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特開2017-203575電装部品冷却装置、これを備えた空調システムの室外機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-203575(P2017-203575A)
(43)【公開日】2017年11月16日
(54)【発明の名称】電装部品冷却装置、これを備えた空調システムの室外機
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/24 20110101AFI20171020BHJP
   F24F 13/22 20060101ALI20171020BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20171020BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20171020BHJP
【FI】
   F24F1/24
   F24F13/22 222
   H05K7/20 D
   H05K7/20 M
   H05K7/20 X
   H01L23/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-94570(P2016-94570)
(22)【出願日】2016年5月10日
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】三苫 恵介
(72)【発明者】
【氏名】吉田 純一
(72)【発明者】
【氏名】五十住 晋一
(72)【発明者】
【氏名】倉地 正也
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AB01
5E322AB06
5E322BB03
5E322CA05
5E322DB02
5E322DB06
5E322EA03
5E322EA04
5E322FA02
5E322FA04
5F136AA05
5F136CB06
(57)【要約】
【課題】冷媒回路を流れる冷媒の冷熱により発熱性電装部品を冷却するにあたり、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止し、併せて冷却対象物以外の熱を冷媒が吸熱してしまうことを防止する。
【解決手段】電装部品冷却装置11Aは、室外機の冷媒系統を構成する冷媒配管28と、内部に前記冷媒配管28が貫通し、該冷媒配管28を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンク25と、前記ヒートシンク25の表面に設けられた、発熱性のある電装部品21,22を固定する電装部品固定部25a,25bと、前記ヒートシンク25の表面における、前記電装部品固定部25a,25b以外の範囲を覆うように設けられた断熱部材35aと、を備えている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外機の冷媒系統を構成する冷媒配管と、
内部に前記冷媒配管が貫通し、該冷媒配管を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンクと、
前記ヒートシンクの表面に設けられた、発熱性のある電装部品を固定する電装部品固定部と、
前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部以外の範囲を覆うように設けられた断熱部材と、
を備えてなる電装部品冷却装置。
【請求項2】
前記断熱部材はシート状であり、所定の形状に切断されて前記ヒートシンクの表面に貼着される請求項1に記載の電装部品冷却装置。
【請求項3】
前記断熱部材は塗料状であり、所定の範囲に塗布されて硬化するものである請求項1に記載の電装部品冷却装置。
【請求項4】
室外機の冷媒回路を構成する冷媒配管と、
内部に前記冷媒配管が貫通し、該冷媒配管を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンクと、
前記ヒートシンクの表面に設けられた、発熱性のある電装部品を固定する電装部品固定部と、
前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部に固定された前記電装部品の上方に設けられた堰状の結露水遮断部材と、
を備え、
前記結露水遮断部材は、
前記電装部品の上部に位置する水平部と、
前記水平部の両端部から下方に向かって垂下する一対の垂下部と、を備えている電装部品冷却装置。
【請求項5】
前記水平部は、その上辺が傾斜している請求項4に記載の電装部品冷却装置。
