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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-218181(P2017-218181A)
(43)【公開日】2017年12月14日
(54)【発明の名称】束ね具
(51)【国際特許分類】
   B65D 63/10 20060101AFI20171117BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20171117BHJP
【FI】
   B65D63/10 J
   H05K7/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-113173(P2016-113173)
(22)【出願日】2016年6月7日
(71)【出願人】
【識別番号】510286307
【氏名又は名称】協和ハーモネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】山口 孝士
【テーマコード(参考)】
3E085
4E352
【Fターム(参考)】
3E085AD01
3E085AD06
3E085BA22
3E085BB31
3E085BB34
3E085BB35
3E085BE08
3E085BG01
3E085BG04
3E085BG10
4E352AA05
4E352AA06
4E352AA16
4E352BB09
4E352CC02
4E352CC19
4E352CC56
4E352DD02
4E352DR02
4E352DR07
4E352DR25
4E352EE10
4E352GG23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】線状部材が環状に纏められてなる線状部材環状集合体を好適に束ねることができる束ね具を提供する。
【解決手段】線状部材が環状に纏められてなる線状部材環状集合体Eを束ねるための束ね具Aであって、前記線状部材環状集合体Eを囲む環状体1と、この環状体1における第一の部位11と第二の部位12とを直接的又は間接的に連結させるための連結手段b1、b2とを備えたものとした。このようなものであれば、環状に纏めたコード等の線状部材を好適に束ねることができる束ね具を提供することができるものとなる。なお、第一の部位11と第二の部位12とは、直接的に連結するのみならず、間接的に連結するものであってもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状部材が環状に纏められてなる線状部材環状集合体を束ねるための束ね具であって、
前記線状部材環状集合体を囲む環状体と、この環状体における第一の部位と第二の部位とを直接的又は間接的に連結させるための連結手段とを備えたものである束ね具。
【請求項2】
前記第一の部位と前記第二の部位とが連結した状態で、前記環状体に、前記線状部材環状集合体の第一の集合部位を囲む第一の囲み部が構成されるとともに前記線状部材環状集合体の第二の集合部位を囲む第二の囲み部が構成される請求項1記載の束ね具。
【請求項3】
前記第一の部位と前記第二の部位とが連結した状態で、前記第一の部位と前記第二の部位が、それぞれ前記線状部材環状集合体に形成された連通孔Jに位置し得るものである請求項1又は2記載の束ね具。
【請求項4】
前記連結手段が、前記環状体に設けられたものである請求項1、2又は3記載の束ね具。
【請求項5】
前記環状体が、合成樹脂製の部材を主体に構成されたものである請求項1、2、3又は4記載の束ね具。
【請求項6】
前記連結手段が、前記第一の部位に設けられた第一の連結要素と、前記第二の部位に設けられた第二の連結要素とを備えたものであり、前記第一の連結要素と前記第二の連結要素とが互いに着脱可能に連結し得るものである請求項1、2、3、4又は5記載の束ね具。
【請求項7】
前記第一の連結要素、及び、前記第二の連結要素のいずれか一方が磁石を備えたものであり、他方が前記磁石に吸引される金属又は磁石を備えている請求項6記載の束ね具。
【請求項8】
