【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の塗装装置では、塗装装置内において、樹脂の析出による詰まりが発生していた。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、塗装装置内における詰まりの発生を軽減できる塗装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、塗料と二酸化炭素との混合物を噴霧する噴霧ガンのオンとオフを切り替える際に、二酸化炭素の流量が変動するためか、混合物内の樹脂が析出しやすくなることを見出し、本発明に想到した。
【0007】
本発明の一形態に係る塗装装置は、二酸化炭素を最大供給圧力P
CO2で供給する二酸化炭素供給部と、塗料を最大供給圧力P
Pで供給する塗料供給部と、上記二酸化炭素供給部から供給される二酸化炭素、及び、上記塗料供給部から供給される塗料を混合して混合物を得る混合部と、上記混合物を噴霧する噴霧部と、上記二酸化炭素供給部と上記混合部とを接続する第一ラインと、上記塗料供給部と上記混合部とを接続する第二ラインと、上記混合部と上記噴霧部とを接続する第三ラインと、上記第一ラインに設けられた、設定圧力P
BVの第一背圧弁と、上記第二ラインに設けられたチャッキ弁と、を備え、上記二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2と、上記塗料供給部の最大供給圧力P
Pと、上記第一背圧弁の設定圧力P
BVとが、P
CO2>P
BV>P
Pの関係を満たす、塗装装置。
【0008】
上記構成を有する塗装装置であれば、塗装装置内における詰まりの発生を軽減できる。特定の理論に拘束されるものではないが、本発明者らは塗装装置内の詰まり軽減の機構を以下のように推測している。
【0009】
二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2と、塗料供給部の最大供給圧力P
Pとを同じ値に設定しても、二酸化炭素供給部及び塗料供給部に使用されるポンプに起因する脈動、及び、噴霧部における噴霧動作のオンとオフとの切り替え時の装置内の大きな圧力変動等によって、二酸化炭素を混合部に供給する第一ライン内の圧力と、塗料を混合部に供給する第二ライン内の圧力とが等しい状態を常に保つことは困難である。このような装置内の圧力の変動によって、二酸化炭素を混合部に供給する第一ラインの圧力が、塗料を混合部に供給する第二ラインの圧力を下回った場合、二酸化炭素を供給する第一ラインに塗料が逆流する。そして、塗料中の樹脂の溶解度パラメ−タ(SP値)に比べて二酸化炭素のSP値は相当低いため、第一ラインに流れ込んだ塗料中の樹脂成分が析出して、第一ラインに詰まりが発生する可能性がある。そこで、本発明の塗装装置では、あらかじめ二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2を、塗料供給部の最大供給圧力P
Pより高く設定しておくことで、装置内で圧力の変動があったとしても、塗料が二酸化炭素を供給する第一ラインに逆流するのを抑制することができる。
【0010】
ここで、二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2を、塗料供給部の最大供給圧力P
Pより高く設定すると、噴霧部の噴霧動作がオフにされている状態では、両供給部間の圧力差によって、塗料を供給する第二ラインに二酸化炭素が流れ込んでしまう。本発明の塗装装置は、第二ラインに存在するチャッキ弁によって、二酸化炭素がチャッキ弁を越えて第二ラインに逆流するのを抑えることができる。
【0011】
また、噴霧部の噴霧動作がオフにされている状態では、チャッキ弁よりも上流の圧力は塗料供給部の最大供給圧力P
Pとなっており、チャッキ弁よりも下流の圧力は二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2となっている。そして、噴霧部の噴霧動作がオフからオンに切り替わると、チャッキ弁よりも上流の圧力とチャッキ弁よりも下流の圧力とが等しくなるまで、二酸化炭素供給部から二酸化炭素のみが混合部を介して噴霧部へと供給される。そして、チャッキ弁よりも上流の圧力とチャッキ弁よりの下流の圧力とが等しくなって初めて塗料供給部から塗料が混合部へと供給され、混合部において塗料と二酸化炭素とが混合され、混合物を一定の流量比で供給することが可能となる。このように、噴霧部をオフからオンに切り替えた際に、初期段階では混合部及びその下流において二酸化炭素の濃度が極めて濃厚となることから、混合部、第三ライン、及び噴霧部において、塗料中の樹脂成分が析出しやすくなる。
【0012】
ここで、本発明の塗装装置は、第一ラインに第一背圧弁を備え、第一背圧弁の設定圧力P