【請求項6】
前記垂下部は、少なくとも前記電装部品の両側辺下端まで延びている請求項4または5に記載の電装部品冷却装置。
【請求項7】
前記ヒートシンクの表面に複数の前記電装部品が上下に、且つ水平方向にずれた位置に配置されるレイアウトにおいて、上側の前記電装部品に設けられた前記結露水遮断部材から流下する結露水が、下側の前記電装部品に設けられた前記結露水遮断部材の前記水平部の上辺に垂れるように前記各結露水遮断部材の相対位置を設定した請求項5または6に記載の電装部品冷却装置。
【請求項8】
室外機の冷媒系統を構成する冷媒配管と、
内部に前記冷媒配管が貫通し、該冷媒配管を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンクと、
前記ヒートシンクの表面に設けられた、発熱性のある電装部品を固定する電装部品固定部と、
前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部以外の範囲を覆うように設けられた断熱部材と、
前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部に固定された前記電装部品の上方に設けられた堰状の結露水遮断部材と、
を備えてなり、
前記結露水遮断部材は、
前記電装部品の上部に位置する水平部と、
前記水平部の両端部から下方に向かって垂下する一対の垂下部と、を備えている電装部品冷却装置。
【請求項9】
前記結露水遮断部材は断熱材料により形成されている請求項4から8に記載の電装部品冷却装置。
【請求項10】
前記ヒートシンクにおける前記電装部品固定部側の面の下辺に、上方から下方に向かって幅および深さが拡大する錐状の切込部を形成し、前記結露水遮断部材から流下する結露水が前記切込部に流れるように、前記結露水遮断部材と前記切込部との相対位置を設定した請求項4から9のいずれかに記載の電装部品冷却装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の電装部品冷却装置を備えた空調システムの室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電装部品冷却装置と、これを備えた空調システムの室外機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、空調システムの室外機において、高熱を発するパワー素子等の発熱性電装部品を冷却するべく、冷媒回路を構成する冷媒配管の一部を発熱性電装部品に隣接させて配置し、この冷媒配管を通過する冷媒の冷熱によって発熱性電装部品の熱を冷却し、その際に、冷媒配管や冷媒ジャケットの表面に生ずる結露水が発熱性電装部品や他の電装部品類を濡らさないように構成されたものがある。
【0003】
この特許文献1の室外機では、パワー素子が実装された回路基板と把持部とを有し、取り外し可能にケーシングの内部に配置される電装品モジュールと、冷媒回路を循環する冷媒が流通してパワー素子を冷却する冷媒ジャケットと、を備え、冷媒ジャケットは、ケーシングの一部を取り外すことで現れる開口に対向し、且つ前記開口から見てパワー素子よりも手前側に配置された構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5126343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、各電装部品を支持する箱状の主部材の構造形状が複雑になるとともに、この主部材が室外機のケーシング(筐体)に対して可動する構造になっているため、これらが室外機の製造コストを高める原因となる。
【0006】
また、電装部品類が設置される室外機の機械室内部は、その雰囲気温度が外気よりも高温になるため、冷媒配管の冷熱で発熱性電装部品を冷却する場合に、この冷媒配管が機械室内の高温な内部雰囲気の熱も吸熱してしまう可能性がある。この場合、冷媒系統における熱損失が増加し、空調システムの効率を低下させてしまう虞がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、冷媒回路を流れる冷媒の冷熱により発熱性電装部品を冷却するにあたり、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止し、併せて冷却対象物以外の熱を冷媒が吸熱してしまうことを防止することができる電装部品冷却装置、これを備えた空調システムの室外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
