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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-218174(P2017-218174A)
(43)【公開日】2017年12月14日
(54)【発明の名称】パウチ
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/10 20060101AFI20171117BHJP
   B65D 33/38 20060101ALI20171117BHJP
   B65D 30/16 20060101ALI20171117BHJP
   B65D 75/58 20060101ALI20171117BHJP
   B65D 75/56 20060101ALI20171117BHJP
【FI】
   B65D33/10BRG
   B65D33/38BSG
   B65D30/16 C
   B65D30/16 F
   B65D75/58
   B65D75/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-112578(P2016-112578)
(22)【出願日】2016年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中島 篤志
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AA13
3E064AA14
3E064AB25
3E064BA17
3E064BA26
3E064BA30
3E064BA36
3E064BA46
3E064BA55
3E064BB01
3E064BB03
3E064BC08
3E064BC18
3E064EA12
3E064EA23
3E064FA04
3E064FA05
3E064GA02
3E064GA04
3E064HA06
3E064HB02
3E064HB03
3E064HB04
3E064HB05
3E064HJ03
3E064HJ08
3E064HK01
3E064HN65
3E064HS05
3E067AA03
3E067AA04
3E067AB83
3E067AC01
3E067BA13A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067CA04
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB02
3E067EB32
3E067EE12
3E067EE40
3E067GD10
(57)【要約】
【課題】液体内容物の詰め替えの作業において、パウチを片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に、安定して行なうことが可能なパウチを提供することを課題とする。
【解決手段】プラスチックフィルムを基材として、ヒートシールによって製袋されたパウチであって、パウチには、開口可能にして内容物を注ぎ出し可能な開口部を有し、上辺と、一方の縦側面との隅には、パウチを手指で把持して提げることのできる取っ手を有しており、該取っ手のある側の、一方の縦側面には、パウチ胴部から外側に飛び出して支持部が設けてあり、該支持部は、パウチを横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度〜仰角90度の範囲の方向に設けてあり、該支持部には、手指を通して手首に掛けることのできる輪が設けてあることを特徴とする、パウチである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックフィルムを基材として、ヒートシールによって製袋されたパウチであって、
パウチには、開口可能にして内容物を注ぎ出し可能な開口部を有し、
上辺と、一方の縦側面との隅には、パウチを手指で把持して提げることのできる取っ手を有しており、
該取っ手のある側の、一方の縦側面には、パウチ胴部から外側に飛び出して支持部が設けてあり、
該支持部は、パウチを横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度〜仰角90度の範囲の方向に設けてあり、
該支持部には、手指を通して手首に掛けることのできる輪が設けてあることを特徴とする、パウチ。
【請求項2】
前記取っ手の中央部と、支持部支点との、垂直方向の距離は、150mm以内であることを特徴とする、請求項1に記載のパウチ。
【請求項3】
前記開口部は、パウチのもう一方の縦側面と、上辺との隅に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のパウチ。
【請求項4】
前記開口部は、パウチの上辺中央付近に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のパウチ。
【請求項5】
前記開口部は、パウチのもう一方の縦側面上部に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のパウチ。
【請求項6】
前記開口部には、口栓が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のパウチ。
【請求項7】
パウチ胴部を横から見て、前記支持部の長さは、支持部支点から100mm〜200mmの範囲であることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載のパウチ。
【請求項8】
パウチの下辺には底部材を設けてあることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のパウチ。
【請求項9】
パウチの、左右両側縁辺部またはどちらか一方に、ガセットを設けてあることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれかに記載のパウチ。
【請求項10】
パウチの上下左右4辺の周縁部が、シーラント層を対向させてヒートシールされて製袋されていることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のパウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパウチに関するものである。とくにプラスチックフィルムを基材として、液体を収納し、他の容器に詰め替え可能なパウチに関するものであって、その移し替えの作業を容易かつ安定して行なうことができるパウチである。
【背景技術】
【0002】
パウチはプラスチックフィルムを基材とする積層体からなる包装袋であって、様々な形態のものが、様々な用途に用いられており、現代生活にとっては不可欠なものとなっている。
【0003】
例えば液体容器としても用いられ、飲料のほか、カレーをはじめとするレトルト食品などの食品分野でも広く用いられているほか、トイレタリーの分野でも、さまざまな商品がスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアの商品棚をにぎわしている。
