特開2017-217611(P2017-217611A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 2017217611-バラスト水処理装置 図000003
  • 2017217611-バラスト水処理装置 図000004
  • 2017217611-バラスト水処理装置 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-217611(P2017-217611A)
(43)【公開日】2017年12月14日
(54)【発明の名称】バラスト水処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 24/46 20060101AFI20171117BHJP
   B01D 33/44 20060101ALI20171117BHJP
   B01D 33/58 20060101ALI20171117BHJP
   B01D 37/04 20060101ALI20171117BHJP
   B01D 33/06 20060101ALI20171117BHJP
   B63B 13/00 20060101ALI20171117BHJP
【FI】
   B01D33/36
   B01D37/04
   B01D33/06 D
   B63B13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-113894(P2016-113894)
(22)【出願日】2016年6月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】善万 泰朋
【テーマコード(参考)】
4D026
4D066
【Fターム(参考)】
4D026BA01
4D026BB05
4D026BC23
4D026BC26
4D026BC30
4D026BF06
4D026BF09
4D066BB02
4D066EA03
4D066EA06
4D066EA12
4D066FA01
4D066FA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フィルタエレメントの閉塞を解消できるバラスト水処理装置の提供。
【解決手段】バラスト水を濾過処理するフィルタ2をケーシング1内に配置したバラスト水処理装置であって、ケーシング1外部を接続する接続路と、前記接続路のケーシング1内部側の端部に形成される開口部4aはフィルタ2に近接するか又はフィルタ2と接触しており、開口部4aの面積は、フィルタ2の濾過面積よりも小さくなるよう構成され、前記接続路とフィルタ2の一次側及びフィルタ2の二次側の何れか他方を接続し且つ異物を除去するための薬液を含むバラスト水を流通させる薬液流通路51と、フィルタ2、前記接続路及び薬液流通路51を含む薬液循環路50を形成してポンプ52により前記薬液を含むバラスト水を循環させる制御手段と、をさらに備える、バラスト水処理装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラスト水を濾過処理するフィルタをケーシング内に配置したバラスト水処理装置であって、
前記フィルタの一次側へ濾過処理前のバラスト水を導入する導入口と、前記フィルタの二次側から濾過処理した前記バラスト水を流出させる流出口と、前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか一方に設けられ且つ前記ケーシング内部と前記ケーシング外部を接続する接続路と、を備え、
前記接続路の前記ケーシング内部側の端部に形成される開口部は前記フィルタに近接するか又は前記フィルタと接触しており、当該開口部の面積は、前記フィルタの濾過面積よりも小さくなるよう構成され、
前記接続路と前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか他方を接続し且つ異物を除去するための薬液を含むバラスト水を流通させる薬液流通路と、
当該薬液流通路に設けられるポンプと、
前記ケーシング内をバラスト水で満たし且つ、前記フィルタ、前記接続路及び前記薬液流通路を含む薬液循環路を形成して前記ポンプにより前記薬液を含むバラスト水を循環させる制御手段と、をさらに備える、バラスト水処理装置。
【請求項2】
前記ポンプは前記薬液を含むバラスト水を前記開口部から前記接続路へ流入させる向きに循環させるものであり、前記薬液流通路は前記接続路の前記ケーシング外部側の端部と前記流出口とを接続するものである、請求項1に記載のバラスト水処理装置。
【請求項3】
前記接続路は、前記フィルタの一次側に設けられた吸引ノズルと、当該吸引ノズルと接続され且つ当該吸引ノズルから流入した前記薬液を含むバラスト水を前記ケーシング外部へ排出する排出手段とから構成され、
