【解決手段】荷物200は、外側面部に設けられる被係合部201を有しており、回動軸139を中心に回動することにより荷物200の被係合部201と係合する係合部材121と、係合部材121を回動させる回動手段103とを備え、回動手段103は、水平面内において、移載方向と交差する方向に直動する直動部材134を往復動させる直動機構131と、直動機構131を動作させる駆動源132と、直動部材134の動作を係合部材121の回動に変換する変換機構133とを備える移載装置100。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術では、一般的に電動モータを駆動源としてフックを回転させ、荷物の被係合部に係合させることを行っている。一般的に電動モータは、高速回転、低トルクであり、フックの動作は、低速回転、高トルクが要求されるため、電動モータとフックとの間には複数枚のギヤが組み合わせられるギヤボックス(減速機)が用いられる。
【0007】
このように、フックを回転させる機構が比較的大型になり、これに伴い移載装置が大型化する。従って、移載装置を移動させるための大きなスペースを確保する必要が生じ、倉庫全体の収納効率の向上を阻害する要因ともなっている。
【0008】
本願発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、小型化を図ることができる移載装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる移載装置は、第一保持部との間で滑らせて移載する荷物を保持する第二保持部を有する移載装置であって、前記荷物は、移載方向と交差する面にある外側面部に設けられる被係合部を有しており、回動軸を中心に回動することにより前記荷物の被係合部と係合する係合部材と、前記係合部材を回動させる回動手段とを備え、前記回動手段は、水平面内において、移載方向と交差する方向に直動する直動部材を往復動させる直動機構と、前記直動機構を動作させる駆動源と、前記直動部材の動作を前記係合部材の回動に変換する変換機構とを備えることを特徴とする。
【0010】
これにより、比較的大型になるギアボックスを採用することなく電動モータを用いて低速回転、高トルクを実現することができ、移載装置の小型化を図ることが可能となる。
【0011】
また、前記直動機構は、ネジ軸とボールとナットとを有するボールネジを備えてもよい。
【0012】
直動機構としてボールねじを採用することにより、比較的大型のギヤボックス(減速機)を不要とし、大幅に小型化を図ることが可能となる。
【0013】
また、前記直動機構と前記変換機構とが移載方向に並べて配置され、前記駆動源と前記直動機構とが鉛直方向に並べて配置されるものでもよい。
【0014】
これによれば、直動機構と変換機構と駆動源との位置関係により、さらに小型化を図ることが可能となる。
【0015】
また、前記係合部材は、水平面内において移載方向と直交する矩形領域の頂点にそれぞれ配置され、前記直動機構と前記駆動源と前記変換機構とは、前記矩形領域内に配置されても構わない。
【0016】
これによれば、四つの係合部材を採用することによって発生するデッドスペースに、回転手段を納めることができる。従って、移載装置の全体の小型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本願発明によれば、外側面部に被係合部を備える荷物の被係合部に係合部材を係合させ、荷物を滑らせながら移載する移載装置の小型化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本願発明に係る移載装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る移載装置の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0020】
また、図面は、本願発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、移載装置を荷物、および、第一保持部と共に示す斜視図である。
【0023】
まず、移載装置100の移載対象である荷物200を説明する。
【0024】
