前記ポリビニルブチラールおよび前記エチレン−酢酸ビニル共重合体の少なくとも一方の屈折率と、前記可塑剤の屈折率との差が、0.02以上である、請求項1に記載の光線制御用フィルム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の光線制御用フィルムについて詳述する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書における「光線制御」は、光線の透過量または透過率を制御することを意味する。
本明細書における「屈折率」は、特に断りのない限り、波長589nmにおける屈折率である。
【0009】
本発明の光線制御用フィルムの特徴点としては、所定の2種の樹脂と、可塑剤とを使用している点が挙げられる。
通常、2種の樹脂を混合した際には、混合物中で相分離構造が形成され、混合物は不透明となる。一方で、ポリビニルブチラールとエチレン−酢酸ビニル共重合体とは比較的近い屈折率を示す。そのため、両者の混合物中では相分離構造が形成されるが、混合物自体は透明になりやすい。
また、可塑剤は、ポリビニルブチラールの相とエチレン−酢酸ビニル共重合体の相とのそれぞれに所定の比率で混合するが、温度によって、その混合比率が変化する。そのため、室温状態で透明であった本発明の光線制御用フィルムに対して加熱処理を施すと、可塑剤の各相への相溶性が変化し、一方の相に含まれていた可塑剤が他方の相に移動する。そのため、結果として、2つの相間での屈折率差が大きくなり、光線制御用フィルムが不透明となる。
つまり、本発明の光線制御用フィルムにおいては、温度変化に伴って、可塑剤が相間を移動し、透明性が変化する。
【0010】
光線制御用フィルムは、ポリビニルブチラールと、エチレン−酢酸ビニル共重合体と、可塑剤とを含む。
以下、各成分について詳述する。
【0011】
<ポリビニルブチラール>
ポリビニルブチラールは、少なくとも、ビニルブチラール単位を有する樹脂である。通常、ポリビニルブチラールは、ポリ酢酸ビニルをケン化したポリビニルアルコールに、ブチルアルデヒドを反応させることにより製造され、ビニルブチラール単位と、ビニルアルコール単位と、酢酸ビニル単位とを有する場合が多い。
なお、ビニルブチラール単位、ビニルアルコール単位、および、酢酸ビニル単位は、それぞれ、以下式(1)〜(3)で表される単位(繰り返し単位)に該当する。
【0013】
ポリビニルブチラール中におけるビニルブチラール単位の含有量は特に制限されないが、ポリビニルブチラール中の全単位に対して、40〜90質量%が好ましく、60〜85質量%がより好ましい。
ポリビニルブチラールにビニルアルコール単位が含まれる場合、ビニルアルコール単位の含有量は特に制限されないが、ポリビニルブチラール中の全単位に対して、5〜50質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。
ポリビニルブチラールに酢酸ビニル単位が含まれる場合、酢酸ビニル単位の含有量は特に制限されないが、ポリビニルブチラール中の全単位に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
【0014】
ポリビニルブチラールの重量平均分子量は特に制限されないが、取り扱い性およびエチレン−酢酸ビニル共重合体との混合性の点から、500〜100000が好ましい。
【0015】
ポリビニルブチラールの室温(25℃)における屈折率は特に制限されないが、1.43〜1.53が好ましく、1.45〜1.51がより好ましい。
【0016】
<エチレン−酢酸ビニル共重合体>
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、主に、エチレン単位(エチレン由来の繰り返し単位)と、酢酸ビニル単位とからなる共重合体である。
なお、エチレン−酢酸ビニル共重合体には、本発明の効果を損なわない範囲で、エチレン単位および酢酸ビニル単位以外の他の単位が含まれていてもよい。
【0017】
エチレン−酢酸ビニル共重合体中における、エチレン単位および酢酸ビニル単位の合計含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の全単位に対して、90質量%以上が好ましく、95〜100質量%がより好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体中における、エチレン単位の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の全単位に対して、50〜90質量%が好ましく、65〜85質量%がより好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体中における、酢酸ビニル単位の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の全単位に対して、10〜50質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。
【0018】
エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量平均分子量は特に制限されないが、取り扱い性およびポリビニルブチラールとの混合性の点から、500〜100000が好ましい。