即ち、本発明の第1態様に係る電装部品冷却装置は、室外機の冷媒系統を構成する冷媒配管と、内部に前記冷媒配管が貫通し、該冷媒配管を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンクと、前記ヒートシンクの表面に設けられた、発熱性のある電装部品を固定する電装部品固定部と、前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部以外の範囲を覆うように設けられた断熱部材と、を備えてなるものである。
【0009】
上記構成の電装部品冷却装置によれば、ヒートシンクの内部を貫通する冷媒配管を流れる冷媒の冷熱によってヒートシンクの表面が冷却され、ヒートシンク表面の電装部品固定部に固定された発熱性のある電装部品の熱が冷却される。その際、ヒートシンクの表面における電装部品固定部以外の範囲に空気が触れることによって結露水が発生する懸念がある。しかし、この範囲は断熱部材によって覆われているため、結露水が発生せず、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止できる。
【0010】
また、ヒートシンクの表面における電装部品固定部以外の範囲に空気が触れても、この空気の温度(熱)が断熱部材に遮られてヒートシンクおよび冷媒配管に伝わらない。したがって、発熱性のある電装部品のような冷却対象物以外の熱を冷媒が吸収してしまうことによる熱損失の増加、即ち、空調システムの効率低下を防止することができる。
【0011】
前記構成において、前記断熱部材はシート状であり、所定の形状に切断されて前記ヒートシンクの表面に貼着されるものとしてもよい。これにより、ヒートシンクの表面に断熱部材を容易に設置することができる。
【0012】
前記構成において、断熱部材は塗料状であり、所定の範囲に塗布されて硬化するものとしてもよい。これにより、ヒートシンク表面の隅々まで断熱部材を設置可能にし、結露水の発生をより効果的に抑制することができる。
【0013】
本発明の第2態様に係る電装部品冷却装置は、室外機の冷媒回路を構成する冷媒配管と、内部に前記冷媒配管が貫通し、該冷媒配管を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンクと、前記ヒートシンクの表面に設けられた、発熱性のある電装部品を固定する電装部品固定部と、前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部に固定された前記電装部品の上方に設けられた堰状の結露水遮断部材と、を備え、前記結露水遮断部材は、前記電装部品の上部に位置する水平部と、前記水平部の両端部から下方に向かって垂下する一対の垂下部と、を備えているものである。
【0014】
上記構成の電装部品冷却装置によれば、ヒートシンクの内部を貫通する冷媒配管を流れる冷媒の冷熱によってヒートシンクの表面が冷却され、ヒートシンク表面の電装部品固定部に固定された発熱性のある電装部品の熱が冷却される。その際、ヒートシンクの表面における電装部品固定部以外の範囲に空気が触れることによって結露水が発生するが、この結露水は、下方に流れ落ちても堰状に形成された結露水遮断部材に遮られて電装部品には付着しない。このため、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止できる。
【0015】
前記構成において、前記水平部は、その上辺を傾斜させてもよい。これにより、上方から流れて来る結露水は、水平部の上辺の傾斜に沿って流れ、結露水遮断部材の端部から下方に流れ落ちる。このため、結露水が結露水遮断部材を乗り越えて電装部品に付着することを抑制し、電装部品に悪影響が及ぶことを防止することができる。
【0016】
前記構成において、前記垂下部は、前記電装部品の両側辺下端まで延ばしてもよい。これにより、水平部の上に流れ落ちた結露水が水平部の端部から流下する際に垂下部に遮られて電装部品には付着しない。このため、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止できる。
【0017】
前記構成において、前記ヒートシンクの表面に複数の前記電装部品が上下に、且つ水平方向にずれた位置に配置されるレイアウトの場合は、上側の前記電装部品に設けられた前記結露水遮断部材から流下する結露水が、下側の前記電装部品に設けられた前記結露水遮断部材の前記水平部の上辺に垂れるように前記各結露水遮断部材の相対位置を設定するとよい。これにより、複数の結露水遮断部材から流れ落ちる結露水を最終的に一箇所に集めることができるため、結露水の誘導処理が容易になる。
【0018】
