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特開2017-208327接続部品、コネクタ、適合接続部品、適合コネクタおよび接続アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-208327(P2017-208327A)
(43)【公開日】2017年11月24日
(54)【発明の名称】接続部品、コネクタ、適合接続部品、適合コネクタおよび接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/53 20060101AFI20171027BHJP
   H01R 13/533 20060101ALI20171027BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20171027BHJP
【FI】
   H01R13/53
   H01R13/533 B
   H01R13/42 B
   H01R13/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】39
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】59
(21)【出願番号】特願2017-63149(P2017-63149)
(22)【出願日】2017年3月28日
(31)【優先権主張番号】201610186446.7
(32)【優先日】2016年3月29日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co.Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】399132320
【氏名又は名称】ティーイー・コネクティビティ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ・ジアンホア
(72)【発明者】
【氏名】ウェイピン・ジャオ
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE11
5E087FF05
5E087FF06
5E087FF13
5E087GG15
5E087GG24
5E087GG32
5E087LL29
5E087MM02
5E087RR18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】構造がコンパクトで、安全で、かつ安定性のある、接続部品、コネクタ、適合接続部品、適合コネクタおよび接続アセンブリを提供する。
【解決手段】接続アセンブリ107は適合コネクタおよび適合接続部品を含む。適合コネクタの端子固定部には接続端子72を収容するための端子収容キャビティ351が設けられている。端子収容キャビティ351間には隣接する接続端子72を隔離するためのセパレータ20が突出して配置される。適合接続部品は雌型端部シート210に設けられている挿入孔および絶縁用スロット216を含む。セパレータ20は絶縁用スロット216に挿入されている。接続端子72の一方の端部は適合コネクタの本体35に配置されており、他方の端部は挿入孔内に保持され、かつ適合接続部品の端子接続部品88と接続可能である。
【選択図】図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端子収容キャビティが貫通して設けられている端子固定部を含む本体;および
前記本体に配置され、かつ、隣接する前記端子収容キャビティ間に位置付けられているセパレータであって、該セパレータは前記端子収容キャビティの延在方向において逆に延在して、前記接続端子を各セパレータの両側で隔離する、セパレータ
を含む、接続部品。
【請求項2】
前記本体は、前記端子収容キャビティの軸方向において前記端子固定部から連続的に延在している包囲壁を含み、
前記セパレータは前記包囲壁から離隔している、請求項1に記載の連結部品。
【請求項3】
前記本体には、前記接続部品の軸方向において前記端子固定部から連続的に延在している包囲壁が設けられており、
前記端子収容キャビティの延在方向に沿って延在している前記包囲壁の長さは、前記セパレータの延在長さよりも長い、請求項1に記載の接続部品。
【請求項4】
各包囲壁には、外側ハウジングのバックルを留めて適合するために利用されるバックル適合部が設けられている、請求項3に記載の接続部品。
【請求項5】
前記端子収容キャビティは2列で配置されており、各列は複数の端子収容キャビティを含み、
前記セパレータは全ての隣接する前記端子収容キャビティ間に配置される、請求項1に記載の接続部品。
【請求項6】
前記セパレータは、1つの横セパレータおよび複数の縦セパレータを含み、前記横セパレータは一方の列の端子収容キャビティと、他方の列の端子収容キャビティとの間に配置され、
前記縦セパレータは、各列において、各端子収容キャビティの両側に配置される、請求項5に記載の接続部品。
【請求項7】
全ての前記縦セパレータは前記横セパレータと接続されている、請求項6に記載の接続部品。
【請求項8】
前記セパレータは一体化部品である、請求項1に記載の接続部品。
【請求項9】
前記接続部品は一体化射出成形部品である、請求項1に記載の接続部品。
【請求項10】
前記端子収容キャビティは第1収容キャビティおよび第2収容キャビティを含み、
前記第1収容キャビティは低電圧接続端子を収容するために利用され、
前記第2収容キャビティは高電圧接続端子を収容するために利用される、請求項1〜9のいずれかに記載の接続部品。
【請求項11】
前記第1収容キャビティおよび前記第2収容キャビティは同じ寸法、形状および構造を有している、請求項10に記載の接続部品。
【請求項12】
前記セパレータは少なくとも2つの隣接する第2収容キャビティ間に配置される、請求項10に記載の接続部品。
【請求項13】
前記セパレータは全ての隣接する第2収容キャビティ間に単に配置される、請求項10に記載の接続部品。
【請求項14】
接続端子および請求項1〜9のいずれかに記載の接続部品を含むコネクタであって、
前記接続端子は前記端子収容キャビティに収容されている、コネクタ。
【請求項15】
前記接続端子は、前記端子固定部の前方端から前記端子収容キャビティの外に延在しており、
前記端子収容キャビティの外に延在している前記接続端子の長さは、隣接しているセパレータの延在長さよりも短い、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項16】
前記本体には、前記端子収容キャビティの軸方向で前記端子固定部の前記前方端から連続的に延在している包囲壁が設けられており、
前記包囲壁の延在長さは、前記端子収容キャビティから外に延在している前記接続端子の長さよりも長い、請求項15に記載のコネクタ。
【請求項17】
前記コネクタは第1補助的ロックをさらに含み、
各第1補助的ロックにはブロッキング部が設けられており、
前記第1補助的ロックは前記本体に配置されており、
前記ブロッキング部は前記接続端子とブロッキング適合状態にある、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項18】
各接続端子には端子本体および挿入端部が設けられており、
前記挿入端部は前記端子本体に配置されており、
