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特開2017-209144金属製ざる状容器及び金属製蓋状部材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-209144(P2017-209144A)
(43)【公開日】2017年11月30日
(54)【発明の名称】金属製ざる状容器及び金属製蓋状部材
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/28 20060101AFI20171102BHJP
   A47J 37/12 20060101ALI20171102BHJP
   A47J 36/02 20060101ALI20171102BHJP
【FI】
   A47J43/28
   A47J37/12
   A47J36/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-102194(P2016-102194)
(22)【出願日】2016年5月23日
(71)【出願人】
【識別番号】506146909
【氏名又は名称】株式会社不二WPC
(71)【出願人】
【識別番号】511241583
【氏名又は名称】株式会社フリクション
(74)【代理人】
【識別番号】100134212
【弁理士】
【氏名又は名称】提中 清彦
(72)【発明者】
【氏名】下平 英二
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 正夫
(72)【発明者】
【氏名】草野 勝彦
【テーマコード(参考)】
4B053
4B055
4B059
【Fターム(参考)】
4B053AA03
4B053CA21
4B055AA01
4B055BA52
4B055CA01
4B055CB03
4B055CB27
4B055CC55
4B059AA10
4B059BD01
(57)【要約】
【課題】 比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、剥離等による異物の混入のおそれがなく、被処理物(金属製ざる状容器等により処理される物体)が付着し難い金属製ざる状容器を提供する。
【解決手段】 本発明に係る金属製ざる状容器10は、金属プレートからなり、底面或いはその付近に小さな開口を複数有する金属製ざる状容器であって、内周面11(少なくとも被処理物と接触する領域)に、WPC処理により微小凹部を複数形成したことを特徴とする。これにより、比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、剥離等による異物の混入のおそれがなく、被処理物(金属製ざる状容器等により処理される物体)が付着し難い金属製ざる状容器を提供することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属プレートからなり、底面或いはその付近に小さな開口を複数有する金属製ざる状容器であって、
少なくとも被処理物と接触する領域に、WPC処理により微小凹部を複数形成したことを特徴とする金属製ざる状容器。
【請求項2】
前記微小凹部は、球面状に陥没した凹部であり、入口径がφ5〜φ100μm、深さが0.5〜3μmであることを特徴とする請求項1に記載の金属製ざる状容器。
【請求項3】
前記被処理物が、フライ処理されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の処理器具。
【請求項4】
金属製ざる状容器の上方開口を覆うように用いられる金属製蓋状部材であって、
少なくとも被処理物と接触する領域に、WPC処理により微小凹部を複数形成したことを特徴とする金属製蓋状部材。
【請求項5】
前記微小凹部は、球面状に陥没した凹部であり、入口径がφ5〜φ100μm、深さが0.5〜3μmであることを特徴とする請求項4に記載の金属製蓋状部材。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品等の被処理物の加工等の各種の処理に供せられる処理器具に関し、より詳しくは食品加工や食品生産ライン等において被処理物を油で揚げる際などに利用される金属製ざる状容器及び金属製蓋状部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、即席麺などの生産ラインにて麺を食用油で揚げるような処理を行う場合、処理前の麺を金属製のざる状容器(複数の小さな穴が底面或いはその付近に開口されたカップ状容器)に入れ、その状態で、ざる状容器を麺と共に所定温度の食用油に浸けて麺を揚げるといった処理が行われている。また、この際、麺の浮き上がり等を抑制して確実に油に浸けることができるように或いは麺の上面形状を所望の形状とするなどのために、ざる状容器に収容(載置)されている麺を上方から所望の形状を有する蓋状要素により押さえ付けた状態にて麺を揚げるといった処理が行われることもある。
【0003】
