【解決手段】 半導体素子4と、各々がz方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有し且つ半導体素子4に導通するとともに第3主面301によって半導体素子4を支持する第1リード1、第2リード2および第3リード3と、第1リード1、第2リード2および第3リード3の一部ずつおよび半導体素子4を覆う封止樹脂6と、を備える半導体装置A1であって、第1リード1、第2リード2および第3リード3は、封止樹脂6に覆われた部分を除き、封止樹脂6から露出する部分の少なくとも一部に、表層めっき層が形成されている。
前記リードは、前記封止樹脂側面から突出する方向を向く端子端面と、前記端子端面と前期封止樹脂側面との間に位置し且つ前記主面と前記裏面とを繋ぐ端子側面とを有している、請求項16または17に記載の半導体装置。
前記複数のリードの少なくともいずれかは、前記裏面から前記主面側に凹み且つ前記封止樹脂に覆われた裏面側凹部を有する、請求項7ないし18のいずれかに記載の半導体装置。
前記表層めっき層が形成された前記端子端面が露出する前記封止樹脂側面は、前記表層めっき層が形成された前記端子端面よりも厚さ方向視において外方に位置する第1部と前記表層めっき層が形成された前記端子端面に滑らかに繋がる第2部とを有する、請求項22に記載の半導体装置。
前記封止樹脂を形成する工程の後であって、前記表層めっき層を形成する工程の前に、前記リードフレームを切断することにより、いずれかに前記半導体素子が搭載され且つ一部ずつが前記封止樹脂に覆われた複数のリードを形成する工程を備える、請求項24に記載の半導体装置の製造方法。
前記封止樹脂を形成する工程の後であって、前記表層めっき層を形成する工程の前に、前記封止樹脂および前記リードフレームの前記裏面に少なくとも開口するスリットを形成する工程を備え、
前記表層めっき層を形成する工程においては、前記リードフレームのうち前記スリットから露出した部位に、前記表層めっき層を形成する、請求項24に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、実装強度を高めることが可能な半導体装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によって提供される半導体装置は、半導体素子と、各々が厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有し且つ前記半導体素子に導通するとともにいずれかの前記主面によって前記半導体素子を支持する複数のリードと、前記複数のリードの一部ずつおよび前記半導体素子を覆う封止樹脂と、を備える半導体装置であって、前記複数のリードは、前記封止樹脂に覆われた部分を除き、前記封止樹脂から露出する部分の少なくとも一部に、表層めっき層が形成されていることを特徴としている。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層は、前記複数のリードのうち前記封止樹脂から露出するすべての部分に形成されている。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層は、前記リードの母材よりもはんだ濡れ性が高い材質からなる。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記リードの前記母材は、Cuである。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層は、Auからなる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層は、置換型の無電解めっきによって形成されている。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層の少なくとも一部は、前記リードの母材に直接形成されている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記リードには、前記表層めっき層の一部と前記リードの前記母材との間に介在する中層めっき層が形成されている。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記リードには、前記表層めっき層から露出する中層めっき層が形成されている。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記中層めっき層は、前記主面および前記裏面に形成されている。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層のすべては、前記リードの前記母材に直接形成されている。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂は、前記厚さ方向において互いに反対側を向く封止樹脂主面および封止樹脂裏面と、当該封止樹脂主面および当該封止樹脂裏面を繋ぐ封止樹脂側面を有し、前記複数のリードの少なくともいずれかは、前記封止樹脂側面と面一である端子端面を有する。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数のリードのすべては、前記端子端面を有する。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂の前記封止樹脂裏面と前記複数のリードの少なくともいずれかの前記裏面とは、互いに面一である。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂裏面と前記複数のリードのすべての前記裏面とは、互いに面一である。