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特開2017-207256空気調和装置及び空気調和装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-207256(P2017-207256A)
(43)【公開日】2017年11月24日
(54)【発明の名称】空気調和装置及び空気調和装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/02 20060101AFI20171027BHJP
   F24F 11/04 20060101ALI20171027BHJP
   F25B 5/02 20060101ALI20171027BHJP
   F25B 6/02 20060101ALI20171027BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20171027BHJP
【FI】
   F24F11/02 103A
   F24F11/02 103C
   F24F11/02 A
   F24F11/04 F
   F25B5/02 510
   F25B6/02 J
   F25B1/00 396Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-101280(P2016-101280)
(22)【出願日】2016年5月20日
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】三苫 恵介
(72)【発明者】
【氏名】五十住 晋一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 隆博
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB03
3L260BA52
3L260FB12
3L260FB15
3L260GA17
3L260HA01
3L260JA02
(57)【要約】
【課題】多数の室内機を冷媒の種類に対応させて簡易に使用可能とする、ことを目的とする。
【解決手段】マルチ形空気調和装置1は、室外機3に設けられ、室外機を制御する室外制御部53、及び室内機11毎に設けられ、室内機11を制御する複数の室内制御部55を備える。そして、室外制御部53は、使用冷媒の種類を示す冷媒種類信号を複数の室内制御部55へ送信する。室内制御部55は、室外制御部53から受信した冷媒種類信号が示す使用冷媒の種類に対応した制御を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外機と、
前記室外機と冷媒配管を介して接続される複数の室内機と、
前記室外機に設けられ、前記室外機を制御する室外制御手段と、
前記室内機毎に設けられ、前記室内機を制御する複数の室内制御手段と、
を備え、
前記室外制御手段は、使用する冷媒の種類を示す冷媒種類信号、又は冷媒の種類に応じた機能の要否を示す機能要否信号を複数の前記室内制御手段へ送信し、
前記室内制御手段は、前記室外制御手段から受信した前記冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御、又は前記機能要否信号が示す機能に対応した制御を行う空気調和装置。
【請求項2】
前記室内制御手段は、冷媒の種類に対応して、冷媒漏れ検知に関する機能の要否を設定する請求項1記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記室内制御手段は、冷媒の種類に対応して、前記室内機が備える熱交換器の目標温度を変更する請求項1又は請求項2記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記室内制御手段は、冷媒の種類に対応して、前記室内機が備えるファンの風量を変更する請求項1から請求項3の何れか1項記載の空気調和装置。
【請求項5】
室外機と、前記室外機と冷媒配管を介して接続される複数の室内機と、前記室外機に設けられ、前記室外機を制御する室外制御手段と、前記室内機毎に設けられ、前記室内機を制御する複数の室内制御手段と、を備えた空気調和装置の制御方法であって、
