特開2017-20769(P2017-20769A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-20769(P2017-20769A)
(43)【公開日】2017年1月26日
(54)【発明の名称】流量増幅器
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/068 20060101AFI20170105BHJP
   F15D 1/02 20060101ALI20170105BHJP
   F04F 5/20 20060101ALI20170105BHJP
   F04F 5/44 20060101ALI20170105BHJP
   F04F 5/46 20060101ALI20170105BHJP
   F24F 6/14 20060101ALI20170105BHJP
【FI】
   F24F13/068 A
   F15D1/02 A
   F04F5/20 E
   F04F5/44 D
   F04F5/46 C
   F24F6/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-147187(P2015-147187)
(22)【出願日】2015年7月7日
(71)【出願人】
【識別番号】515168101
【氏名又は名称】田中環境機構合同会社
(72)【発明者】
【氏名】田中 米一
【テーマコード(参考)】
3H079
3L055
3L080
【Fターム(参考)】
3H079AA18
3H079AA24
3H079BB10
3H079CC03
3H079DD03
3H079DD15
3H079DD16
3H079DD18
3H079DD24
3L055DA05
3L080BA01
3L080BB05
(57)【要約】
【課題】 送入流体の流量を飛躍的に増加することができる流量増幅器を提供すること。
【解決手段】 本発明の流量増幅器10は、流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部12と、円筒部12の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が流体送出器よりの流体に向け噴射し、流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状スリットである環状ノズル15と、流量増幅した流体を整流する流体整流部20とを備えることとした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部と、前記円筒部の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が前記流体送出器よりの流体に向け噴射し、前記流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状ノズルとを備えたことを特徴とする流量増幅器。
【請求項2】
流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部と、前記円筒部の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が前記流体送出器よりの流体に向け噴射し、前記流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状ノズルと、前記流量増幅した流体を整流する流体整流部とを備えたことを特徴とする流量増幅器。
【請求項3】
前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートの先端を傾斜させた傾斜形状として放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けたことを特徴とする請求項2に記載の流量増幅器。
【請求項4】
前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートを放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けたことを特徴とする請求項2に記載の流量増幅器。
【請求項5】
前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートの先端をねじらせたねじれ形状として放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けたことを特徴とする請求項2に記載の流量増幅器。
【請求項6】
前記流体送出器よりの流体は、加湿温風器よりの蒸気とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流量増幅器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送入流体の流量を飛躍的に増加することができる流量増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の流量増幅器には、外部より気体がノズルにより送入されることにより側面からの気体の流量を増加し送出するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特許文献 特開2004−116917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の流量増幅器は、送入する気体の流量を増加することはできるが、所望の流量増加を充分に得られないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、送入流体の流量を飛躍的に増加することができる流量増幅器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の流量増幅器は、流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部と、前記円筒部の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が前記流体送出器よりの流体に向け噴射し、前記流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状ノズルとを備えることとした。
また、本発明の流量増幅器は、流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部と、前記円筒部の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が前記流体送出器よりの流体に向け噴射し、前記流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状ノズルと、前記流量増幅した流体を整流する流体整流部とを備えることとした。
また、前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートの先端を傾斜させた傾斜形状として放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けることとした。
また、前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートを放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けることとした。
また、前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートの先端をねじらせたねじれ形状として放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けることとした。
さらに、前記流体送出器よりの流体は、加湿温風器よりの蒸気とすることとした。
【発明の効果】
【0006】