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂は、前記厚さ方向において互いに反対側を向く封止樹脂主面および封止樹脂裏面と、当該封止樹脂主面および当該封止樹脂裏面を繋ぐ封止樹脂側面を有し、前記複数のリードの少なくともいずれかは、前記厚さ方向視において前記封止樹脂側面から突出している。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数のリードのすべては、前記厚さ方向視において前記封止樹脂側面から突出している。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記リードは、前記封止樹脂側面から突出する方向を向く端子端面と、前記端子端面と前期封止樹脂側面との間に位置し且つ前記主面と前記裏面とを繋ぐ端子側面とを有している。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数のリードの少なくともいずれかは、前記裏面から前記主面側に凹み且つ前記封止樹脂に覆われた裏面側凹部を有する。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記半導体素子は、前記厚さ方向視において前記裏面側凹部を避けた位置に配置されている。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記半導体素子と前記複数のリードのいずれかとにボンディングされたワイヤを備えており、前記ワイヤは、前記リードのうち前記厚さ方向視において前記裏面側凹部を避けた位置にボンディングされている。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂は、前記厚さ方向において互いに反対側を向く封止樹脂主面および封止樹脂裏面と、当該封止樹脂主面および当該封止樹脂裏面を繋ぐ封止樹脂側面を有し、前記複数のリードのいずれかは、前記封止樹脂側面から露出し且つ前記裏面に繋がるとともに前記表層めっき層が形成された端子端面を有し、前記複数のリードのいずれかは、前記封止樹脂側面から露出し且つ前記裏面から離間するとともに前記表層めっき層が形成されていない端子端面を有する。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層が形成された前記端子端面が露出する前記封止樹脂側面は、前記表層めっき層が形成された前記端子端面よりも厚さ方向視において外方に位置する第1部と前記表層めっき層が形成された前記端子端面に滑らかに繋がる第2部とを有する。
【0029】
本発明の第2の側面によって提供される半導体装置の製造方法は、各々が厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有するリードフレームを用意する工程と、前記リードフレームの主面に半導体素子を搭載する工程と、前記リードフレームの一部および前記半導体素子を覆う封止樹脂を形成する工程と、前記リードフレームのうち前記封止樹脂から露出した部分の少なくとも一部に、置換型の無電解めっきにより表層めっき層を形成する工程と、を備えることを特徴としている。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂を形成する工程の後であって、前記表層めっき層を形成する工程の前に、前記リードフレームを切断することにより、いずれかに前記半導体素子が搭載され且つ一部ずつが前記封止樹脂に覆われた複数のリードを形成する工程を備える。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記封止樹脂を形成する工程の後であって、前記表層めっき層を形成する工程の前に、前記封止樹脂および前記リードフレームの前記裏面に少なくとも開口するスリットを形成する工程を備え、前記表層めっき層を形成する工程においては、前記リードフレームのうち前記スリットから露出した部位に、前記表層めっき層を形成する。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層は、前記リードの母材よりもはんだ濡れ性が高い材質からなる。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記リードの前記母材は、Cuである。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表層めっき層は、Auからなる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、半導体装置の実装強度を高めることができる。
【0036】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示す要部平面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示す正面図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示す底面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示す背面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示す左側面図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示す右側面図である。
【
図7】
図1のVII−VII線に沿う断面図である。
【
図8】
