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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-213077(P2017-213077A)
(43)【公開日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171110BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-107538(P2016-107538)
(22)【出願日】2016年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100188226
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 俊達
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】荒井 孝太
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BA03
2C088EB15
2C088EB64
2C088EB74
2C333AA11
2C333CA05
2C333CA15
2C333CA32
2C333CA69
2C333CA78
2C333FA03
2C333FA09
2C333FA17
(57)【要約】
【課題】大当り遊技の実行中の行為に基づく遊技状態の切替わりを報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の遊技機10は、当否判定で大当りになると、第1及び第2大入賞口31,61を開放する大当り遊技が実行され、第1大入賞口31の内部に設けられている第2分岐流路122(V入賞路)に遊技球が入賞したことを条件にして大当り遊技後に特典遊技状態になり、通常の遊技状態に比べて大当り遊技が実行され易くなる。その大当り遊技の実行中には、特典遊技状態に昇格し得ることを意味する昇格報知演出を行われるが、その昇格報知演出を伴う大当り遊技の実行中に第2分岐流路122(V入賞路)に遊技球が入賞しなかったときに、特典遊技状態への昇格を逸したことを意味する逸失報知演出が行われる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダムに行われる当否判定で大当りになると、大入賞口を開口する大当り遊技が実行されると共に、前記大入賞口の内部に設けられている特典確定口に遊技球が入賞したことを条件にして前記大当り遊技後に特典遊技状態になり、通常の遊技状態に比べて前記大当り遊技が実行され易くなる遊技機において、
前記通常の遊技状態で前記当否判定の結果が大当りになったときに、前記特典遊技状態に昇格し得ることを意味する昇格報知演出を行うと共に、その昇格報知演出を伴う前記大当り遊技中に前記特典確定口に遊技球が入賞しなかったときに、前記特典遊技状態への昇格を逸したことを意味する逸失報知演出を行う報知演出手段を備えた遊技機。
【請求項2】
前記逸失報知演出は、前記大当り遊技の実行中に行われる請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記昇格報知演出の途中で前記逸失報知演出に差し替えられる請求項1又2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記大当り遊技は、予め定められた規定時間に亘る間で前記大入賞口を開放状態とすることが可能なラウンド遊技を、所定回数連ねてなり、
前記ラウンド遊技のうち、最後のラウンド遊技が始まるときに、前記昇格報知演出が前記逸失報知演出に差し替えられる請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記特典確定口は、前記大当り遊技における前記複数のラウンド遊技のうち、1番目の前記ラウンド遊技から、最後から2番目の前記ラウンド遊技の間にのみ、開放状態になる請求項4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記特典確定口は、前記大当り遊技の実行中に、遊技球が入球可能な開放状態と入球困難な閉鎖状態とに切り替え可能に構成されている請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項7】
