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特開2017-212797同期整流型のDC/DCコンバータおよびそのコントローラ、制御方法ならびに電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-212797(P2017-212797A)
(43)【公開日】2017年11月30日
(54)【発明の名称】同期整流型のDC/DCコンバータおよびそのコントローラ、制御方法ならびに電子機器
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20171102BHJP
【FI】
   H02M3/155 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-103559(P2016-103559)
(22)【出願日】2016年5月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】石野 勉
(72)【発明者】
【氏名】橋本 哲郎
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA14
5H730AS01
5H730AS05
5H730BB13
5H730DD04
5H730EE13
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD51
5H730FF05
5H730FG12
5H730ZZ11
(57)【要約】
【課題】同期整流型のDC/DCコンバータの効率を改善する。
【解決手段】パルス変調器202は、DC/DCコンバータ100の出力信号VOUTが目標値VOUT(REF)に近づくようにパルス信号S1を生成する。逆流検出回路204は、DC/DCコンバータ100のコイル電流Iの検出値がゼロクロス用のしきい値と交差すると逆流検出信号S2をアサートし、DC/DCコンバータ100の同期整流トランジスタM2をオフさせる。オプティマイザ206は、パルス信号S1の周期にもとづいて逆流検出回路204の動作パラメータを制御する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期整流型のDC/DCコンバータのコントローラであって、
前記DC/DCコンバータの出力信号が目標値に近づくようにパルス信号を生成するパルス変調器と、
前記DC/DCコンバータのコイル電流の検出値がゼロクロス用のしきい値と交差すると逆流検出信号をアサートし、前記DC/DCコンバータの同期整流トランジスタをオフさせる逆流検出回路と、
前記パルス信号にもとづいて、前記逆流検出回路の動作パラメータを制御するオプティマイザと、
を備えることを特徴とするコントローラ。
【請求項2】
前記オプティマイザは、前記パルス信号の周期にもとづいて前記逆流検出回路の動作パラメータを制御することを特徴とする請求項1に記載のコントローラ。
【請求項3】
前記オプティマイザは、前記パルス信号の周期が最大値に近づくように、前記逆流検出回路の動作パラメータを制御することを特徴とする請求項1または2に記載のコントローラ。
【請求項4】
前記オプティマイザは、前記パルス信号の周期より長いインターバルで、アクティブとなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項5】
前記オプティマイザは、前記パルス信号の周期を測定する周期カウンタを含むことを特徴とする請求項2に記載のコントローラ。
【請求項6】
前記周期カウンタは、前記パルス信号の周期を2回測定し、その後次の測定まで動作停止し、
前記オプティマイザは、
1回目の測定を、直前の休止期間における動作パラメータを用いて行い、
2回目の測定を、1回目の測定で用いた動作パラメータから所定ステップ変化させた動作パラメータを用いて行い、
2回の測定値の比較結果にもとづいて、次の休止期間で使用する動作パラメータを決定することを特徴とする請求項5に記載のコントローラ。
【請求項7】
前記オプティマイザは、アップステートとダウンステートが切りかえ可能であり、
アップステートにおいて、2回目の測定で使用する動作パラメータは、1回目の測定で使用する動作パラメータを第1方向に変化させたものであり、
ダウンステートにおいて、2回目の測定で使用する動作パラメータは、1回目の測定で使用する動作パラメータを第1方向と反対方向の第2方向に変化させたものであることを特徴とする請求項6に記載のコントローラ。
【請求項8】
前記オプティマイザは、
2回目の測定値が1回目の測定値より長いとき、前記動作パラメータを2回目の動作パラメータよりもさらに第1方向に変化させ、前記オプティマイザをアップステートにセットし、