本発明の第3態様に係る電装部品冷却装置は、室外機の冷媒系統を構成する冷媒配管と、内部に前記冷媒配管が貫通し、該冷媒配管を流れる冷媒の冷熱が表面に伝達されるヒートシンクと、前記ヒートシンクの表面に設けられた、発熱性のある電装部品を固定する電装部品固定部と、前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部以外の範囲を覆うように設けられた断熱部材と、前記ヒートシンクの表面における、前記電装部品固定部に固定された前記電装部品の上方に設けられた堰状の結露水遮断部材と、を備えてなり、前記結露水遮断部材は、前記電装部品の上部に位置する水平部と、前記水平部の両端部から下方に向かって垂下する一対の垂下部と、を備えているものである。
【0019】
上記構成の電装部品冷却装置によれば、本発明の第1態様に係る電装部品冷却装置の作用・効果と、本発明の第2態様に係る電装部品冷却装置の作用・効果の両方を奏することができる。
【0020】
前記構成において、前記結露水遮断部材は断熱材料により形成されていてもよい。これにより、結露水遮断部材自体の表面に結露水が生じることを防止することができる。
【0021】
前記構成において、前記ヒートシンクにおける前記電装部品固定部側の面の下辺に、上方から下方に向かって幅および深さが拡大する錐状の切込部を形成し、前記結露水遮断部材から流下する結露水が前記切込部に流れるように、前記結露水遮断部材と前記切込部との相対位置を設定してもよい。
上記構成によれば、結露水遮断部材から流れ落ちる結露水が切込部を経てヒートシンクの裏面側に流れるため、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止できる。
【0022】
本発明の第3態様に係る空調システムの室外機は、前記の各態様の電装部品冷却装置を備えたものである。この室外機によれば、前記の各作用・効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明に係る電装部品冷却装置、これを備えた空調システムの室外機によれば、冷媒回路を流れる冷媒の冷熱により発熱性電装部品を冷却するにあたり、結露水によって電装部品に悪影響が及ぶことを防止することができる。また、冷却対象物以外の熱を冷媒が吸熱してしまうことを防止し、空調システムの効率が低下することを回避ができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態に係る室外機の正面図である。
図2図1のII矢視による室外機の平面図である。
図3図1のIII−III線に沿う室外機の横断面図である。
図4】本発明の第1実施形態を示すコントロールボックスおよび電装部品冷却装置の正面図である。
図5図4のV矢視によるコントロールボックスおよび電装部品冷却装置の平面図である。
図6図4のVI矢視によるコントロールボックスおよび電装部品冷却装置の側面図である。
図7図6のVII矢視によるコントロールボックスおよび電装部品冷却装置の後面図である。
図8図4のVIII部を拡大した電装部品冷却装置の正面図である。
図9】本発明の第2実施形態を示す電装部品冷却装置の正面図である。
図10】本発明の第3実施形態を示す電装部品冷却装置の正面図である。
図11】本発明の第4実施形態を示す電装部品冷却装置の正面図である。
図12図11のXII部拡大図である。
図13図12のXIII−XIII線に沿う縦断面図である。
図14】本発明の第5実施形態を示す電装部品冷却装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態に係る室外機の正面図であり、図2図1のII矢視による平面図、図3図1のIII−III線に沿う室外機の横断面図である。この室外機1は、例えばビル等の空調に用いられるマルチ空調システム、即ち1台の室外機に対して複数の図示しない室内機が接続される空調システムに用いられるものである。
【0026】
室外機1の外殻をなす筐体2は、その上部を構成する熱交換器室2Aと、下部を構成する機械室2Bとを備えて構成されている。熱交換器室2Aは機械室2Bに対して分離可能であり、高さの異なるものに交換することもできる。熱交換器室2Aの内部には一対の熱交換器3が収容されている。これらの熱交換器3は平面視(図2参照)でL字形をしており、これら2つのL字形の熱交換器3が矩形をなすように組み合わされて熱交換器室2Aの4つの周面に沿っている。
【0027】
また、筐体2(熱交換器室2A)の上面には、例えば2基の冷却ファン5が設置されている。これらの冷却ファン5は、筐体2の上面に形成されたベルマウス5aと、図示しないモーターに駆動されてベルマウス5aの内部で回転するファンブレード5bとを備えて構成されている。一方、機械室2Bの内部には、コントロールボックス7と、冷媒を圧縮する1基の圧縮機8と、図示しない四方弁、逆止弁、膨張弁、オイルセパレータ、レシーバ、気液分離器といった各種の空調装置構成機器類が収容されている。
