顆粒状の大鋸屑を用いた分解菌養生床をかき混ぜる攪拌機、分解菌養生床の過剰水分除去する養生床の容器、し尿を受け取る容器、吸着凝固剤、分解菌の活性を活発にする為の加温加熱材、養生床の過剰水分の蒸発除去に用いる送風機から構成された事を特徴とするポータブルバイオトイレ。
【発明を実施するための形態】
【0019】
従来のバイオトイレの欠点は、水分の多い排泄物を分解するのに難点があった。
【0020】
分解菌養生床容器の形を箱型下部を半円形の容器とし、底に水分を通す複数の穴を設け、分解菌養生床の過剰となった水分のみを容器底穴から滴り落とす。
【0021】
この滴り落ちてくる水分を、吸着凝固剤マットで受けとる。
【0022】
又、排泄物の便、し尿を受ける別々の容器とし、し尿を受ける容器内にし尿吸着材を設け、吸着凝固後、取り出して捨てる又は、養生床容器下部に設けて有る微細孔から漏れ出したし尿を吸着凝固剤マット状に上に導き受けとり、吸着凝固後マットを取り出して、燃えるごみとして処理する。
【0023】
過剰水分を含んだ分解菌養生床にバイオトイレ、フタ部材に設けて有る換気送風機の風を攪拌機でかき混ぜられた分解菌養生床に当て養生床の過剰水分を蒸発させる。
【0024】
加熱、加温、発熱マット、コードヒータ、使い捨て発熱カイロ、ハッキングカイロ等を用い分解菌養生床容器裏側面に設けた容器内に入れ、又は容器自体に貼り付けし、容器内の分解菌養生床を加温し過剰水分を蒸発させながら、攪拌機の回転する撹拌棒で養生床を撹拌し圧力を加え絞り容器内の微細孔から過剰水分を摘出除去する。
【実施例】
【0025】
以下実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0026】
実施例1では、年老いて足腰が弱くなり、ポータブルトイレを用いなければならなくなった、一人用の本発明のポータブルバイオトイレの説明をする。
【0027】
ポータブルバイオトイレの大きさ重さは、幅25cm高さ35cm奥行42cm、約4kg程の重さでお年寄りが持てる大きさ重さの物である。
【0028】
軽さ強度を得る為に、本発明のポータブルバイオトイレの容器外形の材質は、プラスチック材質の容器となっている。
【0029】
本発明のポータブルバイオトイレ形状は箱型上部が蓋となって開閉する構造で蓋に持つ手が設けたものである
図1.2.3.4。
【0030】
フタ内に換気送風機の換気口、通気口が設けて有る。
【0031】
フタ裏面、トイレ容器内面全体にアルミ箔付断熱シート部材を貼り付けして保温性を高めている。
【0032】
又フタ内上部に脱臭剤である活性炭を貼り付け設けている。
【0033】
ポータブルバイオトイレ便座下には、分解菌養生床容器が設けている。
【0034】
分解菌養生床容器材質は、ステンレス板の半円形型の箱型容器で、容器底に複数の水分除去穴を設けたものである。
【0035】
材質がステンレスとなっているが、熱伝導率が良く、錆に強い材質であれば、ガリューム鋼板、亜鉛メッキ鋼板等を用いても良い。
【0036】
本発明では、分解菌養生床には、顆粒状の大鋸屑で容器底穴より大きい杉材を主として用いている。
【0037】
顆粒状の杉材の分解菌養生床の容量は約10リットルほどの量を用いている。
【0038】
杉材の顆粒状の大きさで使用する養生床の容量は異なるが、2mmから3mm前後の大きさである場合の上記記載した養生床の量がベストである。
【0039】
排泄物のし尿の割合が多い場合は、蒸発時のし尿臭を抑える為に顆粒状の竹炭、ヤシガラ炭、もみ殻炭等を適度に加えた養生床としても良い。
【0040】
分解菌養生床の分解菌の活性を活発にする為に、養生床を攪拌機でかき混ぜ、分解菌に空気を当て活性を促す。
【0041】
本発明の攪拌機は、養生床容器内回転軸に平行に4本の撹拌棒を設けている、バイオトイレ容器側面に設けている回転する丸ハンドルに軸が直結した構造と成っている
