(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-210290(P2017-210290A)
(43)【公開日】2017年11月30日
(54)【発明の名称】調味料容器
(51)【国際特許分類】
B65D 51/18 20060101AFI20171102BHJP
B65D 25/02 20060101ALI20171102BHJP
B65D 25/44 20060101ALI20171102BHJP
A47G 19/12 20060101ALI20171102BHJP
B65D 81/24 20060101ALI20171102BHJP
【FI】
B65D51/18 Z
B65D25/02 Z
B65D25/44
A47G19/12 A
B65D81/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-115744(P2016-115744)
(22)【出願日】2016年5月23日
(71)【出願人】
【識別番号】516172961
【氏名又は名称】河崎 泰典
(74)【法定代理人】
【識別番号】516172949
【氏名又は名称】河崎 英範
(74)【法定代理人】
【識別番号】516172950
【氏名又は名称】河崎 艶子
(71)【出願人】
【識別番号】516173005
【氏名又は名称】比嘉 龍之介
(74)【法定代理人】
【識別番号】516172983
【氏名又は名称】比嘉 辰也
(74)【法定代理人】
【識別番号】516172994
【氏名又は名称】比嘉 艶子
(72)【発明者】
【氏名】河崎 泰典
(72)【発明者】
【氏名】比嘉 龍之介
【テーマコード(参考)】
3B001
3E062
3E067
3E084
【Fターム(参考)】
3B001AA24
3B001BB01
3B001BB04
3B001BB10
3B001CC12
3B001DA02
3B001DB06
3E062AA10
3E062AB01
3E062AC02
3E062BA20
3E062BB02
3E062BB09
3E062KA03
3E062KB03
3E062KB09
3E062KC02
3E067AA03
3E067AB28
3E067AB90
3E067AC01
3E067BA01A
3E067BB14A
3E067BC03A
3E067BC07A
3E067EA32
3E067EB32
3E067EE40
3E067EE59
3E067FA01
3E067FC01
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA03
3E084BA08
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC03
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084KA01
3E084KB02
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】調味料容器の内部空間に液体調味料に浮く蓋を設けて酸化を防止する調味料容器において、酸化を軽減しつつ注ぎ口から上手く調味料が注げる調味料容器を提供する。
【解決手段】上端が開口状態に成る容器本体5の開口部に逆凹形状に成る上蓋2を着脱自在に設けた調味料容器10において、上蓋の天井面に外気と連通する空気孔3を設け、容器本体5の外周面に接し軸方向に並行した連通管6を設けるとともに、連通管6の下端部は、容器本体5と連通し、さらに連通管6の上端部の注ぎ口管1は容器本体5の外周面に略垂直に突出して設けられており、しかも、容器本体5の内部空間には、容器本体5の内径と略同一で、容器本体内の調味料の液面を覆い浮上する中蓋4を設けている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端が開口状態に成る容器本体の開口部に逆凹形状に成る上蓋を着脱自在に設けた調味料容器において、前記上蓋の天井面に外気と連通する空気孔を設け、容器本体の外周面に接し軸方向に並行した連通管を設けるとともに、前記連通管の下端部は、前記容器本体と連通し、さらに前記連通管の上端部の注ぎ口管は前記容器本体の外周面に略垂直に突出して設けられており、しかも、前記容器本体の内部空間には、前記容器本体の内径と略同一で、前記容器本体内の調味料の液面を覆い浮上する中蓋を設けていることを特徴とする調味料容器。
【請求項2】
