【解決手段】2つ以上の流体処理モジュールと、供給流入部571と、透過液流出部522と、濃縮液流出部521とを備える流体処理アセンブリ500(各モジュールは、限外濾過膜と、クロスフロー処理アセンブリ500と、ダイアフィルトレーション流体供給流入部571および共通の供給透過/流体透過液流出ポートを備えるダイアフィルトレーション流体分配プレートとを備える)と、流体供給流入部571と流体連通している、流体導管590と、流体供給流入部571と流体連通している導管590のためのチャンネルを含む少なくとも2つのチャンネルを有するマルチチャンネルポンプヘッドを備えるダイアフィルトレーション流体ポンプ200とを備えるダイアフィルトレーションシステム1000。
シングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通した別個独立のダイアフィルトレーション流体導管のための別個独立のチャンネルを有する少なくとも1つの追加のチャンネルポンプヘッドを含み、
前記ポンプは、前記第1のマルチチャンネルポンプヘッドおよび前記追加のチャンネルポンプヘッドを介して、同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量を、前記別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して前記対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部にもたらす、請求項1に記載のダイアフィルトレーションシステム。
シングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通した別個独立のダイアフィルトレーション流体導管のための別個独立のチャンネルを含む少なくとも2つのチャンネルを有する少なくとも1つの追加のマルチチャンネルポンプヘッドを含み、
前記ポンプは、前記第1のマルチチャンネルポンプヘッドおよび前記追加のマルチチャンネルポンプヘッドを介して、同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量を、前記別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して前記対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部にもたらす、請求項1または2に記載のダイアフィルトレーションシステム。
濃縮液流量に対する供給流量の所望の比を維持することを可能にするように構成された濃縮液スロットルバルブをさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のダイアフィルトレーションシステム。
望ましくない物質および所望の生体分子を含む供給流体と、前記供給流体から前記望ましくない物質を洗浄除去するのに適しているダイアフィルトレーション流体を含む供給流体とを、請求項1〜5のいずれか一項に記載のダイアフィルトレーションシステムの前記流体処理アセンブリを流通させるステップを含む、ダイアフィルトレーション方法であって、
(a)前記供給流体を、制御された供給流体流量で前記流体処理アセンブリの前記供給流入部を流通させるステップと、
(b)前記ダイアフィルトレーション流体を、制御されたダイアフィルトレーション流体流量で、前記対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通した前記別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を流通させて、前記ダイアフィルトレーション流体が前記望ましくない物質を前記供給流体から洗浄除去するようにするステップであって、前記制御されたダイアフィルトレーション流体流量が、前記別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して同時に制御される、ステップと、
(c)供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過流体を、前記共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポートの各々を流通させるステップと、
(d)前記流体処理アセンブリの前記濃縮液流出部から濃縮液流体を流通させるステップであって、前記濃縮液流体が、前記所望の生体分子と、前記供給流体内の前記望ましくない物質の濃度よりも低濃度の前記望ましくない物質とを含んでいる、ステップと、
(e)前記流体処理アセンブリの前記透過液流出部から前記供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流体を流通させるステップと
を含む、ダイアフィルトレーション方法。
前記供給流体を、前記供給流入部を通して、前記別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して前記同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量よりも少なくとも約10%低い制御された流量で流通させるステップを含む、請求項6に記載のダイアフィルトレーション方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0014]本発明の一実施形態によれば、ダイアフィルトレーションシステムであって、(a)2つ以上の流体処理モジュールを備え、かつ、供給流入部、透過液流出部および濃縮液流出部を備える流体処理アセンブリであって、(i)流体処理モジュールの各々が、少なくとも1つの限外濾過膜を含むとともに、流体処理アセンブリが少なくとも1つの供給側および少なくとも1つの反対側の透過側を備えるクロスフロー処理アセンブリと、ダイアフィルトレーション流体供給流入部および共通の供給透過/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポートを備えるダイアフィルトレーション流体分配プレートとを備える、流体処理アセンブリと、(b)それぞれ対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通している、2つ以上の別個独立のダイアフィルトレーション流体導管と、(c)対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通している別個独立のダイアフィルトレーション流体導管のための別個独立のチャンネルを含む少なくとも2つのチャンネルを有する少なくとも第1のマルチチャンネルポンプヘッドを備えるダイアフィルトレーション流体ポンプであって、同時に制御されるダイアフィルトレーション流体流量を、別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部にもたらす、ダイアフィルトレーション流体ポンプと、を備えた、ダイアフィルトレーションシステムが提供される。
【0009】
[0015]別の実施形態では、ダイアフィルトレーション流体分配プレートが提供され、このプレートは、ダイアフィルトレーション流体供給流入部と、ダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通するダイアフィルトレーション流体供給チャンネルと、共通の供給濃縮液ポートとを備え、共通の供給濃縮液ポートは2つの異なる内径を有する。
【0010】
[0016]典型的には、ダイアフィルトレーションシステムは、供給流体ポンプおよび供給流体導管をさらに備え、供給流体導管は、流体処理アセンブリ供給流入部と流体連通しており、供給流体ポンプは、制御された供給流体流量を、供給流体導管を通して流体処理アセンブリ供給流入部にもたらす。
【0011】
[0017]一実施形態では、ダイアフィルトレーションシステムは、シングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通した別個独立のダイアフィルトレーション流体導管のための別個独立のチャンネルを有する少なくとも1つの追加のチャンネルポンプヘッドを含み、ポンプは、第1のマルチチャンネルポンプヘッドおよび追加のチャンネルポンプヘッドを介して、同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量を、別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して、対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部にもたらす。
【0012】
[0018]代替的または追加的に、特許請求の範囲にゆけるダイアフィルトレーションシステムの一実施形態は、シングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通した別個独立のダイアフィルトレーション流体導管のための別個独立のチャンネルを含む少なくとも2つのチャンネルを有する少なくとも1つの追加のマルチチャンネルポンプヘッドを含み、ポンプは、第1のマルチチャンネルポンプヘッドおよび追加のマルチチャンネルポンプヘッドを介して、同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量を、別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通してそれぞれのシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部にもたらす。
【0013】
[0019]いくつかの実施形態では、ダイアフィルトレーションシステムはさらに、このシステムが、濃縮液流量に対する供給流量の所望の比を維持することを可能にするように構成された濃縮液スロットルバルブを備える。
【0014】
[0020]別の実施形態では、望ましくない物質および所望の生体分子を含む供給流体と、供給流体から望ましくない物質を洗浄除去するのに適しているダイアフィルトレーション流体を含む供給流体とを、ダイアフィルトレーションシステムの一実施形態における流体処理アセンブリを流通させるステップを含む、ダイアフィルトレーション方法であって、(a)供給流体を、制御された供給流体流量で流体処理アセンブリの供給流入部を流通させるステップと、(b)ダイアフィルトレーション流体を、制御されたダイアフィルトレーション流体流量で、対応のシングルダイアフィルトレーション流体供給流入部と流体連通した別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を流通させて、ダイアフィルトレーション流体が望ましくない物質を供給流体から洗浄除去するようにするステップであって、制御されたダイアフィルトレーション流体流量が、別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して同時に制御される、ステップと、(c)供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過流体を、共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポートの各々を流通させるステップと、(d)流体処理アセンブリの濃縮液流出部から濃縮液流体を流通させるステップであって、濃縮液流体が、所望の生体分子と、供給流体内の望ましくない物質の濃度よりも低濃度の前記望ましくない物質とを含んでいる、ステップと、(e)流体処理アセンブリの透過液流出部から供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流体を流通させるステップとを含む、ダイアフィルトレーション方法が提供される。
【0015】