前記室外制御手段が、使用する冷媒の種類を示す冷媒種類信号、又は冷媒の種類に応じた機能の要否を示す機能要否信号を複数の前記室内制御手段へ送信し、
前記室内制御手段が、前記室外制御手段から受信した前記冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御、又は前記機能要否信号が示す機能に対応した制御を行う空気調和装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和装置及び空気調和装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばビルや商業施設等で用いられるような、室外機に複数の室内機が接続されている空気調和装置(以下「マルチ形空気調和装置」という。)は、室内機と室外機が別の形式で別々に販売される場合がある。このような場合、顧客の要望に合わせて多数の室内機が任意に選択可能であるため、室内機のバリエーション(種類や容量)が増える傾向にある。そして、選択された室内機に対応した室外機が選択される。
【0003】
また、マルチ形空気調和装置に使用される冷媒の種類によっては、空気調和装置の特性や安全対策が変わる。例えば、R410の冷媒は不燃性であるがR32の冷媒は微燃性であるため、空気調和装置に冷媒漏れ検知が必要となる。
従って、冷媒の種類に対応した室外機や室内機を用いる必要があるものの、室内機はバリエーションが多いため、更に冷媒の種類に対応させると膨大なバリエーションとなる。
【0004】
室内機のバリエーションが増加するほど、室内機のメーカーや販売会社等の供給側は、室内機を多品種小量生産となり、かつ在庫管理も凡雑となり、コストが高くなる。この結果、一台当たりの室内機の販売価格が高くなる。
【0005】
なお、冷媒の種類によって圧縮機の種類や圧縮機油を変更する必要もある。このため、圧縮機を備える室外機は、冷媒の種類によってハードウェア構成の変更を要する場合がある。一方、室内機は、ハードウェア構成の変更は必要なくても、制御プログラムの変更を要する場合がある。
【0006】
特許文献1には、冷媒の種類に応じて冷凍サイクルを制御するための複数の制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶手段を備え、制御プログラム記憶手段に記憶された制御プログラムに基づいて、冷媒の種類に応じて冷凍サイクルを制御する空調制御装置が記載されている。
特許文献1に記載の空調制御装置は、室内機を制御するCPUによって冷媒の種類を判別している。この判別方法は、コンプレッサの吸込み温度と圧力、吐出温度と圧力に基づいて圧縮工程における冷媒の圧力−エンタルピ比を算出し、冷媒の種類に対応する圧力−エンタルピ比データと比較することで行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−254363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、特許文献1に記載の空調制御装置は、室内機を制御するCPUによって冷媒の種類が判別されている。また、特許文献1には、室内機において、冷媒の種類に応じて制御データを選択し、制御データまたは冷媒種類情報を室外機に送信し、室外機において、受信した制御データまたは冷媒種類情報を記憶または指定することが記載されている。
すなわち、特許文献1に記載の空調制御装置は、室内機側で冷媒の種類を判定して制御データを設定し、室外機側にこれらの情報を送信している。
【0009】
しかしながら、多数かつバリエーションの異なる室内機を備えるマルチ形空気調和装置に、特許文献1に記載のような室内機側から室外機側へ冷媒の種類等に関する情報を送信する構成を適用すると、室外機側での情報処理が煩雑となる。
また、冷媒の種類を判別する処理を室内機側が有すると、多数の室内機が同じ処理を行うこととなり、無駄が生じる。さらに、室内機側における冷媒の種類の判別にエラーが生じ、異なる冷媒の種類を示す情報が室外機に送信される可能性もある。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、多数の室内機を冷媒の種類に対応させて簡易に使用可能とする、空気調和装置及び空気調和装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の空気調和装置及び空気調和装置の制御方法は以下の手段を採用する。