前記第一の連結要素、及び、前記第二の連結要素のいずれか一方が係合凸部を備えたものであり、他方が前記係合凸部に係合する係合凹部を備えたものである請求項6記載の束ね具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線状部材のばらつきを抑制し得る束ね具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電気器具におけるコード等の線状部材は、収納する際に、使用者によって適宜の状態に纏められていた。その際、使用者は、輪ゴム(例えば、特許文献1を参照)や紐等の束ね具を使用することにより、適宜に纏められた状態を保持するようにしていた。
【0003】
ところが、従来の束ね具は、線状部材が環状に纏められてなる態様のもの、すなわち、線状部材環状集合体を好適に束ねることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−79187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、線状部材が環状に纏められてなる線状部材環状集合体を好適に束ねることができる束ね具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0007】
請求項1に記載の発明は、線状部材が環状に纏められてなる線状部材環状集合体を束ねるための束ね具であって、前記線状部材環状集合体を囲む環状体と、この環状体における第一の部位と第二の部位とを直接的又は間接的に連結させるための連結手段とを備えたものである束ね具である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記第一の部位と前記第二の部位とが連結した状態で、前記環状体に、前記線状部材環状集合体の第一の集合部位を囲む第一の囲み部が構成されるとともに前記線状部材環状集合体の第二の集合部位を囲む第二の囲み部が構成される請求項1記載の束ね具である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記第一の部位と前記第二の部位とが連結した状態で、前記第一の部位と前記第二の部位が、それぞれ前記線状部材環状集合体に形成された連通孔Jに位置し得るものである請求項1又は2記載の束ね具である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記連結手段が、前記環状体に設けられたものである請求項1、2又は3記載の束ね具である。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記環状体が、合成樹脂製の部材を主体に構成されたものである請求項1、2、3又は4記載の束ね具である。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記連結手段が、前記第一の部位に設けられた第一の連結要素と、前記第二の部位に設けられた第二の連結要素とを備えたものであり、前記第一の連結要素と前記第二の連結要素とが互いに着脱可能に連結し得るものである請求項1、2、3、4又は5記載の束ね具である。
【0013】
請求項7に記載の発明は、前記第一の連結要素、及び、前記第二の連結要素のいずれか一方が磁石を備えたものであり、他方が前記磁石に吸引される金属又は磁石を備えている請求項6記載の束ね具である。
【0014】
請求項8に記載の発明は、前記第一の連結要素、及び、前記第二の連結要素のいずれか一方が係合凸部を備えたものであり、他方が前記係合凸部に係合する係合凹部を備えたものである請求項6記載の束ね具である。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、線状部材が環状に纏められてなる線状部材環状集合体を好適に束ねることができる束ね具を提供することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一の実施形態を示す斜視図。
図2】同実施形態における正面図。
図3】同実施形態における平面図。
図4】同実施形態における右側面図。
図5】同実施形態における斜視図。
図6】同実施形態における斜視図。
図7】同実施形態における斜視図。
図8図1におけるX−X線概略端面図。
図9】第二の実施形態を示す正面図。
図10】第三の実施形態を示す正面図。
図11】第四の実施形態を示す正面図。
図12】第五の実施形態を示す斜視図。
図13】第六の実施形態を示す斜視図。