【0028】
機械室2Bは、その前面に開閉可能な点検蓋2L,2Rが設けられている。点検蓋2L,2Rは、図3に示すように手前側に開く両開き式、もしくはボルト等で締結される着脱式である。コントロールボックス7は、例えば向かって左側(右側でもよい)の点検蓋2Lの裏側となる機械室2Bの前面開口部に面して配置されている。
【0029】
また、圧縮機8は、例えば向かって右側(左側でもよい)の点検蓋2Rの裏側となる機械室2Bの前面開口部に面して設置されており、コントロールボックス7に並ぶように配置されている。コントロールボックス7と圧縮機8の背面側には、それぞれオプション部品設置スペース10L,10Rが形成されている。これらのオプション部品設置スペース10L,10Rには、コントロールボックス7や圧縮機8よりもメンテナンス頻度の少ない部品群や、交換用部品(スペアパーツ)、工具類、検査器具類等が収容される。
【0030】
以上のように構成された室外機1において、圧縮機8が作動して冷媒が圧縮されている時には、冷却ファン5が作動し、外気が熱交換器3を通過して熱交換器室2A内に吸い込まれ、冷却ファン5(ベルマウス5a)から外部に排出される。これにより熱交換器3が外気と熱交換され、熱交換器3の内部を流れる圧縮冷媒が凝縮または蒸発する。
【0031】
[第1実施形態]
図4は、本発明の第1実施形態を示すコントロールボックス7および電装部品冷却装置11Aの正面図であり、図5図6図7は、それぞれ正面図、側面図、後面図である。
【0032】
コントロールボックス7は、例えば板金材料や樹脂材料等によって形成されており、図3に示すように、機械室2Bの点検蓋2Lを開けた時に、手前側に向かって開口するボックス本体7Aと、このボックス本体7Aの開口部を閉塞する着脱可能なボックスリッド7Bとを備えている。ボックス本体7Aは図示しない固定構造によって機械室2Bの内部に固定されている。なお、図4にはボックスリッド7Bが取り外されたボックス本体7Aのみが示されている。
【0033】
ボックス本体7Aの後面7aには、複数の基板13,14が設置されるとともに、複数の図示しない電気部品を固定するためのネジ穴15が穿設されている。なお、ボックス本体7Aの側面には、各基板13,14や各電気部品から延びる電線が束ねられた図示しないワイヤーハーネスを貫通させる防水グロメット17,18,19が嵌装されている。
【0034】
そして、ボックス本体7Aの後面7aに電装部品冷却装置11Aが設けられている。この電装部品冷却装置11Aは、発熱性のあるパワートランジスタおよびダイオードモジュール等の電装部品21,22を冷媒の冷熱によって冷却するものであり、以下のように構成されている。
【0035】
ボックス本体7Aの後面7aには、例えば縦に長い矩形の冷却用開口部24が穿設されている。この冷却用開口部24を後面7aの裏面側(外側)から塞ぐ形で、アルミニュームや銅等の良熱伝導材料から形成された、所定の厚みを有する板状のヒートシンク25が4本のビス26で固定されている。このヒートシンク25には、冷媒回路を構成する図示しない冷媒系統から延出させた冷媒配管28が貫通している。
【0036】
具体的には、冷媒配管28はヒートシンク25の下方から上方に貫通し、ヒートシンク25の上部でUターンして再びヒートシンク25を上方から下方に貫通している。これにより、冷媒配管28の内部を流れる冷媒の冷熱がヒートシンク25の表面に伝達され、ヒートシンク25の表面が冷却される。図6等に示すように、冷媒配管28はコントロールボックス7の外部に配置されている。
【0037】
図8に拡大して示すように、ヒートシンク25の正面、即ち、冷却用開口部24からコントロールボックス7(ボックス本体7A)の内部に露出する面に、例えば上下2箇所の電装部品固定部25a,25bが設けられている。これらの電装部品固定部25a,25bは、ヒートシンク25の正面に所定の間隔でビス孔(非図示)を穿設したものである。
【0038】
発熱性のある電装部品21,22は、各電装部品固定部25a,25bにビス31,32で締結され、各電装部品21,22の底面がヒートシンク25に熱伝達可能に接触している。各電装部品21,22と各電装部品固定部25a,25bとの間に柔軟な熱伝達シートを介装したり、熱伝達剤を塗布する等してもよい。
【0039】