図12。
【0042】
撹拌棒4本はそれぞれ回転径が異なる長さの撹拌棒である。
【0043】
各撹拌棒の回転径が異なることで、攪拌機軸1回転すると養生床全体が撹拌できるが、必ずしも撹拌棒が4本でなくとも2〜3本でも撹拌が可能である又、養生床に用いる大鋸屑の量大きさに対応した撹拌棒の本数を用いる。
【0044】
この撹拌棒の回転軸が、バイオトイレ側面の丸型ハンドル中心軸と共有で撹拌棒を回す丸型ハンドルがトイレ容器両側に設けて有る。
【0045】
丸型ハンドルが両側に設けて有る為、両手でハンドルを押さえながら回す事でポータブルバイオトイレが安定した状態で撹拌が出来る。
【0046】
ポータブルバイオトイレのハンドルそのものを押さえながら両手でハンドルを回す事で、小さな力でも撹拌機を回すことが出来る特徴がある。
【0047】
攪拌機の撹拌棒等は、錆に強い材質のステンレス棒を用いているが、樹脂棒等錆等に侵されない物であればどの様な材質の物を用いても良い。
【0048】
分解菌養生床容器裏面一端に加温用発熱材、保温剤のカイロを設けている。
【0049】
本発明のポータブルバイオトイレでは、貼る使い捨てカイロを直接容器に貼り付けしている。
【0050】
カイロを容器に直接貼り付けする事で、容器全体に熱が伝わり加温できる利点がある。
【0051】
本発明では使い捨てカイロを容器に貼り付けしているが、容器一端に、ベンジンカイロ等を入れて使用するケース部材を設けこのケースに入れて加温しても良い。
【0052】
分解菌養生床容器裏面のカイロ取付面を除いて断熱シートを貼り付けしている。
【0053】
断熱シートで容器を覆う事でより分解菌養生床の温度を適度の温度で保温が出来る。
【0054】
分解菌養生床容器下に、水分吸着凝固剤マットをポータブルバイオトイレ前面下から挿入してセットする
図5図6図19。
【0055】
本発明の水分、し尿等の吸着凝固剤マットは市販の尿取りパットを使用しているが、類似した水分を吸収し凝固出来るものであればどのようなものを用いても良い。
【0056】
本発明のポータブルバイオトイレは、一人で使用する場合は、分解菌で排泄物を分解でき、過剰水分とならないように大分の量の杉材大鋸屑の量を用いた分解菌養生床として対応できるようになっているが、蒸発、分解菌等で分解できない以上の過剰水分となった場合のみ尿取りパットに吸収させ処理するものである。
【0057】
本発明のポータブルバイオトイレ裏側一面に断熱シートを貼り付けた容器で加温保温された容器となっている。
【0058】
加熱加温する事で、送風機からの風を養生床に当てると水分の蒸発、排泄物の分解が早く、従来のポータブルトイレと異なり、毎朝排泄物の処理をしなくとも良い。
【実施例2】
【0059】
実施例1では、歩行時に介護を必要とする高齢者が使用するポータブルバイオトイレを述べた。
【0060】
実施例2では、図面を基に本発明のポータブルバイオトイレをより詳しく説明する。
【0061】
高齢者、歩行障害が有る方が寝室で使用する一人用バイオトイレに付いて開発されたものである
図1図2図3図4。
【0062】
バイオトイレ容器自体の容量は、約24リットルである。
【0063】
トイレ容器の大きさは、約縦35cm幅23cm奥行40cmの箱型の容器で上部に持ち手が付いた、一体成型されたポリ容器である
図1〜
図4。
【0064】
このポリ容器上部一端を水平に切り取り、蝶番を設け開閉が容易なフタとした気密性のある容器である。
【0065】
水平に切り取られた断面に、便座を設けたものである。
【0066】
便座の大きさは、ポリ容器水平に切り取られた断面の大きさで、便座25後部に蝶番を設け開閉できる仕組みである。
【0067】
便座下には分解菌養生床容器16が設けている。