BVが、塗料供給部の最大供給圧力P
Pより高く、かつ、二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2より低く設定されている(P
CO2>P
BV>P
P)。したがって、噴霧部がオフからオンに切り替わると、第一ラインの圧力がP
CO2から減少していくが、第一背圧弁より上流側の第一ラインの圧力が第一背圧弁の設定圧力P
BVを下回った時点で、第一背圧弁が閉じて二酸化炭素供給部から混合部への二酸化炭素の供給は一時停止される。そうすると、チャッキ弁の下流側の圧力の低下が速まるとともに、チャッキ弁の上流側とチャッキ弁の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減することができる。したがって、噴霧部のオフからオンへの切り替え開始から、塗料及び二酸化炭素の流量比が一定になるまでに、塗料中の樹脂成分が析出して混合部、第三ライン、又は噴霧部において詰まりが発生する現象が軽減される。
【0013】
また、上記二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2と、上記塗料供給部の最大供給圧力P
Pとが、0.02MPa≦P
CO2−P
P≦3MPaの関係を満たすことができる。この圧力差が上記下限以上であることで、塗料又は混合物が二酸化炭素を供給する第一ラインに逆流することを抑制しやすい。また、この圧力差が上記上限値以下であることで、噴霧部をオフからオンに切り替えた際に、チャッキ弁の上流側とチャッキ弁の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減しやすい。したがって、塗料中の樹脂成分が析出して塗装装置内に詰まりが発生する現象がより一層軽減される。
【0014】
また、上記二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2と、上記第一背圧弁の設定圧力P
BVとが、0.001MPa≦P
CO2−P
BV≦2MPaの関係を満たすことができる。この圧力差が上記下限以上であることで、二酸化炭素供給部の脈動によって第一背圧弁の上流側の圧力が第一背圧弁の設定圧力P
BVを下回りにくく、二酸化炭素がより安定的に混合部へと供給される。また、この圧力差が上記上限値以下であることで、チャッキ弁の上流側とチャッキ弁の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減しやすい。したがって、塗料中の樹脂成分が析出して塗装装置内に詰まりが発生する現象がより一層軽減される。
【0015】
さらに、本発明の塗装装置は、上記第三ラインに設けられた、設定圧力P
RVの減圧弁をさらに備え、上記塗料供給部の最大供給圧力P
pと上記減圧弁の設定圧力P
RVとが、P
p>P
RVの関係を満たすことができる。
【0016】
このように、減圧弁設けることで上記混合物の噴霧量がより安定し、よりレベリング性の高い塗装を行うことができる。
【0017】
さらに、上記二酸化炭素供給部は、二酸化炭素ボンベと、吐出側が上記第一ラインに接続された二酸化炭素ポンプと、上記二酸化炭素ボンベと上記二酸化炭素ポンプとを接続する第四ラインと、上記第一ラインの上記第一背圧弁よりも上流側と上記第四ラインとを連通する第五ラインと、上記第五ラインに設けられた第二背圧弁と、を備え、上記二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2が上記第二背圧弁の設定圧力であることができる。
【0018】
このように二酸化炭素供給部が、第二背圧弁を有する構成であることで、二酸化炭素供給部の最大供給圧力P
CO2をより高度に制御することができる。
【0019】
また、上記塗料供給部は、塗料タンクと、吐出側が上記第二ラインに接続された塗料ポンプと、上記塗料タンクと上記塗料ポンプとを接続する第六ラインと、上記第二ラインの上記チャッキ弁よりも上流側と上記第六ラインとを連通する第七ラインと、上記第七ラインに設けられた第三背圧弁と、を備え、上記塗料供給部の最大供給圧力P
Pが上記第三背圧弁の設定圧力であることができる。
【0020】
このように塗料供給部が、第三背圧弁を有する構成であることで、塗料供給部の最大供給圧力P
Pをより高度に制御することができる。
【0021】
ここで、上記塗料供給部は、塗料タンクと、塗料ポンプと、上記塗料タンクと上記塗料ポンプとを接続する第六ラインと、を備え、上記塗料ポンプがエアー駆動式であることができる。
【0022】
このように塗料供給部が、塗料ポンプとしてエアー駆動式のポンプを備えることで、塗料供給部の最大供給圧力P
Pをより高度に制御することができる。
【0023】
ここで、上記第一ラインの第一背圧弁より下流側の容積は1000mL以下であることができる。
【0024】