しかし、このような麺の油揚げ(フライ)処理の際に、麺がざる状容器の内面や蓋状要素に付着してしまい、ざる状容器から麺を良好に排出して下流工程へと搬送することができなくなるおそれがあり、このような場合には付着した麺を取り除くなどの必要があり、場合によっては生産ラインを停止しなければならないおそれがあるなど、歩留まりが悪く生産能率を低下させるおそれがあった。
【0004】
このようなことから、従来は、ざる状容器の内面や蓋状部材の麺が接触する面にテフロン(登録商標)コーティング(フッ素加工)やセラミックスコーティング、或いはめっき等を施して麺が付着し難くするようなことなどが行われてきた(例えば、特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−181476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、金属製ざる状容器(或いは金属製蓋状部材)の内面等にテフロンコーティングやセラミックスコーティング等を施す場合には、金属製ざる状容器の母材である金属材料の表面に、母材とは異なる物質を成膜することになるため、なんらかの衝撃や劣化等によって、コーティング層が母材から剥離して被処理物に混入してしまうことが懸念され、このような剥離等の心配のない技術が求められているといった実情がある。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、剥離等による異物の混入のおそれがなく、被処理物(金属製ざる状容器等により処理される物体)が付着し難い金属製ざる状容器及び金属製蓋状部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このため、本発明に係る金属製ざる状容器は、
金属プレートからなり、底面或いはその付近に小さな開口を複数有する金属製ざる状容器であって、
少なくとも被処理物と接触する領域に、WPC処理により微小凹部を複数形成したことを特徴とする。
【0009】
本発明において、前記微小凹部は、球面状に陥没した凹部であり、入口径がφ5〜φ100μm、深さが0.5〜3μmであることを特徴とすることができる。
【0010】
本発明において、前記被処理物が、フライ処理されるものであることを特徴とすることができる。
【0011】
また、本発明に係る金属製蓋状部材は、
金属製ざる状容器の上方開口を覆うように用いられる金属製蓋状部材であって、
少なくとも被処理物と接触する領域に、WPC処理により微小凹部を複数形成したことを特徴とする。
【0012】
本発明において、前記微小凹部は、球面状に陥没した凹部であり、入口径がφ5〜φ100μm、深さが0.5〜3μmであることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、剥離等による異物の混入のおそれがなく、被処理物(金属製ざる状容器等により処理される物体)が付着し難い金属製ざる状容器及び金属製蓋状部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例1に係る金属製ざる状容器の一例の全体構成を示す断面図である。
図2】WPC処理により金属製品に形成される複数の微小ディンプル(微小凹部)の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】本発明の実施例2に係る金属製蓋状部材の一例の全体構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0016】
本実施の形態の実施例1に係る加工器具の一例として、例えば、金属製ざる状容器10について説明する。
かかる金属製ざる状容器10は、図1に示すように、複数の小さな穴(パンチングメタル状の開口)が底面或いはその付近に開口されたカップ状容器であり、これらを複数連設して構成したものを、生産能率向上のために生産ライン等では利用している。
【0017】
金属製ざる状容器10は、図1に示すように、例えば、金属プレートをカップ状に成形したもので、底面(或いはその付近)にパンチ等により複数の穴が開口されたものとすることができるが、これに限定されるものではなく、収容した麺を収容部に残し食用油を排出可能な構成であれば金属製ざる状容器であれば適用可能である。
【0018】
即席麺などの生産ラインにて麺(被加工物、被処理物)を食用油で揚げる処理を行う際に、当該処理前の麺を金属製ざる状容器10に入れ、その状態で、金属製ざる状容器10を麺と共に所定温度の食用油に浸けて麺を揚げるといった処理(フライ処理)に、当該金属製ざる状容器10は例えば利用される。
【0019】
そして、実施例1の金属製ざる状容器10は、麺が接触する領域(内周面の少なくとも一部)に、テフロンコーティング等に代えて、WPC処理を行い微小ディンプル(球面状に陥没した無数の微小凹部、微小凹凸)が形成される(図2参照)。
【0020】