【0012】
本発明の第一態様に係る空気調和装置は、室外機と、前記室外機と冷媒配管を介して接続される複数の室内機と、前記室外機に設けられ、前記室外機を制御する室外制御手段と、前記室内機毎に設けられ、前記室内機を制御する複数の室内制御手段と、を備え、前記室外制御手段は、使用する冷媒の種類を示す冷媒種類信号、又は冷媒の種類に応じた機能の要否を示す機能要否信号を複数の前記室内制御手段へ送信し、前記室内制御手段は、前記室外制御手段から受信した前記冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御、又は前記機能要否信号が示す機能に対応した制御を行う。
【0013】
本構成に係る空気調和装置は、室外機、及び室外機と冷媒配管を介して接続される複数の室内機を備える。室外機は、室外機に設けられる室外制御手段によって制御される。各室内機は、室内機毎に設けられる室内制御手段によって制御される。
【0014】
室外機に接続されている室内機は、使用される冷媒に対応した制御が行われる必要がある。
そこで、使用する冷媒の種類を示す冷媒種類信号、又は冷媒の種類に応じた機能の要否を示す機能要否信号が、室外制御手段から複数の室内制御手段へ送信される。室外制御手段から受信した冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御が、室内制御手段によって行われる。また、機能要否信号が示す機能に対応した制御が、室内制御手段によって行われる。
【0015】
このように、室外制御手段から複数の室内制御手段へ冷媒種類信号又は機能要否信号が送信され、冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御、又は機能要否信号が示す機能に対応した制御が室内制御装置によって行われる。従って、本構成は、多数の室内機を冷媒の種類に対応させて簡易に使用可能とする。
【0016】
上記第一態様では、前記室内制御手段が、冷媒の種類に対応して、冷媒漏れ検知に関する機能の要否を設定してもよい。
【0017】
本構成によれば、冷媒が不燃性の場合は冷媒漏れ検知に関する機能をオフとし、冷媒が燃性の場合は冷媒漏れ検知に関する機能をオンとするので、冷媒の燃性の有無に応じて適切な制御が可能となる。
【0018】
上記第一態様では、前記室内制御手段が、冷媒の種類に対応して、前記室内機が備える熱交換器の目標温度を変更してもよい。
【0019】
本構成によれば、冷媒の特性によって冷房運転時の過熱度、暖房運転時の過冷却度が異なるので、冷媒の種類に応じて適切な制御が可能となる。
【0020】
上記第一態様では、前記室内制御手段が、冷媒の種類に対応して、前記室内機が備えるファンの風量を変更してもよい。
【0021】
本構成によれば、冷媒の特性によって必要風量が異なるので、冷媒の種類に応じて適切な制御が可能となる。
【0022】
本発明の第二態様に係る空気調和装置の制御方法は、室外機と、前記室外機と冷媒配管を介して接続される複数の室内機と、前記室外機に設けられ、前記室外機を制御する室外制御手段と、前記室内機毎に設けられ、前記室内機を制御する複数の室内制御手段と、を備えた空気調和装置の制御方法であって、前記室外制御手段が、使用する冷媒の種類を示す冷媒種類信号、又は冷媒の種類に応じた機能の要否を示す機能要否信号を複数の前記室内制御手段へ送信し、前記室内制御手段が、前記室外制御手段から受信した前記冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御、又は前記機能要否信号が示す機能に対応した制御を行う。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、多数の室内機を冷媒の種類に対応させて簡易に使用可能とする、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施形態に係るマルチ形空気調和装置の冷媒回路図である。