2回目の測定値が1回目の測定値より短いとき、前記動作パラメータを2回目の動作パラメータよりも第2方向に変化させ、前記オプティマイザをアップステートにセットすることを特徴とする請求項7に記載のコントローラ。
【請求項9】
前記逆流検出回路は、
前記コイル電流の検出値を前記しきい値と比較するコンパレータと、
前記コンパレータの出力を遅延させて前記検出信号を生成する可変遅延回路と、
を含み、
前記オプティマイザは、前記可変遅延回路の遅延時間を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項10】
前記逆流検出回路は、前記コイル電流の検出値を前記しきい値と比較するコンパレータを含み、
前記オプティマイザは、前記コンパレータのオフセット電圧を制御することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項11】
前記逆流検出回路は、前記コイル電流の検出値を前記しきい値と比較するコンパレータを含み、
前記オプティマイザは、前記しきい値を制御することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項12】
前記コイル電流の検出値は、前記DC/DCコンバータのインダクタの両端間の電圧にもとづいて生成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項13】
前記コイル電流の検出値は、前記DC/DCコンバータのインダクタと直列に設けられたセンス抵抗の電圧降下にもとづいて生成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項14】
前記コイル電流の検出値は、前記DC/DCコンバータの同期整流トランジスタの両端間の電圧にもとづいて生成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項15】
ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項16】
請求項1から15のいずれかに記載のコントローラを備えることを特徴とする同期整流型のDC/DCコンバータ。
【請求項17】
同期整流型のDC/DCコンバータであって、
前記DC/DCコンバータの出力信号が目標値に近づくようにパルス信号を生成するパルス変調器と、
前記DC/DCコンバータのコイル電流の検出値を生成する電流検出回路と、
前記コイル電流の検出値がゼロクロス用のしきい値と交差すると、検出信号をアサートする逆流検出回路と、
前記パルス信号にもとづいて、前記DC/DCコンバータのスイッチングトランジスタおよび同期整流トランジスタを駆動するとともに、前記検出信号がアサートされると、前記DC/DCコンバータの同期整流トランジスタをオフするドライバと、
前記パルス信号にもとづいて、前記逆流検出回路の動作パラメータを制御するオプティマイザと、
を備えることを特徴とするDC/DCコンバータ。
【請求項18】
請求項16または17に記載のDC/DCコンバータを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項19】
同期整流型のDC/DCコンバータの制御方法であって、
前記DC/DCコンバータの出力信号が目標値に近づくようにパルス信号を生成するステップと、
前記DC/DCコンバータのコイル電流の検出値を生成するステップと、
前記コイル電流の検出値がゼロクロス用のしきい値と交差すると、検出信号をアサートするステップと、
前記パルス信号にもとづいて、前記DC/DCコンバータのスイッチングトランジスタおよび同期整流トランジスタを駆動するステップと、
前記検出信号がアサートされると、前記DC/DCコンバータの同期整流トランジスタをオフするステップと、
前記パルス信号にもとづいて、前記検出信号を生成する際の応答速度を制御するステップと、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項20】
前記パルス信号の周期を測定するステップをさらに備え、
前記応答速度を制御するステップは、前記パルス信号の周期が長くなるように、前記応答速度を制御することを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DC/DCコンバータ(スイッチングレギュレータ)に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電話端末、タブレットPC(Personal Computer)等の電子機器には、電池電圧よりも高い電源電圧を必要とする液晶ドライバや、電池電圧よりも低い電源電圧を必要とする各種プロセッサが搭載される。このようなデバイスに適切な電源電圧を供給するために、DC/DCコンバータが利用される。
【0003】