【0019】
エチレン−酢酸ビニル共重合体の室温(25℃)における屈折率は特に制限されないが、1.43〜1.53が好ましく、1.45〜1.51がより好ましい。
【0020】
<可塑剤>
可塑剤は、上述したように、光線制御用フィルム中のポリビニルブチラールの相およびエチレン−酢酸ビニル共重合体の相中に存在し、温度変化に伴って相間を移動し、相間に屈折率差を生み出す化合物である。
【0021】
可塑剤としては、公知の可塑剤を用いることができる。例えば、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、エポキシ化植物油、リン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、塩素化流動パラフィン、および、これらの混合物を使用することができる。
【0022】
脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸エステル系可塑剤が挙げられる。アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノニルが挙げられる。
【0023】
フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート(DBP)、ジ−n−オクチルフタレート(DOnP)、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレート(BBP)、ジイソノニルフタレート(DINP)が挙げられる。
【0024】
リン酸エステル系可塑剤としては、例えば、アリールホスフェート[TPP(トリフェニルホスフェート)、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリキシリルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート]、アルキルホスフェート[トリメチルホスフェート、TEP(トリエチルホスフェート)、トリブチルホスフェート、トリ2−エチルヘキシルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリラウリルホスフェート、トリイソデシルホスフェート]、アルキルアリールホスフェート[フェニルジエチルホスフェート、フェニルジブチルホスフェート、フェニルジオクチルホスフェート、ジフェニルエチルホスフェート、ジフェニルブチルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート]が挙げられる
【0025】
クエン酸エステル系可塑剤としては、例えば、アセチルトリブチルシトレート(ATBC)が挙げられる。
トリメリット酸系可塑剤としては、例えば、トリメリット酸n−オクチル−n−デシル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシルが挙げられる。
エポキシ化植物油としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化サフラワー油が挙げられる。
【0026】
可塑剤の室温(25℃)における屈折率は特に制限されないが、1.40〜1.50が好ましく、1.43〜1.47がより好ましい。
なかでも、光線制御用フィルムの温度変化による透明性の変化がより大きい点で、可塑剤の屈折率と、ポリビニルブチラールおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体の少なくとも一方の屈折率との差が、0.02以上であることが好ましい。なかでも、可塑剤の屈折率とポリビニルブチラールの屈折率との差が0.02以上で、かつ、可塑剤の屈折率とエチレン−酢酸ビニル共重合体の屈折率との差が0.02以上であることがより好ましい。
また、上記屈折率の差としては、0.03以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、0.1以下の場合が多い。
また、ポリビニルブチラールの屈折率とエチレン−酢酸ビニル共重合体の屈折率との差は特に制限されないが、光線制御用フィルムの透明性の点から、0.01以下が好ましく、0.005以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、0が挙げられる。
なお、上記各成分(ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、および、可塑剤)の屈折率は、室温(25℃)での各成分の屈折率を意図する。
【0027】
可塑剤のSP値の範囲は特に制限されないが、光線制御用フィルムの温度変化による透明性の変化がより大きい点で、8.0〜9.5(cal/cm
3)
1/2が好ましく、8.2〜9.0(cal/cm
3)
1/2がより好ましい。
「SP値」とは、溶解度パラメータであり、秋山三郎らによる「ポリマーブレンド」の125頁〜(1981年シーエムシー刊)に記載されている方法や、SmallによるJournal of Applied Chemistry 第3巻71頁〜(1953年)に記載されている周知の方法により計算される値である。
【0028】
