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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-206866(P2017-206866A)
(43)【公開日】2017年11月24日
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/00 20060101AFI20171027BHJP
   F01P 1/06 20060101ALI20171027BHJP
   F01P 5/06 20060101ALI20171027BHJP
   F01P 11/12 20060101ALI20171027BHJP
   B60K 11/04 20060101ALI20171027BHJP
   B60K 6/485 20071001ALI20171027BHJP
   B60K 6/405 20071001ALI20171027BHJP
   B60K 6/36 20071001ALI20171027BHJP
【FI】
   E02F9/00 MZHV
   F01P1/06
   F01P5/06 501
   F01P5/06 510Z
   F01P11/12 D
   B60K11/04 E
   B60K6/485
   B60K6/405
   B60K6/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-99525(P2016-99525)
(22)【出願日】2016年5月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079441
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 和彦
(72)【発明者】
【氏名】谷垣 絢太
(72)【発明者】
【氏名】石田 誠司
【テーマコード(参考)】
2D015
3D038
3D202
【Fターム(参考)】
2D015CA02
3D038AA07
3D038AB09
3D038AC02
3D038AC23
3D202AA09
3D202EE01
3D202EE02
3D202EE12
3D202EE19
3D202EE21
3D202EE23
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成によりカップリングケース内のカップリングを冷却風で冷却することにより、原動機の周辺部品の組立性、メンテナンス性等を向上する。
【解決手段】 エンジン室16とカップリングケース13内とを連通して第1の通気路18が設けられている。また、ポンプ室17とカップリングケース13内とを連通して第2の通気路20が設けられている。この上で、冷却ファン11の駆動によってエンジン室16とポンプ室17との間に生じる差圧により、カップリングケース13内には、第1の通気路18と第2の通気路20を通じて冷却風が流れる構成としている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームに搭載された原動機と、
前記原動機によって駆動される油圧ポンプと、
前記原動機の回転を前記油圧ポンプに伝えるために前記原動機の出力軸と前記油圧ポンプの入力軸とを連結するカップリングと、
前記原動機を挟んで前記油圧ポンプと反対側に設けられ熱交換器を冷却するための冷却風を発生する冷却ファンと、
前記原動機と前記油圧ポンプとの間に設けられ、内部に前記カップリングを収容するカップリングケースと、
前記原動機、油圧ポンプ、カップリング、冷却ファン、熱交換器を含む機器を覆った状態で前記車体フレーム上に設けられた外装カバーと、
前記外装カバー内を、前記原動機、冷却ファン、熱交換器が収容された原動機室と前記油圧ポンプ、カップリングが収容されたポンプ室とに仕切る隔壁とを備えてなる建設機械において、
前記原動機室と前記カップリングケース内とを連通して第1の通気路が設けられており、
前記ポンプ室と前記カップリングケース内とを連通して第2の通気路が設けられており、
前記冷却ファンの駆動によって前記原動機室と前記ポンプ室との間に生じる差圧により、前記カップリングケース内には、前記第1の通気路と前記第2の通気路を通じて冷却風が流れることを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記第1の通気路と前記第2の通気路には、開口した先端部に位置してフィルタ部材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記第1の通気路と第2の通気路のうち、前記カップリングケース内に冷却風を流入させる流入側の通気路は、前記カップリングケースの下部位置に設けられており、
前記カップリングケース内から冷却風を流出させる流出側の通気路は、前記流入側の通気路よりも高い前記カップリングケースの上部位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【請求項4】
前記原動機は、内燃機関としてのエンジンと、前記エンジンをアシストするために前記油圧ポンプ側に位置して前記エンジンと直列に設けられたアシスト電動モータとにより構成されており、
