 20060101ALI20171006BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20171006BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20171006BHJP
【FI】
   H04M1/00 U
   H04M1/274
   G06F13/00 601C
   G01C21/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-19339(P2017-19339)
(22)【出願日】2017年2月6日
(31)【優先権主張番号】15/060,420
(32)【優先日】2016年3月3日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 力
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100205969
【弁理士】
【氏名又は名称】氷室 詩乃
(72)【発明者】
【氏名】落合 雄一
(72)【発明者】
【氏名】カツミ ナガタ
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 章
【テーマコード(参考)】
2F129
5B084
5K127
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB20
2F129BB22
2F129BB26
2F129CC03
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2F129CC27
2F129CC28
2F129CC29
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2F129DD24
2F129DD27
2F129DD62
2F129DD63
2F129DD64
2F129EE02
2F129EE43
2F129EE52
2F129EE59
2F129EE84
2F129FF02
2F129FF12
2F129FF20
2F129FF36
2F129FF41
2F129FF43
2F129FF59
2F129GG04
2F129GG05
2F129GG06
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH20
2F129HH22
5B084AA02
5B084AA03
5B084AA15
5B084AB02
5B084AB27
5B084BB02
5B084DA12
5B084EA23
5K127BA03
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5K127DA15
5K127GA12
5K127GC01
5K127GC22
5K127GC23
5K127JA43
5K127JA44
5K127JA48
(57)【要約】      (修正有)
【課題】運転者が車両内にいるか又は車両を運転している間に、緊急な通信に対して自動的に応答すると共にステータスのアップデートをその他の者に提供するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】情報アクセス及び応答システム100は、ネットワークに接続されると共に車両に結合された通信装置を含む。車両は、複数の連絡先を連絡先リストに保存するための内部データベースを含む。内部データベースは、電子制御ユニットに結合されている。電子制御ユニットは、通信装置に結合されており、且つ、通信から新しい連絡先属性を取得すると共に新しい連絡先属性が新しい連絡先に属していると判定するように構成されている。電子制御ユニットは、新しい連絡先に対して1又は複数のその他の連絡先属性を取得すると共に新しい連絡先を生成するように構成されている。電子制御ユニットは、新しい連絡先を連絡先リストに保存するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の情報アクセス及び応答システムであって、
ネットワークに接続されると共に前記車両に結合された通信装置を有し、
前記車両は、
連絡先リストに複数の連絡先を保存するための、且つ、電子制御ユニットに結合された、内部データベースを含み、
前記電子制御ユニットは、前記通信装置に結合されており、且つ、
前記通信装置によって受信された通信から新しい連絡先属性を取得し、
前記新しい連絡先属性が前記連絡先リストの新しい連絡先に属していると判定し、
前記新しい連絡先に対して1又は複数のその他の連絡先属性を取得し、
前記新しい連絡先属性及び前記1又は複数のその他の連絡先属性を使用して前記新しい連絡先を生成し、且つ、
前記新しい連絡先を前記連絡先リストに保存する、
ように構成されている、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記連絡先属性が前記連絡先リストの前記新しい連絡先に属していると判定するべく、前記電子制御ユニットは、
それぞれの連絡先が複数の連絡先属性を有する、前記連絡先リスト内の前記複数の連絡先のそれぞれの連絡先ごとに、
前記新しい連絡先属性を前記連絡先の前記複数の連絡先属性と比較し、且つ、
前記新しい連絡先属性が前記複数の連絡先属性のうちのいずれの連絡先属性ともマッチングしていないと判定する、
ように構成されている、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、前記新しい連絡先属性を取得するべく、前記電子制御ユニットは、電子メールから前記新しい連絡先属性を抽出するように構成されており、前記新しい連絡先属性は、送信者の電子メールアドレスである、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記新しい連絡先属性を取得するべく、前記電子制御ユニットは、ユーザインターフェイスからユーザ入力を受信するように構成されており、前記ユーザ入力は、電話番号、名前、苗字、ニックネーム、又は電子メールアドレスであり、且つ、前記ユーザインターフェイスは、入出力装置である、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、前記ネットワークを通じて前記車両に接続された1又は複数の外部データベースを更に有し、且つ、
前記新しい連絡先の前記1又は複数のその他の連絡先属性を取得するべく、前記電子制御ユニットは、
前記1又は複数のその他の連絡先属性を含む連絡先情報に対する要求を前記通信装置又は前記1又は複数の外部データベースに送信し、前記要求は、前記新しい連絡先の前記新しい連絡先属性を含み、且つ、
前記通信装置又は前記1又は複数の外部データベースから、前記新しい連絡先の前記1又は複数のその他の連絡先属性を含む応答を受信する、
ように構成されている、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記新しい連絡先の前記1又は複数のその他の連絡先属性を取得するべく、前記電子制御ユニットは、
ユーザインターフェイスに要求を表示し、前記要求は、前記1又は複数のその他の連絡先属性に対応した1又は複数のユーザ入力フィールドを含み、且つ、
前記1又は複数のユーザ入力フィールド内においてユーザ入力を含む応答を受信する、
ように構成されている、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記新しい連絡先属性及び前記1又は複数のその他の連絡先属性を使用して前記新しい連絡先を生成するべく、前記電子制御ユニットは、前記新しい連絡先属性及び前記1又は複数のその他の連絡先属性を前記新しい連絡先の識別子に対して関連付ける、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記新しい連絡先属性を取得するべく、前記電子制御ユニットは、
前記通信装置又は1又は複数の外部データベースにアクセスし、且つ、
前記通信装置上の又は前記1又は複数の外部データベース内のカレンダー、電子メール、又は招待から、前記新しい連絡先属性を抽出し、前記新しい連絡先属性は、名前、苗字、電話番号、又は電子メールアドレスである、
ように構成されている、システム。
【請求項9】
受信された通信に対して自動的に応答するコンピュータ実装された方法であって、
パーソナル装置から、受信された通信を取得することと、
前記受信された通信から、到着予定時刻及び連絡先情報を判定することと、
車両情報及びナビゲーションマップ情報を取得することと、