[0021]典型的には、例えば、少なくとも2log(99%)の除去率が所望であるいくつかの用途に関しては、供給流体ポンプにより、ダイアフィルトレーションポンプによってもたらされる別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量よりも少ない流量(例えば、少なくとも10%少ない)での、供給流体導管を通しての流体処理アセンブリ供給流入部への制御された供給流体流量がもたらされる。
【0016】
[0022]本発明は、断続的なダイアフィルトレーション(順次的な希釈および体積の低減を含む)、より好ましくは、連続的なダイアフィルトレーションに適しており、ダイアフィルトレーション流体流量が単一の制御点を通して管理される。さらに、慣習的に行われている「連続的なダイアフィルトレーション」が、バッファを生成物タンクに連続して添加することを伴い、また、対象の生成物(例えば、所望のプロテイン)がシステム内を循環する一方、本発明の各実施形態は、「システム全体の連続的なダイアフィルトレーション」を包含し得、それにより、対象の生成物はシステム内を再循環せず、むしろ、対象の生成物は、シングルパスモードの動作で連続して処理されるようになっている。
【0017】
[0023]流体は、シングルパスモードまたは連続パスモードにおいて、流体処理アセンブリを並流および逆流の方向に流通することができる。
【0018】
[0024]流体処理アセンブリは、任意の数の流体処理モジュール(例えば、2、3、4、5、6、7、またはそれより多くの段などの「段」)を含み得、個別のモジュール(段)は、1つまたは複数のクロスフロー体処理アセンブリを含んでいる。流体処理アセンブリ(供給および/または透過チャンネルを含む)は、所望の長さ(例えば、連続的な1つ、連続的な2つなど)の流体経路を提供するために、任意の流れ構成(連続的な流れおよび/または並行した流れ)で構成することができる。インラインダイアフィルトレーションが好ましい。
【0019】
[0025]利点としては、設置面積が低減されること、移動部品の数が低減されること、作動上の要請の単純化を含むプロセスの統合が向上すること、作動体積が低減されること、および、滞留体積が低減されることのうちのいずれか1つまたは複数が含まれる。
【0020】
[0026]様々な所望の除去効率、例えば、約99%(2log)、約99.9%(3log)、および約99.99%(4log)、またはそれより高くさえある効率を得ることができる。しかし、いくつかの用途に関しては、より低いバッファの効率の方が適している。
【0021】
[0027]上述のように、典型的には、供給流体ポンプにより、ダイアフィルトレーションポンプによって提供される別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通して同時に制御されたダイアフィルトレーション流体流量よりも少ない流量での、供給流体導管を通しての流体処理アセンブリ供給流入部への制御された供給流体流量が提供される(すなわち、各チャンネルを通るダイアフィルトレーション流体流量が、供給流体流量より大である)。例示的に、並流で動作する6つの段を含む流体処理アセンブリを備えた本システムの一実施形態では、別個独立のダイアフィルトレーション流体導管の各々を通る、制御されたダイアフィルトレーション流体流量が、少なくとも約13%高い2logの除去率を提供し、少なくとも約50%高い3logの除去率を提供し、かつ、少なくとも約70%高い4logの除去率を可能とする。
【0022】
[0028]本発明の構成要素の各々について、以下でより詳細に説明する。なお、同様の構成要素は同様の参照符号を有する。
【0023】
[0029]
図1Aは、ダイアフィルトレーションポンプ200を備えたダイアフィルトレーションシステム1000の例示的実施形態を示しており、ダイアフィルトレーションポンプ200は、ドライバ210(好ましくは、マイクロプロセッサによって制御される)、マルチチャンネルポンプヘッド215’(別個独立のチャンネル215および215aを含む)、マルチチャンネルポンプヘッド215’’(別個独立のチャンネル215bおよび215cを含む)、ならびにマルチチャンネルポンプヘッド215’’’(別個独立のチャンネル215dおよび215eを含む)(別個独立のチャンネル215、215aを伴う215’が
図1Bにより詳細に示されている)を含んでいる。各チャンネルは、ダイアフィルトレーション流体導管などの導管を受け入れるのに適しており、本システムは、流体処理アセンブリ500をも含んでいる。典型的には、ダイアフィルトレーションポンプは、ディスプレイ220をも含んでいる。
【0024】
[0030]
図2A〜
図2D、および
図4A〜
図4Cに示す例示的な流体処理アセンブリ500は、底部支持プレート501、頂部支持プレート502、底部マニホルドプレート510(例えば、供給底部マニホルドプレート)、および頂部マニホルドプレート520(例えば、濃縮液/透過液頂部マニホルドプレート)を備えており、底部マニホルドプレートと頂部マニホルドプレートとは、供給流入部511、濃縮液流出部521、および透過液流出部522などの1つまたは複数のポートを含んでいる。
図4Aおよび
図4Bに示す流体処理アセンブリ500では、底部マニホルドプレート510は、(供給溶液をフィルタアセンブリに導入するための)供給流入部511を備えており、頂部マニホルドプレートは、(バッファ交換された供給(例えばプロテインの)溶液が収集容器に流すことを可能にする)濃縮液流出部521と、(交換バッファを排出する)透過液流出部522とを備えている。
【0025】
[0031]例えば
図2Aに示すように、流体処理アセンブリ500は、2つ以上の流体処理モジュール530(530a、530b、530c、530d、530e)を含んでいる。流体処理モジュールは、典型的には単一のクロスフロー処理アセンブリを含み得る一方、例えば
図2Aに示すように、個別の処理モジュールは、複数のクロスフロー処理アセンブリ(550、550’、550a、550a’、550b、550b’、550c、550c’、550d、550d’、550e、550e’)を含んでおり、各クロスフロー処理アセンブリは、少なくとも1つの限外濾過膜(膜は、