前記フィルタの二次側に設けられ且つ前記フィルタに向かって洗浄水を噴出する洗浄水噴出ノズルをさらに備え、
前記洗浄水噴出ノズル、前記吸引ノズル及び前記排出手段により、濾過運転中に前記フィルタを洗浄する逆洗浄のための構成が形成される、請求項2に記載のバラスト水処理装置。
【請求項4】
濾過処理時の前記フィルタの一次側と二次側の差圧を検出する差圧検出手段を備え、
前記制御手段は、前記差圧検出手段により検出された差圧に基づき前記薬液循環路に前記薬液を含むバラスト水を循環させる動作を制御する、請求項1〜請求項3の何れかに記載のバラスト水処理装置。
【請求項5】
前記薬液を前記薬液循環路に導入する薬液導入手段と、前記薬液を中和する中和剤を前記薬液循環路に導入する中和剤導入手段を備える、請求項1〜請求項4の何れかに記載のバラスト水処理装置。
【請求項6】
前記フィルタは、円筒状に形成されるとともに内部を一次側、外部を二次側とされ、
前記フィルタをその軸心を中心に回転させるフィルタ回転手段を備えており、
前記制御手段は、前記フィルタ回転手段を回転させつつ前記薬液を含むバラスト水を循環させる、請求項1〜請求項5の何れかに記載のバラスト水処理装置。
【請求項7】
バラスト水を濾過処理するフィルタをケーシング内に配置したバラスト水処理装置のフィルタ洗浄方法であって、
前記バラスト水処理装置は、前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか一方に設けられ且つ前記ケーシング内部と前記ケーシング外部を接続する接続路を備え、前記接続路の前記ケーシング内部側の端部に形成される開口部は前記フィルタに近接するか又は前記フィルタと接触し、当該開口部の面積は、前記フィルタの濾過面積よりも小さくなるよう構成されており、
前記ケーシング内をバラスト水で満たし且つ、前記接続路の前記ケーシング外部側の端部と前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか他方とを接続することで形成される循環路に薬液を導入して、当該循環路に薬液を含むバラスト水を循環させる、バラスト水処理装置のフィルタ洗浄方法。
【請求項8】
前記フィルタの一次側と二次側の差圧を検出するステップと、
検出された差圧が所定値を超えた場合に前記濾過処理を停止するステップと、
前記接続路の前記ケーシング外部側の端部と前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか他方とを薬液流通路により接続するステップと、
前記薬液流通路に薬液を導入して、前記薬液流通路に設けられたポンプにより前記薬液を含むバラスト水を循環させるステップと、を備える、請求項7に記載のバラスト水処理装置のフィルタ洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、この発明は、内部に流入したバラスト水を濾過処理して外部へ流出させる円筒状のフィルタをケーシング内に配置したバラスト水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タンカー等の船舶は、積み荷の原油等を降ろした後、再度目的地に向けて航行する際、航行中の船舶のバランスを取るため、通常、バラスト水と呼ばれる水をバラストタンク内に貯留する。バラスト水は、基本的に荷上港で取水され荷積港で排出されるため、荷上港と異なる海域の荷積港でバラスト水を排出すると、バラスト水中に含まれる別の海域のプランクトンや細菌類の微生物をその港に放出することになり、その海域の生態系を破壊するおそれがある。このバラスト水による海洋環境の破壊を防止するために、国際海事機関(IMO)においては、バラスト水管理条約を締結するとともに、バラスト水排出基準として船外に排出されるバラスト水中に含まれる微生物の含有量を規制している。
【0003】
このバラスト水排出基準では、プランクトンのサイズにより、50μm以上のプランクトンは10個体/m未満、10〜50μmのプランクトンは10個体/ml未満、とそれぞれ定められており、また、細菌類については、大腸菌類250cfu/100ml未満などと定められている。このようなことから、バラスト水をバラストタンクに貯留する際に、バラスト水中の微生物を殺滅して無害化処理することが要求されている。
【0004】
バラスト水中の微生物を殺滅して無害化処理する手段としては、バラスト水を濾過処理するフィルタをケーシング内に配置したバラスト水処理装置によるバラスト水の濾過と、紫外線照射装置によるバラスト水への紫外線照射とを組み合わせた処理方式が知られている。この処理方式で用いられるバラスト水処理装置のフィルタにあっては、50μm以上のプランクトンに対して99.99%の除去性能が要求されているため、恒常的なフィルタの洗浄が重要とされている。