図2】本発明の実施形態に係る使用冷媒対応制御に係る室外制御部及び室内制御部の電気的構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る使用冷媒対応制御に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明に係る空気調和装置及び空気調和装置の制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0026】
図1には、本実施形態にかかるマルチ形空気調和装置1の冷媒回路図が示されている。
マルチ形空気調和装置1は、1台の室外機3と、室外機3から導出されるガス側配管5および液側配管7と、このガス側配管5および液側配管7間に分岐器9を介して並列に接続されている複数台の室内機11A,11Bと、から構成されている。
【0027】
室外機3は、冷媒を圧縮するインバータ駆動の圧縮機13と、冷媒ガス中から冷凍機油を分離する油分離器15と、冷媒の循環方向を切り換える四方切換弁17と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器19と、室外熱交換器19と一体的に構成されている過冷却コイル21と、暖房用の室外膨張弁(EEVH)23と、液冷媒を貯留するレシーバ25と、液冷媒に過冷却を与える過冷却熱交換器27と、過冷却熱交換器27に分流される冷媒量を制御する過冷却用膨張弁(EEVSC)29と、圧縮機13に吸入される冷媒ガスから液分を分離し、ガス分のみを圧縮機13に吸入させるアキュムレータ31と、ガス側操作弁33と、液側操作弁35と、を備えている。
【0028】
室外機3側の上記各機器は、吐出配管37A、ガス配管37B、液配管37C、ガス配管37D、吸入配管37E、および過冷却用の分岐配管37F等の冷媒配管37を介して公知の如く接続され、室外側冷媒回路39を構成している。
また、室外機3には、室外熱交換器19に対して外気を送風する室外ファン41が設けられている。さらに、油分離器15と圧縮機13の吸入配管37Eとの間には、油分離器15内で吐出冷媒ガスから分離された冷凍機油を所定量ずつ圧縮機13側に戻すための油戻し回路43が設けられている。
【0029】
ガス側配管5および液側配管7は、室外機3のガス側操作弁33および液側操作弁35に接続される冷媒配管37であり、現場での据え付け施工時に、室外機3とそれに接続される室内機11A,11Bとの間の距離に応じてその長さが設定されるようになっている。ガス側配管5および液側配管7の途中には、適宜数の分岐器9が設けられ、この分岐器9を介してそれぞれ適宜台数の室内機11A,11Bが接続されている。これによって、密閉された1系統の冷凍サイクル45が構成されている。
【0030】
室内機11A,11Bは、冷媒と室内空気とを熱交換させて室内の空調に供する室内熱交換器47と、冷房用の室内膨張弁(EEVC)49と、室内熱交換器47を通して室内空気を循環させる室内ファン51と、を備えており、室内側の分岐ガス側配管5A,5Bおよび分岐液側配管7A,7Bを介して分岐器9に接続されている。
【0031】
室外機3には、室外制御部53が設けられ、室内機11A,11Bには、各々、室内制御部55が設けられている。
【0032】
室外制御部53及び室内制御部55は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
【0033】
室内制御部55は、吸込み空気温度センサ63、吹出し空気温度センサ、熱交温度センサ、熱交出口温度センサ等からの入力情報に基づいて室外制御部53に必要な制御情報を送信するとともに、室内膨張弁49の開度や室内ファン51による風量等を適宜制御するように構成されている。また、室内制御部55は、吸込み空気温度センサ63が検出する室内温度と設定温度との差分から要求能力を計算し、室外制御部53へ送信するように構成されている。
【0034】
室外制御部53は、室内制御部55からの制御情報や外気温センサ57、高圧センサ59および低圧センサ61等からの入力情報に基づいて、圧縮機13の回転数や室外膨張弁23の開度等を適宜制御するとともに、四方切換弁17を作動させて冷房、暖房の切り換えが行えるように構成されている。
また、室外制御部53は、暖房運転時、高圧センサ59の検出値に基づいて高圧圧力を暖房目標高圧(目標圧力)HPに制御でき、冷房運転時、低圧センサ61の検出値に基づいて低圧圧力を冷房目標低圧(目標圧力)LPに制御できるように構成されている。
【0035】
上記マルチ形空気調和装置1において、冷房運転は、以下のように行われる。