前記当否判定の大当りは、前記大当り遊技の実行中における所定の時間に亘る間で、前記特典確定口が前記開放状態となる第1当りと、前記特典確定口が前記閉鎖状態となる第2当りと、を有している請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記昇格報知演出は、前記当否判定の大当りが前記第1当りであるときに実行される請求項7に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大当り遊技の実行中の行為に起因して大当り遊技終了後の遊技状態が確定する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として、大当り遊技の実行中に開放する大入賞口の内部に設けられた特典確定口への遊技球の入球の有無により、大当り遊技の終了後に特典遊技に移行するか、通常遊技に移行するかを確定するものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2015−155061号公報(段落[0032])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機は、大当り遊技の実行中にはその大当り遊技の当否判定時に選択された演出が実行されるにすぎず、大当り遊技の実行中の行為に基づく遊技状態の切替わりを遊技者が認識することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、大当り遊技の実行中の行為に基づく遊技状態の切替わりを報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、ランダムに行われる当否判定で大当りになると、大入賞口を開口する大当り遊技が実行されると共に、前記大入賞口の内部に設けられている特典確定口に遊技球が入賞したことを条件にして前記大当り遊技後に特典遊技状態になり、通常の遊技状態に比べて前記大当り遊技が実行され易くなる遊技機において、前記通常の遊技状態で前記当否判定の結果が大当りになったときに、前記特典遊技状態に昇格し得ることを意味する昇格報知演出を行うと共に、その昇格報知演出を伴う前記大当り遊技中に前記特典確定口に遊技球が入賞しなかったときに、前記特典遊技状態への昇格を逸したことを意味する逸失報知演出を行う報知演出手段を備えた遊技機である。
【0007】
請求項2の発明は、前記逸失報知演出は、前記大当り遊技の実行中に行われる請求項1に記載の遊技機である。
【0008】
請求項3の発明は、前記昇格報知演出の途中で前記逸失報知演出に差し替えられる請求項1又2に記載の遊技機である。
【0009】
請求項4の発明は、前記大当り遊技は、予め定められた規定時間に亘る間で前記大入賞口を開放状態とすることが可能なラウンド遊技を、所定回数連ねてなり、前記ラウンド遊技のうち、最後のラウンド遊技が始まるときに、前記昇格報知演出が前記逸失報知演出に差し替えられる請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の遊技機である。
【0010】
請求項5の発明は、前記特典確定口は、前記大当り遊技における前記複数のラウンド遊技のうち、1番目の前記ラウンド遊技から、最後から2番目の前記ラウンド遊技の間にのみ、開放状態になる請求項4に記載の遊技機である。
【0011】
請求項6の発明は、前記特典確定口は、前記大当り遊技の実行中に、遊技球が入球可能な開放状態と入球困難な閉鎖状態とに切り替え可能に構成されている請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載の遊技機である。
【0012】
請求項7の発明は、前記当否判定の大当りは、前記大当り遊技の実行中における所定の時間に亘る間で、前記特典確定口が前記開放状態となる第1当りと、前記特典確定口が前記閉鎖状態となる第2当りと、を有している請求項6に記載の遊技機である。
【0013】
請求項8の発明は、前記昇格報知演出は、前記当否判定の大当りが前記第1当りであるときに実行される請求項7に記載の遊技機である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、大当り遊技の実行中に昇格報知演出がなされることで、大当り遊技の終了後に特典遊技状態となることを認識することができる。さらに、その大当り遊技が特典遊技状態に昇格し得るものであったにもかかわらず、その特典遊技状態へ移行するための条件である特典確定口に入球させることが出来なかった場合には、逸失報知演出が行われる。これにより、遊技者に、大当り遊技の終了後に特典遊技に移行し得る状態から、大当り遊技の終了後に通常の遊技となる状態に切り替わったことを認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図
