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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-215206(P2017-215206A)
(43)【公開日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】電線ゲージ及び電線の検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 3/34 20060101AFI20171110BHJP
   G01B 5/08 20060101ALI20171110BHJP
【FI】
   G01B3/34
   G01B5/08
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-109222(P2016-109222)
(22)【出願日】2016年5月31日
(11)【特許番号】特許第6065148号(P6065148)
(45)【特許公報発行日】2017年1月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】領野 昌治
(72)【発明者】
【氏名】石谷 直樹
(72)【発明者】
【氏名】安田 英幸
(72)【発明者】
【氏名】中村 俊也
(72)【発明者】
【氏名】塩田 敏彦
【テーマコード(参考)】
2F061
2F062
【Fターム(参考)】
2F061AA24
2F061BB04
2F061CC12
2F061DD22
2F061DD27
2F061FF10
2F061FF34
2F061FF72
2F061GG13
2F061HH02
2F061JJ06
2F061JJ81
2F061TT03
2F061TT09
2F061TT15
2F061TT18
2F062AA32
2F062BB02
2F062BC01
2F062CC22
2F062EE01
2F062EE15
2F062EE62
2F062EE63
2F062GG26
2F062LL05
(57)【要約】
【課題】電線が電線挿入穴に入るか否かの事前確認を可能にする電線ゲージ及び電線の検査方法を提供すること。
【解決手段】電線ゲージは、スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径に等しい内径の検査穴を有する円筒部を備える。電線ゲージを用いた電線の検査方法は、既存の電力量計に接続された電線を露出させる第1ステップと、第1ステップの後、露出した電線に円筒部を被せる第2ステップと、を含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径に等しい内径の検査穴を有する円筒部を備える電線ゲージ。
【請求項2】
前記円筒部は透光性を有する請求項1に記載の電線ゲージ。
【請求項3】
前記円筒部は、外周面に目盛を備え、
前記円筒部の端面から前記目盛までの距離は、前記電線挿入穴の深さ以下である
請求項1又は2に記載の電線ゲージ。
【請求項4】
スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径と等しい内径の検査穴を有する円筒部を備える電線ゲージを用いた電線の検査方法であって、
既存の電力量計に接続された電線を露出させる第1ステップと、
前記第1ステップの後、露出した前記電線に前記円筒部を被せる第2ステップと、
を含む電線の検査方法。
【請求項5】
前記第2ステップの後、透光性を有する前記円筒部に覆われた前記電線を撮影する第3ステップを含む請求項4に記載の電線の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線ゲージ及び電線の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の電力量計を、通信機能等を有する新しい電力量計(以下、スマートメーターという)に交換する作業が行われている。従来、電力量計の定格電流は、主に30A又は120Aであった。これに対して、スマートメーターの定格電流は、30A、60A又は120Aである。このため、各消費者の電力の消費量に応じて、定格電流が120Aの電力量計は、定格電流が60Aのスマートメーターに交換されることがある。このように、既存の電力量計を、既存の電力量計の定格電流よりも小さい定格電流のスマートメーターに交換することは小容量化と呼ばれる。