図1は、同期整流型の降圧DC/DCコンバータ100rのブロック図である。DC/DCコンバータ100rは、入力端子P1に直流の入力電圧VINを受け、所定の目標値VOUT(REF)に安定化された出力電圧VOUTを生成し、出力端子P2に接続される負荷に供給する。
【0004】
DC/DCコンバータ100rは、スイッチングトランジスタM1、同期整流トランジスタM2、インダクタL1、出力キャパシタC1およびコントローラ200を備える。コントローラ200は、出力電圧VOUTが目標値VOUT(REF)に近づくように、デューティ比(パルス幅)やスイッチング周波数の少なくともひとつが調節されるパルス信号を生成し、このパルス信号に応じてスイッチングトランジスタM1および同期整流トランジスタM2をスイッチングする。
【0005】
図2(a)〜(c)は、DC/DCコンバータ100rの動作波形図である。コイル電流Iは、出力キャパシタC1に流れ込む向きを正とする。図2(a)には重負荷時の、図2(b)には軽負荷時の波形が示される。図2(b)に示すように、出力電流IOUTが低下すると、コイル電流Iが逆流し、ハッチングを付したように負となる。負のコイル電流Iは、同期整流トランジスタM2を介して接地に捨てられており、無駄な電力を消費する。
【0006】
コイル電流Iの逆流による効率低下を防止するために、軽負荷時において不連続モードが使用される。図2(c)には、不連続モードの動作波形図が示される。不連続モードでは、コイル電流Iの逆流が検出されると、スイッチングトランジスタM1、同期整流トランジスタM2を両方オフとし、ハイインピーダンス状態とする。これにより、負のコイル電流Iが遮断され、効率が改善される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−109761号公報
【特許文献2】特開2004−312913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者は、不連続モードについて検討した結果、以下の課題を認識するに至った。図3(a)〜(c)は、不連続モードの動作波形を示す。コントローラは、コンパレータを利用してコイル電流Iの逆流を検出する。具体的には電流検出回路によってコイル電流Iを検出し、コンパレータは、コイル電流Iの検出値を、ゼロよりわずかに高いしきい値ITHと比較し、それらのクロスを検出すると、ZEROCOMP信号をアサートする。そしてZEROCOMP信号のアサートをトリガとして、同期整流トランジスタM2がターンオフする。遅延τDETは電流検出回路およびコンパレータの検出遅延を表し、τDRVは、同期整流トランジスタM2のドライバなどの伝搬遅延を表す。
【0009】
図3(a)に示すように、Iが完全にゼロである理想ゼロクロス点において同期整流トランジスタM2がオフするように、しきい値ITHは、検出遅延τDETと伝搬遅延τDRVならびにコイル電流Iの傾きを考慮して、設計されている。ところが検出遅延τDETと伝搬遅延τDRVは一定であるとは限らず、バラツキを有する。
【0010】
たとえば電流検出回路においてコイル電流Iの検出にフィルタ回路を用いる場合、そのフィルタ回路の構成部品のばらつきによって、検出遅延τDETがばらつく。あるいは同期整流トランジスタM2やドライバが外付けされるアプリケーションでは、伝搬遅延τDRVのばらつきが顕著となる。
【0011】
図3(b)に示すように、総遅延(τDET+τDRV)が図3(a)の設計値より短い場合、正のコイル電流Iが流れている間に、同期整流トランジスタM2がターンオフする。その結果、コイル電流Iは、同期整流トランジスタM2と並列な還流ダイオード(ボディ)に流れることとなり、効率が低下する。
【0012】
図3(c)に示すように、総遅延(τDET+τDRV)が図3(a)の設計値より長い場合、負のコイル電流Iが流れることとなり、やはり効率は低下する。なお同様の問題は、昇圧型、昇降圧型のDC/DCコンバータにおいても生じうる。
【0013】
本発明はかかる状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、効率を改善した同期整流型のDC/DCコンバータの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のある態様は、同期整流型のDC/DCコンバータのコントローラに関する。コントローラは、DC/DCコンバータの出力信号が目標値に近づくようにパルス信号を生成するパルス変調器と、DC/DCコンバータのコイル電流の検出値がゼロクロス用のしきい値と交差すると、逆流検出信号をアサートし、DC/DCコンバータの同期整流トランジスタをオフさせる逆流検出回路と、パルス信号にもとづいて、逆流検出回路の動作パラメータを制御するオプティマイザと、を備える。
【0015】