図2】遊技盤の正面図
図3】第1大入賞部、第2大入賞部及び振分部材の正面図
図4】(A)振り分け部材が第2位置にあるときの振分装置の正断面図(B)振り分け部材が第1位置にあるときの振分装置の正断面図
図5】当否判定結果に基づく大当り遊技のスペック表
図6】当否判定結果等に基づく演出のタイムチャート
図7】遊技機の電気的な構成を示すブロック図
図8】サブ制御回路メインプログラムのフローチャート
図9】受信割込み処理のフローチャート
図10】10ms割込み処理のフローチャート
図11】1ms割込み処理のフローチャート
図12】メインコマンド解析処理のフローチャート
図13】変動コマンド処理のフローチャート
図14】ラウンドコマンド処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図1図14に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の遊技機10はパチンコ遊技機であって、前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して遊技盤11の遊技領域R1が視認可能になっている。なお、以下の説明において、特記しない限り「右」及び「左」とは、遊技機10を前方から見た場合の「右」及び「左」を指すものとする。
【0017】
図2に示すように、遊技盤11のうち遊技領域R1の中央には、遊技盤表示窓11Hが貫通形成され、この遊技盤表示窓11Hを通して、表示装置13の表示画面13Gが前方に臨んでいる。
【0018】
遊技盤表示窓11Hの開口縁には、表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技盤11の前面側から遊技盤表示窓11Hに嵌め込まれて遊技盤11の前面から突出し、遊技領域R1を流下する遊技球が表示装飾枠23の内側に進入することを規制している。
【0019】
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、センター始動入賞口14A及びアウト口16が、上から順に並べて設けられている。センター始動入賞口14Aは、ポケット構造をなし、その上面の開口部に遊技球が入球すると特別図柄当否判定(本発明の「当否判定」に相当する)が行われて、その特別図柄当否判定の結果が表示画面13Gにて表示される。
【0020】
表示装飾枠23の右下には、第1大入賞部30が設けられている。図3に示すように、第1大入賞部30は、前方に開口した横長矩形状の第1大入賞口31(本発明の「大入賞口」に相当する)を有し、その第1大入賞口31が第1開閉扉41によって開閉されるようになっている。第1開閉扉41は、第1大入賞口31の下方開口縁を中心にして回動可能となっていて、通常は、略鉛直に起立した状態に保持されて、第1大入賞口31を閉塞している。
【0021】
第1大入賞部30の下方には、第2大入賞部60が設けられている。第2大入賞部60は、第1大入賞口31より幅広な横長矩形状の第2大入賞口61を有し、その第2大入賞口61が第2開閉扉81によって開閉されるようになっている。第2開閉扉81は、第2大入賞口61の下方開口縁を中心にして回動可能となっていて、通常は、起立姿勢に保持されて、第2大入賞口61を閉塞している。
【0022】
第1大入賞口31と第2大入賞口61は、上述した特別図柄当否判定の結果が当りとなったことを条件にして行われる大当り遊技の実行中に開放される。具体的には、大当り遊技が実行されると、第1開閉扉41と第2開閉扉81の何れか一方が、所定期間(例えば、10秒)に亘って前方に倒れる。これにより、第1大入賞口31と第2大入賞口61の何れか一方に遊技球が入球可能となる。ここで、何れか一方の大入賞口31,61を入賞可能状態(所定期間内に繰り返し行われる開閉動作も含む)としてから入賞不可状態とするまでの(開放状態から閉塞状態までの)動作を「ラウンド」と称すると、1回の大当り遊技は、所定回数(例えば、16ラウンド)のラウンドが実行されるまで継続する。1回のラウンドは、大入賞口31,61の開放時間が予め設定された上限時間に達するか、又は、規定上限数(例えば、10個)の遊技球が入賞すると終了する。本実施形態では、第1大入賞口31と第2大入賞口61が、1ラウンドごと交互に開放されるように構成されている。