前記隔壁は、前記カップリングケースの外周側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば原動機と油圧ポンプとをカップリングを介して接続する構成を備えた油圧ショベル等の建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設機械の代表例としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に搭載され前記下部走行体と共に車体を構成する上部旋回体と、前記上部旋回体の前側に俯仰動可能に設けられたフロント装置とにより構成されている。
【0003】
油圧ショベルの上部旋回体は、旋回フレームに搭載されたエンジンと、前記エンジンによって駆動される油圧ポンプと、前記エンジンの回転を前記油圧ポンプに伝えるために前記エンジンの出力軸と前記油圧ポンプの入力軸とを連結するカップリングと、前記エンジンを挟んで前記油圧ポンプと反対側に設けられラジエータ、オイルクーラ等の熱交換器を冷却するための冷却風を発生する冷却ファンと、前記エンジンと前記油圧ポンプとの間に設けられ、内部に前記カップリングを収容するカップリングケースと、前記エンジン、油圧ポンプ、カップリング、冷却ファン、熱交換器を含む機器を覆った状態で前記旋回フレーム上に設けられた外装カバーと、前記外装カバー内を、前記エンジン、冷却ファン、熱交換器が収容されたエンジン室と前記油圧ポンプ、カップリングが収容されたポンプ室とに仕切る隔壁とを備えている。
【0004】
カップリングは、油圧ポンプに伝わるエンジンのトルク変動を吸収するために、弾性を有する樹脂材料をダンパとして用いる場合がある。しかし、エンジンおよび油圧ポンプの近傍は、これらが発生する熱によって高温状態になるから、耐熱性の低い樹脂材料をダンパとして用いたカップリングは、高温状態に晒されることで耐久性が低下する虞がある。
【0005】
そこで、建設機械には、カップリングケースに吸気口と排気口とを設け、排気口と冷却ファンのカバー内とを排気ホースで接続する構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、冷却ファンによって発生する負圧を利用し、排気ホースを介して排気口からカップリングケース内の空気を吸出している。これにより、カップリングケース内では、吸気口から積極的に空気を流入させてカップリング(樹脂製ダンパ)を冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−250133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1では、カップリングを冷却するために、カップリングケースの排気口と冷却ファンのカバー内とを排気ホースで接続する構成としている。この場合、排気ホースは、エンジンの周囲で配策されることになる。これに対し、エンジンの周囲には、多くの部品、管路、ハーネス等が設けられている。この結果、排気ホースの配策に手間を要する上に、他の部品の取付作業、メンテナンス等を行うときの作業性が低下するという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、簡単な構成によりカップリングケース内のカップリングを冷却風で冷却することができ、原動機の周辺部品の組立性、メンテナンス性等を向上できるようにした建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による建設機械は、車体フレームに搭載された原動機と、前記原動機によって駆動される油圧ポンプと、前記原動機の回転を前記油圧ポンプに伝えるために前記原動機の出力軸と前記油圧ポンプの入力軸とを連結するカップリングと、前記原動機を挟んで前記油圧ポンプと反対側に設けられ熱交換器を冷却するための冷却風を発生する冷却ファンと、前記原動機と前記油圧ポンプとの間に設けられ、内部に前記カップリングを収容するカップリングケースと、前記原動機、油圧ポンプ、カップリング、冷却ファン、熱交換器を含む機器を覆った状態で前記車体フレーム上に設けられた外装カバーと、前記外装カバー内を、前記原動機、冷却ファン、熱交換器が収容された原動機室と前記油圧ポンプ、カップリングが収容されたポンプ室とに仕切る隔壁とを備えてなる建設機械において、前記原動機室と前記カップリングケース内とを連通して第1の通気路が設けられており、前記ポンプ室と前記カップリングケース内とを連通して第2の通気路が設けられており、前記冷却ファンの駆動によって前記原動機室と前記ポンプ室との間に生じる差圧により、前記カップリングケース内には、前記第1の通気路と前記第2の通気路を通じて冷却風が流れることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡単な構成によりカップリングケース内のカップリングを冷却風で冷却することができ、原動機の周辺部品の組立性、メンテナンス性等を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る建設機械としての油圧ショベルを示す正面図である。
図2】上部旋回体の後部を図1中の矢示II−II方向から拡大して示す断面図である。
図3図2中のエンジンの一部、油圧ポンプ、カップリング、カップリングケース等を拡大して示す断面図である。