【0005】
そこで、フィルタに堆積している異物を除去するバラスト水処理装置として、例えば特許文献1には、フィルタをその軸心を中心に回転させるフィルタ回転手段と、フィルタの一次側に設けられ、フィルタの内周面に向かって開口する吸引ノズルと、フィルタの二次側に設けられ、フィルタに向かって洗浄水を噴出する洗浄水噴出ノズルと、吸引ノズルで吸引した洗浄汚水をケーシングから外部へ排出する洗浄汚水排出手段とを備えたものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2015/068245号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、バラスト水処理装置の運転後の保管状況によってはフィルタにスケールが付着し、フィルタが閉塞することがあった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、フィルタに付着した異物を除去し、フィルタエレメントの閉塞を解消することのできるバラスト水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、バラスト水を濾過処理するフィルタをケーシング内に配置したバラスト水処理装置であって、前記フィルタの一次側へ濾過処理前のバラスト水を導入する導入口と、前記フィルタの二次側から濾過処理した前記バラスト水を流出させる流出口と、前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか一方に設けられ且つ前記ケーシング内部と前記ケーシング外部を接続する接続路と、を備え、前記接続路の前記ケーシング内部側の端部に形成される開口部は前記フィルタに近接するか又は前記フィルタと接触しており、当該開口部の面積は、前記フィルタの濾過面積よりも小さくなるよう構成され、前記接続路と前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか他方を接続し且つ異物を除去するための薬液を含むバラスト水を流通させる薬液流通路と、当該薬液流通路に設けられるポンプと、前記ケーシング内をバラスト水で満たし且つ、前記フィルタ、前記接続路及び前記薬液流通路を含む薬液循環路を形成して前記ポンプにより前記薬液を含むバラスト水を循環させる制御手段と、をさらに備える、バラスト水処理装置が提供される。
【0010】
このような構成によれば、異物を除去するための薬液を循環させる薬液循環手段を備え、フィルタに向かって開口し、フィルタの濾過面積よりも面積の小さい開口部を通って薬液が循環するため、フィルタを通過する薬液の流速が増加し、フィルタに付着した異物を効果的に除去することが可能となる。
【0011】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
【0012】
好ましくは、前記ポンプは前記薬液を含むバラスト水を前記開口部から前記接続路へ流入させる向きに循環させるものであり、前記薬液流通路は前記接続路の前記ケーシング外部側の端部と前記流出口とを接続するものである。
【0013】
好ましくは、前記接続路は、前記フィルタの一次側に設けられた吸引ノズルと、当該吸引ノズルと接続され且つ当該吸引ノズルから流入した前記薬液を含むバラスト水を前記ケーシング外部へ排出する排出手段とから構成され、前記フィルタの二次側に設けられ且つ前記フィルタに向かって洗浄水を噴出する洗浄水噴出ノズルをさらに備え、前記洗浄水噴出ノズル、前記吸引ノズル及び前記排出手段により、濾過運転中に前記フィルタを洗浄する逆洗浄のための構成が形成される。
【0014】
好ましくは、濾過処理時の前記フィルタの一次側と二次側の差圧を検出する差圧検出手段を備え、前記制御手段は、前記差圧検出手段により検出された差圧に基づき前記薬液循環路に前記薬液を含むバラスト水を循環させる動作を制御する。
【0015】
好ましくは、前記薬液を前記薬液循環路に導入する薬液導入手段と、前記薬液を中和する中和剤を前記薬液循環路に導入する中和剤導入手段を備える。
【0016】
好ましくは、前記フィルタは、円筒状に形成されるとともに内部を一次側、外部を二次側とされ、前記フィルタをその軸心を中心に回転させるフィルタ回転手段を備えており、前記制御手段は、前記フィルタ回転手段を回転させつつ前記薬液を含むバラスト水を循環させる。
【0017】