【0068】
フタ、便座を開けると分解菌養生床容器16が取り出せる構造と成っている。
【0069】
養生床容器は、箱型で下部が半円形型である。
【0070】
半円形型容器部に回転する撹拌棒の攪拌機が設けた養生床容器としている
図15。
【0071】
攪拌機の撹拌棒を取り付けている軸は、半円形養生床容器中心より、2cn程真下に撹拌回転軸13を水平に設け、軸両先端が、バイオトイレ容器側面に突起でたもので、この軸両先端に円形のハンドル3を取付している。
【0072】
円形ハンドルを回すと撹拌軸が回転する。
【0073】
回転する撹拌機の回転軸に取り付けられている各撹拌棒の回転径の長さが異なる長さとなっている
図14図37。
【0074】
回転する軸に取り付けている撹拌棒の径の長さが各棒とも異なる為、軸一回転で、分解菌養生床全体を撹拌できる。
【0075】
この為、丸ハンドルを2〜3回すだけで、養生床の分解菌に多く空気を当てることが出来、水分の蒸発、分解菌の活性を助けることが出来る。
【0076】
分解菌養生床容器底に水分のみが通る微細孔、穴17を複数設けている。
【0077】
水分が通る穴の大きさは、直径が1.5mmほどで約220個程設けている。
【0078】
分解菌養生床容器が円形の為、分解菌養生床が過剰水分となった場合は容器周辺を伝い下部底の穴に向かい容器裏面に水滴となって水分吸着凝固剤マット15に落ちて行く。
【0079】
分解菌養生床容器裏前面に加温剤のカイロ等を入れるケース部材14を設けて有る。
【0080】
使い捨てカイロをこのケースに入れて加温剤としても良いが、粘着シートが付いる貼るカイロの場合はケース内生床容器に直接貼り付けして用いる。
【0081】
バイオトイレ容器前面下部に開閉するフタを設け、この開口部26から、水分吸着凝固剤マット15を挿入し養生床容器底の下に敷き込むように取付している。
【0082】
本発明では、水分吸着凝固剤マットを市販の尿取りパットを用いている。
【実施例3】
【0083】
実施例3では、本発明の養生床容器と攪拌機について、より具体的な構造、効果等を説明する。
【0084】
過剰水分は養生床下に沈下しながら、容器周辺を伝わり養生床容器下部に集積する。
【0085】
養生容器16は、直径26cmの半円形の幅20cmの容器である。
【0086】
養生容器直径26cmである。
【0087】
攪拌機は回転する撹拌機軸13に異なる長さの撹拌棒11設けたものである
図8図9。
【0088】
各撹拌棒は回転軸に平行に取り付けられた、回転半径の長さが異なる撹拌棒である。
【0089】
回転する撹拌機軸の養生容器取付位置は、半円形容器中心点より2cm程真下で1.5cm後方に設けたものである。
【0090】
攪拌機軸を半円形容器中心点より2cm程真下で1.5cm後方に設ける事で、回転する撹拌棒が、容器下に回ると、容器と回転棒の間隔が狭くなり養生床の圧力が大きくなる。
【0091】
撹拌棒4本のうち一番径の大きい撹拌棒が回転し容器が下部に近づくと、養生床を容器面に押し付ける圧力が大きくなる。
【0092】
養生床容器下部には220個程の水分除去穴17を設けて有る。
【0093】
養生床容器下部の養生床に集積している過剰水分を回転する撹拌棒が圧迫し養生床の水分を絞り穴より押し出す。
【0094】
回転しながら養生床を撹拌し、下部養生床を圧迫することが出来るように、養生容器を半円形の容器にしたものである。
図8図9。
【実施例4】
【0095】
実施例4では、攪拌機についてより詳細に機能等を説明する。
【0096】
本発明の攪拌機の撹拌棒は、回転軸と平行に回転する撹拌棒が4本設けているが、養生床に使用している杉材大鋸屑の大きさが2mm以上の大きさのもの用いた場合は、撹拌棒を3本にする。
【0097】