圧縮機13で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、吐出配管37Aに吐出され、油分離器15で冷媒中に含まれている冷凍機油が分離される。
その後、冷媒ガスは、四方切換弁17によりガス配管37B側に循環され、室外熱交換器19で室外ファン41により送風される外気と熱交換されて凝縮液化される。
この液冷媒は、過冷却コイル21で更に冷却された後、室外膨張弁23を通過し、レシーバ25にいったん貯留される。
【0036】
レシーバ25で循環量が調整された液冷媒は、液配管37Cを介して過冷却熱交換器27を流通される過程で、過冷却用分岐配管37Fに一部が分流され、過冷却用膨張弁(EEVSC)29で断熱膨張された冷媒と熱交換されて過冷却度が付与される。
この液冷媒は、液側操作弁35を経て室外機3から液側配管7へと導出され、更に液側配管7に導出された液冷媒は、分岐器9により各室内機11A,11Bの分岐液側配管7A,7Bへと分流される。
【0037】
分岐液側配管7A,7Bに分流された液冷媒は、各室内機11A,11Bに流入し、室内膨張弁(EEVC)49で断熱膨張され、気液二相流となって室内熱交換器47へと流入される。
室内熱交換器47では、室内ファン51により循環される室内空気と冷媒とが熱交換され、室内空気は冷却されて室内の冷房に供される。一方、冷媒はガス化され、分岐ガス側配管5A,5Bを経て分岐器9に至り、他の室内機11からの冷媒ガスとガス側配管5で合流される。
【0038】
ガス側配管5で合流された冷媒ガスは、再び室外機3に戻り、ガス側操作弁33、ガス配管37D、四方切換弁17を経て吸入配管37Eに至り、分岐配管37Fからの冷媒ガスと合流された後、アキュムレータ31に導入される。
アキュムレータ31では、冷媒ガス中に含まれている液分が分離され、ガス分のみが圧縮機13へと吸入される。
この冷媒は、圧縮機13において再び圧縮され、以上のサイクルを繰り返すことによって冷房運転が行われる。
【0039】
一方、暖房運転は、以下のように行われる。
圧縮機13により圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、吐出配管37Aに吐出され、油分離器15で冷媒中に含まれている冷凍機油が分離された後、四方切換弁17によりガス配管37D側に循環される。
この冷媒は、ガス側操作弁33、ガス側配管5を経て室外機3から導出され、更に分岐器9、室内側の分岐ガス側配管5A,5Bを経て室内機11A,11Bへと導入される。
【0040】
室内機11A,11Bに導入された高温高圧の冷媒ガスは、室内熱交換器47で室内ファン51を介して循環される室内空気と熱交換され、室内空気は加熱されて室内の暖房に供される。
室内熱交換器47で凝縮された液冷媒は、室内膨張弁(EEVC)49、分岐液側配管7A,7Bを経て分岐器9に至り、他の室内機11からの冷媒と合流された後、液側配管7を経て室外機3に戻される。
【0041】
室外機3に戻った冷媒は、液側操作弁35、液配管37Cを経て過冷却熱交換器27に至り、冷房運転時の場合と同様に過冷却が付与された後、レシーバ25に流入され、いったん貯留されることにより循環量が調整される。
この液冷媒は、液配管37Cを介して室外膨張弁(EEVH)23に供給され、そこで断熱膨張された後、過冷却コイル21を経て室外熱交換器19へと流入される。
【0042】
室外熱交換器19では、室外ファン41から送風される外気と冷媒とが熱交換され、冷媒は外気から吸熱して蒸発ガス化される。
この冷媒は、室外熱交換器19からガス配管37B、四方切換弁17、吸入配管37Eを経て過冷却用分岐配管37Fからの冷媒と合流され、アキュムレータ31に導入される。アキュムレータ31では、冷媒ガス中に含まれている液分が分離されてガス分のみが圧縮機13へと吸入され、圧縮機13において再び圧縮される。以上のサイクルを繰り返すことによって暖房運転が行われる。
【0043】
ここで、マルチ形空気調和装置1に使用する冷媒(以下「使用冷媒」という。)の種類によって、圧縮機13の種類や圧縮機油を変更する必要がある。このため、圧縮機13を備える室外機3は、使用冷媒の種類によって仕様を変更する必要がある。一方、室内機11は、主な構成要素が室内熱交換器47や室内膨張弁49、室内ファン51等であり、例えば使用冷媒をR410AとR32とで切り替える場合については、室内機11を共用して使用することが可能である。
