オスコンタクト15が配列された底壁部116とこのオスコンタクト15を保護する筒部110とを備えたオスハウジング10と、オスコンタクト15に対応する対メスコンタクト25と、嵌合終了時筒部110の周面を囲う外套部200とを備えたメスハウジング20とからなり、筒部110の基端部近傍に周面方向に延びるシールリング30が備わり、基端部近傍に周面方向に延びる溝部111が備わる。メスハウジング20は筒部110の中空部115に嵌り込む嵌合部210を備え、嵌合部210の基端部近傍は周面方向に延びる防水シール40が備わる。
コンタクトが配列された壁面とこのコンタクトを保護する筒部とを備えたハウジングと、前記コンタクトに接続する対応コンタクトと、嵌合終了姿勢で前記筒部の周面を囲う外套部とを備えた対応ハウジングとからなるコネクタ組立体であって、
前記筒部の外周面の基端側近傍に周面方向に延びる弾性部材が備わるところに特徴を有するコネクタ組立体。
前記対応ハウジングは前記筒部の中空部に嵌り込む嵌合部を備え、前記嵌合部の基端側近傍は周面方向に延びる防水用弾性部材が備わるところに特徴を有する請求項1から3の内一項記載のコネクタ組立体。
コンタクトが配列された壁面とこのコンタクトを保護する筒部とを備えたハウジングと、前記コンタクトに接続する対応コンタクトと、嵌合終了時前記筒部の内側に収容される嵌合部とを備えた対応ハウジングとからなるコネクタ組立体であって、
前記筒部の内周面の基端側近傍に周面方向に延びる弾性部材が備わるところに特徴を有するコネクタ組立体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載の技術によれば、弾性部材がメスコネクタのフロント部材前端側に装着されていることにより、オスコネクタとメスコネクタの嵌合の際、嵌合開始から嵌合終了までのあいだ常に大きな力が係る状態である。また、この構造ではリテーナーを2次係止から1次係止に戻す際、操作性が損なわれるおそれがある。
【0005】
オスコネクタとメスコネクタとの嵌合の際、嵌合開始から嵌合終了直前までは大きな力をかけることなく、嵌合作業の終了直前の一時だけに力を集中させることで嵌合終了姿勢に至る耐振動性の向上が図られたコネクタ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコネクタ組立体は、(1)コンタクトが配列された壁面とこのコンタクトを保護する筒部とを備えたハウジングと、前記コンタクトに接続する対応コンタクトと、嵌合終了姿勢で前記筒部の周面を囲う外套部とを備えた対応ハウジングとからなるコネクタ組立体であって、前記筒部の外周面の基端側近傍に周面方向に延びる弾性部材が備わるところに特徴を有するものである。
【0007】
この発明によれば、コネクタ組立体の一方のハウジングのコンタクトを囲む筒部の基端側周面に弾性部材が備わり、他方のハウジングと嵌合した際、筒部と外套部との間に生じる隙間が弾性部材で埋められる。これにより、隙間によって生じるハウジング同士のがたつきが弾性部材によって吸収されるので、耐振動性の向上が図られたコネクタ組立体が得られる。
【0008】
弾性部材は、一方のハウジングの筒部の基端側周面に備わるので、他方のハウジングの外套部先端は嵌合操作の終了直前に弾性部材に接触して、その表面に摺接しつつ通過することとなる。これにより、嵌合開始から嵌合終了直前までは大きな力をかけることなく、嵌合作業の終了直前の一時だけに力を集中させることで嵌合終了姿勢が得られる耐振動性能の向上が図られたコネクタが得られる。
【0009】
弾性部材は、いわゆる同時成形によりハウジングの成形過程で一体的に形成されるものであってよく、このときエラストマ材、シリコーン樹脂材などを使用してよい。あるいは弾性部材は、あらかじめリング状に成形されたものを筒部の所定位置に装着するものでも
よく、このときシリコーンゴム、アクリルゴムなどゴム系材料を使用して成形してもよい。このような環状の成形材を使用する場合、弾性部材を筒部の基端側の所定位置に固定するための溝又は固定用リブなどが筒部周面に備わる構造であってもよい。
【0010】