図1のVII−VII線に沿う要部拡大断面図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置の製造方法を示す要部平面図である。
【
図11】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置の製造方法を示す要部平面図である。
【
図12】本発明の第1実施形態に基づく半導体装置の製造方法を示す要部拡大断面図である。
【
図13】本発明の第2実施形態に基づく半導体装置を示す要部拡大断面図である。
【
図14】本発明の第2実施形態に基づく半導体装置の変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図15】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置を示す正面図である。
【
図16】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置を示す底面図である。
【
図17】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置を示す背面図である。
【
図18】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置を示す左側面図である。
【
図19】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置を示す右側面図である。
【
図22】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置の製造方法を示す要部平面図である。
【
図23】本発明の第3実施形態に基づく半導体装置の製造方法を示す要部平面図である。
【
図24】
図23のXXIV−XXIV線に沿う要部断面図である。
【
図27】本発明の第4実施形態に基づく半導体装置を示す平面図である。
【
図28】本発明の第4実施形態に基づく半導体装置を示す要部平面図である。
【
図29】本発明の第4実施形態に基づく半導体装置を示す正面図である。
【
図30】本発明の第4実施形態に基づく半導体装置を示す底面図である。
【
図31】本発明の第4実施形態に基づく半導体装置を示す背面図である。
【
図32】本発明の第4施形態に基づく半導体装置を示す左側面図である。
【
図33】本発明の第4施形態に基づく半導体装置を示す右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0039】
図1〜
図9は、本発明の第1実施形態に基づく半導体装置を示している。本実施形態の半導体装置A1は、複数のリード1,2,3、半導体素子4および封止樹脂6を備えている。
【0040】
図1は、半導体装置A1を示す要部平面図である。
図2は、半導体装置A1を示す正面図である。
図3は、半導体装置A1を示す底面図である。
図4は、半導体装置A1を示す背面図である。
図5は、半導体装置A1を示す左側面図である。
図6は、半導体装置A1を示す右側面図である。
図7は、
図1のVII−VII線に沿う断面図である。
図8は、
図1のVII−VII線に沿う要部拡大断面図である。
図9は、
図1のIX−IX線に沿う断面図である。なお、
図2〜
図6においては、後述する第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成された領域に、複数の離散点からなるハッチングを施している。
【0041】
半導体装置A1の大きさは特に限定されず、本実施形態においては、たとえばx方向寸法が1.8mm〜2.6mm、y方向寸法が1.8mm〜2.6mm、z方向寸法が0.7mm〜1.0mmである。
【0042】
複数のリード1,2,3は、半導体素子4を支持するとともに、半導体素子4と導通している。以降の説明においては、第1リード1、第2リード2および第3リード3と称する。第1リード1、第2リード2および第3リード3は、たとえば、金属板に打ち抜き加工や折り曲げ加工等を施すことにより形成されている。第1リード1、第2リード2および第3リード3は、金属からなり、好ましくはCuおよびNiのいずれか、またはこれらの合金や42アロイなどからなる。本実施形態においては、第1リード1、第2リード2および第3リード3が、Cuからなる場合を例に説明する。第1リード1、第2リード2および第3リード3の厚さは、たとえば0.08mm〜0.3mmであり、本実施形態においては0.125mm程度である。
【0043】
図1に示すように、第1リード1および第2リード2は、x方向に並べられている。第3リード3は、第1リード1および第2リード2に対して、y方向に離間して配置されている。z方向視寸法は、第3リード3が最大であり、第1リード1が最小である。
【0044】
第1リード1は、第1主面101、第1裏面102および第1裏面側凹部180を有する。第1主面101および第1裏面102は、z方向において互いに反対側を向いている。第1裏面側凹部180は、第1リード1の一部が第1裏面102からz方向に凹んだ部分である。
【0045】
第1リード1は、第1端子部110および第1連結部120を有する。
【0046】
第1端子部110は、z方向視において第1裏面側凹部180を避けた位置に設けられており、z方向視矩形状である。第1端子部110は、第1端子端面111および第1端子裏面112を有する。第1端子端面111は、x方向を向いており、封止樹脂6から露出している。第1端子裏面112は、第1裏面102の一部であり、封止樹脂6から露出している。
【0047】
