(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-206308(P2017-206308A)
(43)【公開日】2017年11月24日
(54)【発明の名称】蓋付き容器に用いられるリマインダ装置及び容器
(51)【国際特許分類】
B65D 51/24 20060101AFI20171027BHJP
A61J 7/04 20060101ALI20171027BHJP
【FI】
B65D51/24
A61J7/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-99175(P2017-99175)
(22)【出願日】2017年5月18日
(31)【優先権主張番号】201620453227.6
(32)【優先日】2016年5月18日
(33)【優先権主張国】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】513271313
【氏名又は名称】ボッシュ オートモーティヴ プロダクツ(スジョウ) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSCH AUTOMOTIVE PRODUCTS(SUZHOU)CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ルヤン ジャオ
【テーマコード(参考)】
3E084
4C047
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AB05
3E084BA01
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB12
3E084FA09
3E084GA01
3E084GB01
3E084JA05
3E084JA09
3E084JA20
4C047NN02
4C047NN10
(57)【要約】
【課題】物品を取ることをユーザにリマインドした後に、ユーザによる取り情報を確認して記録することができる蓋付き容器リマインダ装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る、蓋付き容器に用いられるリマインダ装置は、検出モジュールと、リマインダモジュールと、通信モジュールと、コントローラと、を備え、検出モジュールは、第1平面内におけるリマインダ装置の回転を検出するための第1検出モジュールと、第2平面内におけるリマインダ装置の角度ずれを検出するための第2検出モジュールと、を備える。本発明はリマインダ装置を備える容器にも関する。本発明によれば、手作業で物品を装填する仕事を無くすことができ、且つ装填ミスが生じない。且つ、設定されたリマインド情報が触発された場合、本発明のリマインダ装置はそれ自身の状態変化情報を検出し、ユーザが容器の蓋を開いたか否かを正確に判断すると共に、これに基づいてユーザが物品を取ることを判断することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リマインダ装置(1)の状態を検出するための検出モジュール(110)と、
リマインド情報を送信するためのリマインダモジュール(120)と、
外部から入力される情報を受信すると共に、前記リマインダ装置(1)に記録されている情報を出力するための通信モジュール(130)と、
前記検出モジュール(110)、前記リマインダモジュール(120)及び前記通信モジュール(130)の稼働を制御すると共に、前記状態に関連するデータを処理するためのコントローラ(100)と、
を備える、蓋付き容器(2)に用いられるリマインダ装置(1)であって、
前記検出モジュールは、第1平面内における前記リマインダ装置(1)の回転を検出するための第1検出モジュール(16)と、第2平面内における前記リマインダ装置の角度ずれを検出するための第2検出モジュール(17)と、を備えることを特徴とするリマインダ装置。
【請求項2】
前記第1平面は前記リマインダ装置(1)の中心軸線(A)に垂直な平面であり、前記第2平面は前記リマインダ装置(1)の前記中心軸線(A)と前記リマインダ装置(1)の重力方向(G)とが位置する平面であり、
前記第1検出モジュール(16)は前記リマインダ装置(1)の回転回数を検出するために用いられ、前記第2検出モジュール(17)は前記リマインダ装置(1)の前記中心軸線(A)と前記リマインダ装置(1)の前記重力方向(G)との間の夾角(θ)を検出するために用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項3】