すなわち、使用冷媒の種類によって、室外機3はハード構成を変える必要ある一方、室内機11はハード構成を変更しなくても対応可能であるが、室内機11に対する制御の変更は必要とされる。
【0044】
本実施形態に係るマルチ形空気調和装置1は、使用冷媒の種類に対応して室内機11の制御を変更する使用冷媒対応制御を行う。
図2は、使用冷媒対応制御に係る室外制御部53及び室内制御部55の電気的構成を示すブロック図である。
【0045】
室外制御部53は、冷媒種類設定部60、冷媒種類信号生成部62、及び送信部64を備える。
【0046】
冷媒種類設定部60は、一例としてディップスイッチであり、スイッチの切り換えによって、使用冷媒の種類が設定されている。なお、冷媒種類設定部60は、ディップスイッチに限らず、例えば、冷媒種類が定義されているソフトウェアであってもよいし、記憶部(不図示)に記憶された情報であってもよい。
【0047】
冷媒種類信号生成部62は、冷媒種類設定部60から使用冷媒の種類を読み取り、読み取った種類を示す冷媒種類信号を生成する。
【0048】
送信部64は、冷媒種類信号を室内制御部55へ送信する。なお、冷媒種類信号は、室内機11毎に設けられている複数の室内制御部55へ送信部64から同時に送信される。
【0049】
室内制御部55は、受信部66、制御設定部68、記憶部70、及び制御部72を備える。
【0050】
受信部66は、室外制御部53からの冷媒種類信号を受信する。
【0051】
制御設定部68は、冷媒種類信号が示す使用冷媒の種類に対応した室内機11の制御を設定する。なお、記憶部70には、使用冷媒の種類に対応した制御内容を示した制御情報が記憶されている。制御設定部68は、使用冷媒の種類に対応した制御内容を記憶部70から読み出し、この制御内容に基づいて室内機11の制御設定を行う。
【0052】
制御部72は、制御設定部68によって設定された制御内容に基づいた制御を室内機11に行う。
【0053】
図3は、本実施形態に係る使用冷媒対応制御に係る処理の流れを示すフローチャートである。なお、使用冷媒対応制御は、例えば、ビル等に設置された新規なマルチ形空気調和装置1を初めて運転する場合に実行される。また、これに限らず、室内機11や室外機3の電源がオフからオンとされた場合や、新たな室内機11が追加された場合、使用冷媒の種類を変えた場合等がされた後に、マルチ形空気調和装置1が初めて運転された場合に使用冷媒対応制御が実行されてもよい。
【0054】
まず、ステップ100では、室外制御部53が使用冷媒の種類を読み取り、冷媒種類信号を生成する。
【0055】
次のステップ102では、室外制御部53が冷媒種類信号を室内制御部55へ送信する。
【0056】
次のステップ104では、室外制御部53からの冷媒種類信号を室内機11毎の室内制御部55が各々受信する。
このように、一台の室外機3に多数の室内機11が接続されているマルチ形空気調和装置1では、使用冷媒の種類を室外制御部53に把握させ,接続されている全ての室内制御部55へ冷媒種類信号を送信することが、処理の効率性の観点から適している。
【0057】
次のステップ106では、冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御を室内制御部55が設定する。なお、設定された制御内容は、室内制御部55から室外制御部53へ送信される。これにより、室外制御部53は、室内制御部55による制御内容を把握できるので、室外制御部53は、後述する冷媒漏れ検知機能のように室内制御部55による制御内容に応じた制御が可能となる。
【0058】
次のステップ108では、ステップ106による設定に基づいて、室内制御部55が使用冷媒に対応した制御を実行する。
【0059】
次に使用冷媒の種類に対応した制御内容の具体例について説明する。
【0060】
室内制御部55は、使用冷媒の種類に対応して、冷媒漏れ検知に関する機能(以下「冷媒漏れ検知機能」という。)の要否を設定する。
ここでいう、冷媒漏れ検知機能とは、一例として、外付けの冷媒漏れ検知器、この冷媒漏れ検知器による検知結果の受信機能、また、冷媒漏れが検知された場合のユーザへの警告機能等である。