前記端子本体は前記挿入端部の半径寸法よりも大きな半径寸法を有し、
前記端子本体には、前記接続端子の挿入方向において、前方端部および後方端部が設けられており、
前記端子本体の前記前方端部は前記ブロッキング部とブロッキング適合状態にある、請求項17に記載のコネクタ。
【請求項19】
各端子収容キャビティにおいて、第1かえし部が設けられており、
前記第1かえし部は前記端子本体の後方端部とブロッキング適合状態にある、請求項18に記載のコネクタ。
【請求項20】
前記接続端子は前記端子収容キャビティの壁と締まり嵌め状態にある、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項21】
前記接続端子および前記本体は一体化部品として形成されている、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項22】
前記接続端子の両端部はそれぞれ、前記端子収容キャビティから外に延在している、請求項21に記載のコネクタ。
【請求項23】
前記コネクタは回路基板をさらに含み、
各接続端子の一方の端部は、適合コネクタにおける適合端子に接続されており、他方の端部は前記回路基板に接続されている、請求項14に記載のコネクタ。
【請求項24】
前記接続端子は低電圧接続端子および高電圧接続端子を含む、請求項14〜23のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項25】
前記低電圧接続端子および前記高電圧接続端子は同じ寸法、形状および構造を有している、請求項24に記載のコネクタ。
【請求項26】
前記端子収容キャビティは第1収容キャビティおよび第2収容キャビティを含み、
前記低電圧接続端子は前記第1収容キャビティに収容され、
前記高電圧接続端子は前記第2収容キャビティに収容されている、請求項24に記載のコネクタ。
【請求項27】
挿入孔および絶縁用スロットが設けられている雌型端部シートを含む、適合接続部品であって、
前記挿入孔は前記雌型端部シートの軸方向で貫通して形成されており、かつ前記適合接続部品において前記接続端子を収容するために利用され、
前記絶縁用スロットは前記挿入孔の間に配置されており、かつ前記適合接続部品において前記セパレータを収容するために利用される、適合接続部品。
【請求項28】
前記絶縁用スロットは2列で配置されており、各列は複数の絶縁用スロットを含み、
前記挿入孔は全ての隣接する前記絶縁用スロット間に配置されている、請求項27に記載の適合接続部品。
【請求項29】
前記絶縁用スロットは相互に連通するように構成されている、請求項28に記載の適合接続部品。
【請求項30】
前記適合接続部品は1つの射出成形部品である、請求項27〜29のいずれかに記載の適合接続部品。
【請求項31】
各挿入孔には、その軸方向において、前方開口部および後方開口部が設けられており、
前記挿入孔の前方端での壁には、前記前方開口部と連通状態にある導入ギャップが設けられており、
前記前方開口部は前記適合コネクタにおける接続端子を収容するために利用される、請求項30に記載の適合接続部品。
【請求項32】
請求項27〜30のいずれかに記載の適合接続部品および端子接続部品を含む適合コネクタであって、
前記端子接続部品は前記挿入孔に挿入されている、適合コネクタ。
【請求項33】
前記適合コネクタは第2補助的ロックをさらに含み、各第2補助的ロックには止め部が設けられており、
各端子接続部品には停止用前方部が設けられており、
前記止め部は前記端子接続部品の前記停止用前方部と、少なくとも部分的に、ブロッキング適合状態にある、請求項32に記載の適合コネクタ。
【請求項34】
各挿入孔には、その軸方向において、前方開口部および後方開口部が設けられており、
前記挿入孔の前方端での壁には、前記前方開口部と連通状態にある導入ギャップが設けられており、
前記前方開口部は前記適合コネクタにおける接続端子を収容するために利用され、
前記端子接続部品は前記後方開口部から挿入されており、
前記止め部は前記導入ギャップに収容されている、請求項33に記載の適合コネクタ。
【請求項35】
各挿入孔において第2かえし部が設けられており、
各端子接続部品には、該端子接続部品に沿って突出しているブロッキング適合部が設けられており、
前記第2かえし部は、前記端子接続部品の前記ブロッキング適合部と、ブロッキング適合状態にある、請求項33に記載の適合コネクタ。
【請求項36】
請求項1〜13のいずれかに記載の接続部品および請求項27〜31のいずれかに記載の適合接続部品を含む接続アセンブリであって、
前記セパレータは前記絶縁用スロットに収容されている、接続アセンブリ。
【請求項37】
前記接続アセンブリは接続端子をさらに含み、
各接続端子の一方の端部は前記本体に配置されており、他方の端部は前記挿入孔に挿入されている、請求項36に記載の接続アセンブリ。
【請求項38】
前記接続アセンブリは回路基板をさらに含み、
各接続端子の一方の端部は前記回路基板に接続されている、請求項37に記載の接続アセンブリ。
【請求項39】
前記接続アセンブリは端子接続部品をさらに含み、
各端子接続部品は各挿入孔に収容され、かつ各接続端子の他方の端部と接続されている、請求項37に記載の接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的接続構造体に関し、特に、接続部品、コネクタ、適合接続部品、適合コネクタおよび接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
接続部品は一般に現在の科学技術において接続のために利用され、異なる電子デバイス間、ワイヤ間または接続端子間で安定な電気的接続を達成する。電子デバイスの一体化および大規模化の発展により、複数の電子デバイス、ワイヤまたは接続端子は、多くの場合、同時に接続されることが必要である。特に、複数の接続端子を接続する場合、間隔が短い接続端子間で、先端放電(point discharge)等の干渉(interference)が容易に起こるため、潜在的な安全上の問題を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的の1つは従来技術の欠陥を克服することである。従って、本発明は、構造がコンパクトで、安全で、かつ安定性のある、接続部品、コネクタ、適合接続部品、適合コネクタおよび接続アセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記目的を以下の技術的解決手段により達成する。
【0005】
本発明は接続部品(connecting piece)を提供する。当該接続部品は、複数の端子収容キャビティ(terminal accommodating cavities)が貫通して設けられている端子固定部(terminal fixing portion)を含む本体、および前記本体に配置され、かつ、隣接する前記端子収容キャビティ間に位置付けられているセパレータを含む。当該セパレータは、前記端子収容キャビティの延在方向において逆に延在して、前記接続端子を各セパレータの両側で隔離する。
【0006】
好ましくは、前記本体は、前記端子収容キャビティの軸方向において前記端子固定部から連続的に延在している包囲壁(enclosure walls)を含み、前記セパレータは前記包囲壁から離隔している。
【0007】