第1連結部120は、z方向視において第1裏面側凹部180に含まれる部位である。第1連結部120は、第1連結端面121を有する。第1連結端面121は、y方向を向いており、封止樹脂6から露出している。
【0048】
第1リード1のうち、封止樹脂6に覆われたすべての部分を除き、封止樹脂6から露出したすべての部分に、第1表層めっき層191が形成されている。本実施形態においては、第1端子部110の第1端子端面111および第1端子裏面112と第1連結部120の第1連結端面121のすべてに第1表層めっき層191が形成されている。第1表層めっき層191は、第1リード1の母材よりもはんだ濡れ性が高い材質からなり、本実施形態においては、たとえばAuからなる。第1表層めっき層191は、後述する製造方法において置換型の無電解めっきによって形成されている。
【0049】
第2リード2は、第2主面201、第2裏面202および第2裏面側凹部280を有する。第2主面201および第2裏面202は、z方向において互いに反対側を向いている。第2裏面側凹部280は、第2リード2の一部が第2裏面202からz方向に凹んだ部分である。
【0050】
第2リード2は、第2端子部210、第2連結部220および第2ワイヤボンディング部230を有する。
【0051】
第2端子部210は、z方向視において第2裏面側凹部280を避けた位置に設けられており、z方向視矩形状である。第2端子部210は、第2端子端面211および第2端子裏面212を有する。第2端子端面211は、x方向を向いており、封止樹脂6から露出している。第2端子裏面212は、第2裏面202の一部であり、封止樹脂6から露出している。
【0052】
第2連結部220は、z方向視において第2裏面側凹部280に含まれる部位である。第2連結部220は、第2連結端面221を有する。第2連結端面221は、y方向を向いており、封止樹脂6から露出している。
【0053】
第2ワイヤボンディング部230は、z方向視において第2裏面側凹部280に囲まれた部位であり、本実施形態においては、z方向視矩形状である。第2ワイヤボンディング部230は、第2ワイヤボンディング裏面232を有する。第2ワイヤボンディング裏面232は、第2裏面202の一部であり、封止樹脂6から露出している。
【0054】
第2リード2のうち、封止樹脂6に覆われたすべての部分を除き、封止樹脂6から露出したすべての部分に、第2表層めっき層291が形成されている。本実施形態においては、第2端子部210の第2端子端面211および第2端子裏面212と、第2連結部220の第2連結端面221と、第2ワイヤボンディング部230の第2ワイヤボンディング裏面232とのすべてに第2表層めっき層291が形成されている。第2表層めっき層291は、第2リード2の母材よりもはんだ濡れ性が高い材質からなり、本実施形態においては、たとえばAuからなる。第2表層めっき層291は、後述する製造方法において置換型の無電解めっきによって形成されている。
【0055】
第3リード3は、第3主面301、第3裏面302および第3裏面側凹部380を有する。第3主面301および第3裏面302は、z方向において互いに反対側を向いている。第3裏面側凹部380は、第3リード3の一部が第3裏面302からz方向に凹んだ部分である。
【0056】
第3リード3は、第3端子部310、第3連結部320および素子ボンディング部330を有する。
【0057】
第3端子部310は、z方向視において第3裏面側凹部380を避けた位置に設けられており、z方向視矩形状である。第3端子部310は、第3端子端面311および第3端子裏面312を有する。第3端子端面311は、x方向を向いており、封止樹脂6から露出している。第3端子裏面312は、第3裏面302の一部であり、封止樹脂6から露出している。
【0058】
第3連結部320は、z方向視において第3裏面側凹部380に含まれる部位である。第3連結部320は、第3連結端面321を有する。第3連結端面321は、y方向を向いており、封止樹脂6から露出している。
【0059】
素子ボンディング部330は、z方向視において第3裏面側凹部380に囲まれた部位であり、本実施形態においては、z方向視矩形状である。素子ボンディング部330は、素子ボンディング裏面332を有する。素子ボンディング裏面332は、第3裏面302の一部であり、封止樹脂6から露出している。
【0060】
第3リード3のうち、封止樹脂6に覆われたすべての部分を除き、封止樹脂6から露出したすべての部分に、第3表層めっき層391が形成されている。本実施形態においては、第3端子部310の第3端子端面311および第3端子裏面312と、第3連結部320の第3連結端面321と、素子ボンディング部330の素子ボンディング裏面332とのすべてに第3表層めっき層391が形成されている。第3表層めっき層391は、第3リード3の母材よりもはんだ濡れ性が高い材質からなり、本実施形態においては、たとえばAuからなる。第3表層めっき層391は、後述する製造方法において置換型の無電解めっきによって形成されている。
【0061】
半導体素子4は、半導体装置A1の電気的機能を発揮する要素である。半導体素子4の種類は特に限定されず、本実施形態においては、半導体素子4は、トランジスタとして構成されている。半導体素子4は、素子本体40、第1電極41、第2電極42および第3電極43を有する。
【0062】
第1電極41および第2電極42は、素子本体40のうち第3主面301と同じ側を向く面に設けられている。第3電極43は、素子本体40のうち第3裏面302と同じ側を向く面に設けられている。本実施形態においては、第1電極41は、ゲート電極であり、第2電極42は、ソース電極であり、第3電極43は、ドレイン電極である。
【0063】