【0003】
スマートメーターには、電線を絶縁材で被覆した計器用配線が接続される。スマートメーターには、絶縁被覆から露出させられた電線が挿入される穴(以下、電線挿入穴という)が設けられている。定格電流が60Aである場合の電線挿入穴の内径は、定格電流が120Aである場合の電線挿入穴の内径よりも小さい。このため、小容量化を実施するためには、既存の電力量計に接続されていた電線がスマートメーターの電線挿入穴に入るか否かを確認する作業が必要となる。電線の外径を測定するための器具としては、例えば特許文献1に記載される器具が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−127477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、既存の電力量計に接続されていた電線には、はんだ付け等が施されていることがある。はんだ付け等が施されていると、電線の外径が部分的に大きくなる。この場合、特許文献1に記載されるような器具を用いて測定された電線の外径が電線挿入穴の内径よりも小さくても、実際には電線が電線挿入穴に入らない可能性がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電線が電線挿入穴に入るか否かの事前確認を可能にする電線ゲージ及び電線の検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電線ゲージは、スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径に等しい内径の検査穴を有する円筒部を備える。
【0008】
検査穴の内径が電線挿入穴の内径に等しいので、電線が検査穴に入れば、電線は電線挿入穴にも入る。このため、作業者は、円筒部を電線に被せることで電線が電線挿入穴に入るか否かを判別することができる。したがって、電線ゲージは、電線が電線挿入穴に入るか否かの事前確認を可能にする。
【0009】
本発明の望ましい態様として、前記円筒部は透光性を有することが好ましい。
【0010】
これにより、作業者は、電線が検査穴に入った様子を写真等で記録することができる。このため、電源ゲージは、作業者でない他者(作業者の監督者等)による確認を可能にする。
【0011】
本発明の望ましい態様として、前記円筒部は、外周面に目盛を備え、前記円筒部の端面から前記目盛までの距離は、前記電線挿入穴の深さに等しいことが好ましい。
【0012】
電線が電線挿入穴の深さよりも長い場合は、電線に対して絶縁材による被覆等の補修が必要である。作業者は、目盛に対する電線の位置に基づいて、電線の根本が電線挿入穴から露出するか否かを判別することができる。したがって、電線ゲージは、電線に対する補修が必要であるか否かの確認を容易にする。
【0013】
本発明に係る電線の検査方法は、スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径と等しい内径の検査穴を有する円筒部を備える電線ゲージを用いた電線の検査方法であって、既存の電力量計に接続された電線を露出させる第1ステップと、前記第1ステップの後、露出した前記電線に前記円筒部を被せる第2ステップと、を含む。
【0014】
検査穴の内径が電線挿入穴の内径に等しいので、電線が検査穴に入れば、電線は電線挿入穴にも入る。このため、作業者は、第2ステップにおいて電線が電線挿入穴に入るか否かを判別することができる。したがって、電線ゲージを用いた電線の検査方法は、電線が電線挿入穴に入るか否かの事前確認を可能にする。
【0015】
本発明の望ましい態様として、前記第2ステップの後、透光性を有する前記円筒部に覆われた前記電線を撮影する第3ステップを含むことが好ましい。
【0016】
これにより、作業者でない他者(作業者の監督者等)も、電線が検査穴に入った様子を写真で確認することができる。このため、電源ゲージを用いた電線の検査方法は、他者による確認を可能にする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電線が電線挿入穴に入るか否かの事前確認を可能にする電線ゲージ及び電線の検査方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本実施形態に係る電線ゲージを示す正面図である。