好ましくは、本発明のコネクタ組立体は、(2)前記弾性部材が備わる前記筒部の基端側近傍に周面方向に延びる溝部が備わるところに特徴を有する(1)記載のものである。
【0011】
この発明によれば、弾性部材は溝部に装着されるので、弾性部材の位置決めが所定位置に固定される。弾性部材はコネクタ組立体の嵌合動作の終了直前に摺接するので、大きなずれが生じるものではないが弾性部材が溝部に装着されることにより、一層位置ずれが抑制されることとなる。
また、溝部とともに、あるいは溝部を伴わずにリブを備えることで、リブにより弾性部材を所定位置に留めてもよい。
【0012】
好ましくは、本発明のコネクタ組立体は、(3)前記筒部の周面に先端から前記溝部に向けて突条に延びる案内部が備わるところに特徴を有する(2)記載のものである。
【0013】
この発明によれば、筒部には突条の案内部が備わるので、筒部と外套部との間の隙間が軽減されることとなる。
【0014】
好ましくは、本発明のコネクタ組立体は、(4)前記対応ハウジングは前記筒部の中空部に嵌り込む嵌合部を備え、前記嵌合部の基端側近傍は周面方向に延びる防水用弾性部材が備わるところに特徴を有する(1)から(3)の内一項記載のものである。
【0015】
この発明によれば、一方のハウジングの筒部基端側には弾性部材が備わり、他方のハウジングの嵌合部基端側には防水用弾性部材が備わるので、気密性が確保されるとともに、耐振動性向上が図られたコネクタ組立体が得られる。
【0016】
好ましくは、本発明のコネクタ組立体は、(5)コンタクトが配列された壁面とこのコンタクトを保護する筒部とを備えたハウジングと、前記コンタクトに接続する対応コンタクトと、嵌合終了時前記筒部の内側に収容される嵌合部とを備えた対応ハウジングとからなるコネクタ組立体であって、前記筒部の内周面の基端側近傍に周面方向に延びる弾性部材が備わるところに特徴を有するものである。
【0017】
この発明によれば、弾性部材がオスハウジングの筒部外周面とメスハウジングの嵌合部内周面との間に装着されるので、両ハウジング間のがたつきが抑制されるとともに、弾性部材は筒部内周面の基端側に備わるので、嵌合開始から嵌合終了直前までは大きな力をかけることなく、嵌合作業の終了間際の一時だけに力を集中させることで嵌合終了姿勢に至る耐振動性向上コネクタが得られる。
【0018】
弾性部材は、いわゆる同時成形によってハウジングの成形と同時に所定位置に形成されるものであってよい。また、弾性部材は別部材として形成されたものを筒部の内周面に装着するものであってもよい。
また弾性部材は、別体物の一体物である場合の他、2以上に分割されたものを組み合わせて一体化するものであってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の態様で実施することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るオスコネクタの外観斜視図である。
図2は、同オスコネクタとメスコネクタとの嵌合開始前の状態を示す外観斜視図である。
図3は、同シールリングの外観斜視図である。
図4は、
図3のIV−IV断面図である。
図5は、オスコネクタとメスコネクタ嵌合状態にある要部断面図である。
【0021】
オスコネクタ1は、
図1に示されるように、非導電性の合成樹脂からなるオスハウジング10と導電性の金属材料からなるオスコンタクト15を備える。オスコネクタ1は、図示しない金属製ケースの一側面に形成された取り出し穴に装着されて対応するメスコネクタ2に繋がる。
【0022】
オスコネクタ1は、
図2に示されるように、対応する電線の端部に装着されたメスコネクタ2に嵌合し、嵌合姿勢でオスコンタクト15は対応する導電性の金属材料からなるメスコンタクト25に電気的機械的に接続をする。メスコネクタ2は非導電性の合成樹脂からなるメスハウジング20と導電性の金属材料からなるメスコンタクト25を備えている。
【0023】
オスハウジング10は、たとえば液晶ポリマー、ABS樹脂、ナイロンなどの熱可塑性の合成樹脂による射出成形品である。オスハウジング10は、