前記到着予定時刻、連絡先情報、車両情報、及びナビゲーションマップ情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記受信された通信が応答を要すると判定することと、
前記連絡先情報及び連絡先リストに基づいて、前記応答の受信のための特定の連絡先属性を判定することと、
前記受信された通信、ユーザ入力、又はユーザ構成に基づいて前記応答を生成することと、
前記応答を前記特定の連絡先属性に送信することと、
を有する方法。
【請求項10】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記車両情報は、前記車両の現在の場所を含み、且つ、前記ナビゲーションマップ情報は、目的地の場所を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記受信された通信が前記応答を要すると判定することは、
前記車両が前記車両の前記現在の場所から前記目的地の場所に到達する到着推定時刻を算出することと、
前記到着推定時刻が前記到着予定時刻を上回る又はこれと等しいと判定することと、
を有する、方法。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記到着推定時刻と前記到着予定時刻の間の差を算出することを更に有し、
前記応答は、前記到着推定時刻と前記到着予定時刻の間の差を示す情報を含む、方法。
【請求項13】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記受信された通信が前記応答を要すると判定することは、前記連絡先情報から識別された連絡先の識別情報に基づいている、方法。
【請求項14】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記応答の受信のために前記特定の連絡先属性を判定することは、
前記連絡先情報にマッチングした連絡先を前記連絡先リストから識別することと、
前記連絡先と関連付けられた1又は複数の連絡先属性を判定することと、
好適な通信方法、ユーザ設定、又は可用性に基づいて、前記1又は複数の連絡先属性から前記特定の連絡先属性を選択することと、
を有する、方法。
【請求項15】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記応答を生成することは、
ユーザインターフェイスから前記応答のためのユーザ入力を受信することであって、前記ユーザ入力は、前記ユーザインターフェイスに入力されたテキストである、ことと、
前記ユーザ入力を前記応答に挿入することと、
を有する、方法。
【請求項16】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記受信された通信は、カレンダーのアポイントメント又はミーティングの通知であり、且つ、前記到着予定時刻は、前記アポイントメント又はミーティングの時刻である、方法。
【請求項17】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、
前記受信された通信から新しい連絡先属性を取得することと、
前記新しい連絡先属性が新しい連絡先に属していると判定することと、
前記新しい連絡先に対して1又は複数のその他の連絡先属性を取得することと、
前記新しい連絡先属性及び前記1又は複数のその他の連絡先属性を使用して前記新しい連絡先を生成することと、
を更に有し、
前記特定の連絡先属性は、前記新しい連絡先の前記1又は複数のその他の連絡先属性のうちの1つである、方法。
【請求項18】
請求項9に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記受信された通信から、前記到着予定時刻及び前記連絡先情報を判定することは、
前記到着予定時刻及び前記連絡先情報について前記受信された通信を解析することと、
日付、時刻、電話番号、名前、苗字、又は電子メールアドレスを示す1又は複数のフォーマット又はパターンをマッチングさせることにより、前記到着予定時刻及び前記連絡先情報を識別することと、
を有する、方法。
【請求項19】
請求項18に記載のコンピュータ実装された方法であって、前記フォーマット又は前記パターンは、ユーザ構成可能であり、且つ、ユーザ入力によって設定される、方法。
【請求項20】
自律型車両のための情報アクセス及び応答システムであって、
ネットワークに接続されると共に前記自律型車両に結合されたパーソナル装置を有し、
前記自律型車両は、
前記自律型車両を動作させるための入力を提供するナビゲーションユニットに結合された1又は複数のセンサと、
連絡先リストに複数の連絡先を保存するための、且つ、電子制御ユニットに結合された、内部データベースと、を含み、
前記電子制御ユニットは、前記パーソナル装置に結合されており、且つ、
前記パーソナル装置から、受信された通信を取得し、
前記受信された通信から、到着予定時刻及び連絡先情報を判定し、
車両情報及びナビゲーションマップ情報を取得し、
前記到着予定時刻、連絡先情報、車両情報、及びナビゲーションマップ情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記受信された通信が応答を要すると判定し、
前記連絡先情報及び連絡先リストに基づいて、前記応答の受信のための特定の連絡先属性を判定し、
前記受信された通信、ユーザ入力、又はユーザ構成に基づいて前記応答を生成し、且つ、
前記応答を前記特定の連絡先属性に送信する、
ように構成されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、車両の乗員による通信へのアクセス及び応答に関する。
【背景技術】
【0002】
連絡先(コンタクト)を保存し、これにアクセスし、これを管理し、且つ、これと通信するべく、パーソナル装置が使用されている。運転者は、通話をすると共に自身の連絡先と連絡を取るべく、これらのパーソナル装置を車両に接続している。大量の通信が電子メール及びショートメッセージサービス(SMS)メッセージング上においてなされている。電子メール、SMSメッセージ、及びその他の緊急メッセージに対して応答することは、運転者の注意を逸らす。更には、人々は、常に活動的であると共に多忙であるので、受信される通信は、しばしば緊急性を有し、且つ、即座の応答を要する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、運転者が車両内にいるか又は車両を運転している間に、緊急な通信に対して自動的に応答すると共にステータスのアップデートをその他の者に提供するシステム及び方法に対するニーズが存在している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一般に、本明細書において記述されている主題の一態様は、ネットワークに接続されると共に車両に結合された通信装置を含む車両のための情報アクセス及び応答システム用のシステムにおいて実施される。車両は、連絡先リストに複数の連絡先を保存するための内部データベースを含む。内部データベースは、電子制御ユニットに結合されている。電子制御ユニットは、通信装置によって受信された通信から、新しい連絡先属性を取得するように構成されている。電子制御ユニットは、新しい連絡先属性が連絡先リストの新しい連絡先に属していると判定すると共に新しい連絡先に対して1又は複数のその他の連絡先属性を取得するように構成されている。電子制御ユニットは、新しい連絡先属性及び1又は複数のその他の連絡先属性を使用して新しい連絡先を生成するように構成されている。電子制御ユニットは、新しい連絡先を連絡先リストに保存するように構成されている。
【0005】
これらの及びその他の実施形態は、任意選択により、以下の特徴のうちの1又は複数を含んでいてもよい。電子制御ユニットは、新しい連絡先属性を連絡先リスト内のそれぞれの連絡先の複数の連絡先属性と比較するように構成されてもよい。電子制御ユニットは、新しい連絡先属性が連絡先属性のいずれともマッチングしていないと判定してもよい。電子制御ユニットは、新しい連絡先属性を取得するべく、新しい連絡先属性を電子メールから抽出するように構成されてもよい。新しい連絡先属性は、送信者の電子メールアドレスであってもよい。電子制御ユニットは、新しい連絡先属性を取得するべく、ユーザ入力をユーザインターフェイスから受信するように構成されてもよい。ユーザ入力は、電話番号、名前、苗字、ニックネーム、又は電子メールアドレスであってもよい。ユーザインターフェイスは、入出力装置であってもよい。
【0006】
