特開2017-213488(P2017-213488A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東ソー株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2017213488-オレフィン高純度化用ゼオライト膜 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-213488(P2017-213488A)
(43)【公開日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】オレフィン高純度化用ゼオライト膜
(51)【国際特許分類】
   B01D 71/02 20060101AFI20171110BHJP
   B01D 69/12 20060101ALI20171110BHJP
   B01D 69/10 20060101ALI20171110BHJP
   C01B 39/20 20060101ALI20171110BHJP
   C01B 39/22 20060101ALI20171110BHJP
   C01B 39/24 20060101ALI20171110BHJP
【FI】
   B01D71/02
   B01D69/12
   B01D69/10
   C01B39/20
   C01B39/22
   C01B39/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-107833(P2016-107833)
(22)【出願日】2016年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】899000068
【氏名又は名称】学校法人早稲田大学
(72)【発明者】
【氏名】摩庭 篤
(72)【発明者】
【氏名】内田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】新井 一喜
(72)【発明者】
【氏名】松方 正彦
【テーマコード(参考)】
4D006
4G073
【Fターム(参考)】
4D006GA41
4D006MA02
4D006MA09
4D006MB03
4D006MB04
4D006MC03X
4D006NA46
4D006NA50
4D006PA01
4D006PB20
4D006PB68
4D006PC80
4G073BA49
4G073BD18
4G073CZ03
4G073CZ04
4G073CZ05
4G073FC12
4G073UA06
(57)【要約】
【課題】 オレフィン/パラフィン混合流体からオレフィンを選択的に分離するための方法に関するものであって、大量の熱量投入を必要としない経済的な分離方法を提供する。
【解決手段】 Agの含有量が0.1〜26質量%であるAg―FAU型ゼオライト膜及び無機系多孔質支持体からなるゼオライト膜を用いる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Agの含有量が0.1〜26質量%であるAg−FAU型ゼオライト膜及び多孔質支持体からなるゼオライト分離膜であって、オレフィン/パラフィン混合流体からオレフィンを選択的に分離することを特徴とするゼオライト膜。
【請求項2】
FAU型ゼオライト膜のSi/Alの比が1〜3であることを特徴とする、請求項1に記載のゼオライト膜。
【請求項3】
多孔質支持体がアルミナであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のゼオライト膜。
【請求項4】
オレフィン/パラフィン混合流体がプロピレン/プロパン混合流体であることを特徴とする、請求項1乃至3に記載のゼオライト膜。
【請求項5】
請求項1乃至4に記載のゼオライト膜を用いることを特徴とするオレフィンの分離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼオライト膜を用いたオレフィン高純度化の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エチレンやプロピレンに代表されるオレフィンは、オレフィン/パラフィン混合流体から蒸留法によって分離・回収が実施されている。しかしながら、オレフィンとパラフィンは蒸気圧差が小さいため、多くの段数と高い還流比が必要でありエネルギーを大量に消費している。特にプロピレン/プロパンの高純度化プロセスは石油化学工業の中でも最も多くのエネルギーを消費するプロセスの一つであり、省エネルギーかつ簡素化が可能な分離膜によるオレフィン高純度化プロセスの確立が望まれている。
【0003】