図4図2中の矢示IV−IV方向から見た要部拡大の断面図である。
図5】フライホイール、油圧ポンプ、カップリング、カップリングケース等を分解して示す分解斜視図である。
図6】本発明の第2の実施の形態による冷却ファン、カップリングケース等を備えた上部旋回体の後部を図2と同様位置から見た断面図である。
図7図6中のエンジンの一部、油圧ポンプ、カップリング、カップリングケース、各通気路等を図3と同様位置から見た断面図である。
図8】本発明の第3の実施の形態によるエンジンおよびアシスト電動モータを備えた上部旋回体の後部を図2と同様位置から見た断面図である。
図9】本発明の変形例を図3と同様位置から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械の代表例として、クローラ式の油圧ショベルを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0013】
図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態を示している。この第1の実施の形態では、原動機としてディーゼルエンジンを適用し、冷却ファンとして外部から吸い込んだ空気を熱交換器に供給する吸込み式の冷却ファンを適用した場合を例示している。
【0014】
図1において、油圧ショベル1は、クローラ式の建設機械を構成している。この油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、前記下部走行体2上に旋回可能に搭載され、前記下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3と、前記上部旋回体3の前,後方向の前側に俯仰動可能に設けられ、複数のアクチュエータを動力源として土砂の掘削作業等を行うフロント装置4とにより構成されている。
【0015】
旋回フレーム5は、上部旋回体3の支持構造体を形成する車体フレームとして構成されている。図2に示すように、旋回フレーム5は、前,後方向に延びる厚肉な鋼板等からなる平板状の底板5Aと、前記底板5A上に立設され、左,右方向に所定の間隔をもって前,後方向に延びた左縦板5B,右縦板5Cと、前記底板5A、各縦板5B,5Cから左,右方向の外側に向けて張出し、前,後方向に間隔をもって複数本設けられた張出しビーム5Dと、前記各縦板5B,5Cの左,右方向に間隔をもって前,後方向に延び、前記各張出しビーム5Dの先端側に取付けられた左サイドフレーム5E,右サイドフレーム5Fとを含んで構成されている。
【0016】
旋回フレーム5の後側には、左,右の縦板5B,5C間に位置して複数個、例えば左,右方向の左側に位置して前,後方向に間隔をもった2個の支持ブラケット5G(後側の1個のみ図示)と、左,右方向の右側に位置して前,後方向に間隔をもった2個の支持ブラケット5H(図4参照)とが設けられている。左側(後述の熱交換器12側)に位置する2個の左支持ブラケット5Gは、左縦板5Bの近傍に配置され、後述する防振マウント8を介してエンジン7の左側部位を支持するものである。一方、右側(後述の油圧ポンプ9側)に位置する2個の右支持ブラケット5Hは、右縦板5Cの近傍に配置され、防振マウント8を介してエンジン7の右側部位を支持するものである。
【0017】
図2図3に示すように、旋回フレーム5には、各張出しビーム5D間の空間を覆うように複数枚のアンダカバー5J,5K(後側の2枚のみ図示)が設けられている。各アンダカバー5J,5Kのうち、右側のアンダカバー5Kには、油圧ポンプ9の下側に位置して流通口5Lが設けられている。この流通口5Lは、後述のポンプ室17と外部との間で空気を流通させるものである。
【0018】
カウンタウエイト6は、旋回フレーム5の後側に設けられている。このカウンタウエイト6は、フロント装置4との重量バランスをとるもので、凸円弧状をした後面を有する重量物として形成されている。カウンタウエイト6は、左,右の縦板5B,5Cの後部に取付けられている。
【0019】
エンジン7は、左,右方向に延在する横置き状態で旋回フレーム5の後側位置に搭載された原動機を構成している。このエンジン7の左側には、後述の熱交換器12に冷却風を供給するための冷却ファン11が設けられている。一方、エンジン7の右側には、出力軸を構成するフライホイール7Aが設けられ、このフライホイール7Aを取囲む位置には、複数個のめねじ穴(図示せず)が設けられたケース接合面7Bが形成されている。このケース接合面7Bは、後述するカップリングケース13のエンジン接合面13Aと接合されるものである。
【0020】
さらに、エンジン7には、旋回フレーム5の各支持ブラケット5G,5Hに対応するように、前,後方向の側面に位置して4個の取付脚7C,7D(左側の2個と右側の1個のみ図示)が設けられている。この取付脚7C,7Dは、防振マウント8を介して旋回フレーム5の各支持ブラケット5G,5Hに取付けられている。これにより、エンジン7は、旋回フレーム5の後側に防振状態で支持されている。
【0021】