システムは、ネットワークを通じて車両に接続された1又は複数の外部データベースを含んでいてもよい。電子制御ユニットは、1又は複数のその他の連絡先属性に対する要求を通信装置又は1又は複数の外部データベースに送信するように構成されてもよい。要求は、新しい連絡先の新しい連絡先属性を含んでいてもよい。電子制御ユニットは、通信装置又は1又は複数の外部データベースから、新しい連絡先の1又は複数のその他の連絡先属性を含む応答を受信するように構成されてもよい。電子制御ユニットは、1又は複数のその他の連絡先属性に対応した1又は複数のユーザ入力フィールドを含む要求をユーザインターフェイスに表示してもよく、且つ、1又は複数のその他の連絡先属性を取得するべく、ユーザ入力を含む応答を受信する。電子制御ユニットは、通信装置又は1又は複数の外部データベースにアクセスしてもよく、且つ、通信装置上の又は外部データベース内のカレンダー、電子メール、又は招待から、名前、苗字、電話番号、又は電子メールアドレスである新しい連絡先属性を抽出してもよい。電子制御ユニットは、新しい連絡先を生成するべく、新しい連絡先属性及び1又は複数のその他の連絡先属性を識別子に関連付けてもよい。
【0007】
別の態様においては、主題は、受信された通信に対して自動的に応答する方法において実施される。方法は、受信された通信をパーソナル装置から取得することと、受信された通信から、到着予定時刻及び連絡先情報を判定することと、を含む。方法は、車両情報及びナビゲーションマップ情報を取得することを含む。方法は、到着予定時刻、連絡先情報、車両情報、及びナビゲーションマップ情報のうちの少なくとも1つに基づいて、受信された通信が応答を要すると判定することと、連絡先情報及び連絡先リストに基づいて応答の受信のための特定の連絡先属性を判定することと、を含む。方法は、受信された通信、ユーザ入力、又はユーザ構成に基づいて応答を生成することと、応答を特定の連絡先属性に送信することと、を含む。
【0008】
別の態様においては、主題は、ネットワークに接続されると共に自律型車両に結合されたパーソナル装置を含む自律型車両のための情報アクセス及び応答システム用のシステムにおいて実施される。自律型車両は、自律型車両を動作させるための入力を提供するナビゲーションユニットに結合された1又は複数のセンサを含む。自律型車両は、複数の連絡先を連絡先リストに保存するための内部データベースを含み、且つ、電子制御ユニットに結合されている。電子制御ユニットは、パーソナル装置に結合されており、且つ、受信された通信をパーソナル装置から取得するように構成されている。電子制御ユニットは、受信された通信から到着予定時刻及び連絡先情報を判定するように構成されている。電子制御ユニットは、到着予定時刻、連絡先情報、車両情報、及びナビゲーションマップ情報のうちの少なくとも1つに基づいて、受信された通信が応答を要すると判定するように構成されている。電子制御ユニットは、連絡先情報及び連絡先リストに基づいて、応答の受信のための特定の連絡先属性を判定するように構成されている。電子制御ユニットは、受信された通信、ユーザ入力、又はユーザ構成に基づいて応答を生成すると共に応答を特定の連絡先属性に送信するように構成されている。
【0009】
本発明のその他のシステム、方法、特徴、及び利点については、以下の図及び詳細な説明を参照することにより、当業者に明らかとなろう。図面において示されているコンポーネント部品は、必ずしも、縮尺通りではなく、且つ、本発明の重要な特徴を相対的に良好に示すべく、誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一態様による車両のための情報アクセス及び応答システムの一例のブロック図である。
図2】本発明の一態様による連絡先リスト用の新しい連絡先を生成するためのプロセスの一例のフロー図である。
図3】本発明の一態様によるユーザインターフェイスに表示された連絡先リストの一例の図である。
図4】本発明の一態様による受信された通信に対する応答を送信するためのプロセスの一例のフロー図である。
図5】本発明の一態様による受信された通信の優先度を判定するためのプロセスの一例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書には、連絡先リストを生成すると共に通信に対して自動的に応答するシステム、車両、及び方法が開示されている。本明細書において記述されている主題の特定の実施形態は、以下の利点のうちの1又は複数を実現するように実装されてもよい。自動的に様々な形式の通信を検出すると共にこれに対して応答することにより、運転者は、自身の所在及び到着推定時刻についてのステータスのアップデートをその他の人々に自動的に提供することができる。異なる通信方法を介して様々な通信の応答を送信することにより、運転者は、受信者がタイムリーな方式で応答を受信することを保証する。これに加えて、応答を自動的に生成することにより、運転者は、道路への自身の集中を維持することができる。
【0012】
その他の利益及び利点は、運転者が、例えば、ミーティングなどの約束に遅刻することになると予期すると共に自身のステータスについて1又は複数の連絡先に自動的に知らせる能力を含む。例えば、ジョンのカレンダーが、彼がロサンゼルスの繁華街でティムと午後1時に会うことになっていると表しており、且つ、ジョンの到着推定時刻が午後1時30分である場合に、システムは、例えば、カレンダーの項目がティムの電子メールアドレスのみを有している場合であっても、ジョンが30分だけ遅刻することになると通知するテキストメッセージ、iMessage、又はSMSメッセージを介して、ティムに自動的に知らせてもよい。
【0013】
図1は、車両102のための情報アクセス及び応答システムの一例のブロック図である。情報アクセス及び応答システム100は、情報アクセス及び応答を実行するように適切にプログラムされた1又は複数のコンピュータ又は電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)を含んでいてもよい。
【0014】
情報アクセス及び応答システム100は、ネットワーク106及び1又は複数のデータベース104に結合された車両102を含んでいてもよい。例えば、車両102などの車両は、一人若しくは複数の人物又は任意の物資又は任意の永久的に若しくは一時的に取り付けられた装置を搬送できる乗り物である。車両は、自己推進型の車輪を有する乗り物、例えば乗用車、スポーツ用途車、トラック、バス、バン、又はその他のエンジン、モーター及び/又はバッテリによって駆動される車両であってもよい。例えば、車両102は、ガソリン又はディーゼルエンジンによって動力(パワー)供給される車両、電気車両、ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、或いは、エンジン134、バッテリ120、及び/又はモーター/発電機118を含む任意のその他のタイプの車両であってもよい。車両のその他の例は、自転車、列車、飛行機、又はボート、並びに、搬送の能力を有する任意のその他の形態の乗り物を含む。例えば、車両102などの車両は、半自律型車両又は自律型車両であってもよい。即ち、車両102は、自己操縦型であってもよく、且つ、人間の入力を伴うことなしにナビゲートしてもよい。自律型車両は、自律的に走行するべく、1又は複数のセンサ、例えば1又は複数のセンサ126と、ナビゲーションユニット、例えばナビゲーションユニット122と、を使用してもよい。
【0015】
車両102は、ネットワーク106に結合されていてもよい。ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、インターネット、狭域通信(DSRC:Dedicated Short−Range Communication)、又はこれらの組合せなどのネットワーク106が、車両102を1又は複数の外部データベース104に接続している。外部データベース104は、異なるサービスプロバイダからの多数のデータベースを含んでいてもよい。サービスプロバイダは、情報を車両102に提供してもよい。外部データベース104は、例えば、電子メールサーバー108などの電子メールサーバー、或いは、パーソナル装置110などの別のパーソナル装置を含んでいてもよい。いくつかの実施形態においては、電子メールサーバー108及び/又はパーソナル装置110は、外部データベース104とは別個である。
【0016】
サービスプロバイダによって提供される情報は、ナビゲーションマップ情報、交通状態情報、車両情報、又はその他の情報を含んでいてもよい。情報は、例えば、外部データベース104などの1又は複数のデータベースに保存されてもよい。1又は複数の外部データベース104に対してネットワーク106を通じて結合されたナビゲーションユニット122又はECU112は、ナビゲーションマップ情報、交通状態情報、車両情報、又はルート計算を取得してもよい。いくつかの実施形態においては、ECU112に結合された、例えば、車両速度センサ又は内部クロックなどの1又は複数のセンサ126は、車両情報及び/又は交通状態情報を検出してもよい。