荷物200は、第一保持部300に保持され、移載装置100との間で移載される対象であり、移載装置100に適合した部分を備えている。この移載装置100に適合した部分とは、被係合部201、顎部211である。また本実施の形態の場合、荷物200は、移載装置100に適合した部分として、壁部221、規制部231を備えている。
【0025】
被係合部201は、荷物200の移載方向(図中Y軸方向)と交差する面にある外側面部291から移載方向の外側(図中Y軸方向負の向き)に向かって所定距離離れた状態で荷物200に設けられる部分であり、移載装置100に備わる後述の係合部材121と移載方向に係合し係合部材121から荷物200を移載するための力が付与される部分である。本実施の形態の場合、被係合部201は、顎部211を介して荷物200の外側面部291に一体に取り付けられている。本実施の形態の荷物200は、被係合部201を面対称に備えている。
【0026】
顎部211は、荷物200の外側面部291から外側に向かって突出状態で荷物200に設けられる部分であり、係合部材121の押上部141(後述)と上下方向(図中Z軸方向)に係合し係合部材121から荷物200の外側面部291を押し上げるための力が付与される部分である。顎部211は、外側面部291に対し垂直に突出し荷物200の幅方向(図中X軸方向)に延在する板状の部分となっている。また、顎部211の下端部は、水平面に沿って拡がる下端面を備えている。
【0027】
壁部221は、荷物200の外側面部291から外側に向かって突出状態で荷物200に設けられる部分であり、後述の係合部材121の押圧部151が荷物200幅方向(図中X軸方向)に押し当てられる部分である。壁部221は、外側面部291に対し垂直に突出し上下方向(図中Z軸方向)に延在する板状の部分となっている。また、壁部221の側端部は、外側面部291に垂直かつ鉛直軸を含む平面に沿って拡がる側端面を備えている。
【0028】
本実施の形態の荷物200は、外側面部291に面対称に配置される壁部221を備えており、各係合部材121からの力を壁部221がそれぞれ受けることにより荷物200をセンタリングすることができるものとなっている。
【0029】
規制部231は、外側面部291から外側に向かって突出状態で荷物200に設けられる部分であり、後述の係合部材121の被規制部161と上下方向(図中Z軸方向)に係合する部分である。規制部231は、外側面部291に対し垂直に突出し荷物200の幅方向(図中X軸方向)に延在する板状の部分となっている。また、顎部211よりも幅方向において短くなっている。また、規制部231の上端部は、水平面に沿って拡がる上端面を備えている。なお、規制部231は被規制部161から下方向に向かう力が付与されてもかまわない。
【0030】
図3は、第一保持部を示す斜視図である。
【0031】
これらの図に示すように、第一保持部300は、荷物200を保持する部分である。本実施の形態の場合、第一保持部300は、荷物200を載置状態で保持する板状の部分であり、荷物200の幅方向の両端部を下方から保持するものとなっている。また、第一保持部300は、移載装置100側の端縁部に地震などの震動によって荷物200が第一保持部300から落下することを抑制するストッパ301が上方突出状態で設けられている。
【0032】
また、第一保持部300は、保管棚(図示せず)の一部であり、保管棚は、第一保持部300を上下方向に複数段備え、さらに、荷物200の幅方向にも複数列にわたって並べて保持している。
【0033】
次に、移載装置100について説明する。
【0034】
図1に示すように、移載装置100は、第一保持部300との間で荷物200を移載する装置であり、本実施形態の場合、荷物200を第一保持部300の上を滑らせながら移載する装置である。移載装置100は、例えば、スタッカクレーンや走行車など荷物200を搬送することができる搬送装置(図示せず)などに取り付けられる。移載装置100は、第二保持部101と係合部材121とを備えている。本実施の形態の場合、移載装置100は、四つの係合部材121を備え、さらに、回動手段103と、移載駆動装置104とを備えている。
【0035】
第二保持部101は、荷物200を保持する部分である。本実施の形態の場合、第二保持部101は、基体105の上方であって基体105の幅方向(図中X軸方向)の両端に取り付けられている。また、第二保持部101は、第一保持部300に対応し、荷物200を載置状態で保持する板状の部分であり、荷物200の幅方向の両端部を下方から保持するものとなっている。