近年、無機多孔質支持体表面に形成させたゼオライト膜を用いたプロピレン分離方法が報告されている。ゼオライトからなる膜は、分子のサイズや形状の違いにより選択的に分子を通過させる性質を有するため、分子ふるいとして広く利用されている。例えば、非特許文献1ではフォージャサイト型ゼオライトが分離膜として提案されている。特許文献1では高いプロピレン透過度を示すゼオライト膜を報告しているが分離性能が低い。また、特許文献2はX型ゼオライト中のNaイオンをAgイオンで交換したAgXの分離性能を報告しているが、プロピレンが95%と高濃度の条件下ではプロピレン透過度が小さく、必要な膜面積が大きくなってしまうため産業上の利用は困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−113584公報
【特許文献2】特開2015−174081公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】ジャーナル・オブ・メンブレン・サイエンス(Journal of Membrane Science)、2001年、第184巻、209−219頁.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、オレフィンの選択分離に関するものであって、大量の熱量投入をすることなくオレフィンを高純度化する方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、Agの含有量が0.1〜26質量%であるAg−FAU型ゼオライト膜及び多孔質支持体からなるゼオライト分離膜であって、オレフィン/パラフィン混合流体からオレフィンを選択的に分離することを特徴とするゼオライト膜を用いることによって、系外から大量の熱エネルギーを加えることなく、オレフィン/パラフィン混合流体からオレフィンを高選択的に透過分離することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
本願発明は、Agの含有量が0.1〜26質量%であるAg−FAU型ゼオライト膜及び多孔質支持体からなるゼオライト分離膜であって、オレフィン/パラフィン混合流体からオレフィンを選択的に分離することを特徴とするゼオライト膜である。FAU型ゼオライト膜のSi/Alの比は、オレフィン分離性能の観点で1〜3が好ましい。
【0010】
多孔質支持体としては、圧力差に耐える強度や、耐熱性を有するものであれば特に限定するものではなく、例えば、無機系多孔質支持体、有機系多孔質支持体、又は無機有機ハイブリッド多孔質支持体等が挙げられる。
【0011】
無機系多孔質支持体としては、多孔質であれば特に制限されるものではなく、例えば、シリカ、アルミナ、ムライト、ジルコニア、窒化珪素、もしくは炭化珪素などのセラミックス焼結体、鉄、もしくはステンレスなどの焼結金属、ガラス、カーボン成形体等が用いられる。
【0012】
有機系多孔質支持体としては、特に限定するものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル等のビニル重合体、ポリエステル、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等の縮合重合体、または天然系高分子化合物等が挙げられる。
【0013】
無機有機ハイブリッド多孔質支持体としては、特に限定するものではなく、例えば、前記無機系多孔質支持体と前記有機系多孔質支持体を混合又は積層させたものが挙げられる。
【0014】
多孔質支持体表面層の細孔径は制御されていることが好ましく、0.05〜1.5μm、さらに好ましくは0.1〜1.5μmの範囲である。支持体の細孔径の評価は、バブルポイント法や水銀圧入法などで行うことができる。尚、多孔質支持体表面層とは、ゼオライトを結晶化する支持体表面部分を指す。また、ゼオライトを結晶化する支持体表面層以外の部分の細孔径は特に制限されないが、その部分の気孔率はオレフィンを分離する際の強度及び透過流量を左右するため、20〜60%程度の気孔率を有するものが好ましい。
【0015】
多孔質支持体表面に結晶化されたゼオライト膜がFAU型ゼオライトであるかどうかは、X線回折法などにより確認することができる。
【0016】
多孔質支持体の形状は、気体混合物や液体混合物を有効に分離できるものであれば制限されるものではなく、例えば、平板状、波板状、管状、円柱状、円錐状、円錐台状、円筒状、角柱状、角筒状、角錐状、角錐台状、又は円柱状、若しくは角柱状の孔が多数存在するハニカム状などが挙げられる。波板状、管状、円柱状、円錐状、円錐台状、円筒状、角柱状、角筒状、角錐状、角錐台状、又は円柱状の多孔質支持体については、中心がくり抜かれた筒状のものが好ましく、筒は貫通しているものでもよいし、試験管状の貫通していないものであってもよい。
【0017】
次に、多孔質支持体上にゼオライト膜を有する分離膜の製造方法について説明する。
【0018】
本発明のゼオライト膜は、種晶となるゼオライト粉末を、多孔質支持体に塗布した多孔質支持体を、親水性ゼオライトを得るための反応により得られるアルミノシリケート合成溶液中に投入し、熱処理を行うことにより製造することができる。
【0019】
種晶となるゼオライト粉末は、乾式ボールミル、ジェットミルなどの乾式法や湿式ボールミル、遊星ボールミル、ビーズミルなどの湿式法の粉砕方法によって製造することができ、多孔質支持体への塗布方法に応じて適切なものを選択することができる。
【0020】