このように、第一ラインの第一背圧弁より下流側の容積を小さくすることで、噴霧部をオフからオンに切り替えた際に、チャッキ弁の上流側とチャッキ弁の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減しやすい。したがって、塗料中の樹脂成分が析出して塗装装置内に詰まりが発生する現象がより一層軽減される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、塗装装置内における詰まりの発生を軽減できる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】
<第一実施形態>
図1を参照して、第一の実施形態に係る塗装装置100を説明する。塗装装置100は、二酸化炭素供給部F
CO2、塗料供給部F
P、背圧弁18、チャッキ弁28、混合部32、減圧弁34、噴霧部36、並びにラインL
1〜L
3を備える。
【0029】
まず、二酸化炭素供給部F
CO2は、二酸化炭素ボンベ12と、吐出側がラインL
1に接続された二酸化炭素ポンプ14と、二酸化炭素ボンベ12と二酸化炭素ポンプ14とを接続するラインL
4と、ラインL
1の背圧弁18よりも上流側とラインL
4とを連通するラインL
5と、ラインL
5に設けられた背圧弁16と、を備える。二酸化炭素供給部F
CO2は、二酸化炭素を最大供給圧力P
CO2で供給する。
【0030】
二酸化炭素ボンベ12は、二酸化炭素を貯留する圧力容器である。二酸化炭素ボンベ12は特に限定されず、市販されている二酸化炭素ボンベを使用することができる。
【0031】
二酸化炭素ポンプ14は、二酸化炭素ボンベ12からラインL
4を介して供給される二酸化炭素を加圧する。ポンプの形式は特に限定されないが、プランジャーポンプ、ギアポンプなどの公知のポンプを使用できる。二酸化炭素ポンプ14によって加圧された二酸化炭素は、ラインL
1へと供給される。
【0032】
背圧弁16は、ラインL
5に設けられており、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2を制御する。具体的には、背圧弁16の一次側(入口側)がラインL
1の背圧弁18よりも上流側に接続され、背圧弁16の二次側(出口側)がラインL
4と接続されている。したがって、ラインL
1の背圧弁18より上流側の圧力が、背圧弁16の設定圧力(二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2)以上になると、閉じていた背圧弁16が開き、二酸化炭素がラインL
5を介してラインL
1からラインL
4へと戻る。これによって、ラインL
1の背圧弁18より上流側の圧力を常に背圧弁16の設定圧力以下に保つことができる。したがって、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2をより高度に制御することができ、また、圧力の上昇によるラインの破損を防ぐことができる。
【0033】
二酸化炭素ポンプ14と混合部32とはラインL
1により接続されており、ラインL
1には背圧弁18が設けられている。背圧弁18は、ラインL
1における二酸化炭素の流れを制御する。具体的には、背圧弁18の一次側(入口側)が二酸化炭素ポンプ14に接続され、背圧弁18の二次側(出口側)が混合部32と接続されている。したがって、ラインL
1の背圧弁18より上流の圧力が背圧弁18の設定圧力P
BV以下になると、背圧弁18が閉じ、二酸化炭素供給部F
CO2から混合部32への二酸化炭素の供給が停止する。ラインL
1の背圧弁18より上流の圧力が背圧弁18の設定圧力P
BV以上になると、背圧弁18が再び開き、混合部32への二酸化炭素の供給が再開される。二酸化炭素がラインL
1を介して混合部32へと供給される構成上、背圧弁18の設定圧力P
BVは、背圧弁16の設定圧力より低く設定される(P
CO2>P
BV)。
【0034】
ここで、ライン
1の背圧弁18より下流側の容積は、1000mL以下であることができ、200mL以下であることが好ましく、20mL以下であることがより好ましい。このように、ラインL
1の背圧弁18より下流側の容積を小さくすることで、噴霧部36をオフからオンに切り替えた際に、チャッキ弁28の上流側とチャッキ弁28の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部32及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減することができる。したがって、塗料に対する二酸化炭素の流量比の変動量をより低減することができ、塗料中の樹脂成分が析出して塗装装置100内に詰まりが発生する現象がより軽減される。
【0035】
次に、塗料供給部F