油圧ポンプ9は、エンジン7の右側に設けられ、エンジン7によって駆動されるものである。油圧ポンプ9は、作動油タンク(図示せず)から供給される作動油を、圧油として制御弁装置(図示せず)に向け吐き出するものである。油圧ポンプ9は、エンジン7側に突出した入力軸9Aと、この入力軸9Aから入力される回転力を減速する減速機構と、減速した回転力で駆動されるポンプ本体部(いずれも図示せず)とを備えている。
【0022】
図3に示すように、カップリング10は、エンジン7のフライホイール7Aと油圧ポンプ9の入力軸9Aとを連結するものである。これにより、カップリング10は、エンジン7の回転を油圧ポンプ9に伝えることができる。カップリング10は、後述するカップリングケース13の内部に収容されている。カップリング10は、エンジン7のトルク変動、回転中心軸線のずれ等を吸収するために、エンジン7の出力軸となるフライホイール7Aと油圧ポンプ9の入力軸9Aとを弾性的に連結している。
【0023】
即ち、図5に示すように、カップリング10は、エンジン7の出力軸となるフライホイール7Aに、周方向(回転方向)に間隔をもって取付けられる複数個、例えば4個のエンジン側ブロック10Aと、油圧ポンプ9の入力軸9Aに取付けられたハブ部材10Bと、前記ハブ部材10Bの外周側に、径方向外側に突出した状態で周方向に間隔をもって取付けられた複数個、例えば4個のポンプ側ブロック10Cと、前記ハブ部材10Bを取囲んで配置され前記各エンジン側ブロック10Aと各ポンプ側ブロック10Cとの間を弾性的に連結する弾性体10Dとにより構成されている。ここで、弾性体10Dは、例えば弾性を有する樹脂材料を用いて厚肉な円筒状に形成されている。
【0024】
このように構成されたカップリング10は、エンジン7のフライホイール7Aに取付けられた各エンジン側ブロック10Aと、油圧ポンプ9の入力軸9Aにハブ部材10Bを介して取付けられた各ポンプ側ブロック10Cとを、弾性体10Dを挟んで周方向に対向させる。これにより、カップリング10は、例えば、エンジン7から油圧ポンプ9に伝わる衝撃やトルク変動を弾性体10Dによって緩和することができる。
【0025】
図2に示すように、冷却ファン11は、エンジン7を挟んで油圧ポンプ9と反対側、即ち、エンジン7の左側に位置して設けられている。この冷却ファン11は、エンジン7によって回転されることにより、後述する外装カバー14の外部の空気を冷却風としてエンジン室16内に吸い込み、この吸い込んだ冷却風を熱交換器12に供給する吸込み式の冷却ファンとして構成されている。
【0026】
熱交換器12は、冷却ファン11に対し冷却風の流れ方向の上流側、即ち、冷却ファン11の左側に対面して設けられている。この熱交換器12は、例えば、角枠状の支持枠体12A内に、エンジン7の冷却水を冷却するラジエータ12B、作動油を冷却するオイルクーラ(図示せず)等を収容している。支持枠体12Aには、冷却ファン11を取囲む円筒状のファンシュラウド12A1が設けられている。
【0027】
カップリングケース13は、エンジン7と油圧ポンプ9との間に設けられている。このカップリングケース13は、エンジン7の回転を油圧ポンプ9に伝えるカップリング10を収容するものである。図3図5に示すように、カップリングケース13のエンジン7側(左側)には、エンジン7のケース接合面7Bと対面するフランジ状(円環状)のエンジン接合面13Aを有している。一方、カップリングケース13の油圧ポンプ9側(右側)は、漸次縮径し、小径な端部には、油圧ポンプ9が取付けられている。
【0028】
即ち、カップリングケース13は、エンジン接合面13Aの内周から油圧ポンプ9側に延びた大径な円筒面部13Bと、円筒面部13Bの油圧ポンプ9側の端部から油圧ポンプ9に向けて縮径したテーパ面部13Cとを備えている。ここで、テーパ面部13Cの傾斜角度は、カップリングケース13の内部に収容されるエンジン7のフライホイール7A、カップリング10の大きさ、形状等の条件に応じて設定されるものである。従って、テーパ面部13Cの傾斜角度は、適宜に設定できるものであり、しかも、テーパ面部13Cに代えて平坦面部とすることもできる。
【0029】
カップリングケース13は、そのエンジン接合面13Aをエンジン7のケース接合面7Bに対面させ、周囲にボルト13D(図4参照)を螺合することにより、エンジン7の右端部に取付けられている。さらに、カップリングケース13には、エンジン接合面13Aと反対側の端部に油圧ポンプ9を取付けることができる。
【0030】
さらに、カップリングケース13の円筒面部13Bには、後述する第1の通気路18が設けられている。また、カップリングケース13のテーパ面部13Cには、その外周寄りに位置して後述する第2の通気路20が設けられている。
【0031】
図2に示すように、外装カバー14は、エンジン7、油圧ポンプ9、カップリング10、冷却ファン11、熱交換器12を含む機器を覆った状態で、旋回フレーム5上に設けられている。外装カバー14は、後述のキャブ21とカウンタウエイト6との間に設けられている。具体的には、外装カバー14は、熱交換器12の左側を覆う左面カバー部14Aと、油圧ポンプ9等の右側を覆う右面カバー部14Bと、各カバー部14A,14Bの上側に位置してエンジン7等の上側を覆う上面カバー部14Cとを含んで構成されている。
【0032】