また、本発明によれば、バラスト水を濾過処理するフィルタをケーシング内に配置したバラスト水処理装置のフィルタ洗浄方法であって、前記バラスト水処理装置は、前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか一方に設けられ且つ前記ケーシング内部と前記ケーシング外部を接続する接続路を備え、前記接続路の前記ケーシング内部側の端部に形成される開口部は前記フィルタに近接するか又は前記フィルタと接触し、当該開口部の面積は、前記フィルタの濾過面積よりも小さくなるよう構成されており、前記ケーシング内をバラスト水で満たし且つ、前記接続路の前記ケーシング外部側の端部と前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか他方とを接続することで形成される循環路に薬液を導入して、当該循環路に薬液を含むバラスト水を循環させる、バラスト水処理装置のフィルタ洗浄方法が提供される。
【0018】
好ましくは、前記フィルタの一次側と二次側の差圧を検出するステップと、検出された差圧が所定値を超えた場合に前記濾過処理を停止するステップと、前記接続路の前記ケーシング外部側の端部と前記フィルタの一次側及び前記フィルタの二次側の何れか他方とを薬液流通路により接続するステップと、前記薬液流通路に薬液を導入して、前記薬液流通路に設けられたポンプにより前記薬液を含むバラスト水を循環させるステップと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係るバラスト水処理装置の概略構成を示す説明図である。
図2図1のバラスト水処理装置の円筒状のフィルタ(エレメント)を展開して示す説明図である。
図3図1のバラスト水処理装置のフィルタの洗浄制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
【0021】
<バラスト水処理装置の全体構成>
本実施形態のバラスト水処理装置は、円筒状のケーシング1と、このケーシング1内に配置され内部に流入した海水等の濾過処理前のバラスト水を濾過して外部へ流出させる円筒状のフィルタ2と、フィルタ2をその軸心を中心に回転させるフィルタ回転手段3とを備える。
【0022】
また、濾過処理中のフィルタ2の洗浄(以下、逆洗浄と呼ぶ)のため、フィルタ2の一次側に設けられフィルタ2の内周面に向かって開口する複数の吸引ノズル4と、フィルタ2の二次側に設けられ、フィルタ2に向かって洗浄水を噴出する洗浄水噴出ノズル6と、洗浄水噴出ノズル6に洗浄水を加圧供給する洗浄水供給手段7と、吸引ノズル4で吸引した洗浄汚水をケーシング1から外部へ排出する排出手段5とを備える。なお、本実施形態において、吸引ノズル4と排出手段5とから、特許請求の範囲の接続路が形成される。さらに、ケーシング1内の水を排水した後の高圧流体によるフィルタ2の洗浄(以下、空間洗浄と呼ぶ)のため、フィルタ2の二次側に設けられ、フィルタ2の外周面2aに向かって開口し、フィルタ2に向かって高圧流体を噴出する高圧流体噴出ノズル40と、高圧流体噴出ノズル40に高圧流体を供給する高圧流体供給手段41とを備える。
【0023】
ここで、本明細書において「バラスト水」については、バラストタンク(図示せず)に導入(流入)される前又はバラストタンクから排出(流出)された後に拘わらず、また、バラスト水処理装置に導入(流入)される前又はバラスト水処理装置から排出(流出)された後に拘わらず、更には、紫外線照射装置等(図示せず)に導入(流入)される前又は紫外線照射装置等から排出(流出)された後に拘わらず、船内に取り込まれた水を全て「バラスト水」と表現し、これは、海水、淡水、汽水等を含む。
【0024】
加えて、本実施形態のバラスト水処理装置は、フィルタ2に付着するスケールを除去するための薬液による洗浄(以下、薬液洗浄と呼ぶ)のため、薬液を循環させる薬液循環手段50を備えている。ここで、本実施形態において、薬液循環手段50は、薬液流通路51及び循環ポンプ52を備える。なお、本願において、スケールとはカルシウムやマグネシウムなどの堆積物をいう。
【0025】
また、本実施形態のバラスト水処理装置は、フィルタ2による濾過及び上述した構成によるフィルタ2の洗浄処理を制御するため、フィルタ2の一次側と二次側の差圧を検出する差圧検出手段8と、差圧検出手段8により検出された差圧に基づき、逆洗浄、空間洗浄及び薬液洗浄の動作を制御する、制御手段9を備えている。以下、各構成を具体的に説明する。
【0026】
<フィルタの構成>
ケーシング1は、円筒状に形成され、上部開口部が蓋部10で、下部開口部が底部11で密閉されている。蓋部10には、ケーシング1内のエアを抜くエア抜き弁12が設けられている。ケーシング1内に配置された円筒状のフィルタ2は、その上部開口部が上閉止部13で密閉され、下部開口部が下閉止部14および後述する下部回転軸部材16とで閉止される。これらの構成により、フィルタ2内部が、ケーシング1とフィルタ2の間に形成されフィルタ2を通過後のバラスト水が流出する流出空間27側と隔てられている。フィルタ2にあっては、多数の穴を設けた2枚の金属薄板を円筒形に形成した支持体の間に円筒状に形成した金網などの濾過体を挟んだ構成が好ましいが、多数の穴を設けた金属薄板を円筒形に形成した支持体の外周面に濾過体を設けた構成であってもよい。