図2図2は、本実施形態に係る電線ゲージを示す底面図である。
図3図3は、本実施形態に係る電線ゲージを示す右側面図である。
図4図4は、本実施形態に係る電線ゲージを示す左側面図である。
図5図5は、図1におけるA−A断面図である。
図6図6は、既存の電力量計と交換されるスマートメーターを示す斜視図である。
図7図7は、本実施形態に係る電線ゲージを用いた電線の検査方法を示すフローチャートである。
図8図8は、計器用配線と計器用配線から外された既存の電力量計とを示す図である。
図9図9は、本実施形態に係る電線ゲージが電線に被せられる様子を示す図である。
図10図10は、本実施形態に係る電線ゲージが電線を全て覆った状態を示す図である。
図11図11は、本実施形態に係る電線ゲージが電線を全て覆うことができない場合の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態に係る電線ゲージが電線を全て覆うことができない場合の一例を示す図である。
図13図13は、電線の先端が本実施形態に係る電線ゲージの目盛を超える場合を示す図である。
図14図14は、絶縁材で電線の根本が被覆された状態を示す図である。
図15図15は、電線が本実施形態に係る電線ゲージに挿入できない場合の、電線の長さの測定方法を示す図である。
図16図16は、変形例に係る電線ゲージを示す正面図である。
図17図17は、図16におけるB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0020】
(実施形態)
図1は、本実施形態に係る電線ゲージを示す正面図である。図2は、本実施形態に係る電線ゲージを示す底面図である。図3は、本実施形態に係る電線ゲージを示す右側面図である。図4は、本実施形態に係る電線ゲージを示す左側面図である。図5は、図1におけるA−A断面図である。図6は、既存の電力量計と交換されるスマートメーターを示す斜視図である。本実施形態に係る電線ゲージ10は、電力量計に接続される計器用配線のうちの電線の外径を測定するための器具である。計器用配線は、電線と電線を覆う絶縁被覆とで構成されている。計器用配線の端部において絶縁被覆の一部が切除されることで、電線が絶縁被覆から露出している。絶縁被覆から露出した電線は、電力量計に設けられた電線挿入穴に挿入された状態で固定されている。
【0021】
図1から図5に示すように、本実施形態に係る電線ゲージ10は、全体形状が筒状の器具である。電線ゲージ10は、例えばプラスチック等の合成樹脂で形成されており、透明である。例えば、電線ゲージ10は、第1円筒部1と、第2円筒部2と、連結部3と、リング部4とを備える。
【0022】
第1円筒部1は、第1検査穴11を有する円筒状部材である。例えば、第1円筒部1の外径は一定である。第1円筒部1の一端は開口しており、他端は連結部3を介して第2円筒部2と接続している。第1検査穴11は、例えば丸穴である。言い換えると、第1円筒部1を長手方向に対して垂直な平面で切った断面において、第1検査穴11の内周面が円形を描いている。第1検査穴11の内径D1は、一定であって、図6に示すスマートメーター9の電線挿入穴93の内径D93に等しい。また、第1検査穴11の軸方向の長さは、電線挿入穴93の深さS93以上である。スマートメーター9の定格電流は60Aである。定格電流が60Aであるスマートメーター9において、電線挿入穴93の内径は、6.5mmである。スマートメーター9は、計量器91と、計量器91に接続された端子ブロック92と、を備えている。電線挿入穴93は、端子ブロック92に6つ設けられている。
【0023】
図1及び図2に示すように、第1円筒部1は、外周面に第1目盛61と、第2目盛62と、第3目盛63と、を備える。第1目盛61、第2目盛62及び第3目盛63は、電線の長さを検査するためのしるしである。第1目盛61、第2目盛62及び第3目盛63は、それぞれ異なる位置に配置された環状の線であって、互いに平行である。第1円筒部1の開口端面15に近い方から、第1目盛61、第2目盛62、第3目盛63の順に配置されている。開口端面15から第1目盛61までの距離S1は、電線挿入穴93の深さS93に等しい。定格電流が60Aであるスマートメーター9において、電線挿入穴93の深さS93は、例えば28mmである。