養生床が過剰水分となった場合は、攪拌機を回すと、養生床の大鋸屑が団子状の塊、又撹拌棒に養生床の大鋸屑が固型になりながら押し上げられ容器上部に停滞する現象が生じる場合等が有る説明の為の状況
図21。
【0098】
上記した、現象は養生床の水分が過剰状態の場合に生じるもので、塊となった場合は、分解菌の活性が衰え又水分の蒸発がしにくい状態に陥る。
【0099】
本発明の攪拌機の撹拌棒には、直径25mmの回転する丸い平板21、3cm×3cmの角板20を複数並べ設けている
図13図14図15。
【0100】
丸い平板、角板が団子状の塊等になった養生床である顆粒状の塊を砕き壊し空気に接する面を大きくする働きをする。
【0101】
丸い平板、角板を撹拌棒上11に本発明では、4個並べ適度の間隔に設けて有り撹拌棒の太さより大きめの穴としている平板材を用いて撹拌棒が回転する時左右自在に動き回れるようにしている。
【0102】
撹拌棒上の平板は撹拌棒が回転する際、養生床の抵抗により左右自在に回転移動が出来るように撹拌棒に差し込み取り付けたものである。
【0103】
回転する撹拌棒上で平板が不規則に左右に移動しながら動き回る事で過剰水分となった養生床の固型化を防ぐことが出来、容器壁面に貼りつきの現象になる養生床を剥離する効果も兼ねる。
【0104】
本発明では撹拌棒上の丸い平板として用いているが、必ずしも丸い板状でなくても三角、四角、歯車状の先端が鋭利な板材を用いても良い。
【実施例5】
【0105】
実施例5では、過剰水分になった為に、養生床が団子状等の塊となった養生床を砕き分解する本発明の養生床の分解爪について説明する。
【0106】
養生床が多量のし尿等で水分過剰の状態に陥り、養生床が一旦団子状等の塊になると、水分の蒸発が妨げられ、又分解菌が空気と触れる事が出来なくなり排泄物の分解が出来なくなる。
【0107】
本発明の分解爪23この塊となった養生床の塊を分解、破壊する為に、養生容器16内に設けたものである。
【0108】
攪拌機を回す事で、養生床の分解菌に空気を当て分解菌の活性を促している。
【0109】
しかし、水分が過剰になると、撹拌した時、養生床がこねられ大きな塊、複数の団子状の塊が発生する
図21。
【0110】
この塊となる事で、バイオトイレの分解菌が不活性化し、排泄物の分解が出来ず悪臭が発生する事になる。
【0111】
この欠点を解消する為に、過剰水分となった塊を、容器内一端に複数の分解爪符号23を設けたものである。
【0112】
本発明の養生容器内後中段に2個設けたものである
図17。
【0113】
分解爪は、ステンレス、錆び止め加工された鋼板等を用い容器内に溶接し取り付けたものである。
【0114】
分解爪の大きさは、幅3cm高さ2.5cm程のT型の形状ものを容器後中段に設け、撹拌棒11の回転で養生床の塊が分解爪に押され砕かれ破壊されるものである。
【0115】
分解された塊を、撹拌棒上11に設けている角形板材20、丸形板材21の板状部材でさらに細かく砕くことが出来る。
【0116】
細かく分解された養生床を加温し、送風機からの風を当てる事で、効果的に水分を蒸発させることが出来た。
【実施例6】
【0117】
実施例6では、養生床をより効果的に撹拌する容器の形状の特性を述べる。
【0118】
上記に養生容器の形状を記載しているが、養生容器の形状が半円形の箱型となっている
図8図9。
【0119】
半円形型容器後部中段を内側に弧を描く突起を用いた容器とする。
【0120】
弧を描いた突起した容器とする事で、撹拌棒で押され養生床が容器壁周囲を回り突起部から容器中央に押されて出てくる、本発明の実施例では弧を描く突起部を5cm幅長さ20cmの平板を折り曲げ弧を描く部材として容器内にスポット溶接している
図17。
【0121】
上記した弧を描く部材を容器に溶接する事で、容器上部一端を弧を描く為の突起をプレス加工したのと同じ効果が得られる。