ここで、冷却風の流れ方向の上流側となる左面カバー部14Aの上側位置および上面カバー部14Cの左側位置には、外気を吸い込むための流通口14Dがそれぞれ設けられている。一方、冷却風の流れ方向の下流側となる上面カバー部14Cの左,右方向の中間部位には、温まった冷却風をエンジン室16から排出するための流通口14Eが設けられている。さらに、上面カバー部14Cの右側部位には、ポンプ室17内の温まった空気を排出するための流通口14Fが設けられている。
【0033】
隔壁15は、外装カバー14内の右側寄りに前,後方向および上,下方向に延びて設けられている。隔壁15は、外装カバー14内を、エンジン7、冷却ファン11、熱交換器12が収容された原動機室としてのエンジン室16と、油圧ポンプ9、カップリング10(カップリングケース13の大部分)が収容されたポンプ室17とに仕切るものである。図3に示すように、隔壁15は、例えば、旋回フレーム5の右縦板5Cと外装カバー14の上面カバー部14Cとの間に位置してカップリングケース13の外周側に配置された板体として形成されている。具体的には、図4に示すように、カップリングケース13の外周側を覆う隔壁15は、カップリングケース13の上側に位置して前,後方向に延びた上側板部15Aと、カップリングケース13を前,後方向から挟むように前記上側板部15Aから下向きに延びた前下側板部15B、後下側板部15Cとにより門型状に形成されている。
【0034】
隔壁15は、エンジン7とカップリングケース13との境界位置(取付部位)から右側にずれたカップリングケース13の外周側に配置されている。これにより、隔壁15は、例えば、油圧ポンプ9側で作動油が漏れて飛散するような事態が発生しても、カップリングケース13と外装カバー14との間を覆うことにより、飛散した作動油が高温になったエンジン7側に接触しないようにすることができる。なお、隔壁15は、エンジン7とカップリングケース13との接続位置の近傍に配置することもできる。この場合には、カップリングケース13は、ほぼ全体がポンプ室17に配置される。
【0035】
ここで、エンジン室16の圧力とポンプ室17の圧力との関係について説明する。油圧ショベル1の稼働時には、エンジン室16の内部の圧力とポンプ室17の内部の圧力との間に差が生じている。具体的には、ポンプ室17は、旋回フレーム5のアンダカバー5Kに設けられた流通口5Lと、外装カバー14の上面カバー部14Cに設けられた流通口14Fとによって外部と連通しており、大気圧となっている。
【0036】
一方、エンジン室16は、外装カバー14の上面カバー部14Cに設けられた流通口14Eによって外部と連通している。しかし、エンジン室16には、吸込み式の冷却ファン11によって、流通口14Eによる空気の排出量を超える大量の空気が外部から吸い込まれる。このために、エンジン室16は、大気圧よりも高い圧力、即ち、正圧となっている。これにより、エンジン室16とポンプ室17との間には差圧が生じている。
【0037】
次に、第1の実施の形態の特徴部分となる第1の通気路18と第2の通気路20の構成について、詳細に説明する。
【0038】
図3図5において、第1の通気路18は、カップリングケース13の外周側に設けられている。例えば、第1の通気路18は、1本のパイプ部材からなり、その基端側がカップリングケース13の円筒面部13Bに取付けられている。ここで、第1の通気路18は、カップリングケース13内に冷却風を流入させる流入側の通気路となっている。また、流入側となる第1の通気路18は、カップリングケース13の下部位置、即ち、円筒面部13Bの最下部に接続して設けられている。
【0039】
第1の通気路18は、円筒面部13Bの最下部から下向きに延びつつ、屈曲して左側(エンジン7側)に延び、その先端側の開口18Aは、エンジン室16に達している。これにより、第1の通気路18は、エンジン室16とカップリングケース13内とを連通させている。
【0040】
第1の通気路18は、円筒面部13Bの最下部に接続することで、エンジン室16内の低い位置に連通することができる。この場合、エンジン室16内では、低い位置に温度の低い空気が流通するから、第1の通気路18は、エンジン室16内でも低い位置を流れる温度の低い空気をカップリングケース13内に流通させることができる。さらに、第1の通気路18は、先端側の開口18Aが左側を向くように配設されている。これにより、第1の通気路18には、冷却ファン11によってエンジン室16内を左側から右側へと流れる冷却風が効率的に流入する。
【0041】
フィルタ部材19は、第1の通気路18の先端部の開口18Aに位置して設けられている。このフィルタ部材19は、エンジン室16内に進入したゴミ、虫、塵埃等の異物を捕えることにより、カップリングケース13内への異物の進入を抑制することができる。
【0042】
第2の通気路20は、カップリングケース13の外周側に設けられている。例えば、第2の通気路20は、1本のパイプ部材からなり、その基端側がカップリングケース13のテーパ面部13Cに取付けられている。ここで、第2の通気路20は、カップリングケース13内から冷却風を流出させる流出側の通気路となっている。また、流出側となる第2の通気路20は、流入側となる第1の通気路18と離れた位置、具体的には、カップリングケース13の上部位置、即ち、テーパ面部13Cの上部に接続して設けられている。
【0043】