図14】第七の実施形態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の第一の実施形態を、図1〜8を参照して説明する。
【0018】
この実施形態は、本発明を、電気製品における線状部材、すなわち、ヘッドホン(イヤホン)のコードCを束ねるための束ね具Aに適用したものである。
【0019】
束ね具Aは、図1、及び、図7に示すように、線状部材たるコードCが環状に纏められてなる線状部材環状集合体たるコード環状集合体Eを束ねるために、当該コード環状集合体Eに外側から装着されるものである。
【0020】
コード環状集合体Eは、図1図7、及び、図8に示すように、中間部に連通孔Jが形成された環状をなしている。コード環状集合体Eは、使用者が、中間部に連通孔Jが形成されるようにして、略円環状にコードCを複数回巻回させることにより作られている。コード環状集合体Eは、ドーナツ状の外観をなしている。
【0021】
束ね具Aは、コード環状集合体Eにおける相互に離れた二カ所の集合部位、すなわち、第一の集合部位e1と、この第一の集合部位e1から離れた場所にある第二の集合部位e2とをそれぞれ別個独立に囲み得るものとなっている。コード環状集合体Eにおける第一の集合部位e1と第二の集合部位e2とは、連通孔Jを介して対向する位置に配されている。
【0022】
以下、束ね具Aの具体的な構造について説明する。
【0023】
束ね具Aは、コードCが環状に纏まった態様のコード環状集合体Eを束ね得るものである。束ね具Aは、コード環状集合体Eを囲む環状体1と、この環状体1における第一の部位11と第二の部位12とを連結させるための連結手段Bとを備えている。
【0024】
環状体1は、合成樹脂製の部材を用いて作られている。環状体1は、少なくとも連続した一つの輪を構成し得るものである。環状体1は、弾性変形可能に構成されている。この実施形態における環状体1は、可撓性及び伸縮性を有した単一の合成樹脂製の部材を主体に構成されている。
【0025】
環状体1は、第一の部位11を有しており、この第一の部位11から離れた位置に第二の部位12を有している。第一、第二の部位11、12は、束ね具Aが連結状態(R)のときに、コード環状集合体Eにおける連通孔J内に位置し得るものである。
【0026】
第一、第二の部位11、12は、連結手段Bにより着脱可能に連結し得るようになっている。第一の部位11と第二の部位12との間を繋ぐ一方の環状体構成要素1aの寸法は、第一の部位11と第二の部位12との間を繋ぐ他方の環状体構成要素1bの寸法と略同じ寸法に設定されている。換言すれば、環状体1において、第一の部位11から一方の環状体構成要素1aを通過して第二の部位12に至るまでの距離と、第一の部位11から他方の環状体構成要素1bを通過して第二の部位12に至るまでの距離とは、略同じ距離に設定されている。
【0027】
連結手段Bは、環状体1における第一の部位11と第二の部位12とを連結した状態に保持し得るものであり、且つ、第一の部位11と第二の部位12との連結状態が解除された離脱した状態を構成し得るものである。この実施形態では、連結手段Bは、第一の部位11に設けられた第一の連結要素たる第一の磁石b1と、第二の部位12に設けられた第二の連結要素たる第二の磁石b2とを備えている。
【0028】
この実施形態では、第一の磁石b1は、環状体1における第一の部位11の内部に埋設されており、当該第一の磁石b1は外部に表出しない状態になっている。第二の磁石b2は、環状体1における第二の部位12の内部に埋設されており、当該第二の磁石b2は外部に表出しない状態になっている。第一の磁石b1と第二の磁石b2とは互いに吸着し合うものである。このような構成であるため、第一の磁石b1が配設された第一の部位11と、第二の磁石b2が配設された第二の部位12とを近づけると、磁力によって、第一の部位11と第二の部位12とが直接的に連結するようになっている。
【0029】
つまり、束ね具Aは、図2図5、及び、図7等に示すように、環状体1における第一の部位11と第二の部位12とが連結手段Bによって連結されていない非連結状態(T)と、図1図6、及び図8に示すように、環状体1における第一の部位11と第二の部位12とが連結手段Bによって連結した連結状態(R)とを採り得るものとなっている。束ね具Aは、非連結状態(T)において、環状体1の内部に単一の連通空間s1が形成されている。コード環状集合体Eを束ねる際には、環状体1における単一の連通空間s1にコード環状集合体Eを位置させた上で、コード環状集合体Eの連通孔J内において第一の部位11と第二の部位12とを連結することになる。束ね具Aは、連結状態(R)において、環状体1の内側に、略同じ大きさに形成された一対の連通空間s2、s3が形成されている。