なお、光線制御用フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、および、可塑剤以外の他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、例えば、紫外線吸収剤、接着向上剤、可塑剤、光安定剤、酸化防止剤、熱安定剤が挙げられる。
【0029】
<光線制御用フィルム>
光線制御用フィルムには、上述した成分が含まれる。光線制御用フィルムにおいては、ポリビニルブチラールおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体の一方が連続相を形成し、他方が分散相を形成する相分離構造が形成される。可塑剤は、ポリビニルブチラールの相、および、エチレン−酢酸ビニル共重合体の相のいずれに含まれていてもよい。
なお、ポリビニルブチラールおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体のいずれが連続相を形成するかは、光線制御用フィルム中における成分量によって変わる。例えば、ポリビニルブチラールの含有量がエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量よりも多い場合は、ポリビニルブチラールが連続相を形成する場合が多い。
【0030】
光線制御用フィルムは室温(25℃)での光線透過率(例えば、波長650nmでの透過率)が高く、高温領域での光線透過率が25℃付近での光線透過率よりも低い。なお、高温領域の具体的な温度は使用される成分の種類によって異なるが、通常、50℃以上の場合が多く、取り扱い性の点から、高温領域は50〜80℃の範囲であることが好ましい。
なお、光線制御用フィルムの室温(25℃)での光線透過率と高温領域での光線透過率との差は特に制限されないが、透明および不透明の程度がより大きい点で、50%以上が好ましく、60%以上がより好ましい。上記室温での光線透過率および高温領域での光線透過率は、それぞれ波長650nmでの透過率を意図する。
【0031】
後段で詳述するように、光線制御用フィルムは、農業用途(例えば、ビニールハウス用)または建材用途(例えば、窓用)に好適に用いることができる。例えば、ビニールハウスを構成するフィルムとして本発明の光線制御用フィルムを用いると、室温では光線の透過量が多く、室内およびフィルムの温度が上昇すると光線の透過量が減少するため、室内の温度の上昇を抑えることができる。
【0032】
光線制御用フィルム中におけるポリビニルブチラールの含有量は特に制限されないが、温度変化に伴う光線制御用フィルムの透明性の変化がより大きい点で、光線制御用フィルム全質量に対して、4〜95質量%が好ましく、7〜85質量%がより好ましい。
光線制御用フィルム中におけるエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量は特に制限されないが、温度変化に伴う光線制御用フィルムの透明性の変化がより大きい点で、光線制御用フィルム全質量に対して、4〜95質量%が好ましく、7〜85質量%がより好ましい。
光線制御用フィルム中における可塑剤の含有量は特に制限されないが、温度変化に伴う光線制御用フィルムの透明性の変化がより大きい点で、光線制御用フィルム全質量に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
【0033】
光線制御用フィルム中における、ポリビニルブチラールとエチレン−酢酸ビニル共重合体との質量比(ポリビニルブチラールの質量/エチレン−酢酸ビニル共重合体の質量)は特に制限されないが、温度変化に伴う光線制御用フィルムの透明性の変化がより大きい点で、0.05〜20が好ましく、0.1〜10がより好ましい。
【0034】
光線制御用フィルムの平均厚みは特に制限されないが、取り扱い性、並びに、透明および不透明のスイッチングの点から、10〜10000μmが好ましく、100〜5000μmがより好ましい。
上記平均厚みは、光線制御用フィルムの任意の10点の厚みを測定して、それらを算術平均して得られる。
【0035】
<光線制御用フィルムの用途>
光線制御用フィルムは、種々の用途に用いることができる。例えば、農業用途、建材用途、車両用途、機器用途、医療用途、玩具用途、雑貨用途などが挙げられる。より具体的には、農業用途としてはビニールハウスが挙げられる。建材用途としては、窓(例えば、建築物の窓)が挙げられる。車両用途としては、サンルーフが挙げられる。医療用途としては、体温計が挙げられる。
【0036】
なお、光線制御用フィルムを構成するポリビニルブチラールおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体は、接着性樹脂としての機能も合わせ持つ。よって、2つの部材の間に光線制御用フィルムを配置して、光線制御用フィルムを2つの部材を接着させる接着層として機能させることができる。
【0037】
<光線制御用フィルムの製造方法>
光線制御用フィルムの製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。
