特開2017-210329(P2017-210329A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-210329(P2017-210329A)
(43)【公開日】2017年11月30日
(54)【発明の名称】搬送システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20171102BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20171102BHJP
   B66C 13/06 20060101ALI20171102BHJP
   B66C 17/04 20060101ALI20171102BHJP
【FI】
   B65G1/00 511Z
   B65G1/04 551A
   B66C13/06 A
   B66C17/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-104455(P2016-104455)
(22)【出願日】2016年5月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】山田 文恵
【テーマコード(参考)】
3F022
3F203
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022JJ08
3F022MM51
3F203CA02
3F203CA03
3F203CC01
3F203DA08
3F203DA09
3F203EC25
3F203FA01
(57)【要約】
【課題】吊り部材で吊り下げられた昇降台の揺れを早期に止める。
【解決手段】レール103に沿って走行する走行車101と、吊り下げられた状態で昇降する昇降台112とを有する搬送車110と、昇降台112との間で荷物が移載される保管部材102とを備える搬送システム100であって、昇降台112の移動領域120の両側にそれぞれ配置される第一係合部材151を備え、保管部材102は、第一係合部材151が取り付けられ、昇降台112は、第一係合部材151と係合する二つの第二係合部材152と、昇降台112に対して第二係合部材152を逆向きに水平に出退させ、第一係合部材151に第二係合部材152を押し付ける出退手段とを備える搬送システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールに沿って走行する走行車と、前記走行車に対し吊部材により吊り下げられた状態で昇降する昇降台とを有する搬送車と、前記昇降台との間で荷物が移載される保管部材とを備える搬送システムであって、
前記昇降台の移動領域の両側にそれぞれ配置される第一係合部材を備え、
前記保管部材は、
前記移動領域の少なくとも一方側に配置される前記第一係合部材が取り付けられ、
前記昇降台は、
前記走行車の走行方向に沿う方向において前記第一係合部材と係合し鉛直方向には係合しない二つの第二係合部材と、
前記昇降台に対して前記第二係合部材を前記移動領域の両側に向かってそれぞれ水平に出退させ、前記第一係合部材に前記第二係合部材を押し付ける押圧力を発生させる出退手段とを備える
搬送システム。
【請求項2】
前記第一係合部材、および、前記第二係合部材のいずれか一方は、他方に向かうに従い前記走行方向に沿って徐々に間隔が広がるテーパ部を備え、
他方は、鉛直方向に延在する棒状部を備える
請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記第一係合部材、および、前記第二係合部材のいずれか一方に設けられ、前記第一係合部材、および、前記第二係合部材が係合している状態において他方の上昇を所定の位置で規制するフランジ部をさらに備える
請求項2に記載の搬送システム。
【請求項4】
前記移動領域に対し前記保管部材の反対側に配置され、前記第一係合部材が所定の位置に取り付けられ、荷物の移載方向において前記保管部材よりも幅が狭い取付部材をさらに備える
請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、レールに沿って走行する走行車と、前記走行車に対し吊部材により吊り下げられた状態で昇降する昇降台とを有する搬送車と、当該昇降台との間で荷物が移載される保管部材とを備える搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井に吊り下げたレールに沿って走行車を走行させ、荷物を天井近傍で搬送する搬送システムが知られている。この、搬送システムに用いられる走行車には、吊部材で昇降可能に吊り下げた昇降台が取り付けられており、走行車の走行経路に沿って配置された保管部材まで昇降台が降下することで荷物を移載するものとなっている。
【0003】
このような走行車は、可撓性を備えた吊部材で昇降台を吊り下げているため、昇降台と棚の保管部材との間で荷物を移載する際には昇降台の揺れを抑制し、保管部材と昇降台との位置関係を固定することが望ましい。特許文献1には、保管部材の昇降台の移動領域側に垂下状の板部材が固定されており、昇降台から回転したアームによって前記板部材を下方から挟み込むことにより、保管部材と昇降台との位置関係を固定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−13915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、アームを回転させて垂下状の板部材を挟み込むまでの動作は、昇降台の揺れが治まるまでの時間が長くなる傾向にあり、搬送効率の低下が懸念される。また、昇降台からアームを回転させ、アームの先端で板状部材を挟み込むため、回転機構やアームなどの剛性を高める必要があり、またアームの回転を許容する空間が必要にもなる。