そして、第2の通気路20は、テーパ面部13Cの上部から油圧ポンプ9の上方に向けて右向きに延び、その先端側の開口20Aがポンプ室17に開口している。これにより、第2の通気路20は、ポンプ室17とカップリングケース13内とを連通させている。また、第2の通気路20の開口20Aには、前述したフィルタ部材19が設けられている。
【0044】
第2の通気路20は、テーパ面部13Cの上部に接続することで、エンジン室16内の高い位置に連通することができる。この場合、カップリングケース13内でカップリング10と熱交換して温度上昇した冷却風は、このカップリングケース13内を上側に向けて流れる。従って、カップリングケース13の高い位置に設けた第2の通気路20は、上側に向けて順次流れてくる温まった冷却風を、ポンプ室17側に効率的に流出させることができる。
【0045】
しかも、第1の通気路18は、カップリングケース13の下部位置に配置し、第2の通気路20は、カップリングケース13の上部位置に配置している。これにより、第1の通気路18と第2の通気路20とは、カップリング10の軸中心線を挟んで対称位置に配置されている。従って、カップリングケース13の内部では、第1の通気路18から第2の通気路20までの冷却風の流通距離を長く設定することができる。この結果、冷却風によってカップリング10を効率よく冷却することができる。
【0046】
なお、キャブ21は、旋回フレーム5の左前側に搭載されている。このキャブ21は、オペレータが搭乗するもので、その内部には、オペレータが着座する運転席、走行用の操作レバー、作業用の操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。
【0047】
第1の実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
【0048】
オペレータは、上部旋回体3のキャブ21に搭乗し、エンジン7を始動して油圧ポンプ9を駆動する。これにより、油圧ポンプ9から圧油が吐き出され、この圧油は制御弁装置を介して、下部走行体2、フロント装置4の各種油圧アクチュエータに供給される。
【0049】
キャブ21に搭乗したオペレータが走行用の操作レバーを操作したときには、下部走行体2により車両を前進または後退させることができる。一方、キャブ21内のオペレータが作業用の操作レバーを操作することにより、フロント装置4を俯仰動させて土砂の掘削作業等を行うことができる。
【0050】
油圧ショベル1の稼働時、エンジン7の出力軸となるフライホイール7Aから出力されたトルクは、弾性体10Dを有するカップリング10を介して、油圧ポンプ9の入力軸9Aに伝達される。この場合、カップリング10の弾性体10Dは、弾性変形することにより、エンジン7のフライホイール7Aと油圧ポンプ9の入力軸9Aとの間のトルク変動、回転中心軸線のずれ等を吸収することができる。
【0051】
油圧ショベル1が稼動しているときには、吸込み式の冷却ファン11がエンジン7によって回転される。これにより、図2中に矢示Aで示すように、外装カバー14の左面カバー部14Aおよび上面カバー部14Cに設けた流通口14Dからエンジン室16内に外気が吸い込まれ、冷却風として熱交換器12に供給される。この熱交換器12では、エンジン冷却水や作動油を熱交換して冷却することができる。
【0052】
次に、矢示Bで示すように、熱交換器12を通過した冷却風のうち、その大部分は、エンジン7の周囲を流れた後、上面カバー部14Cに設けた流通口14Eから外部に排出される。
【0053】
一方、図3中の矢示Cで示すように、熱交換器12を通過した一部の冷却風は、エンジン室16から第1の通気路18を通じてカップリングケース13内に流入し、このカップリングケース13内でカップリング10を冷却した後に、第2の通気路20からポンプ室17に流出する。このときに、正圧のエンジン室16と大気圧のポンプ室17との間には差圧が生じているから、冷却風は、第1の通気路18、カップリングケース13内、第2の通気路20を通じ、圧力の高いエンジン室16から圧力の低いポンプ室17に積極的に流通させることができる。これにより、カップリングケース13内では、多くの冷却風によってカップリング10を効率的に冷却することができる。
【0054】
矢示Dで示すように、第2の通気路20からポンプ室17に流出した冷却風は、旋回フレーム5のアンダカバー5Kに設けた流通口5Lと、外装カバー14の上面カバー部14Cに設けた流通口14Fとから外部に排出することができる。
【0055】
かくして、第1の実施の形態によれば、エンジン室16とカップリングケース13内とを連通して第1の通気路18が設けられている。また、ポンプ室17とカップリングケース13内とを連通して第2の通気路20が設けられている。この上で、冷却ファン11の駆動によってエンジン室16とポンプ室17との間に生じる差圧により、カップリングケース13内には、第1の通気路18と第2の通気路20を通じて冷却風が流れる構成としている。
【0056】
従って、エンジン室16とポンプ室17との間の差圧を利用することにより、カップリングケース13内では、多くの冷却風を流通させることができ、カップリング10を効率的に冷却することができる。これにより、第1の実施の形態では、特許文献1のように、エンジン7の周囲でホース等を配策することなく、カップリング10を冷却することができる。
【0057】