【0024】
なお、開口端面15から第2目盛62までの距離S2は、定格電流が30Aであるスマートメーターの電線挿入穴の深さに等しい。定格電流が30Aであるスマートメーターの電線挿入穴の深さは、例えば30mmである。また、開口端面15から第3目盛63までの距離S3は、定格電流が120Aであるスマートメーターの電線挿入穴の深さに等しい。定格電流が120Aであるスマートメーターの電線挿入穴の深さは、例えば31.5mmである。
【0025】
第2円筒部2は、第2検査穴21を有する円筒状部材である。例えば、第2円筒部2の外径は一定である。第2円筒部2の一端は開口しており、他端は連結部3を介して第1円筒部1と接続している。第2検査穴21は、例えば丸穴である。言い換えると、第2円筒部2を長手方向に対して垂直な平面で切った断面において、第2検査穴21の内周面が円形を描いている。第2検査穴21の内径D2は、図6に示すスマートメーター9の電線挿入穴93の内径D93(6.5mm)より大きく、且つ定格電流が120Aであるスマートメーターの電線挿入穴の内径(11mm)より小さい。例えば、第2検査穴21の内径D2は10mmである。
【0026】
連結部3は、傾斜穴31を有する筒状部材である。連結部3は、第1円筒部1と第2円筒部2とを連結している。第1検査穴11及び第2検査穴21は、傾斜穴31を介して繋がっている。傾斜穴31の内径は、第2検査穴21側から第1検査穴11側に向かって小さくなっている。
【0027】
リング部4は、電線ゲージ10にストラップ等を取り付けるための部材である。リング部4に取り付けられたストラップが作業者の体に引っ掛けられることで、電線ゲージ10の落下が防止される。
【0028】
なお、電線ゲージ10は、必ずしも第2円筒部2、連結部3及びリング部4を備えていなくてもよい。電線ゲージ10は、少なくとも第1円筒部1を備えていればよい。また、第1円筒部1は、必ずしも第1目盛61、第2目盛62及び第3目盛63を備えていなくてもよい。また、電線ゲージ10は、必ずしも透明でなくてもよく、透光性を有していればよい。
【0029】
なお、図1に示した距離S1は、必ずしも電線挿入穴93の深さS93に等しくなくてもよく、深さS93以下であればよい。深さS93は、スマートメーターを製造するメーカーによって異なる。このため、距離S1は、想定されるメーカーが製造するスマートメーターのうち深さS93が最小であるスマートメーターにおける深さS93に等しいことが好ましい。距離S2及び距離S3についても同様である。
【0030】
図7は、本実施形態に係る電線ゲージを用いた電線の検査方法を示すフローチャートである。図8は、計器用配線と計器用配線から外された既存の電力量計とを示す図である図9は、本実施形態に係る電線ゲージが電線に被せられる様子を示す図である。図10は、本実施形態に係る電線ゲージが電線を全て覆った状態を示す図である。図11は、本実施形態に係る電線ゲージが電線を全て覆うことができない場合の一例を示す図である。図12は、本実施形態に係る電線ゲージが電線を全て覆うことができない場合の一例を示す図である。図13は、電線の先端が本実施形態に係る電線ゲージの目盛を超える場合を示す図である。図14は、絶縁材で電線の根本が被覆された状態を示す図である。図15は、電線が本実施形態に係る電線ゲージに挿入できない場合の、電線の長さの測定方法を示す図である。
【0031】
電線ゲージ10を用いた電線外径の検査において、作業者は、図8に示すように既存の電力量計90に接続された電線72を露出させる(図7のステップST1)。具体的には、作業者は、無停電工具8を計器用配線70に取り付けた状態で、電力量計90を取り外す。これにより、電線72が露出する。
【0032】
次に、作業者は、図9に示すように、電線72に対して電線ゲージ10の第1円筒部1を被せる(ステップST2)。
【0033】
ステップST2において図10に示すように第1円筒部1が露出した電線72を全て覆える場合(ステップST3、Yes)、作業者は、第1円筒部1が電線72を全て覆っている状態の写真を撮影する(ステップST4)。例えば、作業者が携帯しているハンディターミナルに搭載されたカメラで写真が撮影される。第1円筒部1が電線72を全て覆っている状態とは、第1円筒部1の開口端面15が計器用配線70の絶縁被覆71に接する状態であるとも言える。