半導体装置A1は、第1ワイヤ51および複数の第2ワイヤ52を有する。第1ワイヤ51は、第1電極41と第1リード1の第1端子端面111とに接続されている。複数の第2ワイヤ52は、第2電極42と第2リード2の第2ワイヤボンディング部230とに接続されている。
【0064】
第3電極43は、導電性接合材49を介して第3リード3の素子ボンディング部330に搭載されている。より具体的には、導電性接合材49は、第3電極43と素子ボンディング部330の第3主面301とを接合している。
【0065】
封止樹脂6は、第1リード1、第2リード2および第3リード3の一部ずつと、半導体素子4と、第1ワイヤ51と、複数の第2ワイヤ52とを覆っている。封止樹脂6は、たとえば黒色のエポキシ樹脂からなる。
【0066】
封止樹脂6は、封止樹脂主面61、封止樹脂裏面62および封止樹脂側面63を有する。封止樹脂主面61と封止樹脂裏面62とは、z方向において反対側を向いている。封止樹脂主面61は、第1主面101、第2主面201および第3主面301と同じ側を向く。封止樹脂裏面62は、第1裏面102、第2裏面202および第3裏面302と同じ側を向く。封止樹脂側面63は、封止樹脂主面61および封止樹脂裏面62に繋がっており、x方向およびy方向を向いている。
【0067】
本実施形態においては、第1リード1の第1端子端面111および第2連結端面221と、第2リード2の第2端子端面211および第2連結端面221と、第3リード3の第3端子端面311および第3連結端面321とが、封止樹脂6の封止樹脂側面63と互いに面一である。また、第1リード1の第1端子裏面112と、第2リード2の第2端子裏面212および第2ワイヤボンディング裏面232と、第3リード3の第3端子裏面312および素子ボンディング裏面332とが、封止樹脂6の封止樹脂裏面62と互いに面一である。
【0068】
次に、半導体装置A1の製造方法について、
図10〜
図12を参照しつつ以下に説明する。
【0069】
まず、
図10に示すようにリードフレーム10を用意する。リードフレーム10は、第1リード1、第2リード2および第3リード3となる板状の材料である。リードフレーム10の主面1010は、第1主面101、第1裏面102およびリードフレーム103となる面である。図中の比較的粗であるハッチングが施された領域は、その一部が第1裏面側凹部180、第2裏面側凹部280および第3裏面側凹部380となる領域である。図中の比較的密であるハッチングが施された領域は、第1端子部110、第2端子部210、第2ワイヤボンディング部230、第3端子部310および素子ボンディング部330となる部分である。本実施形態においては、リードフレーム10の母材は、Cuからなる。
【0070】
次いで、
図11に示すように、リードフレーム10の素子ボンディング部330に半導体素子4を導電性接合材49によってボンディングする。また、第1ワイヤ51を第1電極41と第1端子部110とにボンディングし、複数の第2ワイヤ52を第2電極42と第2ワイヤボンディング部230とにボンディングする。ついで、図示しない樹脂材料を硬化させることにより、リードフレーム10の一部、半導体素子4、第1ワイヤ51および複数の第2ワイヤ52を覆う封止樹脂6(図示略)を形成する。本実施形態においては、封止樹脂6は、
図11に示された全領域に形成される。次いで、リードフレーム10および封止樹脂6を、切断線81に沿って切断する。これにより、半導体装置A1となる個片が形成される。
【0071】
次いで、切断によって得られた個片に第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391を形成する。
図12は、
図8と同様の断面図である。本実施形態においては、個片を所定のめっき液に浸漬させた状態で、置換型の無電解めっきを施す。これにより、図示された部位においては、第3リード3のうち封止樹脂6から露出した部分の表面である第3端子端面311および第3端子裏面312から、第3リード3の母材であるCuがリード母材イオン3000(Cuイオン)となって離脱する。これに対応して、めっき液中に含まれた表層めっきイオン3910(Auイオン)が、リード母材イオン3000と置換されて、第3端子端面311および第3端子裏面312の表層に結合する。このリード母材イオン3000と表層めっきイオン3910との置換によって、第3端子端面311および第3端子裏面312に第3表層めっき層391が形成される。なお、置換型の無電解めっきの場合、リード母材イオン3000が表層めっきイオン3910に置き換えられると、当該部位における置換は終了する。このため、置換型の無電解めっきによって形成された第3表層めっき層391は、第3リード3の表面を隆起させたりするような有意な厚さを有するものとはならない。したがって、第3端子端面311が封止樹脂側面63と面一であり、第3端子裏面312が封止樹脂裏面62と面一である構成は、第3表層めっき層391が形成された後も維持される。
【0072】
第3表層めっき層391の形成とあわせて、第1表層めっき層191および第2表層めっき層291が形成される。第1表層めっき層191および第2表層めっき層291が、第1リード1および第2リード2の表面を隆起させるような有意な厚さを有するものとはならない点は同様である。このため、第1端子端面111、第1連結端面121、第2端子端面211および第2連結端面221と封止樹脂側面63とが面一である構成や第1端子裏面112、第2端子裏面212および第2ワイヤボンディング裏面232と封止樹脂裏面62とが面一である構成は、第1表層めっき層191および第2表層めっき層291が形成された後も維持される。
【0073】