【0023】
ところで、図3に示すように、第1大入賞部30はその内部に、導入流路110と、その先で2股に分岐する第1分岐流路121と第2分岐流路122(本発明の「特典確定口」に相当する)とを備えている。
【0024】
また、図4に示すように、導入流路110から第1及び第2の分岐流路121,122に分岐する共有エリア129には、導入流路110から進入した遊技球を、第1分岐流路121と第2分岐流路122の何れか一方に振り分ける振分部材130が設けられている。振分部材130は、回動ベース131と、回動ベース131の前端面から突出した振分突片132とを有している。振分部材130は、回動ベース131が回動することで、振分突片132が第1分岐流路121を閉塞すると共に、第2分岐流路122に遊技球を案内する第1位置(図4(B)参照)と、振分突片132が第2分岐流路122を閉塞して遊技球を第1分岐流路121に案内する第2位置(図4(A)参照)との間を移動可能に構成されている。
【0025】
図4に示すように、第1分岐流路121及び第2分岐流路122の途中には、上述した検出スイッチ34と同様の第1検出スイッチ121S及び第2検出スイッチ122Sが備えられていて、第1分岐流路121及び第2分岐流路122を流下する遊技球が検出される。そして、第2検出スイッチ122Sにて遊技球が検出されると、大当り遊技の終了後に、通常の遊技状態よりも特別図柄当否判定の結果が当りとなる確率が高い「確変状態」となる特典遊技が付与されるV入賞となる。即ち、第2分岐流路122は、遊技球をV入賞させるためのV入賞路となっている。
【0026】
ところで、図5に示すように、本実施形態の遊技機10は、上述した「特別図柄当否判定」の当りには、「特典無し大当り」と「特典付き大当り」とがある。具体的には、「特別図柄当否判定」の結果が「特典無し大当り」のときは振分部材130が第2位置に配置され、「特典付き大当り」のときは振分部材130が第1位置に配置される。即ち、「特別図柄当否判定」の結果が「特典付き大当り」のときは、容易に遊技球を第2分岐流路122(V入賞路)へ入球させることができる。なお、「特典付き大当り」が本発明の「第1当り」に相当し、「特典無し大当り」が本発明の「第2当り」に相当する。
【0027】
大当り遊技中における表示画面13Gに表示される大当り報知演出は、「特別図柄当否判定」の結果が「特典無し大当り」か「特典付き大当り」かによって異なる。具体的には、「特典無し大当り」であった場合には、通常の「大当り演出」が表示される。一方、「特典付き大当り」であった場合には、その後に確変状態などといった特典遊技状態に移行し得る状態にあるということを報知する「昇格報知演出」が表示される。これにより、遊技者は大当り遊技状態であり、さらに、その大当り遊技の終了後に特典遊技に昇格しうる状態にあるのか否かを認識することができる。なお、これらの演出は、特別図柄当否判定結果に基づいて選択される。
【0028】
さて、極めてまれなケースではあるが、「特典付き大当り」であるにも関わらず、遊技球を第2分岐流路122(V入賞路)へ入球できなかった場合、大当り遊技の終了後に特典遊技に移行することなく通常遊技に戻ってしまう。このとき、上述したように、大当たり遊技の実行中には表示画面13Gには「昇格報知演出」が表示されているため、大当り遊技の終了後に通常遊技に戻ってしまうと、演出内容と遊技状態との落差に違和感を覚える事態が起こり得る。
【0029】
ここで、本実施形態の遊技機10は、「特典付き大当り」に起因する大当り遊技の実行中に、第2分岐流路122(V入賞路)に遊技球が入球しなかったとき、表示画面13Gに表示されている「昇格報知演出」を「逸失報知演出」に差し替えることができる。これにより、遊技者は「特典付き大当り」であったにもかかわらず、そのチャンスを逸し、大当り遊技の終了後に通常の遊技状態に戻ることを認識することができる。
【0030】
具体的には、図6に示すように、例えば「特典付き大当り」の大当り遊技が4ラウンドで構成されているとき、第1ラウンドから第3ラウンドまでは振分部材130が第1位置に配置され、第4ラウンドになると振分部材130が第2位置に移動する構成とする。即ち、大当り遊技の実行中のうち、第3ラウンドが終了するまでに第2分岐流路122(V入賞路)に入球できなければ、特典遊技を得られないことが確定する。
【0031】