好ましくは、前記本体には、前記接続部品の軸方向において前記端子固定部から連続的に延在している包囲壁が設けられており、前記端子収容キャビティの延在方向に沿って延在している前記包囲壁の長さは、前記セパレータの延在長さよりも長い。
【0008】
好ましくは、各包囲壁には、外側ハウジング(external housing)にバックル(buckle)を留めて適合(または嵌合)するために利用されるバックル適合部(またはバックル嵌合部)(buckle matching portion)が設けられている。
【0009】
好ましくは、前記端子収容キャビティは2列で配置されており、その各列は複数の端子収容キャビティを含み、前記セパレータは全ての隣接する前記端子収容キャビティ間に配置される。
【0010】
好ましくは、前記セパレータは、1つの横セパレータ(transverse separator)および複数の縦セパレータ(longitudinal separators)を含み、前記横セパレータは一方の列の端子収容キャビティと、他方の列の端子収容キャビティとの間に配置され、前記縦セパレータは、各列において、各端子収容キャビティの両側に配置される。
【0011】
好ましくは、全ての前記縦セパレータは前記横セパレータと接続されている。
【0012】
好ましくは、前記セパレータは一体化部品(integrated piece)である。
【0013】
好ましくは、前記接続部品は一体化射出成形部品(integrated injection molding piece)である。
【0014】
好ましくは、前記端子収容キャビティは、低電圧接続端子を収容するための第1収容キャビティおよび高電圧接続端子を収容するための第2収容キャビティを含む。
【0015】
好ましくは、前記第1収容キャビティおよび前記第2収容キャビティは同じ寸法、形状および構造を有している。
【0016】
好ましくは、前記セパレータは少なくとも2つの隣接する第2収容キャビティ間に配置される。
【0017】
好ましくは、前記セパレータは全ての隣接する第2収容キャビティ間に単に配置される。
【0018】
本発明はコネクタ(connector)をさらに提供する。当該コネクタは、接続端子(connecting terminals)および上記した接続部品を含み、前記接続端子は前記端子収容キャビティに収容されている。
【0019】
好ましくは、少なくとも一部の前記接続端子は、前記端子固定部の前方端から前記端子収容キャビティの外に延在しており、前が前記端子収容キャビティの外に延在している前記接続端子の長さは、隣接しているセパレータの延在長さよりも短い。
【0020】
好ましくは、前記本体には、前記端子収容キャビティの軸方向で前記端子固定部の前方端から連続的に延在している包囲壁が設けられており、前記包囲壁の延在長さは、前記端子収容キャビティから外に延在している前記接続端子の長さよりも長い。
【0021】
好ましくは、前記コネクタは、前記本体に設けられている第1補助的ロック(first secondary locks)をさらに含み、各第1補助的ロックには、前記接続端子とブロッキング適合状態(またはブロッキング嵌合状態)(blocking fit)にあるブロッキング部(または阻止部)(blocking portion)が設けられている。
【0022】
好ましくは、各接続端子には端子本体(terminal body)が設けられており、前記端子本体には挿入端部(insertion end)が配置されている。当該端子本体は前記挿入端部の半径寸法よりも大きな半径寸法を有し、前記端子本体には、前記接続端子の挿入方向において、前方端部(front end portion)および後方端部(rear end portion)が設けられている。前記端子本体の前記前方端部は前記ブロッキング部とブロッキング適合状態にある。
【0023】
好ましくは、各端子収容キャビティにおいて、第1かえし部(first barb)が設けられており、前記第1かえし部は前記端子本体の後方端部とブロッキング適合状態にある。
【0024】
好ましくは、前記接続端子は対応する前記端子収容キャビティの壁と締まり嵌め状態(interference fit)にある。
【0025】
好ましくは、前記接続端子および前記本体は一体化部品として形成されている。
【0026】
好ましくは、前記接続端子の両端部はそれぞれ、前記端子収容キャビティから外に延在している。
【0027】
好ましくは、前記コネクタは回路基板をさらに含み、各接続端子の一方の端部は、適合コネクタ(または嵌合コネクタ)(matched connector)の適合端子(または嵌合端子)(matched terminal)に接続されており、他方の端部は前記回路基板に接続されている。
【0028】
好ましくは、前記接続端子は低電圧接続端子および高電圧接続端子を含む。
【0029】
好ましくは、前記低電圧接続端子および前記高電圧接続端子は同じ寸法、形状および構造を有している。
【0030】
好ましくは、前記端子収容キャビティは第1収容キャビティおよび第2収容キャビティを含み、前記低電圧接続端子は前記第1収容キャビティに収容され、前記高電圧接続端子は前記第2収容キャビティに収容されている。
【0031】
本発明は適合接続部品(または嵌合接続部品)(matched connecting piece)をさらに提供する。当該適合接続部品は、挿入孔(insertion holes)および絶縁用スロット(isolating slots)が設けられている雌型端部シート(female end seat)を含む。前記挿入孔は前記雌型端部シートの軸方向で貫通して形成されており、かつ前記適合接続部品において前記接続端子を収容するために利用される。前記絶縁用スロットは前記挿入孔の間に配置され、前記適合接続部品における前記セパレータを収容する。
【0032】
好ましくは、前記絶縁用スロットは2列で配置されており、各列は複数の絶縁用スロットを含む。前記挿入孔は全ての隣接する前記絶縁用スロット間に配置されている。
【0033】
好ましくは、全ての前記絶縁用スロットは相互に連通するように構成されている。
【0034】
好ましくは、前記適合接続部品は1つの射出成形部品である。
【0035】
好ましくは、各挿入孔には、その軸方向において、前方開口部(front opening)および後方開口部(rear opening)が設けられている。前記挿入孔の前方端での壁には、前記前方開口部と連通状態にある導入ギャップ(installation gap)が設けられている。前記前方開口部は前記適合コネクタにおける接続端子を収容するために利用される。
【0036】
本発明は適合コネクタをさらに提供する。当該適合コネクタは、前記適合接続部品および特許請求の範囲で説明する端子接続部品(terminal connecting pieces)を含む。前記端子接続部品は前記挿入孔に挿入されている。
【0037】
好ましくは、前記適合コネクタは第2補助的ロック(second secondary locks)をさらに含み、各第2補助的ロックには止め部(stop portion)が設けられている。各端子接続部品には停止用前方部(stopping front portion)が設けられている。前記止め部は前記端子接続部品の前記停止用前方部と、少なくとも部分的に、ブロッキング適合状態にある。
【0038】