【0004】
パウチの利点は、缶や瓶などの容器に比べて、価格が安いことや、要求品質によってきめ細かい材料構成で対応できる点、内容物充填前および流通や保管においても軽量で省スペースであることが挙げられる。
【0005】
また表面から見える層への高精細の印刷によって、商品のイメージアップを図ることができ、内容物に関する必要な情報を表示することが可能であり、バーコードの印刷などは、商品の流通やマーケティング情報の源泉となっている。
【0006】
従来より、洗剤、漂白剤、柔軟剤、シャンプー、リンス、シロップなどの液体用のボトルは商品として日常生活に定着している。これらの洗剤、漂白剤、柔軟剤、シャンプー、リンス、シロップなどの液体用のボトルは、それぞれ使いやすいような形状の専用容器に収納されている。
【0007】
専用容器は、構造もしっかりしており、従って高価であることから、内容物が無くなった段階で、繰り返し使用することができるように、内容物のみを詰替える詰め替え用パウチが製品化され、別途販売されていることが多い。
【0008】
また内容物を使いきった後、ボトルを廃棄するのは、環境保護の点からも問題とされ、分別廃棄や、廃棄物の総量削減、リサイクルの推進などに注意が払われている。とくに近年では環境適合の観点からも詰め替え用のパウチが用いられ発展してきた。
【0009】
このように詰め替え用パウチは、新規のボトルや収納容器を都度購入する場合に比べて経済的あり、また廃棄物を減らすという観点からは環境適応型であり、その需要はますます拡大の一途をたどるものとなっている。
【0010】
しかしながら購入者は、詰め替え用パウチに入った内容物を、ボトルや収納容器に移し替えて使用するといった、ひと手間をかける必要があった。このとき詰め替え用パウチは、プラスチックフィルムを基材として柔軟性を有するゆえに、その利便性と同時に詰め替えの作業が注意を要するものであり、時としては内容物の漏洩やそれに伴う手指あるいは周囲の汚染といった問題を引き起こすことが、問題とされてきた。
【0011】
実際詰め替えの作業をおこなうに当っては、開口させたパウチを詰め替え先の容器の開
口部に近づけ、内容物の液体の流量をコントロールしながら、一方で詰め替え先の容器の充填量にも注意を払いながら、両手で慎重に作業する必要があった。
【0012】
特許文献1には、プラスチックフィルムを基材として、自立性を有し、また繰り返しの開閉可能な口栓をそなえた包装容器が提案されているが、必ずしも詰め替え用の容器を意図したものではなく、詰め替えの作業性が考慮されたものではなかった。
【0013】
たとえば、市販されている詰め替え用パウチのうち、あるものはもっぱら注出し易いように設計されているため、繰り返し使用する容器に対して、詰替えパウチから内容物を補充する詰替えの作業の利便性を考慮したものでは、必ずしもなかった。
【0014】
またあるものは詰替え用パウチにおいて、もっぱら安価に製造することに重点を置くあまり、必ずしも詰替えの作業の利便性を考慮したものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2002−308289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであって、液体内容物の詰め替えの作業において、パウチを片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に、安定して行なうことが可能なパウチを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
プラスチックフィルムを基材として、ヒートシールによって製袋されたパウチであって、パウチには、開口可能にして内容物を注ぎ出し可能な開口部を有し、
上辺と、一方の縦側面との隅には、パウチを手指で把持して提げることのできる取っ手を有しており、
該取っ手のある側の、一方の縦側面には、パウチ胴部から外側に飛び出して支持部が設けてあり、
該支持部は、パウチを横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度〜仰角90度の範囲の方向に設けてあり、
該支持部には、手指を通して手首に掛けることのできる輪が設けてあることを特徴とする、パウチである。
【0018】
また、請求項2に記載の発明は、前記取っ手の中央部と、支持部支点との、垂直方向の距離は、150mm以内であることを特徴とする、請求項1に記載のパウチである。
【0019】
また、請求項3に記載の発明は前記開口部は、前記開口部は、パウチのもう一方の縦側面と、上辺との隅に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のパウチである。
【0020】
また、請求項4に記載の発明は、前記開口部は、パウチの上辺中央付近に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のパウチである。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、前記開口部は、パウチのもう一方の縦側面上部に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載のパウチである。
【0022】
また、請求項6に記載の発明は、前記開口部には、口栓が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のパウチである。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、前記開口部には、パウチ胴部を横から見て、前記支持部の長さは、支持部支点から100mm〜200mmの範囲であることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載のパウチである。
【0024】
また、請求項8に記載の発明は、パウチの下辺には底部材を設けてあることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のパウチである。
【0025】
また、請求項9に記載の発明は、パウチの、左右両側縁辺部またはどちらか一方に、ガセットを設けてあることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれかに記載のパウチである。
【0026】
また、請求項10に記載の発明は、パウチの上下左右4辺の周縁部が、シーラント層を対向させてヒートシールされて製袋されていることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のパウチである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、液体内容物の詰め替えの作業において、パウチを片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に安定して行なうことが可能なパウチを提供することが可能である。これにより、重量のあるパウチで詰め替え作業を行なう際でも、体感する重さをあまり感じることなく、片手でも安定した作業が可能である。