図1に示されるように、正面視長円形の板状に広がる基部100とこの基部100の表面に前後方向に延びる筒部110とを備えている。
【0024】
筒部110は、
図1、
図2に示されるように、上下方向の長さよりも左右方向の長さが大きく正面視略矩形状で内側にオスコンタクト15を配置している。筒部110の前後方向の高さは、内部に収容しているオスコンタクト15の先端よりも前方に位置することで、オスコンタクト15全体を保護している。シーリング30は、筒部110の外周面の基端側に装着されている。
【0025】
オスハウジング10は、
図1に示されるように、周方向に延びる外周部105を基部100の周囲に備えている。外周部105は、正面視で左右方向に比べて上下方向が短い長円形の基部100の外周面に沿うように連続して延びている。
【0026】
外周部105は、
図1、
図5に示されるように、断面コの字状の溝部106を環状に連続して形成している。溝部106には、防水シール50が装着される。オスコネクタ1は、図示しない金属製ケースの凹部に装着されたとき、防水シール50を凹部の側面に押し当てるようにしてケースに嵌り込む。これによりオスコネクタ1と図示しない金属製ケースの開口部との気密性は確保される。
【0027】
オスハウジング10の筒部110は、
図1に示されるように、内部に中空部115を形成するように基端側である後方に底壁部1110と、周面方向に延びる側壁部1111とを備えている。底壁部1110は、縦横に規則性を持って形成された貫通孔で複数個のオスコンタクト15を支持している。側壁部1111は、オスコンタクト15を保護するようにして周囲に連続的に備わる。
【0028】
嵌合終了姿勢で、メスハウジング20の嵌合部210は、
図5に示されるように、オスハウジング10の筒部110内側の中空部115に収容されており、オスハウジング10の筒部110全体は、メスハウジング20の外套部200で覆われている。
嵌合終了姿勢で、オスコンタクト15は、
図5に示されるように、対応するメスコンタクト25に電気的機械的に接続している。
【0029】
筒部110の外周面は、
図1、
図5に示されるように、基端側に周面方向に沿って連続的に延びる凹状の溝部111と、嵌合方向に沿って延びる案内部112とを備えている。溝部111は、
図1、
図5に示されるように、シールリング30が装着される位置決めキーである。シールリング30は、溝部111に装着されることによって装着位置が固定される。案内部112は、
図1に示されるように、前端にテーパーが形成されていて、メスハウジング20の外套部200のオスハウジング10の筒部110に対する挿入を助ける。
【0030】
案内部112は、
図1、
図2に示されるように、筒部110の先端から基端に向かって一様に延びる突状片である。長辺側に各2個、短辺側に各1個の合計6個の案内部112が筒部110周面の対称位置に備わる。案内部112によってメスコネクタ2の挿入がシールリング位置まで案内されスムーズな嵌合操作によって嵌合終了姿勢が得られる。
【0031】
案内部112は、
図1、
図2に示されるように、溝部111の近傍まで延び、溝部111手前で終了している。
【0032】
溝部111は、
図1に示されるように、断面凹状で平坦な底面と平坦な側面で構成されていて、環状のシールリング30が装着される。シーリングは、溝部に装着されて装着位置が固定されるとともに、溝の前後位置に備わるリブによって位置ずれが抑制される。
【0033】
シールリング30は、弾性材料たとえばシリコーンゴムから形成される環状体である。シールリング30の内周面の全長は、溝部111の底面の周方向の全長よりやや短く形成されており、シールリング30が溝部111に装着されたとき、やや伸びた状態で溝部111の底面に対して押圧力を作用させている。これにより、シールリングは溝部111に保持される。
【0034】
本実施形態では、シールリング30は、シリコーンゴムの加圧成形により別部材として形成されるものである。またシールリング30は、いわゆる同時成形によりオスハウジング10の成形時に所定の位置に形成されるものであってもよい。シールリング30は、たとえばエラストマ材やシリコーン樹脂材から形成されるものであってもよい。