【0027】
フィルタ2を回転させるフィルタ回転手段3は、フィルタ2の上閉止部13と下閉止部14に、フィルタ2の軸心位置に軸心方向に突設して設けた上部回転軸部材15と下部回転軸部材16と、上部回転軸部材15を回転させるモータ17とで構成されている。上部回転軸部材15はケーシング1の蓋部10を貫通し、シーリングされた軸受部材18を介して蓋部10に回転自在に且つ液密に支持され、下部回転軸部材16はケーシング1の底部11を貫通し、シーリングされた軸受部材19を介して底部11に回転自在に且つ液密に支持されている。下部回転軸部材16はフィルタ2内と連通する管状体となっており、ケーシング1の底部11からケーシング1の外に突出する下部回転軸部材16に濾過処理前のバラスト水をフィルタ2内部に導入する導入口20が接続されている。導入口20には、導入路21が接続されている。導入路21には、濾過処理前のバラスト水を圧送するポンプ22と、ポンプ22の下流側に位置して開閉弁23が設けられ、開閉弁23の下流側の導入路21には、排水路24が接続され、排水路24には開閉弁25が設けられている。ケーシング1の側部にはフィルタ2を通過した濾過処理後のバラスト水が流出する流出口26が設けられており、導入路21を流れ導入口20から導入されたバラスト水は下部回転軸部材16を通ってフィルタ2内に入り、フィルタ2を通過し濾過処理されてケーシング1とフィルタ2の間に形成される流出空間27に入り、流出口26から流出するようになっている。なお、流出口26から流出した濾過処理後のバラスト水は、流出水路32を通ってバラストタンク(図示せず)に溜められる。また、流出水路32にも開閉弁44が設けられている。
【0028】
<逆洗浄のための構成>
排出手段5は、複数の吸引ノズル4と接続し、吸引ノズル4で吸引したバラスト水が集合する集合管28と、集合管28に接続し、集合したバラスト水を外部へ排出する排出管29と、排出管29に備えた開閉弁30とで構成される。集合管28は、フィルタ2の軸心に配置され、上端部が閉鎖し、下端部が開口しており、上端部はフィルタ2の上閉止部13の中央に設けられた穴に軸受部材31を介して回転自在に嵌合している。また、集合管28の下端部はフィルタ2の下閉止部14の下部回転軸部材16内を、フィルタ2の回転を妨げないように通り、ケーシング1の導入口20に固定されて支持されている。集合管28の下端部には吸引したバラスト水を外部へ排出する排出管29が接続されており、排出管29には、濾過運転中は常時開いている開閉弁30が備えられている。
【0029】
吸引ノズル4は、集合管28からフィルタ2に向かって延びる管であり、本実施形態においては、周方向に90度間隔で4列、それぞれ上下方向に3本づつ、合計12本の吸引ノズル4が設けられている(図1では、右方向に延びるもの以外を省略している)。そして、上下に配置されている吸引ノズル4の間の未吸引部を無くすため、1方の列の吸引ノズル4の間に他の列の吸引ノズル4が位置するよう、列ごとに高さ方向の位置をずらして配置している。また、各吸引ノズル4の先端はフィルタ2の内周面2bに向かって開口する略矩形状の開口部4aとなっており、開口部4aはフィルタ2の内周面に近接するか、又は摺動可能に密着している。このような構成により、本実施形態の吸引ノズル4の開口部4aの面積は、フィルタ2の濾過面積よりも小さくなっている。つまり、図2の円筒状のフィルタ2を展開した説明図に示すように、12本の吸引ノズル4の開口部4aの総面積が、フィルタ2全体の面積よりも小さくなっている。ここで、開口部4aの総面積は、フィルタ2の濾過面積の10分の1以下とするのが好ましく、50分の1以下とするのがより好ましく、100分の1以下とするのがより好ましく、200分の1とするのがより好ましく、400分の1とするのがさらに好ましい。なお、吸引ノズル4の構成も、特に限定されるものではないが、吸引ノズル4によって、フィルタ2の軸方向全域から吸引可能であることが好ましい。吸引ノズル4をフィルタ2の軸方向に配置する他例としては、複数の吸引ノズル4をフィルタ2の軸方向に、吸引ノズル4の間に未吸引部が残らない間隔で螺旋状に配置することが考えられる。このような構成により、濾過処理中のフィルタ2はフィルタ回転手段3によって回転しているため、フィルタ2の回転に伴ってフィルタ2全体に開口部4aが順次近接することとなる。
【0030】
