特開2017-215320IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

エステル系絶縁油を使った油入変圧器などの油入機器の異常診断において過熱温度を推定する方法

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】本発明は、エステル系絶縁油を用いた変圧器などの油入機器における過熱温度を推定する技術の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、植物油由来脂肪酸エステル系絶縁油中のH2、CH4、C2H6、C2H4、C3H8、C3H6を油中ガス分析で測定し、その発生量を求め、第1番目がH2、第2番目がCH4であるか第1番目がCH4、第2番目がH2又はC2H6である場合局所過熱温度を300℃と推定し、第1番目がH2第2番目がC2H6であるか第1番目がC2H6、第2番目がH2、C3H8、C3H6である場合局所過熱温度を400℃と推定し、第1番目がC2H4第2番目がC2H6であるか第1番目がC2H6第2番目がC2H4である場合局所過熱温度を500℃と推定し、第1番目がC2H4第2番目がC2H6であるか第1番目がC2H4第2番目がCH4であるかC3H6である場合、局所過熱温度を600〜700℃と推定する。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

油入変圧器の絶縁油中ガス分析による異常診断は従来から行われており、この異常診断は機器内の絶縁油が放電や過熱によって分解された際のガス成分を検出するものである。従来技術における絶縁油中ガス分析による油入変圧器の過熱温度推定方法は、鉱油を絶縁油として用いている機器を対象としている。
しかし、前記従来の推定方法は、鉱油が加熱された際に発生する分解ガスを調査した結果に基づいた方法である。エステル系絶縁油はエステル基を有しており化学構造が鉱油とは異なっているため、分解生成物やその発生挙動は鉱油で用いられている過熱温度推定方法を適用することができない。
また、油入変圧器に限らず、油入リアクトル、油入コンデンサー、油入ケーブル、冷凍機油などの油入機器においても機器の過熱温度推定方法が求められている。
本発明の目的は、エステル系絶縁油を用いた変圧器などの油入機器の異常診断における過熱温度を推定する技術の提供にある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

(1)本発明の過熱温度推定方法は、エステル系絶縁油を用いた油入機器の内部異常を診断するにあたり、前記油入機器に収容されている検査対象エステル系絶縁油の油中ガスを分析することにより前記油入機器の過熱温度を推定する方法であって、検査対象エステル系絶縁油が植物油由来の飽和脂肪酸と分岐及び脂肪族アルコールからなるエステルを主体とする植物油由来脂肪酸エステル系絶縁油の場合、前記油入機器に収容されている検査・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、エステル系絶縁油を用いた変圧器などの油入機器における異常過熱時温度を推定できることから、過熱事故のレベルと、その後の修理法の判断ができるようになり、油入機器の迅速な復旧に繋がる効果を奏する。
本発明による推定方法では、植物油由来エステル系絶縁油、天然エステル系絶縁油、合成エステル系絶縁油のいずれかの場合に300〜700℃の範囲内のいずれかの温度域に対応する異常過熱がなされたのか推定できる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明に係る過熱温度推定方法に使用する基礎データを取得するための試験装置の一例を示す断面図。

【図2】パームヤシ脂肪酸エステル油の構造式を示す図。

【図3】植物系天然エステルの構造式を示す図。

【図4】合成エステル油の構造式を示す図。

【図5】実施例において得られた鉱油とパームヤシ脂肪酸エステル絶縁油と大豆油と菜種油と合成エステル油の試験ガス分析結果を示す図。

【図6】実施例において得られた温度毎の(C2H4ガス+C3H6ガス)/(CH4ガス+C2H6ガス)の比と関係式および定数a、bの関係を説明するためのグラフ。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1…加熱試験装置、2…容器、3…収容部、4…電源線、5…上蓋、6…電極支持ロッド、7…電極支持板、8…加熱導体、10…マグネチックスターラー本体、11…攪拌子、12…冷却管、13…熱電対線、15…温度計測器、16…排気管、18…真空ポンプ、L…絶縁油、P…電源、S…空間部。

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