【0028】
とくに請求項2の発明によれば、より効果的にパウチの重量を、手首で支えることができる支持部とすることが可能である。これにより、重量のあるパウチで詰め替え作業を行なう際でも、体感する重さをあまり感じることなく、片手でも安定した作業が可能である。
【0029】
とくに請求項3の発明によれば、パウチをより自然な角度に傾けて詰め替えをすることが可能である。それによって、内容物を容易かつ無駄なく取り出すことが可能であり詰め替えの作業を容易に安定して行なうことが可能なパウチを提供することが可能である。
【0030】
とくに請求項4に記載の発明によれば、パウチを天地180度逆さにして、詰め替えをすることが可能である。それによって、内容物を容易かつ無駄なく取り出すことが可能である。それによって、詰め替えの作業を容易に安定して行なうことが可能なパウチを提供することが可能である。
【0031】
とくに請求項5に記載の発明によれば、パウチを大きく傾けることなく詰め替えをすることが可能である。それによって、内容物を容易かつ無駄なく取り出すことが可能であり詰め替えの作業を容易に安定して行なうことが可能なパウチを提供することが可能である。
【0032】
とくに請求項6に記載の発明によれば、より注出しやすい状態で作業することができ、口栓を開閉することによって、繰り返しの開封、密閉が可能なパウチを提供することが可能であり、内容物を小分けして、あるいは何度かに分けて取り出すときなどにはきわめて便利である。
【0033】
とくに請求項7に記載の発明によれば、パウチ胴部を横から見て、前記支持部の長さが
、パウチ胴部との付け根部分から100mm〜200mmであることによって、手首を支持部によりスムースに通すことが可能であり、片手でも安定した詰め替え作業を行なうことができる。これにより、重量のあるパウチで詰め替え作業を行なう際でも、体感する重さをあまり感じることなく、片手でも安定した作業が可能である。
【0034】
とくに請求項8に記載の発明によれば、パウチの下辺には底部材を設けてあることによって、自立可能なパウチとすることができ、またより多くの量の内容物に対応可能なパウチを実現することが可能である。
【0035】
とくに請求項9に記載の発明によれば、パウチの左右両側縁辺部、またはどちらか一方に、ガセットを設けたことにより、より多くの量の内容物に対応可能なパウチを実現することが可能である。またガセットの形状によっては、自立性の付与や詰め替えの作業をより容易にすることが可能である。
【0036】
とくに請求項10に記載の発明によれば、パウチの上下左右4辺の周縁部がシーラント層を対向させてヒートシールされて製袋されているために、よりスリムで簡素な構造のパウチを実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、本発明に係るパウチの一実施態様を説明するための平面模式図である。
図2図2は、本発明に係るパウチの、取っ手中心部を説明するための部分平面模式図である。
図3図3は本発明に係るパウチの支持部支点を説明するための部分平面模式図である。
図4図4は、本発明に係るパウチの一実施態様の、内容物詰め替えの作業を説明するための模式図である。
図5図5は、本発明に係るパウチの一実施態様の、支持部の取り付け角度を説明するための平面模式図である。
図6図6は、本発明に係るパウチの一実施態様の、支持部の取り付け角度を説明するための平面模式図である。
図7図7は、本発明に係るパウチの一実施形態の、取っ手中心部と支持部支点の距離を説明するための平面模式図である。
図8図8は、本発明に係るパウチの一実施形態の、支持部の長さを説明するための平面模式図である。
図9図9は、本発明に係るパウチの一実施形態の、ガセットの反対側を折り返し、口栓を上辺中央部に取り付ける例を説明するための平面模式図である。
図10図10は、本発明に係るパウチの一実施形態の、シーラント層同士を対向させ周囲をヒートシールし、口栓を上辺の隅に設ける例を説明するための平面模式図である。
図11図11は、本発明に係るパウチの一実施形態の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、下辺に底部材を設けて自立可能とし、開口部に口栓は設けない例を説明するための平面模式図である。
図12図10は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、下辺に底部材を設けて自立可能とし、開口部に口栓は設けないもう一例を説明するための平面模式図である。
図13図13は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、口栓を上辺に設ける場合を説明するための平面模式図である。
図14図14は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、口栓をサイドに設ける場合を説明するための平面模式図である。
図15図15は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの両側の縦側面にガセットを設け、口栓を上辺に設ける場合を説明するための平面模式図である。
図16図16は、本発明に係るパウチの一実施態様の、口栓側の底角部を図に示す三角形状にシールし、該底角部を折り返して貼り付け、自立性を向上させ、注ぎやすさを向上させる場合を説明するための斜視模式図である。
図17図17は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの口栓側の底角部を図16に示す形状にシールし、該底角部を切り取って自立性を向上させ、注ぎやすさを向上させる場合を説明するための斜視模式図である。
図18図18は本発明に係るパウチを構成する、積層体の一実施態様を説明するための部分断面模式図である。
図19図19は、本発明に係るパウチの実施例1〜実施例9、および比較例2を説明するための、平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明を図を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
【0039】
本発明によるパウチ(100)は、プラスチックフィルムを基材として、ヒートシールによって製袋されている。
【0040】
図1は、本発明に係るパウチの一実施態様を説明するための平面模式図である。パウチ(100)は、縦側面(7)で、折り返し(22)によって折り返されて、シーラント面同士が対向して重ねられる。パウチ胴部(10)の縦側面(7)以外の周縁部は、上辺(2)、下辺(9)、縦側面(8)であって、ヒートシール(5)によって製袋されている。
【0041】
またパウチ(100)の上辺(2)の一方の隅には、開口可能にして内容物を注ぎ出し可能な開口部を有している。図1に示す例では、口栓(4)を取り付けて、キャップ(13)を取り外すことによって、開口可能にして内容物を注ぎ出し可能な、開口部としている。