【0036】
図4は、係合部材を示す斜視図である。
【0037】
図5は、係合部材と移載装置に適合した荷物の部分との関係を被係合部を省略して示す平面図である。
【0038】
これらの図に示すように係合部材121は、移載方向(図中Y軸方向)に沿った回動軸139を中心に回動することにより荷物200の外側面部291と被係合部201との間に挿入され、被係合部201に対し荷物200を移載するための力を付与する部材である。また、係合部材121は、顎部211を押し上げる押上部141を備えている。本実施の形態の場合、係合部材121は、押圧部151と、被規制部161と、傾斜部171とを備えている。
【0039】
押上部141は、荷物200に設けられた顎部211に対し上方向の力を付与する部分であり、荷物200が第一保持部300に保持され、移載装置100が第一保持部300との間で荷物200を移載することができる位置に配置された状態において、荷物200の顎部211の下端部と回動軸139との距離H(
図7参照)よりも長い回転半径Rとなる位置に設けられる部分である。
【0040】
本実施の形態の場合、押上部141は、顎部211と面接触するように平面となっている。また、押上部141は、板状の係合部材121の周縁部の一部である。
【0041】
押圧部151は、壁部221の側端部に対し係合部材121の回動により荷物200の幅方向に押し付けられる部分である。押圧部151は、押上部141が顎部211と接触し外側面部291を持ち上げた状態において、壁部221の側端面と接触し荷物200の幅方向に力を付与する部分となっている。従って、荷物200が幅方向において所定の位置に配置されていなかった場合、押圧部151からの力により荷物200は幅方向に移動させることが可能となっている。
【0042】
被規制部161は、規制部231の上端部に係合し外側面部291の上方向への移動を規制する部分である。被規制部161は、押上部141が顎部211と接触し外側面部291を持ち上げた状態において、顎部211と規制部231との間に挿入される部分となっている。従って、係合部材121が外側面部291を持ち上げる以上に外側面部291が何らかの振動などにより上昇しようとした場合、被規制部161と規制部231とが係合し、それ以上に外側面部291が上昇することを被規制部161が抑制している。また、被規制部161が規制部231に当接した状態を維持することにより、係合部材121が荷物200の外側面部291を固定状態で保持することが可能となる。
【0043】
傾斜部171は、押上部141から周方向に沿って徐々に回転半径が短くなる部分であり、荷物200が第一保持部300に保持され、移載装置100が第一保持部300との間で荷物200を移載することができる位置に配置された状態において、荷物200の顎部211の下端部と回動軸139との距離よりも短い回転半径となる部分を備えている。
【0044】
傾斜部171は、荷物200の外側面部291を持ち上げるに際し、押上部141よりも先に顎部211に当接し、係合部材121の回動に従い徐々に外側面部291を持ち上げる部分である。具体的に傾斜部171は、回動軸139とは異なる位置に中心を備えた円弧形状となっている。
【0045】
本実施の形態の場合、移載装置100は、図中YZ平面において面対称となる二つの係合部材121を備え、それぞれが逆向きに回動するものとなっている。さらに、移載装置100は、面対称の係合部材121を移載方向に並んで二つ備えている。これにより、移載方向においていずれの側に配置されている荷物200に対しても移載することができるものとなっている。
【0046】
図6は、係合部材の一つを省略して回動手段を示す斜視図である。
【0047】
回動手段103は、回動軸139を中心に係合部材121を回転揺動させることができる装置であって直動機構131と、駆動源132と、変換機構133とを備えている。本実施の形態の場合、回動手段103は、一つの駆動源132と、一つの直動機構131と、二つの変換機構133とを備えている。また、移載方向(図中Y軸方向)に並ぶ二つの係合部材121は、一つの変換機構133にそれぞれ接続されており、一つの駆動源132、および、一つの直動機構131により同時に四つの係合部材121を回動軸139を中心に回転揺動させることができるものとなっている。
【0048】