洗浄水噴出ノズル6は、ケーシング1の側部に設けられており、ケーシング1内に開口している。洗浄水噴出ノズル6は、フィルタ2の軸方向全域に洗浄水を噴出できることが好ましいが、その構成は特に限定されるものではない。例えば、洗浄水噴出ノズル6を、フィルタ2の軸方向に直線状および/または周方向に角度を変えて複数配置することができる。周方向に角度を変えて複数配置される洗浄水噴出ノズル6は、同じ高さに配置しても、或いは高さを変えて配置してもよい。本実施形態では、洗浄水噴出ノズル6は、複数配置された各吸引ノズル4と同周上に位置し、且つ、フィルタ2の回転方向に対向する方向に向かって、吸引ノズル4の前に位置するように設けられているが、各吸引ノズル4と対向するそれぞれの位置に設けられていてもよく、または、フィルタ2の回転方向に対向する方向に向かって、吸引ノズル4の後に位置するように設けられていてもよい。
【0031】
洗浄水噴出ノズル6に洗浄水を加圧供給する洗浄水供給手段7は、本実施形態では、洗浄水としてフィルタ2で処理されたバラスト水が使用され、フィルタ2の流出口26に接続されている流出水路32の途中に洗浄水供給路33の一端が接続され、洗浄水供給路33の他端が各洗浄水噴出ノズル6に接続され、フィルタ2で処理されたバラスト水が洗浄水供給路33を通って各洗浄水噴出ノズル6に供給されるようになっている。洗浄水供給路33には、バラスト水を各洗浄水噴出ノズル6に圧送するポンプ34と、ポンプ34の上流側に開閉弁35が設けられている。また、本実施形態ではポンプ34の下流側に圧力計36が設けられているが、必ずしも必要とされるものではない。なお、本実施形態では洗浄水としてフィルタ2で処理されたバラスト水が使用されているが、バラストタンク内に貯留された水、他の用途で使用する目的で貯留されている生活用水や飲料水などを洗浄水として使用してもよい。
【0032】
<空間洗浄のための構成>
高圧流体噴出ノズル40は、フィルタ2全体の異物を除去するため、軸方向全域に噴出可能であることが好ましいが、その構成は特に限定されるものではない。例えば、高圧流体噴出ノズル40を、フィルタ2の軸方向に直線状および/または周方向に角度を変えて複数配置することができる。周方向に角度を変えて複数配置される高圧流体噴出ノズル40は、同じ高さに配置しても、或いは高さを変えて配置してもよい。
【0033】
高圧流体噴出ノズル40に供給する高圧流体は、本実施形態では、清浄水が使用されている。清浄水としては、フィルタ2で処理されたバラスト水、バラストタンク内に貯留された水、他の用途で使用する目的で貯留されている生活用水や飲料水などが使用される。高圧流体となる清浄水を供給する高圧流体供給手段41にあっては、タンク39と高圧流体噴出ノズル40を清浄水供給路42で接続し、タンク39に貯めてある清浄水をポンプ43で各高圧流体噴出ノズル40へ圧送するようになっている。なお、本実施形態では高圧流体噴出ノズル40に供給する高圧流体として清浄水が使用されているが、高圧流体が高圧エアであってもよい。この場合、高圧流体供給手段41は、エアコンプレッサ(図示しない。)により高圧エアを高圧流体噴出ノズル40に供給する。また、高圧流体が水蒸気であってもよい。
【0034】
<薬液洗浄のための構成>
薬液循環手段50は、フィルタ2に付着するスケールを除去するための薬液を循環させるため、吸引したバラスト水を外部へ排出する排出手段5の排出管29とフィルタ2で処理されたバラスト水の流出口26とを管路である薬液流通路51により接続するものである。つまり、本実施形態において、薬液は循環ポンプ52によって、流出口26からケーシング1内に流入し、吸引ノズル4を経て排出管29からケーシング1外に流出する方向に循環する。また、薬液循環手段50は、薬液を薬液流通路51に導入する薬液導入手段53と、薬液を中和する中和剤を薬液流通路51に導入する中和剤導入手段54も備えている。
【0035】
<制御手段>
制御手段9は、差圧検出手段8により検出されたフィルタ2の一次側と二次側の圧力差に基づいて、逆洗浄、空間洗浄及び薬液洗浄の動作を制御するものである。なお、差圧検出手段8は、フィルタ2内と流出空間27に設けた圧力センサ37,38で濾過処理時のフィルタ2の一次側と二次側の圧力を検知し、フィルタ2の一次側と二次側の差圧を検出するようになっている。フィルタ2の一次側と二次側の差圧はフィルタ2の汚れ具合を判断でき、差圧が大きい場合はフィルタ2への異物の堆積量が多くなっていることを示し、差圧が小さい場合はフィルタ2が初期状態に近い状態であることを示している。
【0036】
<フィルタ洗浄の各動作>
次に、本実施形態において行われる逆洗浄、空間洗浄及び薬液洗浄の個別の動作を説明する。
<逆洗浄動作>