【0035】
シールリング30は、
図3、
図4に示されるように、無負荷状態で正面視四角形の環状体である。シールリング30は、断面略円形で半円弧状の基部31とその上辺に半円弧状のシール部32が備わる。シール部32は基部31とあわせて断面円形を形成する。シールリング30は、弾性特性に方向性はなく一様であってよい。またシールリングは、弾性特性に方向性があって、たとえば縦方向と横方向で弾性特性が相違するものであってもよい。
【0036】
〈嵌合操作〉 シールリンク30は、
図5に示されるように、嵌合終了姿勢で、オスハウジング10の筒部110内側の中空部115にメスハウジング20の嵌合部210が嵌り込み、メスハウジング20の嵌合部210と外套部200との間に形成されている隙間に筒部110の側壁部1111が嵌り込む。この状態で、メスハウジング20の外套部200の内周面の先端がシールリング30に当接している。外套部200先端は、シールリング30を嵌合方向から押し潰すようにして当接して、嵌合終了姿勢で筒部110と外套部200との間にシールリング30を介在させている。このようにして、外套部200と筒部110との隙間にシールリング30が埋め込まれる。
【0037】
シールリング30は、
図5に示されるように、嵌合終了姿勢でメスハウジング20の外套部200先端に接触し、弾性的に変形する。変形量はシール部32の高さ、大きさなどで調整することができる。シールリング30のシール部32の弾性的変形により嵌合終了姿勢におけるオスハウジング10とメスハウジング20との嵌合方向及び嵌合方向と直交する方向のがたつきが吸収される。これにより、耐振動性能が向上するコネクタ組立体が得られる。
【0038】
シールリング30は、
図5に示されるように、オスハウジング10の筒部110の基端側に備わるので、オスハウジング10に対するメスハウジング20の嵌合操作の初期から中期すなわちメスハウジング20の外套部200先端がオスハウジング10の筒部110先端に係りはじめてから外套部200先端が筒部110中間位置に達するあたりにかけては、シールリング30は外套部200先端には接触しない位置にある。
【0039】
シールリング30とメスハウジング20の外套部200先端との接触は、
図5からわかるように、嵌合操作の後半以降に生じる。すなわち外套部200の先端が筒部110の中間位置を過ぎて筒部110の基端近くまで達したところから両者の接触が始まる。
【0040】
したがって、
図5からわかるように、メスコネクタ2のオスコネクタ1に対する嵌合操作で嵌合開始から嵌合終了直前までは、シールリング30が嵌合力に対して影響を及ぼすことはない。
【0041】
シールリング30は、
図5に示されるように、嵌合操作の最終段階すなわちメスハウジング20の外套部200の先端がオスハウジング10の筒部110基端に達するあたりから外套部200先端に接触して、これによりシーリング30との接触が嵌合力に作用する。
【0042】
すなわち嵌合力の増大は嵌合操作の最終段階であらわれるものであり、嵌合初期から最終段階直前までは嵌合力の大きさにシーリング30が影響を及ぼすものではない。
【0043】
これにより、嵌合開始から嵌合終了直前までは大きな力をかけることなく、嵌合作業の終了直前の一時だけに力を集中させることで嵌合終了姿勢に至る耐振動性向上コネクタが得られる。
【0044】
嵌合終了姿勢でコネクタ組立体は、
図5に示されるように、オスハウジング10の筒部110の先端側は防水シール40を間に介してメスハウジング20の嵌合部210の基端側に接しており、筒部110の基端側はシールリング30を間に介してメスハウジング20の外套部200の先端側に接している。このようにぐらつきやすい筒部110の先端側と基端側とがメスハウジング20に弾性部材を介して支持されているので、振動によってもぐらつきが抑制されたコネクタ組立体が得られる。
【0045】
嵌合終了姿勢にあるコネクタ組立体を切り離す操作は、原理的に嵌合操作の逆操作にな
る。メスハウジング20をオスハウジング10から軸方向に沿って反嵌合方向へ引き抜く力を加える。嵌合解除操作を開始した直後、メスハウジング20の外套部200はオスハウジング10の筒部110から引き抜き方向へずれる。