Pは、塗料タンク22と、吐出側がラインL
2に接続された塗料ポンプ24と、塗料タンク22と塗料ポンプ24とを接続するラインL
6と、ラインL
2のチャッキ弁28よりも上流側とラインL
6とを連通するラインL
7と、ラインL
7に設けられた背圧弁26と、を備える。塗料供給部F
Pは、塗料を最大供給圧力P
Pで供給する。
【0036】
塗料タンク22は、樹脂成分を含む液状の塗料を貯留する。塗料は、樹脂成分以外に溶剤及び種々の添加剤を含むことができる。樹脂成分、溶剤、及び添加剤は、塗料に通常用いられるものであれば特に制限はない。塗料タンク22内の圧力は通常常圧、すなわち大気圧であるが、ポンプに塗料を安定供給するため、0.1〜0.2MPa加圧されていてもよい。
【0037】
樹脂成分としては、例えば、エポキシ樹脂(約22)、アクリル樹脂(約19)、アクリルウレタン樹脂(約17〜22)、ポリエステル樹脂(約22)、アクリルシリコン樹脂(約17〜22)、アルキッド樹脂(約17〜25)、UV硬化樹脂(約17〜23)、塩酢ビ樹脂(約19〜22)、スチレンブタジエンゴム(約17〜18)、ポリエステルウレタン樹脂(約19〜21)、スチレンアクリル樹脂(約19〜21)、アミノ樹脂(約19〜21)、ポリウレタン樹脂(約21)、フェノール樹脂(約23)、塩化ビニル樹脂(約19〜22)、ニトロセルロース樹脂(約22〜24)、セルロースアセテテートブチレート樹脂(約20)、スチレン樹脂(約17〜21)、及び、メラミン尿素樹脂(約19〜21)が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を混合して使用してもよい。樹脂成分は、1液硬化型樹脂であっても、2液硬化型樹脂であってもよく、UVなどの活性エネルギー線硬化型樹脂であってもよい。なお、上記括弧内の数値は溶解度パラメータであり、その単位は(MPa)
0.5である。
【0038】
溶解度パラメータとは、Hildebrandの溶解度パラメータである。溶解度パラメータ(以下、SP値とする。)とは、物質間の親和性の尺度を表す熱力学的なパラメータであり、類似したSP値を有する物質同士は溶解しやすい傾向にあることが知られている。
【0039】
樹脂成分は、例えば、17(MPa)
0.5以上、18(MPa)
0.5以上、19(MPa)
0.5以上のSP値を有することができ、25(MPa)
0.5以下、24(MPa)
0.5以下、23.5(MPa)
0.5以下のSP値を有することができる。
【0040】
樹脂成分のSP値は以下のようにして求めることができる。すなわち、樹脂を良溶媒Aに溶かしておき、良溶媒よりもSP値の高い貧溶媒H、及び、良溶媒よりもSP値の低い貧溶媒Lを別々に滴下して樹脂が析出し白濁するまでに要したそれぞれの貧溶媒の量を記録する。良溶媒AのSP値δ
A、貧溶媒HのSP値をδ
H、貧溶媒LのSP値をδ
Lとし、白濁した点での良溶媒A、貧溶媒H,貧溶媒Lの体積分率を、φ
A、φ
H、φ
Lとしたときに、2つの濁点における混合溶媒のSP値δ
良溶媒A+貧溶媒H、δ
良溶媒A+貧溶媒Lは、それぞれ、SP値の体積平均で表すことができ、下式が成立する。
δ
良溶媒A+貧溶媒H=(φ
A・δ
A2+φ
H・δ
H2)
0.5
δ
良溶媒A+貧溶媒L=(φ
A・δ
A2+φ
L・δ
L2)
0.5
したがって、樹脂のSP値SP
Rは、
SP
R=((V
良溶媒A+貧溶媒H・δ
良溶媒A+貧溶媒H2+V
良溶媒A+貧溶媒L・δ
良溶媒A+貧溶媒L2)/(V
良溶媒A+貧溶媒H+V
良溶媒A+貧溶媒L))
0.5
ここで、V
良溶媒A+貧溶媒H、V
良溶媒A+貧溶媒Lは、混合溶媒の濁点における平均モル体積であり、例えば、前者は、次式により求められる。
1/V
良溶媒A+貧溶媒H=φ
A/V
A+φ
H/V
H
ここで、V
A、V
Hはそれぞれ良溶媒A、及び、貧溶媒Hのモル体積である。
【0041】
溶剤は、第一の溶剤と第二の溶剤との混合物であることができる。
【0042】
第一の溶剤は、SP値が23.5(MPa)
0.5未満の溶剤であり、樹脂成分を溶解することができる真溶剤である。第一の溶剤のSP値SP
第一の溶剤は、樹脂成分のSP値SP
Rに対してSP
R−7≦SP
第一の溶剤≦SP
R+4であることができる。第一の溶剤としては、例えば、メチルイソブチルケトン(17.2)、酢酸3−メトキシブチル(20.5)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(18.7)、ソルベッソ100(東燃ゼネラル石油社製、商品名)(17.6)、ソルベッソ150(東燃ゼネラル石油社製、商品名)(17.4)、エチルジグリコールアセテート(18.5)、n−ブタノール(23.3)、ジイソブチルケトン(16)、酢酸エチル(18.6)、酢酸ブチル(17.0)、及び、キシレン(18.0)、エチルベンゼン(18.0)が挙げられる。上記括弧内の数値はSP値であり、その単位は(MPa)
