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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-203973(P2017-203973A)
(43)【公開日】2017年11月16日
(54)【発明の名称】液晶表示装置およびその駆動方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20171020BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20171020BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20171020BHJP
【FI】
   G09G3/36
   G09G3/20 611G
   G09G3/20 611E
   G09G3/20 611J
   G09G3/20 621E
   G09G3/20 623V
   G09G3/20 621D
   G09G3/20 622M
   G09G3/20 623W
   G09G3/20 641E
   G02F1/133 550
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-208206(P2016-208206)
(22)【出願日】2016年10月25日
(31)【優先権主張番号】201610300481.7
(32)【優先日】2016年5月9日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】509112785
【氏名又は名称】中華映管股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100147692
【弁理士】
【氏名又は名称】下地 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161148
【弁理士】
【氏名又は名称】福尾 誠
(72)【発明者】
【氏名】林 享曇
【テーマコード(参考)】
2H193
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H193ZA04
2H193ZC24
2H193ZD32
2H193ZE03
2H193ZF31
5C006AA02
5C006AA14
5C006AC21
5C006AC22
5C006AC24
5C006BB16
5C006FA23
5C006FA36
5C006FA48
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD06
5C080EE28
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ04
5C080JJ07
(57)【要約】
【課題】走査駆動周波数が減少した時に生じるフリッカ現象を効果的に防ぐことのできる液晶表示装置およびその駆動方法を提供する。
【解決手段】液晶表示装置は、液晶表示パネルと、ドライバとを含む。液晶表示パネルは、走査線と、データ線と、画素単位とを含む。画素単位は、それぞれ走査線とデータ線の交差部分に配置され、画素単位は、複数の画素群に分割される。ドライバは、走査線およびデータ線にカップリングされ、表示データに基づいて、走査駆動信号およびデータ駆動信号をそれぞれ走査線およびデータ線に提供することにより、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、液晶表示パネルの画素群を駆動し、それにより、走査駆動周波数が減少した時に生じるフリッカ現象を効果的に防ぎ、液晶表示装置の表示品質を大幅に改善する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走査線と、
複数のデータ線と、
前記走査線と前記データ線の複数の交差部分にそれぞれ配置され、対応する前記走査線とデータ線にカップリングされ、複数の画素群に分割された複数の画素単位と、
を含む液晶表示パネルと、
前記走査線および前記データ線にカップリングされ、表示データに基づいて、複数の走査駆動信号および複数のデータ駆動信号をそれぞれ前記走査線および前記データ線に提供し、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、前記画素群を駆動するドライバと、
を含む液晶表示装置。
【請求項2】
前記ドライバが、同じフレーム周期の異なる時間点で、対応する前記画素群をそれぞれ駆動する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶表示装置の各単位駆動期間が、第1期間および第2期間を含み、前記ドライバが、前記第1期間において第1駆動周波数で前記画素群を駆動し、前記第2期間において第2駆動周波数で前記画素群を駆動する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第2駆動周波数が、前記第1駆動周波数よりも高い請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記画素群の輝度が、前記第2期間において漸進的に変化する請求項3又は4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