以上の工程を経ることにより、上述した半導体装置A1が得られる。
【0074】
次に、半導体装置A1および半導体装置A1の製造方法の作用について説明する。
【0075】
本実施形態によれば、第1リード1、第2リード2および第3リード3のうち封止樹脂6から露出するすべての部分に、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成されている。第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391は、第1リード1、第2リード2および第3リード3の母材よりもはんだ濡れ性が高い材質からなる。したがって、半導体装置A4を回路基板等にはんだによって実装する場合に、第1リード1、第2リード2および第3リード3のうち封止樹脂6から露出するすべての部分にはんだを付着させることが可能である。これにより、半導体装置A1の実装強度を高めることができる。
【0076】
置換型の無電解めっきによって第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391を形成することにより、
図11に示すリードフレーム10を切断した後の個片において、第1リード1、第2リード2および第3リード3のうち封止樹脂6から露出するすべての部分に第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391を確実に形成することができる。これは、実装強度の向上に好ましい。また、置換型の無電解めっきであるため、第1リード1、第2リード2および第3リード3を、たとえば電解めっきを施せるように、めっき電極と導通可能な形状とする必要が無い。また、第1リード1、第2リード2および第3リード3のうち封止樹脂6によって覆われた部分に、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391は形成されない。これは、半導体装置A1の製造コストの低減に好ましい。
【0077】
第1端子端面111、第1連結端面121、第2端子端面211、第2連結端面221、第3端子端面311および第3連結端面321が、封止樹脂側面63と面一である。これにより、第1リード1、第2リード2および第3リード3は、z方向視において封止樹脂6から突出しない。したがって、半導体装置A1の実装に必要な面積を縮小しつつ、半導体装置A1の実装強度の向上を図ることができる。
【0078】
第1端子裏面112、第2端子裏面212および第3端子裏面312が、封止樹脂側面63と面一であり、且つ第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成されている。これにより、
図8に例示されるように、第3端子端面311と第3端子裏面312とに跨るように、第3表層めっき層391が形成される。これは、半導体装置A1を実装する際に、第3端子端面311から第3端子裏面312にかけて連続してはんだを確実に付着させるのに適している。
【0079】
図13〜
図33は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0080】
図13は、本発明の第2実施形態に基づく半導体装置を示している。本実施形態の半導体装置A2においては、第3リード3に第3中層めっき層392が形成されている。
【0081】
第3中層めっき層392は、第3主面301、第3裏面302および第3裏面側凹部380に形成されている。一方、第3中層めっき層392は、第3端子端面311および第3連結端面321には、形成されていない。すなわち、第3中層めっき層392は、
図10に示すリードフレーム10の全面に形成されたものである。このため、リードフレーム10を切断することによって形成される第3端子端面311および第3連結端面321には、第3中層めっき層392は形成されていない。
【0082】
第3中層めっき層392は、たとえば、Niめっき層、Pdめっき層およびAuめっき層が積層されたものである。Niめっき層の厚さは、たとえば0.5μm〜2.0μmであり、Pdめっき層は、たとえば0.02μm〜0.15μmであり、Auめっき層は、たとえば0.003μm〜0.015μmである。また、第3中層めっき層392の他の例としては、たとえば、Niめっき層とAuめっき層とが積層された構成が挙げられる。
【0083】
第3端子裏面312においては、第3端子裏面312と第3表層めっき層391との間に第3中層めっき層392が介在している。この場合、第3中層めっき層392のAu層と第3表層めっき層391とは同化した構成となる。
【0084】
このような実施形態によっても、半導体装置A2の実装強度を高めることができる。
【0085】
図14は、半導体装置A2の変形例を示している。本変形例においては、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が設けられている領域が、上述した例と異なっている。
【0086】
図14に例示されたように、第3リード3においては、第3表層めっき層391は、第3端子裏面312に設けられた第3中層めっき層392を覆っていない。第3表層めっき層391は、第3リード3の母材が露出した第3端子端面311に形成されている。第1表層めっき層191および第2表層めっき層291も同様であり、第1端子端面111および第2端子端面211を覆う一方、第1端子裏面112および第2端子裏面212には形成されていない。 このような変形例によっても、半導体装置A2の実装強度を高めることができる。
【0087】
図15〜