本発明が検討したところ、軽負荷状態において生成されるパルス信号の周期(あるいは間隔、不連続モードのハイインピーダンス区間の長さ)と、DC/DCコンバータの効率は、相関を有すること認識した。したがってパルス信号にもとづいて、逆流検出回路の動作パラメータを変化させることで、効率を改善できる。
【0016】
なお逆流検出回路の動作パラメータは、コイル電流の検出値としきい値の交差から同期整流トランジスタのターンオフまでの遅延時間を調節できるさまざまなものを含みうる。
【0017】
オプティマイザは、パルス信号の周期にもとづいて逆流検出回路の動作パラメータを制御してもよい。オプティマイザは、パルス信号の周期が最大値に近づくように、逆流検出回路の動作パラメータを制御してもよい。効率の最大点は、パルス信号の周期の最長点と一致するか、またはその近傍に存在する。したがって、パルス信号の周期が長くなるように変化させることで、効率を改善できる。あるいはパルス信号の周期が所定の範囲に含まれるように、逆流検出回路の動作パラメータを制御してもよい。
【0018】
オプティマイザは、パルス信号の周期より長いインターバルで、アクティブとなってもよい。インターバルの間は、オプティマイザを停止することで、消費電力を低減できる。
【0019】
オプティマイザは、パルス信号の周期を測定する周期カウンタを含んでもよい。
【0020】
周期カウンタは、パルス信号の周期を2回測定し、その後次の測定まで動作を停止してもよい。オプティマイザは、1回目の測定を、直前の休止期間における動作パラメータを用いて行い、2回目の測定を、1回目の測定で用いた動作パラメータから所定ステップ変化させた動作パラメータを用いて行い、2回の測定値の比較結果にもとづいて、次の休止期間で使用する動作パラメータを決定してもよい。
【0021】
オプティマイザは、アップステートとダウンステートが切りかえ可能であり、アップステートにおいて、2回目の測定で使用する動作パラメータは、1回目の測定で使用する動作パラメータを第1方向に変化させたものであり、ダウンステートにおいて、2回目の測定で使用する動作パラメータは、1回目の測定で使用する動作パラメータを第1方向と反対方向の第2方向に変化させたものであってもよい。
【0022】
オプティマイザは、2回目の測定値が1回目の測定値より長いとき、動作パラメータを2回目の動作パラメータよりもさらに第1方向に変化させ、オプティマイザをアップステートにセットし、2回目の測定値が1回目の測定値より短いとき、動作パラメータを2回目の動作パラメータよりも第2方向に変化させ、オプティマイザをアップステートにセットしてもよい。
【0023】
逆流検出回路は、コイル電流の検出値をしきい値と比較するコンパレータと、コンパレータの出力を遅延させて逆流検出信号を生成する可変遅延回路と、を含んでもよい。オプティマイザは、可変遅延回路の遅延時間を制御してもよい。
【0024】
逆流検出回路は、コイル電流の検出値をしきい値と比較するコンパレータを含んでもよい。オプティマイザは、コンパレータのオフセット電圧を制御してもよい。
【0025】
逆流検出回路は、コイル電流の検出値をしきい値と比較するコンパレータを含んでもよい。オプティマイザは、しきい値を制御してもよい。
【0026】
コイル電流の検出値は、DC/DCコンバータのインダクタの両端間の電圧にもとづいて生成されてもよい。
この場合、インダクタの直列抵抗を利用してコイル電流が検出されるが、直列抵抗の電圧降下を抽出するために、フィルタが併用される。この態様によれば、フィルタの時定数やインダクタのインダクタンスのばらつきに起因する効率低下を抑制できる。
【0027】
コイル電流の検出値は、DC/DCコンバータのインダクタと直列に設けられたセンス抵抗の電圧降下にもとづいて生成されてもよい。コイル電流の検出値は、DC/DCコンバータの同期整流トランジスタの両端間の電圧にもとづいて生成されてもよい。
【0028】
コントローラは、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
【0029】
本発明の別の態様は、同期整流型のDC/DCコンバータに関する。DC/DCコンバータは、上述のいずれかのコントローラを備える。
【0030】
本発明の別の態様もまた、同期整流型のDC/DCコンバータに関する。DC/DCコンバータは、DC/DCコンバータの出力信号が目標値に近づくようにパルス信号を生成するパルス変調器と、DC/DCコンバータのコイル電流の検出値を生成する電流検出回路と、コイル電流の検出値がゼロクロス用のしきい値と交差すると、逆流検出信号をアサートする逆流検出回路と、パルス信号にもとづいて、DC/DCコンバータのスイッチングトランジスタおよび同期整流トランジスタを駆動するとともに、検出信号がアサートされると、DC/DCコンバータの同期整流トランジスタをオフするドライバと、パルス信号にもとづいて、逆流検出回路の動作パラメータを制御するオプティマイザと、を備える。
