【解決手段】 本発明の暖房装置10は、予め貯留した貯留水を気化し蒸気Pを送出する加湿器14と、加湿器14より送出の蒸気Pに空気Eを送出し混合する電動ファン13と、加湿器14より送出の蒸気Pと電動ファン13より送出の空気Eとが混合し送入した加湿空気を加熱し高温加湿空気Kを送出する加熱ダクト11とを備えることとした。
予め貯留した貯留水を気化し蒸気を送出する加湿器と、前記加湿器より送出の前記蒸気に空気を送出し混合する電動ファンと、前記加湿器より送出の前記蒸気と前記電動ファンより送出の前記空気とが混合し送入した加湿空気を加熱し高温加湿空気を送出する加熱ダクトとを備えることを特徴とする暖房装置。
前記加熱ダクトは、前記加湿空気を加熱する加熱器の電導線を密閉して端部側を外部に送出する密閉形送出器を設けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の暖房装置。
前記密閉形送出器は、前記加熱ダクトの底面に固定する断面T形の固定部と、前記固定部の外側を覆う円筒形のキャップと、前記断面T形の固定部の外側の底部と前記円筒形のキャップの内側の底部との間に設けられ弾性材で形成された数珠形状のシール部とで構成され、前記断面T形の固定部と前記円筒形のキャップと前記数珠形状のシール部とのそれぞれの中心線に設けた貫通穴に前記加熱器の電導線が挿入されることを特徴とする請求項3に記載の暖房装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の暖房装置は、二酸化炭素を発生することがなく環境に優しくすることはできるが、加湿温風を発生させ送出する機構が複雑構造となっているという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、環境に優しく簡潔構造で容易に加湿した高温風の送出を行う暖房装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の暖房装置は、予め貯留した貯留水を気化し蒸気を送出する加湿器と、前記加湿器より送出の前記蒸気に空気を送出し混合する電動ファンと、前記加湿器より送出の前記蒸気と前記電動ファンより送出の前記空気とが混合し送入した加湿空気を加熱し高温加湿空気を加湿温風を送出する加熱ダクトとを備えることとした。
また、前記加熱ダクトは、予め定めた傾斜角度に傾斜し、前記高温加湿空気を斜め方向に送出することとした。
また、前記加熱ダクトは、前記加湿空気を加熱する加熱器の電導線を密閉して端部側を外部に送出する密閉形送出器を設けることとした。
さらに、前記密閉形送出器は、前記加熱ダクトの底面に固定する断面T形の固定部と、前記固定部の外側を覆う円筒形のキャップと、前記断面T形の固定部の外側の底部と前記円筒形のキャップの内側の底部との間に設けられ弾性材で形成された数珠形状のシール部とで構成され、前記断面T形の固定部と前記円筒形のキャップと前記数珠形状のシール部とのそれぞれの中心線に設けた貫通穴に前記加熱器の電導線が挿入されることとした。
【発明の効果】
【0006】
本発明の暖房装置は、予め貯留した貯留水を気化し蒸気を送出する加湿器と、前記加湿器より送出の前記蒸気に空気を送出し混合する電動ファンと、前記加湿器より送出の前記蒸気と前記電動ファンより送出の前記空気とが混合し送入した加湿空気を加熱し高温加湿空気を送出する加熱ダクトとを備えることとしたため、環境に優しく簡潔構造で容易に加湿した高温風の送出を行うことができる。
また、前記加熱ダクトは、予め定めた傾斜角度に傾斜し、前記高温加湿空気を斜め方向に送出することとしたため、加湿した高温風を効果的に送出することができる。
また、前記加熱ダクトは、前記加湿空気を加熱する加熱器の電導線を密閉して端部側を外部に送出する密閉形送出器を設けることとしたため、加熱ダクトから気体や液体が漏れることなく電導線より電力を送出することができる。
