【実施例】
【0042】
以下において実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
【0043】
なお、本実施例において、粒子の平均粒径、磁性ヒステリシスループ等は、以下のようにして測定した。
(1)一次粒子及び二次粒子の平均粒径、粒子表面酸化物皮膜厚みの測定
日本電子株式会社製の透過型電子顕微鏡JEM−1400で試料を観察し、任意の粒子120個の粒径等を測定し、その算術平均値を求めた。
(2)磁性ヒステリシスループ
日本カンタム・デザイン株式会社製の振動試料型磁力計付きPhysical Property Measurement Ststemを用いて磁化の外部磁化による曲線を室温にて測定した。印加磁場は-50000〜50000Oeの条件下にて測定することにより、飽和磁化及び保磁力を求めた。
(3)試料粉末の生成相の確認及び結晶子径
ブルカー・エイエックスエス株式会社製 D8 ADVANCEにてXRD測定(X線回折分析)を行い、その生成相を同定した。また、同社製TOPAS解析ソフトを用いて、生成相の体積分率及び結晶子径を求めた。
【0044】
実施例1
(1)マグネタイト粒子の調製
200mLビーカー中において、塩化鉄6水和物(FeCl
3・6H
2O)3.89gを[エチレングリコール72mL+ジエチレングリコール72mL]からなる混合溶媒に溶解させることにより混合溶液を調製した。次に、混合溶液にポリビニルピロリドン14.40gを添加し、ビーカーごと120℃のオイルバスに浸漬し、スターラーで1時間撹拌した。次いで、そのままオイルバス中にて、酢酸ナトリウム10.80gを添加し、スターラーで30分間強力に撹拌した。その後、混合溶液を耐熱容器に移し、オートクレーブ中190℃で12時間熱処理した。熱処理後、エチレングリコール、ジエチレングリコール、エタノール及び水の混合溶液で4000〜15000Gで3回洗浄を行い、取り出したペースト状物を40℃にて乾燥して粉末として取り出した。このようにして得られた生成物をX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡(TEM)で測定したところ、一次粒子の平均粒径は12nmであり、二次粒子の平均粒径は224nmであることが確認された。X線回折分析の結果を
図1に示し、透過型電子顕微鏡による観察結果を
図2に示す。
【0045】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を洗浄した後、[86%エタノール+14%メタノール]からなる混合溶媒900mLに加え、超音波撹拌下にて十分に邂逅して分散液とした。その後、さらに[28%アンモニア水60mL+水40mL]からなる混合液を分散液に加え、1時間機械・超音波撹拌を行った。そのまま機械・超音波撹拌下において、テトラエトキシシラン(TEOS):99%エタノール=1:15からなる溶液を2mL/hrの速度で合計40mLを分散液に滴下した。その後、分散液を洗浄しながら3500〜12000Gでエタノールを用いて3回遠心分離及び洗浄することにより、γ−F
2O
3の元となり得る小さな凝集体を除去した。その後、6mol/Lの塩撒水溶液1L中に試料粉末を固形分として20g投入し、機械撹拌しながら室温、30分間にて余分な鉄系微粒子の除去処理を行った。これを再び遠心分離機を用いて洗浄し、50℃の恒温槽にて乾燥させ、目的とする固形分を得た。このようにして得られたマグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜の厚みは約22nmであった。
この固形分を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で24時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は90.7重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は149.0nmであった。酸化物皮膜の厚みは約21nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化12.8emu/g及び保磁力11273Oeであった。X線回折分析の結果を
図3に示し、透過型電子顕微鏡による観察結果を
図4に示す。さらに、得られた粉末の磁性ヒステリシスループを
図5に示す。
【0046】
実施例2
(1)マグネタイト粒子の調製
オートクレーブ中190℃で12時間熱処理したほかは、実施例1(1)と同様にして生成物を得た。これをX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は10nmであり、二次粒子の平均粒径は231nmであることが確認された。
【0047】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を実施例1(2)と同様にして分散液を調製し、その分散液から固形分を得た。マグネタイト凝集体表面における非晶質シリカ皮膜の厚みは約24nmであった。
この固形分を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で24時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は87.0重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は132.9nmであった。酸化物皮膜の厚みは約23nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化11.7emu/g及び保磁力14537Oeであった。
【0048】
実施例3
(1)マグネタイト粒子の調製
容量300mLのビーカーを使用したほかは、実施例1(1)と同様にして生成物を得た。これをX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は15nmであり、二次粒子の平均粒径は209nmであることが確認された。
【0049】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を実施例1(2)と同様にして分散液を調製し、その分散液から固形分を得た。マグネタイト凝集体表面における非晶質シリカ皮膜の厚みは約24nmであった。