0.5である。
【0043】
第一の溶剤は、SP値が23.5(MPa)
0.5未満の溶剤の混合物であってもよい。第一の溶剤の配合量は樹脂成分を溶解できる範囲であれば特に限定されないが、樹脂成分100質量部に対して、25〜10000質量部であることができ、25〜1000質量部であることが好ましく、87〜461質量部であることがより好ましい。
【0044】
第二の溶剤は、23.5〜40(MPa)
0.5のSP値を有する。第二の溶剤の例は、ホルムアミド(39.3)、ヒドラジン(37.3)、グリセリン(33.8)、N−メチルホルムアミド(32.9)、1,4−ジホルミルピペラジン(31.5)、エチレンシアノヒドリン(31.1)、マロノニトリル(30.9)、2−ピロリジン(30.1)、エチレンカーボネート(30.1)、メチルアセトアミド(29.9)、エチレングリコール(29.9)、メタノール(29.7)、ジメチルスルホキシド(29.7)、フェノール(29.3)、1,4−ジアセチルピペラジン(28.0)、無水マレイン酸(27.8)、2−ピペリドン(27.8)、ギ酸(27.6)、メチルエチルスルホン(27.4)、ピロン(27.4)、テトラメチレンスルホン(27.4)、プロピオラクトン(27.2)、炭酸プロピレン(27.2)、N−ニトロソジメチルアミン(26.8)、N−ホルミルモルホリン(26.6)、3−メチルスルホラン(26.4)、ニトロメタン(26.0)、エタノール(26.0)、ε−カプロラクタム(26.0)、プロピレングリコール(25.8)、ブチロラクトン(25.8)、クロロアセトニトリル(25.8)、メチルプロピルスルホン(25.6)、フルフリルアルコール(25.6)、フェニルヒドラジン(25.6)、亜リン酸ジメチル(25.6)、2−メトキシエタノール(25.4)、ジエチルスルホン(25.4)、エチレンジアミン(25.2)、エチルアセトアミド(25.2)、2−クロロエタノール(25.0)、ベンジルアルコール(24.8)、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(24.8)、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル) (24.8)、ジメチルホルムアミド(24.8)、ジエチレングリコール(24.8)、1,4−ブタンジオール(24.8)、テトラヒドロ−2,4−ジメチルチオフェン1,1−ジオキシド(24.6)、アクリル酸(24.6)、1−プロパノール(24.3)、アセトニトリル(24.3)、アリルアルコール(24.1)、4−アセチルモルホリン(23.7)、1,3−ブタンジオール(23.7)、ホルミルピペリジン(23.5)、ペンタンジオール(23.5)、イソプロパノール(23.5)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(23.5)、エチルセロソルブ(23.5)である。上記括弧内の数値はSP値であり、単位は(MPa)
0.5である。第二の溶剤は、23.5〜40(MPa)
0.5のSP値を有する溶剤の混合物であってもよい。第二の溶剤のSP値は、24(MPa)
0.5以上であることができ、25(MPa)
0.5以上であることができる。
【0045】
また、第二の溶剤のコーティング液組成物中の配合量としては、二酸化炭素と第二の溶剤との合計100質量部に対して、通常、5〜95質量部であり、6〜84質量部であることができ、10〜80質量部であることができる。
【0046】
塗料ポンプ24は、塗料タンク22からラインL
6を介して供給される塗料を加圧する。ポンプの形式は特に限定されないが、プランジャーポンプ、ギアポンプなどの公知のポンプを使用できる。塗料ポンプ24によって加圧された塗料は、ラインL
2へと供給される。
【0047】
背圧弁26は、ラインL
7に設けられており、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pを制御する。具体的には、背圧弁26の一次側(入口側)がラインL
2のチャッキ弁28よりも上流側に接続され、背圧弁26の二次側(出口側)がラインL
6と接続されている。したがって、ラインL
2のチャッキ弁28より上流側の圧力が、背圧弁26の設定圧力(塗料供給部の最大供給圧力P
P)以上になると、閉じていた背圧弁26が開き、塗料がラインL
7を介してラインL
2からラインL
6へと戻る。これによって、ラインL
2のチャッキ弁28より上流側の圧力を常に背圧弁26の設定圧力以下に保つことができる。したがって、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pをより高度に制御することができ、また、圧力の上昇によるラインの破損を防ぐことができる。