請求項1記載の調味料容器において、注ぎ口管は、パッキンを介して前記連通管に挿入されるとともに、前記は軸方向に摺動自在であり、前記注ぎ管は、上下方向に自在に配置可能であることを特徴とする調味料容器。
【請求項3】
請求項1又は2記載の調味料容器において、前記注ぎ口管の注ぎ口より高さ方向で下方の内周面に磁石を設けるとともに、前記中蓋の外周部に鉄環を設けたことを特徴とする調味料容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調味料を移し替えて使用する調味料容器において、貯えられた液体調味料の酸化を軽減する調味料容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の調味料容器において、空気と置換して貯えられた液体調味料(例えば、醤油)では、常に液体調味料と外部空気が接するために、その液面より調味料の酸化が起こって長期に使用すると調味料の風味を損なっていた。
また、液体調味料と空気の接触する面積を小さくするために、調味料容器の内部空間に液体調味料に浮く蓋を設けて、酸化を防止するものもあった(特許文献1)。
しかし、調味料容器の上部に注ぎ口を設けられた調味料容器では、蓋が液面に浮上しているので、調味料容器を傾けて液面ギリギリのところで調味料を注ぐ場合、蓋と注ぎ口が干渉して調味料がうまく注げない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2012−126459
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、調味料容器の内部空間に液体調味料に浮く蓋を設けて酸化を防止する調味料容器において、酸化を軽減しつつ注ぎ口から上手く調味料が注げる調味料容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
記目的に沿う請求項1記載の調味料容器は、上端が開口状態に成る容器本体の開口部に逆凹形状に成る上蓋を着脱自在に設けた調味料容器において、前記上蓋の天井面に外気と連通する空気孔を設け、容器本体の外周面に接し軸方向に並行した連通管を設けるとともに、前記連通管の下端部は、前記容器本体と連通し、さらに前記連通管の上端部の注ぎ口管は前記容器本体の外周面に略垂直に突出して設けられており、しかも、前記容器本体の内部空間には、前記容器本体の内径と略同一で、前記容器本体内の調味料の液面を覆い浮上する中蓋を設けている。
【0006】
請求項2記載の調味料容器は、請求項1記載の調味料容器において、注ぎ口管は、パッキンを介して前記連通管に挿入されるとともに、前記は軸方向に摺動自在であり、前記注ぎ管は、上下方向に自在に配置可能である。
【0007】
請求項3記載の調味料容器は、請求項1又は2記載の調味料容器において、前記注ぎ口管の注ぎ口より高さ方向で下方の内周面に磁石を設けるとともに、前記中蓋の外周部に鉄環を設けた。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の調味料容器においては、注ぎ口と中蓋のまわりだけで外部空気と調味料が触れるので、調味料の酸化を抑制できて尚且つ注ぎやすくすることが可能である。
【0009】
特に、請求項2記載の調味料容器においては、注ぎ口管を上下方向に可変できるので、調味料が減ってきても、注ぎ口を下げることによって、調味料容器を少し傾けることで注ぐことができため、注ぎやすくすることが可能となる。
【0010】
特に、請求項3記載の調味料容器においては、注ぎ口管が中蓋と連動して自動で上下方向に可変するので、より注ぎやすくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る調味料容器の断面の説明図である
【
図3】同調味料容器を傾けて使用している状態の説明図である
【
図5】本発明の第二の実施形態に係る調味料容器静置状態の注ぎ口管の説明図である
【
図6】本発明の第三の実施形態に係る調味料容器静置状態の注ぎ口管の説明図である
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る調味料容器10の断面図であり、調味料を貯める容器本体5と、容器本体5の上部に設けられている上蓋2と、容器本体5の側面にある連通管7と、連通管7の先端に設けられた注ぎ口管1と、容器本体5の内部空間に設けられ、上下方向に自由に動く中蓋4とで構成されている。なお、容器本体5は、上端が開口状態であり、また、上蓋2は、逆凹形状で着脱自在に容器本体5に設けられている。また、上蓋2は黒色のABS樹脂であり、容器本体5は透明なメタクリル樹脂がある。