図2Bに示されており、単一のクロスフロー処理アセンブリの膜560、560’、560’’、560’’’が示されている)を含み、クロスフロー処理アセンブリは、少なくとも1つの供給側(供給チャンネルまたは供給層と呼ばれる場合がある)(
図2Bに例示的に示されており、供給チャンネル561、561’を示している)と、少なくとも1つの反対側の透過側(透過チャンネルまたは透過層と呼ばれる場合がある)(
図2Bに例示的に示されており、透過チャンネル562、562’、562’’を示している)とを有し、また、各クロスフロー処理アセンブリは、(特に
図3Aおよび
図3Bに示すように)ダイアフィルトレーション流体供給流入部571(571a、571b、571c、571d、571e)と、ダイアフィルトレーション流体供給流入部571および共通の供給/濃縮液ポート600(600a、600b、600c、600d、600e)と流体連通しているダイアフィルトレーション流体供給チャンネル572(572a、572b、572c、572c、572e)と、少なくとも1つの(各プレートに2つが示されている)共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポート700(700a、700b、700c、700d、700e)とを備えたダイアフィルトレーション分配プレート570(570a、570b、570c、570d、570e)を含んでいる。
【0026】
[0032]所望であれば、ダイアフィルトレーションプレートは、共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポートと流体連通している、共通の透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出チャンネル744(744a、744b、744c、744d、744e)および、共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過アパーチャ(小孔)745(745a、745b、745c、745d、745e)を含み得る。いくつかの用途では、アパーチャのいくつかまたはすべてに蓋が付けられ、流体がアパーチャを通って流れるのを防止する(それにより、流体が、共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポート700を通って流れるが、共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出チャンネル744または共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過アパーチャ745を通らないようになっている)。
【0027】
[0033]
図3Aおよび
図3Bも、ダイアフィルトレーション流体を供給/濃縮ポートに異なる角度で導入するための、ダイアフィルトレーションプレートの共通の供給/濃縮液ポートおよびダイアフィルトレーション流体供給チャンネルのための様々な構成を示している。一実施形態では、「液滴形状」のポート600は、2つの異なる内径(601が、プレートの一表面における点603に来るより大きい開口を有し、この開口は、下の丸いポートの開口602よりも大であり、それにより、液滴形状と丸いアパーチャとの間のリップまたは肩部604が存在するようになっている)を有し、これにより、例えば、供給物およびダイアフィルトレーション(バッファ)流体の流れの混合のためのより大きい表面積を提供することにより、改善された結果が得られる。
【0028】
[0034]典型的には、流体処理アセンブリは、少なくとも1つ、より好ましくは、少なくとも2つのガスケットを含み、少なくとも1つのガスケットが3つのアパーチャを有し、少なくとも1つのガスケットが2つのアパーチャを有している。例えば、
図2Aは、第1の段530と、下のマニホルドプレート510との間のガスケット510a、第6の段530eと上のマニホルドプレート520との間のガスケット520b、および、ダイアフィルトレーションプレート570と交差処理アセンブリ550との間のガスケット510bを示しており、各ガスケットは2つのアパーチャを有している。
図2Aは、各々が、最初と最後のクロスフローアセンブリを除いて、クロスフローアセンブリのいずれかの側に3つのアパーチャを有するガスケット515(515’、515a、515a’、515a’、515b、515b’、515b’、515c、515c’、515c’、515d、515d’、515d’、515e、515e’)をも示している(ガスケット510bおよび520aが、クロスフロー処理アセンブリの一方側にある)。
図2Aに示されている実施形態の(不図示の)変形例では、クロスフロー処理アセンブリ530が第2のマニホルドプレート510と置換されている。
【0029】
[0035]図示のシステム1000は、ダイアフィルトレーション流体(例えば、バッファ流体)源1570と流体連通している複数の別個独立のダイアフィルトレーション流体供給導管590’(590、590a、590b、590c、590d、590e)と、ダイアフィルトレーション流体供給流入部とを含み、ダイアフィルトレーション流体供給導管は、マルチチャンネルポンプヘッド(複数の場合もある)の別個独立のチャンネルに個々に配置されている。したがって、個々のダイアフィルトレーション流体供給導管は、共通のダイアフィルトレーション流体源と流体連通することになり得るが、個々のダイアフィルトレーション流体導管は、個々のクロスフロー処理アセンブリにおける対応のシングルダイアフィルトレーション供給流体流入部とのみ繋がっており、個々の導管を通る流体流量を制御することができる。
【0030】
[0036]流体処理アセンブリは、当該技術分野で知られているように組み立てることができる。
図4Aおよび