好ましくは、各挿入孔には、その軸方向において、前方開口部および後方開口部が設けられている。前記挿入孔の前方端での壁には、前記前方開口部と連通状態にある導入ギャップが設けられている。前記前方開口部は前記適合コネクタにおける接続端子を収容するために利用される。前記端子接続部品は前記後方開口部から挿入されており、前記止め部は前記導入ギャップに収容されている。
【0039】
好ましくは、各挿入孔において第2かえし部(second barb)が設けられており、各端子接続部品には、該端子接続部品に沿って突出しているブロッキング適合部(またはブロッキング嵌合部)(blocking matching portion)が設けられている。前記第2かえし部は、前記端子接続部品の前記ブロッキング適合部と、ブロッキング適合状態にある。
【0040】
本発明は接続アセンブリ(connecting assembly)をさらに提供する。当該接続アセンブリは、前記した接続部品および特許請求の範囲で説明する適合接続部品を含む。前記セパレータは前記絶縁用スロットに収容されている。
【0041】
好ましくは、前記接続アセンブリは接続端子をさらに含む。各接続端子の一方の端部は前記本体に配置されており、他方の端部は前記挿入孔に挿入されている。
【0042】
好ましくは、前記接続アセンブリは回路基板をさらに含み、各接続端子の一方の端部は前記回路基板に接続されている。
【0043】
好ましくは、前記接続アセンブリは端子接続部品をさらに含み、各端子接続部品は前記挿入孔に収容され、かつ前記接続端子の他方の端部と接続されている。
【発明の効果】
【0044】
本発明の接続部品には、従来の技術と比較して、本体に配置されるセパレータが設けられ、本体の端子収容キャビティに挿入されている接続端子は隔離されているため、安全接続性能が改善され、全ての接続端子は相互の干渉がない前提で、より小さな間隔を維持することが可能となり、接続部品における全体構造のコンパクト化および導入スペース(installation space)の節約が可能となる。
【0045】
好ましくは、横セパレータおよび縦セパレータのマッチング(組み合わせ)(matchig)により、接続部品の当該セパレータは、複数の接続端子を含む接続部品の安全性能を改善するだけでなく、規格が異なる接続端子を導入するための収容スペースをより大きく提供する。当該接続部品は、迅速かつ便利な挿入を達成し、様々な接続方法を提供し、しかも適合接続部品と適合(または嵌合)して様々な接続要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1図1は本発明により提供される一実施態様に係る接続部品の構造模式図Iである。
【0047】
図2図2図1における接続部品の構造模式図IIである。
【0048】
図3図3は本発明により提供されるコネクタの構造模式図Iである。
【0049】
図4図4図3におけるコネクタの構造模式図IIである。
【0050】
図5図5図3におけるコネクタのC−C線に沿った断面図である。
【0051】
図6図6図3におけるコネクタの高電圧接続端子の構造模式図である。
【0052】
図7図7は本発明により提供される別の実施態様に係る接続部品の構造模式図である。
【0053】
図8図8は本発明により提供される図7に示す接続部品のコネクタの構造模式図である。
【0054】
図9図9は本発明により提供される適合接続部品の構造模式図Iである。
【0055】
図10図10図9における適合接続部品の構造模式図IIである。
【0056】
図11図11は本発明により提供される適合コネクタの構造模式図である。
【0057】
図12図12は、第2補助的ロックが設けられている図11の適合コネクタの構造模式図Iである。
【0058】
図13図13図12における適合コネクタの構造模式図IIである。
【0059】
図14図14図12における適合コネクタの分解斜視図である。
【0060】
図15図15図11における適合コネクタの端子接続部品の構造模式図である。
【0061】
図16図16は本発明により提供される接続アセンブリの構造模式図である。
【0062】
図17図17図16における接続アセンブリの、ある視野角度での分解斜視図である。
【0063】
図18図18図17における接続アセンブリの、別の視野角度での分解斜視図である。
【0064】
図19図19図16における接続アセンブリのD−D線に沿った断面図である。
【0065】
図20図20図16における接続アセンブリのE−E線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
本発明を、以下、添付の図面と組み合わせて詳しく説明する。
【0067】
実施態様I
【0068】
本発明により提供される接続部品101を示す図1および図2を参照されたい。接続部品101は本体10およびセパレータ20を含む。
【0069】
本体10は、絶縁材料から製造された一体化部品、例えば射出成形部品であってもよい。本体10の形状、寸法および仕様は、挿入要求(installation requirement)および適合接続端子に応じて選択することができる。本実施態様においては、本体10は一般的に直方体形状である。本体10は端子固定部19を含む。端子固定部19には、複数の端子収容キャビティ(11,12)が貫通して設けられている。複数の端子収容キャビティ(11,12)は、以下で説明するように、接続端子(40,50)を収容するために利用される。端子固定部19は板状(plate-like)であるように構成されていてもよい。本体10には、側壁14が設けられている。側壁14は端子固定部19の周りに配置されている。
【0070】
本実施態様においては、端子収容キャビティは第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12を含む。第1収容キャビティ11は、以下で説明するように、低電圧接続端子40を収容するために利用される。第2収容キャビティ12は、以下で説明するように、高電圧接続端子50を収容するために利用される。第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12はいずれも貫通して形成され、スルーホール(through holes)または管状キャビティ(tubular cavities)と解することもでき、このため、2つの端部は対応する低電圧接続端子40および高電圧接続端子50により接続することができる。第1収容キャビティ11の形状および寸法は、低電圧接続端子40を収容するための要求性能を満たす限り、利用できる。本実施態様においては、第1収容キャビティ11の壁は、少なくとも部分的に、低電圧接続端子40に当接する。第2収容キャビティ12の形状および寸法は、高電圧接続端子50を収容するための要求性能を満たす限り、利用できる。本実施態様においては、第2収容キャビティ12の壁は、少なくとも部分的に、高電圧接続端子50に当接する。対応する低電圧接続端子40および高電圧接続端子50を収容するための要求性能を満たすことを前提として、第1収容キャビティ11の形状、寸法および構造は、第2収容キャビティ12と同じであってもよいし、または相違していてもよい。
【0071】