【0122】
容器壁面に偏る養生床が容器上部中央に撹拌棒に押され出てくる事で、養生床の撹拌の効率が高くなる。
【0123】
図21は、養生床が撹拌棒で押され容器上部に出てくる養生床の一部が塊となり容器上部一端に撹拌できず停滞する従来の養生床容器である
図21。
【0124】
この撹拌できず停滞する養生床が撹拌できず固形となった排泄物が分解できず悪臭と基になっていた。
【0125】
上記記述した養生床容器にする事で、容器壁面に偏る養生床を容器中央に押し出す事ができ、攪拌機のハンドルを2〜3回回すだけで、効果的な撹拌が出来るようになる。
【0126】
弧を描く突起した容器部下部に分解爪23を設ける。
【0127】
分解爪を設ける事で、容器の壁面に偏り水分が含み固形となって押し出される養生床を砕き撹拌を補う爪である。
【0128】
軽く持ち運びが容易なポータブルトイレを製作する為に、攪拌機の小型化、撹拌を効率良く撹拌が出来る容器、排泄物を最低限の分解養生床の量で済むように工夫開発されたバイオトイレ容器と攪拌機である。
【実施例7】
【0129】
実施例7では、過剰水分となった養生床の水分を蒸発を促す為の加熱、加温材、分解菌の活性を活性化させる加温材等を述べる。
【0130】
養生床の過剰水分蒸発を促すために養生床容器16一端に加温材を挿入出来る箱型ケース部材14を設ける。
【0131】
それを
図8図9に示す。
【0132】
この箱型ケース部材内に加温材である、カイロ等を入れて容器を加温する。
【0133】
本発明では、このポケット内の養生容器面に直接使い捨て貼るカイロを貼り付けて加温している。
【0134】
他にアルコールカイロ、ベンジンを用いたカイロ市販の加温用コードヒータ部材などを入れて使用しても良い。
【実施例8】
【0135】
実施例8では、過剰水分となったし尿等を受け取り吸着凝固するバイオトイレ容器底面に設けた、マット等過剰水分の処理について述べる。
【0136】
養生床半円形容器底面に設けている水分を除去する穴の開いた箇所の面積の大きさは、幅12cm×長さ18cmで、本発明の場合は、市販の尿取りパットを用いている為、尿取りパットの幅の大きさで幅約12cmとなっている。
【0137】
養生床容器とバイオトイレ容器底の間を約2.5cm程の隙間を設けるこの隙間に市販の尿取りパットを差込みセットする。
【0138】
本バイオトイレを、屋外での簡易バイオトイレとして使用する場合は、周囲を囲み、尿取りパットを使用せず、管付開閉付コックをトイレ容器下部に設け野外固定型簡易トイレとして活用もできる。
【実施例9】
【0139】
実施例9では、ポータブルバイオトイレを使用するお年寄りの方で、頻尿の為夜トイレの回数が多くこの為ポータブルトイレを頻繁に使用する場合のし尿の処理に付いて述べる。
【0140】
夜間頻尿の為、頻繁にポータブルバイオトイレを使用するが、排出されるし尿の量は、けっして多くはなく、頻繁にトイレを使用するものである。
【0141】
この為排出されたし尿をその都度、撹拌蒸発を主として処理出来るようにするものである。
【0142】
便座フタ部材29に送風機ファン30を設けダクト32を通し尿が含み過剰水分となっている養生床に直接空気を当て蒸発を促すものである。
【0143】
養生床容器16外側下部周囲にコードヒータ等を貼り付けし、養生床を通常より高めに加温する。
【0144】
高めに養生床を暖める事で、し尿の水分の蒸発を高めるものである。
【0145】
分解養生床を高めに温め水分を蒸発させる際、し尿臭が通常の分解菌での分解時と異なり、し尿臭が強く悪臭が多く発生する。
【0146】
このし尿臭を抑える為に、便座フタ部材に通常の換気通気口より大きめの換気用の排出口として設けた排出口一面に活性炭の入ったマット33を設ける。
【0147】
又、従来の分解菌養生床に活性炭を多めに加え、し尿臭を抑える。