【0042】
開口部とは反対側の、もう一方の上辺(2)の隅には、パウチ(100)を手指で把持して提げることのできる、取っ手(1)を有している。取っ手(1)はパウチ(100)を貫通する、取っ手部貫通切り込み線(14)によって設けられている。
【0043】
取っ手(1)のある方の、パウチ縦側面(8)にはパウチ(100)を把持する時に用いる、支持部(3)を有している。支持部(3)には輪(11)が設けてあり、手首を輪(11)に通し、取っ手(1)を手指で握って、パウチ(100)を手指のほか、手首でも支えることができる。
【0044】
輪(11)は、パウチ(100)の表裏二枚の材料からなり、ヒートシール(5)および支持部先端のヒートシール(6)の間で、表裏二枚の材料が接着されていないために、輪(11)に広げることが可能で、この輪(11)に手指から手首までをくぐらせて使用することができる。
【0045】
また製袋において、パウチの材料を内側に織り込んでなる、ガセット(12)を設けることができる。ガセット(12)はたとえば図1に示す例においては、パウチ縦側面(8
)からパウチ胴部(10)内側に折り込む形で形成されている。
【0046】
図2は、本発明に係るパウチの、取っ手中心部を説明するための部分平面模式図である。取っ手は、本発明によるパウチにおいて、上辺と、一方の縦側面との隅にもうけてある。取っ手は、パウチの積層体を貫通する切込みによって設けることができ、切込みをめくり挙げるようにして手指を取っ手に通して、これを把持してパウチを提げることができる。
【0047】
取っ手中心部(2)は、取っ手(1)の外周を囲む4本の直線である、直線(A)、直線(B)、直線(C)、直線(D)、による四角形の対角線である、直線(E)、直線(F)、との交点で定義される。
【0048】
図3は、本発明に係るパウチの支持部支点を説明するための部分平面模式図である。支持部(3)の支持部支点(19)は、支持部(3)の中央に中央線(J)を引き、この中央線(J)が、支持部(3)を除くパウチの外周(H)と交わる点で定義される。
【0049】
中央線(J)は、支持部(3)の幅を2分する線分である。また中央線(J)は図3に示すとおり、支持部(3)の先端のヒートシール(6)と輪(11)の境界線(K)と直交するように設けることができる。
【0050】
すなわち、本発明において、支持部(3)は、支持部支点(19)から、支持部先端(23)までの距離である。
【0051】
図4は、本発明に係るパウチの一実施態様の、内容物詰め替えの作業を説明するための模式図である。詰め替えの作業のためには、本発明によるパウチ(100)の口栓(4)のキャップ(13)をとり、口栓開口部(15)を露出させる。
【0052】
手指(30)および手首(31)を、支持部(3)の輪(11)に通し、取っ手(1)を手指(30)で把持して、パウチ(100)を傾ける。パウチ(100)を口栓(4)の側に傾けることによって内容物(16)を口栓開口部(15)から取り出して、別の容器などに移し替えることができる。
【0053】
このとき、パウチ(100)および内容物(16)の重量は、取っ手(1)を把持した手指(30)、および支持部(3)に通した手首(31)に分割されて支えられるために、体感する重量も軽く感じられ、また2点で支持されるために、詰め替え作業は、片手で容易かつ安定して行なうことが可能である。
【0054】
図5および図6は、本発明に係るパウチの一実施態様の、支持部の取り付け角度を説明するための平面模式図である。これについて我々は、パウチの構造について鋭意検討を重ねた結果、支持部は、パウチを横から見て、支持部(3)のパウチ胴部(10)への取り付け位置である、支持部支点の水平線(17)から、仰角0度〜仰角90度の範囲で、パウチ胴部(10)からパウチ外側に飛び出して設けられていることが、パウチ(10)を把持して、詰め替え作業を片手で、容易かつ安定して行なうことに最適であることを見出した。
【0055】
すなわち、支持部支点(19)を通る水平線である、支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度が、支持部支点の水平線(17)から見て仰角0度〜90度の範囲であれば、パウチ(100)を把持して、詰め替え作業を片手で、容易かつ安定して行なうことが可能である。図5において、角度Xの上限は90度である。
【0056】
また仰角0度の場合には、支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)は一致する。これは図6に示す例であって、すなわち角度X=0であり、下限である。
【0057】
図7は、本発明に係るパウチの一実施形態の、取っ手中心部と支持部支点の距離を説明するための平面模式図である。我々は鋭意検討を重ねた結果、この距離については、取っ手中心部(20)と、支持部(3)の支持部支点(19)との、垂直方向の距離は、150mm以内であることが最適であることを見出した。
【0058】
すなわち、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yの範囲が、150mm以内であれば、パウチ(100)を把持して、詰め替え作業を片手で、容易かつ安定して行なうことが可能である。
【0059】
図8は、本発明に係るパウチの一実施形態の、支持部の長さを説明するための平面模式図である。われわれは、鋭意検討を重ねた結果、パウチ胴部(10)を横から見て、支持部(3)の長さは、パウチ胴部(10)との取り付け部分から100mm〜200mmの範囲であることが最適であることを見出した。
【0060】
すなわち、支持部支点(19)から支持部先端(23)までの距離Zが100mm以上、200mm以内であれば、パウチ(100)を把持して、詰め替え作業を片手で、容易かつ安定して行なうことが可能である。
【0061】
図9は、本発明に係るパウチの一実施形態の、ガセットの反対側を折り返し、口栓を上辺中央部に取り付ける例を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、ガセット(12)を有することによって、内容量を多くすることが可能であり、またパウチ胴部(10)の一方の縦側面(7)は、折り返し(22)によって形成されているために、ヒートシールの必要はない。
【0062】
また口栓(4)を有するために繰り返しの開閉が可能であり、口栓(4)は上辺中央部に設けてあるため、パウチ(100)を180度まわして、天地逆にして移し替えの作業をすることができるため、移し替え先の容器の形状によっては、作業をより容易にすることができる。口栓(4)の開閉はキャップの取り外し、取り付けによって行うが、その方式はたとえば嵌合方式でもよく、螺合方式でも良い。
【0063】
また、支持部(3)は、パウチを横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度で、パウチ胴部(10)から外側に飛び出して設けられており、より容易で安定した移し替え作業を実現することが可能である。