前記回転回数が前記蓋付き容器(2)の蓋(21)を開くために必要な回数より大きく、且つ前記夾角(θ)が所定の角度範囲内にある場合、前記コントローラは、ユーザによる開くことを既に確認したこととして、前記リマインド情報を記録する
ことを特徴とする請求項2に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項4】
前記夾角(θ)は、0度と30度との間の範囲内にある
ことを特徴とする請求項3に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項5】
前記第1検出モジュール(16)はジャイロセンサであり、前記第2検出モジュール(17)は加速度センサである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項6】
前記リマインダ装置(1)は、前記通信モジュールを介して外部機器と通信し、設定に必要なリマインド情報及びパラメータを受信することができる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項7】
前記リマインダモジュールは、リマインド情報を表示するための表示モジュール、音モジュール及び/又は振動モジュールを備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項8】
前記リマインダ装置(1)は、リマインダを確認し、リマインダを遅延させ、及び/又はリマインダを取り消すための制御ボタン(15)をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項9】
前記リマインダ装置(1)は、前記蓋付き容器(2)の蓋(21)と固定するための固定装置(12)が設けられるケース体(11)をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のリマインダ装置(1)。
【請求項10】
容器本体(22)と、
回転可能な蓋(21)と、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のリマインダ装置(1)と、
を備える容器(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインテリジェントリマインダ装置に関し、より具体的には、蓋付き容器に用いられるリマインダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工業、商業又は生活において、小型電子部品、機械予備部品、生活用品、食品又は薬品などの、各種の体積が小さく、数が多く、且つよく取る必要がある物品を入れるように、蓋付き容器が広く使用されている。しかし、このような物品は種類が多く、数が多く、体積が小さく、外観類似度が高く、一回に取る量が小さいなどの原因により、取る際に、物品を取り違え、ある物品を繰り返し取るなどの誤りが発生する可能性があり、且つ取り情報について、必要な記録が欠如している。
【0003】
例えば、薬品を入れるための各種類の薬瓶は、生活において最も広く使用されている典型的な蓋付き容器の一種である。病状がひどい患者、又は慢性疾患を患う患者について、専門的な医者及び医療機器による治療が必要であるのみならず、また長期間に大量の薬物を服用することになる。特に、患者は毎日、異なる時間に、異なる頻度で異なる数の薬品を服用する必要がある可能性がある。これは患者にとって、時間通り、用量通りに服薬することができることは、難しいことであり、特に高齢患者にとって尚更である。半数近くの患者は、服薬し忘れたこと、或いは既に服薬したことを忘れたことを経験したことがある。時間通りに服薬し忘れると、病気の治癒を遅延する可能性があるが、既に服薬したことを忘れて再び服薬すると、新たな病気さえも起こされてしまう。
【0004】
服薬することを患者にリマインドするために、現在各種のパターンの薬品カセット式のリマインダ装置がある。現在の服薬リマインダ装置は、通常多くの格子を有する薬品カセットであり、患者は、服用する必要がある薬品を薬品カセットの相応の格子内に手作業で装填し、その後にリマインド情報を逐一に設定する必要がある。しかし、このような薬品カセットは、患者が異なる数の薬品を手作業で装填する必要があるが、装填過程において患者は誤りが非常に出やすく、特に薬品が類似する形状及び色を有する場合に、誤って装填するため誤飲し易い。また、手作業での装填の仕事量が非常に大きく、使用が不便である。さらに、このような薬品カセットは、患者が薬品カセット内の薬品を服用したか否かを確認することができない。
【0005】