【0006】
本願発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、荷物を移載する際に保管部材に対する昇降台の揺れを簡単、早期に止めることができる搬送システムの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる搬送システムは、レールに沿って走行する走行車と、前記走行車に対し吊部材により吊り下げられた状態で昇降する昇降台とを有する搬送車と、前記昇降台との間で荷物が移載される保管部材とを備える搬送システムであって、前記昇降台の移動領域の両側にそれぞれ配置される第一係合部材を備え、前記保管部材は、前記移動領域の少なくとも一方側に配置される前記第一係合部材が取り付けられ、前記昇降台は、前記走行車の走行方向に沿う方向において前記第一係合部材と係合し鉛直方向には係合しない二つの第二係合部材と、前記昇降台に対して前記第二係合部材を前記移動領域の両側に向かってそれぞれ水平に出退させ、前記第一係合部材に前記第二係合部材を押し付ける押圧力を発生させる出退手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
これによれば、第二係合部材が昇降台から昇降台の移動領域の両側に向かってそれぞれ突き出ることにより、移動領域の両側に配置される第一係合部材に対し突っ張った状態で係合し、効果的に昇降台の揺れを早期に抑えることが可能となる。
【0009】
また、前記第一係合部材、および、前記第二係合部材のいずれか一方は、他方に向かうに従い前記走行方向に沿って徐々に間隔が広がるテーパ部を備え、他方は、鉛直方向に延在する棒状部を備えてもよい。
【0010】
これによれば、昇降台が走行方向に多少揺れている場合でも、棒状部に対してテーパ部の先端が広いため第二係合部材を突出させることで第一係合部材と第二係合部材とをある程度係合させることができ、さらに第二係合部材を突出させることで昇降台の揺れを出退手段により強制的に止めることが可能となる。
【0011】
また、前記第一係合部材、および、前記第二係合部材のいずれか一方に設けられ、前記第一係合部材、および、前記第二係合部材が係合している状態において他方の上昇を所定の位置で規制するフランジ部をさらに備えてもよい。
【0012】
これによれば、荷物移載時などにおいて、昇降台がバランスを崩して大きく傾いたり転覆したりすることを防止できる。
【0013】
また、前記移動領域に対し前記保管部材の反対側に配置され、前記第一係合部材が所定の位置に取り付けられ、荷物の移載方向において前記保管部材よりも幅が狭い取付部材をさらに備えてもよい。
【0014】
これによれば、狭い通路の片側のみに保管部材が配置される場合などでも昇降台の揺れをしっかりと止めることができる。また、搬送システムの設計の自由度を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本願発明によれば、昇降台の移動領域の両側に配置される第一係合部材に昇降台から突出する第二係合部材がそれぞれ突っ張った状態で係合することにより、保管部材に対する昇降台の揺れを早期に停止させることができる。従って、昇降台と保管部材との間で荷物を早期に正確な位置関係で移載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施の形態1に係る搬送システムの一部を示す斜視図である。
図2図2は、第一係合部材と第二係合部材との係合状態を示す斜視図である。
図3図3は、第一係合部材と第二係合部材とが係合する直前の状態を示す斜視図である。
図4図4は、昇降台の底面を示す平面図である。
図5図5は、実施の形態2に係る搬送システムの一部を示す斜視図である。
図6図6は、第一係合部材と第二係合部材との異なる係合状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本願発明に係る搬送システムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る搬送システムの一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0018】
(実施の形態1)
図1は、搬送システムの一部を示す斜視図である。
【0019】
同図に示すように、搬送システム100は、レール103に沿って走行する走行車101と、走行車101に対し吊部材111により吊り下げられた状態で昇降する昇降台112とを有する搬送車110と、昇降台112との間で荷物が移載される保管部材102とを備えるシステムであり、昇降台112の移動領域120の両側にそれぞれ配置される第一係合部材151を備えている。
【0020】
保管部材102は、第一係合部材151が取り付けられ、昇降台112から移載される荷物を保持することができる部材である。
【0021】
本実施の形態の場合、保管部材102は、昇降台112の移動領域120の両側に配置される棚であり、走行車101が走行する走行方向(本実施の形態の場合、図中Y軸方向)に沿って荷物を載置状態で保管することができる棚板121を備え、当該棚板121を上下方向にも並べて備えている。