【0064】
図10は、本発明に係るパウチの一実施形態の、シーラント層同士を対向させ周囲をヒートシールし、口栓を上辺の隅に設ける例を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、ガセットを有するために内容量を多くすることが可能であり、またパウチ胴部(10)の周縁部がヒートシールされているために、プラスチックフィルムを基材とする2枚のパウチ材料を、シーラント層を対向させてヒートシールすることができる。
【0065】
また、図には示していないが、上辺、下辺および両側の縦側面の縁辺部をヒートシールして製袋する際に、ガセットを設けずに製袋することも可能であり、この場合には内容量は多くすることはできにくいが、パウチ(100)の上下左右4辺の周縁部がシーラント層を対向させてヒートシールされて製袋されているために、よりスリムで簡素な構造のパウチを実現することが可能である。
【0066】
また図10に示す例においても、口栓(4)を有するために繰り返しの開閉が可能であ
り、移し替え作業を、時間を置いて分けて行なう際などには好都合である。口栓(4)の開閉はキャップの取り外し、取り付けによって行うが、その方式はたとえば嵌合方式でもよく、螺合方式でも良い。
【0067】
また口栓(4)は口栓を上辺の隅に設けてあるため、パウチ(100)を片手で把持した状態で傾けて、内容物を注ぎ出すことが容易であり、移し替えの作業をより容易に安定して行なうことができる。
【0068】
図11は、本発明に係るパウチの一実施形態の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、下辺に底部材を設けて自立可能とし、開口部に口栓は設けない例を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、パウチ(100)の周縁部をヒートシールして、さらに底部材(25)を設けているために、内容量を多くすることができ、自立性も付与できるため取り扱いには好都合である。
【0069】
また開口部(27)は開封線(26)を切り裂くことによって露出し、内容物の取出しが可能となる。開封線(26)の切り裂きは、その方法を限定するものではないが、たとえば易開封の仕組みを設けておき、手指によって切り裂くことも可能であり、刃物を用いて切り裂くことも可能である。口栓を設けていないため、工程も簡略化することが可能であり、したがってコスト面で有利である。
【0070】
また、支持部(3)は、パウチ(100)を横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度で、パウチ胴部(10)から外側に飛び出して設けられており、より容易で安定した移し替え作業を実現することが可能である。
【0071】
図12は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、下辺に底部材を設けて自立可能とし、開口部に口栓は設けないもう一例を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、パウチ(100)の周縁部をヒートシールして、さらに底部材(25)を設けているために、内容量を多くすることができ、自立性も付与できるため取り扱いには好都合である。
【0072】
また開口部(27)は開封線(26)を切り裂くことによって露出し、内容物の取出しが可能となる。開口部(27)は、上辺と一方の縦側面の隅に設けてあり、矩形の角をすぼまった形状にしてあるため、開封した場合にも、内容物をより注ぎだしやすい効果がある。
【0073】
開封線(26)の切り裂きは、その方法を限定するものではないが、たとえば易開封の仕組みを設けておき、手指によって切り裂くことも可能であり、刃物を用いて切り裂くことも可能である。口栓を設けていないため、工程も簡略化することが可能であり、したがってコスト面で有利である。
【0074】
また、支持部(3)は、パウチを横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度で、パウチ胴部(10)から外側に飛び出して設けられており、より容易で安定した移し替え作業を実現することが可能である。
【0075】
図13は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、口栓を上辺に設ける場合を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、パウチ(100)の周縁部をヒートシールして、さらに底部材(25)を設けているために、内容量を多くすることができ、自立性も付与できるため取り扱いには好都合である。
【0076】
また開口部は、パウチ上部中央部に口栓(4)を設けてあり、口栓(4)をあけることによって内容物の取出しが可能となる。口栓(4)の開閉によって、内容物の取り出しが複数回に分けて行なわれる場合においても便利であり、取り出しもより安定して行なうことができる。口栓(4)の開閉はキャップの取り外し、取り付けによって行うが、その方式はたとえば嵌合方式でもよく、螺合方式でも良い。
【0077】
また、支持部(3)は、パウチ(100)を横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度で、パウチ胴部(10)から外側に飛び出して設けられており、より容易で安定した移し替え作業を実現することが可能である。
【0078】
図14は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの上下左右4辺の周縁部をヒートシールで製袋し、口栓をサイドに設ける場合を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、パウチ(100)の周縁部をヒートシールして、さらに底部材(25)を設けているために、内容量を多くすることができ、自立性も付与できるため取り扱いには好都合である。
【0079】
また開口部は、パウチ胴部(10)の一方の縦側面(7)の上部に口栓(4)を設けてあり、口栓(4)をあけることによって、内容物の取出しが可能となる。このとき、口栓(4)の位置が一方の縦側面(7)の上部にあることにより、パウチ(100)を大きく傾けることなく内容物を取り出すことが可能である。
【0080】
口栓(4)の開閉によって、内容物の取り出しが複数回に分けて行なわれる場合においても便利であり、取り出しも口栓(4)を用いてより安定して行なうことができる。口栓(4)の開閉はキャップ(13)の取り外し、取り付けによって行うが、その方式はたとえば嵌合方式でもよく、螺合方式でも良い。
【0081】
また、支持部(3)は、パウチ(100)を横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度で、パウチ胴部(10)から外側に飛び出して設けられており、より容易で安定した移し替え作業を実現することが可能である。
【0082】