図4Bに示すアセンブリでは、モジュールが積層されている。所望であれば、流体処理アセンブリは、例えば米国特許第7,918,999号明細書、ならびに、米国勅許出願公開第2008/0135499号および第2013/0118971号に開示のものを含み、例えば、ロッド(例えば、圧縮および/または取付ロッド)、ボルト、ナット、およびワッシャを含み得る。図示の各実施形態では、各流体処理アセンブリは、ねじが切られた圧縮ロッド1800(1800a、1800b、1800c)、ねじが切られた取付ロッド1800’、1800a’(取付ロッドは支持プレートのみを貫通し、圧縮ロッドは支持プレート、マニホルドプレート、およびダイアフィルトレーションプレートを貫通する)、ワッシャ1801(1801a、1801b、1801c;1801’、1800a’)、ならびにねじが切られたナット1802(1802a、1802b、1802c;1802’、1802a’)を含み、頂部および底部支持プレート、頂部および底部マニホルドプレート、ならびにダイアフィルトレーション分配プレートは、モジュールが積層され得るように、ロッドがプレートを貫通することを可能にする穴を含んでいる。典型的には、取付ロッドにより、モジュールの積層および組立ての際に整列支持が可能であり、圧縮ロッドにより、所望の負荷およびトルクの付与を確実にして、流体処理アセンブリを機能するようにする。
【0031】
[0037]例えば米国勅許出願公開第2013/0118971に開示のような、例えばバンドまたはホルダのない構成を含む、他のアセンブリの構成が当該技術分野で知られている。
【0032】
[0038]典型的には、システム1000は、供給流入部511と流体連通している供給流体ポンプ1500、供給流体源1510および少なくとも1つの供給流体導管1511と、濃縮液流出部521およびコレクションコンテナ1621と流体連通している少なくとも1つの濃縮液導管1521と、透過液流出部522および透過/廃棄コンテナ1622と流体連通している少なくとも1つの透過導管1522とをさらに備え、典型的には、透過導管1522は、1つまたは複数の共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出ポートとも流体連通している(例えば、
図2Dは、共通の濃縮液ポート(700、700a、700b、700c、700d、700e)の各々を通流し、透過液流出部522を通って透過導管1522へ流れる透過液を示している)。
【0033】
[0039]追加的または代替的に、所望であれば(例えば、逆流動作を伴ういくつかの用途に関して)、システムは、共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液流出チャンネル744(744、744a、744b)および共通の供給透過液/ダイアフィルトレーション流体透過液アパーチャ(745、745a、745b(
図2Dにおいて蓋が付けられて示されているアパーチャ))と流体連通している1つまたは複数ダイアフィルトレーション流体透過導管と、透過/廃棄コンテナ1622および/またはダイアフィルトレーション透過液コンテナ(導管およびダイアフィルトレーション透過液コンテナは示されていない)とを含み得る。
【0034】
[0040]本システムは、例えば、圧力(例えば、流入圧力、流出圧力、および/もしくは背圧)と、流量と、導電性とのうちのいずれか1つまたは複数をモニタするための1つまたは複数のモニタリングデバイス、ならびに/または、例えば、供給と濃縮液との間の流量のうちの1つもしくは複数を調整するための、および/または背圧を調整するための、1つまたは複数のバルブ、例えば、濃縮液および/または透過液スロットルバルブ(制御バルブと呼ばれる場合がある)をも含み得る。適切な流量メータ、圧力センサ、導電性センサ、およびスロットルバルブが当該技術分野で既知である。
【0035】
[0041]いくつかの実施形態では、本システムは、流体処理アセンブリと通じている流入流体流通経路の各々、および、流体処理アセンブリを出る濃縮液流体経路と関連付けられた流量メータおよび圧力センサ、ならびに、流体処理アセンブリを出る濃縮液および透過液流体流通経路と関連付けられた導電性センサおよびスロットルバルブを備えている。典型的には、流量メータおよび圧力センサは、供給流体流入流体流経路と関連付けられており、流量メータおよび圧力センサは、濃縮液流体流経路と関連付けられている。
【0036】
[0042]例えば、
図1Cに示すシステムの実施形態は、供給導管1511と関連付けられた流量メータ800’’および900’、ならびに、それぞれのダイアフィルトレーション供給流体導管590(590、590a、590b、590c、590d、590e)と関連付けられた流量メータ800(800a、800b、800c、800d、800e)および圧力センサ900(900a、900b、900c、900d、900e)を備え、濃縮液導管1521と関連付けられた流量メータ821および圧力センサ921、ならびに、濃縮液導管1521と関連付けられた導電性センサ1021およびスロットルバルブ1121、ならびに、透過導管1522と関連付けられた導電性センサ1022およびスロットルバルブ1122をも備えている。
図1Cに示すシステムの変形例では、スロットルバルブ1122は、流量メータと置換されており、本システムでは、それぞれのダイアフィルトレーション供給流体導管と関連付けられた流量メータおよび圧力センサは含んでいない。
【0037】
[0043]様々なダイアフィルトレーション流体および供給流体ポンプ(好ましくは、マイクロプロセッサによって制御された駆動ポンプ)、ならびに、マルチチャンネル(例えば、2、4、8、12、16、および24のチャンネル、またはそれより多くのチャンネル)ポンプヘッド(限定ではないが、積層可能なポンプヘッドおよびカートリッジポンプヘッドを含む)は、本発明での使用に適しており、適切なポンプおよびポンプヘッドが商業的に利用可能である(例えば、他のものの中では、MASTERFLEXおよびISMATECの名称でCole Palmer Instrument Company(Vernon Hills,IL)から利用可能)。典型的には、ポンプはマルチローラ(例えば、2、3、4、またはそれより多くのローラ)を有する。好ましくは、ダイアフィルトレーションポンプ(およびいくつかの用途のために、供給ポンプ)は、較正された流量、および、所望であれば、較正された分配体積をもたらす。いくつかの実施形態では、マルチチャンネルポンプヘッドはポンプと一体となっている。複数のポンプヘッドを有するいくつかの実施形態では、マルチチャンネルおよび/またはシングルチャンネルとすることができる追加のポンプヘッドとともに、マルチチャンネルヘッドが使用できる。