ヒートシンク25の表面において、電装部品21,22が固定される電装部品固定部25a,25b以外の範囲を覆うように断熱部材35a〜35fが設けられている。この断熱部材35は、例えばシート状であり、所定の形状に切断されてヒートシンク25の表面に貼着されている。即ち、ヒートシンク25の正面に貼着される断熱部材35aと、後面に貼着される断熱部材35bと、両側面に貼着される断熱部材35c,35dと、上下面に貼着される断熱部材35e,35fとが設けられている。これらの断熱部材35a〜35fを分割せずに一体化して折り曲げたものとしてもよい。断熱部材35a〜35fの材質としては、発泡ポリエチレン、発泡クロロプレンゴム等を例示することができる。
【0040】
図8に示すように、断熱部材35aには、電装部品固定部25a,25bの面を露出させる矩形の開口部351,352が形成されている、この開口部351,352の内周輪郭形状は、電装部品21,22の外周輪郭形状に近い形状とされ、開口部351,352の内周縁部と電装部品21,22の外周輪郭との間でヒートシンク25の表面が極力露出しないようにされる。
【0041】
また、このようなシート状の断熱部材35a〜35fを貼着する代わりに、図示しない塗料状の断熱部材をヒートシンク25の所定の範囲に塗布して硬化させるようにしてもよい。さらに、冷媒配管28の外周面にも、シート状、あるいは塗料状の断熱部材を設けてもよい。
【0042】
以上のように構成された電装部品冷却装置11Aによれば、ヒートシンク25の内部を貫通する冷媒配管28を流れる冷媒の冷熱によってヒートシンク25の表面が冷却され、ヒートシンク25表面の電装部品固定部25a,25bに固定された発熱性のある電装部品21,22が冷却される。その際、ヒートシンク25の各面における電装部品固定部25a,25b以外の範囲に空気が触れることにより、空気中に含まれる水分が凝縮して結露水Wが発生する懸念がある。しかし、これらの範囲は断熱部材35a〜35fによって覆われているため、結露水Wが発生せず、結露水Wによって電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止できる。
【0043】
また、ヒートシンク25の表面における電装部品固定部25a,25b以外の範囲に空気(コントロールボックス7内の雰囲気や外気)が触れても、この空気の温度(熱)が断熱部材35a〜35fに遮られてヒートシンク25および冷媒配管28には伝わらない。したがって、発熱性のある電装部品21,22のような冷却対象物以外の熱を冷媒が吸収してしまうことによる熱損失の増加、即ち、空調システムの効率低下を防止することができる。特に、機械室2Bの内部雰囲気は、圧縮機8等、他の装置や機器類が発する熱によって温度が高くなっているが、その熱がヒートシンク25を経て冷媒配管28に伝達されることを効果的に防止できる。
【0044】
断熱部材35a〜35fをシート状に形成し、これをヒートシンク25の表面に貼着するようにしたことにより、ヒートシンク25の表面に断熱部材35a〜35fを容易に設置することができる。塗料状の断熱部材をヒートシンク25の表面に塗布して硬化させるようにした場合には、ヒートシンク25表面の隅々まで断熱部材を設置可能にし、結露水Wの発生をより効果的に抑制することができる。なお、シート状の断熱部材と塗料状の断熱部材とを併用してもよい。
【0045】
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態を示す電装部品冷却装置11Bの正面図である。この図9は、第1実施形態における図8に相当する図である。この電装部品冷却装置11Bは、ヒートシンク25の正面に断熱部材が貼着されておらず、その代わりに、ヒートシンク25正面の電装部品固定部25a,25bに固定された電装部品21,22の上方に堰状の結露水遮断部材41,42がそれぞれ設けられている。
【0046】
これらの結露水遮断部材41,42は、ヒートシンク25の正面に付着した結露水Wが流れ落ちた場合に、この結露水を電装部品21,22に対して遮断できる堰状に形成されている。即ち、各結露水遮断部材41,42は、下方に向かって開くチャンネル形状を有しており、各電装部品21,22の上部に位置する水平部41a,42aと、この水平部41a,42aの両端から下方に向かって垂下する一対の垂下部41b,42bとを備えている。
【0047】
水平部41a,42aは、その上辺が他端に向かって下方に傾斜している。本実施形態では、例えば上辺の、向かって左側の端部よりも右側の端部の方が低くなるように傾斜しており、右側の端部の角部が丸められている。また、垂下部41b,42bは、電装部品21,22の両側辺下端まで垂下し、その下端部が電装部品21,22の下縁よりも下方に位置している。
【0048】
これらの結露水遮断部材41,42は、断熱材料により形成されていることが好ましい。例えば、第1実施形態で説明した断熱部材35a〜35fの材質である発泡ポリエチレン、発泡クロロプレンゴム等の材質である。