そして、図6に示すように、第3ラウンドまでに第2分岐流路122(V入賞路)への入球が無かった場合、最終ラウンドである第4ラウンドのときに表示画面13Gに表示される演出が、昇格報知演出から逸失報知演出に差し替えられる。即ち、遊技者は「特別図柄当否判定」の結果が「特典付き大当り」であったこと、またその特典が付与されるチャンスを逸し、通常遊技状態に戻ってしまうことを認識することができる。また、「逸失報知演出」を行うことで、大当り遊技の終了後に通常遊技に戻るときに、演出内容と遊技状態との落差を抑制することができる。
【0032】
なお、図6に示すように、第3ラウンドまでに第2分岐流路122(V入賞路)への入球があった場合は、最終ラウンドである第4ラウンドも引き続き、昇格報知演出が表示画面13Gに表示される。そして、大当り遊技が終了すると、特典遊技状態へと移行する。
【0033】
また、図6に示すように、「特典無し大当り」のとき、表示画面13Gには通常の大当り演出が表示され、その後、通常遊技に移行する。
【0034】
次に、図7を参照しつつ、本実施形態の遊技機10の電気的な構成について説明する。同図に示すように、符号50は、主制御回路50であって、CPU51AとRAM51B及びROM51C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータとサブ制御回路52を結ぶ入出力回路と、第1及び第2大入賞部30,60等が接続された中継回路及び払出制御回路等を結ぶ入出力回路とを備え、遊技に関わる主制御を行う。
【0035】
サブ制御回路52は、主制御回路50と同様に、CPU52AとRAM52B、ROM52C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータと主制御回路50を結ぶ入出力回路と、表示制御回路70及びランプ制御回路等を結ぶ入出力回路を備えている。
【0036】
表示制御回路70は、サブ制御回路52からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画面13Gで表示する表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、入出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示画面13Gに出力される。また、音声制御回路60は、サブ制御回路52から出力される制御信号に基づき、スピーカー25S,25Sから発生されるBGMや演出時の音声の選択を行い、音声を制御する。
【0037】
上述した主制御回路50、サブ制御回路52等は、各種プログラムを実行して、情報を処理している。以下では、特に、本発明に関係するプログラムとして、サブ制御回路52が実行するサブ制御回路メインプログラムPG1について説明する。
【0038】
サブ制御回路52に備えられたCPU52Aは、図8に示したサブ制御回路メインプログラムPG1を、ROM52Cから読み出し実行する。このサブ制御回路メインプログラムPG1では、まずCPU52Aの初期化処理(S21)が行われる。ここでは、CPU52Aの設定や、SIO、PIO及びCTC(割込み時間用コントローラ)等の設定、並びに各種フラグ及びカウンタ値のリセット等が行われる。次に、ステップS22にて、電源断によりRAM52Bにバックアップされたデータが正常か否かを判断する。正常であれば(S22でYes)、ステップS24へ進み、RAM52Bの内容が正常でなければ(S22でNo)、RAM52Bを初期化し、各種フラグ及びカウンタ値がリセットされ(S23)、ステップS24へ進む。なお、これらステップS21〜S23は、サブ制御回路メインプログラムPG1が、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
【0039】
ステップS21〜S23によって初期設定が終了すると、割込みが禁止され(S24)、乱数シード更新処理(S25)が実行される。この処理(S25)では、表示画面13Gで行われる演出を、複数の演出候補の中から選択する際に必要な乱数値が更新される。ステップS25が終了すると、割込み許可(S26)を行う。そして、これら処理(S24〜S26)を無限ループで繰り返す。
【0040】
サブ制御回路メインプログラムPG1では、上述したステップS24〜S26の無限ループに対して、受信割込み処理(S27)、1msタイマ割込み処理(S28)、10msタイマ割込み処理(S29)が割り込んで実行される。サブ制御回路52が主制御回路50からストローブ信号を受けると、他の割込み処理(S28,S29)に優先して受信割込み処理(S27)が実行される。また、1msタイマ割込み処理(S28)は、10msタイマ割込み処理(S29)より優先して実行され、10msタイマ割込み処理(S29)は、1msタイマ割込み処理(S28)間の残余時間に割り込んで実行される。