【0017】
ナビゲーションマップ情報は、地形の特徴、行政的な特徴、及び道路の特徴に関する情報を含んでいてもよい。地形の特徴は、丘、山、河、及び森などの物理的な地理的特徴の場所を含む。また、地形の特徴は、高度又は地勢情報を含んでいてもよい。行政的な特徴は、都市、州、道路の場所と、例えば、交通標識などの行政的な特徴を規制する関連する法律及び規制と、を含む。道路の特徴は、減速用の段差、オンランプ、ハイウェイ、橋、砂利道、及びその他のタイプの道路を含む。特徴の場所情報は、マップ座標を含んでいてもよい。
【0018】
車両情報は、車両102の現在の速度、現在の日付/時刻、及び/又は車両の現在の場所を含んでいてもよい。交通状態情報は、車両の密集度に基づいた1又は複数の交通渋滞の場所を含む。その他の情報は、天候情報、工事情報、又は車両102が目的地の場所に到達することを遅延させうる任意のその他の情報を含んでいてもよい。
【0019】
データベースとは、コンピュータなどによるサーチ及び取得のために体系化された情報の任意の集合体であり、且つ、データベースは、表、スキーマ、クエリ、レポート、又は任意のその他のデータ構造において体系化されてもよい。データベースは、任意の数のデータベース管理システムを使用していてもよい。1又は複数の外部データベース104は、情報を保存又は提供する第三者サーバー又はウェブサイトを含んでいてもよい。情報は、リアルタイムの情報、定期的に更新される情報又はユーザ入力される情報を含んでいてもよい。サーバーは、ファイルのアクセス又は周辺装置の共有などのサービスをネットワーク内のその他のコンピュータに提供するべく使用されるネットワーク内のコンピュータであってもよい。ウェブサイトとは、ドメイン名と関連付けられた1又は複数のリソースの集合体である。
【0020】
車両102は、エンジン134と、モーター/発電機118と、ECU112と、バッテリ管理及び制御ユニット(BMCU:Battery Management and Control Unit)116と、内部データベース130と、バッテリ120と、を含んでいてもよい。また、車両102は、ナビゲーションユニット122と、ネットワークアクセス装置124と、1又は複数のセンサ126と、1又は複数のユーザインターフェイス128と、を含んでいてもよい。車両102は、乗員のパーソナル装置114、例えば、乗員のスマートフォン、セルフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット又は乗員のその他の通信装置に接続してもよい。乗員のパーソナル装置114は、ネットワーク106を介して、受信者のパーソナル装置110又は電子メールサーバー108に接続してもよい。
【0021】
モーター/発電機118は、電気エネルギーをトルクなどの機械動力に変換してもよく、且つ、機械動力を電気エネルギーに変換してもよい。モーター/発電機118は、バッテリ120に結合されてもよい。モーター/発電機118は、バッテリ120からのエネルギーを機械動力に変換してもよく、且つ、例えば、回生ブレーキを介して、エネルギーをバッテリ120に戻してもよい。いくつかの実施形態においては、車両120は、エンジン134又は燃料電池スタック(不図示)などの1又は複数の更なる動力生成装置を含んでいてもよい。エンジン134は、モーター/発電機118によって供給される動力の代わりに、及び/又は、これに加えて、動力を提供するべく、燃料を燃焼させる。
【0022】
バッテリ120は、モーター/発電機118に結合されてもよく、且つ、電気エネルギーをモーター/発電機118に提供し且つこれから電気エネルギーを受信してもよい。バッテリ120は、1又は複数の充電可能なバッテリを含んでいてもよい。
【0023】
BMCU116は、バッテリ120に結合されてもよく、且つ、バッテリ120の充電及び放電を制御及び管理してもよい。BMCU116は、例えば、バッテリセンサ(不図示)を使用することにより、バッテリ120の充電状態(SOC:State Of Charge)を判定するべく使用されるパラメータを計測してもよい。
【0024】
ECU112は、車両102のコンポーネントのうちのいくつか又はすべてに電気的に結合されてもよい。ECU112は、特に自動車システム又は車両用に設計された1又は複数のプロセッサ又はコントローラを含んでいてもよい。ECU112の機能は、単一のECUにおいて、或いは、複数のECUにおいて、実装されてもよい。ECU112は、1又は複数のコンポーネントからデータを受信してもよく、且つ、受信された又は判定されたデータに基づいて、1又は複数のコンポーネントの動作を制御してもよい。例えば、ECU112は、ナビゲーションユニット122、1又は複数のセンサ126、及びネットワークアクセス装置124からデータを受信してもよく、且つ、ユーザインターフェイス128にディスプレイを出力するべく、装置のそれぞれから受信されたデータを統合してもよい。ECU112は、バッテリ120を充電及び放電させるべく、BMCU116の動作を制御してもよい。
【0025】
ECU112は、1又は複数のユーザインターフェイス128、例えば、ユーザ入力及び出力を実行する、乗員のパーソナル装置又は車両ディスプレイに結合されてもよい。ユーザインターフェイス128は、例えば、連絡先情報を車両の乗員に対して表示し、及び/又は、構成設定及び連絡先属性を含むユーザ入力を取得する。ユーザインターフェイス128は、ユーザ入力を受信する能力を有する任意の装置、例えば、ボタン、ダイヤル、マイクロフォン、タッチパッド、タッチスクリーン、及び/或いは、入出力の能力を有する任意の装置、例えば、ディスプレイ、マイクロフォン、スピーカ、又はリフレッシュ可能なブライユ(点字)ディスプレイを含んでいてもよい。ユーザインターフェイス128は、車両102の運転者又は乗員にECU112と通信することを可能にさせる。例えば、運転者は、データをECU112に提供可能であってもよく、及び/又は、ユーザインターフェイス128を介してECU112からフィードバックを受信可能であってもよい。
【0026】
メモリ132は、ECU112に結合されてもよい。メモリ132は、ECU112上で実行する命令を保存してもよく、且つ、RAM又はその他の揮発性又は不揮発性メモリのうちの1又は複数を含んでいてもよい。メモリ132は、一時的ではないメモリ又はデータストレージ装置であってもよく、即ち、ハードディスクドライブ、半導体ディスクドライブ、ハイブリッドディスクドライブ、又はその他の適切なデータストレージであってもよく、且つ、機械可読命令を更に保存してもよく、機械可読命令は、ECU112により、読み込まれてもよく、且つ、実行されてもよい。メモリ132は、内部データベース130を保存してもよい。いくつかの実施形態においては、内部データベース130は、ECU112に結合されている。内部データベース130は、連絡先リストに対するアクセスを管理してもよく、制御してもよく、且つ、提供してもよい。
【0027】
ナビゲーションユニット122は、場所データ及び日付/時刻情報を検出する全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)ユニット(不図示)を含んでいてもよい。ナビゲーションユニット122は、検出された場所データに基づいてナビゲーション命令を提供してもよく、且つ、ルートデータを保存するためのメモリ(不図示)を含んでいてもよい。ナビゲーションユニット122は、場所情報に対応したデータを検出する能力を有するその他のセンサからデータを受信してもよい。例えば、その他のセンサは、ジャイロスコープ又は加速度計を含んでいてもよい。
【0028】
ネットワークアクセス装置124は、Wi−Fiユニット、Bluetooth(登録商標)ユニット、RFID(Radio Frequency IDentification)タグ又は読取器、DSRCユニット、又はセルラーネットワーク(3G又は4Gなど)にアクセスするためのセルラーネットワークユニットのうちの1又は複数などの通信ポート又はチャネルを含んでいてもよい。ネットワークアクセス装置124は、データを車両102に直接的に接続されていない装置及びシステムにデータを送信し、且つ、これらからデータを受信してもよい。例えば、ECU112は、ネットワークアクセス装置124を通じて外部データベース104と通信してもよい。
【0029】
図2は、連絡先リスト用の新しい連絡先を生成するためのプロセス200の一例のフロー図である。適切にプログラムされた、1又は複数のコンピュータ又は1又は複数のデータ処理装置、例えば、図1の情報アクセス及び応答システム100のECU112又はナビゲーションユニット122がプロセス200を実装してもよい。