【0049】
以上のように構成された電装部品冷却装置11Bによれば、第1実施形態における電装部品冷却装置11Aと同様に、ヒートシンク25の内部を貫通する冷媒配管28を流れる冷媒の冷熱によってヒートシンク25の表面が冷却され、ヒートシンク25表面の電装部品固定部25a,25bに固定された発熱性のある電装部品21,22が冷却される。その際、ヒートシンク25の表面における電装部品固定部25a,25b以外の範囲に空気が触れることによって結露水Wが発生するが、この結露水Wが下方に流れ落ちても、堰状に形成された結露水遮断部材41,42に遮られて電装部品21,22には付着しない。このため、結露水Wによって電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止できる。
【0050】
結露水遮断部材41,42は、その水平部41a,42aの上辺が傾斜しているため、上方から流れて来る結露水Wは、結露水遮断部材41,42の上辺の傾斜に沿って流れ、結露水遮断部材41,42の端部から下方に流れ落ちる。このため、結露水Wが結露水遮断部材41,42を乗り越えて電装部品21,22に付着することを抑制し、電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止することができる。
【0051】
また、結露水遮断部材41,42の垂下部41b,42bが電装部品21,22の両側辺下端よりも下方まで延びているため、水平部41a,42aの上に流れ落ちた結露水Wが水平部41a,42aの端部から流下する際に垂下部41b,42bに遮られて電装部品21,22には付着しない。このため、結露水Wによって電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止できる。また、結露水遮断部材41,42を断熱材料で形成することにより、結露水遮断部材41,42自体の表面に結露水Wが生じることを防止することができる。
【0052】
[第3実施形態]
図10は、本発明の第3実施形態を示す電装部品冷却装置11Cの正面図である。この電装部品冷却装置11Cにおいても、ヒートシンク25正面の電装部品固定部25a,25bに固定された電装部品21,22の上方に堰状の結露水遮断部材44,45がそれぞれ設けられている。これらの結露水遮断部材44,45は、第2実施形態における結露水遮断部材41,42(図9参照)と同様に、各電装部品21,22の上部に位置する水平部44a,45aと、この水平部44a,45aの両端から下方に向かって垂下する一対の垂下部44b,45bとを備えている。水平部44a,45aの上辺は第2実施形態と同様に傾斜している。
【0053】
垂下部44b,45bは、その長さが第2実施形態における結露水遮断部材41,42の垂下部41b,42bよりも短く、各電装部品21,22の両側辺下端よりも高い位置までの長さしかない。一方、垂下部44b,45bの幅は、第2実施形態における垂下部41b,42bよりも広くされ、垂下部44b,45bの下縁部は、内側(電装部品側)から外側に向かって下方に傾斜している。
【0054】
以上のように構成された電装部品冷却装置11Cによれば、結露水遮断部材44,45の水平部44a,45a上に流れ落ちた結露水Wは、水平部44a,45aの端部から流下する際に垂下部44b,45bに遮られて電装部品21,22には付着しない。この垂下部44b,45bの長さは電装部品21,22の上下方向の長さよりも短いが、垂下部44b,45bの幅が広くされているため、垂下部44b,45bの外縁部を流れ落ちる結露水Wが電装部品21,22に付着しにくい。
また、垂下部44b,45bの下縁部が内側から外側に向かって下方に傾斜しているため、結露水Wの滴が垂下部44b,45bの下縁部を伝って電装部品21,22側に流れることはない。したがって、電装部品21,22を結露水Wから保護することができる。
【0055】
[第4実施形態]
図11図12図13は、本発明の第4実施形態を示す電装部品冷却装置11Dの正面図である。この電装部品冷却装置11Dは、基本的に図9に示す第2実施形態の電装部品冷却装置11Bと同様な構成を備えているため、各部に同じ符号を付して説明を省略する。第2実施形態の電装部品冷却装置11Bとの相違点は、ヒートシンク25における電装部品固定部25a,25b側の面の下辺に、上方から下方に向かって幅および深さが拡大する錐状の切込部50が形成されている点である。この切込部50は角錐状でも円錐状でもよい。また、必ずしも上端が尖っていなくてもよく、例えば所定の幅を持ち、下方に向かって深くなるテーパー溝状等に形成してもよい。
【0056】