【0030】
次いで、束ね具Aを用いて、コード環状集合体Eを束ねる一態様について説明する。
【0031】
まず、使用者によって、コードCが環状に纏められた形態のものすなわち、コード環状集合体Eを形成する。コード環状集合体Eは、主として使用者によって形成されるものであり、例えば、線状をなすコードCを、一方の手指の回りに、他方の手を使って複数回周回させることによって作られる。
【0032】
次いで、非連結状態(T)の束ね具Aとコード環状集合体Eとを相対移動させることにより、束ね具Aにおける環状体1の単一の連通空間s1内に、コード環状集合体Eの中間部分すなわち連通孔Jを有する部分を配設する。
【0033】
続いて、連結手段Bにより、環状体1における第一の部位11と第二の部位12とを連結する。第一の部位11と第二の部位12は、コード環状集合体Eにおける連通孔Jの空間において連結されることになる。
【0034】
以上の手順を経て、コード環状集合体Eは、束ね具Aによって束ねられることになる。束ね具Aは、連結状態(R)において、コード環状集合体Eにおける第一の集合部位e1を取り囲む第一の囲み部k1が構成されるものとなり、コード環状集合体Eにおける第二の集合部位e2を取り囲む第二の囲み部k2が構成されるものとなる。第一の囲み部k1は、一方の環状体構成要素1aを主体に形成されており、第二の囲み部k2は、他方の環状体構成要素1bを主体に形成されている。束ね具Aは、連結状態(R)において、正面視において8の字形状、ないし、∞(無限大)形状をなしている。
【0035】
束ね具Aによって束ねられたコード環状集合体Eは、その状態で各コードCがずれることにより若干の変形や移動が許容され得るが、少なくとも環状に纏められた状態が保持されることになる。
【0036】
以上説明したように、本実施形態に係る束ね具Aは、線状部材たるコードCが環状に纏められた状態のもの、すなわち、線状部材環状集合体たるコード環状集合体Eを束ねるためのものである。そして、束ね具Aは、コード環状集合体Eを囲む環状体1と、この環状体1における第一の部位11と第二の部位12とを連結させるための連結手段Bとを備えたものである。このため、コード環状集合体Eをその態様を保持した状態で好適に束ね得る束ね具Aを提供することができるものとなっている。つまり、連結手段Bによって環状体1を変形させて、コード環状集合体Eにおける二カ所すなわちコード環状集合体Eにおける第一の集合部位e1、及び、第二の集合部位e2を別個に囲む構造を作ることができるものとなっている。このため、コード環状集合体Eは、束ね具Aによって、少なくとも環状に纏められた状態が保持され得るものとなる。
【0037】
しかも、束ね具Aは環状体1を主体に構成されているため、束ね具Aを使用していない場合においても環状(図5を参照)又は8の字状(図6を参照)の形状が維持されている。このため、使用者が束ね具Aを使用していない場合でも、当該束ね具Aを好適に管理し得るものとなる。また、本実施形態における束ね具Aであれば、その外観及び外形に基づいて、使用者の目につきやすいものなっており、且つ、収納時においても他の物品等に絡みづらいものとなっている。
【0038】
連結手段Bにより、環状体1における第一の部位11と第二の部位12とが連結した状態で、当該環状体1に、コード環状集合体Eにおける第一の集合部位e1を取り囲む第一の囲み部k1が構成されるとともにコード環状集合体Eにおける第二の集合部位e2を取り囲む第二の囲み部k1が構成されている。このため、コード環状集合体Eは、第一の集合部位e1と第二の集合部位e2が環状体1によって別個独立に取り囲まれるものとなり、コード環状集合体Eのばらつきが好適に抑制されるものとなる。
【0039】
環状体1が、合成樹脂製の部材を主体に構成されたものである。このため、環状体1の成型を比較的容易に実現し得るものとなる。しかも、環状体1を、可撓変形し得るものとしたり弾性変形し得るものとしたりするための設計の自由度に優れたものとなる。さらに、合成樹脂製の部材であれば、環状体1に様々な着色を施すことが比較的容易なものとなるため、意匠性を向上させたり紛失を抑制させたりし易いものとなる。