服薬リマインダ装置に上述の欠点が存在するのみならず、他の分野に用いられる従来の蓋付き容器リマインダ装置にも、以上に類似する欠点が存在する。従って、手作業で物品を装填することを無くすとともに、ユーザによる取り情報を確認することができる蓋付き容器リマインダ装置が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来の蓋付き容器リマインダ装置に存在する、手作業で物品を装填する必要がある課題、及びユーザによる取り情報を確認できない課題を克服し、蓋付き容器に直接装着することができ、物品を装填する仕事を無くすとともに、物品を取ることをユーザにリマインドした後に、ユーザによる取り情報を確認して記録することができる蓋付き容器リマインダ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このために、本発明の一形態によれば、
前記リマインダ装置の状態を検出するための検出モジュールと、
リマインド情報を送信するためのリマインダモジュールと、
外部から入力される情報を受信すると共に、前記リマインダ装置に記録されている情報を出力するための通信モジュールと、
前記検出モジュール、前記リマインダモジュール及び前記通信モジュールの稼働を制御すると共に、前記状態に関連するデータを処理するためのコントローラと、
を備える、蓋付き容器に用いられるリマインダ装置であって、
前記検出モジュールは、第1平面内における前記リマインダ装置の回転を検出するための第1検出モジュールと、第2平面内における前記リマインダ装置の角度ずれを検出するための第2検出モジュールと、を備えるリマインダ装置が提供されている。
【0008】
好ましくは、前記第1平面は前記リマインダ装置の中心軸線に垂直な平面であり、前記第2平面は前記リマインダ装置の前記中心軸線と前記リマインダ装置の重力方向が存在する平面であり、前記第1検出モジュールは前記リマインダ装置の回転回数を検出するために用いられ、前記第2検出モジュールは前記リマインダ装置の前記中心軸線と前記リマインダ装置の前記重力方向との間の夾角を検出するために用いられる。
【0009】
好ましくは、前記回転回数が前記蓋付き容器の蓋を開くために必要な回数より大きく、且つ前記夾角が所定の角度範囲内にある場合、前記コントローラは前記リマインド情報を、ユーザによる開くことを既に確認したこととして記録する。
【0010】
好ましくは、前記夾角は、0度と30度との間の範囲内にある。
【0011】
好ましくは、前記第1検出モジュールはジャイロセンサであり、前記第2検出モジュールは加速度センサである。
【0012】
好ましくは、前記リマインダ装置は、前記通信モジュールを介して外部機器と通信し、設定に必要なリマインド情報及びパラメータを受信することができる。
【0013】
好ましくは、前記リマインダモジュールは、リマインド情報を表示するための表示モジュール、音モジュール及び/又は振動モジュールを備える。
【0014】
好ましくは、前記リマインダ装置は、リマインダを確認し、リマインダを遅延させ、及び/又はリマインダを取り消すための制御ボタンをさらに備える。
【0015】
好ましくは、前記リマインダ装置は、前記蓋付き容器の蓋と固定するための固定装置が説けられているケース体をさらに備える。
【0016】
本発明のもう一つの形態によれば、容器本体と、回転可能な蓋と、上述のようなリマインダ装置と、を備える容器も提供されている。
【0017】
現在のリマインダ装置と比べて、本発明の蓋付き容器に用いられるリマインダ装置は、物品を入れる容器の蓋に直接装着することができ、手作業で物品を装填する必要があるという仕事を無くした。且つ、設定されたリマインド情報が触発された場合、本発明のリマインダ装置はそれ自身の状態を検出し、ユーザが容器の蓋を確実に開いたか否かを判断することができる。ユーザが容器の蓋を既に開いたと判断すれば、ユーザが物品を取ることを意味するため、リマインダ装置は、リマインド事項が既にユーザに実行された情報を確認して記録する。ある原因により、ユーザが時間通りに物品を取ることができなければ、ユーザは、リマインダ装置を操作してリマインダを取り消し、容器の蓋を開かないことができる。このように、リマインダ装置は、ユーザがリマインダの履歴記録を俯瞰できるように、リマインド事項が完成される状況を完全に記録することができる。
【0018】
以下では、図面を組み合わせて、本発明の例示的な実施例を詳細に記載すると共に、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の蓋付き容器に用いられるリマインダ装置の主な部材を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明のリマインダ装置が蓋付き容器に付加されることを示す略図である。