例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)フィルムの構成材料(ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、および、可塑剤など)を溶融混練して樹脂混合物とし、これを冷却固化して、ペレット状など適宜の形状の固化物を得る。次いで、得られた固化物を加熱溶融し、圧縮成形法または押出成形法によりフィルム状に成形する。
(2)フィルムの構成材料を溶融混練して樹脂混合物とし、樹脂混合物を冷却固化させずに、圧縮成形法または押出成形法によりフィルム状に成形する。
(3)フィルムの構成材料を溶媒に溶解させ、得られた溶液を所定の基材上に塗布して、必要に応じて乾燥処理を施して塗膜から溶媒を除去して、フィルムを形成する。
【0038】
上記(1)および(2)で実施される溶融混練の装置としては、バッチ式ミキサー、ニーダー、連続混練可能な2軸押出機などの公知の混練装置が挙げられる。
溶融混練の混練時間および混練温度などの混練条件は、使用される材料の種類によって適宜最適な条件が選択される。
【0039】
上記(3)で用いられる溶媒としては、公知の溶媒を用いることができ、水および有機溶媒が挙げられる。
(3)で実施される塗布方法は特に制限されず、バーコート、スピンコート、グラビアコートなどの公知の塗布方法が挙げられる。
【0040】
<積層体>
積層体は、基材と、基材上に配置された上記光線制御用フィルムと含む。
基材の種類は特に制限されず、公知の基材を用いることができる。
基材の形状は特に制限されず、板状、フィルム状、シート状、チューブ状、繊維状、粒子状などが挙げられる。また、基材表面は、平坦面でも、凹面でも、凸面でもよい。
基材としては、いわゆる透明基材が好ましい。透明基材とは、具体的には、波長589nmの光の透過率が50%以上である基材である。
基材を構成する材料としては、ガラス、および、樹脂などが挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
基材の厚みは特に制限されないが、1〜20mmの場合が多い。
【0041】
積層体の好適態様としては、2つの基材で光線制御用フィルムを挟んだ態様も挙げられる。より具体的には、第1基材と、上記光線制御用フィルムと、第2基材とを含む積層体が挙げられる。なお、第1基材および第2基材としては、ガラス基板が好適に用いられる。
【実施例】
【0042】
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0043】
なお、本実施例において、各成分の屈折率は、25℃におけるアッベ屈折率計(Atago製、NAR-1T)を用いた、D線(波長589nm)での測定値を適用した。接触液が必要な場合には、1−ブロモナフタレンを用いた。
また、フィルムの光線透過率は、温度制御が可能な分光光度計(パーキンエルマー製、Lamba25)を用いた、厚さ1mmのフィルムでの測定値を適用した。測定は15℃および60℃で行い、波長650nmでの値を用いた。
【0044】
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(三井・デュポンフロロケミカル製、EV360、酢酸ビニル単位の含有量:25質量%、屈折率:1.4866)、ポリビニルブチラール(PVB)(デンカ製、PVB4000−4、屈折率:1.4883)、および、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)(DOA)(新日本理化製、屈折率:1.4450、SP値:8.6(cal/cm
3)
1/2)を、EVA:PVB:DOA=50:50:10の質量比で、インターナルミキサー(東洋精機製作所製、ラボプラストミル)に投入し、120℃においてブレード回転数30rpmで5分間混練した。その後、得られた混練物を圧縮成形機にて厚さ1mmのフィルムに成形した。なお、成形時の加熱温度は120℃、冷却温度は25℃である。
得られたフィルムの光線透過率を測定したところ15℃では64%、60℃では3%であり、15℃での光線透過率と60℃での光線透過率との差は61%であった。
なお、PVBに含まれる各単位(各繰り返し単位)の組成としては、ビニルブチラール単位の含有量が80質量%、ビニルアルコール単位の含有量が18質量%、酢酸ビニル単位の含有量が2質量%であった。
【0045】
(実施例2)
EVA、PVB、および、DOAの質量比を、EVA:PVB:DOA=90:10:10にした以外は実施例1と同様の方法にて、フィルムを作製した。
得られたフィルムの光線透過率を測定したところ15℃では82%、60℃では20%であり、15℃での光線透過率と60℃での光線透過率との差は62%であった。
【0046】
(実施例3)
EVA、PVB、および、DOAの質量比を、EVA:PVB:DOA=20:80:10にした以外は実施例1と同様の方法にて、フィルムを作製した。
得られたフィルムの光線透過率を測定したところ15℃では74%、60℃では6%であり、15℃での光線透過率と60℃での光線透過率との差は68%であった。
【0047】
(比較例1)
DOAを添加しなかった以外は実施例1と同様の方法にて、フィルムを作製した。
得られたフィルムの光線透過率を測定したところ15℃では72%、60℃では38%であり、15℃での光線透過率と60℃での光線透過率との差は60%を超えなかった。