【0148】
分解菌養生床に加える活性炭は竹炭、ヤシガラ炭、もみ殻炭等を使用するが本発明のポータブルバイオトイレには、もみ殻炭を用いている。
【0149】
し尿分解処理の為に主に使用するポータブルバイオトイレの場合は、分解養生床に杉材の大鋸屑の代わりに顆粒状の軽石、ゼオライト、桐材の大鋸屑等を適度に配合したものに活性炭を加えたものを養生床として用いても良い。
【実施例10】
【0150】
実施例10では、本発明のポータブルバイオトイレの養生容器を円筒形の筒型パイプ容器としたものを説明する。
【0151】
箱型ポータブルバイオトイレ内に円筒パイプ形の養生容器を横に取り付けた
図22である。
【0152】
円筒形のパイプ養生容器の大きさの直径は30cm長さ40cmであり、容器上部中心部に開口部34を設けたものである22図。
【0153】
円筒形パイプ養生容器内に攪拌機を設けたものである。
【0154】
前頁記載の実施例の箱型下部半円形の養生床容器と異なり円筒形のパイプとする事で、養生床を容器にほぼ一杯に挿入することが出来る。
【0155】
箱型下部半円形の養生床容器に養生床を一杯に入れて使用すると半円径上部箱周囲に撹拌できずに貼り付き撹拌が出来ない養生床が発生する。
【0156】
この為、半円形養生床容器内に三分の二程度の分解養生床の量しか挿入できず、養生床を一人用としては、それなりに使用が出来るが、複数の人が使用するには、分解養生床の量が少なく適していなかった。
【0157】
円筒形の容器35とする事で養生用床を容器一杯に入れて撹拌しても撹拌洩れの養生床が発生しない。
【0158】
養生床内の過剰となった水分し尿を容器内に空けて有る複数の穴符号17からし尿を取り出す容器である。
【実施例11】
【0159】
実施例11では排泄物の便と、し尿を受ける容器を別々に設ける事で、最小限の養生床量で複数の人が使用できる小型軽量のポータブルバイオトイレの説明をする
図24.25。
【0160】
実施例10まで述べたポータブルバイオトイレは、排便分解養生床容器、し尿分解養生床容器が一体となったもので、容器内に過剰水分となったし尿を、容器内に設けている水分し尿を通す複数の穴からし尿を容器下部の尿取りパット滴り落とし、吸収吸着固処理する容器であった。
【0161】
実施例10まで分解養生床が過剰水分とならないようにする事で、排出物の便が早く効果的に分解する事を述べた。
【0162】
実施例11は、夜頻尿の為、多く使用するポータブルバイオトイレのし尿の処理について本発明のバイオトイレ養生容器の詳細を述べる。
【0163】
筒型円筒形35の養生容器上部一端を排泄物の排便受ける開口部40として設け、養生容器開口部40前部にし尿を受ける容器部材41を設けたものである。
【0164】
し尿を受ける容器部材41の下部から放出口42を通り、し尿を尿取り吸着凝固材マット上に導く用に容器35外部に設けたものである
図24図25。
【0165】
図25図25のように排便と、し尿の受け取る開口部が分かれた容器である。
【0166】
この容器を用いると分解養生床にし尿が混入する割合が少なく、少量の分解養生床の量で排泄物の分解が進むため、少量の養生床の量で済む利点がある。
【0167】
上記実施例10までは、し尿排便共一つの分解養生床容器で撹拌している為、養生床が過剰水分とならないように、養生床である大鋸屑の量を多く必要としていた。この為、ポータブルバイオトイレの養生床容器が大きくなり、超小型軽量にすることが簡単ではなかった。
【0168】
上記記述したように、排出物の便と、し尿を分けて処理する事で、養生床の量が少なくて済、超小型軽量のポータブルトイレが出来た。
【実施例12】
【0169】
実施例12では、本ポータブルバイオトイレの使用で、し尿の頻度が多い場合のし尿処理に付いて述べる。
【0170】