この固形分を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で24時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は90.4重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は95.2nmであった。酸化物皮膜の厚みは約22nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化13.3emu/g及び保磁力3856Oeであった。
【0050】
実施例4
(1)マグネタイト粒子の調製
200mLビーカー中において、塩化鉄6水和物(FeCl
3・6H
2O)3.89gを[エチレングリコール36mL+ジエチレングリコール108mL]からなる混合溶媒に溶解させることにより混合溶液を調製した。次に、混合溶液にポリビニルピロリドン14.40gを添加し、ビーカーごと120℃のオイルバスに浸漬し、スターラーで1時間撹拌した。次いで、ビーカーをオイルバスから取り出した後、酢酸ナトリウム10.80gを添加し、スターラーで30分間強力に撹拌した。その後、混合溶液を耐熱容器に移し、オートクレーブ中190℃で12時間熱処理した。このようにして得られた生成物をX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は18nmであり、二次粒子の平均粒径は117nmであることが確認された。
【0051】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を洗浄した後、[86%エタノール+14%メタノール]からなる混合溶媒900mLに加え、超音波撹拌下にて十分に邂逅して分散液とした。その後、さらに[28%アンモニア水60mL+水40mL]からなる混合液を分散液に加え、1時間機械・超音波撹拌を行った。そのまま機械・超音波撹拌下において、テトラエトキシシラン(TEOS):99%エタノール=1:15からなる溶液を2mL/hrの速度で合計60mLを分散液に滴下した。その後、分散液を洗浄しながら比較的緩い遠心力(3500G)で遠心分離することにより、γ−F
2O
3の元となり得る小さな凝集体を除去した。このようにして、目的とする固形分を分散液から回収した。マグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜の厚みは約20nmであった。
この固形分を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で18時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は83.3重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は99.0nmであった。酸化物皮膜の厚みは約19nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化12.5emu/g及び保磁力1301Oeであった。
【0052】
実施例5
(1)マグネタイト粒子の調製
200mLビーカー中において、塩化鉄6水和物(FeCl
3・6H
2O)3.89gを[エチレングリコール72mL+ジエチレングリコール72mL]からなる混合溶媒に溶解させることにより混合溶液を調製した。次に、混合溶液にポリビニルピロリドン14.40gを添加し、ビーカーごと120℃のオイルバスに浸漬し、スターラーで1時間撹拌した。次いで、ビーカーをオイルバスから取り出した後、酢酸ナトリウム10.80gを添加し、スターラーで30分間強力に撹拌した。その後、混合溶液を耐熱容器に移し、オートクレーブ中200℃で12時間熱処理した。このようにして得られた生成物をX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は15nmであり、二次粒子の平均粒径は232nmであった。
【0053】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を洗浄した後、[86%エタノール+14%メタノール]からなる混合溶媒900mLに加え、超音波撹拌下にて十分に邂逅して分散液とした。その後、さらに[28%アンモニア水60mL+水40mL]からなる混合液を分散液に加え、1時間機械・超音波撹拌を行った。そのまま機械・超音波撹拌下において、テトラエトキシシラン(TEOS):99%エタノール=1:15からなる溶液を2mL/hrの速度で合計60mLを分散液に滴下した。その後、分散液を洗浄しながら比較的緩い遠心力(3500G)で遠心分離することにより、γ−F
2O
3の元となり得る小さな凝集体を除去した。このようにして、目的とする固形分を分散液から回収した。マグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜厚みは約37nmであった。
この処理物を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で24時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は93.5重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は80.2nmであった。酸化物皮膜の厚みは約35nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化10.4emu/g及び保磁力5436Oeであった。
得られたイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3を主相とした試料粉末10gを4mol/Lの苛性ソーダ溶液1Lに浸し、機械撹拌しながら35℃で15時間にて酸化物皮膜の完全除去処理を行った。遠心分離機で洗浄し、70℃の恒温槽で乾燥させて粉末を得た。得られた粉末を透過型電子顕微鏡及びこの装置に実装されているエネルギー分散型X線分析装置で確認したところ、非晶質シリカ皮膜は確認されず、すべて除去されていることが確認された。この試料粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は93.5重量%、結晶子径は80.2nm、単位重量当たりの飽和磁化10.4emu/g及び保磁力5436Oeであり、酸化物皮膜除去処理前と比較して変化はなかった。
【0054】
実施例6
(1)マグネタイト粒子の調製
200mLビーカー中において、塩化鉄6水和物(FeCl
3・6H