複数の走査線、複数のデータ線、および複数の画素単位を含み、前記複数の画素単位が、それぞれ前記走査線と前記データ線の複数の交差部分に配置されて、対応する前記走査線および前記データ線にカップリングされるとともに、複数の画素群に分割された液晶表示装置の駆動方法であって、
表示データを受信するステップと、
前記表示データに基づいて、複数の走査駆動信号および複数のデータ駆動信号をそれぞれ前記走査線および前記データ線に提供し、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、前記画素群を駆動するステップと、
を含む駆動方法。
【請求項7】
同じフレーム周期の異なる時間点で、対応する前記画素群をそれぞれ駆動するステップを含む請求項6に記載の駆動方法。
【請求項8】
前記液晶表示装置の各単位駆動期間が、第1期間および第2期間を含み、前記駆動方法が、
前記第1期間において第1駆動周波数で前記画素群を駆動し、前記第2期間において第2駆動周波数で前記画素群を駆動するステップを含む請求項6に記載の駆動方法。
【請求項9】
前記第2駆動周波数が、前記第1駆動周波数よりも高い請求項8に記載の駆動方法。
【請求項10】
前記画素群の輝度が、前記第2期間において漸進的に変化する請求項8又は9に記載の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものであり、特に、液晶表示装置およびその駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電界効果トランジスタは、例えば、半導体メモリの集積回路の単位素子、高周波信号増幅素子、および液晶表示装置を駆動するディスプレイモジュールの素子として汎用されている。薄膜に形成されるトランジスタは、薄膜トランジスタ(thin film transistor, TFT)と称され、フラットパネルディスプレイに使用される。
【0003】
従来のアモルファスシリコン(a-Si)薄膜トランジスタは、明らかなリーク電流(leakage current)の問題を有する。リーク電流が大き過ぎると、薄型トランジスタをオフにしても薄型トランジスタのチャネルを介して液晶表示パネルのキャパシタ内の電荷が失われるため、電圧が低下し、その結果、液晶の配向が不十分になり、輝度が不正確になる。近年、IGZOを使用したTFTディスプレイが開発され、リーク電流の問題が大幅に改善されたため、走査駆動周波数が減少した。例えば、フレームレートが60Hzから1Hzに減少することによって、節電を達成することができる。
【0004】
しかしながら、走査駆動周波数が減少すると、現在のIGZO表示パネルは、フリッカ(flicker)現象を有する。例えば、フレームレートが1Hzの時、使用者は、毎秒フレームが更新されるたびに輝度の急激な増加を感知する。そのため、フリッカ現象は、1Hzの周波数で生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、走査駆動周波数が減少した時に生じるフリッカ現象を効果的に防ぐことのできる液晶表示装置およびその駆動方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、ドライバとを含む。液晶表示パネルは、複数の走査線と、複数のデータ線と、複数の画素単位(pixel unit)とを含む。画素単位は、それぞれ走査線とデータ線の複数の交差部分に配置され、対応する走査線とデータ線にカップリングされる。画素単位は、複数の画素群に分割される。ドライバは、走査線およびデータ線にカップリングされ、表示データに基づいて、複数の走査駆動信号および複数のデータ駆動信号をそれぞれ走査線およびデータ線に提供することにより、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、画素群を駆動する。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、ドライバは、同じフレーム周期の異なる時間点で、対応する画素群をそれぞれ駆動する。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、液晶表示装置の各単位駆動期間は、第1期間および第2期間を含み、ドライバは、第1期間において第1駆動周波数で画素群を駆動し、第2期間において第2駆動周波数で画素群を駆動する。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、第2駆動周波数は、第1駆動周波数よりも高い。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、画素群の輝度は、第2期間において漸進的に変化する。