さらに、前記密閉形送出器は、前記加熱ダクトの底面に固定する断面T形の固定部と、前記固定部の外側を覆う円筒形のキャップと、前記断面T形の固定部の外側の底部と前記円筒形のキャップの内側の底部との間に設けられ弾性材で形成された数珠形状のシール部とで構成され、前記断面T形の固定部と前記円筒形のキャップと前記数珠形状のシール部とのそれぞれの中心線に設けた貫通穴に前記加熱器の電導線が挿入されることとしたため、より確実に加熱ダクトから気体や液体が漏れることなく電導線より電力を送出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の第1の実施形態の暖房装置につき説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、本発明の第1の実施形態の暖房装置の側面図を示す。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の暖房装置10は、加湿器14と、外部より空気を送出する電動ファン13と、加湿器14より送出する蒸気と電動ファン13より送出する空気とを混合した加湿空気を加熱し高温加湿空気を送出する加熱ダクト11とで構成している。
図1では加熱ダクト11と、加熱ダクト11と加湿器14とを連結する連結管17とは断面図を示す。
【0010】
加湿器には、常温の水を蒸発させ加湿を行なう気化式の加湿器や、遠心式や超音波式など水を霧状にして加湿を行なう水噴射式の加湿器や、貯留水を加熱し蒸気を発生させ加湿を行なう蒸気式の加湿器など様々のものがある。
本発明の第1の実施形態の暖房装置では、いずれの方式の加湿器をも使用することができるが、貯留水を加熱し蒸気を発生させる既存の簡潔構造の蒸気式の加湿器14を使用する。そのため暖房装置10を簡潔とすることもできる。
加湿器14は、貯留水を加熱し蒸気を発生させ、発生した蒸気Pは連結管17に送出する。連結管17は、加湿器14で発生し送出する蒸気Pと、電動ファン13より送出管13aにより送出する空気Eとが送入する。なお、電動ファン13より送出する空気Eは加熱ダクト11に直接送入することもできる。
加湿器14は、貯留槽12より送出の水を貯留するが、水位センサ(図示せず)が予め定めた水位以下になったことを検知したとき制御弁(図示せず)が開き、貯留槽12よりの水が送入される。加湿器14では貯留の水が予め定めた水位になるまで送出が行われ、加湿器14の水位は一定の高さに制御されている。
【0011】
加熱ダクト11は、斜め垂直方向に設けられ、コイル形の加熱器15が加熱ダクト11の外筒16の内側に設けられており、加湿器14より送出する蒸気Pと電動ファン13より送出する空気Eとが混合した加湿空気をコイル形の加熱器15により加熱し、高温加湿空気として矢印Kに示すように送出口16aより送出する。
【0012】
加熱ダクト11に設けられたコイル形の加熱器15は、端部にそれぞれ電導線18a、18bが接続している。電導線18a、18bは端部側が密閉形送出器110a、110bを貫通して外部に送出し、電導線18a、18bに電力が与えられコイル形の加熱器15により加熱が行われる。
【0013】
次に、本発明の第1の実施形態の暖房装置の動作につき説明する。
加湿器14は、貯留槽12より送出の水を貯留して加熱し蒸気を発生する。発生した蒸気Pは連結管17に送出する。また、連結管17は、電動ファン13より送出する空気Eとも送入する。蒸気Pと空気Eとは混合し加湿空気となる。
加熱ダクト11は、斜め垂直方向に設けられ、コイル形の加熱器15が加熱ダクト11の外筒16の内側に設けられており、蒸気Pと空気Eとが混合した加湿空気をコイル形の加熱器15により加熱し、高温加湿空気として矢印Kに示すように送出する。
【0014】
以上述べたように、本発明の第1の実施形態の暖房装置は、簡潔構造の既存の加湿器14より容易に発生した蒸気Pと外部よりの空気Eとが混合し生成した加湿空気をコイル形の加熱器15により効果的に加熱し、高温加湿空気を送出し、環境に優しく簡潔構造で容易に加湿した高温風の送出を容易に行うことができる。
さらに、加熱ダクト11は、斜め垂直方向に設けているため、加湿した高温風を効果的に送出することができる。
【0015】
図2は、本発明の第1の実施形態の暖房装置で使用する密閉形送出器の断面図を示す。
図2に示すように、本発明の第1の実施形態の暖房装置で使用する密閉形送出器110aは、