【0031】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0032】
本発明のある態様によれば、同期整流型のDC/DCコンバータの効率を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】同期整流型の降圧DC/DCコンバータのブロック図である。
図2図2(a)〜(c)は、DC/DCコンバータの動作波形図である。
図3図3(a)〜(c)は、不連続モードの動作波形を示す図である。
図4】実施の形態に係るDC/DCコンバータのブロック図である。
図5】逆流検出回路およびオプティマイザの構成例を示す回路図である。
図6図6(a)〜(d)は、効率、遅延量τ、パルス信号の周期T、同期整流トランジスタがターンオフするタイミングにおけるコイル電流Iの一例を示す図である。
図7】オプティマイザの動作の一例を示すタイムチャートである。
図8】オプティマイザの最適化アルゴリズムを示すフローチャートである。
図9】実施の形態に係るコントローラの構成例を示す回路図である。
図10】実施の形態に係るDC/DCコンバータを備える電子機器の一例を示す図である。
図11図11(a)、(b)は、電流検出の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0035】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0036】
図4は、実施の形態に係るDC/DCコンバータ100のブロック図である。本実施の形態ではDC/DCコンバータ100は、降圧型DC/DCコンバータ(Buckコンバータ)であるものとする。DC/DCコンバータ100は、入力端子P1に直流の入力電圧VINを受け、所定の目標値VOUT(REF)に安定化された出力電圧VOUTを生成し、出力端子P2に接続される負荷に供給する。
【0037】
スイッチングトランジスタM1、同期整流トランジスタM2、インダクタL1、出力キャパシタC1は、Buckコンバータの出力回路を構成している。
【0038】
パルス変調器202は、DC/DCコンバータ100の出力信号(出力電圧VOUT)が目標値VOUT(REF)に近づくようにパルス信号S1を生成する。ドライバ102は、パルス信号S1に応じてスイッチングトランジスタM1および同期整流トランジスタM2をスイッチングする。なお本実施の形態においてスイッチングトランジスタM1はNチャンネルMOSFETであり、スイッチングトランジスタM1をターンオンするために、ブートストラップキャパシタC2を含むブートストラップ回路(不図示)が設けられる。スイッチングトランジスタM1はPチャンネルMOSFETであってもよく、この場合、ブートストラップ回路は不要である。
【0039】
電流検出回路104は、インダクタL1に流れるコイル電流Iの検出値を示す電流検出信号VCSを生成する。
【0040】
逆流検出回路204は、DC/DCコンバータ100のコイル電流Iの検出値VCSがゼロクロス用のしきい値VTHと交差すると、逆流検出信号S2(ZEROCOMPとも表記する)をアサートし、DC/DCコンバータ100の同期整流トランジスタM2をオフさせる。しきい値VTHはゼロ近傍の正の値に設定される。
【0041】
逆流検出オプティマイザ(以下、単にオプティマイザ206ともいう)206は、パルス信号S1にもとづいて、逆流検出回路204の動作パラメータを制御する。言い換えれば逆流検出回路204は、コイル電流Iの検出値VCSとしきい値VTHの交差から同期整流トランジスタM2のターンオフまでの遅延時間τに影響を与える少なくともひとつの動作パラメータが可変に構成されている。
【0042】
以上がDC/DCコンバータ100の構成である。続いてその動作を説明する。
【0043】
図3(a)〜(c)を参照したとおり、DC/DCコンバータ100の軽負荷時における効率は、同期整流トランジスタM2をターンオフするタイミングに応じている。本発明者が検討したところ、図3(a)の最適タイミングtZCあるいはその近傍において、パルス信号S1の周期(パルス信号S1の間隔)は最大値をとり、図3(b)に示すようにターンオフタイミングが図3(a)の最適タイミングよりも早まると、パルス信号S1の周期は短くなる。反対に、図3(c)に示すようにターンオフタイミングが図3(a)の最適タイミングよりも遅くなった場合にも、パルス信号S1の周期は短くなる。
【0044】
言い換えれば、パルス信号S1の周期が長くなるように、動作パラメータを変化させることにより、同期整流トランジスタM2のターンオフを、コイル電流IがゼロクロスするタイミングtZCに近づけることができ、効率を改善することができる。