【
図3】
図3は、本発明のリマインダ装置の状態変化を示す略図である。
【
図4】
図4は、本発明のリマインダ装置の検出判断過程を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本発明のリマインダ装置のケース体の表面配置の例を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、例を組み合わせて本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。本発明の好ましい実施例では、蓋付き薬瓶に用いられるリマインダ装置を例として本発明を説明する。しかし、当業者が理解すべきなのは、これらの例示的な実施例は本発明に対し如何なる制限を形成したことを意味しないということである。例えば、本発明のリマインダ装置は、時間通りに取る必要がある小型電子部品、小型機械部品或いは化学工業製品などを入れる蓋付き容器のリマインダ装置、又は食品、生活用品を入れるための蓋付き容器のリマインダ装置などとして用いられることができる。また、矛盾しない場合に、本発明の実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わせることができる。
【0021】
図1は、本発明の蓋付き容器に用いられるリマインダ装置の主な部材を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明のリマインダ装置は、検出モジュール110と、リマインダモジュール120と、通信モジュール130と、コントローラ100と、を備え、コントローラ100は、検出モジュール110、リマインダモジュール120及び通信モジュール130の稼働を制御する。後述では、各モジュールを詳細に説明する。
【0022】
図2は、本発明のリマインダ装置が蓋付き容器に付加されることを示す略図である。
図2に示すように、リマインダ装置1は通常、蓋付き容器2の蓋21に装着されており、前記蓋は、スパイラルキャップ、平面旋回式キャップなどの、回転する方式で容器本体22に固定される蓋であってもよい。蓋付き容器2には、取ろうとする物品、例えば薬品が入れられている。リマインダ装置1はケース体11を含んでもよく、該ケース体には、蓋付き容器2の蓋21と固定するように固定装置12が設けられてもよく、或いは固定装置12はリマインダ装置1と容器2とを接続できる単独部材である。例えば、固定装置12はゴムストリップ、又はバックル装置であってもよく、該バックル装置は、蓋21における対応部位とバックル固定することができる。当然、他の類型の固定装置を使用してもよく、リマインダ装置1のケース体11と蓋21との取外し可能な固定さえ実現できればよい。リマインダ装置1と蓋付き容器2の蓋21とが固定された後、容器2を開く過程において、蓋21とリマインダ装置1とは共に運動する。容器2内の物品が既に全て取り出された後に、リマインダ装置1を蓋21から取り外して、他の蓋付き容器に用いることができる。
【0023】
以下では、リマインダ装置1の各モジュールを具体的に説明する。検出モジュール110は、前記リマインダ装置の状態を検出するために用いられ、特に検出モジュール110は、第1平面内におけるリマインダ装置1の回転と第2平面内におけるリマインダ装置1の角度ずれと、を検出するために用いられる。この目的のために、検出モジュール100は、第1平面内におけるリマインダ装置1の回転を検出するための第1検出モジュール16、例えばジャイロセンサと、第2平面内におけるリマインダ装置1の角度ずれを検出するための第2検出モジュール17、例えば加速度センサと、を備える。具体的に、前記第1平面はリマインダ装置1の中心軸線Aに垂直な平面であり、前記第2平面はリマインダ装置1の中心軸線Aとリマインダ装置1の重力方向Gが存在する平面である。本稿で挙げられて説明されたジャイロセンサと加速度センサ以外に、第1検出モジュール16と第2検出モジュール17としては、他の如何なる類型の検出モジュール又はセンサを選択してもよく、所要のリマインダ装置の状態さえ検出できればよい。本発明のリマインダ装置は蓋付き容器の蓋に装着されているため、検出モジュール110により検出されるリマインダ装置1の状態は、容器2の蓋21の状態でもある。リマインダ装置の状態と検出モジュール100の検出判断過程については、
図3と
図4を参照して詳細に説明する。
【0024】