図13に示すように、ヒートシンク25の下辺に形成された切込部50により、コントロールボックス7(後面7a)の内外が連通している。そして、図11図12に示すように、結露水遮断部材41,42から流下する結露水Wが切込部50に流れるように、各結露水遮断部材41,42と切込部50との相対位置が設定されている。つまり、例えば下側の結露水遮断部材42における水平部42aの傾斜方向下り側に位置する垂下部42bの直下に切込部50が配置されている。
【0057】
以上のように構成された電装部品冷却装置11Dによれば、結露水遮断部材41,42から流れ落ちる結露水Wが切込部50を経てヒートシンク25の裏面側に流れる。このため、結露水Wによって電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止できる。また、結露水Wがコントロールボックス7の底部に溜まることを防止することができる。
【0058】
[第5実施形態]
図14は、本発明の第5実施形態を示す電装部品冷却装置11Eの正面図である。この電装部品冷却装置11Eでは、ヒートシンク25の正面に複数の電装部品21,22が上下に、且つ水平方向にずれた位置に配置されたレイアウトとなっている。ここでは、上側の電装部品21に設けられた結露水遮断部材41から流下する結露水Wが、下側の電装部品22に設けられた前記結露水遮断部材42の水平部42aの上辺に垂れるように各結露水遮断部材41,42の相対位置が設定されている。具体的には、上側の結露水遮断部材41における水平部41aの傾斜方向下り側に位置する垂下部41bの直下に、下側の結露水遮断部材42における水平部42aの中間部が位置するように、両結露水遮断部材41,42の相対位置が設定されている。
【0059】
また、第4実施形態の電装部品冷却装置11Dと同様な切込部50がヒートシンク25の下辺に形成されている。この切込部50は、下側の結露水遮断部材42における水平部42aの傾斜方向下り側に位置する垂下部42bの直下に配置されている。
さらに、切込部50の両側には、結露水遮断部材41,42と同じく断熱材料により形成された楔形状の集水部材51,52が貼着されている。これらの集水部材51,52の上辺は、切込部50に向かって下がるように傾斜している。
【0060】
以上のように構成された電装部品冷却装置11Bによれば、複数の結露水遮断部材41,42から流れ落ちる結露水Wを最終的に一箇所に集めることができるため、結露水Wの誘導処理が容易になる。また、この結露水Wは最終的に切込部50を経てヒートシンク25の裏面側に流れるため、結露水Wによって電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止することができる。
【0061】
以上説明したように、第1〜第5実施形態に係る電装部品冷却装置11A〜11E、およびこれを備えた空調システムの室外機1によれば、冷媒回路を流れる冷媒の冷熱により発熱性のある電装部品21,22を冷却するにあたり、結露水Wによって電装部品21,22に悪影響が及ぶことを防止することができる。また、冷却対象物以外の熱を冷媒が吸熱してしまうことを防止し、空調システムの効率が低下することを回避ができる。
【0062】
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
【0063】
例えば、上記各実施形態では、コントロールボックス7(ボックス本体7A)の後面7aに開設された冷却用開口部24に、コントロールボックス7の外部からヒートシンク25が固定され、このヒートシンク25のコントロールボックス7内部に露呈する表面に発熱性のある電装部品21,22が取り付けられた構成となっているが、必ずしもこの構成に限られることはない。
【0064】
また、第1実施形態の態様、即ちヒートシンク25の表面における電装部品固定部25a,25b以外の範囲を断熱部材35a〜35fの少なくとも1つを用いて覆う構成と、第2〜第5実施形態の少なくともいずれかの態様、即ちヒートシンクに固定された電装部品21,22の上方に堰状の結露水遮断部材41,42,44,45を設けたり、ヒートシンク25に切込部50および集水部材51,52を設けたりする構成とを組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 室外機
11A〜11E 電装部品冷却装置
21,22 電装部品
25 ヒートシンク
25a,25b 電装部品固定部
28 冷媒配管
35a〜35f 断熱部材
41,42,44,45 結露水遮断部材
41a,42a,44a,45a 水平部
41b,42b,44b,45b 垂下部
50 切込部
W 結露水
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14