【0045】
本発明は、図4のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、回路に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や回路動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な制御方法、構成や実施例を説明する。
【0046】
オプティマイザ206は、パルス信号S1の周期Tを測定し、周期Tの測定値にもとづいて逆流検出回路204の動作パラメータを制御する。好ましくはオプティマイザ206は、パルス信号S1の周期Tが最大値に近づくように、逆流検出回路204の動作パラメータを制御してもよい。
【0047】
図5は、逆流検出回路204およびオプティマイザ206の構成例を示す回路図である。この構成において、逆流検出回路204の動作パラメータは、逆流検出信号S2の遅延量に相当する。たとえば逆流検出回路204は、コンパレータ220および可変遅延回路222を備える。コンパレータ220は、電流検出信号VCSとしきい値電圧VTHを比較し、比較結果を示す比較信号S3を生成する。可変遅延回路222は、比較信号S3に可変の遅延τを与え、逆流検出信号S2を生成する。可変遅延回路222は、コンパレータ220と一体に構成されてもよい。
【0048】
可変遅延回路222の構成は特に限定されず、公知技術を用いれば良い。たとえば可変遅延回路222は、CR回路を含み、キャパシタおよび抵抗の少なくとも一方を可変素子で構成し、容量値あるいは抵抗値を変化させることで、遅延量を変化させてもよい。あるいは可変遅延回路222は、直列に接続された複数の遅延素子と、複数の遅延素子の出力に設けられた複数のタップのうちにひとつを選択するセレクタと、を含んでもよい。
【0049】
オプティマイザ206は、可変遅延回路222の遅延量τを制御する。オプティマイザ206は、周期カウンタ210およびロジック部212を含む。周期カウンタ210は、パルス信号S1の周期Tを測定する。なお、パルス信号S1の周期を測定するとは、パルス信号S1そのものの周期を測定する場合のほか、パルス信号S1と同一、あるいは反転した関係にある信号の周期を測定することを含む。ロジック部212は、測定された周期Tが長くなるように、可変遅延回路222の遅延量τを指定する制御信号S4を変化させる。
【0050】
図6(a)〜(d)は、効率、遅延量τ、パルス信号S1の周期T、同期整流トランジスタM2がターンオフするタイミングにおけるコイル電流Iの一例を示す図である。横軸のZeroAdjCodeは、制御信号S4の値を示す。この例では図6(b)に示すように遅延量τは、制御信号S4が大きいほど小さくなる。図6(d)を参照すると、制御信号S4の値が10のときに、コイル電流Iがゼロのタイミングで同期整流トランジスタM2がターンオフする。図6(a)を参照すると、効率の最大点は、S4=10の近傍に存在する。さらに図6(a)と(c)を比較すると、効率最大を与える制御信号S4と、パルス信号S1の周期Tpの最長を与える制御信号S4は、実質的に一致し、あるいは両者は近接していることが分かる。
【0051】
そこで、パルス信号S1の周期Tが長くなるように、制御信号S4を調節することにより、効率を高めることができる。
【0052】
続いて、オプティマイザ206の制御例を説明する。図7は、オプティマイザ206の動作の一例を示すタイムチャートである。オプティマイザ206を常時動作させておくと、消費電力が増大する。そこでオプティマイザ206は、パルス信号S1の周期より長いインターバルで、間欠的にアクティブとなり、残りのインターバルの期間中は動作を停止する。これにより消費電力の増加を抑制できる。
【0053】
周期カウンタ210は、1回の動作期間の間に、制御信号S4(動作パラメータ)を変化させて、動作パラメータごとにパルス信号S1の周期を測定する。そして測定された周期の大小関係にもとづいて、次の休止期間における制御信号S4の値を決定する。たとえば周期カウンタ210は、1回の動作期間の間に、制御信号S4を二値D,Dで変化させて、それぞれに対応する周期TP1,TP2を測定してもよい。1回目の測定は、直前の休止期間における動作パラメータを用いて行ってもよい。また2回目の測定は、1回目の測定で用いた動作パラメータから所定ステップ変化させた動作パラメータを用いて行ってもよい。そして2回の測定値TP1,TP2の比較結果にもとづいて、次の休止期間で使用する動作パラメータを決定してもよい。
【0054】
オプティマイザ206は、アップステートとダウンステートが切りかえ可能である。アップステートにおいて、2回目の測定で使用する動作パラメータは、1回目の測定で使用する動作パラメータを第1方向に変化(たとえば増加)させたものである。ダウンステートにおいて、2回目の測定で使用する動作パラメータは、1回目の測定で使用する動作パラメータを第1方向と反対方向の第2方向に変化(たとえば減少)させたものである。