種晶となるゼオライト粉末については、欠陥の少ないゼオライト膜を調製するという点において、前述の方法で粉砕したものについて更に沈降分離して得られる微結晶ゼオライトを用いることが好ましい。
【0021】
種晶の多孔質支持体への塗布方法は、種晶を多孔質支持体表面に保持できればいずれの方法でも良く、例えば、粉砕した粉末を多孔質支持体へ直接こすり付けて塗布する方法や粉砕した粉末のスラリーを多孔質支持体へディップコーティングする方法を例示することができる。
【0022】
アルミノシリケート合成溶液はシリカ源、アルミナ源、アルカリ金属塩を所定の量比となるように混合し、さらに必要であれば種結晶を添加し、一定時間熟成させることで得ることができる。前記アルカリ金属塩は対イオン源として利用されるものであり、対イオンとなるものであれば、他の金属塩、例えばアルカリ土金属塩や遷移金属塩なども用いることができる。
【0023】
前記シリカ源としては、コロイダルシリカやシリカ微粉末などの固体シリカ、ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウムなどの無機ケイ酸化合物、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランなどの有機シラン化合物等を例示することができる。また、前記アルミナ源としては、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、もしくは塩化アルミニウムなどの無機アルミニウム化合物、酢酸アルミニウムやシュウ酸アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物等を例示することができる。また、アルカリ金属塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、フッ化ナトリウムなどを例示することができる。また、種結晶は親水性ゼオライト構造を持つものであれば特に制限されないが、東ソー(株)製HSZ−360HUAなどを例示することができる。
【0024】
シリカ源、アルミナ源、及びアルカリ金属塩の量比としては、Al/SiOモル比が0.005〜0.2、AO/SiOモル比が0.5〜20(但し、Aはアルカリ金属を示す)であることが必要である。
【0025】
次に、アルミノシリケート合成溶液に種晶を塗布した多孔質支持体を浸漬し、熱処理することにより、ゼオライト膜を製造する。熱処理方法は、ゼオライト膜が得られれば特に制限はなく、例えば水熱処理を例示することができる。水熱処理温度としては、60〜100℃の範囲が好ましく、4時間以上処理することが好ましい。
【0026】
Ag−FAU型ゼオライトはナトリウム型、プロトン型、アンモニウム型などのFAU型ゼオライトのカチオンをAgイオンで交換することで得ることができる。イオン交換方法は特に制限はなく、例えば、Agイオンを含む水溶液にナトリウム型のFAU型ゼオライトを浸漬して製造することができる。Agイオンを含む溶液としては硝酸銀水溶液、過塩素酸銀水溶液、塩化ジアンミン銀水溶液などを例示することができる。水溶液中の銀イオンの濃度は0.001〜0.3モル%が好ましく、0.001〜0.05モル%が殊更好ましい。
【0027】
次いで、オレフィン高純度化の方法について説明する。
【0028】
オレフィン高純度化の方法は、少なくとも一方の表面が本発明のゼオライト膜で被覆された多孔質支持体からなる分離膜2つの表面のうち一方の表面にオレフィン/パラフィン混合流体を接触させることによって行われる。
【0029】
オレフィン/パラフィン混合流体は、特に限定するものではなく、例えば、エチレン/メタン、エチレン/エタン、エチレン/プロパン、エチレン/ブタン、プロピレン/メタン、プロピレン/エタン、プロピレン/プロパン、プロピレン/ブタン、ブテン/メタン、ブテン/エタン、ブテン/プロパン、ブテン/ブタン等が挙げられる。これらのうち、本発明のオレフィン高純度化が最も有効であるという点で、プロピレン/プロパンが好ましい。また、オレフィン/パラフィン混合流体は、前記ガスのほか、水や添加物等の第三成分を含んでいてもよい。
【0030】
本発明のオレフィン高純度化は、室温で行うこともでき、また加熱によりさらにオレフィン透過度を増加させることもできる。
【発明の効果】
【0031】
本発明のプロピレン高純度化の方法は、系外から大量の熱エネルギーを加えることなく、オレフィン/パラフィン混合流体からオレフィンを高選択的に透過分離することが可能であり、従来の蒸留方法に比べて極めてエネルギー効率が良いため、省エネルギー製造プロセスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明のゼオライト膜を用いたオレフィンの分離性能評価装置の模式図である。
【符号の説明】
【0033】
1 オレフィンガス
2 パラフィンガス
3 ヘリウム
4 マスフローコントローラー
5 マスフローコントローラー
6 マスフローコントローラー
7 恒温槽
8 モジュール
9 ゼオライト膜付多孔質支持体
10 排気
11 ガスクロマトグラフ
12 排気
【実施例】