【0040】
環状体1が、伸縮可能な部材、すなわち、ゴム状の部材を主体に構成されている。このため、コード環状集合体Eにおける所定の部位を環状体1の収縮力を利用して好適に束ね得るものとなる。
【0041】
連結手段Bが、環状体1における第一の部位11に設けられた第一の連結要素たる第一の磁石b1と、環状体1における第二の部位12に設けられた第二の連結要素たる第二の磁石b2とを備えている。そして、第一の磁石b1と第二の磁石b2とは吸着し合うように構成されている。このため、連結手段Bが磁力による吸引力を利用して第一の部位11と第二の部位12とを好適に着脱し得るものとなっている。
【0042】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0043】
線状部材は、上述した実施形態で説明したヘッドホンのコードに限定されるものではないことはもちろんのことである。線状部材とは、線状をなしたものであればどのようなものであってもよい。他の線状部材としては、例えば、ヘッドホン以外の電気器具のコード、紐(太さや材質や形状を問わない)、内部に流路を有するホース、植物における蔓(つる)、食品における麺等を挙げることができる。
【0044】
束ね具は、線状部材が使用されていない段階において当該線状部材を束ねるものには限られない。つまり、この束ね具は、線状部材が使用されている段階で、当該線状部材の長さを調整するために使用されるものであってもよい。
【0045】
環状体は、上述した実施形態に示すような単一の部材で構成されたものに限定されるものではない。環状体は、例えば、複数の部材を組み合わせて環状をなすように構成したものであってもよい。
【0046】
環状体は、環状をなすものであればよく、種々の構成のものを採用することができる。例えば、環状体が、伸縮可能なコイルバネ状の部材を主体に構成されたものであってもよいし、伸縮可能なゴム紐を主体に構成されたものであってもよいし、軟質部材又は硬質部材をヒンジを介して複数連結させて構成されたものであってもよい。
【0047】
束ね具は、環状体により構成された第一の囲み部及び第二の囲み部の他に、一又は複数の他の囲み部を構成し得る部材が設けられたものであってもよい。例えば、束ね具は、他の囲み部を構成し得るものとして、環状体に帯状又は線状をなす他の囲み部構成要素を設けたものとしてもよい。
【0048】
連結手段は、種々の構成のものを採用することができ、上述した実施形態に示されたものに限定されるものではない。
【0049】
連結手段は、第一の部位と第二の部位とを直接的に連結し得るものには限られず、間接的に連結し得るものであってもよい。
【0050】
連結手段が磁石を用いたものである場合は、第一の連結要素及び第二の連結要素のいずれか一方が磁石を備えており、他方が当該磁石に吸引される金属であってもよい。
【0051】
以下、他の実施形態について、具体的に、図9〜14を参照して順に説明することとする。なお、他の実施形態である第二の実施形態〜第七の実施形態の説明では、第一の実施形態で説明した構成と同一又は対応する構成の符号については、当該第一の実施形態において付した符号と同一の符号を付して説明するものとし、詳細な説明を省略する。
【0052】
図9では、第二の実施形態である束ね具Aにおける正面図を模式的に示している。
【0053】
この実施形態では、連結手段Bが、第一の部位11の内面側に取り付けられた第一の連結要素たる第一の磁石b1と、第二の部位12の内面側に取り付けられた第二の連結要素たる第二の磁石b2とを備えている。そして、第一の磁石b1と第二の磁石b2とを磁力により吸着させることにより、第一の部位11と第二の部位12とを間接的に連結させている。このようなものであっても環状体1と連結手段Bとが協働して連結状態(R)において第一、第二の囲み部k1、k2を形成し得るものとなり、所期の目的を達成し得るものとなる。
【0054】
図10では、第三の実施形態である束ね具Aにおける正面図を模式的に示している。
【0055】