【0055】
図8は、オプティマイザ206の最適化アルゴリズムを示すフローチャートである。動作期間に移行すると(S100)、直前の休止期間における制御信号S4の状態で、周期TP1が測定される(S102)。そして、アップステートであれば(S104のY)、制御信号S4が1ステップ増加(インクリメント)する(S106)。反対にダウンステートであれば(S104のN)、制御信号S4が1ステップ減少(デクリメント)する(S108)。続いて、周期TP2が測定される(S110)。
【0056】
P1≦TP2であるとき(S112のY)、制御信号S4を1ステップ増加し(S114)、アップステートにセットされる(S116)。TP1>TP2であるとき(S112のN)、制御信号S4が1ステップ減少し(S118)、ダウンステートにセットされる(S120)。なお、ステップS114,S118は省略してもよい。またステップS112において、TP1=TP2である場合に、ステップS118に進んでもよい。
【0057】
そして次の休止期間に移行し(S122)、所定のインターバルが経過すると、ステップS100に戻る。
【0058】
以上がオプティマイザ206の制御である。この制御によれば、パルス信号S1の周期が最大値より遠い場合には、それに近づけることができ、また最大値付近に維持し続けることができる。
【0059】
図9は、実施の形態に係るコントローラ200の構成例を示す回路図である。コントローラ200は主として、図4のパルス変調器202、逆流検出回路204、オプティマイザ206を含み、ひとつの半導体基板に一体集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。
【0060】
コントローラ200のフィードバック(FB)端子には、出力電圧VOUTに応じたフィードバック信号VFBが入力される。パルス変調器202は、フィードバック信号VFBが基準電圧VREFに近づくように、パルス信号S1を生成する。パルス変調器202の構成、制御方式は特に限定されず、公知技術を用いればよい。
【0061】
たとえばパルス変調器202は、エラーアンプ230、コンパレータ232およびリップル重畳回路234を備える。リップル重畳回路234は、パルス信号S1に応じたパルス信号S5を受け、リップル信号S6をエラーアンプ230の入力側に重畳する。エラーアンプ230は、フィードバック信号VFBと基準電圧VREFの誤差を増幅し、誤差信号VERRを生成する。コンパレータ232は、リップルが重畳されたフィードバック信号VFBを、誤差信号VERRと比較し、パルス信号S7を生成する。
【0062】
電流検出回路104は、インダクタL1の両端間の電圧にもとづいて、インダクタL1に流れるコイル電流Iを検出する。電流検出回路104についても公知技術を用いればよい。電流検出回路104の出力は、コントローラ200のCSP端子およびCSN端子に入力される。
【0063】
コントローラ200のVOS端子には、インダクタL1の一端の電圧が入力される。逆流検出回路204は、CSP端子の電圧とVOS端子を比較することにより、逆流検出信号S2を生成する。
【0064】
ピーク電流検出回路208は、軽負荷時におけるスイッチングトランジスタM1のオン時間を規定するために設けられる。ピーク電流検出回路208は、CSP端子とCSN端子の電位差を増幅するアンプ240と、アンプ240の出力信号S8をしきい値VPEAKと比較するピーク検出コンパレータ242を備える。ピーク検出コンパレータ242の出力S9は、コイル電流Iが、電圧VPEAKに対応するピーク値IPEAKに達するとアサート(たとえばハイレベル)される。
【0065】
ロジック回路250は、パルス信号S7、逆流検出信号S2、ピーク検出信号S9にもとづいて、パルス信号S1を生成するとともに、不連続モードで動作させるための制御信号S10を生成する。ロジック回路250は、逆流検出信号S2がアサートされると、制御信号S10をアサートする。ドライバ102は、制御信号S10がアサートされると、スイッチングトランジスタM1、同期整流トランジスタM2をオフする。ロジック回路250は、軽負荷状態においては、ピーク検出信号S9に応じてスイッチングトランジスタM1のオン時間が規定され、ピーク検出信号S9がアサートされるまで、スイッチングトランジスタM1のオンが維持される。これにより、軽負荷状態においてインダクタL1に蓄えるエネルギーを規定することができる。
【0066】
オプティマイザ206は、ロジック回路250の一部として構成することができる。
【0067】