ここで、WPC(Wide Peening and Cleaning)処理とは、「微粒子ピーニング」、「精密ショットピーニング」、「FPB(Fine Particle Bombarding)」などと称される表面処理で、金属製品の表面に、目的に応じた材質の微粒子を圧縮性の気体に混合して高速衝突させる表面改質処理である。
【0021】
WPC処理においては、WPC処理対象物の最表面で急熱・急冷が繰り返される一方で、材料表面の局所領域に多方向・多段・非同期の強加工が導入されることにより、微細で靭性に富む緻密な組織が形成され、高硬度化して表面を強化すると同時に、表面性状を微小ディンプルへ変化させることによって摩擦摩耗特性を向上させることができる、という作用効果が従来より知られている。
【0022】
また、例えば、摺動部(カム、カムフォロワ−、歯車の歯面、内燃機関のピストンスカート部の外周面など)にWPC処理を施すことで、このWPC処理により形成される微小ディンプルが多数の微小油溜まりとしての機能を奏することができるので、初期馴染み性、耐摩耗性、耐スカッフ性等の改善を図ることができる、といった作用効果が従来より知られている。
【0023】
これに対して、今般、本発明者等は、種々の実験研究・試行を通じて、WPC処理により金属表面に微小ディンプルを形成すると、上述したような従来知られていたWPC処理による奏せられる作用効果とは異質で顕著な作用効果があるという知見を得た。
【0024】
より具体的には、WPC処理により金属製ざる状容器10の内周面11に微小ディンプルを形成すると、そこに収容(載置)されて処理される麺等の被加工物(被処理物)は、金属製ざる状容器10の内周面11に形成された凸部とまず接触し凸部に隣接する凹部は被加工物(被処理物)から離れるような状態となるため、全体としての接触面積が減るため付着力が小さくなり、以って被加工物(被処理物)は金属製ざる状容器10の内周面11に付着し難くなるといった作用効果(特性)があるという知見を得た。
【0025】
本発明者等は、かかる知見に基づいて、被加工物(被処理物)が接触する金属製ざる状容器の表面に微小ディンプル(微小凹部、微小凹凸)を形成することで、被加工物(被処理物)が付着し難くして、従来におけるテフロンコーティング層等の脱落による異物混入等の問題を回避しながら、加工ライン或いは生産ライン等における被加工物(被処理物)の金属製ざる状容器への付着の問題を解消できるようにした。
【0026】
このため、実施例1では金属製ざる状容器10の被加工物(被処理物)が接触する収容部10の表面11に、WPC処理により、微小ディンプル(微小凹部)を多数形成した。
なお、実施例1において、図2に示す微小ディンプル(微小凹部)100のサイズとしては、入口径φ5〜φ100μm程度(好ましくは、φ10〜30μm程度)、深さで0.5〜3μm(好ましくは、1〜2μm程度)とすることができる。
【0027】
なお、WPC処理としては、例えば、特許第5341971号に記載されている金属製品の熱処理方法(WPC処理)を適用することができる。
具体的には、下記のような噴射装置からショット(微小粒径サイズの小さい玉)を噴射してWPC処理対象に衝突させることにより行う。
【0028】
〔噴射装置〕
本発明に係るWPC処理は、既知のブラスト装置によりショットを噴射して金属製品の表面に衝突させる。
【0029】
例えば、空気式のブラスト装置としては各種の型式のものを使用することができるが,例えばショットの投入されたタンク内に圧縮空気を供給し,該圧縮空気により搬送されたショットを別途与えられた圧縮空気の空気流に乗せてブラストガンより噴射する直圧式のブラスト装置,タンクから落下したショットを圧縮空気に乗せて噴射する重力式のブラスト装置,圧縮空気の噴射により生じた負圧によりショットを吸引して圧縮空気と共に噴射するサクション式のブラスト装置等の各種のブラスト装置を使用することができる。
【0030】
〔ショット〕
本発明において使用されるショットは、WPC処理対象の金属製品に対し同等以上の硬度を有し、JIS研磨材粒度が♯100〜♯800(平均粒径:149μm〜200μm)の範囲で目的に応じて近似粒度3種以上を混合したビーズ(アルミナシリカビーズ、ハイスビーズなど)を使用する。近似粒度とは,上記範囲内の粒度を言う。
【0031】
上記のような噴射装置により、ショット(群)を圧縮空気と混合し、噴射圧力0.3〜0.6MPa、噴射速度100〜200m/秒、噴射距離100mm〜250mmで、0.1〜1秒の間欠噴射をする。すなわち、0、1〜1秒の噴射を、好ましくは、0.5秒〜5秒の間隔をおいて反復噴射して、WPC処理対象(金属製ざる状容器)の表面に、直径φ5〜φ100μm程度(好ましくは、φ10〜30μm程度)、深さで0.5〜3μm(好ましくは、1〜2μm程度)の無数の微小ディンプル(球面状に陥没した無数の微小凹部)を形成する。
【0032】
このようなWPC処理により、食品等の加工或いは生産ラインにおいて被加工物(被処理物)を収容(載置)してフライ処理等に供せられる金属製ざる状容器10の内周面(被加工物(被処理物)と接触する領域)に微小ディンプルを形成することで、金属製ざる状容器10の内周面11に被加工物(被処理物)が付着することを抑制することができる。なお、即席麺の生産ラインにおいては、金属製ざる状容器10を反転させることで処理済の麺を排出して、下流工程に送るが、このような反転の際に、金属製ざる状容器10の内周面11に麺が付着して排出できなくなるようなおそれを抑制することができる。