【0041】
受信割込み処理(S27)では、図9に示すように、まず、ストローブ信号をチェックする(S271)。ストローブ信号がオンであれば(S271でYes)、主制御回路50からサブ制御回路52に送られた制御信号(変動態様や当否判定に関するデータ、コマンド等)を取り込んでRAM52Bに格納し(S272)、この受信割込み処理(S27)を終了する。ストローブ信号がオンでなければ(S271でNo)、この受信割込み処理(S27)を終了する。
【0042】
10msタイマ割込み処理(S29)は、サブ制御回路52に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行される。この10msタイマ割込み処理(S29)では、上記の受信割込み処理(S27)で主制御回路50から受信したコマンドの解析処理及び動作設定を行う。具体的には、図10に示すように、10msタイマ割込み処理(S29)では、メインコマンド解析処理(S40)、その他の処理(S41)、ウォッチドッグタイマカウンタ初期化処理(S42)が順に行われる。
【0043】
1msタイマ割込み処理(S28)は、サブ制御回路52に1msec周期の割込みパルスが入力される度に実行される。図11に示すように、1msタイマ割込み処理(S28)では、入力処理(S281)、ランプデータ出力処理(S282)、駆動処理(S283)、音声制御処理(S284)、ウォッチドックタイマ処理(S285)が実行される。入力処理(S281)では、スイッチ状態に基づく処理を実行するためのスイッチデータをRAM52Bに入力する。スイッチデータは10msタイマ割込み処理(S29)で作成される。ランプデータ出力処理(S282)では、10msタイマ割り込み処理(S29)で作成したランプデータの出力を行う。駆動処理(S283)では、駆動役物を駆動するためのデータの作成、出力等を行う。ウォッチドックタイマ処理(S284)では、ウォッチドッグタイマをリセットする。
【0044】
メインコマンド解析処理(S40)は、図12に詳細が示されている。この処理(S40)では、まず、サブ制御回路が主制御回路からコマンドを受信しているかどうかを判定する(S30)。そして、コマンドを受信していた場合(S30でYes)には、受信したコマンド(以下、適宜「受信コマンド」という)の種類を判定し、その内容に基づいて処理を実行する。受信コマンドの種類は、変動コマンド、ラウンドコマンド、またそれ以外のコマンドか否かを判定し、受信コマンドの種類に基づいた処理が実行された後、受信コマンドに対応するその他処理(S35)が実行される。その他処理(S35)では、例えば保留コマンドを受信した場合に保留コマンド処理が実行される。保留コマンド処理は図示しないが、保留情報の記憶等を行う。
【0045】
具体的には、受信コマンドが変動コマンドの場合(S31でYes)には変動コマンド処理(S32)を実行し、ラウンドコマンドの場合(S33でYes)にはラウンドコマンド処理(S34)を実行する。以下、それぞれの処理について説明する。
【0046】
まず、受信コマンドが変動コマンドであった場合(図12のS31でYes)に実行する変動コマンド処理(S32)について、図13に基づいて説明する。この処理(S32)では、当否判定結果に基づき振分部材の配置及び大当り報知演出の種類を設定する。
【0047】
詳細には、まず、変動コマンドが当否判定結果の大当りを示す大当りコマンドであるか否かを判定する(S50)。変動コマンドが、大当りコマンドでなかった場合(S50でNo)には、ステップ56に進み、大当りコマンドであった場合(S50でYes)には、その大当りが「特典付き大当り」であるか否かを判定する(S51)。「特典付き大当り」であった場合(S51でYes)には、振分部材130を第1位置に配置し(S52)、大当り遊技実行中に表示画面13Gに表示する演出として昇格報知演出を設定して(S53)ステップ56に進む。また、その大当りが「特典付き大当り」でなかった場合、即ち「特典無し大当り」であった場合(S51でNo)には、振分部材130を第2位置に配置し(S53)、大当り遊技実行中に表示画面13Gに表示する演出として大当り報知演出を設定する(S54)。そして、ステップ56では、変動コマンドに対応するその他処理(S56)が実行され、変動コマンド処理(S32)を抜ける。