【0048】
塗料ポンプ24と混合部32とはラインL
2により接続されており、ラインL
2にはチャッキ弁28が設けられている。チャッキ弁28は、塗料ポンプ24から混合部32へ向かって塗料が流れることを可能とするようにラインL
2に接続され、ラインL
2の下流側(混合部32側)から上流側(塗料ポンプ24側)に向かって、塗料、二酸化炭素、又はこれらの混合物が逆流することを防ぐ。
【0049】
混合部32は、二酸化炭素ポンプ14からラインL
1を介して供給される二酸化炭素と、塗料ポンプ24からラインL
2を介して供給される塗料と、を混合して混合物を得る。混合部32としては、例えば、インラインミキサーを使用できる。
【0050】
混合部32と噴霧部36とはラインL
3により接続されており、ラインL
3には減圧弁34が設けられている。減圧弁34は、ラインL
3の減圧弁34より下流の圧力を減圧弁34の設定圧力P
RVまで減圧する。したがって、減圧弁34の設定圧力P
RVは、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2(背圧弁16の設定圧力)、塗料供給部の最大供給圧力P
P(背圧弁26の設定圧力)、又は背圧弁18の設定圧力P
BVのいずれよりも低い値に設定される。このように、減圧弁34設けることで混合物の噴霧量がより安定し、よりレベリング性の高い塗装を行うことができる。
【0051】
噴霧部36は、ラインL
3を介して混合部32から供給される混合物を対象物に噴霧する。噴霧部36としては、公知のスプレーノズルを使用できる。対象物は特に限定されず、自動車ボディー等が挙げられる。
【0052】
続いて、本実施形態の塗装装置100の作用について、塗装装置100内の圧力関係とともに、説明する。二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2と、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pとを同じ値に設定すると、二酸化炭素供給部F
CO2及び塗料供給部F
Pに使用される二酸化炭素ポンプ14及び塗料ポンプ24に起因する脈動、及び、噴霧部36における噴霧動作のオンとオフとの切り替え時の装置内の大きな圧力変動等によって、二酸化炭素を混合部32に供給するラインL
1内の圧力と、塗料を混合部32に供給するラインL
2内の圧力とが等しい状態を常に保つことは困難である。このような装置内の圧力の変動によって、二酸化炭素を混合部32に供給するラインL
1の圧力が、塗料を混合部32に供給するラインL
2の圧力を下回った場合、二酸化炭素を供給するラインL
1に塗料が逆流する。そして、塗料中の樹脂のSP値に比べて二酸化炭素のSP値は相当低いため、ラインL
1に流れ込んだ塗料中の樹脂成分が析出して、ラインL
1に詰まりが発生する可能性がある。
【0053】
しかしながら、本実施形態に係る塗装装置100では、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2が、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pより高く設定されているので、塗装装置100内で圧力の変動があったとしても、塗料が二酸化炭素を供給するラインL
1に逆流するのを抑制することができる。
【0054】
そして、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2を、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pより高く設定すると、噴霧部36の噴霧動作がオフにされている状態では、両供給部間の圧力差によって、塗料を供給するラインL
2に二酸化炭素が流れ込んでしまう。本実施形態の塗装装置100では、ラインL
2に存在するチャッキ弁28によって、二酸化炭素がチャッキ弁28を越えてラインL
2に逆流するのを抑えることができる。
【0055】
さらに、噴霧部36の噴霧動作がオフにされている状態では、チャッキ弁28よりも上流の圧力は塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pとなっており、チャッキ弁28よりも下流の圧力は二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2となっている。そして、噴霧部36の噴霧動作がオフからオンに切り替わると、チャッキ弁28よりも上流の圧力とチャッキ弁28よりも下流の圧力とが等しくなるまで、二酸化炭素供給部F
CO2から二酸化炭素のみが混合部32を介して噴霧部36へと供給される。そして、チャッキ弁28よりも上流の圧力とチャッキ弁28よりの下流の圧力とが等しくなって初めて塗料供給部F