【0011】
本発明は、さらに、複数の走査線、複数のデータ線、および複数の画素単位を含む液晶表示装置の駆動方法を提供する。複数の画素単位は、複数の画素群に分割される。駆動方法は、以下のステップを含む。表示データを受信する。表示データに基づいて、複数の走査駆動信号および複数のデータ駆動信号をそれぞれ走査線およびデータ線に提供し、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、画素群を駆動する。
【0012】
本発明の1つの実施形態において、液晶表示装置の駆動方法は、同じフレーム周期の異なる時間点で、対応する画素群をそれぞれ駆動するステップを含む。
【0013】
本発明の1つの実施形態において、液晶表示装置の各単位駆動期間は、第1期間および第2期間を含み、駆動方法は、第1期間において第1駆動周波数で画素群を駆動し、第2期間において第2駆動周波数で画素群を駆動するステップを含む。
【0014】
本発明の1つの実施形態において、第2駆動周波数は、第1駆動周波数よりも高い。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、画素群の輝度は、第2期間において漸進的に変化する。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明の実施形態は、液晶表示パネルの画素群を異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で駆動することにより、走査駆動周波数が減少した時に生じるフリッカ現象を効果的に防ぎ、液晶表示装置の表示品質を大幅に改善することができる。
【0017】
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の1つの実施形態に係る液晶表示装置の概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態に係る画素群分布を示す概略図である。
図3図3(a)〜図3(e)は、図2に実施形態の画素群を駆動した時の対応する輝度を示す図である。
図4図4(a)〜図4(e)は、図2に実施形態の画素群を従来の駆動方法で駆動した時の対応する輝度を示す図である。
図5】本発明の別の実施形態に係る画素群分布を示す概略図である。
図6】画素群を駆動した時の対応する輝度を示す図である。
図7】本発明の1つの実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の1つの実施形態に係る液晶表示装置の概略図である。図1を参照すると、液晶表示装置100は、表示パネル102と、ドライバ104とを含み、表示パネル102は、複数の走査線SL1と、複数のデータ線DL1と、複数の画素単位P1とを含む。表示パネル102は、例えば、IGZO表示パネルであるが、本発明は、これに限定されない。表示パネル102は、他の種類の液晶表示パネルであってもよい。画素単位P1は、それぞれ走査線SL1とデータ線DL1の複数の交差部分に配置され、対応する走査線SL1およびデータ線DL1にカップリングされる。また、ドライバ104は、走査線SL1およびデータ線DL1にカップリングされる。図面を簡潔にするため、そのカップリング関係については図示しない。また、前記複数の画素単位P1は、図2に示すように、複数の画素群に分割され、複数の画素単位P1は、例えば、赤、緑、青の順番で行方向に交互に配置されるが、本発明は、これに限定されない。図2の実施形態において、前記複数の画素単位P1は、4つの画素群G1〜G4に分割されるが、本発明は、これに限定されない。つまり、画素単位P1は、さらに多くの、またはさらに少ない画素群に分割されてもよい。説明を容易にするため、図2では、4つの画素アレイを図示して4つの画素群G1〜G4の分布を説明しているが、図2に示した4つの画素アレイは、実際に同じ画素アレイである。また、図2の画素アレイは、7本の走査線および12本のデータ線に対応する画素単位P1のみを有するが、実際に含まれる画素単位P1の数は、これに限定されない。つまり、画素アレイの大きさは、上記に限定されない。第4N+1データ線に対応する画素単位は、第1画素群G1(点線で囲んだ部分)に分割され、第4N+2データ線に対応する画素単位は、第2画素群G2(点線で囲んだ部分)に分割され、第4N+3データ線に対応する画素単位は、第3画素群G3(点線で囲んだ部分)に分割され、第4N+4データ線に対応する画素単位は、第4画素群G4(点線で囲んだ部分)に分割され、Nは、0または正の整数である。ドライバ104は、表示データに基づいて、複数の走査駆動信号および複数のデータ駆動信号をそれぞれ走査線SL1およびデータ線DL1に提供し、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、第1画素群G1〜第4画素群G4を駆動する。
【0020】