【0034】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。
【0035】
実施例1(AgX型ゼオライト膜付多孔質支持体の作製)
<種晶付多孔質支持体の作製>
種晶として東ソー(株)製HSZ−360HUA12.5gを50mlの純水に分散させ、ボールミルで24時間かけて粉砕した。得られたスラリーを4000rpmで10分間、遠心分離を行い、上澄み液を種晶スラリーとした。得られた種晶スラリーをノリタケカンパニーリミテド製円筒型多孔質支持体(材質:αアルミナ、平均細孔径:0.15μm、直径:1cm、長さ:3cm)の外表面にディップコーティングにより種晶を塗布した。
【0036】
<ゼオライト膜付多孔質支持体の作製>
水酸化ナトリウム(関東化学製特級)9.029g、蒸留水64.007g、及び水酸化アルミニウム(和光純薬工業株式会社製)0.2278gを70℃1hで撹拌混合した(溶液1)。また、ケイ酸ナトリウム溶液(3号)(キシダ化学株式会社製)2.729g及び蒸留水64.007gを70℃1hで撹拌混合した(溶液2)。溶液1へ溶液2を添加し、70℃5min撹拌混合した。組成比はモル比でSiO:Al:NaO:HO=9:1:80:5000である。得られた混合溶液に種晶付多孔質支持体を浸漬し、75℃24hで水熱合成した。次いで、該支持体を蒸留水で洗浄し、減圧乾燥によりゼオライト膜を得た。得られたゼオライト膜をX線回折装置(理学電機製、商品名「RINT UltimaIII」)によって構成相の同定を行い、Si/Alの比が1.2であるNaX型ゼオライトであることを確認した。該ゼオライト膜を0.001モル%の硝酸銀水溶液に減圧下で1h減圧乾燥し、蒸留水で複数回洗浄し、AgX型ゼオライトを得た。ゼオライト中のAg割合は10.4質量%であった。Ag含有量はイオン交換前後の重量変化から算出した。
【0037】
実施例2(AgX型ゼオライト膜付多孔質支持体の作製)
NaX型ゼオライトのAg交換において、0.005モル%の硝酸銀水溶液を用いた以外は実施例1と同様の方法でAgX型ゼオライトを作製した。作製したゼオライトのAg含有量は24.0質量%であった。
【0038】
実施例3(AgY型ゼオライト膜付多孔質支持体の作製)
種晶付多孔質支持体は実施例1と同じ方法で作製し、ゼオライト膜付多孔質支持体は以下の方法で作製した。水酸化ナトリウム(関東化学製特級)7.453g、蒸留水75.6275g、及びアルミン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.3711gを15℃5minで撹拌混合した(溶液1)。また、ケイ酸ナトリウム溶液(3号)(キシダ化学株式会社製)41.081g及び蒸留水75.6275gを15℃5minで撹拌混合した(溶液2)。溶液1へ溶液2を添加し、15℃4h撹拌混合した。組成比はモル比でSiO:Al:NaO:HO=100:1:80:5000である。得られた混合溶液に種晶付多孔質支持体を浸漬し、85℃24hで水熱合成した。次いで、該支持体を蒸留水で洗浄し、減圧乾燥によりゼオライト膜を得た。得られたゼオライト膜をX線回折装置(理学電機製、商品名「RINT UltimaIII」)によって構成相の同定を行い、Si/Alの比が2.2であるNaY型ゼオライトであることを確認した。該ゼオライト膜を0.01モル%の硝酸銀水溶液に減圧下で1h減圧乾燥し、蒸留水で複数回洗浄し、AgY型ゼオライトを得た。ゼオライト中のAg割合は24.0質量%であった。Ag含有量はイオン交換前後の重量変化から算出した。
【0039】
比較例1(AgX型ゼオライト膜付多孔質支持体の作製)
NaX型ゼオライトのAg交換において、0.5モル%の硝酸銀水溶液を用いた以外は実施例1と同様の方法でAgX型ゼオライトを作製した。作製したゼオライトのAg含有量は47.5質量%であった。
【0040】
実施例4、5、比較例2
実施例1、3及び比較例1の方法で得られたゼオライト膜付多孔質支持体を用いて、前記プロピレン分離用ゼオライト膜を図1に示す分離性能評価装置に設置し、分離性能を評価した。オレフィンガスとしてプロピレンガス、パラフィンガスとしてプロパンガスを用いた。前記ガスの総供給量は278mL/minとした。プロピレン/プロパンのモル比は96.4/3.6に固定した。透過側にはキャリアガスとしてヘリウムガスを300mL/minとなるよう供給した。本発明のゼオライト膜を透過したガスを含む回収ガスについて、ガスクロマトグラフィーにより定量分析を行い、ゼオライト膜を透過したプロピレンの透過度(mol/m/s/Pa)及び分離係数を評価した。プロピレン透過度及び分離係数の結果を表1に示す。なお、分離係数は以下の式で表される。
分離係数=(透過ガス中のオレフィン濃度/透過ガス中のパラフィン濃度)/(供給ガス中のオレフィン濃度/供給ガス中のパラフィン濃度)
【0041】
【表1】
以上の実施例から次のことがわかる。すなわち、本発明のゼオライト膜はプロピレン透過度及び分離係数が共に大きい。したがって、本発明のゼオライト膜をオレフィン高純度化プロセスへ適用すると必要膜面積を小さくすることができるため、装置の簡素化が可能となり、経済的に有利となる。
図1