図29.30の排泄物を分離して受け取る養生容器の前部に設けている、し尿を受ける開口部内に、水分吸着凝固剤を設けるものである。
【0171】
本発明のポータブルバイオトイレは、便座部25が開閉できるように造られている。
【0172】
弁座を開き、し尿受ける容器部材41に水分吸着凝固剤15を入れる
図31。
【0173】
し尿を受けて固める凝固剤は、市販の物を用いている。
【0174】
し尿受ける容器部材41に水分凝固剤を設けて使用しているが、し尿の量が多く、受け止め凝固出来ずに容器下端のし尿排出口42から漏れ出したし尿を容器底に設けている尿取りパットで受け止める。
【0175】
上記記載したように、し尿容器部内の水分吸着凝固剤と養生床容器下に設けている水分吸着凝固材で過剰のし尿に対応する事が出来る。
【実施例13】
【0176】
本ポータブルバイオトイレを複数の人が使用し、し尿が多くし尿を凝固剤尿取りパットで取りきれない場合、尿取りパット挿入容器下部から外部にホースを用い放出する。
【0177】
ホース先にし尿瓶、し尿容器等に一時蓄え処理しても良い。
【実施例14】
【0178】
実施例14では
図34.35のし尿受け取る容器部材41に市販のし尿凝固剤マットを挿入し使用後マットを気密性の収納箱、気密性袋等に入れて保管後処理する。
【0179】
凝固し保管する事で災害時、液体のままのし尿処理が出来ない環境でも後処理する事が出来、本発明のポータブルバイオトイレの使用範囲が広がる。
【0180】
し尿吸着凝固マットをし尿容器に入れて使用するが、吸着マットの代わりに水分吸着凝固剤を用いても良い。
【0181】
高分子吸水材、ポリアクリル酸ナトリウムをし尿容器に挿入し用いるこれらは、300倍〜500倍の水分を吸着し丸いボール状に膨らむので容器から取り出す易い点がある。
【0182】
本発明のし尿を受ける容器は、上部開口部が広く大きく、下部が狭く小さくなっているので、し尿を吸収し固形となる凝固材の取り出すが容易な形状をしている。
【0183】
上記記述したように、バイオトイレの欠点でもある、分解養生床の水分過剰になると排泄物の分解が出来なくなるのを防ぐ為に、養生床容器前面にし尿を受ける容器4 1を新たに設、けし尿を受ける事で養生床にし尿が混ざるのを防ぎ養生床の過剰水分とならないように出来る。
【実施例15】
【0184】
実施例15では、
図36図37を基に軽量小型屋内外に持ち運びが出来るポータブルバイオトイレの攪拌機に付いて述べる。
【0185】
バイオトイレを小型軽量化すると分解養生床が過剰排泄物となり分解速度の遅延が発生する。
【0186】
小型軽量化するには、分解養生床の量が少なくて済むようにする必要がある。
【0187】
少ない量の分解養生床に過剰の排泄物が加わると分解養生床が、粘度の有る養生床となる。
【0188】
粘度の有る養生床がこねられ養生魂が発生する。
【0189】
この養生魂の解消には、粘度の高くなった養生床を丸い平板21を撹拌棒上に数多く設け、塊となっている養生床を平板で砕き撹拌する事で空気に当たる面を増す
図36。
【0190】
分解養生容器
図37に粘度が高くなった養生床が回転する撹拌棒11に押され容器周辺を回りながら容器内上部設けて有る 弧を描く為の突起部材22で容器中央に押し出されながら砕かれる。
【0191】
攪拌機棒上に丸い板材を多く設けると攪拌機回転時に大きな負荷がかかることになる。
【0192】
通常4本の撹拌棒を回転し撹拌しているのを3本とする事で攪拌機の回転時の負荷を少なくしながら、撹拌が出来る。
【0193】
丸い板材を数多く設ける事で、粘りのある養生魂を細かく砕き空気に触れさす事で、養生魂がサラサラの状態の養生床となり効率よく排泄物を分解が出来るようになる。
【実施例16】
【0194】
実施例16では、し尿を受け取る容器41にファスナー付ビニール袋46を設ける