リマインダ装置1の内部設定によれば、所定の時間が来た際に、リマインダモジュール120の稼働を触発し、リマインド情報を送信する。また、リマインダモジュール120は、表示モジュール121を備えてもよく、音モジュール及び/又は振動モジュール等を備えてもよい。リマインダモジュール120は表示モジュール121のLCDディスプレイ18にリマインド情報を表示することができ、表示モジュール121の表示灯を点灯させたり消灯させたりし、或いは色を変化させるか、又は音モジュールによってリマインダ音信号、例えば音声リマインダを送信することもできる。当然、リマインダモジュール120は、振動モードのリマインダを提供し、振動モジュールによってユーザにより多くの形式のリマインダを提供することもできる。
【0025】
通信モジュール130は主に、各モジュールの間、及び外部機器との間の通信連絡を完成するためのものである。通信モジュール130によって、カスタマイズされたリマインド情報をリマインダ装置1に入力することができ、且つリマインダ装置1に記録された履歴情報を導出し、記録ファイルを生成することもできる。また、リマインダ装置1は通信モジュール130を介して他の外部電子装置と通信することもでき、例えばスマートフォン等とリンクを確立することにより、ユーザはスマートフォンにおいてリマインド情報を編集すると共に、リマインダ装置1に送信することができ、且つユーザがリマインド事項の記録状況を随時に把握して遡り易いように、記録ファイルをスマートフォンに送信することもできる。通信モジュール130は従来の無線通信モジュール、例えばブルートゥース等の近距離無線通信モジュールであってもよく、他の将来研究開発する通信モジュールであってもよい。
【0026】
上述の各モジュールの制御及び連絡はコントローラ100により完成され、前記コントローラは、全てのモジュールを制御すると共に、検出モジュールにより検出されたリマインダ装置の状態に関するデータを処理することによって、リマインダ装置のリマインダ機能を完成する。コントローラ100はマイクロコントローラ等の、処理機能を有する電子デバイスであってもよい。以下のリマインダ装置の検出判断過程についての記載において、コントローラ100の稼働過程を詳細に説明する。
【0027】
図3は、本発明のリマインダ装置の状態変化を示す略図である。
図4は、本発明のリマインダ装置の検出判断過程を示すフローチャートである。
図3に示すように、リマインダ装置1の検出モジュールは、第1平面内におけるリマインダ装置1の回転回数を検出するための第1検出モジュール16(例えば、ジャイロセンサ)と、第2平面内におけるリマインダ装置1の中心軸線Aと重力方向Gとの間の夾角θを検出するための第2検出モジュール17(例えば、加速度センサ)と、を備える。リマインダ装置1を蓋付き容器2の蓋21に固定した後、蓋21を開いて物品を取り出すために、リマインダ装置1の中心軸線Aに垂直な第1平面内において蓋21を一定の回数(例えば、反時計回りに回転)回転させて初めて、蓋21を容器2から取り外すことができる。よって、第1検出モジュール16はリマインダ装置1が第1平面内において蓋21と共に回転した回数を検出し、回転回数が蓋21を開くために必要な回数(例えば、蓋21におけるねじ山数)より大きければ、蓋21が既に容器の蓋を開くために十分な回数を回転したと判断でき、これにより
図4に示すステップS1(第1検出モジュールは、リマインダ装置の回転回数が制限を超えたか否かを検出)を実行した。しかし、この回転回数という数値のみでは、蓋21が回転して開かれたことを判断するのに十分ではない。ユーザが手で蓋21を回転させて開いたのではなく、容器2が、例えば倒され、或いは他の原因で自身が回転し、例えば、容器2が床に落ちて転がった可能性があるためである。
【0028】
蓋21がユーザに開かれたことを確認するために、リマインダ装置1には、第2検出モジュール17がさらに設けられている。第2検出モジュール17は第2平面内におけるリマインダ装置(蓋21も含む)の角度ずれを検出するために用いられ、前記第2平面はリマインダ装置1の中心軸線Aとリマインダ装置1の重力方向Gが存在する平面であり、且つ前記角度ずれとは、第2平面内におけるリマインダ装置1の中心軸線Aと重力方向Gとの間の夾角θである。ユーザが手で蓋を回転させて開く場合について、一般的に、ユーザは、片手で容器2の本体22を握り、もう片手で蓋21を持って回転させる。このように、リマインダ装置1の中心軸線Aは重力方向Gに稍傾斜し、即ちリマインダ装置1の中心軸線Aと重力方向Gとで第2平面を形成し、且つ両者の間には1つの夾角θを成す。且つ、蓋21を回転させて開いた際に、容器2内の物品が外されることを防止するために、夾角θを所定の角度範囲内に制限しなければならない。通常、夾角θは一般的に0°と30°との間の範囲内にあり、0°と15°との間の範囲内にあることが好ましい。よって、第2検出モジュール17は、リマインダ装置1の中心軸線Aと重力方向Gとの間の夾角θが所定の角度範囲内にあるか否かを測定することができ、これにより