逆洗浄は、バラスト水の濾過処理中に行われる。通常の濾過処理中において、排出管29に備えられた開閉弁30は常時開いており、開閉弁30の二次側の圧力は大気圧に解放されているので、集合管28内の圧力がフィルタ2の二次側の圧力よりも低くなり、フィルタ2に付着した異物がフィルタ2の二次側にある濾過後のバラスト水と一緒に吸引されて集合管28内に流れ、排出管29から外部へ排出される。加えて、制御手段9は、差圧検出手段8により検出された差圧が所定の差圧P1に達したとき、洗浄水噴出ノズル6から洗浄水を噴出するように制御する。ここでいう所定圧にあっては、フィルタ2への異物の堆積量が吸引ノズル4の吸引では除去しきれないと判断される差圧を所定圧として設定されている。この際、洗浄水噴出ノズル6は、複数配置された各吸引ノズル4と同周上に位置し、且つ、フィルタ2の回転方向に対向する方向に向かって、吸引ノズル4の前に位置するように設けられているので、フィルタ2の1回の回転でフィルタ2の外周面全域に洗浄水を噴出することになり、フィルタ2の一次側に堆積した異物の効率のよい剥離が行え、そして、剥離した直後に吸引ノズル4による吸引が行われるので洗浄水噴出ノズル6から噴出した洗浄水でフィルタ2から剥離した異物が吸引ノズル4により効果的に吸引される。なお、差圧に応じて洗浄水の噴出圧力を調整する制御を行っても良い。
【0037】
<空間洗浄動作>
空間洗浄は、ケーシング1内の水を排水した後に行われる。つまり、バラスト水処理運転中、差圧検出手段8により検出された差圧が所定の差圧P2に達したとき、排水路24の開閉弁25を開き、蓋部10に設けられているエア抜き弁12を開いてケーシング1内の水を排出し、高圧流体供給手段41でタンク39に貯めてある清浄水を高圧流体噴出ノズル40へ供給し、所定時間、フィルタ2を回転させながら高圧流体噴出ノズル40からフィルタ2の外周面に清浄水を高圧流体として噴出させる。また、空間洗浄は、濾過処理運転終了後、バラスト水処理運転を停止してケーシング1内の水を排出し、フィルタ2を回転させながら行うこともできる。
【0038】
<薬液洗浄動作>
薬液洗浄は、ケーシング1内にバラスト水がある状態でフィルタ2による濾過処理を止めた際に行われる。具体的には、バラスト水処理運転時又はバラスト水処理運転の開始前において、差圧検出手段8により検出された差圧が所定の差圧P3に達したとき、制御手段9は、導入路21に側に設けられた開閉弁23、流出水路32側に設けられた開閉弁35及び開閉弁44を閉じる一方、薬液流通路51に設けられた開閉弁55を開いて導入路21と流出口26を接続し、薬液循環路を形成する。ここで、薬液循環路は、フィルタ2、吸引ノズル4、排出手段5及び薬液流通路51を含む。また、薬液循環路は閉じた管路であることが好ましいが、薬液が循環可能であれば、薬液循環路外と流通する部分を一部に有してもよい。なお、フィルタ2はフィルタ回転手段3によって回転させておくものとする。そして、制御手段9は、薬液導入手段53により薬液流通路51内に薬液を導入し、循環ポンプ52によって薬液循環路内の薬液を含んだバラスト水を流出口26からケーシング1内に流入し、吸引ノズル4を経て排出管29からケーシング1外に流出する方向に循環させる。
【0039】
以上の構成により、薬液がフィルタ2を二次側から一次側へ通過するのは、吸引ノズル4の開口部4aが存在する部分のみからとなる。ここで、本実施形態においては、上述したように吸引ノズル4の開口部4aの総面積が、フィルタ2全体の面積よりも小さくなっている。したがって、薬液が吸引ノズル4を通過せず、フィルタ2全体を通って薬液を二次側から一次側へ流れる場合と比較して、フィルタ2の通過時の流速が増加することになる。
【0040】
そして、薬液を所定時間循環させた後は、中和剤導入手段54によって薬液流通路51内に中和剤を導入し、薬液が残存しないよう薬液を中和させる。
<フィルタ洗浄の全体動作>
【0041】
以下、図3のフローチャートを用いて、本実施形態に係る制御手段9の制御による、逆洗浄、空間洗浄及び薬液洗浄を組み合わせたフィルタ2の洗浄方法を説明する。
【0042】
まず、制御手段9がバラスト水処理の濾過処理を開始させ、ステップS1においてフィルタ2による濾過処理を継続するか判断する。継続しない場合は処理を終了する。濾過処理を継続する場合は、ステップS2において、差圧検出手段8により差圧を検出して、検出された差圧と所定の差圧P1とを比較する。差圧が所定の差圧P1よりも小さければステップS1に戻る。差圧が所定の差圧P1よりも大きい場合は、フィルタ2に異物が付着していると判断し、ステップS3において逆洗浄を行う。
【0043】
次に、逆洗浄の後、ステップS4において、差圧検出手段8により差圧を検出して、検出された差圧と所定の差圧P2とを比較する。差圧が所定の差圧P2よりも小さければ異物が取り除かれたと判断してステップS1に戻る。差圧が所定の差圧P1よりも大きい場合は、フィルタ2に付着した異物が取り除かれていないと判断し、ステップS5において空間洗浄を行う。空間洗浄を行う際には、上述したように、ケーシング1内の水を排出してから、高圧流体をフィルタ2に噴出させる。