本実施態様においては、第1収容キャビティ11の形状、寸法および構造は第2収容キャビティ12と同じであること、すなわち第1収容キャビティ11の機械的構造は第2収容キャビティ12の機械的構造と同じであることが好ましい。第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12がそれぞれ低電圧接続端子40および高電圧接続端子50と導入適合状態(または導入嵌合状態)(installation fit)にあるために低電圧線および高電圧線を接続するときに、第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12が有する異なる効果を区別するためではなく、当該効果を暗示するために、異なる名称が使用される。
【0072】
第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12の数量は、対応する低電圧接続端子40および高電圧接続端子50の接続要求および数量に応じて選択することができる。本実施態様においては、第1収容キャビティ11の数量は4である。第2収容キャビティ12の数量は18である。第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12の相対的な配置関係は、導入スペースおよび接続要求に応じて選択することができる。本実施態様においては、第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12は2列に分かれている。各列は2つの第1収容キャビティ11および9つの第2収容キャビティ12を含む。一方の列における第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12は、他方の列における第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12と、1対1の対応で正確に向かい合っている。すなわち、当該2列の第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12は平行で正確に向かい合っている。
【0073】
本実施態様においては、より良好な保護性能を得るために、本体10には包囲壁15が設けられている。包囲壁15は第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12の全てを包囲する。包囲壁15はセパレータ20から離隔しているように構成されているので、適合接続部品は、導入スペースがより大きいか、または他の構造物との適合(または嵌合)のためのスペースがより大きい。包囲壁15の第2収容キャビティ12軸方向の延在長さはセパレータ20の第2収容キャビティ12軸方向の延在長さよりも長い。すなわち、第2収容キャビティ12の開口部の横断面(transverse plane)に対する包囲壁15の突出高さは、第2収容キャビティ12の開口部の横断面に対するセパレータ20の突出高さよりも大きい。包囲壁15は、第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12の全ての周りに配置されている。包囲壁15は側壁14と接続されて、適合接続部品と適合される収容キャビティ(図示せず)を形成する。包囲壁15の内側壁は適合接続部品と接触して、導入適合(または導入嵌合)を形成してもよい。
【0074】
本実施態様においては、雌型端部接続構造(female end connecting structure)との密な適合(または密な嵌合)(close fit)を促進するために、各包囲壁15には、バックル適合部(またはバックル嵌合部)(buckle matching portions)13が突出して設けられており、当該バックル適合部13は、適合されるハウジングのバックル(buckle)を留めて適合するために利用される。バックル適合部13は、取り付け適合構造(installation matching structures)、例えば、固定溝(clamping grooves)、スルーホール等であってもよい。
【0075】
セパレータ20は本体10に配置され、隣接する端子収容キャビティ(11,12)間に位置付けられる。セパレータ20は端子収容キャビティ(11,12)の延在方向において逆に延在して、接続端子(40,50)を当該セパレータ20の両側で隔離する。セパレータ20は、帯電した低電圧接続端子40および高電圧接続端子50による空気絶縁破壊(breaking down air)を防止してもよい。空気絶縁破壊は、1つの高電圧接続端子50が別の高電圧接続端子50と電気伝導したり、1つの高電圧接続端子50が1つの低電圧接続端子40と電気伝導したりする原因となるかもしれない。特に、低電圧接続端子40および高電圧接続端子50の挿入端部は一般的には尖っており、このため先端放電を引き起こすが、セパレータ20を用いることにより回避することができる。セパレータ20は、先端放電を阻止する要求性能を満たす材料、例えば、ゴムおよび板材から製造されていてもよい。本実施態様においては、セパレータ20はプラスチックから製造されており、すなわちセパレータ20はプラスチック構造を有している。セパレータ20の形状および寸法は、先端放電を阻止する要求を満たす限り、受容可能である。セパレータ20はラグ(出張り)(lugs)またはボス(bosses)であってもよい。本実施態様においては、セパレータ20は、できるだけ占有スペースを減少させるために、フラット(平面部)である。セパレータ20の延在長さは、第2収容キャビティ12から突出する対応の高電圧接続端子50の長さ以上であり、このため、高電圧接続端子50により生じる先端放電が回避される。セパレータ20は本体10に配置されており、少なくとも2つの第2収容キャビティ12の間に位置付けられている。セパレータ20は第2収容キャビティ12の軸方向で延在しており、このため、当該セパレータ20の両側の高電圧接続端子の空気絶縁破壊が防止される。
【0076】
間隔が等しいことを前提とすると、1つの高電圧導体と1つの低電圧導体との間で発生する空気絶縁破壊の可能性は、1つの高電圧導体と別の高電圧導体との間での当該可能性よりも小さいものと予想することができる。このため、セパレータ20は全ての隣接する第2収容キャビティ12間のみに配置されてもよい。本実施態様においては、高電圧接続端子50および低電圧接続端子40がそれらの間で発生する空気絶縁破壊により電気的に導通する問題を回避するために、複数のセパレータ20が設けられ、一部のセパレータ20は第1収容キャビティ11と第2収容キャビティ12との間に配置される。
【0077】
本実施態様においては、上記したように、第2収容キャビティ12は2列で配置されている。各列は複数の第2収容キャビティ12を含む。セパレータ20は隣接する第2収容キャビティ12間に配置される。本実施態様においては、セパレータ20は横セパレータ21および縦セパレータ22を含む。横セパレータ21は一方の列の第2収容キャビティ12と、他方の列の第2収容キャビティ12との間に配置されている。縦セパレータ22は、各列において、各第2収容キャビティ12の両側に配置されている。セパレータ20の上記の実施方法は、各第2収容キャビティ12の三方の包囲を可能にする。このため、高電圧接続端子50の先端放電の防止により安全性能を得ることができるだけでなく、各第2収容キャビティ12の第4方は(すなわち、直線状スロットの包囲形状において)開放されるため、第2収容キャビティ12に収容される高電圧接続端子50と接続および適合(または嵌合)されるデバイスまたは導体は、より大きな導入スペースを有している。