【0030】
システムは、車両が動作可能であるという指示(indication)又はユーザ入力に基づいて情報アクセス及び応答モードを初期化してもよい(202)。例えば、車両102がパワーオンされた際に、車両102がパワーオンされた後に初期動作を開始した際に、車両のユーザインターフェイス128が起動された際に、或いは、ナビゲーションユニット122が起動された際に、システムは、情報アクセス及び応答モードを初期化してもよい。システムは、車両の動作を検出するべく、1又は複数のセンサ126又はナビゲーションユニット122を使用してもよい。例えば、イグニッションセンサは、情報アクセス及び応答モードを有効にするべく、車両102が動作可能であるとECU112に指示してもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、ユーザ入力に基づいて情報アクセス及び応答モードを初期化している。ユーザインターフェイス128は、情報アクセス及び応答モードを有効にするべく、ユーザ入力、例えば、タッチパッド、タッチスクリーン、スイッチ、ボタン、又はユーザインターフェイス要素の選択、並びに/或いは、音声コマンドを受信してもよい。
【0031】
システムは、新しい連絡先属性を取得している(204)。システムは、パーソナル装置114に送信された受信された通信から、新しい連絡先属性を取得してもよい。連絡先属性とは、連絡先と関連付けられた識別子である。識別子は、連絡先と関連付けられた、番号、例えば電話番号、パーソナルID、例えばインスタントメッセージングサービスのユーザ識別子、名前、ニックネーム、又は苗字、或いは、アドレス、例えば電子メールアドレスであってもよい。連絡先リストは、1又は複数の連絡先を有していてもよく、且つ、それぞれの連絡先は、複数の連絡先属性を有していてもよい。連絡先属性は、例えば、名前の一部分、電話番号、電子メールアドレス、実際の住所、又は一般的な情報などの特定のタイプであってもよい。それぞれのタイプは、携帯、自宅、又は事務所の電話番号又は電子メールアドレスなどのサブタイプを有していてもよい。
【0032】
車両102に接続されたパーソナル装置114は、通信、例えば、電子メール、通話、カレンダーの招待、又はこれらに類似したものを受信してもよい。新しい連絡先属性を取得するべく、システムは、受信された通信から新しい連絡先属性を抽出する。例えば、システムは、電子メールと関連付けられたテキスト及びメタデータを解析することにより、送信者の電子メール(email)アドレスを電子メールから取得してもよい。別の例においては、システムは、発呼者の電話番号を識別するべく、呼び出しの電話と関連付けられたデータを解析又は取得してもよい。カレンダーの招待の場合には、システムは、カレンダーの招待及び/又はカレンダーの招待と関連するメタデータから、ミーティング又はアポイントメントの参加者を抽出してもよい。例えば、ジョンが、ABC会社でティム及びジェーンと予定されているアポイントメントがあるとしよう。システムは、ジョン、ティム、及びジェーンをアポイントメントの参加者として識別してもよい。別の例として、システムは、インスタントメッセージ又はショートメッセージサービス(SMS)メッセージと関連付けられたメタデータから、ユーザ識別子を抽出している。
【0033】
いくつかの実施形態においては、システムは、既定の又はユーザ構成可能なパターン、例えば、電話番号フォーマット、電子メールアドレスフォーマット、名前及び苗字パターン、又はインスタントメッセージハンドル又は識別子に基づいて新しい連絡先属性を識別するべく、データヘッダ又はラベルを解析している。
【0034】
システムは、新しい連絡先属性が新しい連絡先に属しているかどうかを連絡先リストに基づいて判定している(206)。連絡先リストは、内部データベース130に保存されてもよい。システムは、新しい連絡先属性を連絡先リストに保存されている連絡先のそれぞれの連絡先属性と比較してもよい。新しい連絡先属性が連絡先リストに保存されている連絡先のうちの1つの連絡先の連絡先属性とマッチングしている場合には、システムは、その新しい連絡先属性が新しい連絡先に属していないと判定する。新しい連絡先属性が連絡先リストに保存されている連絡先のうちの1つの連絡先の連絡先属性とマッチングしていない場合には、システムは、その新しい連絡先属性が新しい連絡先に属していると判定し、且つ、システムは、新しい連絡先の1又は複数のその他の属性の取得に進む。システムは、新しい連絡先属性が連絡先の連絡先属性とマッチングしているかどうかを判定する際に、連絡先のすべての連絡先属性をサーチしてもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、新しい連絡先属性が連絡先の連絡先属性とマッチングしているかどうかを判定する際に、新しい連絡先属性と同一のタイプの連絡先属性をサーチしている。
【0035】
システムは、1又は複数のその他の属性が利用可能であるかどうかを判定している(208)。システムは、パーソナル装置114にアクセスしてもよく、且つ、新しい連絡先の1又は複数のその他の属性についてパーソナル装置114をサーチしてもよい。システムが、新しい連絡先属性と同一の連絡先属性を有する連絡先がパーソナル装置114に存在していると判定した場合には、システムは、パーソナル装置114のその連絡先の連絡先属性から1又は複数のその他の属性を取得してもよい。例えば、新しい連絡先属性が名前である場合には、システムは、パーソナル装置114のコンタクト管理にアクセスしてもよく、且つ、同一の名前を有する連絡先を見つけ出してもよい。見つけ出されたら、システムは、見つけ出された連絡先と関連する任意のその他の連絡先属性を取得してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態においては、システムは、外部データベースにアクセスしてもよく、且つ、新しい連絡先の1又は複数の属性について外部データベースをサーチしてもよい。外部データベースは、連絡先リスト又はリソース、例えば連絡先情報を含むソーシャルネットワーキングウェブサイト、を含む電子メールサーバー108であってもよい。リソースは、ソーシャルネットワーキングサイトなどのウェブサイト、ウェブページ、又はネットワーク1106にアクセス可能な電子的に保存された文書であってもよい。システムが、新しい連絡先属性と同一の連絡先属性を有する連絡先が存在していると判定した場合には、システムは、外部データベース内の又はリソース上の連絡先の連絡先属性から、1又は複数のその他の属性を取得してもよい。利用可能なその他の連絡先属性が存在していない場合には、システムは、新しい連絡先を生成せず、且つ、新しい連絡先属性を取得するべく待機する。
【0037】
いくつかの実施形態においては、システムは、ユーザインターフェイス128を通じて、ユーザ又は車両102の乗員に対して、1又は複数のその他の属性を要求してもよい。ユーザインターフェイス128は、1又は複数のその他の連絡先属性に対応した1又は複数のテキストフィールドを表示してもよい。システムは、1又は複数のテキストフィールド内のユーザ入力を受信してもよく、且つ、そのユーザ入力をその他の連絡先属性のうちの1つと関連付けてもよい。
【0038】
システムは、利用可能な新しい連絡先の1又は複数のその他の属性を取得してもよい(210)。システムは、新しい連絡先属性及び1又は複数のその他の連絡先属性を使用して新しい連絡先を生成している(212)。システムは、新しい連絡先を生成するべく、新しい連絡先属性及び1又は複数のその他の連絡先属性のそれぞれを識別子と関連付けている。システムは、新しい連絡先を連絡先リストに保存している(214)。連絡先リストは、例えば、内部データベース130に保存されてもよい。
【0039】
図3は、連絡先リストを表示するグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)300の一例の図である。適切にプログラムされた、1又は複数のコンポーネント又は1又は複数のデータ処理装置、例えば、図1の情報アクセス及び応答システム100のECU112が、ユーザインターフェイス128上にGUIを表示してもよい。
【0040】
GUI300は、連絡先リスト内の1又は複数の連絡先カード322を表示する。1又は複数の連絡先カード322は、ユーザインターフェイス128上におけるユーザ入力を通じて、或いは、車両102に接続されたパーソナル装置、例えばパーソナル装置114と同期することにより、移動されてもよく、管理されてもよく、編集されてもよく、追加されてもよく、或いは、連絡先リストから削除されてもよい。1又は複数の連絡先カード322の1又は複数の連絡先属性は、消去されてもよく、移動されてもよく、追加されてもよく、或いは、編集されてもよい。