【0048】
次に、受信コマンドがラウンドコマンドであった場合(図12のS33でYes)に実行するラウンドコマンド処理(S34)について、図14に基づいて説明する。この処理では、まず遊技状態が特典付き大当りに基づく大当り遊技か否かを判定する(S60)。遊技状態が特典付き大当りに基づく大当り遊技でなかった場合(S60でNo)はステップ65へ進み、一方、遊技状態が特典付き大当りに基づく大当り遊技であった場合(S60でYes)には、ステップ61に進む。ステップ61では、実行中の大当り遊技のラウンド数の残りが1であるか否かを判定する(S61)。残りのラウンド数が1でない場合はステップ65に進み、残りのラウンド数が1である場合には、振分部材130が第2位置に配置されるように設定する(S62)。そして、その大当り遊技の実行中(大当り遊技における全ラウンドのうち最後のラウンドを除く)にV入賞、即ち、遊技球が第2分岐流路122(V入賞路)に入球したか否かを判定する(S63)。V入賞があった場合、即ち、V入賞が0でない場合(S63でNo)には、ステップ65に進む。一方、V入賞が無かった場合、即ち、V入賞が0である場合(S63でYes)には、大当り遊技における複数のラウンドのうち、最後のラウンドの実行中に表示画面13Gに表示される演出として、逸失報知演出を設定し(S64)、現在表示されている昇格報知演出から逸失報知演出に差し替える処理を行い、ステップ65に進む。ステップ65では、ラウンドコマンドに対応するその他処理(S65)が実行され、ラウンドコマンド処理(S34)を抜ける。サブ制御回路のサブ制御回路メインプログラムPG1についての説明は以上である。
【0049】
このように、本実施形態の遊技機10では、始動入賞口14A,14Bの入賞に起因する特別図柄当否判定の結果が、「特典付き大当り」であった場合、その大当り遊技の実行中に表示画面13Gに昇格報知演出を表示することで、遊技者に通常の大当り報知演出が表示される「特典無し大当り」とは異なる大当りである、即ち、大当り遊技の終了後に特典遊技となり得る状態であることを認識させることができる。また、上述したように、「特典付き大当り」に起因する大当り遊技の実行中は、振分部材130が第1位置に配置され、大当り遊技の終了後に特典遊技が付与されるための条件である第2分岐流路122(V入賞路)への入球が容易となっているにもかかわらず、第2分岐流路122(V入賞路)に入球できなかった場合、その大当り遊技のうち最後のラウンドの実行中に表示画面13Gに表示される演出が、昇格報知演出から逸失報知演出へと差し替えられる。これにより、遊技者に、「特典付き大当り」であったにもかかわらず、そのチャンスを逸し、大当り遊技の終了後に特典遊技に移行し得る状態から、大当り遊技の終了後に通常の遊技となる状態に切り替わったことを認識させることができる。
【0050】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0051】
(1)特別図柄当否判定の結果を「特典付き大当り」のみで構成してもよい。
【0052】
(2)上記実施形態では「特典無し大当り」の場合、第2分岐流路122(V入賞路)への遊技球の入球が困難となるように設定されていたが、「特典無し大当り」の場合であっても、第2分岐流路122(V入賞路)への遊技球の入球が可能となるように設定してもよい。なお、「特典無し大当り」であって、且つ、第2分岐流路122(V入賞路)へ遊技球が入球した場合は、通常の大当り報知演出を昇格報知演出に切り替えてもよい。
【0053】
(3)上記実施形態では、振分部材130の配置によって第2分岐流路122(V入賞路)への入球を規制していたが、第1大入賞口31の導入流路110を特典確定口とし、「特典付き大当り」のときは第1大入賞口31が開放し、「特典無し大当り」のときは第2大入賞口61が開放する構成としてもよい。なお、この場合は最後のラウンドを第2大入賞口61のみが開放する構成とすることで、特典確定口への入賞を規制してもよい。
【0054】
(4)特典遊技は、通常状態に比べて、始動開放判定の判定結果報知に要する時間が短く、かつ、始動開放判定で当りになったときの可変始動入賞口の開放時間が長くなる時短遊技であってもよいし、上述した確変状態と時短状態とを複合したものであってもよい。
【符号の説明】
【0055】
10 遊技機
13 表示装置
13G 表示画面
14A センター始動入賞口
14B サイド始動入賞口
16 アウト口