【0033】
従って、従来のように金属製ざる状容器10の内周面11に被加工物(被処理物)が付着してしまうことで、下流工程への被加工物の供給不良等の発生を抑制することができる。また、従来のようなテフロンコーティングのようなコーティング層がないため、剥離等による異物混入などの発生のおそれを回避することができる。
【0034】
すなわち、実施例1によれば、食品等の加工或いは生産ラインにおいて被加工物(被処理物)と接触する金属製ざる状容器の表面(被加工物(被処理物)と接触する領域)に微小ディンプルを形成することで、テフロンコーティング層等の剥離等による異物混入などの発生のおそれを回避しながら、被加工物(被処理物)が加工器具に付着することを抑制することができ、下流工程への被加工物(被処理物)の供給不良等の発生を抑制することができ、生産能率の向上に貢献することができる。
【0035】
以上のように、実施例1によれば、比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、剥離等による異物の混入のおそれがなく、被処理物(金属製ざる状容器等により処理される物体)が付着し難い金属製ざる状容器を提供することができる。
【0036】
なお、金属製ざる状容器10の材質としては、鉄、アルミ、チタン等の金属製(合金製)とすることができ、鉄の場合には、スチール(SS400など)のほか、ステンレス製とすることができ、特に非磁性のオーステナイト系のステンレス(SUS303、304、316など)とすることができる。サイズは、特に限定されるものではないが、例えば、通常の即席麺の麺を収容(載置)できるサイズなどが想定される。
【0037】
被加工物(被処理物)は、即席麺の麺(ラーメン、そば、うどんなど)に限定されるものではなく、掻揚げ(てんぷら)、ドライライスなどフライ処理(油で揚げる処理)や水蒸気等による加熱処理などが施される物であれば適用可能である。
【0038】
また、金属製ざる状容器10は、図1に示したような複数連設した場合に限定されるものではなく、金属製ざる状容器10を単独とした場合にも、本発明は適用可能である。
【実施例2】
【0039】
実施例2は、例えば、実施例1の金属製ざる状容器10に収容(載置)されている麺の浮き上がり等を抑制するための或いは麺の上面形状を所望の形状(中央付近凹形状等)に成形するための金属製蓋状部材20(図3参照)への適用例を示す。金属製蓋状部材20は、金属製ざる状容器10の上方開口を覆うように(蓋として)用いられ、要求に応じて金属プレートからなりパンチングメタル状に小さな開口を複数設けることができる。
【0040】
すなわち、実施例2では、金属製蓋状部材20の下面(麺上面と接触する領域)にWPC処理により微小凹部(微小凹凸)を形成することで、被加工物(麺)が付着することを抑制する。
【0041】
実施例2では、実施例1同様に、金属製蓋状部材20の下面(麺上面と接触する領域)に、WPC処理により、直径φ5〜φ100μm程度(好ましくは、φ10〜30μm程度)、深さで0.5〜3μm(好ましくは、1〜2μm程度)の無数の微小ディンプル(球面状に陥没した無数の微小凹部)を形成する。WPC処理方法としては、実施例1と同様とすることができる。
【0042】
なお、金属製蓋状部材20の材質としては、金属製ざる状容器10と同様、鉄、アルミ、チタン等の金属製(合金製)とすることができ、鉄の場合には、スチール(SS400など)のほか、ステンレス製とすることができ、特に非磁性のオーステナイト系のステンレス(SUS303、304、316など)とすることができる。サイズは、特に限定されるものではないが、例えば、通常の即席麺の麺を収容(載置)できるサイズなどが想定される。
【0043】
実施例2によれば、食品等の加工或いは生産ラインにおいて被加工物(被処理物)と接触する金属製蓋状部材の下面(被加工物(被処理物)と接触する領域)に微小ディンプルを形成することで、テフロンコーティング層等の剥離等による異物混入などの発生のおそれを回避しながら、被加工物(被処理物)が加工器具に付着することを抑制することができ、下流工程への被加工物(被処理物)の供給不良等の発生を抑制することができ、生産能率の向上に貢献することができる。
【0044】
すなわち、実施例2によれば、比較的簡単かつ低コストな構成でありながら、剥離等による異物の混入のおそれがなく、被処理物(金属製ざる状容器等により処理される物体)が付着し難い金属製蓋状部材を提供することができる。
【0045】
本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
【符号の説明】
【0046】
10 金属製ざる状容器
11 内周面(被処理物と接触する領域)
20 金属製蓋状部材
100 微小ディンプル(球面状に陥没した凹部)
図1
図2
図3