【0022】
また、棚板121の移動領域120に面する部分には、第一係合部材151が所定の間隔で並べて取り付けられている。
【0023】
なお、保管部材102は、荷物を単数、または、少数個保管するものでも良く、また、保管方法は、載置状ばかりでなく、吊り下げ状など任意の保管方法を採用することができる。
【0024】
走行車101は、建屋の天井など高所に吊り下げ状態で梁渡されたレール103に沿って走行する台車である。本実施形態の場合、走行車101は、レール103にぶら下がった状態で取り付けられており、搭載されたバッテリー、または、レール103に沿って設けられる給電線(図示せず)から電力を受電することによりモーターによって動作している。また、走行車101は、吊部材111を巻き取り巻き出すことができる装置を備えており、吊部材111を巻き取ったり巻き出したりすることにより、吊部材111によって吊り下げられている昇降台112を昇降することができるものとなっている。
【0025】
吊部材111は、走行車101と昇降台112とを結び走行車101に昇降台112を吊り下げるための部材である。吊部材111は巻き取ることができる程度の可撓性を備えた部材であり、例えば金属製のワイヤーやチェーンなどである。本実施の形態の場合、4本の吊部材111を用いて昇降台112を吊り下げている。
【0026】
昇降台112は、吊部材111によって走行車101に対して吊り下げられた状態で荷物を保持する台である。本実施の形態の場合、昇降台112には移載装置114が取り付けられており、移載装置114が棚板121に向かって出退することにより、昇降台112と棚板121との間で荷物を移載することができるものとなっている。
【0027】
また、昇降台112の下部には棚板121に設けられた第一係合部材151に第二係合部材152を係合させるための出退手段104が取り付けられている。なお、第二係合部材152、および、出退手段104については後述する。
【0028】
以上のように搬送車110は、レール103に沿って走行車101が走行し、走行車101に対して昇降台112が昇降することにより昇降台112が移動領域120内を自在に移動させることができるものとなっている。
【0029】
図2は、第一係合部材と第二係合部材との係合状態を示す斜視図である。
【0030】
図3は、第一係合部材と第二係合部材とが係合する直前の状態を示す斜視図である。
【0031】
第一係合部材151は、昇降台112の移動領域120の両側にそれぞれ配置される部材であり、第二係合部材152と係合することにより昇降台112の揺れを止め、保管部材102に対する昇降台112の位置決めを行うことができる部材である。移動領域120の両側に配置される第一係合部材151は、走行車101の走行方向(図中Y軸方向)においてそれぞれ同じ位置に配置され、鉛直方向において同じ高さに配置されている。
【0032】
第一係合部材151と第二係合部材152とは、走行車101の走行方向(図中Y軸方向)に沿う方向においては相互に係合して位置を規制し合い、鉛直方向(図中Z軸方向)には係合せずに相互に滑り動くことができる関係となっている。
【0033】
本実施の形態の場合、第一係合部材151は、鉛直方向に延在する棒状部153を備えている。棒状部153は、第二係合部材152と直接接触する部分である。本実施形態の場合、棒状部153は、丸棒状であり、C字型のチャンネルに上端部と下端部とが取り付けられ、チャンネルを介して保管部材102の棚板121の端面に取り付けられている。
【0034】
また、棒状部153は、係合している第二係合部材152の上昇を棒状部153の上端部で規制するフランジ部154をさらに備えている。フランジ部154は、棒状部153の上端部から外方に向かって張り出した部分であり、本実施形態の場合、チャンネルの一部がフランジ部154として機能している。
【0035】
第二係合部材152は、昇降台112に対して出退し、昇降台112から突出した状態において第一係合部材151と係合する部材である。本実施の形態の場合、第二係合部材152は、第一係合部材151に向かうに従い走行方向(図中Y軸方向)に沿って徐々に間隔が広がるテーパ部155を備えた、M字ブロック状の部材である。第二係合部材152のテーパ部155は、鉛直方向に延びるV字状の溝であり、第一係合部材151と係合した状態において鉛直方向にずれ動くことは可能な形状となっている。また、第二係合部材152の上端面と第一係合部材151のフランジ部154とは鉛直方向において係合可能となっている。
【0036】
図4は、昇降台の底面を示す平面図である。
【0037】
同図に示すように、昇降台112には、出退手段104が取り付けられている。
【0038】
出退手段104は、昇降台112に対して二つの第二係合部材152を移動領域120の両側に向かって(図中X軸方向に向かって)それぞれ水平に出退させ、第一係合部材151に第二係合部材152をそれぞれ押し付ける押圧力を発生させる装置である。本実施の形態の場合、出退手段104は、少なくとも第一係合部材151と第二係合部材152とが当接した状態において、走行車101の走行方向(図中Y軸方向)と水平面内で直交する方向(図中X軸方向)において仮想的に延びる出退軸L上逆向きにそれぞれ同じ押圧力を第二係合部材152に付与することができるものとなっている。これによって出退軸L上に乗っている二つの第一係合部材151の間に突っ張った状態で昇降台112の揺れを止めることができ、また、保管部材102に対する昇降台112の位置を決定することが可能となる。