【0041】
1又は複数の連絡先カード322は、1又は複数の連絡先属性に対応した1又は複数のテキストフィールドを含む。1又は複数のテキストフィールドのそれぞれは、そのテキストフィールドが選択された際に、対応した連絡先属性を変更するべく、ユーザ入力を受け付けてもよい。1又は複数のテキストフィールドのそれぞれは、対応した連絡先属性を含み、且つ、表示する。例えば、「ジョン」という名前がテキストフィールド304に表示され、且つ、「ドウ」という苗字がテキストフィールド306に表示される。1又は複数のテキストフィールドは、ユーザによって選択された別のテキストフィールドに対応していてもよい。テキストフィールド312は、連絡先アドレスのタイプ、例えば、職場の電子メール、個人的な電子メール、職場の電話、携帯電話、又は自宅の電話を含んでいてもよい。ユーザインターフェイス要素、例えばユーザインターフェイス要素314は、異なるタイプの連絡先アドレスのテキストフィールド312用のドロップダウンリストを選択してもよく又は開いてもよい。テキストフィールド316は、テキストフィールド312に対応していてもよい。テキストフィールド312は、職場の電子メールアドレスを示していることから、テキストフィールド316は、「JOHNDOE@ABC.com」という職場の電子メールアドレスを含み、且つ、表示する。テキストフィールド318は、「123−456−7890」などの職場の電話番号に対応していてもよい。1又は複数のテキストフィールドは、職場の肩書用のテキストフィールド308と、会社名用のテキストフィールド310と、を含んでいてもよい。1又は複数の連絡先カード322は、プロフィールアイコン302を含んでいてもよい。いくつかの実施形態においては、連絡先カードは、一般的な情報のユーザ入力を許容するテキストフィールド320を含んでいてもよい。
【0042】
図4は、受信された通信に対する応答を送信するためのプロセスの一例のフロー図である。適切にプログラムされた、1又は複数のコンピュータ又は1又は複数のデータ処理装置、例えば、図1の情報アクセス及び応答システム100のECU112がプロセス400を実行してもよい。
【0043】
システムは、車両102に接続されたパーソナル装置114から、受信された通信を取得してもよい(402)。受信された通信は、電子メール、通話、SMSメッセージ、インスタントメッセージ、カレンダーの招待、又はこれらに類似したものであってもよい。システムは、例えば、無線ネットワークを通じてパーソナル装置114に接続することにより、パーソナル装置に接続してもよい。システムは、パーソナル装置にアクセスするべく、ユーザログイン/パスワード又はトークンなどの証明情報をパーソナル装置114に提供してもよい。コンタクト管理、カレンダー、電子メールサービス、アプリケーション、又は通信を受信する任意のその他の装置又はメカニズムにアクセスするべく、その他の証明情報が使用されてもよい。システムは、応答を生成及び送信するべく、受信された通信をパーソナル装置114から取得している。
【0044】
システムは、受信された通信から通信情報を抽出している(404)。システムは、受信された通信のコンテキストに基づいて、通信情報について、受信された通信を解析してもよい。通信情報は、1又は複数の連絡先属性を含み、且つ、到着予定時刻又はミーティング時刻、招待客、出席者、送信者、及び/又は受信者を含む1又は複数の目的地及び/又はミーティングの場所、日付/時刻情報を含んでいてもよい。システムは、通信情報を識別するべく、通信情報の様々なタイプと関連付けられたフォーマット及び/又はパターンを受信された通信内のテキストとマッチングさせてもよい。例えば、システムは、日付を識別するMM/DD/YYYYフォーマット及び/又は時刻を識別するためのHH:MM:SSフォーマットについて、受信された通信を解析してもよい。場所は、例えば、サーチエンジン及び/又は外部データベースにアクセスすると共に、受信された通信内のキーワードをサーチエンジン及び/又は外部データベースによって識別された場所及び/又はランドマークとマッチングさせることにより、認識されてもよい。システムは、電子メールのコンテキストに基づいて、受信された通信を解析してもよく、例えば、システムは、「@」シンボルの前及び後の文字列として、電子メールアドレスを識別してもよい。システムは、例えば、電子メールのTO/FROMアドレスラインを使用するか又は電子メール内の埋め込まれたタグを使用するように、受信された通信の構造に基づいて通信情報を識別してもよい。システムは、抽出された情報を含む受信された通信の一部分を読み上げてもよい。
【0045】
システムは、抽出された通信情報に基づいて、受信された通信の優先度を判定してもよい(406)。具体的には、優先度は、目的地、1又は複数の応答受信者、到着予定時刻又はミーティング時刻を含む日付/時刻情報、車両情報、並びに/或いは、ナビゲーションマップ情報に基づいたものであってもよい。受信された通信の優先度の判定については、図5を参照して更に後述する。
【0046】
システムは、応答を送信するかどうかを判定している(408)。システムは、受信された通信の優先度に基づいて、応答を送信するかどうかを判定してもよい。応答を送信しないとシステムが判定した場合には、システムは、別の通信を取得するべく待機するのに伴って、アイドル状態のままになる。その代わりに、応答が必要とされているとシステムが判定した場合には、システムは、1又は複数の応答の宛先を判定する。応答の宛先は、電話番号、電子メールアドレス、例えば、ユーザIDなどのインスタントメッセージング識別子又はハンドル、又は応答を受信できる連絡先の通信装置と関連付けられた別の識別子である。
【0047】
いくつかの実施形態においては、システムは、通信が受信されたことを運転者又は乗員にプロンプトを表示してもよく、且つ、応答を送信するべきかどうかに関するユーザ入力を要求してもよい。このプロンプトは、受信された通信の優先度と、目的地の場所及び/又は受信された通信内の連絡先などの抽出された情報と、について記述した情報を含んでいてもよい。システムは、ユーザ入力に基づいて、応答を送信するかどうかを判定する。いくつかの実施形態においては、システムは、以前の動作に基づいて、応答を送信するかどうかを判定している。システムは、以前の返信に関する情報を保存してもよく、且つ、保存された履歴に基づいて、応答を送信するかどうかを判定してもよい。保存されている情報は、受信された通信内に含まれていた連絡先とそれらの連絡先と関連付けられた連絡先属性の間の関連付けを含んでいてもよく、この関連付けは、1又は複数の応答の宛先を判定するべく、使用されてもよい。
【0048】
システムは、ユーザ入力、ユーザ構成設定、又は既定の応答の宛先又は構成のうちの少なくとも1つに基づいて、1又は複数の応答の宛先を判定してもよい(410)。1又は複数の応答の宛先を判定することは、応答を受信する連絡先リスト上の1又は複数の連絡先を識別することと、応答を送信するための通信の形式を判定することと、を含む。
【0049】
特定の構造、例えば、「@」シンボル、並びに/或いは、「−」、「(」、又は「)」シンボルを含んでもよく又は含まなくてもよい10個の数字のストリングなどのフォーマットが連絡先属性を示しうる。システムは、抽出された通信情報から1又は複数の連絡先属性を判定するべく、特定の構造及び/又はフォーマットを使用してもよい。受信された通信内において1又は複数の連絡先属性を識別することにより、システムは、応答の潜在的な受信者として、1又は複数の連絡先属性と関連付けられた連絡先リスト内の1又は複数の連絡先を識別してもよい。システムは、潜在的な受信者を識別するべく、抽出された連絡先属性を連絡先リスト内の連絡先の連絡先属性と比較してもよい。
【0050】
システムは、1又は複数の既定の応答の宛先又は構成を有していてもよい。即ち、システムは、通信の既定の形式、例えば、SMSメッセージ、インスタントメッセージング、又は電子メールを使用することにより、通信を受信した、或いは、受信した通信に含まれている、すべての連絡先に応答を送信してもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、応答の数を受信者の閾値数に制限してもよい。システムは、応答の受信の際に使用された通信と同一の形式を使用することにより、応答してもよい。例えば、電子メールが受信された場合には、応答するための既定の方法は、電子メールを使用するというものであってもよい。いくつかの実施形態においては、使用される通信の形式は、それぞれの潜在的な受信者ごとに異なっていてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態においては、システムは、ユーザ入力又はユーザ構成設定を使用することにより、応答の宛先を判定してもよい。システムは、do−not−sendリストなどの、ユーザ設定を構成するユーザ入力を受信してもよい。do−not−sendリストは、応答を受信しなくてもよい連絡先を示してもよい。例えば、ジョン・ドウは、ジェーンをdo−not−sendリストに追加してもよく、その結果、受信された通信がジェーンを応答の潜在的な受信者として含んでいる際に、システムは、潜在的な応答の受信者リストからジェーンを削除する。いくつかの実施形態においては、システムは、応答を受信する受信者として、ユーザインターフェイス128を通じて、連絡先を追加してもよい。