【0046】
最初のずれによって、メスハウジング20の外套部200先端は、
図5からわかるように、オスハウジング10の筒部110に装着されているシールリング30から離れる。また、筒部110先端は、嵌合部210に装着されている防水シール40から離れる。これにより、嵌合解除初期に集中的に力を加えることで、それ以降の解除操作はスムーズにおこなうことができる。
【0047】
〈効果〉 本発明の実施形態に係るコネクタ組立体は、オスハウジング10の筒部110とメスハウジング20の外套部200との間にシールリング30が介在するので、嵌合終了姿勢のオスコネクタ1とメスコネクタ2とのがたつきが抑制されて耐振動性能が向上する。
【0048】
本発明の実施形態に係るコネクタ組立体は、オスハウジング10の筒部110の基端側にシールリング30を装着するので、嵌合開始から嵌合終了直前までは大きな力をかけることなく、嵌合作業の終了直前の一時だけに力を集中させることで嵌合終了姿勢に至る。
【0049】
本発明の実施形態に係るコネクタ組立体は、オスハウジング10の筒部110基端側にシールリング30を備えるので、リテーナの作動も妨げられることなく、操作性が良好である。
【0050】
本発明の実施形態に係るコネクタ組立体は、オスハウジング10の筒部110に溝部111が形成されているので、溝部111に装着されたシールリング30がたとえば嵌合動作中にずれないように保持することができる。
【0051】
本発明の実施形態に係るコネクタ組立体は、筒部110の溝部111に係る位置にリブ116が形成されているので、溝部111に装着されたシールリング30がたとえば嵌合動作中にずれないように保持することができる。
【0052】
〈別の実施形態〉 本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の態様で実施することができる。
図6は、別の実施形態に係るオスコネクタに装着されるシーリングの外観斜視図である。
図7は、
図6のVII−VII断面図である。
図8は、別の実施形態に係るオスコネクタとメスコネクタの嵌合状態にある要部断面図である。
【0053】
別の実施形態に係るシーリング300は、
図6、
図7、
図8に示されるように、オスハウジング10の筒部110の内周面の基端側に装着される。筒部110は底面に底壁部1110を備え、側面に側壁部1111を備えている。底壁部1110から前方に立ち上がる側壁部1111の基端側に環状の溝部306が形成されている。シーリング300は、筒部110の内側から溝部306に装着される。
【0054】
シーリング300は、
図6、
図7に示されるように、断面がひとつの角に曲面を有した略矩形状である。シーリング300は、溝部306に収容される基部310、弾性的に変形して振動を吸収するシール部320とを備える。シール部320は、
図7に示されるように、先端面322と、側面321とを有している。
【0055】
溝部306に装着されたシーリング300は、
図8に示されるように、基部310を溝部306に埋めて、シール部320を露出させた姿勢である。シール部320は、先端面
322と側面321とを備えており、後方側の側面321は筒部110の底壁部1110に当接している。前方側の側面321及び先端面322は、嵌合終了姿勢でメスハウジング20の嵌合部210の先端外縁部に当接する。
【0056】
オスハウジング10とメスハウジング20との嵌合終了姿勢で、オスハウジング10の筒部110内周面とメスハウジング20の嵌合部210外周面との間に弾性部材からなるシーリング300が埋まる。これにより、筒部110と嵌合部210との間のがたつきが抑制された耐振動性に優れたコネクタ組立体が得られる。
【0057】
別の実施形態に係るシーリング300は、
図6、
図7に示されるように、環状に延びる弾性部材である。図では別体として示されているが、いわゆる同時成形によってオスハウジング10の筒部110内周面に形成してもよい。
このような変形を加えても概ね上記した効果が得られる。