【0034】
一方、ステップST2において第1円筒部1が露出した電線72を全て覆うことができない場合(ステップST3、No)、作業者は、電線72に対して電線ゲージ10の第2円筒部2を被せる(ステップST5)。第1円筒部1が露出した電線72を全て覆うことができない場合としては、例えば、図11に示すように電線72の外径が第1検査穴11の内径D1よりも全体的に大きい場合、及び図12に示すように電線72の外径が第1検査穴11の内径D1よりもハンダ721等によって部分的に大きい場合が挙げられる。電線72に対して第2円筒部2が被せられると、図11及び図12に示すように電線72が傾斜穴31の内壁に引っ掛かる。
【0035】
ステップST5の後、作業者は、第2円筒部2が電線72に被せられた状態の写真を撮影する(ステップST6)。これにより、電線72の外径が第1検査穴11の内径D1よりも大きいことの証拠が残る。
【0036】
ステップST4の後、図13に示すように電線72の先端725が第1目盛61を超えている場合(ステップST7、Yes)、作業者は、図14に示すように絶縁材79で電線72の根本を被覆する(ステップST8)。絶縁材79は、例えばビニールテープ等である。計器用配線70の長手方向における絶縁材79の長さL2(図14参照)は、電線72が第1円筒部1で覆われた状態での第1目盛61から電線72の先端725までの距離L1に等しい。電線ゲージ10において、開口端面15から第1目盛61までの距離S1(図1参照)は、上述したように電線挿入穴93の深さS93に等しい。このため、電線72がスマートメーター9の電線挿入穴93(図6参照)に挿入されたとき、充電部(電線72の根本)の電線挿入穴93からの露出が絶縁材79によって防止される。
【0037】
なお、電線72が第1検査穴11に入らない場合であっても、電線72の長さは、第1目盛61、第2目盛62又は第3目盛63によって測定することができる。具体的には、図15に示すように、電線72が第1円筒部1の側面に沿わせられることで、電線72の長さが測定される。これにより、作業者は、定格電流が30A又は120Aのスマートメーターの電線挿入穴に電線72を挿入した場合に、充電部が露出するか否かを事前確認することができる。
【0038】
なお、ステップST1において電線72を露出させるために、必ずしも図8に示すように電力量計90が取り外されなくてもよい。例えば、無停電工事でない場合には、計器用配線70が電力量計90から取り外されることで電線72が露出させられてもよい。
【0039】
以上で説明したように、本実施形態に係る電線ゲージ10は、スマートメーター9に設けられた電線挿入穴93の内径D93に等しい内径D1の検査穴(第1検査穴11)を有する円筒部(第1円筒部1)を備える。
【0040】
検査穴(第1検査穴11)の内径D1が電線挿入穴93の内径D93に等しいので、電線72が検査穴(第1検査穴11)に入れば、電線72は電線挿入穴93にも入る。このため、作業者は、円筒部(第1円筒部1)を電線72に被せることで電線72が電線挿入穴93に入るか否かを判別することができる。したがって、電線ゲージ10は、電線72が電線挿入穴93に入るか否かの事前確認を可能にする。
【0041】
電線ゲージ10において、円筒部(第1円筒部1)は透光性を有する。
【0042】
これにより、作業者は、電線72が検査穴(第1検査穴11)に入った様子を写真等で記録することができる。このため、電源ゲージ10は、作業者でない他者(作業者の監督者等)による確認を可能にする。
【0043】
電線ゲージ10において、円筒部(第1円筒部1)は、外周面に目盛(第1目盛61)を備える。円筒部(第1円筒部1)の開口端面15から目盛(第1目盛61)までの距離S1は、電線挿入穴93の深さS93以下である。
【0044】
電線72が電線挿入穴93の深さS93よりも長い場合は、電線72に対して絶縁材79による被覆等の補修が必要である。作業者は、目盛(第1目盛)に対する電線72の位置に基づいて、電線72の根本が電線挿入穴93から露出するか否かを判別することができる。したがって、電線ゲージ10は、電線72に対する補修が必要であるか否かの確認を容易にする。
【0045】