【0038】
[0044]本発明の実施形態では、様々な配管サイズおよび/または配管材料を利用することができ、適切なサイズおよび材料は当業者には既知である。
【0039】
[0045]ダイアフィルトレーション分配プレートは、例えば、ポリプロピレンなどの高分子化合物を含む、当該技術分野で既知である様々な材料で形成することができる。
【0040】
[0046]供給側(供給チャンネル)と透過側(透過チャンネル)との間にUF膜を備えたクロスフロー体処理アセンブリのための様々な構成が、本発明での使用に適している。典型的には、供給チャンネルおよび透過チャンネルは、スクリーンまたはメッシュなどのスペーサ材料および/または穿孔材料を含んでいる。スクリーンまたはメッシュは、例えば、微細サイズ、中間サイズまたは粗いサイズの開口などの任意の適切なサイズの開口を有し得る。
【0041】
[0047]クロスフロー体処理アセンブリは、例えば米国特許第8,980,088号明細書に開示のものを含み、任意の数の膜、供給チャンネル、および透過チャンネルを有し得る。
図2Bは、4つのUF膜(560、560’、560’’、560’’’)を備えた例示的なクロスフロー体処理アセンブリ550を示しており、各膜は透過チャンネル(562、562’、562’’)と供給チャンネル(561、561’)との間に配置されている。所望であれば、クロスフロー体処理アセンブリの構成要素は、組み合わせられて、クロスフロー体処理サブアセンブリを提供し得る。例えば、透過チャンネルと膜とが組み合わせられて、透過チャンネル/膜サブアセンブリが形成される。例えば、
図2Cは、頂部の透過チャンネル/膜サブアセンブリ550−1、中間部の透過チャンネル/膜サブアセンブリ550−2、および底部の透過チャンネル/膜サブアセンブリ550−3をそれぞれ示しており、供給チャンネルが、頂部のサブアセンブリと中間部のサブアセンブリとの間に配置されており、別の供給チャンネルが、中間部のサブアセンブリと底部のサブアセンブリとの間に配置されている。
図2Cは、供給チャンネルシール561a’、561a’’、561’a’、561’a’’、および、透過チャンネルシール562a’、562a’’として図示された様々なクロスフロー体処理構成要素と関連付けられた様々なシールを示している。
【0042】
[0048]本発明の一実施形態によれば、UF膜は、例えば再生セルロース、ポリエーテルスルホンなどを含む、例えば天然ポリマまたは合成ポリマを含む当該技術分野で既知の材料を含む複数の材料の任意の物で形成することができる。膜は、支持されても、支持されなくてもよい。
【0043】
[0049]膜は、例えば、広範囲の分画分子量(例えば、10kDa、30kDaなど)または除去等級などの、任意の適切な孔構造を有し得る。適切な膜には、当該技術分野で既知の膜が含まれる。
【0044】
[0050]さらに、膜は、任意の無数の流体処理特性を有し得るか、有するように変更され得る。例えば、膜は、正、負、または中性の電荷を有し得、膜は、疎水性であるか親水性であること、もしくは、油に対し親和力がないか親和性であることを含め、液体に強い親和力を持たないか、親和性とすることができ、かつ/または、膜は、化学的に流体内の物質に結び付けることができる、リガンドまたは任意の他の反応性部分などの、取り付けられた機能性グループを有し得る。膜は、任意の多数の方法で流体をさらに処理するように機能する様々な材料で形成され、含浸され、またはその他含有されることができる。これら機能性材料は、例えば、化学的および/または物理的に、流体内の物質または流体自体と結び付くか、反応するか、触媒作用をするか、搬送するか、あるいは、影響するかし得る、すべてのタイプの吸収剤、イオン交換樹脂、クロマトグラフィーメディア、エンザイム、反応物質または触媒を含み得る。
【0045】
[0051]膜は、任意の所望の臨界湿潤表面張力(CWST、例えば米国特許第4,925,572に規定されている)を有し得る。CWSTは、例えば米国特許第5,152,905号明細書、第5,443,743号明細書、第5,472,621号明細書、および第6,074,869号明細書にさらに開示されているように、当該技術分野で既知のように選択され得る。
【0046】
[0052]すべて並流式で動作する以下の実施例(
図2Dおよび
図4Cは、並流式で動作する際にアセンブリを通る流体流通路を示している)により、さらに本発明を説明するが、いずれにしろ本発明の範囲を限定するとは解釈されないものとすることは言うまでもない。
【0047】
[0053]実施例は、所望のレベルの除去率をもたらしつつ、流体処理アセンブリを通る流量分布が実質的に一定であり、単一の制御点を通して制御可能であることを示している。
【0048】
[実施例1]
[0054]この実施例は、本発明の前記実施形態に係る(各チャンネルにおいて)ダイアフィルトレーション流体流量が制御された2つの異なる供給流体流量(10mL/分および20mL/分)の供給流からの不純物の99%(2−log;NDV=7)の除去の達成を実証している。
【0049】
[0055]
図4(AおよびB)に概略的に示す流体処理アセンブリを含むダイアフィルトレーションシステムが設定されており、ここでは、ダイアフィルトレーションポンプおよびダイアフィルトレーションシステムが、3つのMASTERFLEX L/S Multi−channel Pump Heads(Model No:07536−002)と、MASTERFLEX L/S High Performance Precision 2−stop tubing sets(L/S 15,06421−15)(Cole Palmer Instrument Company,Vernon Hills,IL)とを伴う、MASTERFLEX L/S Precision Variable Speed Pump Drive(Model No:EW−07528−30)を含み、