【0052】
ユーザ構成設定のうちの1又は複数は、応答を送信する際に使用するべき、通信の別の形式よりも高い優先権が付与された通信の特定の形式、例えば、電子メール、SMSメッセージング、又はインスタントメッセージングを指示してもよい。例えば、ユーザは、電話番号が利用可能である場合には、電子メールの代わりに、SMSメッセージを送信すると設定してもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、応答を送信するべく使用する通信の形式を判定するために、ユーザ入力を要求してもよい。この要求は、音声要求及び/又はユーザインターフェイス128上におけるプロンプトであってもよい。
【0053】
いくつかの実施形態においては、システムは、受信された通信の緊急度又は優先度に基づいて、応答の宛先を判定してもよい。例えば、受信された通信が緊急性を有している場合には、システムは、応答のために、SMSメッセージングを使用してもよい。受信された通信の優先度の判定については、図5を参照して更に後述する。
【0054】
システムは、応答の宛先の可用性をチェックしてもよい(412)。システムは、連絡先の連絡先属性のうちの1又は複数をチェックすることにより、応答の宛先が利用可能であるかどうかを判定してもよい。応答の宛先は、応答の受信者が連絡先リスト内において見つけ出されると共に、判定された通信の形式と関連付けられた連絡先属性が利用可能である場合に、利用可能である。例えば、ジェーンが受信者であり、且つ、ユーザ設定が、SMSメッセージとして応答を送信するべく指示している場合に、システムは、ジェーンの連絡先情報について連絡先リスト内においてサーチし、且つ、SMSメッセージングを受信する装置と関連付けられた連絡先属性が存在しているかどうかを判定する。システムは、判定された通信の形式を受信しうる如何なる装置を判定するべく、連絡先属性を含む連絡先カードの1又は複数のフィールドをサーチしてもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、受信者に対して以前に送信されたメッセージの保存されている履歴を使用することにより、判定された通信の形式と共に使用するべく、いずれの応答の宛先が利用可能であるのかを学習してもよい。システムは、連絡先属性と共に、応答の宛先が、有効な電子メールアドレス、有効なSMS電話番号又は有効なインスタントメッセージングアドレスであることを示す指示を保存してもよい。後続の応答において、システムは、応答の宛先が利用可能であると判定するべく、この指示を使用してもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、1又は複数の外部データベース104、例えば、電話番号検索サービスを使用することにより、応答の宛先が、SMSメッセージングを受信する能力を有する自宅の電話番号又は携帯電話番号であるのかを判定してもよい。システムは、判定された通信の形式が利用不能である場合には、通信の形式を再判定してもよい。
【0055】
システムは、判定された通信の形式を使用することにより、受信者の1又は複数の通信装置に対して送信するべく、応答を生成している(414)。応答は、到着推定時刻、車両の現在の場所、及び/又は到着までの時間/距離を含んでいてもよい。応答の一部分は、予め形成されていてもよい。即ち、システムは、標準的な応答を使用してもよく、且つ、1又は複数の変数、例えば、到着推定時刻、現在の場所、及び/又は到着までの時間/距離を予め形成された又はテンプレートの応答に自動的に挿入してもよい。例えば、テンプレートの応答は、「( )以内に到着する予定です。」と記述するものであってもよく、且つ、システムは、到着までの時間、例えば5分、をテンプレートに挿入してもよいので、その応答は「5分以内に到着する予定です。」と読み取れる。いくつかの実施形態においては、システムは、応答を生成するべく、ユーザインターフェイス128を使用してもよい。システムは、受信者の1又は複数の通信装置、例えば、パーソナル装置110に送信するべく、ユーザインターフェイス128から、例えば、1又は複数のテンプレート応答のユーザ選択を受信してもよく、且つ、算出された1又は複数の変数を含むように、1又は複数のテンプレート応答を変更してもよい。別の例においては、システムは、発話をテキストに変換することにより、応答を生成してもよい。
【0056】
システムは、応答を生成するべく、以前の応答を使用してもよい。例えば、ユーザが、以前に受信した通信に応答するべく、以前に、テンプレート応答を選択している場合には、システムは、現在の受信された通信に応答するべく、同一のテンプレート応答を選択してもよい。
【0057】
また、システムは、生成された応答内において、更なる情報を包含させてもよい。生成された応答は、URL(Uniform Resource Locator)を含んでいてもよい。URLは、車両102の現在の場所を含むマップ情報にリンクしていてもよい。マップ情報は、第三者サービスプロバイダによって提供されてもよい。
【0058】
システムは、応答を応答の宛先に送信している(416)。システムは、応答を送信するべく、車両102に結合されていると共に通信を受信した通信装置、例えば、パーソナル装置114を使用してもよい。
【0059】
図5は、受信した通信の優先度を判定するためのプロセスの一例のフロー図である。適切にプログラムされた、1又は複数のコンピュータ又は1又は複数のデータ処理装置、例えば、図1の情報アクセス及び応答システム100のECU112がプロセス500を実行してもよい。
【0060】
上述のように、システムは、受信された通信から通信情報を抽出している(502)。抽出された通信情報から、システムは、1又は複数の受信者に対する1又は複数の応答の優先度を判定してもよい。優先度は、優先度スコアによって表されてもよい。全体的な優先度は、受信者が応答を受信する重要度と、応答の緊急度と、に基づいたものであってもよい。優先度スコアは、識別された受信者の重要度を示すVIP(Very Important Person)スコアと、即座の応答の必要性を示す緊急度スコアと、の関数であってもよい。それぞれのスコアは、例えば、0〜100の値であってもよい。0の値は、受信者が重要ではないか又は応答が緊急性を有していないことを示しうる。100の値は、受信者が非常に重要であるか又は応答が緊急性を有していることを示しうる。従って、0の優先度スコアは、応答が低い優先度を有することを示し、且つ、100の優先度スコアは、応答が高い優先度を有することを示している。
【0061】
システムは、抽出された情報に基づいて、応答の1又は複数の潜在的な受信者を識別してもよい(504)。システムは、連絡先リスト内のそれぞれの連絡先ごとに、抽出された情報を連絡先属性と比較することにより、1又は複数の潜在的な受信者を識別してもよい。抽出された情報が特定の連絡先の連絡先属性とマッチングしている場合には、システムは、その特定の連絡先を潜在的な受信者として識別してもよい。抽出された情報が、連絡先リスト内の連絡先の連絡先属性とマッチングしていない場合には、システムは、図2において示されているように、新しい連絡先を生成するべく試みてもよい。システムは、新しい連絡先を識別するために十分な情報が存在している場合には、新しい連絡先を潜在的な受信者として識別してもよい。それぞれの連絡先は、VIPスコアと関連付けられていてもよい。VIPスコアは、連絡先属性として連絡先情報内に含まれていてもよく、且つ、ユーザ構成可能であってもよい。
【0062】
システムは、それぞれの潜在的な受信者ごとに、VIPスコアを判定してもよい(506)。VIPスコアは、連絡先の連絡先情報内の情報に基づいたものであってもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、通信の頻度又は連絡先と車両102の乗員の間の分離の程度に基づいて、連絡先のVIPスコアを判定している。連絡先と車両の乗員の間の分離の程度は、ソーシャルメディアウェブサイトなどの1又は複数の外部データベース104を使用することにより、判定されてもよい。