この結果、カップリングケース13に第1の通気路18と第2の通気路20を設けるという簡単な構成により、カップリングケース13内のカップリング10を冷却風で効率よく冷却することができる。これにより、エンジン7周りの構成を簡略化でき、エンジン7の周辺に部品を組付ける組立性、メンテナンス性等を向上することができる。
【0058】
第1の通気路18と第2の通気路20には、開口した先端部、即ち、それぞれの開口18A,20Aに位置してフィルタ部材19が設けられている。これにより、フィルタ部材19は、カップリングケース13内へのゴミ、虫、塵埃等の異物の進入を抑制することができるから、カップリング10の耐久性等を向上することができる。
【0059】
一方、カップリングケース13内に冷却風を流入させる流入側となる第1の通気路18は、カップリングケース13の下部位置に設けられている。また、カップリングケース13内から冷却風を流出させる流出側となる第2の通気路20は、第1の通気路18よりも高い位置となるカップリングケース13の上部位置に設けられている。
【0060】
この場合、エンジン室16内では、低い位置に温度の低い空気が流通するから、第1の通気路18は、エンジン室16内でも低い位置を流れる温度の低い空気をカップリングケース13内に流通させることができる。また、カップリングケース13内でカップリング10と熱交換して温度上昇した冷却風は、カップリングケース13内を上側に向けて流れるから、高い位置に設けた第2の通気路20から温まった冷却風を効率的に流出させることができる。
【0061】
しかも、第1の通気路18と第2の通気路20とは、カップリング10の軸中心線を挟んで対称位置に配置されている。従って、カップリングケース13の内部では、第1の通気路18から第2の通気路20までの冷却風の流通距離を長く設定することができる。これらのことにより、カップリングケース13では、冷却風をカップリング10に満遍なく当てることができ、カップリング10を効率よく冷却することができる。
【0062】
次に、図6および図7は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、冷却ファンとして内部の空気を外部に向けて吐き出す(排出する)ことにより、外部から吸い込まれる空気を熱交換器に供給する吐出し式の冷却ファンを適用したことにある。なお、第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0063】
図6において、第2の実施の形態による冷却ファン31は、エンジン7の左側に位置して設けられている。この冷却ファン31は、エンジン7によって回転されることにより、エンジン室16の内部の空気を外部に向けて吐き出すことにより、外装カバー14の外部からエンジン室16内に吸い込まれる空気を熱交換器12に供給する吐出し式の冷却ファンとして構成されている。従って、吐出し式の冷却ファン31が駆動された状態では、エンジン室16内の空気が吐き出されるから、エンジン室16は、大気圧よりも低い圧力、即ち、負圧となっている。これにより、負圧となったエンジン室16と大気圧となったポンプ室17との間には差圧が生じている。
【0064】
図7に示すように、第2の実施の形態による第1の通気路32は、カップリングケース13の円筒面部13Bの最上部に取付けられている。第1の通気路32は、カップリングケース13内の冷却風を流出させる流出側の通気路となっている。第1の通気路32は、円筒面部13Bの最上部から上向きに延びつつ、屈曲して左側(エンジン7側)に延び、その先端側の開口32Aは、エンジン室16に達している。これにより、第1の通気路32は、エンジン室16とカップリングケース13内とを連通させている。
【0065】
第2の実施の形態による第2の通気路33は、カップリングケース13のテーパ面部13Cの下部位置に取付けられている。第2の通気路33は、カップリングケース13内に冷却風を流入させる流入側の通気路となっている。第2の通気路33は、テーパ面部13Cの上部から油圧ポンプ9の下方に向けて右向きに延び、その先端側の開口33Aがポンプ室17に開口している。これにより、第2の通気路33は、ポンプ室17とカップリングケース13内とを連通させている。
【0066】
次に、第2の実施の形態による空気(冷却風)の流れについて述べる。油圧ショベル1が稼動しているときには、吐出し式の冷却ファン31がエンジン7によって回転される。これにより、図6中に矢示Eで示すように、冷却ファン31は、エンジン室16内の空気を熱交換器12に向けて吹き付けることにより、このエンジン室16内の空気を外装カバー14の左面カバー部14Aおよび上面カバー部14Cに設けた流通口14Dから外部に吐き出す。これに伴い、矢示Fで示すように、上面カバー部14Cに設けた流通口14Eから外部の空気が流入する。これにより、冷却ファン31が吐き出す冷却風によって熱交換器12を冷却することができる。
【0067】
ここで、エンジン室16は、冷却ファン31によって空気が吐き出されることにより、このエンジン室16内は負圧となるから、負圧のエンジン室16と大気圧のポンプ室17との間には差圧が生じる。これにより、矢示Gで示すように、旋回フレーム5のアンダカバー5Kの流通口5Lと外装カバー14の上面カバー部14Cの流通口14Fからポンプ室17内に空気が流入し、この流入した空気の一部は、矢示Hで示すように、第2の通気路33、カップリングケース13内、第1の通気路32を通じ、圧力の高いポンプ室17から圧力の低いエンジン室16に積極的に流通させることができる。これにより、カップリングケース13内では、多くの冷却風によってカップリング10を効率的に冷却することができる。