図21は、本発明の第3実施形態に基づく半導体装置を示している。本実施形態の半導体装置A3は、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成されている領域が、上述した半導体装置A1および半導体装置A2と異なっている。
【0088】
図15は、半導体装置A3を示す正面図である。
図16は、半導体装置A3を示す底面図である。
図17は、半導体装置A3を示す背面図である。
図18は、半導体装置A3を示す左側面図である。
図19は、半導体装置A3を示す右側面図である。
図20は、
図16のXX−XX線に沿う断面図である。
図21は、
図16のXXI−XXI線に沿う断面図である。なお、半導体装置A3を示す要部平面図は、
図1と同様である。
【0089】
本実施形態においては、
図15に示す第1連結端面121および第2連結端面221には、第1表層めっき層191および第2表層めっき層291が形成されていない。これらの第1連結端面121および第2連結端面221は、第1裏面102および第2裏面202に繋がっていない。
【0090】
また、
図17に示す第3連結端面321には、第3表層めっき層391が形成されていない。同図に示す第3連結端面321は、第3裏面302に繋がっていない。
【0091】
一方、
図18および
図19に示す第1端子端面111および第3端子端面311には、第1表層めっき層191および第3表層めっき層391が形成されている。これらの第1端子端面111および第3端子端面311は、第1裏面102および第3裏面302に繋がっている。
【0092】
また、
図18および
図19に示す封止樹脂側面63は、第1部631および第2部632を有する。
図20に示すように、第1部631は、z方向において封止樹脂主面61側に位置しており、z方向視において第1表層めっき層191および第3表層めっき層391が形成された第1端子端面111および第3端子端面311よりも外方に位置している。第2部632は、第1部631に対してz方向において封止樹脂裏面62側に位置している。第2部632は、第1表層めっき層191および第3表層めっき層391が形成された第1端子端面111および第3端子端面311に滑らかに繋がっている。また、第2部632のうちz方向上側部分は、凹曲面とされている。そして、第1部631と第2部632とは、角度をなして繋がっている。
【0093】
次に、半導体装置A2の製造方法について、
図22〜
図26を参照しつつ以下に説明する。
【0094】
まず、
図22に示すようにリードフレーム10を用意する。このリードフレームは、
図10に示したリードフレーム10と同様の構成であり、複数の半導体装置A4を製造可能な大きさおよび形状とされている。
【0095】
次いで、
図23および
図24に示すように、リードフレーム10の素子ボンディング部330に半導体素子4を導電性接合材49によってボンディングする。また、
図11に示した場合と土曜に、第1ワイヤ51を第1電極41と第1端子部110とにボンディングし、複数の第2ワイヤ52を第2電極42と第2ワイヤボンディング部230とにボンディングする。ついで、図示しない樹脂材料を硬化させることにより、リードフレーム10の一部、半導体素子4、第1ワイヤ51および複数の第2ワイヤ52を覆う封止樹脂60を形成する。本実施形態においては、封止樹脂60は、
図23に示された全領域に形成される。
【0096】
次いで、
図23および
図25に示すように、スリット801を形成する。スリット801は、x方向に隣り合う素子ボンディング部330の間に設けられ、y方向に長く延びている。スリット801は、少なくとも封止樹脂裏面62側に開口するものである。図示された例においては、スリット801は、封止樹脂裏面62側にのみ開口し、封止樹脂主面61には到達していない。ただし、スリット801の深さは、リードフレーム10の厚さよりも大である。スリット801を形成することにより、
図18および
図19に示す第1端子端面111および第3端子端面311が形成される。
【0097】
次いで、スリット801が形成されることにより封止樹脂60から露出した第1端子端面111および第3端子端面311に、第1表層めっき層191および第3表層めっき層391を形成する。第1表層めっき層191および第3表層めっき層391の形成は、半導体装置A1の製造方法において説明した手法と同様の手法によってなされる。また、この際に、封止樹脂裏面62側の第1表層めっき層191および第3表層めっき層391が形成される。
【0098】
次いで、
図23および
図26に示すように、リードフレーム10および封止樹脂60を切断線802および切断線803に沿って切断する。切断線802は、スリット801に平行であり、スリット801よりも幅が狭く、z方向視においてスリット801に内包される。また、切断線803は、y方向に隣り合う素子ボンディング部330の間に位置し、x方向に沿っている。これらの切断により、複数の半導体装置A3が得られる。なお、半導体装置A3の第2部632は、スリット801の痕跡であり、第1部631は、切断線802に沿った切断の痕跡である。また、切断線802に沿った切断によって形成される第1連結端面121、第2連結端面221および第3連結端面321には、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391は形成されない。
【0099】
このような実施形態によっても、半導体装置A3の実装強度を高めることができる。第1裏面102、第2裏面202および第3裏面302に繋がっていない第1連結端面121、第2連結端面221および第3連結端面321は、半導体装置A3の実装においてはんだ等によって接合される部位としては利用されない。このため、これらの部位に第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成されていなくても、半導体装置A3の実装強度が低下するおそれは少ない。