【0078】
より良好な遮蔽性能を得て先端放電をより一層、防止するために、第2収容キャビティ12は、それらの間隔距離がより短く、構造がよりコンパクトである。本実施態様においては、全ての縦セパレータ22は横セパレータ21と接続されている。すなわち、本実施態様においては、当該セパレータ22は、横方向に連結された複数の交差格子を形成するように構成されている。
【0079】
本実施態様においては、組み立てを促進し、かつ安定な接続性能を改善するために、接続部品101は一体化部品である。本実施態様においては、先端放電がより良好に防止されることを前提として、製造コストを低減するために、接続部品101は射出成形部品である。
【0080】
実施態様II
【0081】
本発明により提供されるコネクタ102の構造模式図を示す図3図6を参照されたい。コネクタ102は実施態様Iに係る接続部品101および接続端子(40,50)を含む。
【0082】
本実施態様においては、接続端子は低電圧接続端子40および高電圧接続端子50を含む。対応する接続機能の実現が促進されることを前提として、より良好なブロッキング効果(blocking effect)を得て、保護性能を改善するために、接続端子(40,50)は、端子固定部19の前方端から端子収容キャビティ(11,12)の外に延在しており、端子収容キャビティ(11,12)の外に延在している接続端子(40,50)の長さは、隣接するセパレータ20の延在長さよりも短い。
【0083】
低電圧接続端子40は第1収容キャビティ11に収容される。高電圧接続端子50は第2収容キャビティ12に収容される。本実施態様においては、低電圧接続端子40はその挿入方向で延在し、第1収容キャビティ11の外に延在しており、第1収容キャビティ11の外に延在している低電圧接続端子40の長さは、セパレータ20の延在長さ以下である。もちろん、低電圧接続端子40は第1収容キャビティ11に収容されるが、第1収容キャビティ11の外に延在していなくてもよい。今のところ、低電圧接続端子40と適合(または嵌合)される電子デバイスまたはワイヤは延在することにより第1収容キャビティ11に入り、低電圧接続端子40との低電圧線の接続を実現してもよい。従って、セパレータ20は低電圧接続端子40、電子デバイスまたはワイヤの放電を防止することもできる。
【0084】
高電圧接続端子50はその挿入方向で延在し、第2収容キャビティ12の外に延在しており、第2収容キャビティ12の外に延在している高電圧接続端子50長さは、セパレータ20の延在長さ以下である。もちろん、高電圧接続端子50は第2収容キャビティ12に収容されるが、第2収容キャビティ12の外に延在していなくてもよい。今のところ、高電圧接続端子50と適合(または嵌合)される電子デバイスまたはワイヤは延在することにより第2収容キャビティ12に入り、高電圧接続端子50との高電圧線の接続を実現してもよい。従って、セパレータ20は高電圧接続端子50、電子デバイスまたはワイヤの放電を防止することもできる。
【0085】
対応する接続要求によれば、低電圧接続端子40および高電圧接続端子50は同じ構造を採用してもよいし、または異なる構造を採用してもよい。本実施態様においては、製造コストを低減し、かつ導入効率を改善するために、低電圧接続端子40および高電圧接続端子50は同じ構造、寸法および形状を有している。接続端子は、高電圧接続端子50が高電圧線に接続される一方で、低電圧接続端子40が低電圧線に接続されるという異なる効果(結果)を区別するために、命名されていることに注目するべきである。本実施態様においては、各高電圧接続端子50は高電圧本体51および高電圧挿入端部52を含む。高電圧本体51は高電圧挿入端部52の半径寸法または断面積よりも大きな半径寸法または断面積を有している。高電圧本体51は第2収容キャビティ12に収容される。高電圧挿入端部52は第2収容キャビティ12の外に延在している。高電圧本体51は、後述するように、第1補助的ロック60のブロッキング部62とブロッキング適合状態にあって、高電圧接続端子50の移動を防止することができる。
【0086】
各低電圧端子本体(low-voltage terminal body)41は、第1収容キャビティ11に安定に配置されるように、低電圧接続端子40の挿入方向において、低電圧前方端部(low-voltage front end portion)411および低電圧後方端部(low-voltage rear end portion)412が設けられている。低電圧端子本体41の低電圧前方端部411はブロッキング部62とブロッキング法(blocking manner)で適合(または嵌合)されている。各高電圧端子本体(high-voltage terminal body)51は、第2収容キャビティ12に安定に配置されるように、高電圧接続端子50の挿入方向において、高電圧前方端部(high-voltage front end portion)511および高電圧後方端部(high-voltage rear end portion)512が設けられている。高電圧端子本体51の高電圧前方端部511はブロッキング部62とブロッキング法で適合(または嵌合)されている。
【0087】
各低電圧接続端子が第1収容キャビティ11にさらに安定に配置されるように、第1収容キャビティ11には、第1かえし部18が設けられている。第1かえし部18は低電圧端子本体41の低電圧後方端部412とブロッキング適合状態にある。各高電圧接続端子が第2収容キャビティ12にさらに安定に配置されるように、第2収容キャビティ12には、第1かえし部18が設けられている。第1かえし部18は高電圧端子本体51の高電圧後方端部512とブロッキング適合状態にある。
【0088】
低電圧接続端子40および高電圧接続端子50の予備組み立ての実現を促進し、かつ対応する低電圧接続端子40および高電圧接続端子50の安定的導入を改善するために、コネクタ102は第1補助的ロック60をさらに含む。第1補助的ロック60は主要ロック(primary locks)により本体10に予め組み立てられ、最終ロック(final locks)により高電圧本体51とブロッキング適合状態にあり、このため、高電圧接続端子50の位置が制限される。第1補助的ロック60には、高電圧接続端子50の高電圧本体51および低電圧接続端子40の低電圧本体41と1対1のブロッキング適合状態でブロッキング部62が設けられている。ブロッキング部62は板状(plate-like)であってもよい。
【0089】
実施態様III
【0090】
図7を参照されたい。本発明は、実施態様Iの変形例として、接続部品103をさらに提供する。実施態様IIIは実施態様Iと主に以下のことが相違する:接続部品103の支持構造は実施態様Iの接続部品101の支持構造と相違する。接続部品103は本体35を含む。当該本体35および実施態様Iの接続部品101の本体10の両方はセパレータ20を支えるために使用されている。
【0091】
接続端子(40,50,71,72)は端子収容キャビティ(11,12)の壁と締まり嵌め状態にある。本実施態様においては、低電圧接続端子40は対応する低電圧端子収容キャビティ11の壁と締まり嵌め状態にある。高電圧接続端子50は対応する高電圧端子収容キャビティ12の壁と締まり嵌め状態にある。
【0092】