【0068】
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態では、旋回フレーム5のアンダカバー5Kの流通口5Lと外装カバー14の上面カバー部14Cの流通口14Fからポンプ室17内に流入した冷えた空気を、カップリングケース13内に流入させることができる。これにより、冷えた空気によってカップリング10を効率的に冷却することができる。
【0069】
次に、図8は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、原動機は、内燃機関としてのエンジンと、エンジンをアシストするために油圧ポンプ側に位置してエンジンと直列に設けられたアシスト電動モータとにより構成されており、隔壁は、カップリングケースの外周側に配置されたことにある。なお、第3の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0070】
図8において、41は第3の実施の形態による原動機を示している。この原動機41は、ディーゼルエンジン等の内燃機関からなるエンジン42と、前記エンジン42をアシストするために油圧ポンプ9側に位置して前記エンジン42と直列に設けられたアシスト電動モータ43とにより構成されている。アシスト電動モータ43には、カップリングケース13を取付ける構成となっている。ここで、原動機41は、エンジン42側に出力軸をなすフライホイール42A、取付脚42Bを有し、アシスト電動モータ43側にケース接合面43A、取付脚43Bを有している。
【0071】
アシスト電動モータ43のケース接合面43Aには、カップリングケース13が取付けられ、エンジン42のフライホイール42Aには、カップリング10が取付けられている。
【0072】
かくして、このように構成された第3の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態では、原動機41のカップリング10側にアシスト電動モータ43を配設しているから、アシスト電動モータ43が発生する熱がカップリング10に伝わる虞がある。しかし、第3の実施の形態によれば、エンジン室16とポンプ室17との間の差圧を利用し、各通気路18,20を通じカップリングケース13内で冷却風を流通させているから、この冷却風によりカップリング10を冷却することができる。
【0073】
なお、第1の実施の形態では、第1の通気路18は、カップリングケース13の円筒面部13Bに接続されたパイプ部材により形成し、このパイプ部材をエンジン7側に延ばすことにより、開口18Aをエンジン室16に配置している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、図9に示す変形例のように構成してもよい。
【0074】
即ち、図9において、第1の通気路51は、エンジン7のケース接合面7Bとカップリングケース13のエンジン接合面13Aとの間に設けられている。例えば、第1の通気路51は、カップリングケース13のエンジン接合面13Aの下部にC字状の溝を形成することにより、エンジン室16に開口した通路として構成されている。これ以外にも、エンジン室16側でカップリングケース13の円筒面部13Bに孔加工を施すことで第1の通気路を形成してもよい。これらの構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
【0075】
一方、第1の実施の形態では、第2の通気路20は、カップリングケース13のテーパ面部13Cに接続されたパイプ部材により形成し、このパイプ部材の開口20Aをポンプ室17に配置している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、ポンプ室17側でカップリングケース13の円筒面部13Bに孔加工を施すことで第2の通気路を形成してもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
【0076】
さらに、各実施の形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、油圧クレーン、ホイールローダ等の他の建設機械にも広く適用することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 油圧ショベル(建設機械)
5 旋回フレーム(車体フレーム)
7,42 エンジン(原動機)
7A,42A フライホイール(出力軸)
9 油圧ポンプ
9A 入力軸
10 カップリング
10D 弾性体
11,31 冷却ファン
12 熱交換器
13 カップリングケース
14 外装カバー
15 隔壁
16 エンジン室
17 ポンプ室
18,32,51 第1の通気路
18A,20A,32A,33A 開口
19 フィルタ部材
20,33 第2の通気路
41 原動機
43 アシスト電動モータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9