図1に示す加熱ダクト11の外筒16の底面に形成された穴部にナット112aにより固定される断面T形の固定部111aと、固定部111aの外側を覆いネジ部Nにより固定される円筒形のキャップ113aと、断面T形の固定部31aの外側の底部と円筒形のキャップ113aの内側の底部との間に設けられ弾性材で形成された数珠形状のシール部114aとで構成され、断面T形の固定部111aと円筒形のキャップ113aと数珠形状のシール部114aとのそれぞれの中心線に設けた貫通穴Sに
図1に示すコイル形の加熱器15に接続する電導線18aが挿入される。
【0016】
電導線18aは、貫通穴Sに挿入される部分には絶縁材のパイプ19aで覆われている。円筒形のキャップ113aが固定部111aにネジ止めされるときには数珠形状のシール部114aは圧着され、円筒形のキャップ113aと固定部111aの貫通穴Sを塞ぐと共に、電導線18aを覆う絶縁材のパイプ19aに密着する。
従って、電導線18aは加熱ダクト11の外筒16から送出するが加熱ダクト11の外筒16の内部と外側とは上部を除き完全に遮断し、加熱ダクト11の外筒16の側面と底面から気体や液体が漏れることを防止することができる。
なお、本発明の第1の実施形態の暖房装置では密閉形送出器110bも使用するが、密閉形送出器110aと同一構造とする。
【0017】
以下、本発明の第2の実施形態の暖房装置につき説明する。
【実施例2】
【0018】
図3は、本発明の第2の実施形態の暖房装置の側面図を示す。
図3に示すように、本発明の第2の実施形態の暖房装置20は、加湿器24と、外部より空気を送出する電動ファン23と、加湿器24より送出する蒸気と電動ファン23より送出する空気とを混合した加湿空気を加熱し高温加湿空気を送出する加熱ダクト21とで構成している。
図3では加熱ダクト21と、加熱ダクト21と加湿器24とを連結する連結管27とは断面図を示す。
【0019】
加湿器には、常温の水を蒸発させ加湿を行なう気化式の加湿器や、遠心式や超音波式など水を霧状にして加湿を行なう水噴射式の加湿器や、貯留水を加熱し蒸気を発生させ加湿を行なう蒸気式の加湿器など様々のものがある。
加湿器24は、貯留水を加熱し蒸気を発生させ、発生した蒸気Pは連結管27に送出する。電動ファン23より送出する空気Eは送出管23aから加熱ダクト21に直接送入する。
加湿器は、貯留槽22より送出の水を貯留するが、水位センサ(図示せず)が予め定めた水位以下になったことを検知したとき制御弁(図示せず)が開き、貯留槽22よりの水が送入される。加湿器24では貯留の水が予め定めた水位になるまで送出が行われ、加湿器24の水位は一定の高さに制御されている。
【0020】
加熱ダクト21は、垂直方向に設けられ、コイル形の加熱器25が加熱ダクト21の外筒26の内側に設けられており、加湿器24より送出する蒸気Pと電動ファン23より送出管23aにより送出する空気Eとが混合した加湿空気をコイル形の加熱器25により加熱し、高温加湿空気として矢印Kに示すように送出口26aより送出する。
【0021】
加熱ダクト21に設けられたコイル形の加熱器25は、端部にそれぞれ電導線28a、28bが接続している。電導線28a、28bは端部側が密閉形送出器120a、120bを貫通して外部に送出し、コイル形の加熱器25により加熱が行われる。密閉形送出器120a、120bは、本発明の第1の実施形態の暖房装置で使用する密閉形送出器110a、110bと同一構造とする。
【0022】
次に、本発明の第2の実施形態の暖房装置の動作につき説明する。
加湿器24は、貯留槽22より送出の水を貯留して加熱し蒸気を発生する。発生した蒸気Pは連結管27より加熱ダクト21に送出する。また、加熱ダクト21は、電動ファン23より送出する空気Eも送入する。蒸気Pと空気Eとは混合し加湿空気となる。
加熱ダクト21は、垂直方向に設けられ、コイル形の加熱器25が加熱ダクト21の外筒26の内側に設けられており、蒸気Pと空気Eとが混合した加湿空気をコイル形の加熱器25により加熱し、高温加湿空気として矢印Kに示すように送出する。
【0023】
以上述べたように、本発明の第2の実施形態の暖房装置は、簡潔構造の既存の加湿器24より発生した蒸気Pと外部よりの空気Eとが混合し生成した加湿空気をコイル形の加熱器25により加熱し、高温加湿空気を送出し、環境に優しく簡潔構造で容易に加湿した高温風の送出を容易に行うことができる。
【0024】
以下、本発明の第3の実施形態の暖房装置につき説明する。
【実施例2】
【0025】