例えば、図3(a)〜図3(e)は、図2の実施形態の画素群を駆動した時の対応する輝度を示す図であり、図3(a)〜図3(d)は、第1画素群G1〜第4画素群G4をそれぞれ駆動した時の第1画素群G1〜第4画素群G4に対応する輝度を示す図であり、図3(e)は、第1画素群G1〜第4画素群G4の重なり合った輝度を示す図である。図3(a)〜図3(e)の実施形態において、液晶表示装置100は、1Hzのフレームレートを有する。つまり、第1画素群G1〜第4画素群G4は、それぞれ1秒に1回駆動(更新)され、画素群は、同じフレーム周期(時間の長さが1秒)の異なる時間点で駆動される。例えば、図3(a)〜図3(e)の実施形態において、第1画素群G1〜第4画素群G4は、0.25秒の間隔で順番に駆動される。画素単位P1の薄膜トランジスタは、リーク電流を有するため、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度は、それぞれ時間とともに減少する。しかしながら、第1画素群G1〜第4画素群G4は、それぞれ異なる時間点で駆動されるため、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせることによって得られる輝度変化を図3(e)に示す。第1画素群G1〜第4画素群G4は、1秒に1回駆動される。つまり、第1画素群G1〜第4画素群G4は、1秒の間隔で暗い(dark)から明るい(bright)に1回変化するが、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせることによって得られる輝度変化は、0.25秒の間隔で暗いから明るいに1回変化するのと等しい。そのため、液晶表示装置100によって表示される画像フレームの輝度変化頻度が上げられる。
【0021】
また、図3(a)〜図3(e)の実施形態において、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせることによって得られる輝度は、従来の技術と比較して、変動幅が小さい。図4(a)〜図4(e)は、図2の実施形態の画素群を従来の駆動方法で駆動した時の対応する輝度を示す図である。図4(a)〜図4(d)に示すように、従来の技術に基づくと、第1画素群G1〜第4画素群G4は、同じ時間点で同時に駆動される。したがって、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせることによって得られる輝度変化は、依然として1秒の間隔に1回、暗いから明るいに変化するため、画像フレームの輝度変化頻度が上げられる図3(a)〜図3(e)とは異なる。また、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度は、リーク電流によって同時に低下するため、図4(e)の第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせることによって得られる輝度の変動幅は、図3(e)の第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせることによって得られる輝度の変動幅よりも大きい(図4(e)において、点線で示した部分が図3(e)の第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度の変動幅である)。
【0022】
上述した実施形態に基づくと、第1画素群G1〜第4画素群G4を異なる時間点で駆動することによって、第1画素群G1〜第4画素群G4の輝度を重ね合わせた時に走査駆動周波数を上げる効果を達成することができる。また、輝度の変動幅を抑制することによって、使用者が画像フリッカを感知しやすい従来の問題を改善することができ、それにより、液晶表示装置100の表示品質を大幅に改善することができる。
【0023】
言及すべきこととして、いくつかの他の実施形態において、画素単位は、図2の実施形態と異なる方法で分割されてもよい。例えば、図5は、本発明の別の実施形態に係る画素群分布を示す概略図である。図5を参照すると、図2の実施形態と比較して、本実施形態の第1画素群G1’は、奇数の走査線と奇数のデータ線に対応する交差部分に画素単位を含み(点線で囲んで示す)、第2画素群G2’は、偶数の走査線と奇数のデータ線に対応する交差部分に画素単位を含み(点線で囲んで示す)、第3画素群G3’は、奇数の走査線と偶数のデータ線に対応する交差部分に画素単位を含み(点線で囲んで示す)、第4画素群G4’は、偶数の走査線と偶数のデータ線に対応する交差部分に画素単位を含む(点線で囲んで示す)。第1画素群G1’〜第4画素群G4’の駆動方法は、図3の実施形態において説明した駆動方法に類似するため、ここでは繰り返し説明しない。
【0024】
さらに、例えば、ドライバ104は、全ての画素群を変動する駆動周波数で駆動してもよい。つまり、図1の実施形態における全ての画素単位P1を駆動して、従来のフリッカ問題を解決することができる。ドライバ104が画素単位P1を駆動する各単位駆動期間は、第1期間および第2期間を含み、ドライバ104は、第1期間において第1駆動周波数で画素単位P1を駆動し、第2期間において第2駆動周波数で画素単位P1を駆動する。第2駆動周波数は、第1駆動周波数よりも高い。第2期間は、画素単位P1の輝度が第1期間における特定の閾値よりも小さくなった時から単位駆動期間の最後までの期間に設定される。液晶表示装置100が静止画像を表示する期間において、各画素単位P1は、各単位駆動期間の開始時間点で同じ輝度を有してもよいが、本発明は、これに限定されない。そのため、画素単位P1の輝度が下がった時、画素単位P1を駆動する周波数を上げて輝度の変動幅を減らすことにより、フリッカ問題を改善することができる。