Pから塗料が混合部32へと供給され、混合部32において塗料と二酸化炭素とが混合され、一定の流量比での噴霧部36への混合物の供給が可能となる。このように、噴霧部36の噴霧動作をオフからオンに切り替えた際に、初期段階では混合部32及びその下流において二酸化炭素の濃度が極めて濃厚となることから、混合部32、ラインL
3、及び噴霧部36において、塗料中の樹脂成分が析出しやすくなる。
【0056】
しかしながら、本実施形態の塗装装置100において、背圧弁18の設定圧力P
BVが、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2(背圧弁16の設定圧力)及び塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
P(背圧弁26の設定圧力)に対して、P
CO2>P
BV>P
Pの関係を満たしている。したがって、噴霧部36がオフからオンに切り替わると、ラインL
2のチャッキ弁28より下流側及びラインL
1の圧力がP
CO2から減少していくが、背圧弁18より上流側のラインL
1の圧力が背圧弁18の設定圧力P
BVを下回った時点で、二酸化炭素供給部F
CO2から混合部32への二酸化炭素の供給は一時停止される。そのため、チャッキ弁28の下流側の圧力の低下が速まるとともに、チャッキ弁28の上流側とチャッキ弁28の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部32及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減することができる。したがって、噴霧部36のオフからオンへの切り替え開始から、塗料及び二酸化炭素の流量比が一定になるまでに、塗料中の樹脂成分が析出して混合部32、ラインL
3、又は噴霧部36において詰まりが発生する現象が軽減される。
【0057】
ここで、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2と、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pとは、P
CO2−P
P≦3MPaの関係を満たすことができ、P
CO2−P
P≦1MPaの関係を満たすことができ、P
CO2−P
P≦0.5MPaの関係を満たすことができる。これらの関係を満たすことで、噴霧部36をオフからオンに切り替えた際に、チャッキ弁28の上流側とチャッキ弁28の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部32及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減しやすい。したがって、塗料に対する二酸化炭素の流量比の変動量をより低減することができ、塗料中の樹脂成分が析出して塗装装置100内に詰まりが発生する現象がより軽減される。
【0058】
また、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2と、塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pとは、0.02MPa≦P
CO2−P
Pの関係を満たすことができ、0.5MPa≦P
CO2−P
Pの関係を満たすことができ、1MPa≦P
CO2−P
Pの関係を満たすことができる。これらの関係を満たすことで、塗料又は混合物が二酸化炭素を供給するラインL
1に逆流することを抑制しやすい。したがって、背圧弁18付近で樹脂成分が析出して詰まりが発生する現象をより効率的に軽減することができる。
【0059】
また、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2と、背圧弁18の設定圧力P
BVとは、P
CO2−P
BV≦2MPaの関係を満たすことができ、P
CO2−P
BV≦1MPaの関係を満たすことができ、P
CO2−P
BV≦0.5MPaの関係を満たすことができる。これらの関係を満たすことで、噴霧部36をオフからオンに切り替えた際に、チャッキ弁28の上流側とチャッキ弁28の下流側との間の圧力差が解消されるまでに混合部32及びその下流に単独で流れ込む二酸化炭素の量を低減しやすい。したがって、塗料に対する二酸化炭素の流量比の変動量をより低減することができ、塗料中の樹脂成分が析出して塗装装置100内に詰まりが発生する現象がより軽減される。
【0060】
また、二酸化炭素供給部F
CO2の最大供給圧力P
CO2と、背圧弁18の設定圧力P
BVとは、0.001MPa≦P
CO2−P
BVの関係を満たすことができ、0.05MPa≦P
CO2−P
BVの関係を満たすことができ、0.1MPa≦P
CO2−P
BVの関係を満たすことができる。これらの関係を満たすことで、二酸化炭素ポンプ14の脈動によって背圧弁18の上流側の圧力が背圧弁18の設定圧力P