【0013】
上蓋2は、上面部には空気孔3が設けられており、内周面には容器本体5の上部とねじ結合するようにねじ山が設けられている。次に容器本体5は筒状になっており、容器本体5の下部に連通口6が設けられて、連通管7と容器本体5がつながっている。連通管7は容器本体5の軸方向に沿って接して、容器本体5の下部から上部まで設けられている。注ぎ口管1は筒状であり、連通管7の先端に容器本体5の外周面に垂直に設けられている。なお、注ぎ口管1の端部には注ぎ口8が設けられている。中蓋4は容器本体5の内部空間に設けられており、中に貯えられた調味料9の液面の上に浮上して使用される。
【0014】
図2は、調味料容器10の平面図であり、上蓋2の径方向の端部に、円形の空気孔3が設けられている。注ぎ口管1は筒状であり、連通管(図示せず)の先端に容器本体(図示せず)の外周面に垂直に設けられている。注ぎ口管1の後端部は、湾曲しており、上から見たら半円形状で表されている。
【0015】
図3は、調味料容器10の断面図であり、調味料が十分入った調味料容器10を傾けて注いでおり、傾けることによって、中蓋4も液面に沿って傾くが、連通管7と容器本体5は別体で構成されているために、注ぎ口8から調味料を注ぐのを中蓋4が干渉しない。その結果、連通口6を通して注ぎ口管1から調味料がスムーズにでるようになっている。
【0016】
図4は、中蓋4の説明図であり、円盤形状で液体調味料に浮くような材質(発泡樹脂)で構成される。中蓋4の直径は容器本体5の内径より多少小さく構成され、容器本体5の中を上下移動可能になっている。
【0017】
図5は、本発明の第二の実施形態に係る調味料容器10の注ぎ口の説明図であり、注ぎ口管11が上下に動かせることを説明している。点線の注ぎ口管11が上部に移動した状態を示しており、実線の注ぎ口管11は下部に移動した時の状態を示している。注ぎ口管11は連通管16の中に挿入されており、注ぎ口管11と連通管16の間をパッキンで止められており液体調味料の漏れを防ぐようになっている。液体調味料が少なくなってきたときに実線の注ぎ口管11は下に下げることによって、調味料容器10を少しの傾きで調味料9を注ぎやすくなっている。連通管16と注ぎ口管11の長さを同じにすることによって、調味料9が満タンの時でも注ぎ口管11が満タン時の液面より上にいくので漏れないようになる。つまり、従来のものは、内容液の酸化を抑えるために中蓋4を設けていたが、注ぐ際に中蓋4が注ぎ口部分と接触し、中蓋4が邪魔をするため中の液体が注ぎ口部分から出にくくなるが、本発明は注ぎ口管11を設ける事によって中蓋4と注ぎ口部分が接触しないため、中の液体が連通口6を通してスムーズに出るようになっている。また本発明は注ぎ口管11が上下に動かせるため容器本体5の中にある内容物が少なくなっても注ぎ口管11を下に動かし注ぎやすいようになっている。従来技術の調味料容器では、調味料が減って大きく傾けないと出てこない場合でも、注ぎ口管11を下げることにより、少しの傾きによって調味料9を出すことができる。
【0018】
図6は、本発明の第三の実施形態に係る調味料容器10の注ぎ口の説明図であり、中蓋14のふちに鉄環15を設け、注ぎ口管11の高さ方向の下部の内周面に磁石17を設けている。容器本体側に接着剤で磁石17をつける。また、注ぎ口管11の外周面にも磁石17を設けることによって、中蓋14の鉄環15との距離が縮まりなお良い。しかし、パッキン12より磁石17を薄くしなければならないという点に留意する必要がある。その結果、中蓋14と上下方向に可動する注ぎ口管11とが連動するので、自動的に調味料9の液面に応じて、最適な注ぎ口8の高さになり注ぎやすくすることができる。
【0019】
図7は、本発明の第三の実施形態に係る調味料容器10の中蓋14の説明図であり、中蓋14の外周部のみに沈まない程度の鉄環15を設けている。中蓋14自体は発泡樹脂でできているので、沈まないようにしている。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明は、調味料を移し替えて使用する調味料容器において、貯えられた液体調味料の酸化を軽減する調味料容器に有用である。
【符号の説明】
【0021】
1:注ぎ口管
2:上蓋
3:空気孔
4:中蓋
5:容器本体
6:連通口
7:連通管
8:注ぎ口
9:調味料
10:調味料容器
11:注ぎ口管
12:パッキン
14:中蓋
15:鉄環
16:連通管
17:磁石