以上がコントローラ200の構成である。このコントローラ200によれば、DC/DCコンバータ100を高効率で動作させることができる。なお、ドライバ102やスイッチングトランジスタM1、同期整流トランジスタM2は、コントローラ200に集積化されてもよい。
【0068】
(用途)
図10は、実施の形態に係るDC/DCコンバータ100を備える電子機器700の一例を示す図である。電子機器700は、たとえば、携帯電話端末、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、タブレット端末、ポータブルオーディオプレイヤなどの電池駆動型デバイスである。電子機器700は、筐体702、電池704、マイクロプロセッサ706およびDC/DCコンバータ100を備える。DC/DCコンバータ100は、その入力端子に電池704からの電池電圧VBAT(=VIN)を受け、出力端子に接続されるマイクロプロセッサ706に、出力電圧VOUTを供給する。
【0069】
電池駆動型の電子機器700に、高効率動作が可能なDC/DCコンバータ100を搭載することにより、電子機器700の動作時間を延ばすことができる。
【0070】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0071】
(第1変形例)
図11(a)、(b)は、電流検出の変形例を示す図である。図11(a)では、インダクタL1と直列に、センス抵抗Rが設けられる。アンプ260は、センス抵抗Rの電圧降下を増幅し、コイル電流Iの検出値を生成する。
【0072】
図11(b)では、同期整流トランジスタM2のオン抵抗を利用して、コイル電流Iが検出される。すなわちコイル電流Iの検出値は、DC/DCコンバータ100の同期整流トランジスタM2の両端間の電圧VDSにもとづいて生成される。
【0073】
(第2変形例)
逆流検出回路204の動作パラメータは、遅延時間には限定されない。たとえば図5において、コンパレータ220に入力されるしきい値電圧VTHを可変とし、このしきい値電圧VTHをオプティマイザ206によって制御してもよい。あるいは、コンパレータ220の入力オフセット電圧を可変とし、オフセット電圧VOFSを、オプティマイザ206によって制御してもよい。
【0074】
(第3変形例)
オプティマイザ206の制御アルゴリズムは、上述のそれには限定されず、公知の最大値探索のアルゴリズムを採用してもよい。たとえば単純に、動作パラメータを、スイープし、パルス周期Tが最長となるポイントを探索してもよい。オプティマイザ206は、パルス信号S1の周期Tが所定の目標範囲に含まれるように、逆流検出回路204の動作パラメータを制御してもよい。
【0075】
(第4変形例)
実施の形態では、DC/DCコンバータ100の動作中に、オプティマイザ206による最適化を行ったがそれに限定されない。DC/DCコンバータ100の起動直後、負荷の動作前に、キャリブレーション期間を設け、キャリブレーション期間の間に、動作パラメータを最適化してもよい。
【0076】
(第5変形例)
実施の形態では、パルス信号S1の周期Tにもとづいて、逆流検出回路204の動作パラメータを制御したがそれに限定されない。たとえば、スイッチングトランジスタM1のオフ時間や、スイッチングトランジスタM1と同期整流トランジスタM2がハイインピーダンスとなる期間の長さにもとづいて、動作パラメータを制御してもよい。つまり効率と相関を有するパルス信号S1のさまざまな特性(周期、周波数、オン時間、オフ時間、ハイインピーダンス期間など)にもとづいて、動作パラメータを制御することが可能である。
【0077】
(第6変形例)
実施の形態では、降圧コンバータを例に説明したが、本発明は、同期整流型の昇圧あるいは昇降圧コンバータにも適用可能である。
【0078】
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0079】
100…DC/DCコンバータ、102…ドライバ、104…電流検出回路、M1…スイッチングトランジスタ、M2…同期整流トランジスタ、L1…インダクタ、C1…出力キャパシタ、C2…ブートストラップキャパシタ、P1…入力端子、P2…出力端子、200…コントローラ、202…パルス変調器、204…逆流検出回路、206…オプティマイザ、208…ピーク電流検出回路、210…周期カウンタ、212…ロジック部、220…コンパレータ、222…可変遅延回路、230…エラーアンプ、232…コンパレータ、234…リップル重畳回路、240…アンプ、242…ピーク検出コンパレータ、250…ロジック回路、700…電子機器、702…筐体、704…電池、706…マイクロプロセッサ、S1…パルス信号、S2…逆流検出信号、S3…比較信号、S4…制御信号。
図1
図2
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図10
図11