【0039】
具体的に例えば、出退手段104は、図4に示すように、タイミングベルト141とプーリー142と、タイミングベルト141を往復動させる駆動プーリー143と、タイミングベルトの一方側と他方側にそれぞれ取り付けられたアーム144とを備えている。このような構造の出退手段104によれば、同図において右回りにタイミングベルト141を回転させるとアーム144と共に第二係合部材152を後退させ、タイミングベルト141を左回りに回転させることでアーム144と共に第二係合部材152を出退軸L上で真っ直ぐに出退させることが可能となる。
【0040】
なお、出退手段104は、アーム144をタイミングベルト141により駆動するものに限定されるものではない。例えば、タイミングベルトではなくチェーンでも構わない。また、ラックとピニオンなど歯車を用いる機構やリンク機構など任意の機構を採用しても構わない。
【0041】
以上の、搬送システム100によれば、保管部材102の下部に昇降台112が配置され昇降台112が揺れている状態でも、出退手段104により二つの第二係合部材152を逆方向に突出させ、移動領域120の両端に配置される第一係合部材151に係合させることにより昇降台112の揺れを早期に止め、保管部材102に対する昇降台112の位置を決定することが可能となる。従って、昇降台112と保管部材102との間での荷物の移載を走行車101の停止後すぐに開始することができ、搬送システム100全体の搬送効率を向上させることが可能となる。
【0042】
また、第二係合部材152を水平面内で直線的に突出させるため、第一係合部材151と係合するまでの時間を短縮化することができる。従って、昇降台112の揺れを早期に止めることができ、所定の場所に昇降台112が到着後すぐに移載動作を開始できるため、搬送システム100全体の搬送効率を向上させることができる。
【0043】
(実施の形態2)
続いて、搬送システム100の他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態1と同様の作用や機能、同様の形状や機構や構造を有するもの(部分)には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下では実施の形態1と異なる点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略する場合がある。
【0044】
図5は、本実施形態に係る搬送システムの一部を示す斜視図である。
【0045】
同図に示すように、昇降台112の移動領域120の一方側には保管部材102が配置され、保管部材102の反対側には取付部材106が配置されている。
【0046】
取付部材106は、荷物の移載方向(図中X軸方向)において保管部材102よりも幅が狭く、第一係合部材151が所定の位置に取り付けられる部材である。本実施の形態の場合、取付部材106は、走行車101の走行方向(図中Y軸方向)に沿って延在し鉛直方向(図中Z軸方向)に並べて配置され、第一係合部材151が並べて取り付けられ、荷物を保管することができない梁部材162と、鉛直方向に延在し梁部材162を両端で支える柱部材161とを備えている。
【0047】
これによれば、移動領域120の両側に保管部材102を配置できない狭い空間においても、保管部材102に取り付けられる第一係合部材151と取付部材106に取り付けられる第一係合部材151部材との間で二つの第二係合部材152を突っ張った状態で係合させることができ、昇降台112の揺れを止め、保管部材102に対する昇降台112の位置を決定することが可能となる。なお、取付部材106は、建物などの壁に取り付けて支持されても構わない。
【0048】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0049】
例えば、図6に示すように、第一係合部材151がテーパ部155を備え、さらに、V字状の溝の端部を閉塞するフランジ部154を備えたM字状のブロックであり、第二係合部材152が鉛直方向に延在する棒状部153を備えてよい。
【0050】
また、昇降台112から第二係合部材152をそれぞれ一つずつ出退させるものとして説明したが、昇降台112から出退する第二係合部材152の数は3個以上であっても構わない。
【0051】
また、第一係合部材151が備える棒状部153をチャンネルを介して保管部材102に取り付ける場合を説明したが、棒状部153を保管部材102に直接取り付けても構わない。またこの場合、保管部材102が移動領域120に向かって張り出すように配置されるL字型のアングルやC字型のチャンネルに棒状部153を取り付けても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本願発明は、自動倉庫などに利用することが可能である。
【符号の説明】
【0053】
100 搬送システム
101 走行車
102 保管部材
103 レール
104 出退手段
106 取付部材
110 搬送車
111 吊部材
112 昇降台
114 移載装置
120 移動領域
121 棚板
141 タイミングベルト
142 プーリー
143 駆動プーリー
144 アーム
151 第一係合部材
152 第二係合部材
153 棒状部
154 フランジ部
155 テーパ部
161 柱部材
162 梁部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6