【0100】
また、
図25に示す状態においては、リードフレーム10および封止樹脂60が、全域にわたって繋がっている状態であり、意図的な貫通部分は形成されていない。このため、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391の形成等の構成において、リードフレーム10および封止樹脂60の剛性を比較的高いものとして維持することが可能であり、製造工程をより確実かつスムーズに行うことができる。
【0101】
また、スリット801に露出した第1端子端面111および第3端子端面311に第1表層めっき層191および第3表層めっき層391を形成するためのめっき液を付着させる際には、このめっき液を毛細管現象によってスリット801に沿ってスムーズに浸透させることが可能である。
【0102】
なお、スリット801をz方向に貫通するものとして形成する手法によっても、半導体装置A3を形成することが可能である。この手法によって形成された半導体装置A3においては、封止樹脂側面63は、第1部631および第2部632を有する構成ではなく、平坦な面によって構成されたものとなる。
【0103】
図27〜
図33は、本発明の第4実施形態に基づく半導体装置A4を示している。
図27は、半導体装置A4を示す平面図である。
図28は、半導体装置A4を示す要部平面図である。
図29は、半導体装置A4を示す正面図である。
図30は、半導体装置A4を示す底面図である。
図31は、半導体装置A4を示す背面図である。
図32は、本発明の第3施形態に基づく半導体装置を示す左側面図である。
図33は、本発明の第3施形態に基づく半導体装置を示す右側面図である。
図27および
図29〜
図33においては、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成された領域に、複数の離散点からなるハッチングを施している。
【0104】
本実施形態においては、z方向視において、第1端子部110、第2端子部210、第3端子部310および第3連結部320が、封止樹脂6から突出している。ただし、第1リード1、第2リード2および第3リード3のち、封止樹脂6によって覆われたすべての部分を除き、封止樹脂6から露出したすべての部分に第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391が形成されている点は、上述した実施形態と同様である。
【0105】
第1端子部110は、第1端子端面111、第1端子裏面112、第1端子側面113および第1端子主面114を有する。第1端子端面111は、y方向を向いている。第1端子裏面112は、第1裏面102の一部である。第1端子主面114は、第1主面101の一部である。第1端子側面113は、第1端子裏面112と第1端子主面114とを繋いでおり、x方向を向いている。第1端子端面111、第1端子裏面112、第1端子側面113および第1端子主面114には、第1表層めっき層191が形成されている。
【0106】
第2端子部210は、第2端子端面211、第2端子裏面212、第2端子側面213および第2端子主面214を有する。第2端子端面211は、y方向を向いている。第2端子裏面212は、第2裏面202の一部である。第2端子主面214は、第2主面201の一部である。第2端子側面213は、第2端子裏面212と第2端子主面214とを繋いでおり、x方向を向いている。第2端子端面211、第2端子裏面212、第2端子側面213および第2端子主面214には、第2表層めっき層291が形成されている。
【0107】
第3端子部310は、第3端子端面311、第3端子裏面312、第3端子側面313および第3端子主面314を有する。第3端子端面311は、y方向を向いている。第3端子裏面312は、第3裏面302の一部である。第3端子主面314は、第3主面301の一部である。第3端子側面313は、第3端子裏面312と第3端子主面314とを繋いでおり、x方向を向いている。第3端子端面311、第3端子裏面312、第3端子側面313および第3端子主面314には、第3表層めっき層391が形成されている。
【0108】
第3連結部320は、第3連結端面321、第3連結裏面322、第3連結側面323および第3連結主面324を有する。第3連結端面321は、x方向を向いている。第3連結裏面322は、第3裏面302の一部である。第3連結主面324は、第3主面301の一部である。第3連結側面323は、第3連結裏面322と第3連結主面324とを繋いでおり、y方向を向いている。第3連結端面321、第3連結裏面322、第3連結側面323および第3連結主面324には、第3表層めっき層391が形成されている。
【0109】
このような実施形態によっても、半導体装置A4の実装強度を高めることができる。また、本実施形態から理解されるように、第1端子部110、第2端子部210、第3端子部310および第3連結部320が、封止樹脂6から突出する構成であっても、第1表層めっき層191、第2表層めっき層291および第3表層めっき層391を形成することは、実装強度の向上に寄与する。
【0110】
本発明に係る半導体装置および半導体装置の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る半導体装置および半導体装置の製造方法の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。