この実施形態では、連結手段Bがスナップであるものを示している。スナップは、第一の部位11の内面側に取り付けられた第一の連結要素たる係合凸部b1と、第二の部位12の内面側に取り付けられた第二の連結要素たる係合凹部b2とを備えている。そして、係合凸部b1と係合凹部b2とが着脱可能に係合し得るものとなっている。第一の部位11と第二の部位12とは、スナップを介して間接的に連結されている。このようなものであっても、環状体1と連結手段Bとが協働して連結状態(R)において第一、第二の囲み部k1、k2を形成し得るものとなり、所期の目的を達成し得るものとなる。
【0056】
図11では、第四の実施形態である束ね具Aにおける正面図を模式的に示している。
【0057】
この実施形態では、連結手段Bが面ファスナであるものを示している。面ファスナは、第一の部位11の内面側に設けられた第一の連結要素たる第一の面ファスナ構成要素b1と、第二の部位12の内面側に設けられた第二の面ファスナ構成要素b2とを備えている。そして、第一の面ファスナ構成要素b1と第二の面ファスナ構成要素b2とが着脱可能に係合し得るものとなっている。第一の部位11と第二の部位12とは面ファスナを介して間接的に連結されている。このようなものであっても、環状体1と連結手段Bとが協働して連結状態(R)において第一、第二の囲み部k1、k2を形成し得るものとなり、所期の目的を達成し得るものとなる。
【0058】
図12では、第五の実施形態である束ね具Aにおける斜視図を模式的に示している。
【0059】
この実施形態では、連結手段Bが、第一の連結要素を構成するスリットであるボタン孔b1と、当該ボタン孔b1に挿入されて当該ボタン孔b1に係合するものである第二の連結要素を構成する係合部材たるボタンb2とを備えている。そして、ボタン孔b1とボタンb2とが着脱可能に係合し得るものとなっている。このようなものであっても、環状体1と連結手段Bとが協働して連結状態(R)において第一、第二の囲み部k1、k2を形成し得るものとなり、所期の目的を達成し得るものとなる。
【0060】
図13では、第六の実施形態である束ね具Aにおける斜視図を模式的に示している。
【0061】
この実施形態では、連結手段Bが紐部材であり、第一の部位11及び第二の部位12のいずれか一方にのみ設けられた態様のものである。(なお、この実施形態では、第一の部位11に連結手段Bを設けたものを説明する。)紐部材は、第一の部位11に止着されたものであり、その止着部分から二本の紐h1、h2が延びたものとなっている。二本の紐は、環状体1の第一の部位11と第二の部位12とを当接させた状態にした後に、それらの外方を囲繞するようになっている。そして、二本の紐を結びあうことで、第一の部位と第二の部位12とが連結されるものとなる。このようなものであっても、環状体1と連結手段Bとが協働して連結状態(R)において第一、第二の囲み部k1、k2を形成し得るものとなり、所期の目的を達成し得るものとなる。
【0062】
図14では、第七の実施形態である束ね具Aにおける斜視図を模式的に示している。
【0063】
この実施形態では、連結手段Bが面ファスナを配した帯状部材であり、第一の部位11及び第二の部位12のいずれか一方にのみ設けられた態様のものである。(なお、この実施形態では、第一の部位11に連結手段Bを設けたものを説明する。)帯状部材は、第一の部位11に止着された帯状のものであり、その基端部に面ファスナを構成する第一の面ファスナ構成要素b1を備えるとともに先端部に第一の面ファスナ構成要素b1に止着する第二の面ファスナ構成要素b2を備えたものである。帯状部材は、環状体1の第一の部位11と第二の部位12とを当接させた状態にした後に、それらの外方を囲繞するようになっている。そして、第一、第二の面ファスナ構成要素b1、b2同士を止着することにより、第一の部位と第二の部位12とが連結されるものとなる。このようなものであっても、環状体1と連結手段Bとが協働して連結状態(R)において第一、第二の囲み部k1、k2を形成し得るものとなり、所期の目的を達成し得るものとなる。
【0064】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0065】
A…束ね具
1…環状体
11…第一の部位
12…第二の部位
C…コード(線状部材)
E…コード環状集合体(線状部材環状集合体)
e1…第一の集合部位
e2…第二の集合部位
(T)…非連結状態
(R)…連結状態
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14