直動機構131は、水平面内(図中XY平面)において、移載方向(図中Y軸方向)と交差する方向(図中X軸方向)に直動する直動部材134を往復動させる機構である。本実施の形態の場合、直動機構131は、ネジ軸135とボール(図示せず)と直動部材134に接続されるナット(図示せず)とを有するボールネジ130を備えている。ネジ軸135は、直動部材134を往復動させる方向に延在しており、同方向を軸として回転可能に移載駆動装置104に取り付けられている。ネジ軸135の表面には、ボールの一部分を収容することのできる螺旋状の溝が設けられており、ナットはボールを介してネジ軸135に接続されている。また、ナットは直動部材134を介して移載駆動装置104にスライド可能に接続されている。ボールネジ130によれば、ネジ軸135を回転させることにより、ナットを介して直動部材134を往復動させることができる。また、ネジ軸135に設けられる螺旋状の溝のピッチによりネジ軸135の回転速度と直動部材134の直線移動速度とを設定することができ、ネジ軸135を高速で回転させた場合でも、ナットを介して直動部材134をゆっくりと移動させることができる。
【0049】
駆動源132は、直動機構131を動作させる装置であり、本実施の形態の場合、電動モータが駆動源132として採用されている。
【0050】
駆動源132の回転軸は、水平面内において回動軸139に交差する方向(図中X軸方向)、即ち、直動機構131のネジ軸135に沿って配置されている。また、回転軸が平行に配置された駆動源132とネジ軸135とはベルトで接続され、駆動源132からネジ軸135に回転駆動力が伝達されるものとなっている。
【0051】
変換機構133は、直動機構131によって往復動する直動部材134の動作を係合部材121の回転揺動に変換する機構である。本実施形態の場合、変換機構133は、回動体136と、シャフト137とを備えるクランク機構である。回動体136は、係合部材121に接続され、係合部材121とともに回転揺動する部材である。シャフト137は、一端部において回動体136と関節により接続され、他端部において直動部材134と関節により接続される棒状の部材である。また本実施の形態の場合、直動部材134が往復動する方向の両側にそれぞれ一体に動作する一組の係合部材121が配置されている。従って、変換機構133は、直動部材134の移動方向において相互に逆向きに配置される二つのシャフト137を備え、それぞれのシャフト137に二つの回動体136がそれぞれ接続されている。また、一方の回動体136は、一方の組の係合部材121と固定的に接続され、係合部材121と共に回転揺動し、他方の回動体136は、他方の組の係合部材121とギヤを介して接続され、係合部材121と逆方向に回転揺動するものとなっている。以上の変換機構133によれば、一つの直動部材134が一方に移動すると、係合部材121が閉じる方向に回動し、直動部材134が他方に移動すると係合部材121が開く方向に回動することができる。
【0052】
また、本実施形態では、水平面内において移載方向と直交する方向(図中X軸方向)にそれぞれ延在する直動機構131と変換機構133とが移載方向(図中Y軸方向)に並べて配置され、駆動源132と直動機構131とが鉛直方向に並べて配置されている。さらに、水平面内において四つの係合部材121に囲われる矩形領域内に直動機構131と駆動源132と変換機構133とが配置されている。なお、前記矩形領域は移載方向と直交する長方形の領域である。
【0053】
このような配置を採用することにより、回動手段103をコンパクトにすることができ、移載装置100全体の小型化、特に移載方向の短縮化を図ることができる。
【0054】
移載駆動装置104は、係合部材121を移載方向に往復動させる装置であり、荷物200の被係合部201、または、外側面部291と係合する係合部材121を介して荷物200を移載方向に往復動させることができる装置である。本実施の形態の場合、移載駆動装置104は、四つの係合部材121を移載方向に同時に往復動させ、またこれに伴って回動手段103も往復動させる。具体的に例えば移載駆動装置104は、係合部材121、および、回動手段103を移載方向に案内するレールやこれらを往復動させる直動ユニットを備えている。
【0055】
次に、移載装置100の動作について説明する。
【0056】
図7は、移載装置の動作を段階的に示す図である。
【0057】