BVを下回りにくく、二酸化炭素がより安定的に混合部32へと供給される。
【0061】
<第二実施形態>
図2を参照して、第二の実施形態に係る塗装装置200を説明する。塗装装置200が、第一の実施形態と異なる点は、塗料供給部F
Pの構成のみである。
【0062】
第二実施形態の塗料供給部F
Pが、第一の実施形態の塗料供給部F
Pと異なる点は、背圧弁26とラインL
7とを備えない点、及び、塗料ポンプ24がエアー駆動式である点である。エアー駆動式のポンプとは、供給するエアーの圧力によって流体に圧力を印加するポンプであり、エアー駆動式ポンプの最大吐出圧力はポンプに供給するエアーの最大圧力により規定される。このような構成から、第二の実施形態における塗料供給部F
Pの最大供給圧力P
Pは、塗料ポンプ24の最大吐出圧力となる。第二の実施形態のその他の点に関しては、第一の実施形態と同様である。
【0063】
第二の実施形態によっても、第一の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0064】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、
図1及び
図2の塗装装置において、背圧弁18と混合部32との間に背圧弁18から混合部32へ向かう流れを許可するチャッキ弁を設けてもよい。チャッキ弁を設けることで、塗料又は混合物が背圧弁18を越えてラインL
1に逆流するのを、より確実に防ぐことができる。
【0065】
また、
図1及び
図2の塗装装置において、任意の位置に冷却器又は加熱器を設けてもよい。例えば、二酸化炭素ボンベ12と二酸化炭素ポンプ14との間に設けてもよい。
【実施例】
【0066】
以下、実施例に基づき発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0067】
(実施例1〜4)
実施例1〜4について、
図2に示す塗装装置200において、塗料タンク22内に、S.COAT No.2010 W−1(エスコート社製)、ジイソブチルケトン(DIBK)及びメタノールを、表1及び2に示す割合で仕込んだ。つぎに、環境温度20℃において、塗料タンク22内の塗料と、二酸化炭素ボンベ12内の二酸化炭素とを、表1及び2に示す流量比となるように混合部32で混合し、噴霧ガン(噴霧部36)をオンにして、混合物をスプレーノズル(噴霧部36)から噴霧した。各実施例における、塗料ポンプ24、背圧弁16,18及び減圧弁34の設定圧力は表1及び2に示すとおりである。塗料ポンプ24としては、旭サナック社製のエコポン(エアー駆動式のプランジャーポンプ)を使用した。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
噴霧時間30秒ごとに噴霧ガンをオフにして噴霧を一時停止し、5秒後に噴霧ガンを再びオンにして噴霧を再開した。これを繰り返し、合計5分間の噴霧を3回行い、ラインの閉塞を評価した。結果を表1及び2に示す。なお、表1において、Pw、Px、Py及びPzは、それぞれ
図2における圧力計、Pw、Px、Py及びPzの示す値を表す。これらの値は、噴霧ガンをオンにしてから4秒後の値、及び噴霧ガンをオフにしてから4秒後の値である。
【0071】
ラインの閉塞の評価において、表1及び2の記号は次のように対応する。◎は3回成功、○は1回又は2回成功、×は成功なしを意味する。成功とは、合計5分間の噴霧を閉塞なく完了できたことを意味する。
【0072】
(比較例1,2,5,6)
塗装装置として、背圧弁18を有さない塗装装置200を使用した以外は、実施例1〜4と同様の操作で、噴霧を行った。評価結果を表1及び2に示す。
【0073】
(比較例3,7)
実施例1〜4と同様の操作で噴霧を行った。評価結果を表1及び2に示す。
【0074】
(比較例4,8)
塗装装置として、ラインL
1の、背圧弁18と混合部32との間にチャッキ弁をさらに設けた塗装装置200を使用した以外は、実施例1〜4と同様の操作で噴霧を行った。評価結果を表1及び2に示す。
【0075】
(実施例5〜8)
塗装装置として、
図1に示す塗装装置100を使用したことと、背圧弁16,18,26及び減圧弁34の設定圧力を表3及び4に示す値としたこと以外は、実施例1〜4と同様の操作で、噴霧を行った。評価結果を表3及び4に示す。塗料ポンプ24としては、イワキ社製の高圧プランジャーポンプMP(モータ駆動式のプランジャーポンプ)を使用した。
【0076】
(比較例9,10)
塗装装置として、背圧弁18を有さない塗装装置100を使用したこと以外は、実施例5〜8と同様の操作で、噴霧を行った。評価結果を表3及び4に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】