【0025】
例えば、図6は、画素群を駆動した時の対応する輝度を示す図である。図6を参照すると、本実施形態において、画素単位P1を駆動する各単位駆動期間T1は、第1期間t1および第2期間t2を含むことができ、ドライバ104が第2期間t2において画素単位P1を駆動する周波数は、ドライバ104が第1期間t1において画素単位P1を駆動する周波数よりも高い。図6に示すように、本実施形態において、第1期間t1の時間の長さは2秒であるが、第2期間t2の時間の長さは1秒であり、第1期間t1における画素単位P1の駆動周波数は0.5Hzであるが、第2期間t2における画素単位P1の駆動周波数は2Hzである。つまり、画素単位P1は、第1期間t1において1回駆動されるが(例えば、0秒の時に)、画素単位P1は、第2期間t2において2回駆動される(例えば、2秒と2.5秒の時に)。人間の目は、高周波数の輝度変化や漸進的な輝度変化に対して敏感ではない。そのため、画素単位P1の輝度が第1期間t1において徐々に下がった後、画素単位P1の駆動周波数を上げて(すなわち、第2期間t2の駆動モードに入って)、第2期間t2において輝度を漸進的に変化させることによって(図6に示すように)、輝度の変動幅を効果的に抑制することができる。したがって、使用者が静止像を見ている時に感じるフリッカ現象が大幅に改善されるとともに、液晶表示装置100の全体の駆動周波数を1Hzに維持することにより、低フレームレートを保ち、節電を達成することができる。同じ画素単位P1は、各単位駆動期間の開始時間点で同じ輝度を有してもよい。例えば、図6の実施形態において、同じ画素単位P1は、0秒と3秒の時に同じ輝度を有する。
【0026】
言及すべきこととして、いくつかの別の実施形態において、単位駆動期間T1の時間の長さは、図6の実施形態で説明した長さに限定されず、異なる状況に応じて調整可能である。また、単位駆動期間T1は、異なる駆動周波数を有する複数の期間を含んでもよいため、図6の実施形態に限定されない、隣接する2つの期間において、偶数目の期間(例えば、第2期間)の駆動周波数は、前の期間(例えば、第1期間)の駆動周波数よりも高くなければならない。
【0027】
図7は、本発明の1つの実施形態に係る液晶表示装置の駆動方法を示す図である。図7を参照すると、上述した実施形態からわかるように、液晶表示装置の駆動方法は、以下のステップを含む。表示データを受信する(ステップS702)。そして、表示データに基づいて、複数の走査駆動信号および複数のデータ駆動信号をそれぞれ走査線およびデータ線に提供し、異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で、複数の画素群を駆動する(ステップS704)。例えば、対応する画素群をそれぞれ同じフレーム周期の異なる時間点で駆動することにより、フリッカ問題を改善することができる。さらに、例えば、液晶表示装置の各単位駆動期間は、第1期間および第2期間を含んでもよく、全ての画素群は、第1期間において第1駆動周波数で駆動され、第2期間において第2駆動周波数で駆動される。第2駆動周波数は、第1駆動周波数よりも高く、複数の画素群の輝度は、第2期間において漸進的に変化する。また、同じ画素単位は、各単位駆動期間の開始時間点で同じ輝度を有してもよいが、本発明は、これに限定されない。したがって、液晶表示装置は、静止画像を表示する期間において低フレームレートを有することにより、節電を達成し、フリッカ問題を改善することができる。
【0028】
以上のように、本発明の実施形態は、液晶表示パネルの画素群を異なる駆動時間点で、または変動する駆動周波数で駆動することにより、走査駆動周波数が減少した時に生じるフリッカ現象を効果的に防ぎ、液晶表示装置の表示品質を大幅に改善することができる。また、駆動方法は、パネル設計を変えずに、または特定の材料を使用せずに、パネルのリーク電流によって生じるフリッカ問題を改善するため、液晶表示装置の製造コストを下げることができる。
【0029】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、走査駆動周波数が減少した時に生じるフリッカ現象を防ぐことのできる液晶表示装置および駆動方法に関する。
【符号の説明】
【0031】
100 液晶表示装置
102 表示パネル
104 ドライバ
SL1 走査線
DL1 データ線
P1 画素単位
G1〜G4、G1’〜G4’ 画素群
T1 単位駆動期間
t1 第1期間
t2 第2期間
S702〜S704 液晶表示装置の駆動方法のステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】
2017203973000001.pdf