本発明の流量増幅器は、流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部と、前記円筒部の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が前記流体送出器よりの流体に向け噴射し、前記流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状ノズルとを備えることとしたため、送入流体の流量を飛躍的に増加することができる。
また、本発明の流量増幅器は、流体送出器よりの流体が芯方向に送入する円筒部と、前記円筒部の流体の送入面側の円周に沿って斜め内側に向け形成され外部よりの流体が前記流体送出器よりの流体に向け噴射し、前記流体送出器よりの流体を誘引して流量増幅する環状ノズルと、前記流量増幅した流体を整流する流体整流部とを備えることとしたため、送入流体の流量を飛躍的に増加することができるとともに、分散することなくストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
また、前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートの先端を傾斜させた傾斜形状として放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けることとしたため、分散することなく螺旋状になりストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
また、前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートを放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けることとしたため、分散することなく直線状にしてストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
また、前記流体整流部は、複数の平面形の整流プレートの先端をねじらせたねじれ形状として放射状に配置し、前記円筒部の内側に設けることとしたため、分散することなく螺旋状になりストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
さらに、前記流体送出器よりの流体は、加湿温風器よりの蒸気とすることとしたため、蒸気の増量を的確に行うことができ、省資源化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】 本発明の実施の形態の流量増幅器の縦断面図を示す。
図2】 本発明の実施の形態の流量増幅器に設けられる傾斜式の流体整流部の図を示し、図2(a)は縦断面図を示し、図2(b)は水平断面図を示す。
図3】 本発明の実施の形態の流量増幅器に設けられる平面式の流体整流部の図を示し、図3(a)は斜視図を示し、図3(b)は断面図を示す。
図4】 本発明の実施の形態の流量増幅器に設けられるねじれ式の流体整流部の図を示し、図4(a)は斜視図を示し、図4(b)は流体の送入側の断面図を示し、図4(c)は流体の送出側の断面図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態の流量増幅器につき説明する。
【実施例】
【0009】
図1は、本発明の実施の形態の流量増幅器の縦断面図を示す。
図1に示すように、本発明の実施の形態の流量増幅器10は、加湿温風器11の送出管11aよりの蒸気Jが送入する円筒部12と、送出管11aよりの蒸気の流量を増幅する環状の流量増幅部13とで構成されている。
円筒部12は、送出管11aよりの蒸気Jが送入面側12aより芯方向に送入する。
環状の流量増幅部13は、半ドーナツ形の環状送出管14が設けられ、環状送出管14の下面には外部より高圧の空気Kが送入される高圧送入管13aが取付けられ、円筒部12の蒸気Jの送入面側12aの円周に沿って斜め内側に向け環状スリットが形成され環状ノズル15となっている。
そのため、高圧送入管13aより送入する高圧の空気Kは、環状ノズル15より円筒部12の斜め内側に向け噴射し、流体送出器11よりの蒸気Jを誘引して大幅に流量増幅をすることができる。流量増幅した蒸気JKは円筒部12より送出する。
【0010】
流量増幅器10は、流量増幅した蒸気JKを整流する流体整流部20を円筒部12の内部に設けている。
流量増幅した蒸気JKは円筒部12より送出するが、流体整流部20により、分散することなくストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
【0011】
図2は、本発明の実施の形態の流量増幅器に設けられる傾斜式の流体整流部の図を示し、図2(a)は縦断面図を示し、図2(b)は水平断面図を示す。
図2(a)、図2(b)に示すように、傾斜式の流体整流部20Aは、複数の平面形の整流プレートの先端を矢印αに示すように傾斜させ傾斜形状とした傾斜形の整流プレート21を放射状に配置し、円筒部12の内側に設けている。
図1に示す流体送出器11により流量増幅した蒸気JKは、矢印Rに示すように旋回し螺旋状になり円筒部12より整流され送出する。
そのため、流量増幅した蒸気JKは円筒部12より送出するが、流体整流部20Aにより整流され、分散することなく螺旋状になりストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
【0012】
図3
図3は、本発明の実施の形態の流量増幅器に設けられる平面式の流体整流部の図を示し、図3(a)は斜視図を示し、図3(b)は断面図を示す。
図3(a)、図3(b)に示すように、平面式の流体整流部20Bは、複数の平面形の整流プレート23を放射状に配置し、円筒部12の内側に設けている。
図1に示す流体送出器11により流量増幅した蒸気JKは、円筒部12より直線状に整流され送出する。
そのため、流量増幅した蒸気JKは円筒部12より送出するが、平面式の流体整流部20Bにより、分散することなく直線状にしてストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
【0013】
図4は、本発明の実施の形態の流量増幅器に設けられるねじれ式の流体整流部の図を示し、図4(a)は斜視図を示し、図4(b)は流体の送入側の断面図を示し、図4(c)は流体の送出側の断面図を示す。
図4(a)、図4(b)、図4(c)に示すように、ねじれ式の流体整流部20Cは、複数の平面形の整流プレートの先端を矢印βに示すようにねじらせねじれ形状としたねじれ形の整流プレート25を放射状に配置し、円筒部12の内側に設けている。
図1に示す環状の流量増幅部13により流量増幅した蒸気JKは、矢印Pに示すように旋回し螺旋状になり円筒部12より整流され送出する。
そのため、流量増幅した蒸気JKは円筒部12より送出するが、流体整流部20Cにより整流され、分散することなく螺旋状になりストレートにジェット噴射し遠方に送出することができる。
【0014】
以上、本発明の実施の形態の流量増幅器10は、流体送出器の送出圧力増加などを特別に行なうことなく送入流体の流量を飛躍的に増加することができる。
また、本発明の実施の形態の流量増幅器は、流体送出器の送出圧力増加などを特別に行なうことなく送入流体の流量を飛躍的に増加することができるとともに、分散することなくストレートにジェット噴射し遠方に送出することもできる。
なお、加湿温風器11より蒸気が送入され、高圧送入管13aよりは空気が送入されることしているが、勿論これに限定されることなく各種の気体や液体などの流体を使用することができる。
また、本発明の実施の形態の流量増幅器は、加湿温風器よりの蒸気を増幅することとしているが、勿論各種の流体送出器よりの流体の増幅を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明の流量増幅器は、加湿温風器への利用に限らず、加熱器、冷房機、ポンプなどに幅広く使用することができる。
【符号の説明】
【0016】
10 流量増幅器
12 加湿温風器
11a 送出管
12 円筒部
13 流量増幅部
14 環状送出管
13a 高圧送入管
15 環状ノズル
20 流体整流部
20A 傾斜式の流体整流部
20B 平面式の流体整流部
20C ねじれ式の流体整流部
21 傾斜形の整流プレート
23 平面形の整流プレート
25 ねじれ形の整流プレート
図1
図2
図3
図4