マルチ形空気調和装置1では、室外機3と室内機11とが1対1の空気調和装置に比べて、使用冷媒の量が多いため,冷媒が漏れたときの漏れ量も多くなる。このため、使用冷媒の種類に対応して冷媒漏れ検知器等の安全装置を適切に使用する必要がある。
【0061】
例えば、R410Aは不燃性冷媒である一方、R32は微燃性冷媒である。このため、使用冷媒がR410Aの場合は、冷媒漏れ検知機能は不要であり、この機能をオフとする。一方、使用冷媒がR410Aの場合は、冷媒漏れ検知機能が必要であり、この機能をオンとする。これにより、マルチ形空気調和装置1は、使用冷媒の燃性の有無に応じて適切な制御が可能となる。
【0062】
なお、冷媒漏れ検知機能がオンとされた場合に、冷媒漏れ検知器が冷媒漏れを検知すると、室外制御部53は、室内機11側の冷媒を室外機3側に移動させる、所謂ポンプダウン運転を行った後、マルチ形空気調和装置1の運転を停止する。また、室外制御部53は、室外機3と室内機11とを繋ぐ冷媒配管37に設けられている弁を閉止する等する。
【0063】
また、室内制御部55は、使用冷媒の種類に対応して、室内機11が備える室内熱交換器47の目標温度を変更する。
使用冷媒の特性によって冷房運転時の過熱度、暖房運転時の過冷却度が異なるので、使用冷媒の種類に応じて適切な過熱度及び過冷却度が設定されることとなる。なお、使用冷媒に対応した目標温度は、記憶部70に記憶されている。
【0064】
また、室内制御部55は、使用冷媒の種類に対応して、室内機11が備える室内ファン51の風量を変更する。
使用冷媒の特性によって必要風量が異なるので、使用冷媒の種類に応じて適切な風量が設定されることとなる。なお、使用冷媒に対応した風量は、一例として、室内ファン51の回転数として記憶部70に記憶されている。
【0065】
以上説明したように、本実施形態に係るマルチ形空気調和装置1は、室外機3に設けられ、室外機を制御する室外制御部53、及び室内機11毎に設けられ、室内機11を制御する複数の室内制御部55を備える。そして、室外制御部53は、使用冷媒の種類を示す冷媒種類信号を複数の室内制御部55へ送信する。室内制御部55は、室外制御部53から受信した冷媒種類信号が示す使用冷媒の種類に対応した制御を行う。
【0066】
このように、室外制御部53から複数の室内制御部55へ冷媒種類信号が送信され、冷媒種類信号が示す冷媒の種類に対応した制御が室内制御部55によって行われる。従って、本実施形態に係るマルチ形空気調和装置1は、室外機3に接続されている多数の室内機11を冷媒の種類に対応させて簡易に使用可能とする。
【0067】
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【0068】
例えば、室外制御部53は、冷媒種類信号の代わりにに、冷媒の種類に応じた機能の要否を示す機能要否信号を室内制御部55へ送信してもよい。
この機能要否信号によって要否が示される機能は、例えば、冷媒漏れ検知機能であるが、これに限らず、冷媒の種類に応じて変更する必要が生じる機能であれば、他の機能であってもよい。
【0069】
機能の要否判定は、冷媒の種類に応じて室外制御部53が行う。例えば、室外制御部53は、冷媒の種類に応じた機能の要否を示したテーブルデータを記憶し、冷媒の種類が設定される毎に、このテーブルデータを参照して機能の要否を判定する。
なお、これに限らず、マルチ形空気調和装置1の管理者が、冷媒の種類に応じた機能の要否を示す情報を室外制御部53へ入力し、室外制御部53は、入力された情報に基づいて、機能要否信号を室内制御部55へ送信してもよい。
【0070】
そして、室内制御部55は、受信した機能要否信号が示す機能に対応した制御を行う。
より具体的には、室内制御部55は、機能要否信号が必要としている機能が実行されていない場合、その機能の実行を開始する。一方、機能要否信号が不要としている機能が実行中の場合、室内制御部55は、その機能の実行を停止する。また、機能要否信号が必要としている機能が実行中の場合、室内制御部55は、その機能を継続して実行する。
【0071】
また、上記各実施形態で説明した使用冷媒対応制御の処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 マルチ形空気調和装置(空気調和装置)
3 室外機
11 室内機
37 冷媒配管
53 室外制御部(室外制御手段)
55 室内制御部(室内制御手段)
図1
図2
図3