2O)3.89gを[エチレングリコール72mL+ジエチレングリコール72mL]からなる混合溶媒に溶解させることにより混合溶液を調製した。次に、混合溶液にポリビニルピロリドン14.40gを添加し、ビーカーごと110℃のオイルバスに浸漬し、スターラーで1時間撹拌した。次いで、そのままオイルバス中にて、酢酸ナトリウム10.80gを添加し、スターラーで30分間強力に撹拌した。その後、混合溶液を耐熱容器に移し、オートクレーブ中190℃で12時間熱処理した。このようにして得られた生成物をX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は14nmであり、二次粒子の平均粒径は273nmであることが確認された。
【0055】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を実施例1(2)と同様にして固形分を得た。マグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜の厚みは約35nmであった。
この処理物を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で1時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は89.5重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は84.8nmであった。酸化物皮膜の厚みは約35nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化19.2emu/g及び保磁力22056Oeであった。
【0056】
実施例7
(1)マグネタイト粒子の調製
オートクレーブ中200℃で12時間熱処理したほかは、実施例1(1)と同様にして粉末状の生成物を得た。これをX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は17nmであり、二次粒子の平均粒径は223nmであることが確認された。
【0057】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記マグネタイト粒子を実施例1(2)と同様にして、目的とする固形分を分散液から回収した。マグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜の厚みは約24nmであった。
この処理物を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で1時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は92.8重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は128.9nmであった。酸化物皮膜の厚みは約22nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化12.1emu/g及び保磁力10762Oeであった。
【0058】
実施例8
(1)マグネタイト粒子の調製
200mLビーカー中において、塩化鉄6水和物(FeCl
3・6H
2O)3.89gを[エチレングリコール36mL+ジエチレングリコール108mL]からなる混合溶媒に溶解させることにより混合溶液を調製した。次に、混合溶液にポリビニルピロリドン14.40gを添加し、ビーカーごと120℃のオイルバスに浸漬し、スターラーで1時間撹拌した。次いで、そのままオイルバス中にて、酢酸ナトリウム10.80gを添加し、スターラーで30分間強力に撹拌した。その後、混合溶液を耐熱容器に移し、オートクレーブ中200℃で12時間熱処理した。このようにして得られた生成物をX線回折分析した結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は20nmであり、二次粒子の平均粒径は138nmであることが確認された。
【0059】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を実施例1(2)と同様にして、目的とする固形分を分散液から回収した。マグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜の厚みは約13nmであった。
この固形分を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で1時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は94.7重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は88.7nmであった。酸化物皮膜の厚みは約13nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化11.8emu/g及び保磁力7896Oeであった。
【0060】
実施例9
(1)マグネタイト粒子の調製
実施例1(1)と同様にして得られた生成物をX線回折分析により調べた結果、マグネタイトであることが確認された。また、その粒径を透過型電子顕微鏡で測定したところ、一次粒子の平均粒径は12nmであり、二次粒子の平均粒径は268nmであることが確認された。
【0061】
(2)イプシロン型結晶構造を有するF
2O
3の調製
前記のマグネタイト粒子を洗浄した後、[86%エタノール+14%メタノール]からなる混合溶媒900mLに加え、超音波撹拌下にて十分に邂逅して分散液とした。その後、さらに[28%アンモニア水60mL+水40mL]からなる混合液を分散液に加え、1時間機械・超音波撹拌を行った。そのまま機械・超音波撹拌下において、テトラエトキシシラン(TEOS):99%エタノール=1:15からなる溶液を2mL/hrの速度で合計40mLを分散液に滴下した。その後、分散液を洗浄しながら比較的緩い遠心力(3500G)で遠心分離することにより、γ−F
2O
3の元となり得る小さな凝集体を除去した。このようにして、目的とする固形分を分散液から回収した。マグネタイト凝集体表面の非晶質シリカ皮膜の厚みは約22nmであった。
この固形分を昇温速度20℃/分で加熱し、大気中1000℃で1時間焼成した後、炉冷した。このようにして得られた粉末をX線回折分析により解析した結果、イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3粒子を含むことが確認された。また、得られた粉末のイプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の含有率は90.0重量%であった。イプシロン型結晶構造を有するFe
2O
3の結晶子径は79.8nmであった。酸化物皮膜の厚みは約21nmであった。磁気特性の測定結果、単位重量当たりの飽和磁化11.2emu/g及び保磁力21170Oeであった。