図15は、本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの両側の縦側面にガセットを設け、口栓を上辺に設ける場合を説明するための平面模式図である。ここに示す例においては、二箇所のガセット(12)を左右両側の縦側面から設けてあるために、内容量をより多くすることが可能である。
【0083】
また開口部は、口栓(4)を有するために繰り返しの開閉が可能であり、口栓(4)は上辺中央部に設けてあるため、パウチ(100)を180度まわして、天地逆にして移し替えの作業をすることができるため、移し替え先の容器の形状によっては、作業をより容易にすることができる。
【0084】
また、支持部(3)は、パウチを横から見て、支持部支点の水平線から仰角0度で、パウチ胴部(10)から外側に飛び出して設けられており、より容易で安定した移し替え作業を実現することが可能である。
【0085】
図16は本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの口栓側の底角部を図に示す形状にシールし、該底角部を折り返して貼り付け、自立性を向上させ、注ぎやすさを向上させる場合を説明するための斜視模式図である。
【0086】
ここに示す例において、パウチ(100)は、上辺と縦側面(7)の隅に口栓(4)を有している。口栓側の縦側面(7)はその下部において、三角形(33)に折りたたまれ
、ヒートシール(34)によって閉じられ、製袋されている。
【0087】
この三角形(33)は、パウチ(100)底面側に矢印(35)の方向に折りたたんで底部を形成することができる。また、もう一方の縦側面には、上辺との隅に取っ手(1)を有しており、縦側面に沿ってガセットを設けてある。
【0088】
支持部(3)は、取っ手(1)側の縦側面から外側に飛び出して設けられている。支持部(3)は輪(11)を有し、輪(11)に手指を通して取っ手(1)を把持して、パウチ(100)を支え、傾けることによって、内容物を口栓(4)から取り出すことが可能である。
【0089】
これら左右の縦側面、および折りたたんだ三角形(33)を含む底面の構造によって、パウチ(100)は自立性を付与され、また支持部(3)によって、パウチ(100)を片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に、安定して行なうことが可能である。
【0090】
図17は本発明に係るパウチの一実施態様の、パウチの口栓側の底角部を図に示す形状にシールし、該底角部を折り返して貼り付け、自立性を向上させ、注ぎやすさを向上させる場合を説明するための斜視模式図である。
【0091】
ここに示す例において、パウチ(100)は、上辺と縦側面(7)の隅に口栓(4)を有している。口栓側の縦側面(7)はその下部において、三角形(33)に折りたたまれるが、三角形のパウチ側の底辺を、ヒートシール(36)によって閉じられ製袋されている。また三角形のヒートシール(36)より頂点側の、三角形(33)は切り取ることができる。
【0092】
また、もう一方の縦側面には、上辺との隅に取っ手(1)を有しており、縦側面に沿ってガセットを設けてある。
【0093】
支持部(3)は、取っ手(1)側の縦側面から外側に飛び出して設けられている。支持部(3)には輪(11)を有し、輪(11)に手指を通して取っ手(1)を把持して、パウチ(100)を支え、傾けることによって、内容物を口栓(4)から取り出すことが可能である。
【0094】
これら左右側の縦側面、およびヒートシール(36)を含む底面の構造によって、パウチ(100)は自立性を付与され、また支持部(3)によって、パウチ(100)を片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に、安定して行なうことが可能である。
【0095】
また、本発明によるパウチは、発明を実施するために形態の冒頭に述べたとおり、プラスチックフィルムを基材として、ヒートシールによって製袋されている。
【0096】
したがって、パウチを構成する積層体として、プラスチックフィルム基材、およびヒートシール可能なシーラント層が少なくとも必要である。プラスチックフィルム自身がヒートシール性を有する場合には、単層でも可能である。
【0097】
図18は本発明に係るパウチを構成する、積層体の一実施態様を説明するための部分断面模式図である。図18を用いて、各構成要素について個々に説明を加える。
【0098】
(プラスチックフィルム基材層)
プラスチックフィルム基材層(45)は、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材層(45)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
【0099】
(シーラント層)
パウチを製袋するために、ヒートシールによって周縁部などを接着する。そのためのシーラント層(46)は積層体の少なくとも一方の表面に配置され、2枚の積層体をシーラント層(46)同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、製袋することを可能にする。ただし、パウチが積層体ではなく、プラスチックフィルム単層からなる場合には、プラスチックフィルムには、ヒートシール性を有するものを選択する。
【0100】
シーラント層(46)の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
【0101】
シーラント層(46)の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体(50)上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体(50)のパウチ内側表面にシーラント層(46)を形成することも可能である。
【0102】
この場合のラミネートには、たとえばプラスチックフィルム基材層(45)とシーラント層(46)の間に、接着剤層(44)を設けて積層することができる。この接着は、たとえばドライコーティング法によって積層体の各層を接着、積層することができる。
【0103】
シーラント層(46)は、熱および圧力を加えて溶着して接着させるものであり、積層体(50)をパウチに製袋する際には、シーラント層(46)同士を対向させて重ね、ヒートシールすることによってパウチとすることができる。したがってシーラント層は、パウチ内側の面となる。
【0104】
(ガスバリア層)
内容物の保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、積層体(50)中に着色フィルムなど、紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、積層体(50)中にガスバリア層(42)を設けることができる。
【0105】
ガスバリア層(42)として、プラスチックフィルム(41)の表面に無機化合物のガスバリア層(42)を設けてなるガスバリアフィルム(43)を用いることもできる。またガスバリア層(42)として、プラスチックフィルム(41)表面にアルミニウムなどの金属を蒸着したものや、アルミニウム箔などの金属箔を積層体中に配置することもできる。