また、本実施形態に係る電線の検査方法は、スマートメーター9に設けられた電線挿入穴93の内径D93と等しい内径D1の検査穴(第1検査穴11)を有する円筒部(第1円筒部1)を備える電線ゲージ10を用いた電線外径の測定方法である。電線の検査方法は、既存の電力量計90に接続された電線72を露出させる第1ステップ(ステップST1)と、第1ステップの後、露出した電線72に円筒部(第1円筒部1)を被せる第2ステップ(ステップST2)と、を含む。
【0046】
検査穴(第1検査穴11)の内径D1が電線挿入穴93の内径D93に等しいので、電線72が検査穴(第1検査穴11)に入れば、電線72は電線挿入穴93にも入る。このため、作業者は、第2ステップにおいて電線72が電線挿入穴93に入るか否かを判別することができる。したがって、電線ゲージ10を用いた電線の検査方法は、電線72が電線挿入穴93に入るか否かの事前確認を可能にする。
【0047】
電線の検査方法は、第2ステップ(ステップST2)の後、透光性を有する円筒部(第1円筒部1)に覆われた電線72を撮影する第3ステップ(ステップST4)を含む。
【0048】
これにより、作業者でない他者(作業者の監督者等)も、電線72が検査穴(第1検査穴11)に入った様子を写真で確認することができる。このため、電源ゲージ10を用いた電線の検査方法は、他者による確認を可能にする。
【0049】
(変形例)
図16は、変形例に係る電線ゲージを示す正面図である。図17は、図16におけるB−B断面図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0050】
図16及び図17に示すように、変形例に係る電線ゲージ10Aは、円筒状の器具である。電線ゲージ10Aは、例えばプラスチック等の合成樹脂で形成されており、透光性を有する。例えば、電線ゲージ10Aは、第1円筒部1Aと、リング部4と、を備える。
【0051】
第1円筒部1Aは、第1検査穴11Aを有する円筒状部材である。第1円筒部1Aの一端は開口しており、他端は蓋部12Aにより閉じている。第1検査穴11Aは、例えば丸穴である。言い換えると、第1円筒部1Aを長手方向に対して垂直な平面で切った断面において、第1検査穴11Aの内周面が円形を描いている。第1検査穴11Aの内径D1Aは、図6に示すスマートメーター9の電線挿入穴93の内径D93に等しい。開口端面15Aから蓋部12Aまでの距離S1Aは、電線挿入穴93の深さS93以下である。
【0052】
変形例に係る電線ゲージ10Aを用いた電線の検査方法において、まず第1円筒部1Aが電線72に被せられる。そして、第1円筒部1Aが電線72を全て覆える場合又は蓋部12Aが電線72の先端725に接する場合には、作業員は写真を撮影する。さらに、蓋部12Aが電線72の先端に接した状態で、電線72の根本が第1円筒部1Aから露出する場合、作業員は絶縁材で電線72の根本を被覆する。
【符号の説明】
【0053】
1、1A 第1円筒部
10、10A 電線ゲージ
11、11A 第1検査穴
12A 蓋部
15、15A 開口端面
2 第2円筒部
21 第2検査穴
3 連結部
31 傾斜穴
4 リング部
61 第1目盛
62 第2目盛
63 第3目盛
70 計器用配線
71 絶縁被覆
72 電線
721 ハンダ
725 先端
79 絶縁材
8 無停電工具
9 スマートメーター
90 電力量計
91 計量器
92 端子ブロック
93 電線挿入穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2016年9月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径に等しい内径の検査穴を有する円筒部を備え
前記検査穴の内径は、前記電線挿入穴の深さ以上の長さに亘って一定である
電線ゲージ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
スマートメーターに設けられた電線挿入穴の内径と等しい内径の検査穴を有する円筒部を備える電線ゲージを用いた電線の検査方法であって、
前記検査穴の内径は、前記電線挿入穴の深さ以上の長さに亘って一定であり、
既存の電力量計に接続された電線を露出させる第1ステップと、
前記第1ステップの後、露出した前記電線に前記円筒部を被せる第2ステップと、
を含む電線の検査方法。