同図の上段に示すように、係合部材121は、荷物200と干渉しない位置に回動手段103により配置される。また、係合部材121は、外側面部291と被係合部201、との間に移載駆動装置104により配置される。
【0058】
次に、同図中段に示すように、回動手段103は、係合部材121を対称に回動させる。これにより、傾斜部171が顎部211とそれぞれ当接する。さらに、係合部材121を回動させると、傾斜部171が顎部211を徐々に押し上げる。
【0059】
以上により、荷物200の外側面部291側は、徐々に持ち上げられる。また、二つの係合部材121が逆方向に回転しながら顎部と擦れるため、荷物200の外側面部291側を幅方向にあまりずらすことなく持ち上げることが可能となる。
【0060】
次に、回動手段103が係合部材121をさらに回動させることにより、同図下段に示すように、押上部141と顎部211がそれぞれ当接する状態となる。
【0061】
この状態で、荷物200の外側面部291側は、ストッパ301よりも高い位置に持ち上げられる。
【0062】
また、押圧部151が壁部221を荷物200の幅方向外向きにそれぞれ押圧する。これにより、荷物200がセンタリングされ、幅方向のずれが解消される。
【0063】
また、被規制部161が規制部231と当接、または、ほぼ当接状態となるため、荷物200の外側面部291側がこれ以上上昇することがなく、荷物200を移載する場合の上下方向のがたつきを抑制することができる。
【0064】
また、二つの係合部材121により荷物200の外側面部291側を突っ張った状態で保持するため、係合部材121から荷物200が脱落することを防止できる。
【0065】
以上の状態で、移載駆動装置104が係合部材121を移載方向(図中Y軸方向)に移動させることにより、係合部材121が被係合部201に係合し、荷物200を滑らせながら移載方向に移動させることができる。
【0066】
以上により、荷物200の外側面部291側がストッパ301よりも高いため、ストッパ301により荷物200の移動が阻止されることはない。また、荷物200全体が傾くため第一保持部300と荷物200との接触面積が少なくなり、荷物200を移載する際の摩擦抵抗を低減させることが可能となる。
【0067】
上記移載装置100によれば、比較的大型になるギアボックスを用いることなく、電動モータなどの高速回転、低トルクの駆動源132を用いても低速回転かつ高トルクで係合部材121を回転揺動させることが可能となる。
【0068】
従って、荷物200が比較的重い場合でも高いトルクに基づいて荷物200の外側面部291を容易に持ち上げることができ、荷物200のセンタリングなども容易に行う事が可能となる。
【0069】
また、比較的簡単な構成で回動手段103を実現することができるため、回動手段103の小型化が容易となり、移載方向に並ぶ係合部材121の間隔を狭くすることが可能となる。従って、係合部材121を移載方向に移動させるストロークを短くすることができ、移載装置100の小型化を図ることが可能となる。さらに、移載装置100を小型化することにより、荷物200を移載するために必要な空間を狭くすることができ、移載装置100を備えた自動倉庫における荷物200の保管効率を向上させることが可能となる。
【0070】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0071】
例えば、回動手段103として電動モータからなる駆動源132とボールネジからなる直動機構131を備えるもの例示したが、この例示は、駆動源132と直動機構131とが一体として機能するリニアモータなどを除外するものではない。また、ベルトドライブを利用した直動機構131を排除するものでもない。
【0072】
また、係合部材121は、移載方向(図中Y軸方向)に沿った回動軸139周りを回転するものばかりでなく、
図8に示すように、鉛直方向に延在する回転軸周りを回転するものでも構わない。この場合も、回動手段103は、矩形の領域の四つの頂点に配置される係合部材121の内側に配置されることが好ましい。
【0073】
また、荷物200は、載置状態で保持するばかりでなく、吊り下げた状態で保持するなど任意の保持状態の荷物200に適用可能である。
【0074】
また、一方の外側面部291に係合部材121、顎部211などを備える荷物200を例示したが、荷物200は、移載方向と交差する両方の外側面部に係合部材121、顎部211などを備えてもかまわない。