【0063】
システムは、do−not−contactリストに掲載された1又は複数の潜在的な受信者の場合には、そのいずれについても、応答を生成しなくてもよく、且つ、従って、システムは、彼らに対する応答のために、優先度を判定しなくてもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、do−not−contactリストに掲載された1又は複数の潜在的な受信者に対する応答の優先度を算出してはいるが、識別された受信者が重要性を有していないことを示すように、VIPスコアを設定している。
【0064】
システムは、抽出された情報から、1又は複数の目的地の場所を判定している(508)。システムは、対象の場所、例えば、レストラン、建物、観光地、トランジットハブ、又は任意のその他の場所を識別してもよく、且つ、目的地の場所を判定するべく、1又は複数の外部データベース104をサーチしてもよい。例えば、システムは、ミーティングがABC会社で開催されることを識別してもよく、従って、システムは、オンラインディレクトリをサーチし、ABC会社が3425 Winchester Ln., Irvine, California 94565に所在していると判定する。目的地の場所は、物理的な住所又はマップ座標を含んでいてもよい。システムは、1又は複数のキーワード又は省略形の周囲のテキストを使用することにより、目的地の場所を判定するべく、場所又は住所を識別する1又は複数のキーワード又は省略形、例えば、drive、circle、suite、bldg.、unit、又はBlvd.を認識してもよい。いくつかの実施形態においては、システムは、目的地の場所を識別するべく、パターン認識を使用しており、例えば、5桁のパターンは、郵便番号を示しうる。
【0065】
システムは、1又は複数のセンサ126、例えば車両速度センサ又は内部クロックから、或いは、例えば、GPS装置を使用したナビゲーションユニット122から、車両情報を取得してもよい(510)。システムは、1又は複数の外部データベース104からナビゲーションマップ情報を取得してもよい(512)。
【0066】
システムは、車両情報、ナビゲーションマップ情報、及び目的地の場所に基づいて、到着推定時刻を判定してもよい(514)。システムは、ルートに基づいて、目的地の場所と車両102の現在の場所の間の残存距離を判定してもよい。ルートは、ユーザインターフェイス128を通じて、ユーザによって判定又は選択されてもよい。判定されたルートは、車両の現在の場所と目的地の場所の間の最短ルートであってもよい。最短ルートは、現在の場所と目的地の場所の間の実際の距離に基づいたものであってもよく、或いは、現在の場所と目的地の場所の間の算出された移動時間に基づいたものであってもよい。移動時間は、距離と、ルートに沿った走行の速度と、の関数であってもよい。ルートに沿った走行の速度は、平均速度、1又は複数の掲示された速度、或いは、これら両方の組合せであってもよい。例えば、システムは、目的地までの到着推定時刻を算出するべく、重度の交通渋滞を有するルートの部分については、走行の平均速度を使用してもよく、且つ、交通量の少ないルートの部分については、掲示された制限速度を使用してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態においては、システムは、1又は複数の外部データベース104から、到着推定時刻を取得している。システムは、車両102の現在の場所及び目的地の場所を含む要求を1又は複数の外部データベース104に送信してもよく、且つ、到着推定時刻を取得している。いくつかの実施形態においては、システムは、定期的に又はリアルタイムで更新される交通状態情報を使用することにより、到着推定時刻を調節してもよい。
【0068】
システムは、日付及び/又は時刻フォーマットにマッチングした文字列を識別するべくパターン認識技法を使用することにより、抽出された通信情報から、到着予定時刻を識別してもよい(516)。システムは、受信された通信内において到着予定時刻を識別するべく、1又は複数のキーワード又はフレーズ、例えば「meet at(〜で会う)」を使用してもよい。
【0069】
システムは、到着推定時刻と到着予定時刻の間の比較に基づいて緊急度スコアを判定してもよい(518)。緊急度スコアは、車両102が約束にどれだけ遅延しうるかに対応していてもよい。到着推定時刻と到着予定時刻の間の大きな差は、大きな緊急度スコアを結果的にもたらしうる。緊急度スコアを算出する際に、システムは、安全マージンを到着予定時刻に加算してもよいので、車両102が、到着予定時刻よりも早期に到着すると予想される。
【0070】
大きな緊急度スコアは、受信された通信に対して応答する高い緊急度を示している。車両102が到着予定時刻の後に目的地の場所に到着することになるとシステムが判定した場合、即ち、到着推定時刻が、到着予定時刻を上回っている場合、即ち、車両が定刻に到着したときを上回っている場合には、応答は、より大きな緊急性を有することになり、且つ、より高い緊急度スコアを有することになる。車両102が到着予定時刻を過ぎてどれだけの時間の後に到着するのかを判定するべく、到着推定時刻と到着予定時刻の間の差が算出されてもよい。例えば、緊急度スコアは、車両が20分だけ遅れて到着すると推定される場合には、90の値であってもよく、且つ、車両が1分だけ遅れて到着すると推定される場合には、40の値であってもよい。応答は、推定到着時間が、予想到着時間よりも前であるが、到着予定時刻の安全マージン内にある場合には、緊急性を有しうる。例えば、ミーティングが午後2時であり、且つ、車両102が午後1時55分に到着するものと推定されているが、安全マージンが10分である場合には、システムは、20の緊急度スコアを割り当ててもよく、その理由は、推定時刻到着が、安全マージン内にあるからである。安全マージンと、緊急度スコアの感度と、は、ユーザインターフェイス128を通じて、ユーザ構成可能であってもよい。
【0071】
システムは、VIPスコア及び緊急度スコアに基づいて、優先度スコアを算出してもよい(520)。優先度スコアは、VIPスコア及び緊急度スコアの関数であってもよい。この関数は、重み付けされてもよく、且つ、重みは、ユーザ構成可能であってもよい。例えば、VIPスコア及び/又は緊急度スコアは、優先度スコアを算出するべく、重み付け係数により、乗算されてもよい。システムは、優先度スコアを閾値と比較してもよい(522)。優先度スコアが閾値未満である場合には、システムは、識別された受信者用の応答を生成しなくてもよく、且つ、別の通信の取得及び/又は別の受信者の優先度スコアの算出に進んでもよい(524)。優先度スコアが閾値を上回る又はこれと等しい場合には、システムは、識別された受信者用の応答を生成してもよい(526)。閾値は、ユーザ構成可能であってもよい。
【0072】
いくつかの実施形態においては、車両102が目的地の場所に到着していないと車両情報が示しており、且つ、到着予定時刻が過ぎている場合には、システムは、優先度スコアを算出することなしに、自動的に応答を生成及び送出している。車両は、到着予定時刻の後の閾値時間において、生成された応答を自動的に送出してもよい。閾値時間は、ユーザ構成可能であってもよい。
【0073】
いくつかの実施形態においては、目的地の場所が存在しておらず、現在の時刻が到着予定時刻から閾値量であると車両情報が示した場合に、システムは、応答を生成及び送出している。
【0074】
本明細書において記述されている車両は、運転者によって運転されているが、本明細書において記述されているシステム及び方法は、半自律型及び自律型車両にも同様に適用可能でありうる。半自律型車両及び/又は自律型車両は、1又は複数のセンサ126及び/又はナビゲーションユニット122を使用することにより、動作してもよい。
【0075】
以上、例示を目的としたスタイルにおいて、方法/システムの例示的な実施形態を開示してきた。従って、全体を通じて利用されている用語は、非限定的な方法によって解釈されることを要する。当業者は、本明細書における教示内容に対する多少の変更を想起することになるが、本発明に対して付与される特許の範囲内に含まれるべく意図されているものは、本発明によって寄与される技術分野に対する進歩の範囲に合理的に含まれるそれらすべての実施形態であり、且つ、この範囲は、添付の請求項及びその均等物に鑑みた場合を除いて、制限されるものではないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】
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