31 第1大入賞口(大入賞口)
61 第2大入賞口
110 導入流路
121 第1分岐流路
121S 第1検出スイッチ
122 第2分岐流路(特典確定口)
122S 第2検出スイッチ
129 共有エリア
130 振分部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2017年8月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダムに行われる当否判定で大当りになると、大入賞口を開口する大当り遊技が実行されると共に、前記大入賞口の内部に設けられている特典確定口に遊技球が入賞したことを条件にして前記大当り遊技後に特典遊技状態になり、通常の遊技状態に比べて前記大当り遊技が実行され易くなる遊技機において、
前記通常の遊技状態で前記当否判定の結果が大当りになったときに、前記特典確定口に遊技球が入球する前に前記特典遊技状態に昇格することを意味する昇格報知演出を行うと共に、その昇格報知演出を伴う前記大当り遊技中に前記特典確定口に遊技球が入賞しなかったときに、前記特典遊技状態への昇格を逸したことを意味する逸失報知演出を行う報知演出手段を備えた遊技機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、ランダムに行われる当否判定で大当りになると、大入賞口を開口する大当り遊技が実行されると共に、前記大入賞口の内部に設けられている特典確定口に遊技球が入賞したことを条件にして前記大当り遊技後に特典遊技状態になり、通常の遊技状態に比べて前記大当り遊技が実行され易くなる遊技機において、前記通常の遊技状態で前記当否判定の結果が大当りになったときに、前記特典確定口に遊技球が入球する前に前記特典遊技状態に昇格することを意味する昇格報知演出を行うと共に、その昇格報知演出を伴う前記大当り遊技中に前記特典確定口に遊技球が入賞しなかったときに、前記特典遊技状態への昇格を逸したことを意味する逸失報知演出を行う報知演出手段を備えた遊技機である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
(4)特典遊技は、通常状態に比べて、始動開放判定の判定結果報知に要する時間が短く、かつ、始動開放判定で当りになったときの可変始動入賞口の開放時間が長くなる時短遊技であってもよいし、上述した確変状態と時短状態とを複合したものであってもよい。
なお、上記実施形態及び他の実施形態(1)〜(4)には、以下の[1]〜[8]の構成が含まれている。
[1]
ランダムに行われる当否判定で大当りになると、大入賞口を開口する大当り遊技が実行されると共に、前記大入賞口の内部に設けられている特典確定口に遊技球が入賞したことを条件にして前記大当り遊技後に特典遊技状態になり、通常の遊技状態に比べて前記大当り遊技が実行され易くなる遊技機において、
前記通常の遊技状態で前記当否判定の結果が大当りになったときに、前記特典遊技状態に昇格し得ることを意味する昇格報知演出を行うと共に、その昇格報知演出を伴う前記大当り遊技中に前記特典確定口に遊技球が入賞しなかったときに、前記特典遊技状態への昇格を逸したことを意味する逸失報知演出を行う報知演出手段を備えた遊技機。
[2]
前記逸失報知演出は、前記大当り遊技の実行中に行われる[1]に記載の遊技機。
[3]
前記昇格報知演出の途中で前記逸失報知演出に差し替えられる[1]又[2]に記載の遊技機。
[4]
前記大当り遊技は、予め定められた規定時間に亘る間で前記大入賞口を開放状態とすることが可能なラウンド遊技を、所定回数連ねてなり、
前記ラウンド遊技のうち、最後のラウンド遊技が始まるときに、前記昇格報知演出が前記逸失報知演出に差し替えられる[1]乃至[3]の何れか1に記載の遊技機。
[5]
前記特典確定口は、前記大当り遊技における前記複数のラウンド遊技のうち、1番目の前記ラウンド遊技から、最後から2番目の前記ラウンド遊技の間にのみ、開放状態になる[4]に記載の遊技機。
[6]
前記特典確定口は、前記大当り遊技の実行中に、遊技球が入球可能な開放状態と入球困難な閉鎖状態とに切り替え可能に構成されている[1]乃至[5]の何れか1に記載の遊技機。
[7]
前記当否判定の大当りは、前記大当り遊技の実行中における所定の時間に亘る間で、前記特典確定口が前記開放状態となる第1当りと、前記特典確定口が前記閉鎖状態となる第2当りと、を有している[6]に記載の遊技機。
[8]
前記昇格報知演出は、前記当否判定の大当りが前記第1当りであるときに実行される[7]に記載の遊技機。