図4に示すステップS2(第2検出モジュールは、リマインダ装置の中心軸線と重力方向との間の夾角が所定の角度範囲内にあるか否かを測定)を実行した。このように、蓋21が十分な回数を回転したことを検出した場合に、夾角θも所定の角度範囲内にあることを検出すれば、蓋21がユーザにより開かれたと判断できる。よって、検出モジュール110の検出結果に基づいて、コントローラ100はユーザが容器を既に開いたことを判定でき、これはリマインド事項の完成が確認されることを意味する。それに伴って、コントローラは、リマインダを取り消すようにリマインダモジュール120を制御すると共に、ユーザが「開いたことを確認」した情報を記録することができる。ここまでは、
図4に示すステップS3(「開いたことを確認」という容器の状態を記録)を実行した。
【0029】
当然、個人の操作習慣の相違に応じて、夾角θが異なる可能性がある。よって、ユーザは使用前に夾角θの大きさを設定し、且つリマインダ装置1に誤判断が現れたか否かによって適切な夾角θを徐々に調整することができる。
【0030】
図5は、本発明のリマインダ装置のケース体の表面配置の例を示す略図である。
図5に示すように、前記表示モジュールは、容器内に入れられた物品の種類、数、取る時間や頻度、取る数、取る状態、及び各種のカスタマイズされたリマインド情報を表示できるLCDディスプレイ18を備える。また、表示モジュール121は、リマインド事項の緊迫性又はリマインド事項の処理状態を表示するように、表示灯14を単独で設けることもできる。例えば、赤色と緑色との2つの表示灯14を設けることができ、リマインド事項が触発される場合、容器内の物品をできるだけ早く取る必要があることにユーザが気づくように、赤色表示灯を点滅させるか、或いは長時間点灯させることができる。逆の場合、取ることが既に完成したら、取ることが既に完成したことをユーザに分からせるように、緑色表示灯を常時点灯させる。当然、表示灯を他の数、例えば1個、3個、ひいてはより多く設けるか、或いは表示灯を単独で設けず、LCDディスプレイ18の輝度或いは色の変化によって関連事項を表示することもできる。例えば、LCDディスプレイ18が高輝度であることにより、すぐに取る必要があることをユーザにリマインドし、LCDディスプレイ18が暗くなり、或いは黒画面になることにより、取ることが既に完成したことを示す。当然、カラーディスプレイを用いれば、より多くの選択ができる。
【0031】
また、リマインダ装置1のケース体11には制御ボタン15が設けられることもでき、ユーザが制御ボタン15によってリマインド情報を処理することができる。例えば、リマインド情報が触発される際に、ユーザは制御ボタン15を押して現在のリマインダを確認するか、現在のリマインダを一定時間後に再び触発させるか、或いは直接に現在のリマインダを飛び越えて次のリマインダに移行するなどができる。例えば、リマインダ装置1には2つの制御ボタンが設けられ、ユーザは、検出モジュール110により蓋21が開かれたことが既に検出された場合に、「確認」のボタンを押して、物品を取ることを完成したことを確認すると共に、リマインダ装置を次のリマインダに移行させ、又は都合が悪くてすぐに服薬できないか或いは今回の服薬を飛び越えるため、「取り消す」のボタンを押してリマインダを停止すると共に、現在のリマインド時間を保留することができる。当然、リマインダ装置1は任意の数の異なる機能の制御ボタンを設けることができ、単独の制御ボタン15を設けず、外部機器に仮想ボタンを設け、例えばスマートフォンのグラフィカルインタフェースにおける操作によって制御ボタンの機能を実現することもできる。
【0032】
また、ケース体11の外面には、リマインダ装置1の電力量を示すように、電源表示灯13を設けることもできる。リマインダ装置1は、如何なる方式で給電又は充電することもできる。
【0033】
本発明のもう一つの実施例によれば、容器本体22と、回転可能な蓋21と、本発明のリマインダ装置1と、を備える容器2が提供されている。このような容器は一連の基準サイズに製造されることができ、リマインダ装置1は蓋21と一体として製造するか、或いは互いに固定することができる。このように、ユーザはこのような容器を用いて小型物品を入れることが便利である。
【0034】
以下では、上述の図面を参照して、本発明のリマインダ装置が蓋付き薬瓶に用いられる使用例を説明する。
【0035】
患者が多種の薬品を服用する必要がある場合、薬品を入れる薬瓶毎にリマインダ装置を提供する。