図38図39である。
【0195】
ビニール袋の大きさは、し尿容器とほぼ同じ大きさとしたファスナー付袋の容器である。
【0196】
し尿を受ける容器は、1500cc程のし尿を蓄える容器の大きさで、約3〜4回分のし尿を蓄えることが出来る。
【0197】
蓄えられたし尿に吸着凝固材粉末をふりかけ固型化して袋のファスナーを閉じ燃えるごみとして処理する。
【0198】
ファスナー付ビニール袋は気密性の高い袋を用いている為、固形後もし尿臭が漏れない袋である。
【0199】
し尿を吸着凝固する凝固剤は、市販のし尿凝固剤を用いている。
【0200】
従来の据え付け固定型バイオトイレは、し尿を蒸発させるための加熱ヒータ、加温材等を設け常時攪拌機を作動させ撹拌しながら強制的にし尿を暖め蒸発処理していたこの為養生容器が大きなものであった。
【0201】
持ち運びが容易にする為には、軽量小型にする必要で、本発明の実施例15では、し尿を専用に受ける容器を設け、このし尿容器にファスナー付気密性の高いビニール袋を挿入し、このビニール袋にし尿を蓄え処理するものである。
【0202】
し尿に凝固剤をふりかけ固型化して処理するものであるが、必ずしも固型化せずにファスナーを閉じて廃棄処理しても良い。
【0203】
ポータブルバイオトイレ内にし尿を受ける容器上部開口部が広いし尿専用の容器を設ける事で、頻尿の為のし尿ポータブルトイレとしても活用できる。
【0204】
し尿容器41をステンレスの錆に強い材質容器、プラスチックの容器等の材質の容器として用いビニール袋等を使用せず直接し尿を受け蓄え処理する容器としても良い。
【0205】
災害時の簡易トイレとして活用しても、排便は分解菌で水と二酸化炭素に分解され、養生床の排便の処理をしなくても良く、し尿のみを処理する事で処理済みの保管時に悪臭の発生を押さえ、排便の汚物が発生しない分、匂いの発生が無く衛生的である。
【0206】
この為、災害時に発生する処理済みの排泄物の仮保管の量が半分以下となり少なくて済利点がある。
【実施例17】
【0207】
実施例17では、高齢の為に寝室で使用するバイオトイレの実施例15、16で記載した本発明のバイオトイレの使用手順を説明する。
【0208】
収納容器48に本発明実施例15.16に記載したバイオトイレを収納している
図41である。
【0209】
頻尿の為、本発明のバイオトイレを使用する時は、収納容器のフタ49を開いて、し尿用トイレとして用いる
図42。
【0210】
便座47に腰掛けし尿容器に被せているファスナー付ビニール袋46にし尿を蓄える
図43。
【0211】
便座下のし尿容器を取り出す為に、便座47中程に開閉が可能にするため蝶番8を設けている
図44。
【0212】
便座を開いてし尿が蓄えられたファスナー付ビニールに凝固剤をふりかけゲル状に固まったし尿をファスナーを閉じてし尿容器41から取り出す
図45。
【0213】
し尿容器上部の開口部は広く容器下部が狭い容器の形状になっている為、袋内のゲル化したし尿を取り出すのがスムーズに取り出すが出来る
図46。
【0214】
バイオトイレとして使用する場合は、収納容器48からバイオトイレ50を引き上げて使用する
図47.
【0215】
バイオトイレ50に腰掛け座り排便後、攪拌機のハンドル符号3を7〜8回回転させ分解養生床の排泄物の汚物を撹拌し養生床の分解菌で分解する。
【0216】
排泄物の汚物とし尿を別々の容器に受けて処理する為、排泄物の汚物が過剰水分とならない為、分解菌が活発に活動でき汚物の分解速度が速い。
【0217】
上記記述したように、屋内で介護用ポータブルバイオトイレとした実施例14.15であるが、地震災害時ライフラインが壊れた時等で、下水が使用できない場合の一般家庭の3〜4人で使用する場合は分解養生容器を一回り大きい容易として用いる。