別のアセンブリ態様としては、接続端子(40,50,71,72)および本体35は一体化部品として形成され、安定性が高くなり、かつ組み立て効率が改善される。例えば、接続端子(40,50,71,72)および本体35は、銅材料から製造される一体化部品に形成されてもよい。さらに、接続端子(40,50,71,72)の両端部がそれぞれ電子デバイスまたは適合端子(または嵌合端子)(matched terminals)と接続できるように、接続端子(40,50)の両端部はそれぞれ端子収容キャビティ(11,12)から外に延在している。例えば、接続端子(40,50,71,72)の両端部はそれぞれ回路基板および端子接続部品88と接続され得る。
【0093】
回路の一体化レベル(integration level)を改善してエネルギーを節約し、かつユニバーサル性能(universal performance)を改善するために、回路基板(図示せず)がさらに含まれる。接続端子(40,50,71,72)のそれぞれの一方の端部は適合コネクタ105の適合端子に接続され、他方の端部は回路基板に接続される。本実施態様においては、適合端子は、以下で説明するように、端子接続部品88であってもよい。
【0094】
本体35は導入部(installation portion)355を含む。導入部355には、複数の端子収容キャビティ351が貫通して設けられている。端子収容キャビティ351は、以下のコネクタ104または回路基板の電子デバイスにおける接続端子を収容するために利用される。端子収容キャビティ351は高電圧端子収容キャビティおよび低電圧端子収容キャビティに分けられてもよく、当該端子収容キャビティの分布およびマッチング(matching)は前記実施態様で説明されており、ここで重複して説明することはしない。本体35の形状および構造は、セパレータ20を支えるための要求性能を満たすことが必要なだけである。本実施態様においては、セパレータ20が本体35に挿入されるとき、より良好なシール性能および保護性能を得るために、本体35の側壁は、以下で説明するように、雌型端部シート210と封止適合状態(または封止嵌合状態)(sealing fit)にある。具体的には、本体35には、セパレータ20を収容するための収容キャビティが設けられている。収容キャビティの一方の端部は、セパレータ20を対応する本体35に挿入できるように、開放されている。
【0095】
雄型端部接続部品(male end connecting piece)102には、接続部品101に設けられているセパレータと同じセパレータ20が設けられている。全てのセパレータ20は本体35に配置されている。本体35におけるセパレータ20の安定性をさらに改善するために、セパレータ20および本体35は一体化部品として形成されている。本実施態様においては、先端放電を防止する、より良好な性能を得て、かつ製造コストを低減するために、セパレータ20および本体35は射出成形部品として形成され、すなわち、セパレータ20および本体35は射出成形法により一体化部品として製造される。
【0096】
本体35は、実施態様Iにおいて、本体10と置き換えられてもよいことに注目するべきである。実施態様IIにおいては、本体35および端子収容キャビティ351は、回路基板の電子デバイスとの適合(または嵌合)に用いられ、雄型端部コネクタ(male end connector)が形成される。回路基板および電子デバイスは構造が規則的(regular)で、かつ薄い(flat)ので、本体35の導入部355は薄い。電子デバイスまたは収容されるべき接続端子の異なる形状および仕様に従って、端子収容キャビティ351が実施態様Iの端子収容キャビティ(11,12)と同じくらい複雑である必要はない。
【0097】
実施態様IV
【0098】
図8を参照すると、本発明はコネクタ104をさらに提供する。コネクタ104は実施態様IIIの接続部品103および接続端子(71,72)を含む。
【0099】
接続端子(71,72)は、実施態様Iにおける接続端子(40,50)と置き換えられてもよい。本実施態様においては、接続端子(71,72)は柱状である。接続端子(71,72)のそれぞれの一方の端部は本体35の端子収容キャビティ351に配置され、他方の端部は適合コネクタと接続されるように用いられる。
【0100】
本実施態様においては、接続端子(71,72)は第2低電圧接続端子71および第2高電圧接続端子72を含む。低電圧接続端子71と接続される端子接続部品88は低電圧線と接続されてもよい。高電圧接続端子72と接続される端子接続部品88は高電圧線と接続されてもよい。端子接続部品88のそれぞれは、第2低電圧接続端子71および第2高電圧接続端子72の半径寸法よりも大きな最大の半径寸法を有する。第2低電圧接続端子71は第1収容キャビティ11に挿入される。第2高電圧接続端子72は第2収容キャビティ12に挿入される。
【0101】
本実施態様においては、第2低電圧接続端子71は、セパレータ20が本体10に挿入される方向で、第1収容キャビティ11に挿入される。第2高電圧接続端子72は、セパレータ20が本体10に挿入される方向で、第2収容キャビティ12に挿入される。
【0102】
第2低電圧接続端子71および第2高電圧接続端子72を対応する本体10に便利に挿入するために、全ての第2低電圧接続端子71および全ての第2高電圧接続端子72は本体35に配置されていることが好ましい。本実施態様においては、本体35には端子収容キャビティ351が設けられている。第2低電圧接続端子71および第2高電圧接続端子72のそれぞれの一方の端部は、対応する端子収容キャビティ351に挿入されるので、セパレータ20が本体10に挿入されるとき、第2低電圧接続端子および第2高電圧接続端子をそれぞれ対応する第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12に挿入することができる。
【0103】
第2低電圧接続端子71は構造が、実施態様IIIの第1低電圧接続端子40と同じであってもよいし、または異なっていてもよい。本実施態様においては、第2低電圧接続端子71および第1低電圧接続端子40は異なる構造を有している。第2低電圧接続端子71は略直方体柱状形状を有する。本実施態様においては、第2高電圧接続端子72および第2低電圧接続端子71は同じ構造および寸法を有している。
【0104】
実施態様V
【0105】
実施態様Vはコネクタ104の別の実施を提供する。実施態様Vにおいては、コネクタ104は実施態様IIIの接続部品103および回路基板(図示せず)を含む。回路基板は配線板と呼ばれてもよい。電子デバイス(図示せず)は回路基板に突出して配置される。回路基板は、導入部355の片側と正反対であるように配置されてもよいし、または導入部355の外側の底壁に取り付けられてもよい。回路基板の電子デバイスは端子収容キャビティ351を貫通して、導入部355の他方側で適合コネクタと接続される。
【0106】
実施態様VI
【0107】
本発明により提供される適合接続部品105を示す図9および図10を参照されたい。適合接続部品105は実施態様Iの接続部品101および実施態様IIIの接続部品103との適合(または嵌合)に使用することができる。適合接続部品105は雌型端部シート210を含む。雌型端部シート210には挿入孔212および絶縁用スロット216が設けられている。
【0108】