【0044】
次に、空間洗浄の後、ステップS6において、再びケーシング1内をバラスト水で満たし、差圧検出手段8により差圧を検出して、検出された差圧と所定の差圧P3とを比較する。差圧が所定の差圧P3よりも小さければ異物が取り除かれたと判断してステップS1に戻る。差圧が所定の差圧P3よりも大きい場合は、フィルタ2に付着した異物、特にスケールが取り除かれていないと判断し、ステップS7において薬液洗浄を行う。
【0045】
そして、薬液洗浄の後、ステップS8において、差圧検出手段8により差圧を検出して、検出された差圧と所定の差圧P4とを比較する。差圧が所定の差圧P4よりも小さければ異物(スケール)が取り除かれたと判断してステップS1に戻る。差圧が所定の差圧P4よりも大きい場合は、ステップS9において、フィルタ洗浄方法によっては異物を取り除けず、バラスト水の濾過処理を継続できないとする警告を発して、処理を終了する。
【0046】
なお、逆洗浄、空間洗浄及び薬液洗浄それぞれの開始のトリガーとなる所定の差圧P1,P2,P3及び、異物を取り除けなかったと判断する場合の差圧P4は、すべて同じ圧力であってもよく、P1からP4の順に大きくなるよう設定してもよい。
【0047】
<作用効果>
(1)スケールを除去するための薬液を循環させる薬液循環手段50を備えていることから、逆洗浄及び空間洗浄によって取り除くことのできないスケールを除去することができ、フィルタの閉塞を解消することができる。
(2)フィルタ2に向かって開口し、フィルタ2の濾過面積よりも面積の小さい吸引ノズル4の開口部4aを通って薬液が循環するため、フィルタ2を通過する薬液の流速が増加し、フィルタ2に付着したを効果的に除去することができ、また、薬液を隅部まで行き渡らせることが可能となる。
(3)開口部4aの面積を小さくすることで、低容量のポンプを使用しても流速を上げることができ、短時間で十分な薬液洗浄を行うことができる。
(4)逆洗浄のための吸引ノズル4及び排出手段5を用いて薬液循環を行うため、循環路の共用ができ、部品点数の増加を抑えることができる。
【0048】
なお、本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上記実施形態のバラスト水処理装置は、水中洗浄、空間洗浄、薬液洗浄をこの順番に行うよう制御していたが、これらの洗浄を独立なタイミングで行っても良く、別の順番で行っても良い。
・上記実施形態においては、フィルタ2の一次側と二次側の差圧によって各洗浄の判断を行っていたが、水質計測手段を設けて水質が所定水質に達したとき、時間計測手段を設けて濾過処理時間が所定時間に達したとき、あるいは計数手段により計数された運転回数が所定回数に達したときに各洗浄を行うような制御を行ってもよい。
・薬液流通路51及び循環ポンプ52は着脱可能な構成としてもよい。この場合、定期的に、又は港に停泊したタイミング等これら薬液流通路51及び循環ポンプ52を取り付け、薬液による洗浄を行うことになる。
・上記実施形態においては、開口部4aはフィルタの一次側に設けられていたが、開口部をフィルタの二次側に設ける構成としてもよい。また、薬液を含むバラスト水を開口部からフィルタへ向かう方向に循環させる構成とすることも可能である。
・上記実施形態における薬液循環手段50はスケールを除去する薬液を循環させるものであったが、上記実施形態の薬液循環手段を微生物の殺滅のための薬液を循環させるために用いても良い。この場合も、薬液を速い流速で循環させることができ、流路全体に短時間で薬液を行き渡らせることができる。
【0049】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 :ケーシング
2 :フィルタ
2a :外周面
2b :内周面
3 :フィルタ回転手段
4 :吸引ノズル
4a :開口部
5 :排出手段
6 :洗浄水噴出ノズル
7 :洗浄水供給手段
8 :差圧検出手段
9 :制御手段
10 :蓋部
11 :底部
12 :エア抜き弁
13 :上閉止部
14 :下閉止部
15 :上部回転軸部材
16 :下部回転軸部材
17 :モータ
18,19 :軸受部材
20 :導入口
21 :導入路
22 :ポンプ
23,25,30,35,44,55 :開閉弁
24 :排水路
26 :流出口
27 :流出空間
28 :集合管
29 :排出管
31 :軸受部材
32 :流出水路
33 :洗浄水供給路
34 :ポンプ
36 :圧力計
37,38 :圧力センサ
39 :タンク
40 :高圧流体噴出ノズル
41 :高圧流体供給手段
42 :清浄水供給路
43 :ポンプ
50 :薬液循環手段
51 :薬液流通路
52 :循環ポンプ(ポンプ)
53 :薬液導入手段
54 :中和剤導入手段
P1〜P4 :差圧
S1〜S9 :ステップ
図1
図2
図3