【0106】
ガスバリアフィルム(43)を用いる場合、ガスバリア層(42)は無機化合物の蒸着
層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルム(41)にアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
【0107】
ガスバリアフィルム(43)のアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
【0108】
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
【0109】
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
【0110】
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層(42)とすることができる。
【0111】
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、パウチとしての適性も具備することができる。
【0112】
またガスバリア層(42)として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物を包装袋の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
【0113】
またガスバリア層(42)として金属箔を用いていない場合には、たとえば必要とされる場合には、電子レンジによる加熱に対する適性のほか、製品に対する金属探知機の使用に際しても支障をきたすことなく、パウチを外側から押して使用した際などの、形状の復元性などにも利点を有する。
【0114】
ガスバリアフィルム(43)に用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム(41)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
【0115】
ガスバリアフィルム(43)は、積層体(50)中において、たとえば接着剤層(44)を設けて積層することができる。このとき、たとえばドライコーティング法を用いて、各層を接着、積層することができる。また図14に示す例においては、パウチ外側に更にプラスチックフィルム(47)があるため、ガスバリアフィルム(43)の表裏は問わない。
【0116】
(印刷層)
必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物、あるいはその移し替えについての必要な情報を、プラスチック装袋外側から見える層に、印刷によって設けることができる。
【0117】
たとえば、積層体(50)の層構成において、プラスチックフィルム(47)に印刷層(48)を設けて積層することができる。プラスチックフィルム(47)に透明なものを用いれば、プラスチックフィルム(47)を本発明によるパウチ(50)外側になるよう配置して、外側からは可視であり、印刷層(48)はパウチ外側に露出することなく、したがって耐摩擦性に優れ、外観においても優れた意匠性を得ることができる。
【0118】
このとき用いることのできるプラスチックフィルム(47)は、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、要求品質や用途に応じて適宜選択することができる。
【0119】
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム(47)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
【0120】
ここで印刷層(48)を形成するための、印刷方法、および印刷用インキには、とくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法、印刷用インキの中から、プラスチックフィルム(47)への印刷適性、色調などの意匠性、密着性、内容物への影響、容器としての安全性、あるいは要求される物理的、化学的耐性などを考慮すれば、適宜選択してよい。
【0121】
印刷方法は、たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
【0122】
このように、本発明によれば、液体内容物の詰め替えの作業において、パウチを片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に、安定して行なうことが可能なパウチを提供することが可能である。
【実施例】
【0123】
以下本発明を、実施例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。また、図19は、本発明に係るパウチの実施例1〜実施例9、および比較例2を説明するための、平面模式図である。
【0124】
<実施例1>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは60度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした。
【0125】
<実施例2>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは45度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした。
【0126】
<実施例3>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは30度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした。
【0127】
<実施例4>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは20度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした。
【0128】
<実施例5>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは10度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした。
【0129】
<実施例6>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは0度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした
<実施例7>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは10度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは50mmとした。
【0130】