各挿入孔212は、雌型端部シート210の軸方向で貫通して形成されており、各挿入孔212には、前方開口部213、後方開口部217、導入ギャップ214および半径方向ギャップ(radial gap)215が設けられている。本実施態様においては、各挿入孔212は雌型端部シート210の軸方向に貫通して形成されたスルーホールである。挿入孔212の前方開口部213はコネクタ104または電子デバイスの接続端子(71,72)を収容するために利用され、挿入孔212の後方開口部217は、後述のように、端子接続部品88を収容するために利用される。導入ギャップ214は前方開口部213と連通し、後述のように、第2補助的ロック90の止め部92を収容するため、第2補助的ロック90は、よりフラットかつより省スペースで適合接続部品105に配置され得る。半径方向ギャップ215は挿入孔212の側壁において、その前方端部に形成され、導入ギャップ214と連通状態にある。半径方向ギャップ215は挿入孔212がより大きな収容スペースを有することを可能にし、より大きな寸法の接続端子に適合するため、より高いユニバーサル性能(寸法自在性能)を有している。
【0109】
絶縁用スロット216は挿入孔212間に形成され、接続部品103のセパレータ20の挿入に利用される。本実施態様における、挿入孔212と絶縁用スロット216との間の配置関係を以下、詳しく説明する:挿入孔212は2列で配置され、各列は複数の挿入孔212を含む;絶縁用スロット216は全ての隣接する挿入孔212間に形成される。材料を節約し、かつ挿入適合(または挿入嵌合)(insertion fit)を促進するために、全ての絶縁用スロット216は相互に連通して配置されている。
【0110】
安定性を強化するために、適合接続部品105は射出成形法により一体化部品として
製造されてもよい。
【0111】
実施態様VII
【0112】
本発明により提供される適合コネクタ106を示す図11図15を参照されたい。適合コネクタ106は実施態様VIの適合接続部品105および端子接続部品88を含む。
【0113】
端子接続部品88は、後方開口部217から挿入孔212の後方端に挿入され、前方開口部213から挿入孔212に挿入される接続端子(71,72)または電子デバイスと接続され得る。複数の端子接続部品88は他のデバイスおよび線(ライン)との接続に便利であり得る。端子接続部品88は、セパレータ20が対応する本体10に挿入される方向とは反対の方向で挿入孔212の後方端に挿入される。また、端子接続部品88はそれぞれ、接続端子(71,72)と接続される。安定な接続性能を得るために、各端子接続部品88には、収容キャビティ885が設けられている。接続端子(71,72)は対応する収容キャビティ885に挿入され、端子接続部品88を接続する。収容キャビティ885は、端子接続部品88の軸方向で貫通して形成されてもよい。
【0114】
本実施態様においては、端子接続部品88が緩むのを防止し、かつ安定な接続性能を得るために、適合コネクタ104は第2補助的ロック90をさらに含む。各第2補助的ロック90には止め部92が設けられている。止め部92は、部分的に、端子接続部品88の端部とブロッキング適合状態にある。止め部92は板状であってもよい。各第2補助的ロック90はカバープレート(cover plate)94をさらに含む。カバープレート94は、止め部92と接続され、挿入孔212の軸方向で延在しており、カバープレート94は挿入孔212の導入ギャップをカバーする。カバープレート94は接続端子(71,72)の十分な絶縁を提供し、外側との干渉または電気ショック(electric shock)を回避する。
【0115】
本実施態様における端子接続部品88の安定な配置方法を以下詳しく説明する:各端子接続部品88には、当該端子接続部品が第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12に挿入される方向で、停止用前方部881およびブロッキング適合部882が設けられている。止め部92は少なくとも部分的に、端子接続部品88の停止用前方部881とブロッキング適合状態にある。本実施態様においては、各第1収容キャビティ11および第2収容キャビティ12のぞれぞれにおいて、第2かえし部48がさらに設けられている。第2かえし部48はそれぞれ、端子接続部品のブロッキング適合部882とブロッキング適合状態にある。
【0116】
実施態様VIII
【0117】
本発明により提供される接続アセンブリ107を示す図16図20を参照されたい。接続アセンブリ107は、実施態様Iの接続部品101および実施態様IIIの接続部品103のいずれか1つ、ならびに実施態様VIの適合接続部品105を含む。
【0118】
接続アセンブリ107はワイヤによる接続を実現してもよい。本実施態様においては、さらに安定な電気的接続を得るために、接続アセンブリ107は接続端子(40,50,71,72)を含む。接続端子(40,50,71,72)のそれぞれの一方の端部は本体35に配置され、他方の端部は挿入孔212に挿入される。電子デバイスの一体化の程度(レベル)を改善するために、接続アセンブリ107は回路基板(図示せず)をさらに含む。他のデバイスを接続するために、接続アセンブリ107は端子接続部品88をさらに含む。端子接続部品88は挿入孔212に収容され、接続端子(40,50,71,72)のそれぞれの他方の端部と接続される。
【0119】
説明を簡単にするために、1つの実施例として、以下に説明する実施態様IIIの接続部品103と実施態様VIの適合接続部品105との適合関係(または嵌合関係)を取り上げる:接続端子(71,72)は端子収容キャビティ351に差し込まれる;そして、セパレータ20は適合コネクタ106の絶縁用スロット216と一致している;コネクタ104の接続端子(71,72)は挿入孔212の前方端から挿入され、当該挿入孔212の後方端から挿入された端子接続部品88を接続する。
【0120】
従来技術と比較すると、本発明の接続部品(101,103)には本体(10,35)にセパレータ20が設けられており、当該本体(10,35)の端子収容キャビティ(11,12,351)に挿入されている接続端子(40,50,71,72)は隔離(分離)されているため、安全接続性能が改善され、全ての接続端子(40,50,71,72)が相互の干渉がない前提で、より短い間隔を維持することが可能となり、接続部品(101,103)における全体構造のコンパクト化および導入スペースの低減が可能となる。
【0121】
好ましくは、横セパレータ21の縦セパレータ22とのマッチング(組み合わせ)により、接続部品(101,103)のセパレータ20は、複数の接続端子(40,50,71,72)を含む接続部品(101,103)の安全性能を改善するだけでなく、規格が異なる接続端子を導入するための、より大きな収容スペースを提供する。当該接続部品(101,103)は、迅速かつ便利な挿入を達成し、様々な接続方法を提供し、しかも適合接続部品105と適合(または嵌合)して様々な接続要求を満たすことができる。
【0122】
前記した説明は本発明の好ましい実施態様にすぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。本発明の目的の範囲内で行われる、あらゆる変形、等価物の置き換えまたは改良は、本発明の特許請求の範囲内のものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【外国語明細書】