特開2017-203144IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

エチレン系樹脂にスチレン系単量体が含浸重合された複合樹脂を基材樹脂とする複合樹脂発泡粒子、その製造方法、及び複合樹脂発泡粒子が相互に融着した成形体

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】内部融着が良好で圧縮剛性及びたわみ耐性に優れると共に、帯電防止性能に優れた成形体を得ることができる複合樹脂発泡粒子、その製造方法、及び複合樹脂発泡粒子を用いた成形体を提供すること。
【解決手段】エチレン系樹脂に(メタ)アクリル酸とスチレン系単量体とを含浸重合させた複合樹脂を基材樹脂とする複合樹脂発泡粒子、その製造方法、及びこれを用いた成形体である。複合樹脂は、スチレン系単量体由来の構造単位をエチレン系樹脂100質量部に対して100〜1900質量部含有する。複合樹脂中のキシレン可溶分をさらにアセトンに溶解させて得られるアセトン可溶分のガラス転移温度Tgが105℃以下である。複合樹脂発泡粒子の表面におけるカルボニル量が0.03mol%以上である。
【選択図】なし

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、特許文献1に記載のように、複合樹脂発泡粒子に帯電防止剤を塗布する方法では、帯電防止剤の定着性が不十分な場合があり、型内成形時の加熱条件によっては、加熱媒体であるスチーム等によって発泡粒子に付着した帯電防止剤が部分的に脱離するおそれがある。したがって、帯電防止性能に更なる改善が望まれている。また、特許文献2に記載のように、複合樹脂粒子に反応性界面活性剤であるポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルを含浸重合させ、次いで帯電防止剤を含浸させる方法においては、帯電防止性能の向上は可能である。しかし、ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルは水溶性が高い反応性界面活性剤であるため、含浸重合時に複合樹脂粒子中に含浸されにくく、複合樹脂粒子のごく表面付近でポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルの重合が生じる。これにより、ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルの重合体が複合樹脂粒子の表面付近に偏在することで発泡粒子とした際の融着性が低下し、成形体の圧縮剛性、たわみ耐性等の強度物性が不十分となるおそれがある。また、特許文献2の方法では、発泡剤の含浸時に帯電防止剤を含浸させるため、したように発泡粒子同士の融着性が低下するおそれがある。 本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、内部融着が良好で圧縮剛性及びたわみ耐性に優れると共に、帯電防止性能に優れた成形体を得ることができる複合樹脂発泡粒子、その製造方法、及び該複合樹脂発泡粒子を用いた成形体を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の一態様は、エチレン系樹脂に(メタ)アクリル酸とスチレン系単量体とを含浸重合させた複合樹脂を基材樹脂とする複合樹脂発泡粒子であって、 複合樹脂は、スチレン系単量体由来の構造単位をエチレン系樹脂100質量部に対して100〜1900質量部含有し、 複合樹脂中のキシレン可溶分をさらにアセトンに溶解させて得られるアセトン可溶分のガラス転移温度Tgが105℃以下であり、 ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
複合樹脂発泡粒子(以下、適宜「発泡粒子」という)においては、(メタ)アクリル酸及びスチレン系単量体がエチレン系樹脂に含浸重合された複合樹脂を基材樹脂とし、複合樹脂発泡粒子の表面におけるカルボニル量が所定量以上に調整されている。そのため、複合樹脂発泡粒子に帯電防止剤を塗布しても、成形時の帯電防止剤の流出を抑制することができ、良好な帯電防止性能を有する複合樹脂発泡粒子成形体(以下、適宜「成形体」という)を得ることができる。また、複合樹脂中のキシレン可溶分をさらにアセトンに溶解させて得られるアセトン可溶分のガラス転移温度が所定値以下であるため、成形体の内部融着、すなわち、発泡粒子同士の融着性が良好になる。そのため、成形体は、エチレン系樹脂やスチレン系樹脂の組成等に基づいた複合樹脂本来の優れた圧縮剛性及びたわみ耐性等の強度特性を発揮することができる。 また、発泡粒子が相互に融着した、表面抵抗率が1×1012Ω未満の成形体は、帯電防止性能に優れるだけでなく、上述のように圧縮剛性及びたわみ耐性等の強度物性に優れている。したがって、複合樹脂粒子を用いて得られる成形体は、液晶パネル、太陽光発電パネルなどの電子機器又は精密機器の部品の梱包容器や緩衝包装材料等の用途に好適である。 発泡粒子は、改質工程と発泡工程とを行うことにより製造することができる。改質工程においては、エチレン系樹脂種粒子が水性媒体中に分散した分散液中に、所定量のスチレン系単量体と、(メタ)アクリル酸とを添加し、エチレン系樹脂種粒子にスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸とを含浸、重合させる。これにより、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸とがエチレン系樹脂に含浸重合された複合樹脂粒子を得ることができる。発泡工程においては、発泡剤を用いて複合樹脂粒子を発泡させて発泡粒子を得る。このようにして得られた発泡粒子に帯電防止剤を塗布しても、上述のように成形時の帯電防止剤の流出を抑制することができ、良好な帯電防止性能を有する成形体を得ることができる。また、成形体は、内部融着が良好で圧縮剛性及びたわみ耐性等の強度特性に優れる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】実施例における、スチレン量と吸光度比との関係図。

【図2】実施例における、カルボニル量と吸光度比との関係図。

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