<実施例8>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは10度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは100mmとした。
【0131】
<実施例9>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは10度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは160mmとした。
【0132】
<比較例1>
従来用いられている、実施例1と同様の大きさのパウチで、支持部を設けていないものである。
【0133】
<比較例2>
図19に示したパウチを作成した。
このとき支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xは−(マイナス)20度とした。
また、取っ手中心部(20)の水平線(21)と、支持部支点(19)の水平線(17)の垂直方向の距離Yは80mmとした。
【0134】
評価方法、評価項目および評価基準は以下のとおりである。
(評価方法)
洗剤を想定した内容物として、水5リットルをパウチに充填して密封した。次にパウチの内容物、すなわち水5リットルを、洗剤用の900gの別容器に詰め替える作業を行なった。
【0135】
(評価項目)
持ちやすさ、注ぎやすさ、手首の支え、の3項目とした。
【0136】
(評価基準)
5点満点で、官能評価する。
良から順に、5点、4点、3点、2点、1点、とした。
比較例1は従来のタイプであるから、ブランクとして3点とした。
すべての評価項目について4点以上の表を得たものをOKとし、3点以下のものがあるものはNGとした。
【0137】
評価結果を表1に示す。
【0138】
【表1】
【0139】
表1に示された結果からは、本発明によるパウチ、すなわち実施例1〜実施例9が、すべての項目が4点以上の評価を得て、OK判定である。それに比べて、比較例1はブランクとして評価し、評価点はいずれも3であり、支持部を設けていないため不十分である。また本発明による、支持部支点の水平線(17)と、支持部中央線(J)によって挟まれる角度Xの範囲を外れる、比較例2はNG判定であった。
【0140】
評価結果を更に詳細に考察する。
実施例1は、3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。支持部の効果があらわれていると考えられる。したがって判定はOKである。
【0141】
実施例2は、3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。支持部の効果があらわれていると考えられる。したがって判定はOKである。
【0142】
実施例3は、3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。支持部の効果があらわれていると考えられる。したがって判定はOKである。
【0143】
実施例4は、3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに注ぎやすさ、および手首の支えの評価が高い。支持部の効果があらわれ、とくに角度Xが最適な範囲にあるためと考えられる。
【0144】
実施例5は、3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに持ちやすさと手首も支えの評価が高い。支持部の効果があらわれ、とくに角度Xと距離Yの関係が、最適な範囲にあるためと考えられる。
【0145】
実施例6は、3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに持ちやすさと手首も支えの評価が高い。支持部の効果があらわれ、とくに角度Xと距離Yの関係が、最適な範囲にあるためと考えられる。
【0146】
実施例6は3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに持ちやすさの評価が高い。支持部の効果があらわれ、とくに角度Xが最適な範囲にあるためと考えられる。
【0147】
実施例7は3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに持ちやすさの評価が高い。支持部の効果があらわれ、とくに角度Xが、最適な範囲にあるためと考えられる。
【0148】
実施例8は3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに持ちやすさと手首も支えの評価が高い。支持部の効果があらわれ、とくに角度Xと距離Yの関係が、最適な範囲にあるためと考えられる。
【0149】
実施例9は3項目すべてにおいてブランクに比べてよい評価である。したがって判定はOKである。とくに持ちやすさと手首も支えの評価が高い。支持部の効果があらわれているためと考えられる。
【0150】
比較例1は、ブランクとして評価3点で他の評価の基準とした。支持部を設けていないために、持ちやすさ、注ぎやすさ、手首の支えとも不十分である。
【0151】
比較例2は、支持部の効果がまったく見られなかった。したがって、ブランクと同等の評価であり判定はNGである。またとくに持ちやすさの評価が低く、これは角度Xが、本発明によるパウチの構成の範囲を逸脱しているためと考えられる。また注ぎやすさにおいても、実施例に比べて評価が低く、これは持ちやすさの評価が低い結果、注ぎやすさも評価を落としていると考えられる。
【0152】
この結果から、本発明によれば液体内容物の詰め替えの作業において、パウチを片手でも安定して把持することが可能で、詰め替えの作業を容易に、安定して行なうことが可能なパウチを提供することが可能であることが明らかである。
【符号の説明】
【0153】
1・・・取っ手
2・・・上辺
3・・・支持部
4・・・口栓
5・・・ヒートシール
6・・・ヒートシール
7・・・縦側面
8・・・縦側面
9・・・下辺
10・・・パウチ胴部
11・・・輪
12・・・ガセット
13・・・キャップ
14・・・取っ手部貫通切り込み線
15・・・口栓開口部
16・・・内容物
17・・・水平線
19・・・支持部支点
20・・・取っ手中心部
21・・・水平線
22・・・折り返し
23・・・支持部先端
25・・・底部材
26・・・開封線
27・・・開口部
30・・・手指
31・・・手首
33・・・三角形
34・・・ヒートシール
35・・・矢印
36・・・ヒートシール
41・・・プラスチックフィルム
42・・・ガスバリア層
43・・・ガスバリアフィルム
44・・・接着剤層
45・・・プラスチックフィルム基材層
46・・・シーラント層
47・・・プラスチックフィルム
48・・・印刷層
50・・・積層体
100・・・パウチ
A・・・直線
B・・・直線
C・・・直線
D・・・直線
E・・・直線
F・・・直線
H・・・パウチの外周
J・・・支持部中央線
K・・・境界線
図1
図2
図3
図4
図5
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