図4は、本発明の第3の実施形態の暖房装置の側面図を示す。
図4に示すように、本発明の第3の実施形態の暖房装置30は、加湿器34と、外部より空気を送出する電動ファン33と、加湿器34より送出する蒸気と電動ファン33より送出する空気とを混合した加湿空気を加熱し高温加湿空気を送出する加熱ダクト31とで構成している。
図4では加熱ダクト31と、加熱ダクト31と加湿器34とを連結する連結管37とは断面図を示す。
【0026】
加湿器には、常温の水を蒸発させ加湿を行なう気化式の加湿器や、遠心式や超音波式など水を霧状にして加湿を行なう水噴射式の加湿器や、貯留水を加熱し蒸気を発生させ加湿を行なう蒸気式の加湿器など様々のものがある。
加湿器34は、貯留水を加熱し蒸気を発生させ、発生した蒸気Pは連結管37に送出する。電動ファン33より送出する空気Eは送出管33aから加熱ダクト31に直接送入する。
加湿器は、貯留槽32より送出の水を貯留するが、水位センサ(図示せず)が予め定めた水位以下になったことを検知したとき制御弁(図示せず)が開き、貯留槽32よりの水が送入される。加湿器34では貯留の水が予め定めた水位になるまで送出が行われ、加湿器34の水位は一定の高さに制御されている。
【0027】
加熱ダクト31は、水平方向に設けられ、コイル形の加熱器35が加熱ダクト31の外筒36の内側に設けられており、加湿器34より送出する蒸気Pと電動ファン33より送出管33aにより送出する空気Eとが混合した加湿空気をコイル形の加熱器35により加熱し、高温加湿空気として矢印Kに示すように送出口36aより送出する。
【0028】
加熱ダクト31に設けられたコイル形の加熱器35は、端部にそれぞれ電導線38a、38bが接続している。電導線38a、38bは端部側が密閉形送出器130a、130bを貫通して外部に送出し、コイル形の加熱器35により加熱が行われる。密閉形送出器130a、130bは、本発明の第1の実施形態の暖房装置で使用する密閉形送出器110a、110bと同一構造とする。
【0029】
次に、本発明の第3の実施形態の暖房装置の動作につき説明する。
加湿器34は、貯留槽32より送出の水を貯留して加熱し蒸気を発生する。発生した蒸気Pは連結管37より加熱ダクト31に送出する。また、加熱ダクト31は、電動ファン33より送出する空気Eも送入する。蒸気Pと空気Eとは混合し加湿空気となる。
加熱ダクト31は、水平方向に設けられ、コイル形の加熱器35が加熱ダクト31の外筒36の内側に設けられており、蒸気Pと空気Eとが混合した加湿空気をコイル形の加熱器35により加熱し、高温加湿空気として矢印Kに示すように送出する。
【0030】
以上述べたように、本発明の第3の実施形態の暖房装置は、簡潔構造の既存の加湿器34より発生した蒸気Pと外部よりの空気Eとが混合し生成した加湿空気をコイル形の加熱器35により加熱し、高温加湿空気を送出し、環境に優しく簡潔構造で容易に加湿した高温風の送出を容易に行うことができる。
【0031】
図5は、本発明の暖房装置をベッドに使用する実施形態の断面図を示す。
図5に示すように、本発明の暖房装置を使用する暖房式ベッド50は、ベッド40に本発明の暖房装置30が設けられている。
【0032】
ベッド40は、両側の側面43a、43bと、前面42aと、後面42bと、上面41とで箱型に形成されている。箱型のベッド40の内部には本発明の暖房装置30が設けられている。
上面41には上側にタイル層45が形成されている。
図5(A)に示すように、タイル層45は、上面41に複数の穴41aが明けられ、それぞれの穴41aにタイル45aが取り付けられて形成されている。
【0033】
暖房装置30が作動されると、暖房装置30からは矢印Kに示すように高温加湿空気が送出する。高温加湿空気は、箱型のベッド40の内部を循環する。循環する高温加湿空気は、前面42aに形成された複数の穴41aを介しタイル45aを加熱し、タイル層45が加熱状況となる。頭を枕46に当て横になるとタイル層45により身体が温められる。
なお、本発明の暖房装置を使用する暖房式ベッド50は、暖房装置30を設けることとしたが、勿論暖房装置10、20も使用することができる。また、高温加湿空気は、箱型のベッド40の内部を循環し、前面42aに形成した穴46より排出するようにすることもできる。