図1Aおよび1Cに概略的に示すように構成されている。
【0050】
[0056]流体処理アセンブリは6つの段を有し、各段は2つの連続的なクロスフロー体処理アセンブリを有し、各クロスフロー体処理アセンブリは、Delta再生セルロースUF膜を含み、各膜は分画量が30kDa、表面積が186cm
2である(流体処理アセンブリのための膜の総面積は2232cm
2)。
【0051】
[0057]供給溶液は、0.025Mの酢酸ナトリウムと、0.5Mの塩化ナトリウム(NaCl)とのうちの10g/LのポリクローナルウシIgGである(導電性は47mS/cm)。ダイアフィルトレーション(DF)溶液(バッファ溶液)は、0.025Mの酢酸ナトリウムと0.05MのNaClである(導電性は6.7mS/cm)。
【0052】
[0058]供給流体流量が10mL/分である場合、各チャンネルのダイアフィルトレーション流体流量は約11.7mL/分であり、供給流体流量が20mL/分である場合、各チャンネルのダイアフィルトレーション流体流量は約23.3mL/分である。
【0053】
[0059]約1:1の比が、濃縮液スロットリングを使用することにより、供給流量と濃縮液の流量との間で維持されている。
【0054】
[0060]結果は以下のようになる。
【0055】
[0061]10mL/分の流体流量について、DF段毎の流量分布は、約10mL/分で実質的に一定のままである。圧力分布は、DF段1〜3について約12psigで実質的に一定のままであり、DF段4〜6について、濃縮液流出部に向かって約9psigから約4psigに減少する。
【0056】
[0062]20mL/分の流体流量について、DF段毎の流量分布は、約18〜20mL/分で実質的に一定のままである。圧力分布は、DF段1〜3について約28psigで実質的に一定のままであり、DF段4〜6について、濃縮液流出部に向かって約25psigから約9psigに減少する。
【0057】
[実施例2]
[0063]この実施例は、本発明の前記実施形態に係る(各チャンネルにおいて)ダイアフィルトレーション流体流量が制御された2つの異なる供給流体流量(5mL/分および10mL/分)の供給流からの不純物の99.9%(3−log;NDV=13)の除去の達成を実証している。
【0058】
[0064]ダイアフィルトレーションシステム、流体処理アセンブリ、ならびに、供給およびDF溶液は、実施例1で記載したものと同様である。
【0059】
[0065]供給流体流量が5mL/分である場合、各チャンネルのダイアフィルトレーション流体流量は約10.8mL/分であり、供給流体流量が10mL/分である場合、各チャンネルのダイアフィルトレーション流体流量は約22.7mL/分である。
【0060】
[0066]約1:1の比が、濃縮液スロットリングを使用することにより、供給流量と濃縮液の流量との間で維持されている。
【0061】
[0067]結果は以下のようになる。
【0062】
[0068]5mL/分の供給流体流量について、DF段毎の流量分布は、DF段1〜6について約10mL/分で実質的に一定のままである。DF段1と2とにおける圧力はそれぞれ15psigと17psigとであり、圧力分布は、DF段3〜5について約20psigで実質的に一定のままであり、DF段6について、約15psigに減少する。
【0063】
[0069]10mL/分の供給流体流量について、DF段毎の流量分布は、DF段2〜4については約11〜9mL/分の範囲にあり、DF段5および6については約7psigの範囲にある。圧力分布は、DF段1についての約34psigから、濃縮液流出部に向かってDF段6についての約25psigへ、段毎に約1から2psig減少する。
【0064】
[0070]特に5mL/分の供給流量に関して、圧力と流量との両方の管理が、99.9%の除去率を目標とするには比較的容易かつ安定している。
【0065】
[実施例3]
[0071]この実施例は、本発明の前記実施形態に係る制御された(各チャンネルにおいて)ダイアフィルトレーション流体流量が18.3mL/分の、流体流量5mL/分の供給流からの不純物の99.99%(4−log;NDV=22)の除去の達成を実証している。
【0066】
[0072]ダイアフィルトレーションシステム、流体処理アセンブリ、ならびに、供給およびDF溶液は、実施例1で記載したものと同様である。
【0067】
[0073]約1:1の比が、濃縮液スロットリングを使用することにより、供給流量と濃縮液の流量との間で維持されている。
【0068】
[0074]結果は以下のようになる。
【0069】
[0075]DF段毎の流量分布は、DF段1〜6について約8〜12mL/分の範囲のままである。圧力分布は、DF段1についての約34psigから、濃縮液流出部に向かってDF段6についての約26psigへ、段毎に約1から2psig減少する。
【0070】
[実施例4]
[0076]この実施例は、本発明の前記実施形態に係る10mL/分の供給流体流量の供給流からの不純物の99.0%(2−log;NDV=7)の除去の達成と、(各チャンネルにおいて)ダイアフィルトレーション流体流量が制御された6mL/分の供給流体流量の供給流からの不純物の99.9%(3−log;NDV=13)の除去の達成とを実証している。
【0071】
[0077]ダイアフィルトレーションシステムは、実施例1において概略的に記載したように、流体処理アセンブリを含んで設定されている。
【0072】
[0078]流体処理アセンブリは6つの段を有し、各段は3つの連続的なクロスフロー体処理アセンブリを有し、各クロスフロー体処理アセンブリは、Delta再生セルロースUF膜を含み、各膜は分画量が30kDa、表面積が186cm
2である。
【0073】