図2から明らかなように、リマインダ装置1はゴムストリップ又はバックル装置などの固定装置12によって薬瓶の蓋に固定されている。リマインダ装置を薬瓶の蓋に固定する前、或いはその後に、外部機器(例えば、コンピュータ、スマートフォン等)によって関連のリマインド情報及びパラメータをリマインダ装置に入力することができる。
【0036】
リマインド時間が来た時、リマインダモジュール120が触発され、表示モジュール121にリマインド情報が表示され、すぐに服薬することをユーザにリマインドし、或いは音リマインダや振動リマインダが伴う。この場合、ユーザが時間通りに服薬することを決めると、ユーザは一般に薬瓶を持ち、片手で瓶体を握り、片手で蓋を回転させて開く。蓋を回転させて開く過程において、リマインダ装置の検出モジュール110は、リマインダ装置1が第1平面内において回転した回数が設定された回数を超えたか否か、及び第2平面内におけるリマインダ装置1の中心軸線Aと重力方向Gとの間の夾角θが所定の角度範囲内にあるか否かを検出する。検出結果が何れも確認されると、リマインダ装置のコントローラ100は、薬瓶の状態が「開いたことを確認」であると記録する。これは、ユーザが既に時間通りに服薬し、リマインド事項の完成が既に確認されたとコントローラに認められたことを意味する。リマインドする際に、ユーザが都合悪くてすぐに服薬できなければ、ユーザは、「取り消す」のボタンを押して現在のリマインダを停止させて、現在のリマインド時間を保留することができる。このように、コントローラ100は、今回のリマインド事項が完成されていないことを記録する。不注意で薬瓶を落とすと、薬瓶は自由に転ぶが、夾角θが明らかに設定範囲より大きいため、薬瓶がユーザにより開かれたとコントローラ100に認めない。よって、本発明のリマインダ装置は、薬瓶が開くことを正確に判断できるため、ユーザの服薬情報を確認できる。
【0037】
ユーザが薬瓶を開いて薬品を服用した後に、本発明のリマインダ装置は既に、開くことを確認した情報を記録すると共に、リマインド事項を削除した。その後、ユーザが薬品を既に服用したことを忘れて再び薬瓶を開くと(例えば、時間通りにリマインドした後の設定時間内)、リマインダ装置はリマインド情報を送信し、ユーザが繰り返して服薬することを避ける。前記設定時間は、例えば時間通りにリマインドした後の5分、10分、或いは次回にリマインドする前の任意の時間であってもよい。例えば、時間通りにリマインドする以外の如何なる時間に開くことは、全て非常の開きであり、リマインダ装置はリマインド情報を送信すると設定することができる。当然、リマインダ装置のリマインド内容、リマインド時間及びリマインド規則等は、何れもコントローラに対し関連設定をすることにより完成することができる。
【0038】
瓶内の薬品の服用が終了したか、或いはもう服用しない場合、ユーザはリマインダ装置を取り外し、新たな薬瓶の蓋に取り付けることができる。
【0039】
よって、本発明のリマインダ装置によれば、容器における物品をリマインダ装置に装填する必要がなくなり、リマインダ装置を直接に容器の蓋に固定し、物品を装填する仕事を省き、装填ミスを完全に回避し、且つ容器がユーザに開かれることを正確に判断すると共に、ユーザがリマインド事項を完成したか否かの情報を記録することができる。
【0040】
以上では、具体的な実施例を組み合わせて、本発明を詳細に説明した。明らかに、以上の説明及び図面に示される実施例は全て例示的なものであると理解されるべき、本発明を制限するものにはならない。例えば、好ましい実施例では蓋付き薬瓶に用いられるリマインダ装置を例として本発明を説明し、それにおいて、リマインダ装置はスマートフォン等にセットアップされる服薬リマインダ用ソフトウェアと通信することができ、患者は服用する必要がある薬物の名称、数、時間などのデータを自律的に設定することができ、薬物の外観図等をアップロードすることもでき、且つ長い間の服薬データを集めて個人服薬ファイルを生成することができる。しかし、工業、商業などの分野において、リマインダ装置は、他の関連のリマインダ用ソフトウェアと通信し、リマインドすると共に、取り情報を正確に判断する機能を実現することもできる。或いは、リマインダ装置自身が設定モジュールを備え、ユーザは該設定モジュールによってリマインド情報及び基本データの設定を完成することができる。当業者にとって、本発明の精神から離れない場合に、それに対し各種の変形又は補正を行うことができ、これらの変形又は補正は何れも本発明の範囲から離れない。
【符号の説明】
【0041】
11 ケース体
12 固定装置
13 電源表示灯
14 表示灯
15 制御ボタン
16 検出モジュール
17 検出モジュール
18 ディスプレイ
21 蓋
22 容器本体
100 コントローラ
110 検出モジュール
120 リマインダモジュール
121 表示モジュール
130 通信モジュール