[0079]供給溶液は、0.025Mの酢酸ナトリウムと、0.5Mの塩化ナトリウム(NaCl)とのうちの60g/LのポリクローナルウシIgGである(導電性は47mS/cm)。ダイアフィルトレーション(DF)溶液(バッファ溶液)は、0.025Mの酢酸ナトリウムと0.05MのNaClである(導電性は6.7mS/cm)。
【0074】
[0080]供給流体流量が10mL/分である場合、各チャンネルのダイアフィルトレーション流体流量は約11.7mL/分であり、供給流体流量が6mL/分である場合、各チャンネルのダイアフィルトレーション流体流量は約13mL/分である。
【0075】
[0081]約1:1の比が、濃縮液スロットリングを使用することにより、供給流量と濃縮液の流量との間で維持されている。
【0076】
[0082]結果は以下のようになる。
【0077】
[0083]10mL/分の供給流体流量について、DF段1の流量は約6mL/分であり、DF段2の流量は約7mL/分であり、DF段3〜6については約10mL/分で一定のままである。DF段1〜6の各圧力はそれぞれ33psig、31psig、28psig、16psig、11psig、8psigである。
【0078】
[0084]6mL/分の供給流体流量について、DF段1の流量は4mL/分であり、DF段2の流量は約8mL/分であり、DF段3〜5については約10mL/分で一定のままであり、DF段6については約12mL/分である。DF段1〜6の各圧力はそれぞれ29psig、28psig、24psig、15psig、10psig、8psigである。
【0079】
[0085]圧力と流量との両方の管理が好結果であり、様々な目標除去率および供給流量に関して強固である。
【0080】
[実施例5]
[0086]本実施例は、除去率の目標%のバッファの定量化に関して、ダイアフィルトレーションマーカを利用したテストを示している。
【0081】
[0087]流体処理アセンブリは、実施例4で記載したものと同様である。
【0082】
[0088]供給溶液は、代表的な小分子としてグルコースを含む60g/LのポリクローナルウシIgGである。供給溶液は、0.025Mの酢酸ナトリウムと0.05MのNaClとのうちの60g/LのIgGと、50g/Lのグルコースである(導電性は6.7mS/cm)。DF溶液(バッファ溶液)は、0.025Mの酢酸ナトリウムと0.05MのNaClである(導電性は6.7mS/cm)。
【0083】
[0089]結果は以下のようになる。(各チャンネルにおいて)ダイアフィルトレーション流体流量が制御された、5mL/分の供給流体流量からの、小不純物としてのグルコース分子の99.9%(3−log;NDV=13)の除去。グルコースの検出限界は0.03g/Lである。
【0084】
[0090]本明細書で引用した刊行物、特許出願公報および特許公報を含むすべての参考文献は、参照することにより組み込まれるよう個別にかつ詳細に示される程度、また、本明細書に文献の全体が説明される程度に、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0085】
[0091]本発明を記載する文脈(特に、添付の特許請求の範囲の文脈)における「一(a)」、「一(an)」、「その(the)」、および「少なくとも1つの(at least one)」との用語の使用、ならびに、同様の指示対象は、本明細書において別様に示されているか、文脈によって明確に否定されていない限り、単一のものと複数のものとの両方を包含するものと解釈されるものとする。1つまたは複数の品目のリストが後に続く「少なくとも1つ」との用語の使用(例えば、「AおよびBの少なくとも1つ」)は、本明細書において別様に示されているか、文脈によって明確に否定されていない限り、列挙された品目から選択された1つの品目(AもしくはB)、または、2つ以上の列挙された品目の任意の組合せ(AおよびB)を意味すると解釈されるものとする。「備える(comprising)」、「有する(having)」、および「含む(containing)」との用語は、別様に示されていない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「含むが、それに限定されない」ことを意味する)として解釈されるものとする。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別様に示されていない限り、その範囲内にある別々の各値を個別に参照する簡略な方法としての役割を果たすことが単に意図されており、別々の各値は、それら値が個別に本明細書に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書において別様に示されているか、文脈によって別様に明確に否定されていない限り、本明細書に記載の方法はすべて、任意の適切な順番で実施され得る。本明細書に提供された任意の、およびすべての例の使用、または例示的用語(例えば、「など(such as)」)は、本発明のよりよく解明することを単に意図しており、別様に請求されていない限り、本発明の範囲の限定を提示するものではない。明細書内の用語は、任意の請求されていない要素が本発明の実施に不可欠であることを示しているものとは解釈されないものとする。
【0086】
[0092]本発明を実施するための、本発明者に知られているベストモードを含む、本発明の好ましい実施形態を本明細書に記載した。これら好ましい実施形態の変形例は、上述の詳細な説明を読むことで、当業者に明らかになり得る。本発明者は、当業者がそのような変形例を適切に採用することを期待しており、また、本発明者は、本発明が、本明細書に具体的に記載のものとは別様に実施されることを意図している。したがって、本発明は、適切な法律によって許容されるように、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙された主題の変更および均等をすべて含んでいる。さらに、本明細書において別様に示されているか、文脈によって別様に明確に否定されていない限り、本発明の可能な変形例すべてにおける上述の要素の任意の組合せが、本発明によって包含される。